JP2011154902A - 全固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギー密度を低下させることなく、単電池への均一な面圧付与が可能な全固体電池を提供する。
【解決手段】正極層と負極層との間に固体電解質層が介在してなる単電池を少なくとも1つ備える全固体電池であって、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層は、電解質として硫化物系固体電解質を含み、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率が、前記外周領域の内側に位置する内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率よりも小さいことを特徴とする、全固体電池。
【選択図】図2
【解決手段】正極層と負極層との間に固体電解質層が介在してなる単電池を少なくとも1つ備える全固体電池であって、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層は、電解質として硫化物系固体電解質を含み、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率が、前記外周領域の内側に位置する内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率よりも小さいことを特徴とする、全固体電池。
【選択図】図2
Description
本発明は、全固体電池に関する。
近年、パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界においても、電気自動車やハイブリッド自動車用の高出力且つ高容量の電池の開発が進められている。各種電池の中でも、エネルギー密度と出力が高いことから、リチウム二次電池が注目されている。
正極層と負極層との間に配置される電解質層として、可燃性の有機電解液を用いるリチウム二次電池は、液漏れの他、短絡や過充電などを想定した安全対策が欠かせない。特に、高出力、高容量の電池は、さらなる安全性の向上が求められる。そこで、電解質として、硫化物系固体電解質や酸化物系固体電解質等の不燃性の無機固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池等、全固体電池の研究開発も進められている。無機固体電解質としては、イオン伝導性の観点から、特に硫化物系ガラス体や硫化物系結晶体等の硫化物系固体電解質が注目されている。
全固体電池においては、所望の容量及び電圧を得るため、通常、正極層、固体電解質層及び負極層がこの順序で配置された単電池を、複数個電気的に接続させる。具体的には、正極層、固体電解質層及び負極層が順に積層した単電池を複数積層させたり、或いは、帯状の基材上に電極層や固体電解質層が形成された電極体を捲回させることで複数の単電池を接続させることができる。このように接続された単電池群には、単電池を構成する各層間の抵抗や各単電池を構成する各層内における抵抗を減らすため、また、単電池間の抵抗を減らすために拘束力が付加される。
全固体電池は、上記拘束力により単電池を構成する各層に付与される面圧に、バラツキが生じやすいという問題がある。特に、正極層や負極層の剥落等を原因とする短絡を防止すべく、これら電極層の周囲に絶縁体を配置した構造を有する全固体電池では、電極層や固体電解質層の外周部と外周部の内側とで、面圧に差が生じやすい。面圧のバラツキは、各層間の接触抵抗や反応抵抗にムラを生じさせ、その結果としてさらに電池の性能ムラを生じさせる。また、面圧のバラツキは、電池の耐久性を低下させる。
そこで、従来、電極層や固体電解質層にかかる面圧のバラツキを解消すべく、様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、集電体の一面に正極を設け、他面に負極を設けたバイポーラ電極を、前記正極都前記負極の間にセパレータを介在させて複数積層することで、前記正極、前記負極、及び前記セパレータによって構成された単電池が複数積層されたバイポーラ電池であって、前記単電池の周囲を取り囲み且つ前記集電体同士の間に設けられたシール材を有し、前記正極及び前記負極の存在する部分の前記積層方向の厚さが、前記シール材の存在する部分の前記積層方向の厚さ以上であるバイポーラ電池が開示されている。
そこで、従来、電極層や固体電解質層にかかる面圧のバラツキを解消すべく、様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、集電体の一面に正極を設け、他面に負極を設けたバイポーラ電極を、前記正極都前記負極の間にセパレータを介在させて複数積層することで、前記正極、前記負極、及び前記セパレータによって構成された単電池が複数積層されたバイポーラ電池であって、前記単電池の周囲を取り囲み且つ前記集電体同士の間に設けられたシール材を有し、前記正極及び前記負極の存在する部分の前記積層方向の厚さが、前記シール材の存在する部分の前記積層方向の厚さ以上であるバイポーラ電池が開示されている。
