JP2011123721A - 非接触icカード - Google Patents

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義之 水口
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Abstract

【課題】用済みになったカードがリサイクル可能で、しかも廃棄処分が容易に可能な非接触IC媒体を提供すること。
【解決手段】環境保護のためのリサイクル処理が可能な非接触ICカードであって、
カード基材と、ICチップおよびアンテナを具備したインレットとを含み、
前記カード基材は紙および/または生分解性樹脂が用いられ、
かつ、前記カードは前記インレットをカードから分離するための切り取り加工部が設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、紙基材または生分解性を有する基材を用いたICカード等の非接触IC媒体に関するものであり、特にエコロジーあるいはリサイクル面を考慮した構造を有する非接触IC媒体に関する。
従来、クレジットカードやキャッシュカード、あるいはICカード等に利用されているカード媒体は、高寿命や耐久性などが要求されるため、素材としてPET(ポリエチレンテレフタレート)やPVC(ポリ塩化ビニル)などの樹脂組成物を用いたプラスティック製カードが主流となっている。
また、近年は紙媒体を用いた非接触ICカードやRFIDが台頭しつつあり、機械搬送性を必要としない非接触IC媒体用途としては、その耐久性や寿命が前記のようなプラスティック媒体に比べて劣っていても特に問題にならず、今後ますます利用が増加する可能性が高い。
しかし、近年はカードの流通量が非常に膨大となったため、環境問題が指摘されるようになり、環境への配慮が必要となっている。すなわち、前記のカードは、通常の場合、利用者が利用し終わりカードが不要となった後は家庭ごみとして廃棄され、焼却処理又は廃棄物として埋め立て等により処分されている。
しかし、焼却処理の場合、焼却による燃焼温度の高熱化が起こり、焼却炉の耐久性の問題及び燃焼ガス等の公害問題があり、また、埋め立て処理においては、分解することなく原形のまま存在するため、半永久的にゴミとして地球に残り、自然環境への影響が問題となっている。
また、前記の紙媒体を用いたカードの場合も、紙基材にポリエチレンやPET等の樹脂層を保護層として積層してカードの耐久性や耐水性等を持たせる場合が多く、結局、廃棄する場合には前記プラスティック製カードと同様な問題があった。
このようなカードの廃棄問題に対する対応策として、近年は、例えばバイオマス資源や生分解性樹脂材料の利用が検討されている。
バイオマス資源は現生生物から構成された物質を産業資源として利用するものであって、例えば食品廃棄物、生ゴミ、間伐材、わら、飼料作物、あるいは紙などが相当する。また生分解性樹脂は、そのバイオマスを原料としたものと石油を原料とするものがあるが、微生物などによって分解されて最終的に水と二酸化炭素に分解される性質を持っている。そのため、廃棄してもいずれ分解されて自然に還ることができるため、環境問題の解決策の一つとなりうる。
しかし、非接触ICカードの場合はその構成物に金属製のアンテナ部分や半導体を含んでいるため、その部分のみ分解して分別することが必要になるが、構造上分解することが容易にできない。そのため上記のような環境保護のためのリサイクル品としての取り扱いをシステムとして行うことは難しく、本来リサイクルが可能な媒体を用いていても結局不燃ゴミとして処分されるという問題があった。
このようなカードの廃棄問題に対して、例えば下記特許文献1では、不要になったカードからICチップを針や刃物等を用いて分離し、カードとICチップを別々に廃棄処理す
る方法が示されている。
しかしながらこの方法では、ICチップを破壊することで秘密情報を保護することはできるが、環境のためのリサイクルにはならず、また分離方法としても手間がかかり、実際に利用者が完全に実行するとは限らないという問題があった。
特開2003−290756号公報
以上で説明したように、環境保護のために本来は分別が必要な部品を有する非接触IC媒体を廃棄処分する際には、手間をかけてその金属部分などをスクリーニングして選別し、分離してリサイクルする手法がある。
しかし、カード1枚ごとにそのような方法を徹底することは実際には難しく、リサイクル方法が浸透していない国などでは、現在もそのまま埋め立てて廃棄する方法が主流であり、地球環境保護における根本的な解決策にはならない。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、用済みになったカードがリサイクル可能で、しかも廃棄処分が容易に可能な非接触IC媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下のように構成した。
