JP2011196338A - 廃熱回生システム - Google Patents

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Abstract

【課題】サブクーラの配置の自由度を高めると共にポンプにキャビテーションが発生するのを簡単かつ確実に防止することのできる廃熱回生システムを提供する。
【解決手段】第1コンデンサ115aでは、膨張機114で膨張された作動流体と外気とが熱交換し、温度が低下して凝縮した第1低温作動流体と、温度が上昇した第1高温外気とが流出する。第2コンデンサ115bでは、第1コンデンサ115aから流出した第1低温作動流体と、第1コンデンサ115aから流出した第1高温外気とが熱交換し、さらに温度が低下した第2低温作動流体と、さらに温度が上昇した第2高温外気とが流出する。サブクーラ119では、レシーバ118で気体成分が分離された第2低温作動流体と、外気とが熱交換する。
【選択図】図2

Description

この発明は、廃熱回生システムに係り、特にランキンサイクルを利用した廃熱回生システムに関する。
エンジンの廃熱から機械的エネルギー(動力)を回収するランキンサイクルを利用した廃熱回生システムが開発されている。一般的なランキンサイクル装置は、作動流体を圧送するポンプと、作動流体をエンジンの廃熱によって加熱する熱交換器と、加熱されて気化した作動流体を膨張させて機械的エネルギーを回収する膨張機と、膨張後の作動流体を凝縮させるコンデンサとから構成され、これらが順次環状に接続されて閉回路を形成している。
一般に、ランキンサイクルにおける作動流体の熱力学的状態変化は、図1のモリエル線図においてa→b→c→d→aで示されるような軌跡を描く。すなわち、状態aにある液体の作動流体は、ポンプによって圧送されて状態bに変化した後、熱交換器で加熱されて状態c(気体)に変化する。続いて、膨張機で膨張されて状態dに変化し、この際に状態cと状態dとのエンタルピー差が機械的エネルギーとして回収される。その後、コンデンサによって凝縮されて液体の状態aに戻る。
ところで、ランキンサイクルを利用した廃熱回生システムを車両用エンジンに適用する場合には、ランキンサイクル装置の低圧側(膨張機の下流側からポンプの上流側)の圧力は車両の外気温に依存して変動するため、これを制御することはできない。そのため、低圧側の圧力が低下した場合には、ポンプに吸引される作動流体の状態がa’のようになり、作動流体が気液混合状態となる。この状態の作動流体をポンプで圧送すると、ポンプにキャビテーションが発生し、ランキンサイクル装置の稼働が不安定となる。
キャビテーションの発生を防ぐためには、状態aのように、ポンプに吸引される作動流体が過冷却度(サブクール)を有する必要がある(この場合のランキンサイクルの状態変化は、a→b→c→d→a)。作動流体がサブクールを有していれば、低圧側の圧力が低下したとしても(この場合のランキンサイクルの状態変化は、a’→b→c→d’→a’)、ポンプに吸引される作動流体の状態a’は、飽和液線よりも左側に位置することができるので、キャビテーションを防ぐことができる。ポンプに吸引される作動流体にサブクールを付与する技術として、特許文献1には、ランキンサイクル装置を循環する作動流体の循環流量を制御することによるものが記載されている。しかしながら、この方式では、制御方法が複雑である上に、外気温の変動やエンジンの廃熱量の変動により、ランキンサイクル装置に必要な作動流体の量が変化し、サブクールが過度に大きくなる可能性があり、ランキンサイクル装置の効率が著しく低下してしまうおそれがあった。
この問題点を解決しながら、より簡単に作動流体にサブクールを付与するために、コンデンサの下流に過冷却器(サブクーラ)を設けたランキンサイクル装置が、特許文献2に記載されている。引用文献2のランキンサイクル装置を車両用の廃熱回生システムに適用すると、サブクーラにおいて作動流体を冷却した外気が、コンデンサにおいて作動流体を冷却することになるため、サブクーラに流入する作動流体の温度は、サブクーラに流入する外気の温度よりも高くなる。これにより、サブクーラにおいて作動流体にサブクールを確実に付与することができるようになる。
特開2008−231981号公報 特開2004−339965号公報
しかしながら、引用文献2のランキンサイクル装置では、サブクーラの背後にコンデンサを配置しなければならないため、サブクーラの配置の自由度が制限されてしまうといった問題点があった。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、サブクーラの配置の自由度を高めると共にポンプにキャビテーションが発生するのを簡単かつ確実に防止することのできる廃熱回生システムを提供することを目的とする。