しかしながら、特許文献1のバイポーラ電池では、発電に直接寄与しない部材を設けるため、電池のエネルギー密度が低下してしまう。
また、本発明者らの検討の結果、無機固体電解質として硫化物系結晶体を用いる場合、硫化物系結晶体の硬度が高いために、単電池の各層に作用する面圧のバラツキが特に生じやすいことが見出された。また、本発明者らは、単電池の各層に作用する面圧を大きくすることで、全固体電池の耐久性が向上するという知見を得た。
また、本発明者らの検討の結果、無機固体電解質として硫化物系結晶体を用いる場合、硫化物系結晶体の硬度が高いために、単電池の各層に作用する面圧のバラツキが特に生じやすいことが見出された。また、本発明者らは、単電池の各層に作用する面圧を大きくすることで、全固体電池の耐久性が向上するという知見を得た。
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、エネルギー密度を低下させることなく、単電池への均一な面圧付与が可能な全固体電池を提供することを目的とする。
本発明の全固体電池は、正極層と負極層との間に固体電解質層が介在してなる単電池を少なくとも1つ備える全固体電池であって、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層は、電解質として硫化物系固体電解質を含み、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率が、前記外周領域の内側に位置する内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率よりも小さいことを特徴とする。
本発明の全固体電池は、上記のように、単電池を構成する少なくとも1層において、外周領域が相対的にヤング率の小さい硫化物系固体電解質を含み、内側領域が相対的にヤング率の大きい硫化物系固体電解質を含む。このように、外周領域のヤング率を小さくすることで、該外周領域にかかる面圧を大きくすることができ、面圧のバラツキを緩和することができる。
本発明の全固体電池は、上記のように、単電池を構成する少なくとも1層において、外周領域が相対的にヤング率の小さい硫化物系固体電解質を含み、内側領域が相対的にヤング率の大きい硫化物系固体電解質を含む。このように、外周領域のヤング率を小さくすることで、該外周領域にかかる面圧を大きくすることができ、面圧のバラツキを緩和することができる。
上記のようにヤング率の異なる硫化物系固体電解質の組み合わせとしては、例えば、前記外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質が硫化物系ガラス体であり、前記内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質が硫化物系結晶体である、組み合わせが挙げられる。
本発明によれば、全固体電池において、エネルギー密度を低下させることなく、単電池の面圧のバラツキを緩和することが可能である。すなわち、本発明は、全固体電池の耐久性及び発電性能の向上、さらには、高容量化に貢献するものである。
本発明の全固体電池は、正極層と負極層との間に固体電解質層が介在してなる単電池を少なくとも1つ備える全固体電池であって、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層は、電解質として硫化物系固体電解質を含み、前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率が、前記外周領域の内側に位置する内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明者らは、硫化物系固体電解質を用いた全固体電池において、単電池を構成する各層に作用する面圧を大きくすることで全固体電池の耐久性が向上するという知見を得た(図1参照)。図1は、正極層、固体電解質層及び負極層のいずれにも硫化物系固体電解質(Li7P3S11)を含有する積層型の単電池に、異なる面圧を付与し、その耐久性を評価した結果である。具体的には、作製した上記積層型の単電池の抵抗値R0を測定し、その後、充放電サイクル試験を約2週間行い、該サイクル試験後の単電池の抵抗値R1を測定し、劣化率(R1/R0×100%)を算出した。
また、本発明者らは、単電池を構成する各層の面方向において、外周領域で面圧が低く、内側領域で面圧が高いという知見を得た(図4「比較例」参照)。
