JP2011096830A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置使用時の発熱による基板の上下面の温度変化を抑制することによって、少なくとも基板の反りを低減でき、もって、基板と半導体パッケージとを接合する半田層の疲労破壊を効果的に抑制することのできる、半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体素子1、放熱性パッド3、および、これらを封止する封止樹脂体7とからなる半導体パッケージ10が、基板8と半田層93で接合されてなる半導体装置100において、基板8のうち、少なくとも放熱性パッド3に対応する位置には、半導体パッケージ10と対向する一方面8aから他方面8bに延びる貫通孔81が開設されており、貫通孔81は、基板8に比して相対的に熱伝導率の高い熱伝導材で閉塞されている。
【選択図】図1
【解決手段】半導体素子1、放熱性パッド3、および、これらを封止する封止樹脂体7とからなる半導体パッケージ10が、基板8と半田層93で接合されてなる半導体装置100において、基板8のうち、少なくとも放熱性パッド3に対応する位置には、半導体パッケージ10と対向する一方面8aから他方面8bに延びる貫通孔81が開設されており、貫通孔81は、基板8に比して相対的に熱伝導率の高い熱伝導材で閉塞されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置に関し、より詳しくは、半導体装置使用時の発熱によって生じる少なくとも基板の反りを抑制ないしは低減し、もって基板と半導体パッケージを接合する半田層の疲労破壊や、基板の配線パターンの剥離を効果的に抑止することのできる、半導体装置に関するものである。
近年、電子機器製品の多機能化、高性能化および小型化に伴って、製品内部の半導体部品もその小型化が要求されており、半導体パッケージの半導体基板への高密度実装や、半導体パッケージ自体の高密度化が図られている。しかし、半導体パッケージの小型化(薄型化)や高密度化に伴い、半導体装置使用時の半導体パッケージの温度は上昇し、半導体パッケージや基板の上下面の温度差が大きくなる。特に剛性の高い基板の上下面の温度差が大きくなり、この温度差に起因して基板の変形(反り)が大きくなると、基板と半導体パッケージを繋ぐ半田層を剥離させる等、半導体装置が故障に至り得るという問題が顕在化しており、当該分野における重要な解決課題の一つである。
ところで、半導体パッケージの小型化(薄型化)に伴い、近年市場に導入されているのが、リードレスタイプの表面実装型半導体パッケージであり、BGAパッケージ(Ball Grid Array)やCSP(Clip Size Package)がその例である。表面実装型パッケージは、電極端子の一部もしくは全部を樹脂中に封止させずに半導体パッケージの底面や側面に露出させ、もってリード線を出さないので実装面積を縮小することができる。
また、半導体パッケージの放熱性向上の観点から、基板への実装面に放熱板を備えた構成の半導体パッケージが近年導入されている。より具体的には、放熱板の機能を有するダイパッド(放熱性パッド)の一部を樹脂中に封止させずに露出させる構造のものや、別体の放熱板を内蔵する構造のものなどがあり、放熱板を有していることで放熱性が良好となり、発熱量の多い半導体素子を搭載する場合に好適である。
上記するリードレスタイプであり、かつ、放熱性パッドの一部が露出された構造の半導体パッケージが基板に実装された、半導体装置の一実施例を、図8,9に示している。なお、図8はその縦断面図であり、図9は図8のIX−IX矢視図である。
図8,9において、半導体素子aは、導電性接着剤などのダイボンディング材bによって接合された姿勢で放熱性パッドc上に搭載され、電極d1,d2(最外周側がd1)と導線eによって電気的に接続されている。さらに、放熱性パッドcおよび電極d1、d2双方の一部が露出するように、半導体素子a、放熱性パッドc、電極d1、d2および導線eが一体に封止樹脂体fにて封止され、半導体パッケージPが形成される。この半導体パッケージPにおける、放熱性パッドcと電極d1、d2双方の露出部分と、基板gとが、半田層hによって接合されることにより、半導体装置Hが形成される。
ところで、図8,9に示されるような従来の半導体装置Hにおいては、半導体装置Hの使用時に半導体素子aから発生する熱で基盤gの上下面の温度差が生じ、それにともなって、基板gの上下面の膨張差が変化することから、基盤gの反りが発生することが知られている。
