JP2011196342A - エンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグ - Google Patents

エンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグ Download PDF

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Abstract

【課題】過早着火に繋がる可能性のある現象を検出して、その過早着火を防止するための動作を行うことで、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止すること。
【解決手段】点火プラグ6を、シリンダヘッド5側から燃焼室3にプラグカバー14を突出させて点火室15と燃焼室3とを連通孔にて連通させるようにシリンダヘッド5に装着し、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグに関する。
上記のようなエンジンに備えられる点火プラグは、プラグ本体にプラグカバーを設けることによりプラグカバー内に点火点を有する点火室を形成している。そして、上記のようなエンジンでは、シリンダヘッド側からピストンに面する燃焼室にプラグカバーを突出させて点火室と燃焼室とを単数又は複数の連通孔にて連通させるように、点火プラグをシリンダヘッドに装着させている。そして、燃焼室に吸気された希薄混合気等の混合気をピストンの上昇により圧縮し、その圧縮された混合気を連通孔を通して点火室に流入させている。点火室に流入された混合気は、点火プラグにより火花点火されて燃焼し、その燃焼により形成された火炎が連通孔を通して燃焼室に噴出される。このように、従来のエンジンでは、燃焼室から点火室への混合気の流入及び点火室から燃焼室への火炎の噴出を単数又は複数の連通孔により行うことで、燃焼室に吸気された混合気を燃焼させるようにしている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開昭51−55813号公報 特開2006−177248号公報
上記のようなエンジンでは、所望の点火時期に点火プラグを火花点火することで、連通孔を通して点火室に流入された混合気を燃焼し、その燃焼により形成された火炎を連通孔を通して燃焼室に噴出させて、燃焼室の混合気を燃焼させている。しかしながら、燃焼室にプラグカバーを突出させるように点火プラグをシリンダヘッドに装着しているので、エンジンの運転条件によってはプラグカバー自体や電極等の温度が高温化し、所望の点火時期よりも前に高温となった箇所で混合気が自着火する現象(以下、この現象を過早着火と略称する)が発生する場合がある。このように、過早着火が発生すると、エンジン筒内の圧力が異常上昇し、エンジン損傷に繋がる可能性がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、過早着火に繋がる可能性のある現象を検出し、その検出に伴って適切な処理を行うことで、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができるエンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグを提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係るエンジンの運転方法は、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンの運転方法において、
前記点火プラグを、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着し、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する点にある。
上述の如く、燃焼室にプラグカバーを突出させるようにシリンダヘッドに点火プラグを装着しているので、エンジンの運転条件によっては点火プラグのプラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態となり、その過負荷状態が継続されることで、プラグカバー自体や電極等の温度が高温化し、過早着火が発生する場合がある。そこで、本発明に係るエンジンの運転方法では、過早着火に繋がる可能性のある現象として、プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別し、その過負荷状態であるとの判別に伴ってプラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更することにより、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させて、過負荷状態が継続されるのを防止することができる。したがって、プラグカバー自体や電極等が高温化するのを防止でき、過早着火の発生を未然に防止することができる。
このようにして、過早着火に繋がる可能性のある現象として過負荷状態を判別し、その過負荷状態であるとの判別に伴ってプラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更することで、過早着火を防止するための適切な処理を行うことができ、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる。
本発明に係るエンジンの運転方法では、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させると好適である。
すなわち、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させることで、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を的確に減少させることができ、過負荷状態が継続されるのを的確に防止できる。
本発明に係るエンジンの運転方法では、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態と判別すると、再度、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更すると好適である。
すなわち、エンジンの運転条件として、例えば所定量だけ出力を低下側に変更させる又は所定時間だけ点火時期を遅延側に変更させることで、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させることができるが、このような運転条件の変更を行っても、過負荷状態と判別すると、再度、エンジンの運転条件として、例えば所定量だけ出力を低下側に変更させる又は所定時間だけ点火時期を遅延側に変更させることで、更に、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させることができる。これにより、過負荷状態であるか否かを判別しながら、出力の低下又は点火時期の遅延を段階的に行うことができ、出力の低下又は点火時期の遅延を過度に行うことなく、過負荷状態が継続されるのを的確に防止できる。