この発明に係る廃熱回生システムは、作動流体をポンプによって圧送し、圧送された作動流体を熱交換器によってエンジンの廃熱で加熱し、加熱された作動流体を膨張機で膨張させて機械的エネルギーを回収し、膨張後の作動流体を第1コンデンサ及び第1コンデンサの下流側に設けられた第2コンデンサによって凝縮させ、凝縮された作動流体を、ポンプと第2コンデンサとの間に設けられたサブクーラによって過冷却するランキンサイクル装置を有する廃熱回生システムにおいて、第1コンデンサでは、膨張機で膨張された作動流体は外気と熱交換して、第1低温作動流体と第1高温外気とが流出し、第2コンデンサでは、第1低温作動流体と第1高温外気とが熱交換して、第2低温作動流体と第2高温外気とが流出し、サブクーラでは、第2低温作動流体と外気とが熱交換する。第1高温外気の温度は外気の温度よりも高いので、第2低温作動流体の温度は少なくとも外気の温度よりも高い。このため、サブクーラでは、第2低温作動流体は、第2低温作動流体よりも温度の低い外気によって冷却されるので、第2低温作動流体は、サブクーラにおいて確実にサブクールが付与される。
第2コンデンサとサブクーラとの間には、第2低温作動流体を気液分離する気液分離器が設けられている。
この発明によれば、第1高温外気の温度は外気の温度よりも高いので、第2低温作動流体の温度は少なくとも外気の温度よりも高い。このため、サブクーラでは、第2低温作動流体は、第2低温作動流体よりも温度の低い外気によって冷却されるので、第2低温作動流体は、サブクーラにおいて確実にサブクールが付与される。その結果、ランキンサイクル装置の低圧側の圧力低下度合が大きくならないと、ポンプに吸引される作動流体が気液混合状態とはならないため、ポンプにキャビテーションが発生するのを簡単かつ確実に防止することができる。また、第1コンデンサ及びサブクーラには、外気が流入することにより、サブクーラを第1コンデンサの背後に配置する必要がないので、サブクーラの配置の自由度を高めることができる。
廃熱回生システムにおける作動流体の熱力学的状態変化を示すモリエル線図である。 この発明の実施の形態に係る廃熱回生システムの構成を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
この発明の実施の形態に係る廃熱回生システム100の構成を図2に示す。廃熱回生システム100のランキンサイクル装置110は、ポンプ111と、冷却水ボイラ112と、排気ガスボイラ113と、膨張機114と、第1コンデンサ115aと、第2コンデンサ115bと、気液分離器であるレシーバ118と、サブクーラ119とから構成され、これらが順次環状に接続されて閉回路を形成している。
ポンプ111は作動流体を圧送する。冷却水ボイラ112は、作動流体をエンジン140の冷却水と熱交換させて加熱する。排気ガスボイラ113は、作動流体をエンジン140から排出される排気ガスと熱交換させて加熱する。ここで、冷却水ボイラ112及び排気ガスボイラ113は、熱交換器を構成する。膨張機114は、冷却水ボイラ112及び排気ガスボイラ113において加熱されて気化した作動流体を膨張させて機械的エネルギー(動力)を発生させる。第1コンデンサ115a及び第2コンデンサ115bは、膨張後の作動流体を凝縮させる。
ポンプ111と膨張機114とは同一の駆動軸116を共有しており、ポンプ111の回転数は膨張機114の回転数に連動して同一の回転数になる。また、駆動軸116の途中にはモータジェネレータ117が接続されている。
モータジェネレータ117は、ランキンサイクル装置110の運転開始時において、ポンプ111及び膨張機114を駆動する駆動源として機能する。また、ランキンサイクル装置110の運転中において、膨張機114で発生する機械的エネルギーによって駆動軸116が駆動されるようになると、モータジェネレータ117及びポンプ111は、膨張機114で発生する機械的エネルギーによって駆動される。
次に、この実施の形態に係る廃熱回生システム100の動作について説明する。
図2に示されるように、ランキンサイクル装置110の運転開始時には、図示しないバッテリからモータジェネレータ117に電力が供給され、モータジェネレータ117が駆動軸116を駆動することによって、ポンプ111及び膨張機114が駆動される。
