JP2011190872A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加速時におけるドライバビリティを向上する。
【解決手段】アクセル開度PAが第2の領域にある場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、アクセル開度PAが第1の領域にある場合には、車速Vと共に増大するように無段変速機の目標入力回転数NINTが定められる。クルーズコントロールシステムにより、アクセルペダルが操作されずに目標駆動力が設定され、設定された目標駆動力が第4の領域にある場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、目標駆動力が第3の領域にある場合には、車速Vと共に増大するように目標入力回転数NINTが定められる。無段変速機の入力軸回転数NINは、設定された目標入力回転数NINTになるように制御される。
【選択図】図5
【解決手段】アクセル開度PAが第2の領域にある場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、アクセル開度PAが第1の領域にある場合には、車速Vと共に増大するように無段変速機の目標入力回転数NINTが定められる。クルーズコントロールシステムにより、アクセルペダルが操作されずに目標駆動力が設定され、設定された目標駆動力が第4の領域にある場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、目標駆動力が第3の領域にある場合には、車速Vと共に増大するように目標入力回転数NINTが定められる。無段変速機の入力軸回転数NINは、設定された目標入力回転数NINTになるように制御される。
【選択図】図5
Description
本発明は、無段変速機の制御装置に関し、特に、アクセル開度または目標駆動力に応じて目標回転数を設定し、入力軸の回転数が目標回転数になるように無段変速機を制御する技術に関する。
無段変速機を搭載した車両が知られている。無段変速機は、ギヤ比を無段階に変化させることが可能である。したがって、車速、すなわち無段変速機の出力軸回転数に対して、無段変速機の入力軸回転数、すなわち無段変速機に連結された駆動源(たとえばエンジンまたは電動モータ)の出力軸回転数を任意に変化させることが可能である。よって、燃費が最適(最小)となるように駆動源の出力軸回転数を調整することができる。
燃費が最適になるようにエンジン回転数を制御した場合、車速とエンジン回転数とが比例しない場合がある。たとえば、加速時においては、始めに、効率のよい回転数までエンジン回転数を上昇させるべく無段変速機がダウンシフトされ、その後、エンジン回転数を略一定に維持したまま、無段変速機がアップシフトしながら車両が加速する。このような現象は、ラバーバンドフィールと呼ばれる。一般的に、ドライバは、車速とともにエンジン回転数が増大することを期待する。したがって、無段変速機は燃費を向上する一方で、ラバーバンドフィールというドライバの期待に反する現象を伴なう。
無段変速機のドライバビリティを改善する方策の一つとして、たとえば、特開2006−51842号公報(特許文献1)は、運転者の加速要求が判定されたときは、車速の増大に対して所定勾配で増加する加速用目標回転速度を設定し、無段変速機の入力軸回転速度が設定された加速用目標回転速度となるように無段変速機の速度比および動力源の出力トルクを制御する制御手段とを備えた車両の制御装置を開示する。
しかしながら、アクセルペダルを操作せずに車速を一定に維持するためのクルーズコントロールを実行している間は、運転者がアクセルペダルを操作しないため、運転者の加速要求は検出されない。したがって、クルーズコントロールを実行している間は、燃費を重視した制御のみが実行され得る。この場合、加速時におけるラバーバンドフィールによってドライバビリティが悪化し得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ドライバビリティを向上することができる無段変速機の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る無段変速機の制御装置は、車両に搭載された無段変速機の制御装置である。制御装置は、アクセル開度を検出するための手段と、目標駆動力を設定するための手段と、予め定められた第1の領域にアクセル開度がある場合は第1の態様で目標回転数を設定し、第1の領域が含むアクセル開度よりも小さいアクセル開度を含む第2の領域にアクセル開度がある場合は第1の態様とは異なる第2の態様で目標回転数を設定し、予め定められた第3の領域に目標駆動力がある場合は第1の態様で目標回転数を設定し、第3の領域が含む目標駆動力よりも小さい目標駆動力を含む第4の領域に目標駆動力がある場合は第2の態様で目標回転数を設定するように、アクセル開度および目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定するための設定手段と、入力軸の回転数が設定された目標回転数になるように、無段変速機のギヤ比を制御するための制御手段とを備える。第1の態様では、車速が大きくなるほど大きくなるように目標回転数が定められる。第2の態様では、第1の態様に比べて、燃料消費量が低減するように目標回転数が定められる。
この構成によると、アクセル開度が小さい場合には、燃費を重視して目標回転数が定められる一方で、アクセル開度が大きい場合、すなわち、ドライバが加速を要求している場合には、車速と共に増大するように目標回転数が定められる。無段変速機の入力軸の回転数は、設定された目標回転数になるように制御される。これにより、無段変速機に連結された駆動源の出力軸の回転数が車速と共に増大するというドライバの期待に応えることができる。アクセル開度の代わりに目標駆動力を用いる場合、アクセル開度を用いる場合と同様の態様で目標回転数が定められる。すなわち、目標駆動力が小さい場合には、燃費を重視して目標回転数が定められる一方で、目標駆動力が大きい場合、すなわち、加速時には、車速と共に増大するように目標回転数が定められる。無段変速機の入力軸の回転数は、設定された目標回転数になるように制御される。これにより、たとえばクルーズコントロールの実行時など、アクセルペダルは操作されずに目標駆動力が設定される場合であっても、無段変速機に連結された駆動源の出力軸の回転数が車速と共に増大するというドライバの期待に応えることができる。その結果、ドライバビリティを向上することができる無段変速機の制御装置を提供することできる。
第2の発明に係る無段変速機の制御装置においては、設定手段は、第1の領域および第2領域とは異なる第5の領域にアクセル開度がある場合、第1の態様で定められた目標回転数と、第2の態様で定められた目標回転数とから目標回転数を定め、第3の領域および第4領域とは異なる第6の領域に目標駆動力がある場合、第1の態様で定められた目標回転数と、第2の態様で定められた目標回転数とから目標回転数を定めるように、アクセル開度および目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する。
