JP2011027143A - チェーンテンショナ - Google Patents

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JP2011027143A JP2009171364A JP2009171364A JP2011027143A JP 2011027143 A JP2011027143 A JP 2011027143A JP 2009171364 A JP2009171364 A JP 2009171364A JP 2009171364 A JP2009171364 A JP 2009171364A JP 2011027143 A JP2011027143 A JP 2011027143A
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Satoshi Kitano
聡 北野
Hisashi Hayakawa
久 早川
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Abstract

【課題】圧力室内の過大な圧力を逃がすことができ、小型のチェーンテンショナを提供する。
【解決手段】シリンダ9内にプランジャ10を摺動可能に挿入し、プランジャ10とシリンダ9とで囲まれた圧力室20内に作動油を導入する給油通路21を設け、圧力室20と外気とを連通する貫通孔24をシリンダ9に形成し、その貫通孔24の内周に形成した雌ねじ25に雄ねじ部材26をねじ込み、圧力室20内に混入したエアを、雄ねじ部材26と雌ねじ25の間のねじ隙間27を通って外気に排出するようにしたチェーンテンショナ1において、雄ねじ部材の内部の弁体収容室29内に弁体33とバルブスプリング34とを収容し、圧力室20内の圧力が大きくなったときに弁体33が弁孔31を開放して圧力室20内の圧力を逃がすようにする。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車エンジンのカムシャフトを駆動するタイミングチェーンの張力保持に用いられるチェーンテンショナに関する。
自動車のエンジンは、一般に、クランクシャフトの回転をタイミングチェーン(以下「チェーン」という)を介してカムシャフトに伝達し、そのカムシャフトの回転により燃焼室のバルブの開閉を行なう。ここで、チェーンの張力を適正範囲に保つために、支点軸を中心として揺動可能に設けたチェーンガイドと、そのチェーンガイドを介してチェーンを押圧するチェーンテンショナとからなる張力調整装置が多く用いられる。
この張力調整装置に組み込まれるチェーンテンショナとして、一端が開放し、他端が閉じた筒状のシリンダ内にプランジャを軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャをシリンダから突出する方向に付勢するリターンスプリングを設け、前記プランジャとシリンダとで囲まれた圧力室内に作動油を導入する給油通路を設け、その給油通路の圧力室側の端部に、給油通路側から圧力室側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブを設けたものが知られている(例えば、特許文献1、第6図)。
このチェーンテンショナは、エンジン作動中にチェーンの張力が大きくなると、そのチェーンの張力によって、プランジャがシリンダ内に押し込まれる方向(以下、「押し込み方向」という)に移動し、チェーンの緊張を吸収する。このとき、圧力室内の作動油が、プランジャとシリンダの摺動面間のリーク隙間を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ作用が生じるので、プランジャはゆっくりと移動する。
一方、エンジン作動中にチェーンの張力が小さくなると、リターンスプリングの付勢力によって、プランジャがシリンダから突出する方向(以下、「突出方向」という)に移動し、チェーンの弛みを吸収する。このとき、チェックバルブが開いて、給油通路から圧力室に作動油が流入するので、プランジャは速やかに移動する。
このチェーンテンショナは、エンジン始動時にオイルポンプから圧力室に供給される作動油にエアが混入する場合があり、この場合、チェーンの張力が大きくなったときに、圧力室内に混入したエアが圧縮することによってプランジャが移動するので、チェーンテンショナのダンパ作用が低下する。
