JP2011193151A - 高周波結合器並びに通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結合用電極のサイズを大きくして広範囲に電界信号を放射することによって、横方向の通信可能範囲を広くする。
【解決手段】長さが2分の1波長のスタブからなる共振部115の先端はグランドに短絡される。結合用電極112は、ほぼ中心の位置にて支持部113で共振部115上に支持されるととともに、結合用電極112の先端部分の短絡部114において接地状態にある。結合用電極112内で2分の1波長の共振状態を得ることができ、電界信号の放射方向に同じ符号の電荷のみが分布することから、通信可能範囲が横方向に2倍に広がる。
【選択図】 図11

Description

本発明は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なう高周波結合器並びに通信装置に係り、特に、電界結合を利用した微弱UWB通信において横方向に通信可能範囲を確保する高周波結合器並びに通信装置に関する。
非接触通信は、認証情報や電子マネーその他の価値情報のメディアとして広く利用されている。また、最近では、非接触通信システムのさらなるアプリケーションとして、動画像や音楽などのダウンロードやストリーミングといった大容量データ伝送を挙げることができる。大容量データ伝送も、単一のユーザー操作で済み、且つ、従来の認証・課金処理と同じアクセス時間の感覚で完結することが好ましく、それゆえ通信レートの高速化が必須となる。
一般的なRFID規格は、13.56MHz帯を使い、電磁誘導を主原理とする近接型(0〜10cm以下:Proximity)の非接触双方向通信であり、その通信レートは106kbps〜424kbps程度に過ぎない。これに対し、高速通信に適用可能な近接無線転送技術として、微弱なUWB(Ultra Wide Band)信号を用いたTransferJet(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照のこと)を挙げることができる。この近接無線転送技術(TransferJet)は、基本的に、電界結合作用を利用して信号を伝送する方式であり、その通信装置の高周波結合器は、高周波信号の処理を行なう通信回路部と、グランドに対しある程度の高さで離間して配置された結合用電極と、結合用電極に高周波信号を効率的に供給する共振部で構成される。
微弱UWBを利用した近接無線転送は、2〜3cm程度の通信距離であり、偏波を持たず、高さ方向にも横方向にもほぼ同程度の広さしかなく、ほぼ半球ドーム状の通信可能範囲となる。このため、データ転送を行なう通信装置同士で、互いの結合用電極を適切に対向させ、十分な電界結合を作用させる必要がある。
近接無線転送機能を小型に製作すれば、組み込み用途にも適し、例えばパーソナル・コンピューターや携帯電話機などの各種情報機器に搭載することができる。ところが、高周波結合器の結合用電極を小型化すると、とりわけ横方向の通信可能範囲を縮小してしまうという問題がある。例えば情報機器の筐体表面に、高周波結合器が埋め込まれた部位を示す、ターゲット・ポイントのマークを付しておけば、ユーザーはターゲット・ポイントを目指して位置合わせすればよい。しかしながら、横方向の通信可能範囲が狭いと、機器同士を近接させた際にターゲット・ポイントが陰に隠れ、中心位置から横方向にずれてタッチしてしまうことがある。
近接無線転送機能の実用上の使い勝手を上げるには、横方向の通信可能範囲を広げることが必要である。ところが、単純に高周波結合器の結合用電極のサイズを大きくすると、結合用電極の表面上に定在波が立つ。そして、この定在波の振幅が逆向きとなる部分では異なる符号の電荷が分布することとなり、隣り合う異符号電荷同士で互いの電界を打ち消し合ってしまうため、電界強度の強い場所と弱い場所が生じる。電界強度の弱い場所は、通信相手の結合用電極を接近させても、良好な電界結合作用を得ることは困難な不感点(ヌル点)となる。
高周波結合器は、基本的に、正面方向にのみ電界信号を放射し、側面方向への放射はない。このため、高周波結合器を組み込んだ通信機の正面同士を向かい合わせなければ、安定した通信を確保できず、利便性が良くない。
特許第4345849号公報
www.transferjet.org/en/index.html(平成22年3月2日現在)
本発明の目的は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なうことができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、微弱UWBを利用した偏波のない近接無線転送において横方向に十分な通信可能範囲を確保することができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
グランドと、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