そして、単電池を構成する正極層、負極層及び固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域のヤング率を相対的に小さくし、内側領域のヤング率を相対的に大きくすることによって、外周領域の面圧を高め、面圧のバラツキを緩和できることを見出した。
そして、単電池を構成する正極層、負極層及び固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域のヤング率を相対的に小さくし、内側領域のヤング率を相対的に大きくすることによって、外周領域の面圧を高め、面圧のバラツキを緩和できることを見出した。
以下、図2、図3を参照しながら、本発明の全固体電池について説明する。
図2は、本発明の全固体電池における単電池の構造の一形態例を示すものである。図2に示す単電池4は、正極層2、固体電解質層1、及び負極層3がこの順序に積層した積層構造を有している。正極層2には、固体電解質層1とは反対側の面に集電体5が配置されている。負極層3には、固体電解質層1とは反対側の面に集電体6が配置されている。
単電池4において、固体電解質層1は、相対的にヤング率が小さい硫化物系固体電解質を含有する外周領域1Aと、相対的にヤング率が大きい硫化物系固体電解質を含有する内側領域1Bとからなる。正極層2及び負極層3もまた、固体電解質層1と同様、それぞれ、相対的にヤング率が小さい硫化物系固体電解質を含有する外周領域2A、3Aと、相対的にヤング率が大きい硫化物系固体電解質を含有する内側領域2B、3Bとからなる。
図2は、本発明の全固体電池における単電池の構造の一形態例を示すものである。図2に示す単電池4は、正極層2、固体電解質層1、及び負極層3がこの順序に積層した積層構造を有している。正極層2には、固体電解質層1とは反対側の面に集電体5が配置されている。負極層3には、固体電解質層1とは反対側の面に集電体6が配置されている。
単電池4において、固体電解質層1は、相対的にヤング率が小さい硫化物系固体電解質を含有する外周領域1Aと、相対的にヤング率が大きい硫化物系固体電解質を含有する内側領域1Bとからなる。正極層2及び負極層3もまた、固体電解質層1と同様、それぞれ、相対的にヤング率が小さい硫化物系固体電解質を含有する外周領域2A、3Aと、相対的にヤング率が大きい硫化物系固体電解質を含有する内側領域2B、3Bとからなる。
ここで、各層の外周領域とは、層の面方向中央部を取り囲むように、層の外周端から層の中央部に向かって拡がる領域であり、内側領域とは、該外周領域の取り囲まれた面方向中央部を含む領域である。各領域の具体的な分布形態は、特に限定されず、単電池の形状、拘束形態等に応じて適宜設計すればよい。
本発明では、正極層、負極層及び固体電解質層の少なくとも1つにおいて、相対的にヤング率の小さい硫化物系固体電解質を外周領域に含有させ、且つ、相対的にヤング率の大きい硫化物系固体電解質を内側領域に含有させることによって、該層の外周領域のヤング率を相対的に小さくし、内側領域のヤング率を相対的に大きくする。このように単電池を構成する正極層、負極層及び固体電解質層の少なくとも1つにおいて、面方向にヤング率の異なる領域を分布させることによって、面圧のバラツキを緩和することができる。しかも、各領域のヤング率を固体電解質によって調整するため、発電に直接寄与しない材料を用いて面圧のバラツキを抑制するのとは異なり、電池のエネルギー密度の低下が生じない。
図2では、単電池を構成する正極層、負極層及び固体電解質層のいずれにおいても、ヤング率の異なる硫化物系固体電解質を含有する外周領域と内側領域とを分布させているが、外周領域と内側領域を分布させる層は、正極層、負極層及び固体電解質層のいずれか1層でもよいし、任意の2層でもよい。例えば、図3の(3A)〜(3C)に示すように、正極層2のみにおいて外周領域2A及び内側領域2Bを分布させてもよいし、固体電解質層1のみにおいて外周領域1A及び内側領域1Bを分布させてもよいし、負極層3のみにおいて外周領域3A及び内側領域3Bを分布させてもよい。
以下、固体電池の構成部材について説明する。
正極層及び負極層は、電極活物質及び硫化物系固体電解質を含有し、必要に応じて、導電助剤や結着材等を含有する。
電極活物質としては、特に限定されず、例えばリチウム二次電池に利用可能な物質を用いることができる。
正極層及び負極層は、電極活物質及び硫化物系固体電解質を含有し、必要に応じて、導電助剤や結着材等を含有する。
電極活物質としては、特に限定されず、例えばリチウム二次電池に利用可能な物質を用いることができる。
具体的には、正極活物質としては、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNixCo1−y−xMnyO2)、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、鉄オリビン(LiFePO4)、コバルトオリビン(LiCoPO4)、マンガンオリビン(LiMnPO4)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)等のリチウム遷移金属化合物、銅シュブレル(Cu2Mo6S8)、硫化鉄(FeS)、硫化コバルト(CoS)、硫化ニッケル(NiS)等のカルコゲン化合物などが挙げられる。
