JP2011105199A - 車両のトーションビーム式サスペンション - Google Patents

車両のトーションビーム式サスペンション Download PDF

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【課題】トーションビームが短い場合であっても、トーションビームの強度を確保しつつ車両に適当なロール剛性をもたせることとを、重量増加を招きにくい構成で達成可能とする。
【解決手段】
車両前後方向に延び且つ車両上下方向に揺動可能に配設されて車輪を懸架する左右一対のトレーリングアーム31と、車幅方向に延びて前記左右一対のトレーリングアーム間に架設されたトーションビーム41とを備える車両のトーションビーム式サスペンションであって、トレーリングアーム31の揺動部位とトーションビーム41の端部とがブッシュを介して連結されていることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のトーションビーム式サスペンションに関する。詳しくは、車両前後方向に延び且つ車両上下方向に揺動可能に配設されて車輪を懸架する左右一対のトレーリングアームと、車幅方向に延びて前記左右一対のトレーリングアーム間に架設されたトーションビームとを備える車両のトーションビーム式サスペンションに関する。
この種のサスペンションでは、従来、車体及び車輪と連結されるトレーリングアームとトーションビームとが溶接されており、トーションビーム及びトレーリングアームが捩れたり撓んだりすることで車両がロールするのをある程度許容する構成となっていた。そのため、トーションビーム及びトレーリングアームの材質や形状等の設計により、ねじり剛性と曲げ剛性とを調整することで、車両がロールしたときの剛性(ロール剛性)が適正化されていた。
また、下記特許文献1には、トーションビーム式サスペンションの別の構造が提案されている。下記特許文献1のサスペンションでは、左右の各トレーリングアームには車幅方向に沿って延びるビーム片が延設されている。そして、左右のビーム片の一部が上下に重複した状態で、左のビーム片の先端と右のビーム片の中間及び右のビーム片の先端と左のビーム片の中間が、車幅方向を軸線としてゴムブッシュを介して相対回動可能に連結されている。この連結された左右のビーム片がトーションビームを構成している。このサスペンションによれば、ゴムブッシュの弾性により左右のビーム片の相対回動が許容されることにより、各ビーム片自体は捩れたり曲がったりしなくても車両に適当なロール剛性をもたせることができる。
特開2008−201241号公報
ところで、例えば、一人乗りの車両などトレッドの狭い車両においてトーションビーム式サスペンションを採用しようとすると、トーションビームが短くなり、該トーションビームの強度を確保すると、ねじり剛性と曲げ剛性が高くなり、車両がロールしたときの剛性が高くなる。したがって、トーションビームの材料や形状等の設計を変更しただけでは、強度確保と車両のロール剛性の適正化とを両立するのが困難であった。そこで、ビーム片の捩れや曲がりを要することなく適当なロール剛性をもたせることのできる上記特許文献1のサスペンション構造をトレッドの狭い車両にも適用することができれば、左右のビーム片の強度を下げることなく、車両に適当なロール剛性をもたせることができるかもしれない。しかし、左右のビーム片の一部を重複させるため、その重複長さを適切に確保できるか不明であるし、その重複長さを適切に確保することができたとしても重量増加を招く点で好ましくない。
そこで、本発明の課題は、トーションビームが短い場合であっても、トーションビームの強度を確保しつつ車両に適当なロール剛性をもたせることとを、重量増加を招きにくい構成で達成可能とすることにある。
本発明は、車両前後方向に延び且つ車両上下方向に揺動可能に配設されて車輪を懸架する左右一対のトレーリングアームと、車幅方向に延びて前記左右一対のトレーリングアーム間に架設されたトーションビームとを備える車両のトーションビーム式サスペンションであって、前記トレーリングアームの揺動部位と前記トーションビームの端部とがブッシュを介して連結されていることを特徴とする。