請求項1の発明に係る非接触ICカードは、
環境保護のためのリサイクル処理が可能な非接触ICカードであって、
カード基材と、ICチップおよびアンテナを具備したインレットとを含み、
前記カード基材は紙および/または生分解性樹脂が用いられ、
かつ、前記カードは前記インレットをカードから分離するための切り取り加工部が設けられていることを特徴とする。
請求項2の発明に係る非接触ICカードは、
前記インレットの面積は前記カードの面積の50%以下であり、
かつ、カード基材はインレットの両面にそれぞれ積層されていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る非接触ICカードは、
前記カードの切り取り加工部は、前記インレットの周縁部を囲むように切り取り加工されていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る非接触ICカードは、
前記インレットの両面に、封止層およびカード基材がこの順にそれぞれ積層されていることを特徴とする。
請求項5の発明に係る非接触ICカードは、
前記インレットの両面に、封止層、中間基材およびカード基材がこの順にそれぞれ積層されていることを特徴とする。
請求項6の発明に係る非接触ICカードは、
前記カードの切り取り加工部は、抜き加工、半抜き加工、ミシン目加工のいずれかの方法を用いて切り取り加工されていることを特徴とする。
請求項7の発明に係る非接触ICカードは、
前記カードの切り取り加工部は、前記インレットの周縁部を囲むインレット切り取り線と、このインレット切り取り線からカードの長辺の上端部および下端部の方向にそれぞれ延伸されて前記上端部および下端部に達する切り取り線とを含むことを特徴とする。
本発明の非接触ICカードによれば、カード基材の素材として紙あるいは生分解性樹脂を用い、かつカードからICチップなどを含むインレット部分を容易に分離できる加工を施したことにより、リサイクルが可能でその取り扱いが容易なカードが得られる。
また、封止層や中間基材を備えることにより、インレットを保護して耐水性や耐久性を保持することが可能になる。
本発明の非接触ICカードの第一の実施例を示す断面図である。 本発明の非接触ICカードの第二の実施例を示す断面図である。 本発明の非接触ICカードの第三の実施例を示す断面図である。 本発明の非接触ICカードの外観形状を示す平面図である。 本発明の非接触ICカードの切り取り加工の一例を示す図である。 本発明の非接触ICカードの切り取り加工の他の一例を示す図である。
以下、本発明に係る非接触ICカードの実施の形態を、図面を参照して詳細説明する。
(第一の実施例)
図1は、本発明の非接触ICカードの第一の構成例を示す断面図であって、各層を分離して層構成を示している。
非接触ICカード10において、ICチップ9およびアンテナを備えるIC回路部をインレット形成基材3上に載置してインレット2を形成した。前記アンテナは、銅、銀、アルミなどを用いて、エッチング、印刷、めっき、パターン蒸着、または巻き線などによってパターン形成されており、前記ICチップと電気的に接続されて非接触ICとして機能する。
続いて、前記インレット2のICチップが設けられた側の面に第一基材1を積層し、他方の面に第二基材4を積層した。
さらに、このカード媒体に、後述の切り取り加工例1に示した方法でカードからインレット部分を分離するための切り取り加工を施した。これにより、このカードから容易にインレット部分を切り取ることができるようになった。
前記基材の材料としては、リサイクルを可能とするために、紙および/または生分解性樹脂を材料として用いることができ、外部からの物理的衝撃や外部雰囲気による侵食などを防ぐためインレット全体を被覆して保護する。
前記第一基材、第二基材に用いる紙または生分解性樹脂は、公知の材料を適宜用いるこ
とができる。
例えば生分解性樹脂材料としては、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸共重合体P(3HB−3HV)等の微生物産生ポリエステル、ポリカプロラクタム(PCL)などの脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸などのポリグリコリド、ポリビニルアルコール、デンプン複合体等を用いることができる。
前記の生分解性樹脂材料は、いずれも土中や水中などの自然環境に放置されると、微生物の働きにより徐々に分解され、最終的に水、二酸化炭素などに完全に分解される性質を持つ。これにより、自然環境を保護するような廃棄処理が可能となる。