前記結合用電極のほぼ中央の位置にて前記共振部に接続する支持部と、
前記結合用電極の先端部分を前記グランドに短絡する短絡部と、
を具備し、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する高周波結合器である。
本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の高周波結合器の結合用電極は、前記支持部の根元から前記短絡部を介して前記グランドに短絡する先端部分まで前記波長の2分の1のサイズを持つ。
また、本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の高周波結合器の結合用電極は、正面方向を電界信号の放射方向とする第1の放射面として機能し、他方の短絡部は、側面方向を電界信号の放射方向とする第2の放射面として機能する。
また、本願の請求項4に記載の発明は、
データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
前記結合用電極のほぼ中央の位置にて前記共振部に接続する支持部と、
前記結合用電極の先端部分を前記グランドに短絡する短絡部と、
を具備し、
前記結合用電極は、前記支持部の根元から前記短絡部を介して前記グランドに短絡する先端部分まで前記波長の2分の1のサイズを持ち、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する通信装置である。
本発明によれば、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なうことができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、微弱UWBを利用した偏波のない近接無線転送において横方向に十分な通信可能範囲を確保することができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、結合用電極のサイズを大きくして広範囲に電界信号を放射することによって、とりわけ横方向の通信可能範囲を広くすることができる、優れた高周波結合器並びに通信装置を提供することができる。
本発明によれば、主に結合用電極の中心位置から横方向に通信可能範囲を広げることができるので、例えば高周波結合器を組み込んだ情報機器同士を対向させるときに、ユーザーは位置合わせのためのターゲット・ポイントのマーク同士を厳密に近接させなくても、安定して通信を行なうことができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、微弱UWB通信方式による近接無線転送システムの構成を模式的に示した図である。 図2は、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器の基本構成を示した図である。 図3は、図2に示した高周波結合器の一実装例を示した図である。 図4は、微小ダイポールによる電界を表した図である。 図5は、図4に示した電界を結合用電極上にマッピングした図である。 図6は、容量装荷型アンテナの構成例を示した図である。 図7は、共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示した図である。 図8は、図7に示した高周波結合器において、スタブ73上に定在波が発生している様子を示した図である。 図9は、グランド基板91上に結合用電極92を実装して構成される高周波結合器90において、結合用電極に高周波信号が入力されたときに結合用電極に電荷が貯まっている様子を示した図である。 図10Aは、結合用電極のサイズ4分の1波長を説明するための図である。 図10Bは、結合用電極のサイズ4分の1波長を説明するための図である。 図10Cは、結合用電極のサイズ4分の1波長を説明するための図である。 図11は、結合用電極の先端部分をグランドに短絡する高周波結合器の構成例を示した図である。 図12は、図11に示した高周波結合器の断面図である。 図13は、高周波結合器の変形例を示した図である。 図14は、図11に示した高周波結合器同士を正面方向に対向させたときの結合強度を測定した結果を示した図である。 図15は、図11に示した高周波結合器110と同様のスタブからなる共振部155上に、4分の1波長のサイズを持つ結合用電極152を備えた高周波結合器150を示した図である。 図16は、図11に示した高周波結合器110と同様のスタブからなる共振部165上に、ほぼ2分の1波長サイズを持つが先端部を短絡させない結合用電極162を備えた高周波結合器160を示した図である。 図17は、図11に示した高周波結合器110の結合用電極112の第1の放射面及び第2の放射面からそれぞれ電界が放射される様子を示した図である。 図18は、図11に示した高周波結合器110を実装した無線通信端末の正面方向にターゲット・ポイントを近接させた様子を示した図である。 