このダンパ作用の低下を防止するため、圧力室内のエアを排出するエア抜き通路を設けたチェーンテンショナが知られている(例えば、特許文献2、第4図)。
このチェーンテンショナは、圧力室と外気とを連通する貫通孔がシリンダに形成され、その貫通孔の内周に形成された雌ねじに雄ねじ部材がねじ込まれており、圧力室内に混入したエアを、雄ねじ部材と雌ねじの間に形成された螺旋状のねじ隙間を通って外気に排出するようにしている。
また、チェーンが急激に緊張したときに、チェーンが過張力になるのを防止するため、圧力室内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに圧力室内の圧力を逃がすリリーフバルブを設けたチェーンテンショナが知られている(例えば、特許文献3参照)。
このチェーンテンショナは、プランジャのシリンダからの突出端に、圧力室と外気とを連通する貫通孔が形成され、その貫通孔の圧力室側の端部にバルブシートが設けられ、そのバルブシートに形成された弁孔を開閉する弁体と、その弁体を閉弁方向に付勢するバルブスプリングとが貫通孔内に収容されている。この弁体とバルブスプリングとバルブシートは、リリーフバルブを構成しており、圧力室内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに、前記弁体が弁孔を開放して圧力室内の圧力を逃がすようになっている。
特開平10−19095号公報 特開2002−364720号公報 特許第3670911号公報
ところで、上記エア抜き通路を有するチェーンテンショナにリリーフバルブを設ける場合、特許文献3に示すように、プランジャのシリンダからの突出端にリリーフバルブを組み込むと、リリーフバルブの長さに相当する分、プランジャを長く形成する必要があり、チェーンテンショナの全長が長くなる。
そこで、プランジャの長さを抑えるために、プランジャに代えてシリンダにリリーフバルブを組み込むことが考えられるが、シリンダにリリーフバルブを組み込むと、リリーフバルブの長さに相当する分、シリンダを大型化する必要があり、チェーンテンショナが重くなる。
この発明が解決しようとする課題は、圧力室内の過大な圧力を逃がすことができ、小型のチェーンテンショナを提供することである。
上記課題を解決するため、前記シリンダに圧力室と外気とを連通する貫通孔を形成し、その貫通孔の内周に形成した雌ねじに雄ねじ部材をねじ込み、前記圧力室内に混入したエアを、前記雄ねじ部材と雌ねじの間に形成される螺旋状のねじ隙間を通って外気に排出するようにしたチェーンテンショナにおいて、前記雄ねじ部材を、その内部に弁体収容室を有する中空構造とし、その雄ねじ部材の圧力室側の端部に弁体収容室の内外を仕切るバルブシートを設け、そのバルブシートに形成された弁孔を開閉する弁体と、その弁体を閉弁方向に付勢するバルブスプリングとを前記弁体収容室内に収容し、圧力室内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに前記弁体が弁孔を開放して圧力室内の圧力を逃がすようにした。
このようにすると、エア抜き用の雄ねじ部材の内部に、圧力逃がし用の弁体とバルブスプリングとを組み込んでいるので、圧力逃がし用の弁体とバルブスプリングとを設けるためにプランジャを長くしたり、シリンダを大型化したりする必要がなく、チェーンテンショナを小型化することが可能である。
前記バルブシートは、雄ねじ部材と一体に形成してもよいが、前記雄ねじ部材とは別体に形成し、そのバルブシートを前記雄ねじ部材に圧入して固定すると、バルブシートの加工が容易であり、バルブシートを高精度に加工することができる。
この場合、前記バルブシートの前記弁体との接触面に、前記弁体収容室と弁孔とを連通するエア抜き溝を形成することができる。このようにすると、作動油に混入したスーツやコンタミなどの異物によってねじ隙間が目詰まりした場合にも、エア抜き溝を通じてエアを排出することができるので、エアの排出性能を長期にわたって確保することができる。
このエア抜き溝は、周方向に間隔をおいて複数本形成すると好ましい。このようにすると、鉛直方向に対して雄ねじ部材が傾斜した姿勢でチェーンテンショナを使用する場合にも、雄ねじ部材のねじ込み回転角によらずに安定したエア抜き性能を発揮することができる。
また、前記雄ねじ部材に、ねじ軸部よりも大径の頭部を設け、その頭部と前記シリンダとの間に、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャを組み込むと、スプリングワッシャの円周の一部を切り離した部分を介して、ねじ隙間と外気の間の連通を確保することができる。