また、負極活物質としては、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)等のリチウム遷移金属化合物、La3Ni2Sn7等の金属合金、ハードカーボン、ソフトカーボン、グラファイト等の炭素材料などが挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、特に限定されず、例えば、リチウム二次電池の固体電解質として利用可能な硫化物系ガラス体や硫化物系結晶体等が挙げられる。具体的には、Li2S−P2S5、Li2S−SiS2、Li3.25P0.25Ge0.76S4、Li4-xGe1-xPxS4、Li7P3S11、Li2S−SiS2−Li3PO4等のガラス体及び結晶体が挙げられる。これら硫化物系固体電解質のうち、Li2S−P2S5、Li2S−SiS2、Li2S−SiS2−Li3PO4において、硫化リチウム(Li2S)とその他化合物との割合は特に限定されないが、通常、Li2Sとその他化合物とのモル比(Li2S/その他化合物)が、1以上100未満(ただし、Li2S+その他化合物=100モルとする)であることが好ましい。
硫化物系ガラス体は、上記硫化物系固体電解質の原料を、メカニカルミリング処理または融液急冷処理を行いガラス化することで得ることができる。メカニカルミリング処理は、硫化物系固体電解質の原料を、機械的に混合、摩砕することによってガラス化し、ガラス材料を得る方法であり、一般的な方法に準じることができる。また、融液急冷処理も一般的なガラス合成方法であり、硫化物系ガラスの合成方法として採用する場合にも、一般的な方法に準じることができる。
硫化物系結晶体は、硫化物系ガラス体を加熱処理することによって得られる。具体的な加熱温度は、硫化物系ガラス体にもよるが、通常、100〜400℃程度でよく、好ましくは200〜300℃である。また、硫化物系ガラス体の結晶化は、高圧条件下行うことが好ましい。具体的な圧力条件は特に限定されないが、通常0.1〜5MPa程度でよく、好ましくは2〜4.5MPaである。また、ガラス体の結晶化は、上記加熱温度範囲おいて、好ましくは上記圧力条件下、通常0.1〜5時間行うことが好ましい。
外周領域に含有させる硫化物系固体電解質及び内側領域に含有させる硫化物系固体電解質の具体的なヤング率は特に限定されず、外周領域に含有させる硫化物系固体電解質のヤング率EAが、内側領域に含有させる硫化物系固体電解質のヤング率EBよりも小さければよい。
通常は、内側領域の硫化物系固体電解質のヤング率EBに対する外周領域の硫化物系固体電解質のヤング率EAの比(EA/EB)が0.01〜0.8の範囲内、特に0.05〜0.5の範囲内、さらに0.1〜0.3の範囲内であることが好ましい。
通常は、内側領域の硫化物系固体電解質のヤング率EBに対する外周領域の硫化物系固体電解質のヤング率EAの比(EA/EB)が0.01〜0.8の範囲内、特に0.05〜0.5の範囲内、さらに0.1〜0.3の範囲内であることが好ましい。
外周領域の硫化物系固体電解質と内側領域の硫化物系固体電解質の組み合わせは特に限定されないが、例えば、外周領域の硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体、内側領域の硫化物系固体電解質として硫化物系結晶体が挙げられる。
硫化物系固体電解質のうち、硫化物系ガラス体と該硫化物系ガラス体を結晶化した硫化物系結晶体とでは、そのヤング率が異なる。具体的には、硫化物系ガラス体(Li7P3S4)のヤング率が0.088GPaであるのに対して、硫化物系結晶体(Li7P3S11)のヤング率が0.444GPaである。このようなガラス体とガラス体を結晶化した結晶体とのヤング率の大小関係は、Li7P3S4とLi7P3S11に限らず一般的な硫化物系固体電解質に見られる傾向である。
硫化物系固体電解質のうち、硫化物系ガラス体と該硫化物系ガラス体を結晶化した硫化物系結晶体とでは、そのヤング率が異なる。具体的には、硫化物系ガラス体(Li7P3S4)のヤング率が0.088GPaであるのに対して、硫化物系結晶体(Li7P3S11)のヤング率が0.444GPaである。このようなガラス体とガラス体を結晶化した結晶体とのヤング率の大小関係は、Li7P3S4とLi7P3S11に限らず一般的な硫化物系固体電解質に見られる傾向である。
正極層及び負極層における、電極活物質と硫化物系固体電解質の割合は特に限定されず、適宜決定することができる。