図19は、図11に示した高周波結合器110を実装した無線通信端末の側面方向にターゲット・ポイントを近接させた様子を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1には、電界結合作用を利用した微弱UWB通信方式による近接無線転送システムの構成を模式的に示している。同図において、送信機10及び受信機20がそれぞれ持つ送受信に用いられる結合用電極14及び24は、例えば3cm程度(若しくは使用周波数帯の2分の1波長程度)だけ離間して対向して配置され、電界結合が可能である。送信機側の送信回路部11は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいてUWB信号などの高周波送信信号を生成し、送信用電極14から受信用電極24へ電界信号として伝搬する。そして、受信機20側の受信回路部21は、受信した高周波の電界信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションへ渡す。
近接無線転送においてUWBを使用すると、100Mbps程度の超高速データ伝送を実現することができる。また、近接無線転送では、後述するように放射電界ではなく静電界若しくは誘導電界の結合作用を利用する。その電界強度は距離の3乗若しくは2乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度が所定レベル以下に抑制することで、近接無線転送システムは、無線局の免許が不要となる微弱無線とすることが可能であり、安価に構成することができる。また、近接無線転送では、電界結合方式によりデータ通信を行なうので、周辺に存在する反射物からの反射波が小さいため干渉の影響が少ない、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない、といった利点がある。
一方、無線通信では、波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が大きくなる。UWB信号のように高周波数の広帯域信号を利用した近接無線転送では、3cm程度の通信距離は約2分の1波長に相当する。すなわち、通信距離は近接といえども無視することはできない長さであり、伝搬損を十分低く抑える必要がある。とりわけ、高周波回路では、低周波回路に比べると特性インピーダンスの問題はより深刻であり、送受信機の電極間の結合点においてインピーダンス不整合による影響は顕在化する。
例えば、図1に示した近接無線転送システムにおいて、送信回路部11と送信用電極14を結ぶ高周波電界信号の伝送路が例えば50Ωのインピーダンス整合がとられた同軸線路であったとしても、送信用電極14と受信用電極24間の結合部におけるインピーダンスが不整合であると、電界信号は反射して伝搬損を生じることから、通信効率が低下する。
そこで、図2に示すように、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器を、平板状の電極14、24と、直列インダクタ12、22、並びに、並列インダクタ13、23からなる共振部を高周波信号伝送路に接続して構成している。ここで言う高周波信号伝送路とは、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで構成することができる。このような高周波結合器を向かい合わせて配置すると、準静電界が支配的な極近距離では結合部分がバンドパス・フィルタのように動作して、高周波信号を伝達することができる。また、誘導電界が支配的な、波長に対して無視できない距離であっても、結合用電極とグランドにそれぞれたまる電荷並びに鏡像電荷によって形成される微小ダイポール(後述)から発生する誘導電界を介して2つの高周波結合器の間で効率よく高周波信号を伝達することができる。
ここで、送信機10と受信機20の電極間すなわち結合部分において、単にインピーダンス・マッチングを取り、反射波を抑えることだけを目的とするのであれば、各結合器を平板状の電極14、24と直列インダクタ12、22を高周波信号伝送路上に直列接続するという簡素な構造であっても、結合部分におけるインピーダンスが連続的となるように設計することは可能である。しかしながら、結合部分の前後における特性インピーダンスに変化はないので電流の大きさも変わらない。これに対し、並列インダクタ13、23を設けることによって、より大きな電荷を結合用電極14に送り込み、結合用電極14、24間で強い電界結合作用を生じさせることができる。また、結合用電極14の表面の近傍に大きな電界を誘起したとき、発生した電界は進行方向(微小ダイポールの方向:後述)に振動する縦波の電界信号として、結合用電極14の表面から伝搬する。この電界の波により、結合用電極14、24間の距離(位相長さ)が比較的大きな場合であっても電界信号を伝搬することが可能になる。