この構成によると、車速と共に増大するように目標回転数が定められる領域と、燃費を重視して目標回転数が定められる領域との間の領域では、車速と共に増大するように定められた目標回転数と、燃費を重視して定められた目標回転数との両方に基づいて目標回転数が定められる。これにより、車速と共に増大するように目標回転数が定められる領域と、燃費を重視して目標回転数が定められる領域とのうちの一方の領域から、他方の領域に移行する際に、目標回転数の急変を防止することができる。
第3の発明に係る無段変速機の制御装置は、第1の態様で目標回転数が定められる状態において、無段変速機の現在のギヤ比で実現可能な駆動力の最大値が、目標駆動力よりも小さい場合、目標回転数を大きくするための手段をさらに備える。
この構成によると、ダウンシフトすることによって目標駆動力を確実に実現することができる。
第4の発明に係る無段変速機の制御装置は、第1の態様で目標回転数が定める状態において、無段変速機の入力軸の回転数がしきい値よりも高い状態が予め定められた時間以上継続した場合、目標回転数を小さくするための手段をさらに備える。
この構成によると、無段変速機の入力軸の回転数が高い状態が継続する場合、目標回転数が小さくされる。これにより、無段変速機に連結された駆動源から騒音などに起因して乗員に与える不快感を低減することができる。
第5の発明に係る無段変速機の制御装置においては、車両には、無段変速機に連結された内燃機関が搭載される。制御装置は、目標駆動力を、スロットル開度に変換するための手段をさらに備える。設定手段は、第2の態様で目標回転数が設定される状態において、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が大きい領域では、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が小さい領域に比べて、無段変速機のギヤ比の変化量が小さくなるように、目標駆動力から変換されたスロットル開度に応じて目標回転数を設定する。
この構成によると、目標駆動力から変換されたスロットル開度に応じて目標回転数が設定される。目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が大きい領域では、目標駆動力が僅かに変化した場合であっても、目標駆動力から変換されるスロットル開度が大きく変化する。そこで、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が大きい領域では、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が小さい領域に比べて、無段変速機のギヤ比の変化量が小さくなるように、目標駆動力から変換されたスロットル開度に応じて目標回転数が設定される。たとえば、無段変速機のギヤ比を最大のギヤ比に固定することによって、ギヤ比の変化量が零にされる。これにより、ギヤ比のハンチングを防止することができる。
第6の発明に係る無段変速機の制御装置は、アクセル開度を目標駆動力に変換するための手段と、アクセル開度から変換された目標駆動力と、設定された目標駆動力とのうちのいずれか一方に応じて無段変速機に連結された駆動源を制御するための手段と、設定された目標駆動力を、スロットル開度に変換するための手段とをさらに備える。設定手段は、第2の態様で目標回転数が設定される状態において、検出されたアクセル開度および目標駆動力から変換されたスロットル開度のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する。
この構成によると、アクセル開度から変換された目標駆動力と、設定された目標駆動力とのうちのいずれか一方に応じて駆動源が制御される一方で、検出されたアクセル開度および目標駆動力から変換されたスロットル開度のうちのいずれか一方に応じて目標回転数が設定される。これにより、駆動源の制御と無段変速機の制御とを切り離し、各々を個別に制御することができる。そのため、一方の制御によって他方の制御が中断されるといったことを防止することができる。その結果、駆動源の制御の連続性および無段変速機の制御の連続性を保つことができる。
第7の発明に係る無段変速機の制御装置においては、設定手段は、第2の態様で目標回転数が定められる状態において、補機の負荷分だけ大きいアクセル開度および補機の負荷分だけ大きい目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する。
この構成によると、燃費を重視した目標回転数を設定する際に、補機を駆動するために消費される燃料分を考慮することができる。そのため、燃費が最適となる目標回転数をより精度よく設定することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、車両に搭載されたパワートレーン100のエンジン200の出力トルクは、トルクコンバータ300を介して、前後進切換装置400を有する無段変速機500に入力される。無段変速機500の出力は、減速歯車600および差動歯車装置700に伝達され、左右の駆動輪800へ分配される。パワートレーン100は、後述するECU(Electronic Control Unit)900により制御される。なお、エンジン200の代わりにもしくは加えて、電動モータを駆動源として用いるようにしてもよい。
図1を参照して、車両に搭載されたパワートレーン100のエンジン200の出力トルクは、トルクコンバータ300を介して、前後進切換装置400を有する無段変速機500に入力される。無段変速機500の出力は、減速歯車600および差動歯車装置700に伝達され、左右の駆動輪800へ分配される。パワートレーン100は、後述するECU(Electronic Control Unit)900により制御される。なお、エンジン200の代わりにもしくは加えて、電動モータを駆動源として用いるようにしてもよい。
トルクコンバータ300は、エンジン200のクランク軸に連結されたポンプインペラ302と、タービン軸304を介して前後進切換装置400に連結されたタービンランナ306とから構成されている。ポンプインペラ302およびタービンランナ306の間にはロックアップクラッチ308が設けられている。ロックアップクラッチ308は、係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切換えられることにより、係合または解放されるようになっている。
ロックアップクラッチ308が完全係合させられることにより、ポンプインペラ302およびタービンランナ306は一体的に回転させられる。ポンプインペラ302には、無段変速機500を変速制御したり、ベルト挟圧力を発生させたり、各部に潤滑のための作動油を供給したりするための油圧を発生する機械式のオイルポンプ310が設けられている。