また、前記雄ねじ部材に、ねじ軸部よりも大径の頭部を設け、その頭部と前記シリンダとの間に、径方向に延びる複数のねじれた歯を周方向に間隔をおいて有する歯付き座金を組み込んでもよい。このようにすると、この歯付き座金の隣り合う歯同士の間にそれぞれ通路が形成されるので、そのいずれかの通路が目詰まりした場合にも、他の通路を通じてねじ隙間と外気の間の連通を確保することができ、信頼性が高い。
前記弁体収容室内に、前記弁体の移動ストロークを規制するストッパ部材を組み込むと、弁体が弁孔を開放したときの作動油の流出量を抑えることができ、圧力室内の過度な圧力低下を防止することができる。
前記ストッパ部材としては、例えば、前記バルブスプリングの一端を受けるフランジ部と、そのフランジ部から前記弁体に向かって延びる軸部とからなり、その軸部の先端で前記弁体を受け止めるようにしたものを採用することができる。
この発明は、例えば、次のチェーンテンショナに適用することができる。
1)前記プランジャをシリンダ内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャの内周に形成した雌ねじにねじ係合する雄ねじを外周に有するスクリュロッドを設け、そのスクリュロッドの前記プランジャからの突出端を前記シリンダ内に設けたロッドシートで支持し、前記雄ねじと雌ねじは、プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランクのフランク角が、遊び側フランクのフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている鋸歯ねじ式のチェーンテンショナ。
2)前記シリンダの開放端の内周に形成された収容溝内に前記プランジャの外周を弾性的に締め付けるレジスタリングを収容し、そのレジスタリングを、プランジャの外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝に係合させ、その各円周溝内には、前記プランジャをシリンダから突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを拡径させてプランジャの移動を許容するテーパ面と、前記プランジャをシリンダ内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリングを係止してプランジャの移動を制限するストッパ面とが設けられているリング式のチェーンテンショナ。
この発明のチェーンテンショナは、エア抜き用の雄ねじ部材の内部に、圧力逃がし用の弁体とバルブスプリングとを組み込んでいるので、圧力逃がし用の弁体とバルブスプリングとを設けるためにプランジャを長くしたり、シリンダを大型化したりする必要がなく、チェーンテンショナを小型化することが可能である。
この発明の第1実施形態のチェーンテンショナを組み込んだチェーン伝動装置を示す正面図 図1のチェーンテンショナ近傍の拡大断面図 図2の雄ねじ部材近傍の拡大図 図3のバルブシート近傍の拡大図 図3に示すスプリングワッシャを歯付き座金に置き換えた例を示す拡大図 図5に示す歯付き座金の拡大斜視図 図5に示す弁体収容室内にストッパ部材を組み込んだ例を示す拡大図 この発明の第2実施形態のチェーンテンショナを示す拡大断面図
図1に、この発明の第1実施形態のチェーンテンショナ1を組み込んだチェーン伝動装置を示す。このチェーン伝動装置は、エンジンのクランクシャフト2に固定されたスプロケット3と、カムシャフト4に固定されたスプロケット5とがチェーン6を介して連結されており、そのチェーン6がクランクシャフト2の回転をカムシャフト4に伝達し、そのカムシャフト4の回転により燃焼室のバルブ(図示せず)の開閉を行なう。
チェーン6には、支点軸7を中心として揺動可能に支持されたチェーンガイド8が接触しており、チェーンテンショナ1は、そのチェーンガイド8を介してチェーン6を押圧している。
図2に示すように、チェーンテンショナ1は、一端が開放し、他端が閉じた筒状のシリンダ9と、シリンダ9内に軸方向に摺動可能に挿入されたプランジャ10とを有する。シリンダ9は、ボルト11でエンジンブロック(図示せず)に固定されている。