なお、前記第一の実施例において、インレット2と第一基材1の間、および/またはインレット2と第二基材4の間に、接着層を設けてもよい。また、第一基材、第二基材の外側に、任意に絵柄・文字等の印刷層や保護層を設けることもできる。(図示せず)
(第二の実施例)
図2は、本発明の非接触ICカードの第二の実施例を示す断面図であって、各層を分離して示している。
本実施例では図2に示したように、インレット2のICチップ9およびアンテナに面した側に、第一中間基材5と第一基材1とをこの順に積層し、さらにインレット2のインレット形成基材3に面した側に、第二中間基材6と第二基材4とをこの順に積層した。
前記インレットの外形およびカードのサイズは前記第一の実施例と同様にした。
次に、このカード媒体に、後述の切り取り加工例2に示した方法でカードからインレット部分を分離するための切り取り加工を施した。これにより、このカードから容易にインレット部分を切り取ることができるようになった。
前記第一中間基材5および第二中間基材6は、インレット2の厚みによりカード表面に凹凸が生じることを防ぐ目的、さらにカード自体の物理的強度を補強する目的で導入した。本実施例では、これら基材および中間基材の材料として、生分解性樹脂を用いた。
前記基材および中間基材の材料は、前述の理由により紙および/または生分解性樹脂を用いることが好ましい。
なお、前記中間基材はどちらか一方の面に設けても、あるいは両面に設けてもよく、適宜選択することができる。
本発明の非接触ICカードにおいては、第一基材1と第一中間基材5との間、第二基材4と第二中間基材6との間、インレット2と第一中間基材5との間、そしてインレット2と第二中間基材6との間に、接着層を設けてもよい。また、最外層には任意に絵柄・文字等の印刷層や保護層を設けることもできる。(図示せず)
(第三の実施例)
図3は、本発明の非接触ICカードの第三の実施例を示す断面図であって、各層を分離して示している。
本実施例では図3に示したように、インレット2のICチップ9およびアンテナに面した側に第一封止層7を積層し、前記インレット2のインレット形成基材3に面した側に第二封止層8を積層した。これらの封止層はインレットが外部雰囲気の影響を受けにくくするために、樹脂シートまたはフィルムを用いてインレットを被覆するものである。
封止層の材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、PETG(ポリエチレン・テレフタレート共重合体)、ポリカーボネートなどの樹脂またはフィルムを用いることができる。
続いて、前記第一封止層7の前記インレット2と接する面とは反対側の面に、第一中間基材5と第一基材1とをこの順に積層し、さらに前記第二封止層8の前記インレット2と接する面とは反対側の面に、第二中間基材6と第二基材4とをこの順に積層した。
前記インレットの外形およびカードのサイズは、前記第一の実施例と同様にした。
次に、前記実施例と同様に、このカード媒体に後述の切り取り加工例2に示した方法でカードからインレット部分を分離するための切り取り加工を施した。
本実施例の層構成において、第一基材1と第一中間基材5との間、第二基材4と第二中間基材6との間、第一封止層7と第一中間基材5との間、そして第二封止層8と第二中間基材6との間に、接着層を設けてもよい。また、最外層には任意に絵柄・文字等の印刷層や保護層を設けることもできる。(図示せず)
以上の第一の実施例〜第三の実施例において、インレット2の外形は適宜決められるが、そのサイズは、直径30mm以下の円形領域、あるいは30mm×30mm四方以下の四角形領域の範囲で形成することが好ましい。
なお、本発明の非接触ICカードにおいて、インレットの形成方法、各層構成の積層方法やカードの断裁方法、印刷方法等の製造方法については公知の技術を適宜選択して用いることができる。また、カードの厚みは所定の規格に適合するように、前記の基材あるいは中間基材の厚みを選択して調整すればよい。
ただし、製品として求められる物理強度、耐久性、耐水性などの特性が所望の値となるように設計することが望ましい。
また、前記インレット2ではインレット形成基材3を用いているが、このインレット形成基材3を用いず、ICチップ9およびアンテナを直接基材1または基材4、あるいは中間基材5または中間基材6に挟まれるようにしてもよい(図示せず)。この場合、インレットと基材との間に接着層を介してもよい。
図4は、本発明の非接触ICカードの一実施例として、カードを正面方向から見た外観を示す平面図である。
非接触ICカード10において、インレット形成部12はインレット2がカードの内部に封入された状態を示しており、図の点線部分はインレット2の外形の輪郭を表す。またその周囲は非インレット形成部11を示す。