前後進切換装置400は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置から構成されている。トルクコンバータ300のタービン軸304はサンギヤ402に連結されている。無段変速機500の入力軸502はキャリア404に連結されている。キャリア404とサンギヤ402とはフォワードクラッチ406を介して連結されている。リングギヤ408は、リバースブレーキ410を介してハウジングに固定される。フォワードクラッチ406およびリバースブレーキ410は油圧シリンダによって摩擦係合させられる。フォワードクラッチ406の入力回転数は、タービン軸304の回転数、すなわちタービン回転数NTと同じである。
フォワードクラッチ406が係合させられるとともに、リバースブレーキ410が解放されることにより、前後進切換装置400は前進用係合状態となる。この状態で、前進方向の動力が無段変速機500に伝達される。リバースブレーキ410が係合させられるとともにフォワードクラッチ406が解放されることにより、前後進切換装置400は後進用係合状態となる。この状態で、入力軸502はタービン軸304に対して逆方向へ回転させられる。これにより、後進方向の動力が無段変速機500に伝達される。
すなわち、フォワードクラッチ406もしくはリバースブレーキ410が係合することにより、エンジン200から出力された動力が駆動輪800に伝達される。フォワードクラッチ406およびリバースブレーキ410が共に解放されると、前後進切換装置400は動力伝達を遮断するニュートラル状態になる。
なお、前後進切換装置400を、無段変速機500と駆動輪800との間に配置するようにしてもよい。
無段変速機500には、入力軸502に設けられたプライマリプーリ504と、出力軸506に設けられたセカンダリプーリ508と、これらのプーリに巻き掛けられた金属ベルト510とがさらに設けられる。各プーリと金属ベルト510との間の摩擦力を利用して、動力伝達が行われる。
各プーリは溝幅が可変であるように、油圧シリンダ(シーブ)から構成されている。プライマリプーリ504の油圧シリンダ、すなわちプライマリシーブの油圧が制御されることにより、各プーリの溝幅が変化する。これにより、各プーリの有効径が変更され、ギヤ比GR(=プライマリプーリ回転数NIN/セカンダリプーリ回転数NO)が連続的に変化させられる。なお、金属ベルト510の代わりにチェーンを用いるようにしてもよい。
図2に示すように、ECU900には、エンジン回転数センサ902、タービン回転数センサ904、車速センサ906、スロットル開度センサ908、冷却水温センサ910、油温センサ912、アクセル開度センサ914、フットブレーキスイッチ916、ポジションセンサ918、プライマリプーリ回転数センサ922およびセカンダリプーリ回転数センサ924が接続されている。
エンジン回転数センサ902は、エンジン200の回転数(エンジン回転数)NEを検出する。タービン回転数センサ904は、タービン軸304の回転数(タービン回転数)NTを検出する。車速センサ906は、車速Vを検出する。スロットル開度センサ908は、電子スロットルバルブの開度TAを検出する。冷却水温センサ910は、エンジン200の冷却水温TWを検出する。油温センサ912は、無段変速機500の作動に用いられる作動油の温度(以下、油温とも記載する)THOを検出する。アクセル開度センサ914は、アクセルペダルの開度PAを検出する。フットブレーキスイッチ916は、フットブレーキの操作の有無を検出する。ポジションセンサ918は、シフトポジションと対応する位置に設けられた接点がONであるかOFFであるかを判別することにより、シフトレバー920のポジションPSHを検出する。プライマリプーリ回転数センサ922は、プライマリプーリ504の回転数(入力軸回転数)NINを検出する。セカンダリプーリ回転数センサ924は、セカンダリプーリ508の回転数(出力軸回転数)NOを検出する。各センサの検出結果を表す信号が、ECU900に送信される。タービン回転数NTは、フォワードクラッチ406が係合された前進走行時にはプライマリプーリ回転数NINと一致する。車速Vは、セカンダリプーリ回転数NOと対応した値になる。したがって、本実施の形態においては、車速Vを示す物理量としてセカンダリプーリ回転数NOが用いられる。なお、車速センサ906により検出された車速Vを用いるようにしてもよい。
本実施の形態においてアクセル開度PAおよびスロットル開度TAは共に百分率で表わされる。アクセル開度PAおよびスロットル開度TAが全閉状態である場合、アクセル開度PAおよびスロットル開度TAは「0%」と表わされる。アクセル開度PAおよびスロットル開度TAが全開状態である場合、アクセル開度PAおよびスロットル開度TAは「100%」と表わされる。アクセル開度PAおよびスロットル開度TAは共に百分率で表わされるため、アクセル開度PAおよびスロットル開度TAを直接比較することができる。すなわち、アクセル開度PAとスロットル開度TAとは同じ物理量であるとみなされる。
ECU900は、CPU(Central Processing Unit)、メモリおよび入出力インターフェースなどを含む。CPUはメモリに記憶されたプログラムに従って信号処理を行なう。これにより、エンジン200の出力制御、無段変速機500の変速制御、ベルト挟圧力制御、フォワードクラッチ406の係合/解放制御およびリバースブレーキ410の係合/解放制御などを実行する。
エンジン200の出力制御は電子スロットルバルブ1000、燃料噴射装置1100、点火装置1200などによって行なわれる。無段変速機500の変速制御、ベルト挟圧力制御、フォワードクラッチ406の係合/解放制御およびリバースブレーキ410の係合/解放制御は、油圧制御回路2000によって行なわれる。
図3を参照して、ECU900に実装される車両の制御システムの構成について説明する。図5中の「F」は駆動力を、「TE」はエンジントルクを、「PA」はアクセル開度を、「TA」はスロットル開度を、「NO」はセカンダリプーリ回転数を示す。駆動力の単位は「N(ニュートン)」である。なお、以下に説明する各構成の機能は、ハードウエアにより実現するようにしてもよく、ソフトウエア(プログラム)により実現するようにしてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現するようにしてもよい。
制御システムは、パワートレーンドライバモデル3000、クルーズコントロールシステム3010およびパワートレーンマネージャ3100、エンジン制御システム3200および油圧制御システム3300を含む。
パワートレーンドライバモデル3000は、ドライバの操作に基づいて、車両の目標駆動力を設定するために用いられるモデル(関数)である。本実施の形態においては、実験およびシミュレーションの結果などに基づいて予め定められたマップに従って、アクセル開度PAならびに車速V(セカンダリプーリ回転数NO)から、駆動力設定部3002により目標駆動力が設定される。