プランジャ10は、シリンダ9内への挿入端が開口する有底筒状に形成されており、その内周に雌ねじ12が形成されている。プランジャ10内には、雌ねじ12にねじ係合する雄ねじ13を外周に有するスクリュロッド14が組み込まれている。スクリュロッド14は、一端がプランジャ10から突出しており、その突出端が、シリンダ9内に設けたロッドシート15で支持されている。
雄ねじ13と雌ねじ12は、プランジャ10をシリンダ9内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク16のフランク角が、遊び側フランク17のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている。
プランジャ10とスクリュロッド14の間には、リターンスプリング18が組み込まれている。リターンスプリング18は、一端がスクリュロッド14で支持され、他端がスプリングシート19を介してプランジャ10を押圧しており、その押圧によって、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢している。
シリンダ9の閉端には、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室20に連通する給油通路21が形成されている。給油通路21は、給油ポンプ(図示せず)に接続されており、その給油ポンプから送り出された作動油を、圧力室20内に導入するようになっている。給油通路21の圧力室20側の端部には、給油通路21側から圧力室20側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ22が設けられている。
プランジャ10とシリンダ9の摺動面間にはリーク隙間23が形成されており、そのリーク隙間23を通って圧力室20内の作動油が流出するようになっている。
シリンダ9には、圧力室20と外気とを連通する貫通孔24が形成されている。
図3に示すように、貫通孔24の内周には雌ねじ25が形成され、その雌ねじ25に雄ねじ部材26がねじ込まれている。雄ねじ部材26は、外周に雄ねじが形成されたねじ軸部26Aと、ねじ軸部26Aの一端に設けられた頭部26Bとからなる。頭部26Bは、その外周が六角形となるように形成されており、スパナ等の工具をかけてねじ込み操作を行なうことが可能となっている。
ねじ軸部26Aと雌ねじ25の間には、螺旋状のねじ隙間27が形成されており、そのねじ隙間27内をエアが通過可能となっている。頭部26Bは、ねじ軸部26Aよりも大径に形成されている。頭部26Bとシリンダ9の間には、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャ28が組み込まれており、このスプリングワッシャ28の円周の一部を切り離した部分を介して、ねじ隙間27と外気とが連通している。
雄ねじ部材26は、その内部に弁体収容室29を有する中空構造となっている。雄ねじ部材26の圧力室20側の端部には、弁体収容室29の内外を仕切るバルブシート30が設けられている。バルブシート30は、雄ねじ部材26とは別体に形成され、中空筒状に形成されたねじ軸部26A内に圧入して固定されている。バルブシート30には、その中央を貫通する弁孔31が形成されている。雄ねじ部材26の頭部26Bには、外気と弁体収容室29の間を連通する通油孔32が形成されている。
弁体収容室29内には、バルブシート30の弁孔31を開閉する弁体33と、弁体33を閉弁方向に付勢するバルブスプリング34とが収容されている。弁体33は球状に形成され、バルブシート30に接触、離反することにより弁孔31を開閉するようになっている。バルブスプリング34は、弁体収容室29の外気側の内端面で一端が支持され、他端が弁体33を押圧している。ここで、弁体33とバルブスプリング34とバルブシート30は、リリーフバルブとして機能し、圧力室20内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに弁体33が弁孔31を開放して圧力室20内の圧力を逃がすようになっている。
図4に示すように、バルブシート30の弁体33との接触面には、弁体収容室29と弁孔31とを連通するエア抜き溝35が形成されている。エア抜き溝35は、周方向に間隔をおいて複数本形成されている。
雄ねじ部材26は、金属製のものを採用してもよいが、強い締結力を必要としないので、樹脂製のものを採用することができる。一方、バルブシート30は、弁体33が接触、離反するので、金属製のものを使用すると、その耐摩耗性を確保することができ、バルブシート30の摩耗による弁体33の作動圧力の変動を防止することができる。
