JP2011069230A - カム位相可変型内燃機関 - Google Patents

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Kazuki Ichikawa
和樹 市川
Yuhei Matsuo
雄平 松尾
Masayuki Toyokawa
政行 豊川
Fumihisa Takemoto
史久 竹本
Koichiro Shinozaki
広一郎 篠崎
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Abstract

【課題】 エンジンのカム軸方向における外形寸法を抑制したカム位相可変型内燃機関を提供する。
【解決手段】 ソレノイド本体52は、ベアリング61を介してプッシュロッド53を摺動自在に保持するとともに、凸テーパ面62aを有する凸部62をその後端中央に有している。ベアリング61は、凸部62内に圧入されており、その後端が凸部62の後端と面一となっている。なお、ソレノイド本体52には、凸部62に圧入されるベアリング61の他、前端側にもプッシュロッド53を保持するベアリングを有している。凸部62の突出量L2(図3参照)は、プッシュロッド53の直径Dよりも小さく設定されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カム位相が連続的に可変制御されるカム位相可変型内燃機関に係り、詳しくは、エンジンのカム軸方向における外形寸法を抑制する技術に関する。
4サイクルエンジン(以下、単にエンジンと記す)では、出力および燃費の向上や有害排出ガス成分の低減等を図るべく、種々の可変動弁機構を搭載したものが多くなっている。可変動弁機構としては、従来より存在する複数のカム(例えば、低速型カムおよび高速型カム)を切り換えるものに代わり、過渡特性の更なる向上やスロットルレス化等を実現すべく、カム位相とバルブリフトとを個別に連続可変制御するものが近年では主流となってきている。カム位相の可変制御に供されるバルブタイミングコントロール装置(Variable Timing Control Device:以下、VTCと記す)としては、カムシャフトの端部にベーン式の油圧アクチュエータ(VTCアクチュエータ)を取り付けるるとともに、エンジン本体側部材(シリンダヘッドやカムカバー)に固定されたリニアソレノイドによってVTCアクチュエータの軸心に保持されたスプールバルブ(油圧回路切換バルブ)を駆動するものが一般的である。(特許文献1参照)。
特開2005−264950号公報
上述した従来のVTCでは、リニアソレノイドがエンジン本体側部材に固定される一方、VTCアクチュエータがカムシャフトと一体に回転するため、リニアソレノイドとVTCアクチュエータとの間に所定の間隙を設ける必要がある。また、リニアソレノイドは、プッシュロッドの保持長や推力(押付力)、ストロークの要求値を満たすため、軸方向寸法をあまり小さくすることができない。また、VTCアクチュエータも、カム位相の変化速度や保持性能の要求値を満たすこと、カムシャフトへの締結ボルトの関係等から、やはり軸方向寸法をあまり小さくすることができない。そして、これらの各条件を満たすように設計した場合、エンジンのカム軸方向における外形寸法が大きくなり、エンジンルームへの搭載性が低下する等の問題があった。
特許文献1には、エンジンのカム軸方向における外形寸法を抑制すべく、リンク機構を介してスプールバルブを駆動することにより、リニアソレノイドをVTCアクチュエータから離れた部位に設置する技術が開示されている。しかしながら、この方法を採った場合においては、リンク機構を付加することによる部品点数や製造コストの増大、リンクの撓み等に起因する制御精度の低下等が避けられなかった。
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、エンジンのカム軸方向における外形寸法を抑制したカム位相可変型内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、カムシャフトの端部に取り付けられ、カム位相の可変制御に供されるVTCアクチュエータと、前記VTCアクチュエータの軸心に保持され、前記VTCアクチュエータの油圧回路を切り換えるスプールバルブと、エンジン本体側部材に取り付けられ、軸方向に進退するプッシュロッドによって前記スプールバルブを駆動するリニアソレノイドとを備えたカム位相可変型内燃機関であって、前記プッシュロッドを軸方向に摺動自在に保持する凸部が前記リニアソレノイドの軸心に形成される一方、当該凸部が遊嵌する凹部が前記VTCアクチュエータの軸心に形成されたことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記凸部が前記VTCアクチュエータに向けて径の小さくなる凸テーパ面を有し、前記凹部が前記凸テーパ面に対して所定の間隙をもって対峙する凹テーパ面を有することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記凸テーパ面および前記凹テーパ面は、それぞれのテーパ角が60°〜120°の範囲で設定されたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1〜第3の発明に係るカム位相可変型内燃機関において、前記凸部は、軸方向での突出量が前記プッシュロッドの直径以下に設定されたことを特徴とする。