インレット形成部12の面積はカード基材またはカード最終体裁の面積の50%以下にすることが好ましい。このようにインレット形成部面積を限定することにより、廃棄処理する際のリサイクル可能な部分の面積比率が増加することができる。
なお、一般的な非接触ICカードのサイズは、例えばJIS6301規格によれば、長辺が85.47〜85.72mm、短辺が53.92〜54.03mm、厚さが0.68から0.84mmの範囲内にあることと規定されているので、ごく平均的なサイズとしては長辺85.6mm×短辺54mm×厚さ0.76mmとなり、これに合わせてインレット形成部面積を設定する。
(インレットの切り取り加工例1)
図5は本発明の非接触ICカードの切り取り加工の一例を示す図である。
インレット形成部12の外周部付近に第一の切り取り加工部13を設けてあり、カードを廃棄処分する際には、非接触ICカード10からインレット形成部12全体が容易に分離できるように、切り取り加工が施されている。
この切り取り加工部13はカード媒体に抜き加工または半抜き加工などを施してあり、インレット形成部12と非インレット形成部11との接合部分がわずかな面積となっているため、手で捻るなどの手段で容易にこの部分の切断ができるようになっている。
(インレットの切り取り加工例2)
図6は本発明の非接触ICカードの切り取り加工の他の一例を示す図である。
インレット形成部12の外周部付近に第二の切り取り加工部14を設けてあり、さらにこの第二の切り取り加工部14からカードの長辺の両端部にかけて切り取り加工線15aおよび15bを施してある。
切り取り加工部14、および切り取り加工線15a、15bはカード媒体に抜き加工または半抜き加工などを施してあり、カードを廃棄処分する際には、非接触ICカード10からインレット形成部12全体が容易に分離できる。
これにより、非インレット形成部11a、11bはインレット形成部12と分離して、リサイクルが可能となる。
以上の通り、本発明に係る非接触ICカードによれば、環境を保護するリサイクルが可能となり、かつリサイクル可能な部分を極力大きくしたカードが得られる。また、従来のカードと同様な耐水性や耐久性を保持することが可能となる。
1 第一基材
2 インレット
3 インレット形成基材
4 第二基材
5 第一中間基材
6 第二中間基材
7 第一封止層
8 第二封止層
9 ICチップ
10 非接触ICカード
11,11a,11b 非インレット形成部
12 インレット形成部
13 第一の切り取り加工部
14 第二の切り取り加工部
15a,15b 切り取り加工線

Claims (7)

  1. 環境保護のためのリサイクル処理が可能な非接触ICカードであって、
    カード基材と、ICチップおよびアンテナを具備したインレットとを含み、
    前記カード基材は紙および/または生分解性樹脂が用いられ、
    かつ、前記カードは前記インレットをカードから分離するための切り取り加工部が設けられていることを特徴とする非接触ICカード。
  2. 前記インレットの面積は前記カードの面積の50%以下であり、
    かつ、カード基材はインレットの両面にそれぞれ積層されていることを特徴とする、請求項1に記載の非接触ICカード。
  3. 前記カードの切り取り加工部は、前記インレットの周縁部を囲むように切り取り加工されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の非接触ICカード。
  4. 前記インレットの両面に、封止層およびカード基材がこの順にそれぞれ積層されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の非接触ICカード。
  5. 前記インレットの両面に、封止層、中間基材およびカード基材がこの順にそれぞれ積層されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の非接触ICカード。
  6. 前記カードの切り取り加工部は、抜き加工、半抜き加工、ミシン目加工のいずれかの方法を用いて切り取り加工されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の非接触ICカード。
  7. 前記カードの切り取り加工部は、前記インレットの周縁部を囲むインレット切り取り線と、このインレット切り取り線からカードの長辺の上端部および下端部の方向にそれぞれ延伸されて前記上端部および下端部に達する切り取り線とを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の非接触ICカード。
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