かかる車両のトーションビーム式サスペンションによれば、トーションビームが短く、該トーションビームの強度を確保すると、該トーションビームのねじり剛性と曲げ剛性とを下げるのが難しい場合であっても、車両がロールするときには、トレーリングアームとトーションビームとを連結するブッシュが変形することにより、トレーリングアームに対してトーションビームが相対的に回転ないし変位するのが許容される。そのため、サスペンション全体としての見かけのねじり剛性と曲げ剛性とを下げることができ、車両のロール剛性を適正化することができる。
本発明の車両のトーションビーム式サスペンションでは、前記ブッシュは筒形であり、該筒形のブッシュの軸方向と、車幅方向に延びる前記トーションビームの軸回りの仮想円の接線方向とが一致していると好ましい。筒形のブッシュのバネ定数は、軸直方向のよりも軸方向の方が低いため、トレーリングアームに対するトーションビームの相対回転が許容されやすい。そのため、サスペンション全体としての見かけのねじり剛性をより良好に下げて車両のロール剛性を適正化することができる。
本発明の車両のトーションビーム式サスペンションによれば、重量増加を招きにくい構成によって、トーションビームが短い場合であっても、トーションビームの強度確保と車両に適当なロール剛性をもたせることとを両立させることが可能となる。
また、ブッシュが筒形であり、該筒形のブッシュの軸方向と、車幅方向に延びるトーションビームの軸回りの仮想円の接線方向とが一致していると、サスペンション全体として見かけのねじり剛性をより良好に下げて車両のロール剛性を適正化することができる。
本発明の実施形態に係る車両のトーションビーム式サスペンションの平面図である。 図1に示される車両のトーションビーム式サスペンションの側面図である。 図1に示される車両のトーションビーム式サスペンションの連結構造を拡大して示す斜視図である。 図1に示される車両のトーションビーム式サスペンションの連結構造を拡大して示す背面図である。 図4に示される車両のトーションビーム式サスペンションの連結構造のV−V線断面図である。 本実施形態の車両のトーションビーム式サスペンションの連結構造におけるトーションビームとブッシュとの相対的な位置関係を側面視で模式的に示す図である。 本実施形態の変形例1について図6に対応させて示した図である。 本実施形態の変形例2について図6に対応させて示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、幅方向に一人だけ乗車可能な小幅な車両において、リアサスペンションとして本発明のトーションビーム式サスペンションを適用した実施形態の一例である。
図1に示される一人乗り用小型車両(以下、単に車両と略することがある。)11は後輪13a,13bを駆動輪とした電動四輪車である。なお、各図において矢印でしめされるFr,Rr,L,Rは、車両11の前方,後方,左方,右方を示している。図1に示されるように、車両11の後部には、フレーム構造15として車両前後方向に延びて配設された左右一対のサイドメンバ15a,15bと、車幅方向に延びて配設されたリアクロスメンバ15cとが備えられている。図2に示されるように、サイドメンバ15aは、前側水平部16aと該前側水平部16aに対して相対的に高い位置に段違いに配置された後側水平部16bとが、垂直部16cを介して接続形成されている。図1に示されるように、リアクロスメンバ15cは、サイドメンバ15a,15bの後端部に横架されてサイドメンバ15a,15bを連結している。そして、車両11の後部には、このフレーム構造15に対して左右の後輪13a,13bを適度な剛性で懸架するトーションビーム式サスペンション21が備えられている。また、車両11の後部には、駆動装置19も備えられている。駆動装置19は、電動モータ19aと、電動モータ19aの駆動力を後輪13a,13bの車軸14a,14bに伝達する伝達部材19b,19cとを備える。