本発明によれば、凸部によってプッシュロッドの保持長等を十分に確保しながら、リニアソレノイドの軸方向長さを短縮することが可能となり、エンジンのカム軸方向における外形寸法が抑制されて自動車のエンジンルームへの搭載性等が向上する。また、凸部が凸テーパ面を有するものとし、凹部が凹テーパ面を有するものとした場合、凸部や凹部の強度および剛性を高めることができる。また、凸テーパ面や凹テーパ面のテーパ角が60°〜120°の範囲で設定された場合、凸部や凹部に強度および剛性を低下させる鋭いエッジが形成され難くなる。また、凸部の軸方向での突出量をプッシュロッドの直径以下に設定したものでは、プッシュロッドの保持長(ベアリング長)を十分に確保しながら、凹部の軸方向長さを短くすることができ、VTCアクチュエータの軸方向寸法を短くすることができる。
実施形態に係るエンジンの要部透視斜視図である。 実施形態に係るVTCの分解斜視図である。 実施形態に係るVTCの縦断面図である。 図3中のIV部拡大図である。 テーパ角と剛性比との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明に係るカム位相可変型内燃機関の一実施形態を詳細に説明する。なお、実施形態の説明にあたっては、図1中の左側を前方とし、上側を上方とする。
≪実施形態の構成≫
<全体構成>
図1に示すエンジン(カム位相可変型内燃機関)Eは、自動車に搭載されるDOHC4バルブ型の4サイクル直列4気筒ガソリンエンジンであり、そのシリンダヘッド1に、各気筒2本ずつの吸気バルブ2および排気バルブ3、これら吸排気バルブ2,3を駆動する吸気カムシャフト4および排気カムシャフト5を備えている。両カムシャフト4,5は、クランクスプロケット6、カムチェーン7、吸気カムスプロケット8、排気カムスプロケット9を介して、クランクシャフト10によって1/2の回転速度をもって回転駆動される。また、クランクシャフト10は、コネクティングロッド11を介してピストン12に連結されるとともに、チェーン13を介して斜め下方に設置されたオイルポンプ14を駆動する。
吸気カムシャフト4の前端にはVTCアクチュエータ21が締結され、カムカバー18およびカムチェーンカバー19にはリニアソレノイド51が取り付けられている。シリンダヘッド1およびシリンダブロック15にはオイルポンプ14からの作動油(エンジンオイル)をVTCアクチュエータ21に供給するための作動油供給油路16が形成されている。また、シリンダヘッド1にはノーマルオープン型の電磁シャットバルブ(油圧遮断手段)17が装着されており、この電磁シャットバルブ17によって作動油供給油路16が連通/遮断される。なお、電磁シャットバルブ17は、図示しないエンジンECUからの駆動電流によって閉鎖(遮断)駆動される。
<VTCアクチュエータ>
図2に示すように、VTCアクチュエータ21は、外周に吸気カムスプロケット8が形成されたハウジング(第1回転部材)22、ハウジング22内に回転自在に保持されるとともに吸気カムシャフト4の前端にその後面が締結されるロータ(第2回転部材)23、ハウジング22の前面を覆うフロントプレート24、ハウジング22の後面を覆うバックプレート25、フロントプレート24の内周側に配置されたリードバルブ26、リードバルブ26をロータ23に固定するリードバルブカバー27、ハウジング22とロータ23とを進角方向に相対回動させるバイアススプリング28、軸心に設置されたスプールバルブ29、ロータ23に保持されたロックピン33、ロックピン33をバックプレート25側に付勢するロックピンスプリング34、ロータ23に保持されたバイパスバルブ36、バイパスバルブ36をバックプレート25側に付勢するバイパスバルブスプリング37等を構成要素としている。なお、スプールバルブ29は、吸気カムシャフト4やロータ23の軸心に保持されたバルブスリーブ38と、バルブスリーブ38に摺動自在に内嵌したスプール39と、スプール39をリニアソレノイド51側に付勢するリターンスプリング40とから構成されている。
<リニアソレノイド>
図2,図3に示すように、リニアソレノイド51は、エンジンECUに接続した円柱状のソレノイド本体52と、ソレノイド本体52の軸心に保持されたプッシュロッド53とを有している。エンジンECUからの駆動電流がソレノイド本体52に供給されると、プッシュロッド53が後方(図3中、右方)に進退し、VTCアクチュエータ21のスプールバルブ29(スプール39)を所定のポジションに移動させる。