つまり、図8のように、半導体パッケージPの略中央位置に半導体素子aが配された半導体パッケージPにおいては、基板gが、基板gの半導体素子a側に凸であって、半導体素子aから離れた位置の電極d1、d2付近で半導体パッケージPに対して反対側に反る変形モード(図8の一点鎖線)を呈する。
この変形モードにより、半導体パッケージPの外周に配された電極d1、d2と基板gを繋ぐ半田層hに剪断力や引張力が作用して、半田層hに剥離や亀裂が生じ易くなり、あるいは、基板gの配線パターンが剥離し易くなってしまう。
上記する種々の課題を解決する発明技術の一つとして、特許文献1に開示の半導体装置を挙げることができる。この半導体装置は、半導体パッケージを実装する基板に貫通孔を備え、この貫通孔は半導体パッケージに対応した位置に配されているので、半導体装置使用時において発生する熱を貫通孔を通して基板の裏面(半導体パッケージの実装面と反対の面)に排熱することにより、基板の反りを抑制することができる。
特許文献1に開示の半導体装置は、ガラス−エポキシ基板の表面に、パワーデバイスを収容した半導体パッケージが、半田層を介して接続されたものである。また、半導体パッケージの実装面には銅製の放熱板が埋設され、放熱板の一部が半導体パッケージの実装面に露出している。更に、この基板には、半導体パッケージが実装される範囲に複数の貫通孔が、縦横にほぼ等間隔で(格子状に)整列配置されている。そして、各々の貫通孔にはホール導電体が配設され、各ホール導電体は、貫通孔の内壁を覆う筒部と、筒部の一端に続いて基板の表面(半導体パッケージが実装される面)に拡がる環状の第一平面部と、筒部の他端に続いて基板の裏面に拡がる環状の第二平面部とを備えている。この基板に設けられたホール導電体は、典型的には金属材料を主体に構成されており、その金属材料としては熱伝導率の高い材料が適していて、例えば、銅、銀、金、白金、ニッケル、コバルト、亜鉛等の純金属、及び、それらを含む合金が好ましく使用される。このように、熱伝導率の高いホール導電体が基板の裏面側まで延びていることによって、半導体パッケージから生じる熱を基板の裏面側へ逃がす効果が得られる。
上記の構成において、貫通孔の位置を最適化することにより、半導体装置使用時における、半導体パッケージと基板の間に篭もる熱を貫通孔及び導電体を介して基板の裏面側に放熱することができ、もって、基板と半導体パッケージの反りを低減して、半田層の接合不良を抑制することができる。また、貫通孔を設けることにより、半導体素子から発生した熱による基板の熱膨張を貫通孔の中空部が吸収可能となるため、貫通孔がない場合と比較して、相対的に変形量を抑制することができるという効果を奏することもできる。
しかし、ガラス−エポキシ基板やホール伝導体と比較して、中空の導電体内に存在する空気は相対的に熱伝導率が低く、放熱性を低下させる要因となりかねない。たとえば、基板に使用されるエポキシ樹脂の熱伝導率が0.21W/mK、引用文献1のホール導電体の例として挙げられている銅の熱伝導率が398W/mKであるのに対して、空気の熱伝導率は、0.024W/mK程度であり、空気の熱伝導性能は極めて低いものである。
また、空気の流動性を生かして、例えば、半導体装置の外部からの働きかけによって空気を対流させ、半導体パッケージと基板の間に篭もる熱を強制的に排熱する対策も考えられるが、通常、上記の熱が篭もる部位は空気だまりの形状となっており、外部からの働きかけによって強制的に排熱しようとしても、空気の対流が不十分であるために排熱も不完全となる。
さらに検討するに、熱を基板の裏面から放出する構造よりも、熱を基板の上下面で均一化し、基板の上下面での膨張差を低減するほうが、基板の反りは抑制され、半田層の剥離や亀裂による接合不良は抑制される。
本発明は、上述する問題に鑑みてなされたものであり、半導体装置の基板に簡単な加工を施すことで、半導体装置使用時の発熱による少なくとも基板の反りの発生を抑制ないしは低減し、基板と半導体パッケージを接合する半田層の疲労破壊を効果的に抑止することのできる、半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、半導体パッケージが実装される基板に開設された貫通孔を、基板に比して相対的に熱伝導性に優れた熱伝導材で閉塞していることで、半導体装置使用時の発熱によって生じる基板の上下面の熱膨張に起因した基板の反りが効果的に抑制されることを見出し、本発明の半導体装置に至っている。