クルーズコントロールシステム3010は、車両の挙動に応じて目標駆動力を自動的に設定する。たとえば、クルーズコントロールシステム3010は、ドライバにより設定された車速Vを維持するために必要な目標駆動力を、設計者により予め作成されたマップなどに基づいて自動的に設定する。
その他、車両の挙動を安定化するためのVSC(Vehicle Stability Control)、TRC(TRaction Control)、ABS(Anti lock Brake System)、EPS(Electric Power Steering)などの制御システムを搭載するようにしてもよい。VSCは、前後輪が横滑りしそうな状態をセンサが検出して場合において、各輪のブレーキ油圧および車両の目標駆動力などの最適値を自動的に設定し、車両の安定性を確保する制御である。TRCは、滑りやすい路面での発進時および加速時に、駆動輪の空転をセンサが感知すると、各輪のブレーキ油圧および車両の目標駆動力などの最適値を自動的に設定し、最適な駆動力を確保する制御である。ABSは、ブレーキ油圧の最適値を自動的に設定し、車輪のロックを防止する制御システムである。EPSは、電動モータの力によってステアリングホイールの操舵をアシストする制御システムである。
パワートレーンマネージャ3100は、パワートレーンドライバモデル3000およびクルーズコントロールシステム3010から入力される目標駆動力を調整する駆動力調停部3102を備える。たとえば、最も大きい目標駆動力を選択するように、パワートレーンドライバモデル3000およびクルーズコントロールシステム3010から入力される目標駆動力が調停される。なお、車両の運転状態に応じて目標駆動力の調停方法を変更するようにしてもよい。最も小さい目標駆動力を選択するようにしてもよい。
駆動力調停部3102において調停された目標駆動力は、トルク変換部3104において目標エンジントルクに変換される。たとえば、目標駆動力と車輪の半径との積を、無段変速機500の現在のギヤ比などで除算することにより、目標駆動力が目標エンジントルクに変換される。なお、駆動力をトルクに変換する方法には周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
トルク変換部3104において目標駆動力から変換された目標エンジントルクは、エンジン制御システム3200に入力される。エンジン制御システム3200は、パワートレーンマネージャ3100から入力された目標エンジントルクを実現するように、電子スロットルバルブ1000、点火時期、EGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブなど、エンジン200の出力トルクを制御するためにエンジン200に設けられた機器(アクチュエータ)を制御する。
エンジン200は、目標エンジントルクに加えて、エンジン200の補機(オルタネータ、ウォーターポンプおよびオイルポンプなど)を駆動するために必要なパワーを実現するトルクを出力するように制御される。なお、パワーの単位は「W(ワット)」である。
パワートレーンマネージャ3100は、目標エンジントルクの他、無段変速機500の目標入力回転数NINT、すなわちプライマリプーリ回転数NINの目標回転数を設定する機能を有する。
目標入力回転数NINTは、アクセル開度センサ914により検出されたアクセル開度PA、および、クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAのうちのいずれか一方に応じて設定される。
クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力は、スロットル変換部3110によりスロットル開度TAに変換される。クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力は、たとえば、実験およびシミュレーションの結果に応じて開発者により作成されたマップに従って、スロットル開度TAに変換される。なお、目標駆動力をスロットル開度TAに変換する方法はこれに限らない。
アクセル開度センサ914により検出されたアクセル開度PA、および、クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAは、スロットル調停部3112により調停される。スロットル調停部3112以降の処理において、アクセル開度PAは、スロットル開度TAとして取り扱われる。スロットル調停部3112は、たとえば、最も大きいスロットル開度TAを選択する。なお、車両の運転状態に応じてスロットル開度TAの調停方法を変更するようにしてもよい。最も小さいスロットル開度TAを選択するようにしてもよい。また、アクセル開度PAに応じて設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAと、クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAとを調停するようにしてもよい。
スロットル調停部3112により選択されたスロットル開度TAは、目標入力回転数設定部3114に入力される。目標入力回転数設定部3114は、スロットル開度TAおよび車速Vをパラメータに有するマップに従って、目標入力回転数NINTを設定する。目標入力回転数設定部3114に入力されるスロットル開度TAは、アクセル開度PAと同じもの、または、目標駆動力から変換されたものである。したがって、目標入力回転数設定部3114は、アクセル開度PAおよび目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標入力回転数NINTを設定する。
スロットル調停部3112により、アクセル開度センサ914により検出されたアクセル開度PA(スロットル開度TA)が選択された場合、目標入力回転数NINTは、図6に示すマップに従って、アクセル開度PA(スロットル開度TA)および車速Vに応じてリニアシフトモードまたは燃費最適モードで設定される。
図4に示すように、大きいアクセル開度PA(スロットル開度TA)を含む第1の領域にアクセル開度PAがある場合、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される。第1の領域が含むアクセル開度PAよりも小さいアクセル開度PAを含む第2の領域にアクセル開度PAがある場合、リニアシフトモードとは異なる燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される。
リニアシフトモードでは、車速Vが大きくなるほど大きくなるように目標入力回転数NINTが定められる。燃費最適モードでは、リニアシフトモードに比べて、燃料消費量が低減するように目標入力回転数NINTが定められる。リニアシフトモードおよび燃費最適モードについては、後でさらに詳細に説明する。
