JP2011102479A - 耐火構造体 - Google Patents

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謙二郎 山岸
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Abstract

【課題】FRP構造体の表面に好適に耐火層を設置できる共に、耐火層の取付け、取外し作業が容易で施工工数の削減を図ることができる耐火構造体を提供する。
【解決手段】FRP構造体2の表面の少なくとも一部に無機質の綿状繊維からなる耐火層4を設けた耐火構造体1であって、FRP構造体2に支持軸体12を埋め込み接合し、支持軸体12と支持軸体12に螺合するねじ部材16で耐火層4を挟持して固定したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、FRP構造体の表面の少なくとも一部に耐火層を設けた耐火構造体に関する。
耐火構造体として、特に大型構造体を構成する場合は、軽量性を確保しつつ、強度、剛性を確保する必要がある。このため、コア材の両面にFRP層が配置されたサンドイッチ構造のものが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
更に、耐火構造体として、その一部を構成するFRP材の少なくとも片面に無機質発泡体または無機質マットを積層して一体成形したものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1に係る耐火構造体は、その主構成部分としてFRP構造体が使用されており、大型の建材として、例えば屋根材を構成する場合は、軽量性をもたせつつそのFRP屋根に高い剛性を付与することで、柱、梁の間隔を多くとって空間が確保されるようになっている。
FRP屋根材は、火災時の性能を維持するため耐火層を用いている。この耐火層は、単層または多層のいずれの構造でも良く、多層構造(サンドイッチ構造)における耐火層の固定法としては、タッピング止め、接着剤、ベルト止め、固定ピン等の方法が採られている。
特許文献2に係る耐火構造体は、無機質発泡体または無機質マットの積層として、接着、貼り付け、融着、縫着などにより一体固定することで熱源から断熱保護されるので、FRP材は強度の低下、軟化、燃焼することなく安定し、形態保護されるようになっている。
特開2001−254456号公報 特許第3882338号公報
特許文献1に係る耐火構造体では、耐火層の固定に際しボルトやリベット、タッピングネジを用いてコア材の両面に配置されたFRP板材を貫通して一体固定するもので、サンドイッチ構造が構成される。
特許文献2に係る耐火構造体では、FRP材の少なくとも片面に無機質発泡体または無機質マットを積層、配置して、接着、貼り付け、融着、縫着などにより一体固定されている。
従って、特許文献1に係る耐火層の固定法では、サンドイッチ構造を構成するために、ボルトやリベット、タッピングネジ(以下、止め具と称する)をコア材両面のFRP板材を貫通して一体固定する方法を採っているので、ボルトを用いると、貫通した止め具の先端がFRP板材の裏面から突出する。例えば、FRP板材の裏面側を化粧板などとして使用する場合は、平坦な裏面側FRP板材から突出した止め具の先端が邪魔になるだけでなく、壁面の美観が損なわれる問題を有している。また、止め具にタッピングネジなどを用いると、耐火層の取り外しが困難で引き抜き強度が低下する問題を有している。
また、特許文献2に係る耐火層の固定法では、FRP材の少なくとも片面に無機質発泡体または無機質マットを積層、配置し、接着剤などを用いて一体固定されるので、火災時に接着剤やFRP樹脂が燃焼したり熱分解したりして、耐火層が脱落し易くなり、耐熱性の接着剤を用いたとしても広い面積で接着が必要となるので施工工数が増加する問題を有している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、FRP構造体の表面に好適に耐火層を設置できる共に、耐火層の取付け、取外し作業が容易で施工工数の削減を図ることができる耐火構造体を提供することを目的とする。
本発明に係る耐火構造体では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明に係る耐火構造体は、FRP構造体の表面の少なくとも一部に無機質の綿状繊維からなる耐火層を設けた耐火構造体であって、前記FRP構造体に支持軸体を埋め込み接合し、前記支持軸体と該支持軸体に螺合するねじ部材で前記耐火層を挟持して固定したことを特徴とする。
本発明によれば、FRP構造体に埋め込み接合した支持軸体にねじ部材を螺合することで、支持軸体がFRP構造体を貫通せずに耐火層を挟持、固定することができる。これにより、支持軸体が突出しないFRP構造体の面を化粧板として使用することができる。また、支持軸体に対しねじ部材を着脱することで、耐火層の取付け、取外し作業が容易となり耐火構造体の施工工数を削減することができる。