以上を要約すると、微弱UWB通信方式による近接無線転送システムでは、高周波結合器として必須の条件は以下の通りとなる。
(1)グランドに対向して高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間した位置に電界で結合するための結合用電極があること。
(2)より強い電界で結合させるための共振部があること。
(3)通信に使用する周波数帯において、結合用電極を向かい合わせに置いたときにインピーダンス・マッチングが取れるように、直列・並列インダクタ、及び、結合用電極によるコンデンサの定数、あるいはスタブの長さが設定されていること。
図1に示した近接無線転送システムにおいて、送信機10及び受信機20の各結合用電極14及び24が適当な距離を隔てて対向すると、2つの高周波結合器は、所望の高周波数帯の電界信号を通過するバンドパス・フィルタとして動作するとともに、単体の高周波結合器としては電流を増幅するインピーダンス変換回路として作用して、結合用電極には振幅の大きな電流が流入する。他方、高周波結合器が自由空間に単独で置かれるとき、高周波結合器の入力インピーダンスは高周波信号伝送路の特性インピーダンスと一致しないので、高周波信号伝送路に入った信号は高周波結合器内で反射され、外部に放射されないことから、近隣の他の通信システムへの影響はない。すなわち、送信機側では、通信相手が存在しないときには、旧来のアンテナのように電波を垂れ流すことはなく、通信相手が近づいたときのみインピーダンス整合がとれることによって高周波の電界信号の伝達が行なわれる。
図3には、図2に示した高周波結合器の一実装例を示している。送信機10及び受信機20側のいずれの高周波結合器も同様に構成することができる。同図において、結合用電極14は誘電体からなるスペーサー15の上面に配設され、プリント基板17上の高周波信号伝送路とはこのスペーサー15内を貫挿するスルーホール16を通して電気的に接続されている。同図では、スペーサー15は略円柱状で、結合用電極14は略円形あるが、特定の形状に限定されるものではない。
例えば、所望の高さを持つ誘電体にスルーホール16を形成した後、スルーホール16中に導体を充填させるとともに、この誘電体の上端面に結合用電極14となるべき導体パターンを、例えば鍍金技術により蒸着する。また、プリント基板17上には、高周波伝送線路となる配線パターンが形成されている。そして、プリント基板17上にこのスペーサー15をリフロー半田などにより実装することによって、高周波結合器を製作することができる。プリント基板17の回路実装面(若しくはグランド18)から結合用電極14までの高さ、すなわちスルーホール16の長さ(位相長さ)を使用波長に応じて適当に調整することで、スルーホール16がインダクタンスを持ち、図2に示した直列インダクタ12と代用することができる。また、高周波信号伝送路はチップ状の並列インダクタ13を介してグランド18に接続されている。
ここで、送信機10側の結合用電極14において発生する電磁界について考察してみる。
図1並びに図2に示すように、結合用電極14は、高周波信号の伝送路の一端に接続され、送信回路部11から出力される高周波信号が流れ込んで、電荷を蓄える。このとき、直列インダクタ12及び並列インダクタ13からなる共振部の共振作用によって、伝送路を介して結合用電極14に流れ込む電流は増幅され、より大きな電荷が蓄えられる。
また、結合用電極14に対向するように、高周波信号の波長に対して無視し得る高さ(位相長さ)だけ離間して、グランド18が配置されている。そして、上述のように結合用電極14に電荷が蓄えられると、グランド18には鏡像電荷が蓄えられる。平面導体の外部に点電荷Qを置くと、平面導体内には(表面電荷分布を置き換えた仮想的な)鏡像電荷−Qが配置されるが、このことは、例えば溝口正著「電磁気学」(裳華房、第54頁乃至第57頁)にも記載されているように、当業界で周知である。
上述のように点電荷Q及び鏡像電荷−Qが蓄えられた結果、結合用電極14に蓄えられた電荷の中心とグランド18に蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールが形成される。厳密に言うと、電荷Qと鏡像電荷−Qは体積を持ち、微小ダイポールが電荷の中心と鏡像電荷の中心を結ぶように形成される。ここで言う「微小ダイポール」は、「電気ダイポールの電荷間の距離が非常に短いもの」を指す。例えば虫明康人著「アンテナ・電波伝搬」(コロナ社、16頁〜18頁)にも、「微小ダイポール」が記載されている。そして、微小ダイポールによって、電界の横波成分Eθ、電界の縦波成分ER、微小ダイポール回りの磁界Hφが発生する。
図4には、微小ダイポールによる電界を表している。また、図5には、この電界を結合用電極上にマッピングした様子を示している。図示のように、電界の横波成分Eθは伝搬方向と垂直な方向に振動し、電界の縦波成分ERは伝搬方向と平行な向きに振動する。また、微小ダイポール回りには磁界Hφが発生する。下式(1)〜(3)は微小ダイポールによって生成される電磁界を表している。同式中、距離Rの3乗に反比例する成分は静電磁界、距離Rの2乗に反比例する成分は誘導電磁界、距離Rに反比例する成分は放射電磁界である。