尚、本発明において、正極層及び負極層は、硫化物系固体電解質以外の固体電解質、例えば、酸化物系固体電解質等を含有していてもよい。また、正極層及び負極層の導電性を向上させるための導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。
尚、本発明において、正極層及び負極層は、硫化物系固体電解質以外の固体電解質、例えば、酸化物系固体電解質等を含有していてもよい。また、正極層及び負極層の導電性を向上させるための導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンファイバー等を挙げることができる。
固体電解質層は、少なくとも硫化物系固体電解質を含有し、必要に応じて、絶縁性無機粒子や結着材等を含有する。
硫化物系固体電解質としては、特に限定されないが、上記にて例示した硫化物系ガラス体及び硫化物系結晶体を例示することができる。
尚、本発明において、固体電解質層は、硫化物系固体電解質以外の固体電解質、例えば、酸化物系固体電解質等を含有していてもよい。
硫化物系固体電解質としては、特に限定されないが、上記にて例示した硫化物系ガラス体及び硫化物系結晶体を例示することができる。
尚、本発明において、固体電解質層は、硫化物系固体電解質以外の固体電解質、例えば、酸化物系固体電解質等を含有していてもよい。
正極層、固体電解質層及び負極層がこの順序で配置された単電池には、さらに、通常正極層及び負極層にそれぞれ集電体が設けられる。集電体としては、銅、ニッケル、銀、SUS、ルミニウム、アルミニウム合金、等、一般的な金属材料を用いることができる。
以下、本発明の全固体電池の製造方法について説明する。尚、本発明の全固体電池の製造方法は以下の方法に限られない。
まず、集電体表面に正極層を形成した正極体と集電体表面に負極層を形成した負極体を作製する。集電体表面に正極層及び負極層を形成する方法は、特に限定されない。例えば、電極活物質及び硫化物系固体電解質に、必要に応じて、結着材、導電助剤等を添加した電極材粉末を、溶媒に分散して電極材スラリーを調製し、電極材スラリーを集電体表面に塗布、乾燥する方法が挙げられる。電極材粉末を分散させる溶媒としては、特に限定されず、例えば、ヘプタン、ペンタン、オクタン、プロパン、ブタン等を挙げることができる。また、電極材スラリーの塗布方法としては、例えば、スプレー法、ダイコート法等の一般的な方法を採用することができる。
まず、集電体表面に正極層を形成した正極体と集電体表面に負極層を形成した負極体を作製する。集電体表面に正極層及び負極層を形成する方法は、特に限定されない。例えば、電極活物質及び硫化物系固体電解質に、必要に応じて、結着材、導電助剤等を添加した電極材粉末を、溶媒に分散して電極材スラリーを調製し、電極材スラリーを集電体表面に塗布、乾燥する方法が挙げられる。電極材粉末を分散させる溶媒としては、特に限定されず、例えば、ヘプタン、ペンタン、オクタン、プロパン、ブタン等を挙げることができる。また、電極材スラリーの塗布方法としては、例えば、スプレー法、ダイコート法等の一般的な方法を採用することができる。
次に、固体電解質層を正極体の正極層又は負極体の負極層の表面に形成する。正極層又は負極層の表面に固体電解質を形成する方法は特に限定されない。例えば、硫化物系固体電解質に、必要に応じて、結着材等を添加した固体電解質粉末を溶媒に分散して固体電解質スラリーを調製し、該固体電解質スラリーを負極層又は正極層の表面に塗布、乾燥する方法が挙げられる。固体電解質粉末を分散させる溶媒としては、特に限定されず、例えば、ヘプタン、ペンタン、オクタン、プロパン、ブタン等を挙げることができる。また、固体電解質スラリーの塗布方法としては、例えば、スプレー法、ダイコート法等の一般的な方法を採用することができる。
正極層、固体電解質層、負極層がこの順序で積層されるように、上記にて作製した固体電解質層付き正極体と負極体、或いは、正極体と固体電解質層付き負極体を積層し、その後プレスすることで単電池が得られる。プレス圧は、特に限定されず、通常、0.1〜5トン/cm2程度でよい。
上記単電池の作製工程において、正極層、負極層及び固体電解質層のうち、ヤング率の異なる外周領域と内側領域を有する層は、例えば、次のようにして作製することができる。すなわち、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体(ヤング率が相対的に小さい)を含有する外周領域用電極材スラリーと、硫化物系固体電解質として硫化物系結晶体(ヤング率が相対的に大きい)を含有する内側領域用電極材スラリーとを、それぞれ調製し、集電体の対応する領域にそれぞれ塗布、乾燥することで、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する正極層、負極層が得られる。