本発明に係るエンジンの運転方法では、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態ではないと判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させると好適である。
すなわち、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させて、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させることで、過負荷状態が解消されると、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させるので、過負荷状態が継続されるのを防止しながら、本来の適正な運転条件にてエンジンを運転させることができる。
本発明に係るエンジンの特徴構成は、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンにおいて、
前記点火プラグは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着され、前記点火プラグには、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出する熱負荷検出部が備えられ、その熱負荷検出部の検出情報に基づいて前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備えている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るエンジンの運転方法にて述べた如く、過早着火に繋がる可能性のある現象として過負荷状態を判別し、その過負荷状態であるとの判別に伴ってプラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更することで、過早着火を防止するための適切な処理を行うことができ、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる。しかも、過負荷状態であるか否かを判別するに当たり、点火プラグに備えた熱負荷検出部にて検出するプラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量に基づいて過負荷状態を判別するので、過負荷状態の判別を的確に行うことができる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度が設定温度以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、熱負荷検出部にて点火プラグの電極又はプラグカバーの温度を検出するので、プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量として適した物理量を検出することができる。そして、過負荷状態判別手段は、その熱負荷検出部にて検出した点火プラグのプラグカバー又は電極の温度が設定温度以上となると、過負荷状態と判別するので、過負荷状態の判別を適切に行うことができる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの放電電圧を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの放電電圧の変化量が設定変化量以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、熱負荷検出部にて点火プラグの放電電圧を検出するので、プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量として適した物理量を検出することができる。そして、過負荷状態判別手段は、その熱負荷検出部にて検出した点火プラグの放電電圧の変化量が設定変化量以上となると、過負荷状態と判別するので、過負荷状態の判別を適切に行うことができる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記熱負荷検出部は、前記点火室内の圧力を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力が設定圧力以上となる又は前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力の高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、熱負荷検出部にて点火室内の圧力を検出するので、プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量として適した物理量を検出することができる。そして、過負荷状態判別手段は、その熱負荷検出部にて検出した点火室内の圧力が設定圧力以上となる又はその検出した点火室内の圧力の高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、過負荷状態と判別するので、過負荷状態の判別を適切に行うことができる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させる処理を行う点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るエンジンの運転方法にて述べた如く、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させることで、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を的確に減少させることができ、過負荷状態が継続されるのを的確に防止できる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、再度、前記運転条件変更処理を行うように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るエンジンの運転方法にて述べた如く、過負荷状態であるか否かを判別しながら、出力の低下又は点火時期の遅延を段階的に行うことができ、出力の低下又は点火時期の遅延を段階的に行うことができ、出力の低下又は点火時期の遅延を過度に行うことなく、過負荷状態が継続されるのを的確に防止できる。