図1に示した近接無線転送システムにおいて、周辺システムへの妨害波を抑制するには、放射電界の成分を含む横波Eθを抑制しながら、放射電界の成分を含まない縦波ERを利用することが好ましいと考えられる。何故ならば、上式(1)、(2)から分かるように、電界の横波成分Eθは距離に反比例する(すなわち、距離減衰の小さい)放射電界を含むのに対して、縦波成分ERは放射電界を含まないからである。
まず、電界の横波成分Eθを生じないようにするには、高周波結合器がアンテナとして動作しないようにする必要がある。図2に示した高周波結合器は、一見すると、アンテナ素子の先端に金属を取り付けて静電容量を持たせ、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナと構造が類似する。したがって、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして動作しないようにする必要がある。図6には、容量装荷型アンテナの構成例を示しているが、同図中で矢印A方向に主に電界の縦波成分ERが発生するとともに、矢印B1、B2方向には電界の横波成分Eθが発生する。
図3に示した結合用電極の構成例では、誘電体15とスルーホール16は、結合用電極14とグランド18との結合を回避する役割と、直列インダクタ12を形成する役割を兼ね備えている。プリント基板17の回路実装面から電極14まで十分な高さをとって直列インダクタ12を構成することによって、グランド18と電極14との電界結合を回避して、受信機側の高周波結合器との電界結合作用を確保する。但し、誘電体15の高さが大きい、すなわちプリント基板17の回路実装面から電極14までの距離が使用波長に対して無視できない長さになると、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして作用してしまい、図6中の矢印B1、B2方向で示したような横波成分Eθが発生する。よって、誘電体15の高さは、電極14とグランド18との結合を回避して高周波結合器としての特性を得るとともに、インピーダンス・マッチング回路として作用するために必要な直列インダクタ12を構成するために十分な長さとし、直列インダクタ12に流れる電流による不要電波Eθの放射が大きくならない程度に短いことが条件となる。
他方、上式(2)から、縦波ER成分は微小ダイポールの方向となす角θ=0度で極大となることが分かる。したがって、電界の縦波ERを効率的に利用して非接触通信を行なうには、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して通信相手側の高周波結合器を配置して、高周波の電界信号を伝送することが好ましい。
また、直列インダクタ12と並列インダクタ13からなる共振部によって、結合用電極14に流れ込む高周波信号の電流をより大きくすることができる。この結果、結合用電極14に蓄積される電荷とグランド側の鏡像電荷によって形成される微小ダイポールのモーメントを大きくすることができ、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる伝搬方向に向かって、縦波ERからなる高周波の電界信号を効率的に放出することができる。
図2に示した高周波結合器では、インピーダンス整合部は並列インダクタ及び直列インダクタの定数L1、L2により動作周波数f0が決定される。ところが、高周波回路では集中定数回路は分布定数回路よりも帯域が狭いことが知られており、また周波数が高いときインダクタの定数は小さくなるので、定数のばらつきによって共振周波数がずれるという問題がある。これに対し、インピーダンス整合部や共振部を集中定数回路から分布定数回路に代えて高周波結合器を構成することで、広帯域化を実現するという解決方法が考えられる。
図7には、インピーダンス整合部や共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示している。図示の例では、下面にグランド導体72が形成されるとともに、上面に印刷パターンが形成されたプリント基板上71に、高周波結合器が配設されている。高周波結合器のインピーダンス整合部並びに共振部として、並列インダクタと直列インダクタの代わりに、分布定数回路として作用するマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路すなわちスタブ73が形成され、信号線パターン74を介して送受信回路モジュール75と結線している。スタブ73は、先端においてプリント基板71を貫挿するスルーホール76を介して下面のグランド72に接続してショートされる。また、スタブ73の中央付近において、細い金属線からなる1本の端子77を介して結合用電極78に接続される。