また、本発明に係る耐火構造体は、FRP構造体の表面の少なくとも一部に無機質の綿状繊維からなる耐火層を設けた耐火構造体であって、前記FRP構造体の表面に支持軸体を接合し、前記支持軸体と該支持軸体に螺合するねじ部材で前記耐火層を挟持して固定したことを特徴とする。
本発明によれば、FRP構造体の表面に接合した支持軸体にねじ部材を螺合することで支持軸体がFRP構造体を貫通せずに耐火層を挟持して固定することができる。これにより、耐火層の取付け、取外し作業が容易になるだけでなく、広い面積での接着が不要となるので耐火構造体の施工工数を削減することができ、接着剤に耐熱性のものを用いることで火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
また、前記支持軸体は一端にフランジ部を有し、前記フランジ部を前記FRP構造体に接合したことを特徴とする。
これにより、支持軸体のフランジ部をFRP構造体に接合することで、支持軸体の他端に設けた螺子にねじ部材(ナット)を螺合して耐火層を挟持して固定すれば、耐火層の取付け、取外し作業を容易に行うことができる。
前記支持軸体は、セラミックス又はセラミックス系複合材料からなることを特徴とする。
これにより、支持軸体にセラミックス又はセラミックス系複合材料を用いることで、耐熱性ならびに機械的強度を有する。これにより、火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
前記支持軸体は、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂からなることを特徴とする。
これにより、支持軸体を耐熱性の高い樹脂で一体成型することで、火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
前記支持軸体と前記FRP構造体の接合に、接着剤又はコーキング材を用いたことを特徴とする。
これにより、例えば無機系接着剤は1400℃の高温に耐える耐熱性を有し、作業性に優れた性質も備えているので、施工性が良く火災時における耐火層の保持が安定する。また、耐食性、耐摩耗性、耐有機溶剤が要求される場所にも使用することができる。
また、シーリング材となるシリコン樹脂系、又はポリマーラテックス系などのパテ状の充填剤となるコーキング材を支持軸体の接合に用いることで、軽量で断熱性、耐熱性に優れた性質を有しており、火災時における耐火層の保持が安定する。
本発明によれば、支持軸体によるFRP構造体の接合に際し、FRP構造に埋め込み接合した支持軸体にねじ部材を螺合することで、支持軸体がFRP構造体を貫通せずに耐火層を挟持、固定することができる。これにより、支持軸体が突出しないFRP構造体の表面側を化粧板等として有効に使用することができる。また、耐火層の取付け、取外し作業が単純化されるので耐火構造体の施工工数を削減することができる。更に、耐熱性の支持軸体並びに接着剤を用いることで、火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
本発明の第一実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第二実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第三実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第四実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第五実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第六実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第七実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第八実施形態に係る耐火構造体の断面図である。 本発明の第九実施形態に係る耐火構造体の断面図である。
以下、本発明に係る耐火構造体の実施形態につき図面を参照して説明する。
図1は、第一実施形態に係る耐火構造体の断面図を示している。図1において、第一実施形態に係る耐火構造体1は、2枚のFRP材6,8と、これらFRP材6,8の間にコア材10が配置されたサンドイッチ構造のFRP構造体2として構成される。
FRP材6,8は、強化繊維やマトリックス樹脂に限定されるものではないが、強化繊維として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等を使用することできる。また、マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂の他、各種熱可塑性樹脂も使用できる。中でも、耐火性能に優れたフェノール樹脂を用いることが好ましい。
コア材10としては、木材や発泡体、ハニカム体などを使用することができ、軽量性の点からは、比重の小さい発泡体がより好ましい。特にこのようなコア材10の使用により、剛性のみならず、断熱性や遮音性も向上できる。耐火性を重視する場合は、耐火性能に優れたフェノール樹脂を用いることができる。