すなわち、本発明の半導体装置は、放熱性パッドと、該放熱性パッドの一方面に固定された半導体素子と、該放熱性パッドの他方面を露出するようにして、少なくとも前記半導体素子を封止する封止樹脂体と、を具備する半導体パッケージと、前記半導体パッケージを実装する基板と、放熱性パッドの前記他方面と前記基板を接合する半田層と、からなる半導体装置において、前記基板のうち、少なくとも前記放熱性パッドに対応する位置には、前記半導体パッケージと対向する一方面から他方面に延びる貫通孔が開設されており、前記貫通孔は、前記基板に比して相対的に熱伝導率の高い熱伝導材で閉塞されていることを特徴とするものである。
本発明の半導体装置は、基板の上下面での温度を均一化して、上下面での熱膨張差を低減し、基板の反りを抑制することを目的としている。そのためには、半導体パッケージと基板の間に篭もる熱を効率的に基板の裏面に伝熱することが必要となる。
そこで本発明の半導体装置は、少なくとも放熱性パッドに対応する位置に開設した貫通孔を、基板に比して相対的に熱伝導率の高い熱伝導体で閉塞するという構成を適用したものであり、この構成により、半導体装置使用時の半導体パッケージと基板の間に篭もる熱を基板よりも効率的に基板の裏面に伝熱することが可能となり、基板の上下面での温度をより短時間で均一化することを可能としている。
ここで、前記貫通孔と、これを閉塞する熱伝導材双方の基数は、所望する伝熱効果が得られれば、その基数は何等限定されるものではなく、貫通孔の配設位置、断面形状や大きさも同様である。
また、上記する構造の更なる変形形態として、前記基板に比して相対的に熱伝導率の高い中空部材が、前記貫通孔の内部に配設され、該中空部材を前記熱伝導材が閉塞している構造であってもよい。
ここで、前記熱伝導材は、前記半田層を形成した後の半田が前記貫通孔の内部に流れ込んで硬化したものであるのが望ましい。基板への半田層形成時に、熱伝導材の形成も同時に実行できるため、熱伝導材を別途製造して貫通孔もしくは中空部材に配設する手間が省け、製造効率を高めることができる。
その場合において、貫通孔内部に流れ込む半田の主成分は一般にすずであり、その熱伝導率は65W/mK程度であることから、すずに比して熱伝導率の高い銅等からなる中空部材を追加することで、より効率的に熱を基板の裏面に伝熱でき、より短時間で基板の上下面の温度を均一化することができる。さらに、一般的には、基板に開設された貫通孔に比して、別体に形成された中空部材の表面粗さが少ない、すなわち、表面の流体流動性が良好であることより、中空部材の内部に半田を流して硬化させることで、半田の高い流動性と、これに起因する製造時間の短縮を図ることもできる。
さらに、前記基板において、前記他方面にヒートシンクが配設され、該ヒートシンクは前記貫通孔を閉塞している前記熱伝導体と直接的もしくは間接的に連設されており、平面視で前記放熱性パッドに比して相対的に大きな外部寸法を有する構造とすることによって、基板の広範囲に亘って効率的に、基板の裏面の温度を均一化することができる。
本発明の半導体装置の他の実施形態として、さらに、前記封止樹脂体のうち前記半導体素子から離れた位置には、該半導体素子と導線を介して連通する電極がその一部を前記基板側に露出するようにして埋設されており、前記半導体パッケージが、前記電極の露出した面において、前記基板に別途の半田層を介して接合されている半導体装置において、前記熱伝導体で閉塞された別途の貫通孔が、前記基板の前記電極に対応する位置に配設されており、前記熱伝導体は、前記別途の半田層、前記電極、及び、前記導線を介して、前記半導体素子と連通しているものであってもよい。
この実施形態によれば、半導体素子から発生する熱を、該半導体素子直下の熱伝導材以外にも、導線を介して基板の半導体素子から離れた位置にある別途の熱伝導材に伝熱することができるため、基板裏面への伝熱効果は一層高いものとなり、基板の上下面の温度をより広域的に均一化することができる。
なお、ここでいう「広域的」とは、基板上下面双方の全面の他、双方のほぼ全面を含む意味である。
また、前記基板において、前記他方面に別途のヒートシンクが配設され、該別途のヒートシンクは、前記別途の貫通孔を閉塞している前記熱伝導体と連設されており、平面視で前記別途の貫通孔の外部寸法より相対的に大きな外部寸法を有することによって、基板の上下面の温度の広域的な均一化を一層保障することができる。