本発明に係るエンジンの更なる特徴構成は、前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態ではないと判別すると、前記運転条件変更処理を行う前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる運転条件復帰処理を行う点にある。
本特徴構成によれば、上述の本発明に係るエンジンの運転方法にて述べた如く、運転条件変更処理を行うことで、過負荷状態が解消されると、プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させるので、過負荷状態が継続されるのを防止しながら、本来の適正な運転条件にてエンジンを運転させることができる。
本発明に係る点火プラグは、点火点を有するプラグ本体と、前記点火点を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーとを備え、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに前記プラグ本体及び前記プラグカバーを装着させた状態において、ピストンに面する燃焼室と前記プラグカバー内に形成された点火室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに形成され、前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記装着対象のエンジンの前記シリンダヘッドに装着自在に構成され、前記装着対象のエンジンは、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備え、前記プラグ本体又は前記プラグカバーの検出対象部位には、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出自在で、且つ、その検出情報を前記過負荷状態判別手段に対して出力自在な熱負荷検出部が備えられている点にある。
本特徴構成によれば、プラグ本体又はプラグカバーの検出対象部位には、プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出自在で、且つ、その検出情報を前記過負荷状態判別手段に対して出力自在な熱負荷検出部が備えられているので、この熱負荷検出部を備えた点火プラグを装着対象のエンジンに装着することで、上述の本発明に係るエンジンにて述べた如く、過早着火に繋がる可能性のある現象として過負荷状態を判別し、その過負荷状態であるとの判別に伴ってプラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更することで、過早着火を防止するための適切な処理を行うことができ、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる。したがって、本発明に係る点火プラグは、このような過早着火の発生を未然に防ぐことができるエンジンを実現するに当たり、好適な点火プラグを提供することができる。
本発明に係るエンジンの断面図 本発明に係る点火プラグを示す図 第1実施形態におけるエンジンの動作を示すフローチャート 第2実施形態におけるエンジンの動作を示すフローチャート 第3実施形態における点火プラグの断面図 第4実施形態における点火プラグの断面図
本発明に係るエンジンの実施形態について図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
(エンジンの全体構成)
エンジン1は、図1に示すように、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の天面2aとともに燃焼室3を形成するシリンダ4と、シリンダヘッド5に装着された点火プラグ6とを備えている。ピストン2をシリンダ4内で往復運動させるとともに、吸気バルブ7及び排気バルブ(図示を省略)を開閉動作させることにより、燃焼室3において、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の各行程を順次行う。これにより、図示は省略するが、ピストン2の往復動を連結棒によってクランク軸の回転運動として出力するように構成されている。このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と同様の構成である。ここでは、本発明に係るエンジンとして、4ストローク内燃機関について説明するが、本発明に係るエンジンとして、2ストローク内燃機関を採用してもよい。
エンジン1は、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料Gとするものであり、吸気行程では、吸気バルブ7を開状態として、吸気ポート8から燃焼室3に空気Aと燃料Gとの混合気(例えば、希薄混合気)Mを吸気するように構成されている。圧縮行程及び膨張行程では、燃焼室3に吸気した混合気Mを圧縮して燃料を燃焼・膨張させるように構成されている。排気行程では、排気バルブ(図示省略)を開状態として、燃焼室3から図外の排気ポートに排ガスを排出するように構成されている。
ピストン2のシリンダヘッド5と対向する天面2aには、凹部9が形成されている。これにより、燃焼室3は、ピストン2の天面2aとシリンダ4の内面との間の空間に加え、凹部9にて形成される空間から構成されている。このように燃焼室3を形成することにより、圧縮行程においてピストン2が上昇するときに、凹部9の周囲から凹部9の中心に向かう渦流、いわゆるスキッシュを発生させるように構成されている。
シリンダヘッド5に設けられた吸気ポート8には、吸気される空気Aに対して燃料Gを噴射する燃料供給部10が設けられ、空気Aと燃料Gとの混合気M(例えば、希薄混合気)を生成するように構成されている。吸気バルブ7を開動作することにより、空気Aと燃料Gとの混合気M(例えば、希薄混合気)を燃焼室3に吸気するように構成されている。ここで、燃料供給部10からの燃料噴出量は変更自在であり、エンジン1の運転条件に応じて空気Aと燃料Gとの混合割合を変更自在に構成されている。
図1及び図2に示すように、点火プラグ6は、先端部(図1及び図2中の下方側の端部)に中心電極11と接地電極12とを間隔(放電ギャップ)を隔てて対向する状態で備えたプラグ本体13と、中心電極11と接地電極12を覆うようにプラグ本体13に備えられたプラグカバー14とを備え、プラグカバー14内に形成された点火室15とプラグカバー14の外側とを連通する連通孔16がプラグカバー14に形成されている。中心電極11は、例えば、円柱状に形成されており、プラグ本体13の先端部(図1及び図2中の下方側の端部)に備えられている。接地電極12は、例えば、円盤状に形成されており、プラグ本体13の先端部から下方側に延びたのち折り曲げられて水平方向に延びる延設支持体17の先端部に配設されている。ここで、中心電極11と接地電極12との間が点火点となり、その点火点を覆うようにプラグカバー14がプラグ本体13に備えられている。