なお、電子工学の技術分野で言う「スタブ(stub)」は、一端を接続、他端を未接続又はグランド接続した電線の総称であり、調整、測定、インピーダンス整合、フィルタなどの用途で回路の途中に設けられる。
ここで、信号線を介して送受信回路から入力された信号は、スタブ73の先端部で反射し、スタブ73内には定在波が立つことになる。スタブ73の位相長さは高周波信号の2分の1波長(位相にして、180度)程度とし、信号線74とスタブ73はプリント基板71上のマイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで形成される。図8に示すように、スタブ73の位相長さが2分の1波長で先端がショートしているときには、スタブ73内に発生する定在波の電圧振幅はスタブ73の先端で0となり、スタブ73の中央、すなわちスタブ73の先端から4分の1波長(90度)のところで最大となる。定在波の電圧振幅が最大となるスタブ73の中央付近に結合用電極78を1本の端子77で接続することで、伝搬効率の良い高周波結合器を作ることができる。
図7中に示すスタブ73は、プリント基板71上のマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路であり、その直流抵抗が小さいことから、高周波信号でも損失が少なく、高周波結合器間の伝搬損を小さくすることができる。また、分布定数回路を構成するスタブ73のサイズは高周波信号の2分の1波長程度と大きいことから、製造時の公差による寸法の誤差は全体の位相長さに比較すると微量であり、特性のバラツキが生じにくい。
続いて、微弱UWBを利用した近接無線転送において、通信可能範囲を広くする方法について考察する。
近接無線転送機能を情報機器への組み込み用途で適用する場合、ユーザーは、機器の筐体に付された位置合わせのためのターゲット・ポイントのマークを目視することができず、中心位置から横方向にずれてタッチしてしまうことがある。このため、近接無線転送機能の実用上の使い勝手を上げるには、横方向の通信可能範囲を広げることが必要である
図9には、グランド基板91上に結合用電極92を実装して構成される高周波結合器90において、結合用電極に高周波信号が入力されたときに結合用電極に電荷が貯まっている様子を示している。図示のように、結合用電極92に貯まる電荷の量は、正弦波で変動する。UWBのように波長が短いGHzクラスの高周波帯域では、結合用電極のサイズが波長に比べて無視できない大きさになる。このため、結合用電極92上で定在波のような電荷の分布が生じる。また、同図では、結合用基板92から発生する電界を点線で示している。
図9に示した例では、結合用電極92のサイズは、グランド基板91(共振部)に接続された支持部93の根元から先端までの長さが4分の1波長になるように設計されている。また、結合用電極92の先端はオープン状態である。オープン状態は、電流の定在波の固定端に相当し、先端部分に貯まる電荷の振幅が最大となる腹に相当する。結合用電極92に高周波信号が入力されると、電流の定在波が立つ。この場合、結合用電極92上で、各部分に貯まる電荷の符号は常に同じになる。また、グランド基板91には、各部分に貯まった電荷に応じた、逆符号となる鏡像電荷が貯まる。
ここで、結合用電極のサイズ4分の1波長について説明する。図6を参照しながら既に説明したように、高周波結合器において結合用電極をグランド基板上で支持する構造は、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナと類似する。図10Aに示すような、グランドに対して垂直に長さが4分の1波長の金属線を立てたものは、4分の1波長型のモノポール・アンテナと呼ばれる。金属線に高周波信号が入力され、電流の定在波が立ったとき、金属線の先端は、電流の定在波の固定端となり、電流振幅が0である。他方、金属線の根元の給電点は、電流振幅が最大になる。したがって、図10Aに示すような電流分布が現れる。
さて、当業界で周知のように、金属線の長さを短くして先端に金属板を取り付けると、4分の1波長の共振状態を保ったまま、アンテナの高さを低くすることができる。これは、金属板がコンデンサの一方の電極のように電荷を貯めることができるためである。図10Bには、低背化した容量装荷型アンテナの構造を示している。同図にはアンテナに発生する電流分布を併せて示すが、短くした金属線の先端の位置に相当する金属板での電流振幅が0にならずに、あたかもその先まで金属線が延びているような電流分布が現れる。
容量装荷型アンテナは、モノポール・アンテナを低背化することができるが、あくまでアンテナの放射エレメントとして有効に動作している、言い換えれば電界の横波成分Eθを生成するのは、金属線の部分である。アンテナを低背化する、すなわち金属線の長さを短くすると、アンテナとしての放射効率が低くなることが知られている。これ対し、高周波結合器の場合は、むしろ電界の横波成分Eθ、すなわち電波の放射が少ないほうが望ましい。そこで、図10Cに示すように、金属線の長さを波長に比べて非常に短く設計するが、金属線の先端の金属板と併せて4分の1波長の共振状態になるようなサイズにしておくことで、より強い縦波成分ERの電界信号を放射する高周波結合器を作ることができる。