ポンプ111によって圧送された作動流体は、冷却水ボイラ112及び排気ガスボイラ113を流通する過程において、エンジン140の冷却水及びエンジン140から排出される排気ガスから熱を吸収して高温のガスとなり、膨張機114において膨張する過程で機械的エネルギーを発生させ、第1コンデンサ115a及び第2コンデンサ115bによって凝縮される過程で熱を放出し、レシーバ118によって気液が分離された後、サブクーラ119によって過冷却されて、再びポンプ111によって圧送される。また、膨張機114で作動流体が膨張する際に発生する機械的エネルギーによって駆動軸116が駆動されるようになると、モータジェネレータ117及びポンプ111は、膨張機114で発生する機械的エネルギーによって駆動される。
第1コンデンサ115aでは、膨張機114で膨張された作動流体(温度をtとする)と外気(温度をTとする)とが熱交換し、温度が低下して凝縮した第1低温作動流体(温度をtとする)と、温度が上昇した第1高温外気(温度をTとする)とが流出する。第2コンデンサ115bでは、第1コンデンサ115aから流出した第1低温作動流体と、第1コンデンサ115aから流出した第1高温外気とが熱交換し、さらに温度が低下した第2低温作動流体(温度をtとする)と、さらに温度が上昇した第2高温外気(温度をTとする)とが流出する。サブクーラ119では、レシーバ118で気体成分が分離された第2低温作動流体と、外気とが熱交換する。
第1コンデンサ115aでは、外気が作動流体を冷却することから、T>Tの関係がある。また、第2コンデンサ115bでは、第1高温外気が第1低温作動流体を冷却することにより、第1低温作動流体は、さらに温度の低い第2低温作動流体となることから、t>Tの関係がある。その結果、t>Tの関係があることになる。ここで、第2低温作動流体は、レシーバ118で気液分離された後、サブクーラ119に流入するが、温度tよりも低い温度Tの外気と熱交換されるので、サブクーラ119によってさらに冷却(過冷却)され、サブクールが付与される。すると、ポンプ111に吸引される作動流体は、図1における状態aの状態になり、ランキンサイクル装置110の低圧側の圧力が多少低下したとしても、気液混合状態とはならない(例えば、状態a’)。これにより、ポンプ111にキャビテーションが発生するのを確実に防止できる。
このように、第1高温外気の温度Tは外気の温度Tよりも高いので、第2低温作動流体の温度tは少なくとも外気の温度Tよりも高い。このため、サブクーラ119では、第2低温作動流体は、第2低温作動流体よりも温度の低い外気によって冷却されるので、第2低温作動流体は、サブクーラ119において確実にサブクールが付与される。その結果、ランキンサイクル装置110の低圧側の圧力低下度合が大きくならないと、ポンプ111に吸引される作動流体が気液混合状態とはならないため、ポンプ111にキャビテーションが発生するのを簡単かつ確実に防止することができる。また、第1コンデンサ115a及びサブクーラ119には、外気が流入することにより、サブクーラ119を第1コンデンサ115aの背後に配置する必要がないので、サブクーラ119の配置の自由度を高めることができる。
100 廃熱回生システム、110 ランキンサイクル装置、111 ポンプ、112 冷却水ボイラ(熱交換器)、113 排気ガスボイラ(熱交換器)、114 膨張機、115a 第1コンデンサ、115b 第2コンデンサ、118 レシーバ(気液分離器)、119 サブクーラ、140 エンジン。

Claims (2)

  1. 作動流体をポンプによって圧送し、圧送された前記作動流体を熱交換器によってエンジンの廃熱で加熱し、加熱された前記作動流体を膨張機で膨張させて機械的エネルギーを回収し、膨張後の前記作動流体を第1コンデンサ及び該第1コンデンサの下流側に設けられた第2コンデンサによって凝縮させ、凝縮された前記作動流体を、前記ポンプと前記第2コンデンサとの間に設けられたサブクーラによって過冷却するランキンサイクル装置を有する廃熱回生システムにおいて、
    前記第1コンデンサでは、前記膨張機で膨張された作動流体は外気と熱交換して、第1低温作動流体と第1高温外気とが流出し、前記第2コンデンサでは、前記第1低温作動流体と前記第1高温外気とが熱交換して、第2低温作動流体と第2高温外気とが流出し、前記サブクーラでは、前記第2低温作動流体と前記外気とが熱交換する廃熱回生システム。
  2. 前記第2コンデンサと前記サブクーラとの間には、前記第2低温作動流体を気液分離する気液分離器が設けられている、請求項1に記載の廃熱回生システム。
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