点火プラグ6は、シリンダヘッド5側から燃焼室3側にプラグカバー14を突出させて、シリンダヘッド5に装着されている。そして、点火プラグ6は、予め設定された所望の点火時期(例えば、ピストン2が上死点直前に位置する時期)においてピストン2に形成された凹部9にプラグカバー14を突出させるように装着されている。点火プラグ6は、その中心軸が燃焼室3の中心軸と同軸上となるように設けられている。ここで、燃焼室3の軸心方向は、燃焼室3の中心軸に沿った方向であり、例えば、ピストン2の上下動方向と同一方向である。
点火プラグ6は、シリンダヘッド5に形成された上下方向に沿う貫通部18に挿入させて装着されており、その装着状態においてプラグカバー14が燃焼室3に突出されている。貫通部18の内壁部位に形成されたネジ部と点火プラグ6(プラグカバー14)の外周部位に形成されたネジ部とを螺合させることで、プラグカバー14を燃焼室3に突出させる状態でシリンダヘッド5に点火プラグ6を装着している。
プラグカバー14は、その先端側(図1及び図2中の下方側の端部)を底部とする有底筒状に形成されている。そして、プラグカバー14の底部は、円弧状になるように形成されており、プラグカバー14内には、中心電極11と接地電極12とを有する点火室15が形成されている。
プラグカバー14には、燃焼室3と点火室15とを連通する複数の連通孔16が形成されている。そして、複数の連通孔16は、軸心方向(図1及び図2中の上下方向)において、燃焼室3の中心軸上となるプラグカバー14の先端位置を中心とする円周上で一定間隔を隔てて複数(例えば4つ)設けられている。
点火プラグ6は、燃焼室3から連通孔16を通して点火室15に流入する混合気Mに火花点火して燃焼し、その燃焼により形成された火炎を連通孔16を通して燃焼室3に噴出させるように構成されている。このようにして、燃焼室3から点火室15への混合気Mの流入及び点火室15から燃焼室3への火炎の噴出を複数の連通孔16により行うことで、燃焼室3に吸気された混合気Mを燃焼させるようにしている。よって、点火室15に流入する混合気Mは、燃焼室3から連通孔16を通して流入される混合気Mが全てであり、点火室15に対して燃焼室3以外から燃料や混合気が供給されることはない。
(エンジンの動作)
エンジン1は、吸気バルブ7を開動作させた状態でピストン2が上死点から下降することにより、燃焼室3に混合気Mを吸気する吸気行程が行われる。次に、吸気バルブ7を閉動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の混合気Mを圧縮する圧縮行程が行われる。この圧縮行程では、ピストン2の上昇により燃焼室3の容積が減少されるので、燃焼室3の混合気Mが連通孔16を通して点火室15に流入する。
エンジン1は、予め設定された所望の点火時期(例えば、上死点直前)に、点火プラグ6を作動させて、中心電極11と接地電極12との間で火花点火して点火室15の混合気Mに点火させる。すると、点火室15での燃焼が進み、火炎が連通孔16を通して燃焼室3に噴出する。これにより、燃焼室3の混合気Mが燃焼されて膨張行程が行われる。次に、排気バルブを開動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の排ガスを排気ポートに排出する排出行程が行われる。
このようにして、エンジン1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を繰り返し行うように構成されている。
以下、本発明に係るエンジン1の独特な構成について説明する。
上述のように構成されたエンジン1では、エンジンの運転条件によっては点火プラグ6のプラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となって、プラグカバー14自体や中心電極11及び接地電極12の電極等の温度が高温となり、所望の点火時期よりも前に高温となった箇所で混合気が自着火する現象(以下、この現象を過早着火と略称する)が発生する場合がある。
そこで、本発明に係るエンジン1では、図1に示すように、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態を判別する過負荷状態判別手段20と、その過負荷状態判別手段20にて過負荷状態と判別すると、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段21とが備えられている。過負荷状態判別手段20と運転条件変更手段21とは、エンジン1の運転を制御する運転制御部19に備えられている。
これにより、過負荷状態判別手段20にてプラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更するので、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させて、過負荷状態が継続されるのを防止することができる。その結果、点火プラグ6のプラグカバー14自体や中心電極11及び接地電極12の電極等の温度が高温化するのを防止でき、過早着火の発生を未然に防止することができる。
過負荷状態判別手段20にて過負荷状態を判別するために、図1及び図2に示すように、点火プラグ6には、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷に対応する物理量を検出自在で、且つ、その検出情報を過負荷状態判別手段20に対して出力自在な熱負荷検出部22が備えられている。ここで、図2(a)は、点火プラグ6の断面図を示しており、図2(b)は、点火プラグ6を下方側から見た平面図を示している。そして、プラグカバー14において燃焼室3に突出されている部位の端部となるプラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)を検出対象部位としており、熱負荷検出部22は、その検出対象部位であるプラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)の温度を検出する熱電対にて構成されている。このようにして、本発明に係る点火プラグ6は、過負荷状態判別手段20及び運転条件変更手段21を備えたエンジン1に装着自在な点火プラグであり、熱負荷検出部22がプラグカバー14の検出対象部位に備えられている。そして、熱負荷検出部22は、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷に対応する物理量として、プラグカバー14の温度を検出している。
過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22にて検出したプラグカバー14の温度が設定温度(例えば、850℃)以上であると、過負荷状態と判別するように構成されている。そして、運転条件変更手段21は、運転条件変更処理として、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる処理を行う。