<凸部および凹部>
図4に示すように、ソレノイド本体52は、ベアリング61を介してプッシュロッド53を摺動自在に保持するとともに、凸テーパ面62aを有する凸部62をその後端中央に有している。ベアリング61は、凸部62内に圧入されており、その後端が凸部62の後端と面一となっている。なお、ソレノイド本体52には、凸部62に圧入されるベアリング61の他、前端側にもプッシュロッド53を保持するベアリング(図示せず)が備えられている。凸部62の突出量L2(図3参照)は、プッシュロッド53の直径Dよりも小さく設定されている。
一方、リードバルブカバー27は、スプールバルブ29の前端を係止するとともに、凹テーパ面65aを有する凹部65をその前端中央に有している。凸部62の凸テーパ面62aと凹部65の凹テーパ面65aとは、同一のテーパ角θ(本実施形態では、90°)を有するとともに、所定の間隙t(本実施形態では、1mm)をもって対峙している。
≪実施形態の作用≫
本実施形態は、上述した構成を採ったことにより、十分な保持長をもってプッシュロッド53を保持させながら、ソレノイド本体52の実質的な軸方向長さL1(図3参照)を凸部62の突出量L2分短縮できた。これにより、エンジンEは、カム軸方向における外形寸法が従来のものに較べて抑制されることになり、エンジンルームが比較的狭い自動車にも搭載することが可能となった。また、凸部62の突出量L2をプッシュロッド53の直径Dよりも小さく設定したため、凹部65の軸方向長さを短くすることができ、結果としてリードバルブカバー27(すなわち、VTCアクチュエータ21)の軸方向寸法を小さくすることができた。
本発明者等は、凸部62および凹部65について、凸テーパ面62aおよび凹テーパ面65aのテーパ角θを様々に変更しながら剛性の変化を測定した。その結果、テーパ角θを90°とした場合の剛性を1.0とする剛性の比(剛性比)を示す図5から判るように、テーパ角θを60°〜120°とした場合には凸部62および凹部65の剛性が比較的高く保たれる。ところが、テーパ角θを60°より小さくすると凸部62側が鋭角のエッジとなって剛性比が0.7以下となり、テーパ角θを120°より大きくすると凹部65側が鋭角のエッジとなって剛性比が0.7以下となることが判明した。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は本発明を直列4気筒DOHCガソリンエンジンに適用したものであるが、ディーゼルエンジン等にも当然に適用可能である。また、上記実施形態で吸気カムシャフト側にVTCアクチュエータを備えたものに言及したが、排気カムシャフト側にVTCアクチュエータを備えたカム位相可変型内燃機関に適用してもよい。その他、エンジンや可変動弁装置の具体的構成等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
4 吸気カムシャフト
18 カムカバー(エンジン本体側部材)
19 カムチェーンカバー(エンジン本体側部材)
21 VTCアクチュエータ
27 リードバルブカバー
29 スプールバルブ
39 スプール
51 リニアソレノイド
52 ソレノイド本体
53 プッシュロッド
61 ベアリング
62 凸部
62a 凸テーパ面
65 凹部
65a 凹テーパ面
E エンジン

Claims (4)

  1. カムシャフトの端部に取り付けられ、カム位相の可変制御に供されるVTCアクチュエータと、
    前記VTCアクチュエータの軸心に保持され、前記VTCアクチュエータの油圧回路を切り換えるスプールバルブと、
    エンジン本体側部材に取り付けられ、軸方向に進退するプッシュロッドによって前記スプールバルブを駆動するリニアソレノイドと
    を備えたカム位相可変型内燃機関であって、
    前記プッシュロッドを軸方向に摺動自在に保持する凸部が前記リニアソレノイドの軸心に形成される一方、当該凸部が遊嵌する凹部が前記VTCアクチュエータの軸心に形成されたことを特徴とするカム位相可変型内燃機関。
  2. 前記凸部が前記VTCアクチュエータに向けて径の小さくなる凸テーパ面を有し、前記凹部が前記凸テーパ面に対して所定の間隙をもって対峙する凹テーパ面を有することを特徴とする、請求項1に記載されたカム位相可変型内燃機関。
  3. 前記凸テーパ面および前記凹テーパ面は、それぞれのテーパ角が60°〜120°の範囲で設定されたことを特徴とする、請求項2に記載されたカム位相可変型内燃機関。
  4. 前記凸部は、軸方向での突出量が前記プッシュロッドの直径以下に設定されたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載されたカム位相可変型内燃機関。
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