いずれにせよ、結合用電極の先端をオープン状態にすると、共振部に接続された根元から先端までの長さが4分の1波長になることに相違はない。これは、高周波結合器の通信可能範囲が、横方向には4分の1の波長程度までしか広がらないことを意味する。
これに対し、本発明者は、結合用電極の先端部分をグランドに短絡する高周波結合器の構成を提案する。
図11には、この高周波結合器110の構成を模式的に示している。図示の例では、共振部115は、長さが2分の1波長のスタブであり、先端部分でスルーホール118を介してグランド116に短絡している。そして、このスタブの中央にて、支持部113が結合用電極112を支持している。結合用電極112は、ほぼ中心の位置にて支持部113で共振部115上に支持されるとともに、結合用電極112の先端部分の短絡部114において接地状態にある。
ここで、短絡部114の接地状態は、電流の定在波の自由端に相当し、電荷の振幅はゼロになる。この場合、共振部115に接続された支持部113の根元から、グランド116に短絡される先端部分114までのサイズは、2分の1波長で共振状態を得ることができる。マイクロストリップ線路からなる信号線117を介して高周波信号が入力されると、結合用電極112には電流の定在波が立つ。
図12には、図11に示した高周波結合器110のA−B断面図を、溜まっている電荷の分布とともに示している。また、同図では、結合用基板92から発生する電界を点線で示している。マイクロストリップ線路からなる信号線を介して高周波信号が入力されると、電流の定在波が立つ。電流の振幅が最大の腹になる位置で電荷の振幅がゼロになるため、図示のように、支持部113の根元、及び、結合用電極112の先端部分の短絡部114においてともに電荷の振幅がゼロとなるとともに、2分の1波長の共振状態を得ることができる。図9に示した高周波結合器90と比較すると、結合用電極112のサイズは2倍となり、横方向へ電荷の分布が広がる。これは、高周波結合器110の結合用電極112が持つ通信可能範囲が横方向に2倍に広がることを意味する。
図11に示した構成例では、結合用電極112をなす金属板の両端を曲げ加工して、短絡部114が形設される。結合用電極112において2分の1波長の共振状態が得られると、結合用電極112の正面だけでなく、側面を向く短絡部114でも、同じ符号の電荷のみが分布することになる。このような場合、結合用電極112は、正面方向を電界信号の放射方向とする第1の放射面として機能する一方、短絡部114は、側面方向を電界信号の放射方向とする第2の放射面として機能することができる。結合用電極のサイズを大きくすることに加え、第2の放射面の作用により、結合用電極112が持つ通信可能範囲が横方向にさらに広がることを期待できる。図17には、結合用電極112の第1の放射面及び第2の放射面からそれぞれ電界が放射される様子を示している。
高周波結合器110を無線通信端末内に実装するとき、同端末の筐体正面の内側付近に結合用電極112の第1の放射面を、筐体側面の内側付近に結合用電極112の第2の放射面を、それぞれ配設すれば、無線通信端末の正面方向と側面方向の複数方向から電界信号を放射することができる。
このような場合、図18に示すように、無線通信端末の正面方向にターゲット・ポイントを近接させたときだけでなく、図19に示すように、側面方向にターゲット・ポイントを近接させたときにも、通信を行なうことができる。したがって、無線通信端末の筐体のデザインの自由度が広がるとともに、近接無線転送システムを利用するユーザーの使い勝手を向上することができる。
1つの高周波結合器110で正面と側面の2方向で通信が可能な無線通信端末を実現することができる。例えば、小型の無線通信端末がノートPCに内蔵された高周波結合器との間で通信を行なう場合、ノートPCのパームレストなどに配設されたターゲット・ポイント上に無線通信端末を載せることで通信が可能である。また、無線通信端末が大型で、ノートPCに載せることができなければ、横に置いて通信を行なうことができる。
なお、本発明の要旨は、図11に示したような、結合用電極112及び短絡部114が金属板を曲げ加工して構成されたものに限定されない。例えば、図13に示すように、結合用電極132の先端部分を、ワイヤーからなる短絡部134で短絡するものであってもよい。
図14には、図11に示した高周波結合器同士を正面方向に対向させたときの結合強度を測定した結果を示している。但し、図11中の線分ABを含み第1の放射面と垂直な面内で、互いの結合用電極112を横方向に移動させながら、結合強度を測定していった。