FRP構造体2は、一定幅で長手方向に延びており断面形状も略一定または長手方向に延びているが、実質的に一定の幅を有する限り断面形状は必要に応じて円弧状に形成することもできる。
FRP構造体2の表面の少なくとも一部には、無機質の綿状繊維からなる耐火層4が、後述するインサート12とこのインサート12に螺合するねじ部材16により挟持されて取付けられる。耐火層4を形成する綿状繊維には、ロックウールやセラミック繊維などが好適である。
次に、第一実施形態の耐火構造体1における耐火層4の取付け例に付き説明する。
図1に示されるインサート12は、耐熱性の素材で棒状(軸状)に形成されて上端にねじが螺設されている。
FRP構造体2の表面側には、FRP材6及びコア材10に対して一体にあけられた、複数の挿通孔H(図1では1個のみ図示)が形成されている。この挿通孔Hは、棒状のインサート12の外径に対し同径または若干小径に形成されており、挿通したインサート12を締り嵌めで嵌着保持できるようになっている。
挿通孔HからFRP構造体2に差し込まれたインサート12は、その下端がコア材10の内部に埋め込まれてFRP構造体2の表面に立設保持される。
ここで、立設したインサート12は、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に敷設された耐火層4の上面から上端が突き出た状態となっている。
そこで、インサート12の上端から座金18を介してねじ部材となるナット16をねじに螺合し、これを締め上げることで、耐火層4は、インサート12とナット16により挟持されてFRP構造体2表面側のFRP材6上面に保持される。
このように、インサート12の先端がFRP構造体2を貫通せずに耐火層4を固定することで、インサート12が突出しないFRP構造体2の裏面を化粧板として使用することができる。また、インサート12に対しナット16を着脱することで、耐火層4の取付け、取外し作業を容易に行うことができる。
これにより、耐火構造体1の施工工数を削減することができる。
ここで、インサート12は、セラミックス、セラミックス系複合材料等の耐熱性の素材として構成される。特に、軽量多孔質のSiC系セラミックス複合材を用いることで、耐熱、耐蝕、熱衝撃性を向上することができる。
また、インサート12は、耐燃性に優れ、熱硬化性樹脂として知られるフェノール、ポリイミド、エポキシ樹脂で構成することもできる。特に、フェノール、エポキシ樹脂は、機械的強度を有している。
これにより、インサート12は、従来の鋼やアルミニウム合金などの金属材料以外にセラミックス又はセラミックス系複合材料、またはフェノール、ポリイミド、エポキシ樹脂で構成することにより、火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
次に、第二実施形態に係る耐火構造体20における耐火層4の取付け例に付き図2を参照して説明する。
図2は、第二実施形態に係る耐火構造体の断面図を示しており、第二実施形態では、第一実施形態で述べた構成部材と同一部材については同一符号を記し、重複する説明を省略し、以下の説明も同様とする。
第二実施形態におけるインサート22は、第一実施形態のインサート12に対し下端側が長く形成されている。挿通孔Hは、第一実施形態と同様に棒状のインサート14の外径に対し同径または若干小径に形成されていて、インサート22を締まり嵌めにより嵌着保持されている。
複数の挿通孔H(図2では1個のみ図示)を挿通したインサート22の下端は、FRP構造体2裏面側のFRP材8の内壁面に当接保持される。
ここで、インサート22による耐火層4の取付け作用及び効果は、第一実施形態と同一であるため説明を省略するが、第二実施形態ではインサート22は、FRP構造体2裏面側のFRP材8の内壁面に下端が当接し、挿通孔Hに差し込まれた状態でFRP構造体2に埋め込まれる。
これにより、FRP構造体2のコア材10内部に埋め込まれたインサート22が支柱として構成されるので、FRP構造体2の剛性が高められインサート22の垂直保持力が安定する。
次に、第三実施形態に係る耐火構造体30における耐火層4の取付け例に付き、図3を参照して説明する。
図3に示されるインサート32は、第一実施形態と同様に耐熱性の素材で棒状に形成されて、上端にはねじが螺設されている。FRP構造体2表面側のFRP材6には、複数の挿通孔H(図3では1個のみ図示)が形成されている。
この挿通孔Hは、インサート32よりも挿通可能な若干大きな内径で形成されており、内壁に接着剤Bが塗布された挿通孔Hにインサート32が挿し込まれて接着固定される。
これにより、インサート32は、FRP構造体2表面側のFRP材6に安定状態で立設保持することができる。
無機系接着剤Bは、1400℃の高温に耐える耐熱性を有しており、この無機系接着剤Bを用いてインサート32がFRP構造体2表面側のFRP材6上面に接着固定されるので、火災時における耐火層の保持が安定し脱落を防止することができる。