同様に、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体を含有する外周領域用固体電解質スラリーと、硫化物系固体電解質として硫化物系結晶体を含有する内側領域用固体電解質スラリーとを、それぞれ調製し、対応する領域にそれぞれ塗布、乾燥することで、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する固体電解質層が得られる。
同様に、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体を含有する外周領域用固体電解質スラリーと、硫化物系固体電解質として硫化物系結晶体を含有する内側領域用固体電解質スラリーとを、それぞれ調製し、対応する領域にそれぞれ塗布、乾燥することで、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する固体電解質層が得られる。
或いは、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体を含有する電極材スラリーを集電体に一様に塗布、乾燥した後、内側領域に対応する領域を、加熱、好ましくは加熱加圧することで、該領域の硫化物系ガラス体を結晶化し、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する正極層、負極層を得ることもできる。
同様に、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体を含有する固体電解質スラリーを一様に塗布、乾燥した後、内側領域に対応する領域を、加熱、好ましくは加熱加圧することで、該領域の硫化物系ガラス体を結晶化し、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する固体電解質層を得ることもできる。
このように、層を形成した後に層中の硫化物系ガラス体を結晶化することにより、ヤング率の異なる領域を形成する場合、正極層、固体電解質層及び負極層が積層した単電池の状態で、内側領域に対応する領域を加熱することによって、正極層、固体電解質層及び負極層の全てに一括で内側領域と外周領域とを形成することができる。
同様に、硫化物系固体電解質として硫化物系ガラス体を含有する固体電解質スラリーを一様に塗布、乾燥した後、内側領域に対応する領域を、加熱、好ましくは加熱加圧することで、該領域の硫化物系ガラス体を結晶化し、ヤング率の異なる外周領域と内側領域とを有する固体電解質層を得ることもできる。
このように、層を形成した後に層中の硫化物系ガラス体を結晶化することにより、ヤング率の異なる領域を形成する場合、正極層、固体電解質層及び負極層が積層した単電池の状態で、内側領域に対応する領域を加熱することによって、正極層、固体電解質層及び負極層の全てに一括で内側領域と外周領域とを形成することができる。
単電池は、通常、任意数積層し、固体電池が作製される。積層された単電池の両端に位置する単電池には、負極端子、正極端子がそれぞれ設けられ、任意の電池ケースに収容される。
尚、ここでは、固体電解質層を、正極層上又は負極層上に形成したが、固体電解質スラリーを、不織布、ガラス繊維等の多孔質基材の表面に塗布、乾燥することで固体電解質層を形成することもできる。このようにして形成された固体電解質層は、正極層及び/又は負極層と積層後、プレス又は加熱、或いは、プレスと加熱(ホットプレス)を行うことで、単電池を作製することができる。
また、正極層や負極層は、電極材スラリーを集電体表面に塗布することで集電体上に形成する他、電極材スラリーを固体電解質層の表面に塗布することで固体電解質上に形成してもよい。
また、正極層や負極層は、電極材スラリーを集電体表面に塗布することで集電体上に形成する他、電極材スラリーを固体電解質層の表面に塗布することで固体電解質上に形成してもよい。
さらに、正極層、負極層、及び固体電解質層は、電極材粉末又は固体電解質粉末を粉末成形法により加圧成形することで形成することもできる。
また、本発明の全固体電池は、単電池を複数積層する積層型に限らず、正極層と負極層とを固体電解質層を挟んで捲回させた捲回型とすることもできる。
また、本発明の全固体電池は、単電池を複数積層する積層型に限らず、正極層と負極層とを固体電解質層を挟んで捲回させた捲回型とすることもできる。
(実施例1)
<電池作製>
硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)のスラリーを調製し、多孔質基材上にスプレー塗布、乾燥することによって、固体電解質層体を作製した。
一方、正極活物質(LiCoO2)と硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)とを含有するスラリーを調製し、集電箔上にスプレー塗布、乾燥することによって、集電箔−正極層接合体を作製した。
また、負極活物質(グラファイト)と硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)とを含有するスラリーを調製し、集電箔上にスプレー塗布、乾燥することによって、集電箔−負極層接合体を作製した。
