JP2011196698A - 電流検出装置 - Google Patents
電流検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011196698A JP2011196698A JP2010060600A JP2010060600A JP2011196698A JP 2011196698 A JP2011196698 A JP 2011196698A JP 2010060600 A JP2010060600 A JP 2010060600A JP 2010060600 A JP2010060600 A JP 2010060600A JP 2011196698 A JP2011196698 A JP 2011196698A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- current
- magnetoresistive element
- magnetic field
- insulating substrate
- conductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、消費電流が小さく、かつ小形で、出力の直線性が良好な電流検出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の電流検出装置は、磁気抵抗素子センサ25における絶縁基板の法線方向を導体23に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して傾斜させることにより、前記導体23に流れる電流によって生ずる磁界の磁気抵抗素子に作用する成分を等価的に減少させ、前記導体23に流れる電流を直線性よく低消費電流で測定するようにしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の電流検出装置は、磁気抵抗素子センサ25における絶縁基板の法線方向を導体23に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して傾斜させることにより、前記導体23に流れる電流によって生ずる磁界の磁気抵抗素子に作用する成分を等価的に減少させ、前記導体23に流れる電流を直線性よく低消費電流で測定するようにしたものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両、産業機器等内において大電流を検出する電流検出装置に関するものである。
従来の電流検出装置としては図7〜図9に示すようなものが知られている(特許文献1参照)。図7(a)は従来の電流検出装置の外観斜視図を示したもので、この電流検出装置は樹脂製のケース1のトンネル部分2に導体3を通した後、ケース1ごとフランジ4で車両(図示せず)のボディ等に取り付け固定される。図7(b)は図7(a)におけるA−A線断面図を示したもので、補償電流線5と磁気抵抗素子部6および永久磁石7が所定の位置関係を保つように樹脂成形によって形成されたホルダー8で固定されている。9は前記導体3に流れる電流から発生した磁束を収束するための磁気ヨークで、磁性材などからなる。10は回路を構成する回路部品を搭載した回路基板である。
図8(a)は磁気抵抗素子部の構造と印加される磁界の方向を示すものである。図8(a)に示す磁気抵抗素子部6は絶縁基板11上に磁気抵抗薄膜をつづら折りに複数回折り返して磁気指向性を持たせた磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dをそれぞれ図のように互いに電流の流れる方向を直交させて配置し、ブリッジ構成となるように接続して外部への引出し電極A、B、C、Dを設けて構成されている。ベクトルαは永久磁石7により発生されるバイアス磁界を示し、磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dの磁気−抵抗特性における動作点を決定している。ベクトルβ、γは各々導体3、補償電流線5に流れる電流により磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dに印加される磁界を示したものである。また、図8(b)は磁気抵抗素子部6の電気的等価回路図を示したものである。
図9は上記従来の電流検出装置の動作を説明するための回路図である。前記磁気抵抗素子部6における磁気抵抗素子6a,6bの結合点Aと磁気抵抗素子6c,6dの結合点D間には定電圧を印加する電源12が接続されている。13は磁気抵抗素子6a,6dの結合点Cと、磁気抵抗素子6b,6cの結合点Bの電位差を検出する検出部で、この検出部13の出力信号によって電流制御部14が補償電流線5に流れる電流を制御している。15は出力変換部で、この出力変換部15は補償電流線5に流れる電流による負荷抵抗16での電圧降下を増幅して出力端子17に出力するものである。
導体3に流れる電流が零の時、図8(a)に示したバイアス磁界αのみが磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dに対して一定の角度(45度)をなすよう印加されるため、磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dは実質的に同一の抵抗値となる。このため、磁気抵抗素子ブリッジは平衡し、磁気抵抗素子6a,6dの結合点Cと、磁気抵抗素子6b,6cの結合点Bは同電位となり、検出部13から信号は出力されない。これにより、補償電流線5と負荷抵抗16に電流が流れないため、出力端子17に出力電圧は現れないことになる。