以下、過負荷状態判別手段20による過負荷状態の検出、及び、運転条件変更手段21による運転条件変更処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
運転制御部19は、エンジン1の運転を開始すると、エンジン1の出力を100%とするようにエンジン1の運転を制御している。このように、エンジン1の出力を100%としてエンジン1を運転させている状態において、まず、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#1、#2)。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、エンジン1の出力を所定量(例えば、20%)低下側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の出力を100%から80%に変更する(ステップ#3)。
エンジン1の出力を80%に変更させたのち所定時間(例えば、10分)が経過すると、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からその時点のプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#4、#5)。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、エンジン1の出力を所定量(例えば、20%)低下側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の出力を80%から60%に変更する(ステップ#6)。
また、エンジン1の出力を60%に変更させたのち所定時間が経過すると、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からその時点のプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#7、#8)。そして、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、エンジン1の出力を所定量(例えば、20%)低下側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の出力を60%から40%に変更する(ステップ#9)。
更に、エンジン1の出力を40%に変更させたのち所定時間が経過すると、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からその時点のプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#10、#11)。そして、負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、運転条件変更手段21が、エンジン1の運転を停止させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の運転を停止させる(ステップ#12)。
このようにして、運転条件変更手段21は、運転条件変更処理として、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる処理を行い、その運転条件変更処理を行ったのち、過負荷状態判別手段20にて過負荷状態と判別すると、再度、運転条件変更処理を行っている。したがって、過負荷状態と判別されるに伴って、エンジン1の出力を所定量(例えば、20パーセント)ずつ段階的に低下側に変更させることができる。これにより、エンジン1の出力を徐々に低下側に変更させて、エンジン1の出力を過大に低下側へ変更することなく、過負荷状態が継続するのを防止して、過早着火の発生を未然に防止することができる。
そして、エンジン1の出力を40%に変更しても、過負荷状態と判別されると、エンジン1の出力を低下側に変更しても、過負荷状態を解消できないとして、エンジン1の運転を停止することで、過負荷状態が継続するのを適切に防止でき、過早着火の発生を的確に防止することができる。
一方、ステップ#5、#8、#11において、プラグカバー14の温度が設定温度未満であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態ではないと判別すると、運転条件変更手段21が、運転条件変更処理を行う前の運転条件にエンジン1の運転条件を復帰させる運転条件復帰処理を行い、エンジン1の出力を100%に復帰させる(ステップ#13)。これにより、過負荷状態ではないときには、エンジン1の出力を100%に復帰させることで、エンジン1の出力を不用意に低下側に変更させることなく、適切な運転条件にてエンジン1を運転させることができる。
上述の如く、本発明に係るエンジンの運転方法では、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させて、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する。そして、この本発明に係るエンジンの運転方法では、出力を所定量低下側に変更させて、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更したのち、過負荷状態と判別すると、再度、出力を所定量低下側に変更させて、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更しており、このような過負荷状態の判別に伴う運転条件の変更を繰り返し行っている。また、この本発明に係るエンジンの運転方法では、このような過負荷状態の判別に伴う運転条件の変更を繰り返し行っても、過負荷状態と判別すると、最終的にはエンジン1の運転を停止させている。更に、本発明に係るエンジンの運転方法では、過負荷状態の判別に伴って運転条件を変更するだけでなく、過負荷状態ではないと判別すると、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態において運転条件変更手段21が行う運転条件変更処理の処理内容についての別実施形態を示すものである。以下、図4のフローチャートに基づいて、この第2実施形態において運転条件変更手段21が行う運転条件変更処理の処理内容について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
つまり、上記第1実施形態では、運転条件変更処理として、エンジン1の出力を所定量(例えば、20%)低下側に変更させる処理を行うようにしているが、この処理に代えて、この第2実施形態では、運転条件変更処理として、点火プラグ6を作動させる点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)遅延側に変更させる処理を行う。