本発明の半導体装置によれば、半導体パッケージが実装される基板に開設された貫通孔を、基板に比して相対的に熱伝導性の優れた熱伝導材が閉塞していることで、基板の上下面の熱膨張差に起因した、基板に生じる反りを効果的に抑制することができる。このことにより、基板と半導体パッケージを接合する半田層の疲労破壊を抑制でき、半田の接合不良を改善でき、それと同時に、基板の配線パターンの剥離防止を図ることができる。更には、半導体素子の高温時の到達温度を低下させることもでき、このことは、半導体素子の寿命(すなわち、半導体の最大使用回数)の増加に繋がるものである。
以下、図面を参照して、本発明の半導体装置の実施の形態を説明する。なお、図示する半導体素子、放熱性パッド、封止樹脂体および基板はいずれも、それらの平面視形状が正方形であるが、これらの平面視形状は長方形、円形、楕円形等であってもよく、さらには、それらのいずれかの組み合わせであってもよい。さらに図示例は、内側の電極、最外周の電極は2列の電極配置形態を示すものであるが、1列や3列以上の電極配置形態等、図示例に限定されるものではない。
図1は、本発明の半導体装置の第1の実施の形態の縦断面図であり、図2は、第1の実施の形態における半導体パッケージの半導体素子や電極の配列位置、図3は、半導体装置の基板に設けられた貫通孔の一実施の形態を説明した図である。図4ないし図6は、本発明の半導体装置の他の実施の形態の縦断面図であり、図7は、基板裏面に設けられたヒートシンクの他の実施の形態を説明した図である。
図1で示す本発明の半導体装置100は、半導体パッケージ10と基板8が半田層93,94,95を介して接合されたものである。
まず、半導体パッケージ10の構成について説明する。Agペーストからなる導電性接着剤などのダイボンディング材2により放熱性パッド3(ダイパッド)の上面に半導体素子1が接着され、放熱性パッド3の外側には内側の電極4および最外周の電極5が配設されており、半導体素子1は内側の電極4および最外周の電極5と導線6によって電気的に接続されている。この状態で、半導体素子1等がトランスファモールド金型に装填され、放熱性パッド3および電極4,5それぞれの一部が露出するように、半導体素子1、放熱性パッド3、電極4,5および導線6が、半導体封止用エポキシを用いた封止樹脂体7によって一体に封止され、半導体パッケージ10が形成される。
ここで、放熱性パッド3は、放熱性能を有し半導体素子を搭載できるものであれば、その大きさや材質などは特に限定されるものではない。もっとも、安定性や放熱性の観点から言えば、放熱性パッドの方が半導体より大きい方が好ましく、また、熱伝導性の高い材料が適していて、例えば、銅、銀、金、白金、ニッケル、コバルト、亜鉛等の純金属、及び、それらを含む合金が好ましく使用される。また、放熱性パッド3および電極4,5の露出した表面には半田漏れ性の良い金属(ニッケル、クロム、金等)がメッキされていてもよい。
次に、基板8について説明する。上記半導体パッケージ10の形成工程とは別途の工程において、半導体パッケージ10が実装される基板8には、ドリル加工により貫通孔81が予め開通されている。
たとえば、基板8としては、ガラス基板、ガラス−エポキシ基板、アルミナ基板、ジルコニア基板等の各種の基板を用いることができ、一般的には、空気よりも熱伝導率が高く、銅等の金属よりも熱伝導率が低い材料が使用される。さらに、基板として使用されるのは、単層および積層の構造のいずれのものでもよい。また、貫通孔の加工方法としても、上記のドリル加工以外にも、パンチングなどの機械加工やエキシマレーザや炭酸ガスレーザなどのレーザ加工等の方法により開通することができるし、基板形成と同時に貫通孔を設ける方法でもよい。
上記の半導体パッケージ10および基板8を形成する前工程の後、半導体パッケージ10は、半田ペースト(ボール半田等を含む)が塗布された基板8の実装面8a上に配設される。次いで、これらをリフロー炉内に配置し、半田をリフローすることによって、半導体パッケージ10を構成する放熱性パッド3、電極4,5それぞれの露出部分と、基板8とが、半田層93,94,95を介して接合される。ここで、リフロー時に溶解した半田の一部は、半田層93直下に配設された貫通孔81の内部に流れ込み、これが硬化してなる半田82によって貫通孔81は閉塞される。
