JP2011196342A - エンジンの運転方法、エンジン、及び、そのエンジンに備えられる点火プラグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点火プラグ6を、シリンダヘッド5側から燃焼室3にプラグカバー14を突出させて点火室15と燃焼室3とを連通孔にて連通させるようにシリンダヘッド5に装着し、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、プラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する。
【選択図】図1
Description
前記点火プラグを、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着し、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する点にある。
このようにして、過早着火に繋がる可能性のある現象として過負荷状態を判別し、その過負荷状態であるとの判別に伴ってプラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更することで、過早着火を防止するための適切な処理を行うことができ、過早着火の発生を未然に防ぎ、エンジンの損傷を防止することができる。
前記点火プラグは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着され、前記点火プラグには、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出する熱負荷検出部が備えられ、その熱負荷検出部の検出情報に基づいて前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備えている点にある。
〔第1実施形態〕
(エンジンの全体構成)
エンジン1は、図1に示すように、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の天面2aとともに燃焼室3を形成するシリンダ4と、シリンダヘッド5に装着された点火プラグ6とを備えている。ピストン2をシリンダ4内で往復運動させるとともに、吸気バルブ7及び排気バルブ(図示を省略)を開閉動作させることにより、燃焼室3において、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の各行程を順次行う。これにより、図示は省略するが、ピストン2の往復動を連結棒によってクランク軸の回転運動として出力するように構成されている。このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と同様の構成である。ここでは、本発明に係るエンジンとして、4ストローク内燃機関について説明するが、本発明に係るエンジンとして、2ストローク内燃機関を採用してもよい。
エンジン1は、吸気バルブ7を開動作させた状態でピストン2が上死点から下降することにより、燃焼室3に混合気Mを吸気する吸気行程が行われる。次に、吸気バルブ7を閉動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の混合気Mを圧縮する圧縮行程が行われる。この圧縮行程では、ピストン2の上昇により燃焼室3の容積が減少されるので、燃焼室3の混合気Mが連通孔16を通して点火室15に流入する。
エンジン1は、予め設定された所望の点火時期(例えば、上死点直前)に、点火プラグ6を作動させて、中心電極11と接地電極12との間で火花点火して点火室15の混合気Mに点火させる。すると、点火室15での燃焼が進み、火炎が連通孔16を通して燃焼室3に噴出する。これにより、燃焼室3の混合気Mが燃焼されて膨張行程が行われる。次に、排気バルブを開動作させた状態でピストン2が上昇することにより、燃焼室3の排ガスを排気ポートに排出する排出行程が行われる。
このようにして、エンジン1は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程の順に各行程を行う一連の動作を繰り返し行うように構成されている。
上述のように構成されたエンジン1では、エンジンの運転条件によっては点火プラグ6のプラグカバー14又は電極11、12に対する熱負荷が過負荷となって、プラグカバー14自体や中心電極11及び接地電極12の電極等の温度が高温となり、所望の点火時期よりも前に高温となった箇所で混合気が自着火する現象(以下、この現象を過早着火と略称する)が発生する場合がある。
運転制御部19は、エンジン1の運転を開始すると、エンジン1の出力を100%とするようにエンジン1の運転を制御している。このように、エンジン1の出力を100%としてエンジン1を運転させている状態において、まず、過負荷状態判別手段20は、熱負荷検出部22の検出情報からプラグカバー14の温度を検出し、その検出したプラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより、過負荷状態であるか否かを判別する(ステップ#1、#2)。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、エンジン1の出力を所定量(例えば、20%)低下側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の出力を80%から60%に変更する(ステップ#6)。
そして、エンジン1の出力を40%に変更しても、過負荷状態と判別されると、エンジン1の出力を低下側に変更しても、過負荷状態を解消できないとして、エンジン1の運転を停止することで、過負荷状態が継続するのを適切に防止でき、過早着火の発生を的確に防止することができる。
この第2実施形態は、上記第1実施形態において運転条件変更手段21が行う運転条件変更処理の処理内容についての別実施形態を示すものである。以下、図4のフローチャートに基づいて、この第2実施形態において運転条件変更手段21が行う運転条件変更処理の処理内容について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
そして、プラグカバー14の温度が設定温度以上であり、過負荷状態判別手段20が過負荷状態と判別すると、運転条件変更手段21が、点火プラグ6を作動させる点火時期を所定時間(例えば、エンジン1のクランク軸の回転角度で2degに相当する時間)遅延側に変更させる運転条件変更処理を行い、エンジン1の点火時期を予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)からエンジン1のクランク軸の回転角度で4degに相当する時間遅延側に変更させる(ステップ#106)。
そして、エンジン1の点火時期を、予め設定されている点火時期(例えば、上死点直前)から、例えばエンジン1のクランク軸の回転角度で4degに相当する時間遅延側に変更しても、過負荷状態と判別されると、エンジン1の点火時期を遅延側に変更しても、過負荷状態を解消できないとして、エンジン1の運転を停止することで、過負荷状態が継続するのを適切に防止でき、過早着火の発生を的確に防止することができる。
この第3実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22にて温度を検出する検出対象部位についての別実施形態を示すものである。以下、この第3実施形態における熱負荷検出部22にて温度を検出する検出対象部位について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
この第4実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22の構成についての別実施形態を示すものである。以下、この第4実施形態における熱負荷検出部の構成について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
つまり、ステップ#1、#4、#7、#10において、熱負荷検出部22の検出情報に基づいてプラグカバー14の温度を検出する処理を、過負荷検出部24の検出情報に基づいて点火室15内の圧力を検出する処理に変更する。また、ステップ#2、#5、#8、#11において、プラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理を、点火室15内の圧力が設定圧力以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理に変更する。