図4に示すように、まず、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#101、#102)。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、点火プラグ6を作動させる点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)遅延側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の点火時期を予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)からエンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間遅延側に変更させる(ステップ#103)。
エンジン1の点火時期をエンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間遅延側に変更させたのち所定時間(例えば、10分)が経過すると、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からその時点のプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#104、#105)。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、点火プラグ6を作動させる点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)遅延側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の点火時期を予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)からエンジン1のクランク軸の回転角度で4degに相当する時間遅延側に変更させる(ステップ#106)。
また、エンジン1の点火時期をエンジン1のクランク軸の回転角度で4degに相当する時間遅延側に変更させたのち所定時間が経過すると、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からその時点のプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#107、#108)。そして、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、エンジン1の運転を停止させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の運転を停止させる(ステップ#109)。
このようにして、運転条件変更手段21は、運転条件変更処理として、エンジン1の点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)遅延側に変更させる処理を行い、その運転条件変更処理を行ったのち、過負荷状態判別手段20にて過負荷状態と判別すると、再度、運転条件変更処理を行い、過負荷状態と判別されるに伴ってエンジン1の点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)ずつ段階的に遅延側に変更させている。これにより、エンジン1の点火時期を徐々に遅延側に変更させて、エンジン1の点火時期を過大に遅延側へ変更することなく、過負荷状態が継続するのを防止して、過早着火の発生を未然に防止することができる。
そして、エンジン1の点火時期を、予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)から、例えばエンジン1のクランク軸の回転角度で4degに相当する時間遅延側に変更しても、過負荷状態と判別されると、エンジン1の点火時期を遅延側に変更しても、過負荷状態を解消できないとして、エンジン1の運転を停止することで、過負荷状態が継続するのを適切に防止でき、過早着火の発生を的確に防止することができる。
一方、ステップ#105、#108において、プラグカバー14の温度が設定温度未満であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態ではないと判別すると、運転条件変更手段21が、運転条件変更処理を行う前の運転条件にエンジン1の運転条件を復帰させる運転条件復帰処理を行い、エンジン1の点火時期を予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)に復帰させる(ステップ#110)。これにより、過負荷状態ではないときには、エンジン1の点火時期を復帰させることで、エンジン1の点火時期を不用意に遅延側に変更させることなく、適切な運転条件にてエンジン1を運転させることができる。
〔第3実施形態〕
この第3実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22にて温度を検出する検出対象部位についての別実施形態を示すものである。以下、この第3実施形態における熱負荷検出部22にて温度を検出する検出対象部位について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
つまり、上記第1実施形態では、図2に示すように、熱負荷検出部22の検出対象部位をプラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)とし、そのプラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)の温度を検出しているが、この構成に代えて、図5に示すように、第2実施形態では、熱負荷検出部23の検出対象部位をプラグ本体13の接地電極12とし、熱負荷検出部23が、その接地電極12の温度を検出する熱電対にて構成されている。
〔第4実施形態〕
この第4実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22の構成についての別実施形態を示すものである。以下、この第4実施形態における熱負荷検出部の構成について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
つまり、上記第1実施形態では、図2に示すように、熱負荷検出部22が、プラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)の温度を検出する熱電対にて構成されているが、この構成に代えて、図6に示すように、第4実施形態では、熱負荷検出部24が、点火室15内の圧力を検出する圧力センサにて構成されている。この熱負荷検出部14は、プラグ本体13の点火室15に接する端部(図6中の下方側の端部)を検出対象部位とし、プラグ本体13に内蔵されている。