一方、導体3に電流が流れると、図8(a)に示した磁界βが発生して磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dに印加されるため、磁気抵抗素子6a,6cの抵抗は大きくなるとともに、磁気抵抗素子6b,6dの抵抗は小さくなる。このため、磁気抵抗素子ブリッジの平衡が破れ、磁気抵抗素子6a,6dの結合点Cと、磁気抵抗素子6b,6cの結合点Bとの間に電位差が発生する。この電位差は検出部13で検出されて電流制御部14に入力される。そして、この電流制御部14はこの電位差に基づいて補償電流線5に電流を流して、図8(a)に示した磁界γを発生させ、導体3から受ける磁界βを相殺し、磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dに印加される正味の磁界を永久磁石7により発生される磁界αのみとすることにより、磁気抵抗素子ブリッジの電位差を零にするように動作する。このようにして再び磁気抵抗素子ブリッジが平衡した時、負荷抵抗16の両端に発生する電圧をモニターし適度に増幅すれば、導体3に流れる電流に対応した信号が出力端子17に出力されることになる。
一般に磁気抵抗素子は磁気感度が高いという特徴を有する反面、磁気抵抗素子に印加される磁界の変化に対する磁気抵抗の変化が非直線的であるとともに、温度や経時等に伴い特性劣化が発生する場合があるという課題があった。これに対し、上記従来の電流検出装置においては、導体3に電流が流れている時であっても磁気抵抗素子6a,6b,6c,6dに印加される磁界は実質的に永久磁石7により発生される一定の磁界αのみとなるため、磁気抵抗素子の有する非直線的な磁気−抵抗特性および温度、経時等による特性劣化は電流検出装置としての特性にまったく関与せず、導体3に流れる電流と電流検出装置の出力信号との間の直線性が良好に保たれることになる。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
しかしながら、上記図7〜図9に示した従来の電流検出装置においては、導体3に大電流が流れると、それに応じて補償電流線5に流すべき電流が大きくなるためセンサの消費電流が大きくなってしまうという問題点があった。図7(b)を用いてこの問題点を説明する。一般に電流線路の周りに発生する磁界の強さHは電流線路に流れる電流に比例し、電流線路からの距離に反比例する。よって、仮に図7(b)において、10Aの電流が流れている導体3と磁気抵抗素子部6との実効的な距離が20mmであり、補償電流線5と磁気抵抗素子部6との距離が1mmとすれば、補償電流線5には0.5Aという大きな電流を流さなければならないことになる。導体3と磁気抵抗素子部6との実効的な距離を大きくすれば、補償電流線5に流す電流を小さくすることができるが、この場合はセンサ自体の形状寸法が大きくなってしまうことになる。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、消費電流が小さく、かつ小形で、出力の直線性が良好な電流検出装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設され、かつ隣接する磁気抵抗素子の磁気検出方向が互いに直交する状態でブリッジ状に結合された4個の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設され、かつ前記磁気抵抗素子の磁気検出方向に対して略45度をなす方向にバイアス磁界を与える磁界発生手段と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設された補償電流線とからなる磁気抵抗素子センサと、前記磁気抵抗素子の相対向する2つの結合部間に定電圧を印加する電源と、前記電源により定電圧が印加されている結合部間以外の相対向する結合部間の電位差を検出する検出手段と、前記検出手段からの出力信号に基づいて前記電位差を零にするように前記補償電流線に流れる電流を制御する電流制御手段と、前記補償電流線に流れる電流を変換して出力する回路部とを備え、前記バイアス磁界方向と前記導体に流れる電流の方向とを平行とし、かつ前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記絶縁基板の法線方向を傾斜させたもので、この構成によれば、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界が磁気抵抗素子に対して傾斜して印加されるため、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の磁気抵抗素子に作用する成分を等価的に減少させることができ、これにより、検出装置の形状を大きくすることなく、被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設され、かつ隣接する磁気抵抗素子の磁気検出方向が互いに直交する状態でブリッジ状に結合された4個の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設され、かつ前記磁気抵抗素子の磁気検出方向に対して略45度をなす方向にバイアス磁界を与える磁界発生手段と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設された補償電流線とからなる2個以上の磁気抵抗素子センサと、前記2個以上の磁気抵抗素子センサのうちから選択されたいずれかの磁気抵抗素子センサにおける磁気抵抗素子の相対向する2つの結合部間だけに定電圧を印加する電源と、前記選択された磁気抵抗素子センサにおける前記電源により定電圧が印加されている結合部間以外の相対向する結合部間の電位差を検出する検出手段と、前記選択された磁気抵抗素子センサにおける前記検出手段からの出力信号に基づいて前記電位差を零にするように前記補償電流線に流れる電流を制御する電流制御手段とを備え、前記磁気抵抗素子センサの1つは、前記バイアス磁界方向と前記導体に流れる電流の方向とを平行とし、かつ前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