次に、上記にて作製した固体電解質層体、集電箔−正極層接合体及び集電箔−負極層接合体を、集電箔及び各層の積層順序が、集電箔−正極層−固体電解質層−負極層−集電箔、となるように重ねあわせた後、プレスして単電池を作製した。
続いて得られた単電池の面方向中央部をホットプレスし、正極層、固体電解質層、及び負極層の該中央部(内側領域)に含まれる硫化物系ガラス体を結晶化させた。
<電池作製>
硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)のスラリーを調製し、多孔質基材上にスプレー塗布、乾燥することによって、固体電解質層体を作製した。
一方、正極活物質(LiCoO2)と硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)とを含有するスラリーを調製し、集電箔上にスプレー塗布、乾燥することによって、集電箔−正極層接合体を作製した。
また、負極活物質(グラファイト)と硫化物系ガラス体(Li2PS4ガラス)とを含有するスラリーを調製し、集電箔上にスプレー塗布、乾燥することによって、集電箔−負極層接合体を作製した。
次に、上記にて作製した固体電解質層体、集電箔−正極層接合体及び集電箔−負極層接合体を、集電箔及び各層の積層順序が、集電箔−正極層−固体電解質層−負極層−集電箔、となるように重ねあわせた後、プレスして単電池を作製した。
続いて得られた単電池の面方向中央部をホットプレスし、正極層、固体電解質層、及び負極層の該中央部(内側領域)に含まれる硫化物系ガラス体を結晶化させた。
<面圧測定>
上記にて得られた全固体電池について、面の中心から距離が異なる位置に面圧センサを配置し、面圧分布を評価した。
結果を図4に示す。
上記にて得られた全固体電池について、面の中心から距離が異なる位置に面圧センサを配置し、面圧分布を評価した。
結果を図4に示す。
(比較例1)
<電池作製>
実施例1において、電解質としてLi7P3S11結晶を用い、且つ、電極体中央部の熱処理(ホットプレス)を行わないこと以外は、同様にして全固体電池を作製した。
<面圧測定>
実施例と同様にして、得られた全固体電池の面圧を測定した。結果を図4に示す。
<電池作製>
実施例1において、電解質としてLi7P3S11結晶を用い、且つ、電極体中央部の熱処理(ホットプレス)を行わないこと以外は、同様にして全固体電池を作製した。
<面圧測定>
実施例と同様にして、得られた全固体電池の面圧を測定した。結果を図4に示す。
(結果)
図4に示すように、実施例1の全固体電池は、比較例1の全固体電池と比較して、面の中心から離れた領域(外周領域)における面圧が上昇し、面圧のバラツキが低減した。すなわち、本発明によれば、面圧のバラツキを緩和できることがわかった。
図4に示すように、実施例1の全固体電池は、比較例1の全固体電池と比較して、面の中心から離れた領域(外周領域)における面圧が上昇し、面圧のバラツキが低減した。すなわち、本発明によれば、面圧のバラツキを緩和できることがわかった。
1…固体電解質層(1A:外周領域、1B:内側領域)
2…正極層(2A:外周領域、2B:内側領域)
3…負極層(3A:ガラス領域、3B:内側領域)
4…単電池
5…集電体
6…正極端子
7…負極端子
2…正極層(2A:外周領域、2B:内側領域)
3…負極層(3A:ガラス領域、3B:内側領域)
4…単電池
5…集電体
6…正極端子
7…負極端子
Claims (2)
- 正極層と負極層との間に固体電解質層が介在してなる単電池を少なくとも1つ備える全固体電池であって、
前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層は、電解質として硫化物系固体電解質を含み、
前記正極層、前記負極層及び前記固体電解質層の少なくとも1つにおいて、該層の外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率が、前記外周領域の内側に位置する内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質のヤング率よりも小さいことを特徴とする、全固体電池。 - 前記外周領域に含まれる前記硫化物系固体電解質が硫化物系ガラス体であり、前記内側領域に含まれる前記硫化物系固体電解質が硫化物系結晶体である、請求項1に記載の全固体電池。
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- 2010-01-27 JP JP2010015744A patent/JP2011154902A/ja active Pending
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