同様に、スロットル調停部3112により、クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAが選択された場合、目標入力回転数NINTは、図5に示すマップに従って、目標駆動力から変換されたスロットル開度TAおよび車速Vに応じてリニアシフトモードまたは燃費最適モードで設定される。なお、図5に示すマップでは、説明のため、スロットル開度TAの代わりに、スロットル開度TAに変換される前の目標駆動力を示す。
図5に示すように、大きい目標駆動力(スロットル開度TA)を含む第3の領域に目標駆動力がある場合はリニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される。第3の領域が含む目標駆動力よりも小さい目標駆動力を含む第4の領域に目標駆動力がある場合は燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される。
目標入力回転数設定部3114には、アクセル開度PAと同じであるスロットル開度TAまたは目標駆動力から変換されたスロットル開度TAのうちのいずれか一方が入力される。その結果として、目標入力回転数設定部3114は、図4に示す第1の領域にアクセル開度PAがある場合および図5に示す第3の領域に目標駆動力がある場合のうちのいずれか一方の場合に、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTを設定する。
本実施の形態では、アクセル開度PA(スロットル開度TA)の方が、目標駆動力(目標駆動力から変換されたスロットル開度TA)よりも、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTを設定するため条件を満たし易いように種々のしきい値が設定される。
たとえば、図6に示すように、第1の領域の下端を規定する境界線は、破線で示される、第3の領域の下端を規定する境界線よりも低くなるように定められる。図6においては、図5に示す第3の領域の下端を規定する境界線をスロットル開度TAに変換した線を破線で示す。
これにより、ドライバがアクセルペダルを操作した場合には、ドライバの操作に対応した制御をより実現し易くすることができる。
図7に示すように、リニアシフトモードでは、車速Vと目標入力回転数NINTとが比例するように、目標入力回転数NINTが設定される。より具体的には、たとえば、アクセル開度PA(スロットル開度TA)または目標駆動力(目標駆動力から変換されたスロットル開度TA)が安定している場合は、無段変速機500のギヤ比が固定される。目標入力回転数NINTが車速に比例して増大しながら、無段変速機500のギヤ比が小さくなるように(無段変速機500がアップシフトするように)してもよい。
リニアシフトモードで目標入力回転数NINTを設定する際、トルクコンバータ300の速度比(出力軸回転数/入力軸回転数)を考慮して、エンジン回転数NEが車速に比例して増大するように目標入力回転数NINTが設定される。
図3に戻って、リニアシフトモードで設定された目標入力回転数NINTは、第1補正部3121および第2補正部3122により、車両の運転状態に応じて補正される。
第1補正部3121は、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが定められる状態において、エンジン200の出力パワーを増大しても駆動力調停部3102において選択された目標駆動力を実現できない場合(実現できない状況に近い場合を含む)、目標入力回転数NINTを増大する。
たとえば、無段変速機500の現在のギヤ比によって得られる駆動力の最大値と予め定められた定数Kとの積が、駆動力調停部3102において選択された目標駆動力よりも小さい場合、目標入力回転数NINTが増大される。同様に、アクセル開度PAが急増した場合、目標入力回転数NINTが増大される。たとえば、アクセル開度PAの変化率がしきい値以上であり、かつアクセル開度PAがしきい値以上であると、目標入力回転数NINTが増大される。
目標入力回転数NINTは、駆動力調停部3102において選択された目標駆動力を実現できる回転数まで増大される。これにより、無段変速機500をダウンシフトすることができる。そのため、必要な駆動力を確保することができる。
本実施の形態では、アクセル開度PAの方が、目標駆動力よりも、目標入力回転数NINTを増大するように補正するため条件を満たし易いように定数Kおよび種々のしきい値が設定される。
なお、定数Kが1より大きくなるように設定することにより、駆動力の実現よりもプライマリプーリ回転数NINの回転数の低回転化を優先することができる。この場合、実現される駆動力の精度が悪化したことを、信号などを用いてパワートレーンドライバモデル3000またはクルーズコントロールシステム3010に通知し、フィードバック制御および積分演算などを中断することが好ましい。
第2補正部3122は、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが定める状態において、無段変速機500のプライマリプーリ回転数NINがしきい値よりも高い状態が予め定められた時間以上継続した場合、目標入力回転数NINTを小さくする。これにより、エンジン200が発する音によりドライバに与える不快感を和らげることができる。
第1補正部3121または第2補正部3122によって目標入力回転数NINTを補正する場合、目標入力回転数NINTの変化率を制限することが好ましい。目標入力回転数NINTの変化率を制限することにより、プライマリプーリ回転数NINの急変を防ぐことができる。
燃費最適モードでは、目標駆動力と消費燃料マップより定まる、燃費が最適となる回転数が、目標入力回転数NINTとして設定される。燃費等を考慮した静的な変速線によって目標入力回転数NINTを規定してもよい。
燃費最適モードで設定される目標入力回転数NINTは、要するに、現在の車速Vにおいて、調停の結果選択された目標駆動力を実現できるエンジンの作動点のうち、燃料消費量が最も小さい回転数である。具体的には、図8に示すように、実験およびシミュレーションなどの結果に応じて開発者により規定される最適燃費線と等パワー線との交点における回転数が目標入力回転数NINTとして設定される。
最適燃費線と等パワー線との交点から目標回転数NINTを逐次演算する代わりに、本実施の形態においては、最適燃費線と等パワー線との交点における回転数が目標入力回転数NINTとして規定されたマップが用いられる。
図9に示すように、上述の目標入力回転数NINTは、スロットル開度TAと車速Vとをパラメータに有するマップに従って設定される。図9における矢印は、スロットル開度TA(アクセル開度PA)が大きいほど、大きい目標入力回転数NINTが設定されることを示す。