また、比較として、図11に示した高周波結合器110と同様のスタブからなる共振部155上に、4分の1波長のサイズを持つ結合用電極152を備えた高周波結合器150(図15を参照のこと)、並びに、図11に示した高周波結合器110と同様のスタブからなる共振部165上に、ほぼ2分の1波長サイズを持つが先端部を短絡させない結合用電極162を備えた高周波結合器160(図16を参照のこと)の各々について、同様に結合強度を測定した結果を、併せて図14に示している。
図11に示した高周波結合器110と、図15に示した高周波結合器150の測定結果を比較すると、高周波結合器110では、2倍の大きさの結合用電極112内に電荷が分散することから、真正面(横方向距離=0mm)、すなわちピーク位置での結合強度は弱くなるものの、横方向距離が大きくなったときの結合強度の減衰が緩やかである。したがって、横方向のずれに対して通信距離が広くなっていることが分かる。
また、図11に示した高周波結合器110と、図16に示した高周波結合器160の測定結果を比較すると、後者の結合用電極は格段に低いものとなった。これは、結合用電極162は先端部分をグランドに短絡していないことから、2分の1波長の共振状態が得られず、結合用電極162の麺内に異なる符号の電荷が分布し、互いの電界を打ち消し合ってしまうためである。
図11に示した高周波結合器110と、図16に示した高周波結合器160の測定結果の比較から、高周波結合器110の通信可能範囲が横方向に拡がっているのは、単に結合用電極112のサイズを2倍にしたからではなく、その先端部分をグランドに短絡して2分の1波長の共振状態を得ることにより、電界信号の放射方向に同じ符号の電荷のみが分布しているためであることが分かる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、UWB信号を電界結合によりケーブルレスでデータ伝送する通信システムに適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、UWB通信方式以外の高周波信号を使用する通信システムや、比較的低い周波数信号を用いて電界結合、あるいはその他の電気磁気的作用によりデータ伝送を行なう通信システムに対しても、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
10…送信機、
11…送信回路部
12、22…直列インダクタ
13、23…並列インダクタ
14…送信用電極
15…誘電体(スペーサー)
16…スルーホール
17…プリント基板
18…グランド
20…受信機
21…受信回路部
24…受信用電極
71…プリント基板
72…グランド導体
73…スタブ
74…信号線パターン
75…送受信回路モジュール
76…スルーホール
77…端子
78…結合用電極
90、110、150、160…高周波結合器
91、111、151、161…グランド基板
92、112、132、152、162…結合用電極
113…支持部
114、134…短絡部
115…共振部
116…グランド
117…信号線
118…スルーホール

Claims (4)

  1. グランドと、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    前記結合用電極のほぼ中央の位置にて前記共振部に接続する支持部と、
    前記結合用電極の先端部分を前記グランドに短絡する短絡部と、
    を具備し、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する高周波結合器。
  2. 前記結合用電極は、前記支持部の根元から前記短絡部を介して前記グランドに短絡する先端部分まで前記波長の2分の1のサイズを持つ、
    請求項1に記載の高周波結合器。
  3. 前記結合用電極は、正面方向を電界信号の放射方向とする第1の放射面として機能し、前記短絡部は、側面方向を電界信号の放射方向とする第2の放射面として機能する、
    請求項1に記載の高周波結合器。
  4. データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
    前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    前記結合用電極のほぼ中央の位置にて前記共振部に接続する支持部と、
    前記結合用電極の先端部分を前記グランドに短絡する短絡部と、
    を具備し、
    前記結合用電極は、前記支持部の根元から前記短絡部を介して前記グランドに短絡する先端部分まで前記波長の2分の1のサイズを持ち、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、前記微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して配置された通信相手側の高周波結合器に向けて前記高周波信号を伝送する通信装置。
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