を直交させるとともに、他の磁気抵抗素子センサは、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を傾斜させたもので、この構成によれば、前記導体に流れる電流が小さい時には、磁気抵抗素子の絶縁基板の法線方向と、導体に流れる電流によって生ずる磁界とが直交するように配置された磁気抵抗素子センサを選択し、一方、前記導体に流れる電流が大きい時には、磁気抵抗素子の絶縁基板の法線方向と、導体に流れる電流によって生ずる磁界が傾斜するように配置された磁気抵抗素子センサを選択することにより、検出装置の形状を大きくすることなく、広い範囲の被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、磁界発生手段として薄膜磁石を用いたもので、この構成によれば、薄膜磁石を磁気抵抗素子上にスパッタ等の手段で形成し、そして、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングして形成することにより、磁界発生手段と磁気抵抗素子とを一体的に互いにきわめて近接させて、かつ精度よく配置することができるため、被測定電流をさらに高精度で測定することができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、補償電流線として巻線コイルを用いたもので、この構成によれば、補償電流線に流れる電流により発生させる磁界を巻線のターン数倍だけ増大させることができるため、補償電流線に流す電流をさらに小さくでき、これにより、被測定電流を直線性よくさらに低消費電流で測定することができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の物理量センサは、導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設され、かつ隣接する磁気抵抗素子の磁気検出方向が互いに直交する状態でブリッジ状に結合された4個の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設され、かつ前記磁気抵抗素子の磁気検出方向に対して略45度をなす方向にバイアス磁界を与える磁界発生手段と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設された補償電流線とからなる磁気抵抗素子センサと、前記磁気抵抗素子の相対向する2つの結合部間に定電圧を印加する電源と、前記電源により定電圧が印加されている結合部間以外の相対向する結合部間の電位差を検出する検出手段と、前記検出手段からの出力信号に基づいて前記電位差を零にするように前記補償電流線に流れる電流を制御する電流制御手段と、前記補償電流線に流れる電流を変換して出力する回路部とを備え、前記バイアス磁界方向と前記導体に流れる電流の方向とを平行とし、かつ前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記絶縁基板の法線方向を傾斜させたもので、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界が磁気抵抗素子に対して傾斜して印加されるため、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の磁気抵抗素子に作用する成分を等価的に減少させることができ、これにより、検出装置の形状を大きくすることなく、被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1,3に記載の発明について説明する。図1(a)は本発明の実施の形態1における電流検出装置の斜視図を示したもので、この電流検出装置は樹脂製のケース21のトンネル部分22に導体23を通した後、ケース21ごとフランジ24で車両(図示せず)のボディ等に取り付け固定される。図1(b)は図1(a)におけるB−B線断面図を示したもので、磁気抵抗素子センサ25が樹脂成形によって形成された台座26の上に固定されている。27は被測定電流から発生した磁束を収束するための磁気ヨークで、この磁気ヨーク27は磁性薄膜などからなり、そして、前記磁気抵抗素子センサ25はこの磁気ヨーク27内に形成されたギャップ28内に配置されている。また、29は回路部品(図示せず)が搭載された回路基板である。そして、前記導体23に被測定電流が流れると、導体23の周囲に磁界が発生する。この磁界は磁気ヨーク27内に閉じ込められ、ギャップ28内に均一に放射される。また、前記磁気抵抗素子センサ25はこうしてギャップ28内に形成された磁界に対してその絶縁基板の法線方向を傾斜して配置されているものである。
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1,3に記載の発明について説明する。図1(a)は本発明の実施の形態1における電流検出装置の斜視図を示したもので、この電流検出装置は樹脂製のケース21のトンネル部分22に導体23を通した後、ケース21ごとフランジ24で車両(図示せず)のボディ等に取り付け固定される。図1(b)は図1(a)におけるB−B線断面図を示したもので、磁気抵抗素子センサ25が樹脂成形によって形成された台座26の上に固定されている。27は被測定電流から発生した磁束を収束するための磁気ヨークで、この磁気ヨーク27は磁性薄膜などからなり、そして、前記磁気抵抗素子センサ25はこの磁気ヨーク27内に形成されたギャップ28内に配置されている。また、29は回路部品(図示せず)が搭載された回路基板である。そして、前記導体23に被測定電流が流れると、導体23の周囲に磁界が発生する。この磁界は磁気ヨーク27内に閉じ込められ、ギャップ28内に均一に放射される。また、前記磁気抵抗素子センサ25はこうしてギャップ28内に形成された磁界に対してその絶縁基板の法線方向を傾斜して配置されているものである。