目標入力回転数NINTを設定するために用いられるマップは、たとえば、実験およびシミュレーションの結果に基づいて開発者により予め作成される。マップを用いることにより、燃費が最適になるという要件以外にも、車速Vと目標駆動力とによって目標入力回転数NINTが一義的に定まる要件を考慮して、目標入力回転数NINTを設定することができる。
燃費最適モードでは、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が大きい領域では、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が小さい領域に比べて、無段変速機500のギヤ比の変化量が小さくなるように、目標入力回転数NINTが設定される。
具体的には、スロットル開度TA(アクセル開度PA)と車速Vとが、図10において破線で囲まれる領域内にある場合、無段変速機500のギヤ比が上限値に固定されるように、目標入力回転数NINTが定められる。たとえば、スロットル開度TA(アクセル開度PA)と車速Vとが、図10において破線で囲まれる領域内にある場合、図9に示す上限回転数以上の目標入力回転数NINTが設定されるようにマップが定められるとともに、目標入力回転数NINTを上限回転数により制限することによって、無段変速機500のギヤ比が上限値に固定される。これにより、目標入力回転数NINTのハンチングを防止することができる。
図3に戻って、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが定められる場合、スロットル調停部3112により選択されたスロットル開度TA(アクセル開度PA)に、補機の負荷に相当するスロットル開度TAが加えられたスロットル開度TAを用いて、目標入力回転数NINTが設定される。すなわち、燃費最適モードでは、エンジン200の補機の負荷分だけ大きいアクセル開度PAおよび補機の負荷分だけ大きい目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標入力回転数NINTが設定される。
補機の負荷に相当するスロットル開度TAは、スロットル変換部3116により、補機を駆動するために必要なパワーから変換される。たとえば、実験およびシミュレーションなどに基づいて開発者が予め作成したマップに従って、補機を駆動するために必要なパワーがスロットル開度TAに換算される。なお、エンジン200の補機の負荷(補機を駆動するために必要なパワー)を算出する方法は、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰り返さない。
パワートレーンマネージャ3100により設定された目標入力回転数NINTは、油圧制御システム3300に入力される。油圧制御システム3300は、実際のプライマリプーリ回転数NINが、パワートレーンマネージャ3100により設定された目標入力回転数NINTになるように、油圧制御回路2000を用いて無段変速機500のギヤ比を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、アクセル開度PAが小さい場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、アクセル開度PAが大きい場合、すなわち、ドライバが加速を要求している場合には、車速Vと共に増大するように目標入力回転数NINTが定められる。無段変速機500の入力軸回転数(プライマリプーリ回転数)NINは、設定された目標入力回転数NINTになるように制御される。これにより、無段変速機500に連結されたエンジン200の回転数NEが車速Vと共に増大するというドライバの期待に応えることができる。クルーズコントロールシステム3010により、アクセル開度PAの代わりに目標駆動力が用いられる場合、アクセル開度PAを用いる場合と同様の態様で目標入力回転数NINTが定められる。すなわち、目標駆動力が小さい場合には、燃費を重視して目標入力回転数NINTが定められる一方で、目標駆動力が大きい場合、すなわち、加速時には、車速Vと共に増大するように目標入力回転数NINTが定められる。無段変速機500の入力軸回転数NINは、設定された目標入力回転数NINTになるように制御される。これにより、アクセルペダルは操作されずに目標駆動力が設定される場合であっても、エンジン回転数NEが車速Vと共に増大するというドライバの期待に応えることができる。その結果、ドライバビリティを向上することができる。
<第2の実施の形態>
以下、第2の実施の形態について説明する。図11に示すように、本実施の形態においては、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される第1の領域と、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される第2の領域とが離間している。
以下、第2の実施の形態について説明する。図11に示すように、本実施の形態においては、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される第1の領域と、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される第2の領域とが離間している。
スロットル調停部3112により、アクセル開度センサ914により検出されたアクセル開度PA(スロットル開度TA)が選択され、かつ、第1の領域および第2領域とは異なる第5の領域にアクセル開度PAがある場合、リニアシフトモードで定められた目標入力回転数NINTと、燃費最適モードで定められた目標入力回転数NINTとから目標入力回転数NINTを定めるように、アクセル開度PAに応じて目標入力回転数NINTが定められる。
同様に、図12に示すように、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される第3の領域と、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される第4の領域とが離間している。
スロットル調停部3112により、クルーズコントロールシステム3010により設定された目標駆動力から変換されたスロットル開度TAが選択され、かつ、第3の領域および第4領域とは異なる第6の領域に目標駆動力(スロットル開度TA)がある場合、リニアシフトモードで定められた目標入力回転数NINTと、燃費最適モードで定められた目標入力回転数NINTとから目標入力回転数NINTを定めるように、目標駆動力に応じて目標入力回転数NINTが設定される。
その他の構造については、前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
以下、目標入力回転数NINTを設定する方法についてさらに詳細に説明する。目標入力回転数NINTは、下記の式に基づいて算出される。
NINT=NINT1×α+NINT2×(1−α)・・・(1)