さらに、基板8の裏面8bには、貫通孔81を閉塞している半田82と連設されており、平面視で放熱性パッド3に比して相対的に大きな外部寸法を有したヒートシンク11が配設されることにより、半導体装置100が形成される。
ここで、ヒートシンク11の形成素材としては、一般に熱伝導性に優れた金属が使用されるのが好ましく、貫通孔81が半田82で閉塞された後に、溶着や接着によって基板8の裏面8bに配設されてもよいし、配線パターンを併用する等して、基板8の形成時に基板8の裏面8bに予め設置されていてもよい。
また、貫通孔81はリフロー時に流れ込んだ半田によって閉塞されるものであるが、これ以外にも、リフローの前工程の基板形成時に放熱性パッドに用いるような熱伝導率の高い材料で予め閉塞しておいてもよい。より具体的には、機械加工やレーザ加工等によって基板に貫通孔を開通した後に、銅等の熱伝導率の高い材料で貫通孔を閉塞しておくものである。
図2に示した半導体素子1、放熱性パッド3、電極4,5の位置に対応する、貫通孔81の一実施の形態が図3に示されており、放熱性パッド3の各辺に対応する位置に、円形の貫通孔81が一つずつ配設されている。なお、図3に示した貫通孔の配置以外でも、所望する伝熱効果が得られれば、その基数は何等限定されるものではなく、貫通孔の配置位置も、例えば、放熱性パッドの対角線上に対応する位置に配設されてもよいし、半導体素子の放熱が多い位置に重点的に配置される等して、その配置位置に対称性がなくてもよい。勿論、貫通孔の断面形状や大きさも同様であることは言うまでもない。
次に、半導体装置100が使用される際に発熱源である半導体素子1からの伝熱の態様を説明する。
図1の貫通孔81を閉塞している半田82の主成分であるすずの熱伝導率は65W/mK程度であり、基盤8に多く用いられるエポキシ樹脂の熱伝導率0.21W/mKに比して熱伝導性が良いことから、半導体装置使用時において半導体パッケージ10と基板8の間に篭もろうとする熱は、主として半田82を介して基板8の裏面8b側に伝熱されることになる。
まず、半導体使用開始時には、半導体素子1の温度が上昇する。半導体素子1から発生した熱は、ダイボンディング材2を介して直下の放熱性パッド3に伝熱し、放熱性パッド3の温度が上昇し、次いで半田層93の温度が上昇する。半田層93の温度上昇により、半田層93と接する半田82および基板8それぞれの温度も上昇するが、基板8のみで熱を伝熱する場合と比較して、熱伝導率の高い半田82を介することでより短時間に基板8の裏面8bに伝熱されることになる(矢印A)。なお、半田層93の温度とヒートシンク11の温度が一定となるまで伝熱は継続される。図示例のように、ヒートシンク11が平面視で放熱性パッド3に比して相対的に大きな外部寸法を有している形態では、その熱ひき性能が一段と高くなり、基板8の上下面での温度差をより短時間で解消することができる。
ここで、第1の実施の形態における貫通孔81を閉塞する半田82は、リフロー時に半田層93を形成した後の半田が流れ込んで硬化したものであるが、貫通孔81を半田で閉塞する手法として、リフロー時に基板8の裏面8bから半田供給器(図示せず)によって半田を供給する手法を挙げることができる。この方法では、リフロー時に基板8の裏面8bから貫通孔81に供給された半田は、毛管作用によって自然に基板8の実装面8aに向かって上昇していき、貫通孔81を閉塞する。なお、この毛管作用を促進させるべく、貫通孔81を連通させる不図示の脱気孔を適所に配しておくのがよい。
図4は、本発明の半導体装置の第2の実施の形態の縦断面図であり、図1と同じ部品に関する詳細説明は省略する。
図4において、基板8Aに配設された貫通孔81の内部には、基板8Aに比して相対的に熱伝導率の高い中空部材83が配設されており、その他の構成に関しては第1の実施の形態と同様である。リフロー時において、半田層93を形成した後の半田はその直下に配設された貫通孔81に設けられた中空部材83の内部に流れ込み、これが硬化してなる半田84によって中空部材83が閉塞される。
また、中空部材83はリフロー時に流れ込んだ半田によって閉塞されたが、第1の実施の形態と同様、リフローの前工程の基板形成時に、放熱性パッドに用いるような熱伝導率の高い材料で予め閉塞しておいてもよい。さらには、リフロー時に、基板8Aの裏面8Abから中空部材83に半田を供給してもよい。