つまり、ステップ#101、#104、#107において、熱負荷検出部22の検出情報に基づいてプラグカバー14の温度を検出する処理を、過負荷検出部24の検出情報に基づいて点火室15内の圧力を検出する処理に変更する。また、ステップ#102、#105、#108において、プラグカバー14の温度が設定温度以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理を、点火室15内の圧力が設定圧力以上であるか否かにより過負荷状態であるか否かを判別する処理に変更する。
この第5実施形態は、上記第1実施形態において熱負荷検出部22の構成についての別実施形態を示すものである。以下、この第4実施形態における熱負荷検出部の構成について説明するが、その他の構成については上記第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
そこで、この第5実施形態では、熱負荷検出部として他のセンサを適応する場合を例示する。例えば、熱負荷検出部を、点火プラグ6の中心電極11と接地電極12との間の放電電圧を検出するセンサにて構成し、そのセンサをプラグ本体13に備えさせることもできる。また、熱負荷検出部を、加速度センサにて構成することもできる。エンジンの燃焼室内の急激な圧力上昇による衝撃波が発生し、それによってエンジンブロック側が振動するので、加速度センサによりそのエンジンブロック側の高周波の振動を検出する。
(1)上記第4実施形態では、過負荷状態判別手段20が、点火室15内の圧力が設定圧力(例えば、15Mpa)以上となると、過負荷状態と判別するように構成されているが、例えば、点火室15内の圧力のうち高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、過負荷状態と判別するように過負荷状態判別手段20を構成することもできる。
2 ピストン
3 燃焼室
5 シリンダヘッド
6 点火プラグ
13 プラグ本体
14 プラグカバー
15 点火室
16 連通孔
20 過負荷状態判別手段
21 運転条件変更手段
22 熱負荷検出部
23 熱負荷検出部
24 熱負荷検出部
Claims (12)
- 点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンの運転方法であって、
前記点火プラグを、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着し、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であると判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更するエンジンの運転方法。 - 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させる請求項1に記載のエンジンの運転方法。
- 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態と判別すると、再度、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する請求項1又は2に記載のエンジンの運転方法。
- 前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側へのエンジンの運転条件の変更として、エンジンの出力を低下側に変更させる又はエンジンの点火時期を遅延側に変更させたのち、過負荷状態ではないと判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンの運転方法。
- 点火点を覆うプラグカバー内に点火室が形成された点火プラグがシリンダヘッドに装着され、前記点火室とピストンに面する燃焼室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに備えられているエンジンであって、
前記点火プラグは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記シリンダヘッドに装着され、前記点火プラグには、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出する熱負荷検出部が備えられ、その熱負荷検出部の検出情報に基づいて前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備えているエンジン。 - 前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの電極又は前記プラグカバーの温度が設定温度以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
- 前記熱負荷検出部は、前記点火プラグの放電電圧を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火プラグの放電電圧の変化量が設定変化量以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
- 前記熱負荷検出部は、前記点火室内の圧力を検出自在に構成され、前記過負荷状態判別手段は、前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力が設定圧力以上となる又は前記熱負荷検出部にて検出した前記点火室内の圧力の高周波成分の振幅が設定振幅以上となると、前記過負荷状態と判別するように構成されている請求項5に記載のエンジン。
- 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、エンジンの出力を低下側に変更させる、エンジンの点火時期を遅延側に変更させる又はエンジンの運転を停止させる処理を行う請求項5〜8の何れか1項に記載のエンジン。
- 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、再度、前記運転条件変更処理を行うように構成されている請求項5〜9の何れか1項に記載のエンジン。
- 前記運転条件変更手段は、前記運転条件変更処理として、出力を低下側に変更させる又は点火時期を遅延側に変更させる処理を行ったのち、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態ではないと判別すると、前記運転条件変更処理を行う前の運転条件にエンジンの運転条件を復帰させる運転条件復帰処理を行う請求項5〜10の何れか1項に記載のエンジン。
- 点火点を有するプラグ本体と、前記点火点を覆うように前記プラグ本体に設けられたプラグカバーとを備え、装着対象のエンジンのシリンダヘッドに前記プラグ本体及び前記プラグカバーを装着させた状態において、ピストンに面する燃焼室と前記プラグカバー内に形成された点火室とを連通する連通孔が前記プラグカバーに形成され、前記プラグ本体及び前記プラグカバーは、前記シリンダヘッド側から前記燃焼室に前記プラグカバーを突出させて前記点火室と前記燃焼室とを前記連通孔にて連通させるように前記装着対象のエンジンの前記シリンダヘッドに装着自在に構成され、前記装着対象のエンジンは、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷が過負荷となる過負荷状態であるか否かを判別する過負荷状態判別手段と、前記過負荷状態判別手段にて過負荷状態と判別すると、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷を減少させる側にエンジンの運転条件を変更する運転条件変更処理を行う運転条件変更手段とを備え、前記プラグ本体又は前記プラグカバーの検出対象部位には、前記プラグカバー又は電極に対する熱負荷に対応する物理量を検出自在で、且つ、その検出情報を前記過負荷状態判別手段に対して出力自在な熱負荷検出部が備えられている点火プラグ。
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