式1において、「NINT1」は、リニアシフトモードで設定される目標入力回転数NINTを示す。「NINT2」は、燃費最適モードで設定される目標入力回転数NINTを示す。「α」は、0〜1までの係数であって、目標入力回転数NINTに対するリニアシフトモードの寄与度を示す。
式1において、「NINT1」は、リニアシフトモードで設定される目標入力回転数NINTを示す。「NINT2」は、燃費最適モードで設定される目標入力回転数NINTを示す。「α」は、0〜1までの係数であって、目標入力回転数NINTに対するリニアシフトモードの寄与度を示す。
本実施の形態において、リニアシフトモードで設定される目標入力回転数NINT1、および燃費最適モードで設定される目標入力回転数NINT2は、常時算出される。「α」は、前述した第1の領域および第3の領域で「1」であり、前述した第2の領域および第4の領域で「0」であり、前述した第5の領域および第6の領域において「0」より大きく「1」より小さい値であるように規定されている。
このようにすれば、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTが設定される領域と、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが設定される領域とのうちの、一方の領域から他方の領域にアクセル開度PAまたは目標駆動力が移行する場合に、目標入力回転数NINTを緩やかに変化させることができる。
なお、式1を用いる代わりに、目標入力回転数NINTが所定の変化量ずつ変化するような処理を実行してもよい。
<第3の実施の形態>
第1,2の実施の形態において、図13に示すように、アクセル開度PAおよびスロットル開度TAの代わりに、目標駆動力を用いて目標入力回転数NINTを設定するようにしてもよい。この場合、前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態において説明したマップのパラメータ等として用いられていたアクセル開度PAおよびスロットル開度TAを、目標駆動力に換算して用いればよい。
第1,2の実施の形態において、図13に示すように、アクセル開度PAおよびスロットル開度TAの代わりに、目標駆動力を用いて目標入力回転数NINTを設定するようにしてもよい。この場合、前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態において説明したマップのパラメータ等として用いられていたアクセル開度PAおよびスロットル開度TAを、目標駆動力に換算して用いればよい。
本実施の形態において、燃費最適モードで目標入力回転数NINTが定められる場合、補機の負荷に相当する駆動力が加えられた目標駆動力を用いて、目標入力回転数NINTが設定される。補機の負荷に相当する駆動力は、駆動力変換部3118により、補機を駆動するために必要なパワーから変換される。
<第4の実施の形態>
第1〜3の実施の形態において、図14に示すように、エンジン200に加えて、第1モータジェネレータ201、第2モータジェネレータ202を搭載したハイブリッド車を用いてもよい。ハイブリッド車は、エンジン200および第2モータジェネレータ202のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。
第1〜3の実施の形態において、図14に示すように、エンジン200に加えて、第1モータジェネレータ201、第2モータジェネレータ202を搭載したハイブリッド車を用いてもよい。ハイブリッド車は、エンジン200および第2モータジェネレータ202のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。
エンジン200、第1モータジェネレータ201および第2モータジェネレータ202は、動力分割機構204を介して接続されている。エンジン200が発生するトルクは、動力分割機構204により、2経路に分割される。一方の経路はトルクを無段変速機500に伝達する。他方の経路は、トルクを第1モータジェネレータ201に伝達する。
第1モータジェネレータ201は、三相交流回転電機である。第1モータジェネレータ201は、動力分割機構204により分割されたエンジン200のトルクにより駆動されて、発電する。第1モータジェネレータ201により発電された電力は、車両の走行状態や、バッテリ(図示せず)の残存容量の状態に応じて使い分けられる。たとえば、通常走行時では、第1モータジェネレータ201により発電された電力はそのまま第2モータジェネレータ202を駆動させる電力となる。一方、バッテリの残存容量が予め定められた値よりも低い場合、第1モータジェネレータ201により発電された電力は、バッテリに蓄えられる。
第2モータジェネレータ202は、三相交流回転電機である。第2モータジェネレータ202は、バッテリに蓄えられた電力および第1モータジェネレータ201により発電された電力のうちの少なくともいずれかの電力により駆動する。
第2モータジェネレータ202の出力トルクは、無段変速機500に入力される。これにより、第2モータジェネレータ202はエンジン200をアシストしたり、第2モータジェネレータ202からの駆動力により車両を走行させたりする。
プラグイン車両の回生制動時には、第2モータジェネレータ202が発電機として駆動される。これにより第2モータジェネレータ202は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。第2モータジェネレータ202により発電された電力は、バッテリに蓄えられる。
動力分割機構204は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から構成される。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤが自転可能であるように支持する。サンギヤは第1モータジェネレータ201の回転軸に連結される。キャリアはエンジン200のクランクシャフトに連結される。リングギヤは第2モータジェネレータ202の回転軸および無段変速機500の入力軸に連結される。
エンジン200、第1モータジェネレータ201および第2モータジェネレータ202が、遊星歯車からなる動力分割機構204を介して連結されることで、図15に示すように、エンジン200、第1モータジェネレータ201および第2モータジェネレータ202の回転数は、共線図において直線で結ばれる関係になる。したがって、エンジン回転数NEは、無段変速機500の入力回転数NINと、第1モータジェネレータ201の回転数との影響を受けて定まる。
このようなハイブリッド車において、リニアシフトモードで目標入力回転数NINTを設定する際、エンジン回転数NEが車速Vに比例するようにするとともに、第1モータジェネレータおよび第2モータジェネレータによる電力の収支が最適となるように、目標入力回転数NINTを設定することが好ましい。