トーションビーム式サスペンション21は、左右一対のトレーリングアーム31,32と、トーションビーム41とを備える。トレーリングアーム31,32は、断面矩形の中空な棒状の鋼材からなり車両前後方向に延びて配設されている。トーションビーム41は、断面矩形の中空な棒状の鋼材からなり車幅方向に延びて配置されている。トーションビーム41は、左右の端部41a,41bが、後で詳述する連結構造23a,23bによりトレーリングアーム31,32の後端部31a,32bと連結されて、左右のトレーリングアーム31,32に横架されている。トレーリングアーム31,32の前端部31b,32bは、車両上下方向に揺動可能にサイドメンバ15a,15bに軸着されている。詳しくは、図2に示されるように、トレーリングアーム31の前端部31bがサイドメンバ15bの垂直部16cに設けられたブラケット16dに軸着されている。トレーリングアーム31,32の中間の後端部31a,32a寄りの位置には、車軸支持ブラケット31c,32cが設けられており、車軸14a,14bが支持されている。図1に示されるように、トーションビーム式サスペンション21は、パイプ状のラテラルロッド25も備えている。ラテラルロッド25は、長手方向の一端部25aがトーションビーム41の左側の端部41aに連結されるとともに、他端部25bが、車軸14bよりも後方に位置する右側のサイドメンバ15bとリアクロスメンバ15cとの接合部に設けられた連結部17に連結されている。そのため、トーションビーム式サスペンション21では、後輪13a,13bの車軸14a,14bよりも後方にトーションビーム41とラテラルロッド25とが配設されている。後輪13a,13bの車軸14a,14bの近傍の前方には、上下方向に弾性力を発揮可能なコイルばね27,27がトレーリングアーム31,32の中間とサイドメンバ15a,15bとの間に弾装されている。
トレーリングアーム31,32とトーションビーム41との連結構造23a,23bは、左右同じである。そこで、ここでは左側の連結構造23aを取り上げて詳細に説明する。図3,4に示されるように、連結構造23aは、トレーリングアーム31の後端部31aにおいて車幅方向内方に張り出して一体的に設けられたアーム側連結ブラケット33と、トーションビーム41の端部41aにおいて車幅方向外方に張り出して一体的に設けられたビーム側連結ブラケット43とが、ブッシュ51,51(図5参照)を介して締結具(ボルト・ナット)61,61で締結された構成となっている。
図3に示されるように、アーム側連結ブラケット33は前後一対の板状部材35,37で構成されている。板状部材35,37は、その板面が車両前後方向に面し、互いに前後方向に離間して配設されている。板状部材35,37は、略同じ形状であり、図4に示されるように、上下方向の寸法はトレーリングアーム31の上下方向の寸法よりも長く、上下方向の中間には、車幅方向外側(左側)の端縁から切り欠かれた切り欠き部37aが形成されている。この切り欠き部37aをトレーリングアーム31と嵌合させた状態でトレーリングアーム31と板状部材35,37とが溶接されている。そのため、アーム側連結ブラケット33は、トレーリングアーム31から車幅方向内方に張り出だすとともに上下方向にも張り出している。アーム側連結ブラケット33の車幅方向内側の端辺部には、図5に示されるように、板状部材35,37に貫通する2つの連結孔部39a,39bが上下方向に離間して設けられている。なお、このアーム側連結ブラケット33を構成する板状部材35,37には、必要に応じて補強リブを設けてもよい。
図3に示されるように、ビーム側連結ブラケット43は、上下一対のブラケット片45,47で構成されている。上側のブラケット片45は、ビーム側連結ブラケット43の上面に立設されて、ビーム側連結ブラケット43から上方へ張り出すとともに車幅方向外方へ張り出している。ブラケット片45は、トーションビーム41に溶接された基部45aと車幅方向外方に張り出して設けられた円筒状部45bとを備える。基部45aは、後方から見ると、図4に示されるように、長方形の車幅方向内方の上側の角が欠けたような形状である。基部45aは、図3に示されるように、かかる形状の一対の板状部位46a,46bで構成されている。板状部位46a,46bは車両前後方向に離間して配設されており、車幅方向内側の斜辺部46cが接続形成されている。円筒状部45bは、図5に示されるように、その軸方向が車両前後方向と一致しており、前記2枚の板状部位46a,46bに跨り、該板状部位46a,46bの車幅方向外方の端辺部に接合されている(図4参照)。下側のブラケット片47は、上側のブラケット片45と構成は同じであり、上側のブラケット片45とに対して上下対称に配設されてトーションビーム41の下面から垂下している。したがって、ビーム側連結ブラケット43は、トーションビーム41の端部41aから車幅方向外方且つ上下方向に張り出した位置に、トーションビーム41を挟んで上下対称に離間して配置された2つの円筒状部45b,47bを備えている。図5に示されるように、円筒状部45b,47bは、その軸方向の長さがアーム側連結ブラケット33を構成する板状部材35,37の間隙よりも短く、板状部材35,37の間において板状部材35,37とは離間して配設されている。