そして、この第4実施形態では、上記第1実施形態とは異なり、熱負荷検出部24にて点火室15内の圧力を検出していることから、過負荷状態判別手段20も、上記第1実施形態とは異なり、点火室15内の圧力が設定圧力(例えば、15Mpa)以上となると、過負荷状態と判別するように構成されている。ここで、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部14の検出情報から点火室15内の圧力値を取得するが、例えば、エンジン1が吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を1サイクルとし、200サイクルの点火室15内の圧力値の平均値を求め、その求めた平均値が設定圧力(例えば、15Mpa)以上となると、過負荷状態と判別するように構成されている。
この第4実施形態における過負荷状態判別手段20による過負荷状態の検出、及び、運転条件変更手段21による運転条件変更処理については、図3のフローチャートにおける一部の処理内容を変更するだけであるので、その変更する部分のみ説明する。
つまり、ステップ#1、#4、#7、#10において、熱負荷検出部22の検出情報に基づいてプラグカバー14の温度を検出する処理を、過負荷検出部24の検出情報に基づいて点火室15内の圧力を検出する処理に変更する。また、ステップ#2、#5、#8、#11において、プラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理を、点火室15内の圧力が設定圧力以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理に変更する。
また、上記第2実施形態においても、上述と同様に、図4のフローチャートにおける一部の処理内容を変更することで実施することができる。
つまり、ステップ#101、#104、#107において、熱負荷検出部22の検出情報に基づいてプラグカバー14の温度を検出する処理を、過負荷検出部24の検出情報に基づいて点火室15内の圧力を検出する処理に変更する。また、ステップ#102、#105、#108において、プラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理を、点火室15内の圧力が設定圧力以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理に変更する。
〔第5実施形態〕
この第5実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22の構成についての別実施形態を示すものである。以下、この第4実施形態における熱負荷検出部の構成について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
つまり、上記第1実施形態では、図2に示すように、熱負荷検出部22が、プラグカバー14の先端部(図2中の下方側の端部)の温度を検出する熱電対にて構成されているが、上記第4実施形態の如く、熱負荷検出部を圧力センサにて構成することも可能であり、熱負荷検出部の構成としては熱電対に限られるものではない。
そこで、この第5実施形態では、熱負荷検出部として他のセンサを適応する場合を例示する。例えば、熱負荷検出部を、点火プラグ6の中心電極11と接地電極12との間の放電電圧を検出するセンサにて構成し、そのセンサをプラグ本体13に備えさせることもできる。また、熱負荷検出部を、加速度センサにて構成することもできる。エンジンの燃焼室内の急激な圧力上昇による衝撃波が発生し、それによってエンジンブロック側が振動するので、加速度センサによりそのエンジンブロック側の高周波の振動を検出する。
そして、熱負荷検出部を点火プラグ6の放電電圧を検出するセンサに構成した場合には、過負荷状態判別手段20が、点火プラグ6の放電電圧の変化量が設定変化量以上となると、過負荷状態と判別するように構成されている。ここで、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部の検出情報から点火プラグ6の放電電圧を取得するが、例えば、エンジン1が吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を1サイクルとし、200サイクルの点火プラグ6の放電電圧の平均値を求め、その求めた平均値の変化量が設定変化量(例えば10%)以上となると、過負荷状態と判別するように構成されている。
また、熱負荷検出部を加速度センサにて構成した場合には、過負荷状態判別手段20が、加速度センサにて検出した加速度が設定加速度以上となると、過負荷状態と判別するように構成されている。
〔別実施形態〕
(1)上記第4実施形態では、過負荷状態判別手段20が、点火室15内の圧力が設定圧力(例えば、15Mpa)以上となると、過負荷状態と判別するように構成されているが、例えば、点火室15内の圧力のうち高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、過負荷状態と判別するように過負荷状態判別手段20を構成することもできる。
(2)上記第1〜第5実施形態では、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又はエンジン1の点火時期を所定時間遅延側に変更させることで、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更させているが、エンジン1の出力を低下側に変更させる、エンジン1の点火時期を遅延側に変更させる又はエンジン1の運転を停止させることで、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジン1の運転条件を変更させることもできる。
(3)上記第1〜第5実施形態では、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させたのち、過負荷状態と判別すると、再度、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させる処理を複数回繰り返し行っているが、このような処理を1回だけ行うようにしてもよく、その回数については適宜変更が可能である。
(4)上記第1〜第5実施形態では、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させたのち、過負荷状態と判別すると、再度、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させる処理を行った上で、過負荷状態と判別すると、エンジン1の運転を停止しているが、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させることなく、過負荷状態と判別すると、エンジン1の運転を停止することもできる。