次に、このチェーンテンショナ1の動作例を説明する。
エンジン作動中にチェーン6の張力が小さくなると、リターンスプリング18の付勢力によってプランジャ10が突出方向に移動し、チェーン6の弛みを吸収する。このとき、オイルポンプから供給される作動油が、給油通路21を通って圧力室20に流入するので、プランジャ10は速やかに移動する。
一方、エンジン作動中にチェーン6の張力が大きくなると、そのチェーン6の張力によって、プランジャ10が押し込み方向に移動し、チェーン6の緊張を吸収する。このとき、スクリュロッド14は、チェーン6の振動により、雌ねじ12と雄ねじ13の間の軸方向隙間の範囲内で前進と後退を繰り返しながら、プランジャ10に対して回転する。また、圧力室20内の作動油が、プランジャ10とシリンダ9の摺動面間のリーク隙間23を通って流出し、その作動油の粘性抵抗によってダンパ作用が生じるので、プランジャ10はゆっくりと移動する。
エンジン停止時に、カムシャフト4の停止位置によってチェーン6の張力が大きくなる場合があるが、この場合、チェーン6が振動しないので、プランジャ10の雌ねじ12がスクリュロッド14の雄ねじ13で受け止められ、プランジャ10の位置が固定される。そのため、エンジンを再始動するときに、チェーン6の弛みを生じにくく、円滑なエンジン始動が可能である。
エンジンを停止すると、オイルポンプが停止して給油通路21内の作動油の油面が下がる。そのため、エンジンを再始動したときに、給油通路21を通って圧力室20に供給される作動油にエアが混入する場合があるが、この場合、圧力室20内に混入したエアは、雄ねじ部材26と雌ねじ25の間のねじ隙間27と、スプリングワッシャ28の円周の一部を切り離した部分とを順に通って外気に排出される。そのため、圧力室20内のエアによるダンパ作用の低下が生じにくい。
このチェーンテンショナ1は、エア抜き用の雄ねじ部材26の内部に、圧力逃がし用の弁体33とバルブスプリング34とを組み込んでいるので、圧力逃がし用の弁体33とバルブスプリング34とを設けるためにプランジャ10を長くしたり、シリンダ9を大型化したりする必要がなく、チェーンテンショナ1を小型化することが可能である。
バルブシート30は、雄ねじ部材26と一体に形成してもよいが、この実施形態で示すように、雄ねじ部材26とは別体のバルブシート30をねじ軸部26A内に圧入して固定すると、バルブシート30の加工が容易であり、バルブシート30を高精度に加工することができる。
また、このチェーンテンショナ1は、バルブシート30の弁体33との接触面にエア抜き溝35が形成されているので、作動油に混入したスーツやコンタミなどの異物によってねじ隙間27が目詰まりした場合にも、エア抜き溝35を通じてエアを排出することができ、長期にわたって安定したエアの排出性能を発揮することができる。
エア抜き溝35は、一本だけ形成してもよいが、上記実施形態に示すように、周方向に間隔をおいて複数本形成すると好ましい。このようにすると、鉛直方向に対して雄ねじ部材26が傾斜した姿勢でチェーンテンショナ1を使用する場合にも、雄ねじ部材26のねじ込み回転角によらずに安定したエア抜き性能を発揮することができる。
上記実施形態では、雄ねじ部材26の頭部26Bとシリンダとの間にスプリングワッシャ28を組み込んだが、図5、図6に示すように、径方向に延びる複数のねじれた歯36aを周方向に間隔をおいて有する歯付き座金36を組み込んでもよい。このようにすると、歯付き座金36の隣り合う歯36a,36a同士の間にそれぞれ通路37が形成されるので、そのいずれかの通路37が目詰まりした場合にも、他の通路37を通じてねじ隙間27と外気の間の連通を確保することができ、信頼性が高い。
図7に示すように、弁体収容室29内に、弁体33の移動ストロークを規制するストッパ部材38を組み込んでもよい。ストッパ部材38は、バルブスプリング34の一端を受けるフランジ部38Aと、そのフランジ部38Aから弁体33に向かって延びる軸部38Bとからなり、その軸部38Bの先端で弁体33を受け止めるようになっている。また、軸部38Bには、軸部38Bを径方向に貫通する径方向孔39と、その径方向孔39に交差して通油孔32に接続する軸方向孔40とが形成されており、その径方向孔39と軸方向孔40とを介して弁体収容室29が外気に連通するようになっている。