第2の実施の形態によれば、中空部材83について、半田84より熱伝導性の高い銅等の純金属もしくは合金を使用することで、実装面8Aaから裏面8Abへの熱伝導をより一層促進することができる。また、一般的に、基板8Aに開設された貫通孔81に比して、別体に形成された中空部材83の表面粗さが少ない、すなわち、表面の流体流動性が良好であることより、リフロー時に中空部材83の内部に流れ込む半田の流動性も良好となり、中空部材83の閉塞に要する時間短縮を図ることができる。このことは、半導体装置100A自体の加熱時間の短縮をも意味しており、半導体装置100Aのサーマルショックによる損傷を抑制することにつながる。なお、基板8Aの裏面8Abから半田供給器で半田を供給し、中空部材83を閉塞させる場合についても同様である。
図5は、本発明の半導体装置の第3の実施の形態の縦断面図であり、図4に対して、中空部材とヒートシンクの構成を変形したものである。
図5において、中空部材85と、中空部材85を閉塞する半田86は、ヒートシンク12の厚み分だけ、基板8Bの裏面8Bbから突出した設定となっている。ヒートシンク12には、中空部材85に対応した位置に、平面視で中空部材85の外部寸法と同じ寸法を有する開口が設けられ、ヒートシンク12の開口の内部で中空部材85と当接している。
第3の実施の形態によれば、ヒートシンク12を中空部材85へ嵌合することで設置でき、溶着、接着等の工程を不要とできる。また、第1および第2の実施の形態においては、貫通孔内の脱気の観点から、貫通孔が半田により閉塞された後にヒートシンクが設置されることが好ましいが、第3の実施の形態を用いれば、既存の配線パターンが設定された基板に対して貫通孔を開設し、その配線パターンにヒートシンクとしての機能も追加することができるため、既存の製造工程をわずかに改良するだけでよい。
さらに、第3の実施の形態のヒートシンク12と中空部材85は一体成形されるものであってもよい。ヒートシンク12と中空部材85を一体とすることで、中空部材85を貫通孔81に嵌合する際に、同時にヒートシンク12を基板8Bに設置することができる。
図6は、本発明の半導体装置の第4の実施の形態の縦断面図であり、第4の実施の形態における放熱性パッド3に対応する位置の貫通孔の構成は第1の実施の形態を使用しているが、第2および第3の実施の形態を使用しても同様な効果が得られることは言うまでもない。
第4の実施の形態では、半導体パッケージ10が実装される前の基板8Cには、上記の放熱性パッド3に対応する位置の貫通孔81とは別に、電極4,5に対応した位置に貫通孔87,89が開設されている。
前述の実施の形態と同様に、リフロー時に溶解した半田の一部は、半田層94,95直下に配設された貫通孔87,89の内部に流れ込み、これが硬化してなる半田88,90によって貫通孔87,89は閉塞される。
さらに、基板8Cの裏面8Cbは、貫通孔87,89を閉塞している半田88,90と連設されており、平面視で貫通孔87,89に比して相対的に大きな外部寸法を有するヒートシンク13,14が配設されることで、半導体装置100Cが形成される。
ここで、貫通孔87,89はリフロー時に流れ込んだ半田によって閉塞されるものであるが、基板形成時に、銅等の熱伝導性の高い材料で予め閉塞してもおいてもよい。例えば、一般に基板の剛性強化のために使用される銅のビヤを、上記の熱伝導材としての機能を併用する形態を挙げることができる。
ここで、貫通孔87,89はリフロー時に流れ込んだ半田によって閉塞されるものであるが、基板形成時に、銅等の熱伝導性の高い材料で予め閉塞してもおいてもよい。例えば、一般に基板の剛性強化のために使用される銅のビヤを、上記の熱伝導材としての機能を併用する形態を挙げることができる。
次に、半導体装置100Cが使用される際に発熱源である半導体素子1からの電極部4,5を介した伝熱の態様を説明する。
まず、半導体使用開始時には、半導体素子1の温度が上昇する。半導体素子1から発生した熱は、主にボンディング材2を介して直下の放熱性パッド3に伝熱されるが、その一部は導線6を介して電極4,5に伝熱し(矢印C)、次いで半田層94,95の温度が上昇する。半田層94,95の温度上昇により、半田層94,95と接する半田88,90および基板8Cそれぞれの温度が上昇するが、基板8Cのみで熱を伝熱する場合と比較して、熱伝導率の高い半田88,90を介することでより短時間に基板8Cの裏面8Cbに伝熱されることになる(矢印D)。なお、半田層94,95の温度とヒートシンク13,14の温度が一定となるまで伝熱は継続され、基板8C全体では、半田層93,94,95の温度とヒートシンク11,13,14の温度が一定となるまで伝熱は継続される。図示例のように、ヒートシンク13,14が平面視で貫通孔87,89に比して相対的に大きな外部寸法を有している形態では、その熱ひき性能が一段と高くなり、基板8Cの上下面での温度差を更に短時間で解消することができる。