(5)上記第1〜第5実施形態では、運転条件変更処理として、エンジン1の出力を所定量低下側に変更させる又は点火時期を所定時間遅延側に変更させる処理を行い、過負荷状態の判別に伴い運転条件変更処理を繰り返し行っているが、例えば、出力を低下させる所定量又は点火時期を遅延させる所定時間を1回目と2回目とで変更することができる。つまり、出力を低下させる所定量又は点火時期を遅延させる所定時間については、一定値とする或いは変更設定自在とすることができる。
本発明は、点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられ、過早着火に繋がる可能性のある現象を検出して、その過早着火を防止するための動作を行うことで、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができるエンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグに適応可能である。
1 エンジン
2 ピストン
3 燃焼室
5 シリンダヘッド
6 点火プラグ
13 プラグ本体
14 プラグカバー
15 点火室
16 連通孔
20 過負荷状態判別手段
21 運転条件変更手段
22 熱負荷検出部
23 熱負荷検出部
24 熱負荷検出部

Claims (12)

  1. 点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンの運転方法であって、
    前記点火プラグを、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着し、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更するエンジンの運転方法。
  2. 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させる請求項1に記載のエンジンの運転方法。
  3. 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態と判別すると、再度、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する請求項1又は2に記載のエンジンの運転方法。
  4. 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態ではないと判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの運転方法。
  5. 点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンであって、
    前記点火プラグは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着され、前記点火プラグには、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出する熱負荷検出部が備えられ、その熱負荷検出部の検出情報に基づいて前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備えているエンジン。
  6. 前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度が設定温度以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
  7. 前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの放電電圧を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの放電電圧の変化量が設定変化量以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
  8. 前記熱負荷検出部は、前記点火室内の圧力を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力が設定圧力以上となる又は前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力の高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
  9. 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させる処理を行う請求項5〜8の何れか1項に記載のエンジン。
  10. 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、再度、前記運転条件変更処理を行うように構成されている請求項5〜9の何れか1項に記載のエンジン。
  11. 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態ではないと判別すると、前記運転条件変更処理を行う前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる運転条件復帰処理を行う請求項5〜10の何れか1項に記載のエンジン。
  12. 点火点を有するプラグ本体と、前記点火点を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーとを備え、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに前記プラグ本体及び前記プラグカバーを装着させた状態において、ピストンに面する燃焼室と前記プラグカバー内に形成された点火室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに形成され、前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記装着対象のエンジンの前記シリンダヘッドに装着自在に構成され、前記装着対象のエンジンは、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備え、前記プラグ本体又は前記プラグカバーの検出対象部位には、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出自在で、且つ、その検出情報を前記過負荷状態判別手段に対して出力自在な熱負荷検出部が備えられている点火プラグ。
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