また、無機系接着剤Bは、作業性に優れた性質も備えているので、施工性も良く、耐食性、耐摩耗性、耐有機溶剤が要求される場所にも使用することができる。
更に、無機系接着剤Bに代えて、接合にコーキング材を用いることもできる。このコーキング材は、軽量で断熱性、耐熱性に優れた性質を有しており、シーリング材となるシリコン樹脂系、又はポリマーラテックス(例えば、住友3M社製CP−25WB等)のパテ状の充填剤となるもので、これをインサート32の接着剤Bとして用いることで火災時における耐火層の保持が安定する。
次に、第四実施形態に係る耐火構造体40における耐火層4の取付け例に付き図4を参照して説明する。
第四実施形態におけるインサート42は、第三実施形態のインサート32に対し下端側が長く形成されている。挿通孔Hは、第三実施形態と同様に棒状のインサート42が挿通可能な若干大きな内径で形成されている。
挿通孔Hを挿通したインサート42の下端は、FRP構造体2に差し込まれ、インサート42の下端側がFRP構造体2裏面側のFRP材8の内壁面に当接保持される。
この挿通孔Hは、インサート42よりも挿通可能な若干大きな内径で形成されており、内壁に接着剤Bが塗布された挿通孔Hにインサート42が挿し込まれて接着固定される。
これにより、インサート42は、FRP構造体2表面側のFRP材6に安定状態で立設保持することができる。
尚、インサート42によりFRP構造体2に与える作用、効果は第二実施形態と同一であり、またインサート42による耐火層4の取付け作用及び効果は第一実施形態と同一であるため説明を省略する。
次に、第五実施形態に係る耐火構造体50に付き、図5を参照して説明する。
第五実施形態に係る耐火構造体50のインサート52は、耐熱性の素材で円柱状(フランジ部)の形成された台座54と、この台座54の中央から上方に立設したねじ軸55とから一体的に構成されている。
FRP構造体2表面側のFRP材6には、複数の複数の大径挿通孔56(図5では1個のみ図示)が形成されており、この大径挿通孔56に台座54が挿嵌保持されて、コア材10の内部に形成された保持穴58内に挿入され、下面がFRP構造体2裏面側のFRP材8の内壁面に当接している。
大径挿通孔56は、台座54の外径と同一、又は若干小径又は若干大径に形成されて、大径挿通孔56を挿通した台座54を締まり嵌め又は接着により保持できるように構成されており、コア材10内部の保持穴58も大径挿通孔56と同径または若干小径又は若干大径に形成されている。
そこで、大径挿通孔56並びに保持穴58にインサート52の台座54が締まり嵌め又は接着により保持されて、埋め込み接合されると、耐火層4の上面からねじ軸55の上端が突き出た状態となり、ねじ軸55の上端から座金18を介してナット16をねじ軸55のねじに螺合する。
次いで、ナット16を締め上げることで、耐火層4は、インサート52の台座54とナット16により挟持された状態でFRP構造体2表面側のFRP材6上面に固定される。
なお、図5では、インサート52の台座54がFRP材8の内壁面に当接している場合を図示したが、必ずしも台座54がFRP材8の内壁面に当接しなくてもよい。
次に、第六実施形態に係る耐火構造体60に付き、図6を参照して説明する。
第六実施形態に係る耐火構造体60のピン62は、第一〜第五実施形態と同様に耐熱性の素材で棒状に形成されて一端にねじが螺設されている。ピン62の他端が、接着剤Bにより接着接合されてFRP構造体2表面側のFRP材6上面に立設保持されている。
そこで、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に敷設された耐火層4からピン62の一端が突出しており、このピン62一端のねじ部に座金18を介してナット16を螺合する。
これにより、耐火層4は、ピン62とナット16により座金18を介して挟持されてFRP材6上面に保持される。
次に、第七実施形態に係る耐火構造体70に付き、図7を参照して説明する。
第七実施形態に係る耐火構造体70に用いられるピン72は、耐熱性の素材で円板状に形成されたフランジ部74と、このフランジ部74の中央から上方に立設し上端にねじ部を有するねじ軸75ととから一体的に構成されている。
そこで、ピン72は、フランジ部74の外周及び底面が接着剤BによりFRP構造体2表面側のFRP材6上面に接着接合されてFRP構造体2表面側のFRP材6上面に立設保持される。
これにより、耐火層4はピン72のフランジ部74とナット16により座金18を介して挟持されてFRP材6上面に保持される。
次に、耐火構造体の第八実施形態に耐火構造体80に付き、図8を参照して説明する。
第八実施形態に耐火構造体80は、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に敷設された耐火層4を取り付けるためのインサート82とボルト84を具備している。
インサート82は、耐熱性の素材で円柱状のブロックで形成されており、中央にはねじ孔TH(タップ)が穿設されており、ねじ孔THにはボルト84が螺合可能とされている。