<その他の実施の形態>
第1〜4の実施の形態において、車両の駆動力を用いてパワートレーン100を制御する代わりに、車両のパワーを用いてパワートレーン100を制御するようにしてもよい。すなわち、目標駆動力の代わりに目標パワーを設定するようにしてもよい。ただし、パワーを無段変速機500の出力軸回転数NO、すなわち車速で除算することによりトルクが求められ、トルクを車輪の半径等で除算することにより駆動力が求められるため、目標パワーと目標駆動力とは同義であるとみなすことができる。すなわち、目標パワーは目標駆動力の一種であると考えられる。
第1〜4の実施の形態において、車両の駆動力を用いてパワートレーン100を制御する代わりに、車両のパワーを用いてパワートレーン100を制御するようにしてもよい。すなわち、目標駆動力の代わりに目標パワーを設定するようにしてもよい。ただし、パワーを無段変速機500の出力軸回転数NO、すなわち車速で除算することによりトルクが求められ、トルクを車輪の半径等で除算することにより駆動力が求められるため、目標パワーと目標駆動力とは同義であるとみなすことができる。すなわち、目標パワーは目標駆動力の一種であると考えられる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 パワートレーン、200 エンジン、201 第1モータジェネレータ、202 第2モータジェネレータ、204 動力分割機構、300 トルクコンバータ、400 前後進切換装置、500 無段変速機、502 入力軸、504 プライマリプーリ、506 出力軸、508 セカンダリプーリ、510 金属ベルト、600 減速歯車、700 差動歯車装置、800 駆動輪、914 アクセル開度センサ、3000 パワートレーンドライバモデル、3002 駆動力設定部、3010 クルーズコントロールシステム、3100 パワートレーンマネージャ、3102 駆動力調停部、3104 トルク変換部、3110 スロットル変換部、3112 スロットル調停部、3114 目標入力回転数設定部、3116 スロットル変換部、3118 駆動力変換部、3121 第1補正部、3122 第2補正部、3200 エンジン制御システム、3300 油圧制御システム。
Claims (7)
- 車両に搭載された無段変速機の制御装置であって、
アクセル開度を検出するための手段と、
目標駆動力を設定するための手段と、
予め定められた第1の領域にアクセル開度がある場合は第1の態様で目標回転数を設定し、前記第1の領域が含むアクセル開度よりも小さいアクセル開度を含む第2の領域にアクセル開度がある場合は前記第1の態様とは異なる第2の態様で目標回転数を設定し、予め定められた第3の領域に目標駆動力がある場合は前記第1の態様で目標回転数を設定し、前記第3の領域が含む目標駆動力よりも小さい目標駆動力を含む第4の領域に目標駆動力がある場合は前記第2の態様で目標回転数を設定するように、アクセル開度および目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定するための設定手段と、
入力軸の回転数が設定された目標回転数になるように、前記無段変速機のギヤ比を制御するための制御手段とを備え、
前記第1の態様では、車速が大きくなるほど大きくなるように目標回転数が定められ、
前記第2の態様では、前記第1の態様に比べて、燃料消費量が低減するように目標回転数が定められる、無段変速機の制御装置。 - 前記設定手段は、前記第1の領域および前記第2の領域とは異なる第5の領域にアクセル開度がある場合、前記第1の態様で定められた目標回転数と、前記第2の態様で定められた目標回転数とから目標回転数を定め、前記第3の領域および前記第4の領域とは異なる第6の領域に目標駆動力がある場合、前記第1の態様で定められた目標回転数と、前記第2の態様で定められた目標回転数とから目標回転数を定めるように、アクセル開度および目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
- 前記第1の態様で目標回転数が定められる状態において、前記無段変速機の現在のギヤ比で実現可能な駆動力の最大値が、目標駆動力よりも小さい場合、目標回転数を大きくするための手段をさらに備える、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
- 前記第1の態様で目標回転数が定める状態において、前記無段変速機の入力軸の回転数がしきい値よりも高い状態が予め定められた時間以上継続した場合、目標回転数を小さくするための手段をさらに備える、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
- 前記車両には、前記無段変速機に連結された内燃機関が搭載され、
目標駆動力を、スロットル開度に変換するための手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記第2の態様で目標回転数が設定される状態において、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が大きい領域では、目標駆動力の変化量に対するスロットル開度の変化量が小さい領域に比べて、無段変速機のギヤ比の変化量が小さくなるように、目標駆動力から変換されたスロットル開度に応じて目標回転数を設定する、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。 - アクセル開度を目標駆動力に変換するための手段と、
アクセル開度から変換された目標駆動力と、設定された目標駆動力とのうちのいずれか一方に応じて前記無段変速機に連結された駆動源を制御するための手段と、
設定された目標駆動力を、スロットル開度に変換するための手段とをさらに備え、
前記設定手段は、前記第2の態様で目標回転数が設定される状態において、検出されたアクセル開度および目標駆動力から変換されたスロットル開度のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。 - 前記設定手段は、前記第2の態様で目標回転数が定められる状態において、補機の負荷分だけ大きいアクセル開度および前記補機の負荷分だけ大きい目標駆動力のうちのいずれか一方に応じて目標回転数を設定する、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
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| JP2010057763A JP2011190872A (ja) | 2010-03-15 | 2010-03-15 | 無段変速機の制御装置 |
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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