このように、弁体収容室29内にストッパ部材38を組み込むと、弁体33が弁孔31を開放したときの作動油の流出量を抑えることができ、圧力室20内の過度な圧力低下を防止することができる。
図8に、この発明の第2実施形態のチェーンテンショナ41を示す。第1実施形態に対応する部分は、同一の符号を付して説明を省略する。
リターンスプリング18は、シリンダ9とプランジャ10とで囲まれた圧力室20内に組み込まれており、一端がチェックバルブ22で支持され、他端がスプリングシート19を介してプランジャ10を押圧しており、その押圧によって、プランジャ10をシリンダ9から突出する方向に付勢している。
シリンダ9の開放端の内周には、周方向に延びる収容溝42が形成され、その収容溝42内にレジスタリング43が軸方向に移動可能に収容されている。レジスタリング43は、その円周の一部が切り離されており、径方向に弾性変形可能となっている。このレジスタリング43は、プランジャ10の外周を弾性的に締め付けており、プランジャ10の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された複数の円周溝44のいずれかに係合している。
各円周溝44内には、プランジャ10に突出方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング43を拡径させてプランジャ10の移動を許容するテーパ面45と、プランジャ10に押し込み方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング43を係止してプランジャ10の移動を制限するストッパ面46とが設けられており、エンジン停止時にチェーン6の張力が大きくなった場合に、円周溝44とレジスタリング43の係合によって、プランジャ10の押し込み方向の移動が制限されるようになっている。
第1実施形態と同様に、シリンダ9には、圧力室20と外気とを連通する貫通孔24が形成され、その貫通孔24にエア抜き用の雄ねじ部材26がねじ込まれている。雄ねじ部材26の内部には、圧力逃がし用の弁体33とバルブスプリング34とが組み込まれている。
このチェーンテンショナ41は、第1実施形態と同様、エア抜き用の雄ねじ部材26の内部に、圧力逃がし用の弁体33とバルブスプリング34とを組み込んでいるので、圧力逃がし用の弁体33とバルブスプリング34とを設けるためにプランジャ10を長くしたり、シリンダ9を大型化したりする必要がなく、チェーンテンショナ41を小型化することが可能である。
1 チェーンテンショナ
9 シリンダ
10 プランジャ
12 雌ねじ
13 雄ねじ
14 スクリュロッド
15 ロッドシート
16 圧力側フランク
17 遊び側フランク
18 リターンスプリング
20 圧力室
21 給油通路
22 チェックバルブ
24 貫通孔
25 雌ねじ
26 雄ねじ部材
26A ねじ軸部
26B 頭部
27 ねじ隙間
28 スプリングワッシャ
29 弁体収容室
30 バルブシート
31 弁孔
33 弁体
34 バルブスプリング
35 エア抜き溝
36 歯付き座金
36a 歯
38 ストッパ部材
38A フランジ部
38B 軸部
41 チェーンテンショナ
42 収容溝
43 レジスタリング
44 円周溝
45 テーパ面
46 ストッパ面

Claims (10)

  1. 一端が開放し、他端が閉じた筒状のシリンダ(9)内にプランジャ(10)を軸方向に摺動可能に挿入し、そのプランジャ(10)をシリンダ(9)から突出する方向に付勢するリターンスプリング(18)を設け、前記プランジャ(10)とシリンダ(9)とで囲まれた圧力室(20)内に作動油を導入する給油通路(21)を設け、その給油通路(21)の圧力室(20)側の端部に、給油通路(21)側から圧力室(20)側への作動油の流れのみを許容するチェックバルブ(22)を設け、前記シリンダ(9)に圧力室(20)と外気とを連通する貫通孔(24)を形成し、その貫通孔(24)の内周に形成した雌ねじ(25)に雄ねじ部材(26)をねじ込み、前記圧力室(20)内に混入したエアを、前記雄ねじ部材(26)と雌ねじ(25)の間に形成される螺旋状のねじ隙間(27)を通って外気に排出するようにしたチェーンテンショナにおいて、