FRP構造体2表面側のFRP材6には、複数の複数の大径挿通孔86(図8では1個のみ図示)が形成されている。この大径挿通孔86は後述する円柱状のインサート82の外径と同一、又は若干小径、又は若干大径に形成されており、この大径挿通孔86に円柱状のインサート82が締まり嵌め又は接着により保持される。
そして、インサート82は、コア材10の内部に形成された保持穴88内に挿入されて埋め込み接合され、その下端面がFRP構造体2裏面側のFRP材8の内壁面に当接している。
そこで、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に敷設された耐火層4の上面からボルト84をピン62中央上面のねじ孔THに螺挿し、インサート82とボルト84の頭部により座金18を介して耐火層4が挟持されてFRP材6上面に保持される。
最後に、耐火構造体の第九実施形態に耐火構造体90に付き、図9を参照して説明する。
第九実施形態に耐火構造体90は、は、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に敷設された耐火層4を取り付けるために一端にねじを螺設した棒状のインサート92とナット16を具備している。
FRP構造体2表面側のFRP材6には複数の挿通孔94(図9は1個のみ図示)が形成されており、コア材10の内部にも挿通孔94と同径の孔96が裏面側のFRP材8の内壁まで開口している。
裏面側のFRP材8の内壁には、棒状のインサート92が接着剤Bにより接着固定されている。インサート92は、孔96内部に収容されFRP材6の挿通孔94より大径の座金18を通して表面側のFRP材6の上方に上端側が突出している。
そこで、表面側のFRP材6上方に敷設された耐火層4は、この耐火層4を挿通して上方に突出したインサート92上端のねじに座金18を通してナット16を螺合する。
これにより、耐火層4はインサート92と螺合するナット16により、2枚の座金18を介して挟持されて、FRP構造体2表面側のFRP材6上面に保持される。
以上説明したように、第一〜第九実施形態に係る耐火構造体によれば、インサートによるFRP構造体の接合に際し、FRP構造に埋め込み接合したインサートにねじ部材を螺合することで、インサートがFRP構造体を貫通せずに耐火層を挟持、固定することができる。
これにより、インサートが突出しないFRP構造体の表面側を化粧板等として有効に使用することができる。また、耐火層の取付け、取外し作業が単純化されるので耐火構造体の施工工数を削減することができる。更に、耐熱性のインサート並びに接着剤を用いることで、火災時における耐火層の脱落を防止することができる。
前述した実施の形態で示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、FRP構造体2を構成するコア材10の内部に、難燃性で軟質の素材でブロック状に形成された複数のインサートを埋め込み接合し、FRP材6の上方に敷設された耐火層4の上面からインサートに釘、またはタッピングねじを打ち込むようにしてもよい。これにより、釘、またはタッピングねじは、ブロック状のインサートの摩擦力により固定されて耐火層4を保持することができる。
1,20,30,40,50,60,70,80,90…耐火構造体、 2…FRP構造体、 4…耐火層、 12,22,32,42,52,82,92…インサート(支持軸体)、 16…ナット(ねじ部材)、 54,74…フランジ部、 62,72…ピン(支持軸体)、 84…ボルト(ねじ部材)、 B…接着剤

Claims (6)

  1. FRP構造体の表面の少なくとも一部に無機質の綿状繊維からなる耐火層を設けた耐火構造体であって、
    前記FRP構造体に支持軸体を埋め込み接合し、前記支持軸体と該支持軸体に螺合するねじ部材で前記耐火層を挟持して固定したことを特徴とする耐火構造体。
  2. FRP構造体の表面の少なくとも一部に無機質の綿状繊維からなる耐火層を設けた耐火構造体であって、
    前記FRP構造体の表面に支持軸体を接合し、前記支持軸体と該支持軸体に螺合するねじ部材で前記耐火層を挟持して固定したことを特徴とする耐火構造体。
  3. 前記支持軸体は一端にフランジ部を有し、前記フランジ部を前記FRP構造体に接合したことを特徴とする請求項1または2に記載の耐火構造体。
  4. 前記支持軸体は、セラミックス又はセラミックス系複合材料からなることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の耐火構造体。
  5. 前記支持軸体は、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の耐火構造体。
  6. 前記支持軸体と前記FRP構造体の接合に、接着剤又はコーキング材を用いたことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の耐火構造体。
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