なお、図6では、半導体装置100Cの縦断面図における半導体装置中心より左側に設けられた電極部を介した熱の流れを説明したが、半導体装置中心より右側に設けられた電極部に関しても同様な熱の流れが発生することは言うまでもない。
図7は、図6の実施の形態の半導体装置100Cの基板8Cを裏面側から見た図であるが、ヒートシンク11およびヒートシンク13,14は、お互いに当接しない位置に配設されている。第4の実施の形態では、ヒートシンク11およびヒートシンク13,14は平面視で正方形の形状であるが、長方形、円形、楕円形、または、その組み合わせ等、それらの形状は何等限定されるものではない。また、半導体素子1の放熱が大きい部位に接続されたヒートシンクを大きくする等、各々のヒートシンクの大きさも適宜変更可能である。さらに、第4の実施の形態のように全ての電極部にヒートシンクを配設する必要はなく、また、貫通孔の中心にヒートシンクの中心を合わせる必要もないことは言うまでもない。
以上、本発明の実施の形態に関して図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…半導体素子、3…放熱性パッド、4…内側の電極、5…最外周の電極、7…封止樹脂体、8,8A,8B,8C…基板、10…半導体パッケージ、11,12,13,14…ヒートシンク、81,87,89…貫通孔、83,85…中空部材、93,94,95…半田層、100,100A,100B,100C…半導体装置
Claims (6)
- 放熱性パッドと、該放熱性パッドの一方面に固定された半導体素子と、該放熱性パッドの他方面を露出するようにして、少なくとも前記半導体素子を封止する封止樹脂体と、を具備する半導体パッケージと、前記半導体パッケージを実装する基板と、放熱性パッドの前記他方面と前記基板を接合する半田層と、からなる半導体装置において、
前記基板のうち、少なくとも前記放熱性パッドに対応する位置には、前記半導体パッケージと対向する一方面から他方面に延びる貫通孔が開設されており、
前記貫通孔は、前記基板に比して相対的に熱伝導率の高い熱伝導材で閉塞されている、半導体装置。 - 前記基板に比して相対的に熱伝導率の高い中空部材が、前記貫通孔の内部に配設され、該中空部材を前記熱伝導材が閉塞している、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記熱伝導材は、前記半田層を形成した後の半田が前記貫通孔の内部に流れ込んで硬化したものからなる、請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記基板において、前記他方面にヒートシンクが配設され、該ヒートシンクは前記貫通孔を閉塞している前記熱伝導体と、直接的もしくは間接的に連設されており、平面視で前記放熱性パッドに比して相対的に大きな外部寸法を有する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記封止樹脂体のうち前記半導体素子から離れた位置には、該半導体素子と導線を介して連通する電極がその一部を前記基板側に露出するようにして埋設されており、前記半導体パッケージが、前記電極の露出した面において、前記基板に別途の半田層を介して接合されている半導体装置において、
前記熱伝導体で閉塞された別途の貫通孔が、前記基板の前記電極に対応する位置に配設されており、
前記熱伝導体は、前記別途の半田層、前記電極、及び、前記導線を介して、前記半導体素子と連通している、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記基板において、前記他方面に別途のヒートシンクが配設され、該別途のヒートシンクは、前記別途の貫通孔を閉塞している前記熱伝導体と連設されており、平面視で前記別途の貫通孔の外部寸法より相対的に大きな外部寸法を有する、請求項5に記載の半導体装置。
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