    前記雄ねじ部材(26)を、その内部に弁体収容室(29)を有する中空構造とし、その雄ねじ部材(26)の圧力室(20)側の端部に弁体収容室(29)の内外を仕切るバルブシート(30)を設け、そのバルブシート(30)に形成された弁孔(31)を開閉する弁体(33)と、その弁体(33)を閉弁方向に付勢するバルブスプリング(34)とを前記弁体収容室(29)内に収容し、圧力室(20)内の圧力が予め設定した圧力よりも大きくなったときに前記弁体(33)が弁孔(31)を開放して圧力室(20)内の圧力を逃がすようにしたことを特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 前記バルブシート(30)を前記雄ねじ部材(26)とは別体に形成し、そのバルブシート(30)を前記雄ねじ部材(26)に圧入して固定した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 前記バルブシート(30)の前記弁体(33)との接触面に、前記弁体収容室(29)と弁孔(31)とを連通するエア抜き溝(35)を形成した請求項1または2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 前記エア抜き溝(35)を周方向に間隔をおいて複数本形成した請求項3に記載のチェーンテンショナ。
  5. 前記雄ねじ部材(26)がねじ軸部(26A)よりも大径の頭部(26B)を有し、その頭部(26B)と前記シリンダ(9)との間に、円周の一部を切り離した形状のスプリングワッシャ(28)を組み込んだ請求項1から4のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  6. 前記雄ねじ部材(26)がねじ軸部(26A)よりも大径の頭部(26B)を有し、その頭部(26B)と前記シリンダ(9)との間に、径方向に延びる複数のねじれた歯(36a)を周方向に間隔をおいて有する歯付き座金(36)を組み込んだ請求項1から4のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  7. 前記弁体収容室(29)内に、前記弁体(33)の移動ストロークを規制するストッパ部材(38)を組み込んだ請求項1から6のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  8. 前記ストッパ部材(38)が、前記バルブスプリング(34)の一端を受けるフランジ部(38A)と、そのフランジ部(38A)から前記弁体(33)に向かって延びる軸部(38B)とからなり、その軸部(38B)の先端で前記弁体(33)を受け止める請求項7に記載のチェーンテンショナ。
  9. 前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内への挿入端が開口する有底筒状に形成し、そのプランジャ(10)の内周に形成した雌ねじ(12)にねじ係合する雄ねじ(13)を外周に有するスクリュロッド(14)を設け、そのスクリュロッド(14)の前記プランジャ(10)からの突出端を前記シリンダ(9)内に設けたロッドシート(15)で支持し、前記雄ねじ(13)と雌ねじ(12)は、プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに圧力を受ける圧力側フランク(16)のフランク角が、遊び側フランク(17)のフランク角よりも大きい鋸歯状に形成されている請求項1から8のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
  10. 前記シリンダ(9)の開放端の内周に形成された収容溝(42)内に前記プランジャ(10)の外周を弾性的に締め付けるレジスタリング(43)を収容し、そのレジスタリング(43)を、プランジャ(10)の外周に軸方向に一定の間隔をおいて形成された円周溝(44)に係合させ、その各円周溝(44)内には、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)から突出させる方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(43)を拡径させてプランジャ(10)の移動を許容するテーパ面(45)と、前記プランジャ(10)をシリンダ(9)内に押し込む方向の荷重が負荷されたときに、レジスタリング(43)を係止してプランジャ(10)の移動を制限するストッパ面(46)とが設けられている請求項1から8のいずれかに記載のチェーンテンショナ。
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