ブッシュ51は、円筒状の内筒53と、該内筒53の外側に同軸で配置された外筒55とを備えるとともに、内筒53と外筒55との間に配置され、内筒53の外面と外筒55の内面とに密着するゴム弾性体57を備えている。内筒53は、外筒55に比べて肉厚であるとともに、外筒55及びゴム弾性体57に比べて軸方向の寸法が長く、その長さ寸法はアーム側連結ブラケット33を構成する板状部材35,37の間隙にちょうど納まる寸法である。ゴム弾性体57と外筒55は、軸方向の寸法は略等しく、その寸法は、ビーム側連結ブラケット43の円筒状部45b,47bの軸方向の長さと略等しい。
連結構造23aでは、ビーム側連結ブラケット43の円筒状部45b,47bのそれぞれにブッシュ51,51が同軸で圧入されており、該ブッシュ51,51の内筒53,53がアーム側連結ブラケット33を構成する板状部材35,37の間において連結孔部39a,39bと同軸で配置されている。そして、ブッシュ51の内筒53を介在した状態でアーム側連結ブラケット33を構成する板状部材35,37がボルト・ナット61,61で締め付けられている。それにより、ブッシュ51,51を介してトレーリングアーム31(図4参照)とトーションビーム41とが連結されている。
以上の構成のトーションビーム式サスペンション21によれば、ブッシュ51のゴム弾性体57の変形することにより、トーションビーム41に対してトレーリングアーム31,32が相対的に回転ないし上下方向に変位するのが許容される。それにより、左右のトレーリングアーム31,32がある程度独立して揺動することが許容される。そのため、トーションビーム41のねじり剛性と曲げ剛性とを下げることが難しい場合であっても、トーションビーム式サスペンション21全体として、見かけのねじり剛性と曲げ剛性とを下げ、車両11に適度なロール剛性をもたせることができる。特に、図6に示されるように、トーションビーム41の軸回りの仮想円Cの接線Tとブッシュ51の比較的ばね弾性率の低い軸線方向とが一致しているため、見かけのねじり剛性を効率よく低下させて車両のロール剛性を適正化しやすい。
なお、本実施形態は本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその他種々の実施の形態が考えられるものである。例えば、トーションビーム41の軸回りの仮想円Cの接線Tとブッシュ51の軸線とを一致させるためには、図7に例示されるように、ブッシュ51,51を、トーションビーム41を挟んで前後に離間させ、軸線が垂直になるように配設してもよい(変形例1)。また、図8に例示されるように、ブッシュ51をトーションビーム41の軸回りの仮想円Cの接線Tに合わせて斜めに配設してもよい(変形例2)。
11 車両
13a,13b 後輪
14a,14b 車軸
15 フレーム構造
21 トーションビーム式サスペンション
23a,23b 連結構造
25 ラテラルロッド
31,32 トレーリングアーム
33 アーム側連結ブラケット
41 トーションビーム
43 ビーム側連結ブラケット
51 ブッシュ
53 内筒
55 外筒
57 ゴム弾性体
61,61 ボルト・ナット

Claims (2)

  1. 車両前後方向に延び且つ車両上下方向に揺動可能に配設されて車輪を懸架する左右一対のトレーリングアームと、車幅方向に延びて前記左右一対のトレーリングアーム間に架設されたトーションビームとを備える車両のトーションビーム式サスペンションであって、
    前記トレーリングアームの揺動部位と前記トーションビームの端部とがブッシュを介して連結されていることを特徴とする車両のトーションビーム式サスペンション。
  2. 請求項1に記載の車両のトーションビーム式サスペンションであって、
    前記ブッシュは筒形であり、該筒形のブッシュの軸方向と、車幅方向に延びる前記トーションビームの軸回りの仮想円の接線方向とが一致していることを特徴とする車両のトーションビーム式サスペンション。
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