図2(a)は前記磁気抵抗素子センサ25の上面図、図2(b)は図2(a)におけるC−C線断面図である。図2(a)(b)において、30a,30b,30c,30dはセラミック等の絶縁基板31上に形成された磁気抵抗素子であり、これらはNi−Co等の強磁性体からなる厚み約0.1μmの磁気抵抗薄膜である。そして、前記磁気抵抗素子30a,30bおよび磁気抵抗素子30c,30dは各々直列に接続され、磁気検出方向であるパターンの長手方向が互いに直交している。入力電極32aは絶縁基板31上に形成されているもので、前記磁気抵抗素子30aおよび磁気抵抗素子30dと電気的に接続されている。第1の出力電極32bも絶縁基板31上に形成されており、前記磁気抵抗素子30aおよび磁気抵抗素子30bと電気的に接続されている。同様にしてグランド電極32c、第2の出力電極32dも絶縁基板31上に形成されており、各々前記磁気抵抗素子30bおよび磁気抵抗素子30c、前記磁気抵抗素子30cおよび磁気抵抗素子30dと電気的に接続されている。
33aは第1の絶縁層で、この第1の絶縁層33aは厚みが約1μmのSiO2薄膜からなり、前記磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dを覆うことにより後述する薄膜磁石34からなるバイアス磁界発生手段との電気的絶縁を行うものである。
34は薄膜磁石で、この薄膜磁石34は厚みが約0.6μmのCoPt等からなり、前記第1の絶縁層33aの上に蒸着、スパッタ法等により形成した後、露光、エッチングによりパターニングすることにより、前記磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dの磁気検出方向と45度をなす方向に長手方向を有する複数の略長方体に分割されているものである。そして、この複数の略長方体形状の薄膜の幅方向にきわめて大きな磁界を印加することにより、略長方体形状の薄膜が幅方向に磁化されて、薄膜磁石34を得ることができる。XYZ軸を図2(a)に示すように規定した時、薄膜磁石34からはY軸方向の磁界が発生し、磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dの磁気検出方向に対して45度をなす方向にバイアス磁界が印加されることになる。
33bは第2の絶縁層で、この第2の絶縁層33bは厚みが約1μmのSiO2薄膜からなり、前記薄膜磁石34を覆うことにより後述する補償電流線35との電気的絶縁を行うものである。
35は補償電流線で、この補償電流線35は厚みが約0.6μmの銅薄膜からなり、前記第2の絶縁層33bの上に蒸着法等により形成した後、露光、エッチングによりパターニングすることにより形成している。
上記したような構成とすることにより、絶縁基板31の上に磁気抵抗素子30a,30b,30c,30d、薄膜磁石34、補償電流線35を一体的に互いにきわめて近接させて、かつ精度よく配置することができるものである。
図3は図1(b)の磁気抵抗素子センサ25の近傍を拡大して示したもので、この図3において、HIは導体23に流れる電流により磁気ヨーク27のギャップ28内に発生した磁界を示し、前記磁気抵抗素子センサ25はこの磁界HIに対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を角度θだけ傾斜させている。磁気抵抗素子センサ25に対してXYZ軸を図2(a)と同様に規定すると、薄膜磁石34から発生するバイアス磁界HBはY軸方向に印加される。また、Hcは補償電流線35に流れる電流により発生する磁界であり、X軸方向内にある。
図4は本発明の実施の形態1における電流検出装置の動作を説明するための回路図を示したもので、この図4に示すように、前記磁気抵抗素子センサ25の入力電極32aとグランド電極32cとの間には定電圧を印加する電源36が接続されている。また、この図4において、37は第1の出力電極32bと第2の出力電極32dの電位差を検出する検出部で、この検出部37の出力信号によって電流制御部38が補償電流線35に流れる電流を制御している。39は出力変換部で、この出力変換部39は前記補償電流線35に流れる電流による負荷抵抗40での電圧降下を増幅して出力端子41に出力するものである。
導体23に流れる電流が零の時、図3に示したバイアス磁界HBのみが磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dに対して一定の角度(45度)をなすように印加されるため、磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dは実質的に同一の抵抗値となる。このため、磁気抵抗素子ブリッジは平衡し、第1の出力電極32bと第2の出力電極32dは同電位となり、検出部37から信号は出力されない。これにより、補償電流線35と負荷抵抗40に電流が流れないため、出力端子41には出力電圧は現れないことになる。
導体23に電流が流れると、図3に示した磁界HIが発生して磁気抵抗素子センサ25に印加され、磁気抵抗素子30a,30cの抵抗が小さくなるとともに、磁気抵抗素子30b,30dの抵抗が大きくなる。このため、磁気抵抗素子ブリッジの平衡が破れ、第1の出力電極32bと第2の出力電極32dとの間に電位差が発生する。この電位差は検出部37で検出されて電流制御部38に入力される。電流制御部38はこの電位差に基づいて補償電流線35に電流を流して、図3に示した磁界Hcを発生させ、磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dに印加される正味の磁界を薄膜磁石34から発生するバイアス磁界HBのみとすることにより、磁気抵抗素子ブリッジの電位差を零にするように動作する。こうして再び磁気抵抗素子ブリッジが平衡した時、負荷抵抗40の両端に発生する電圧をモニターして適度に増幅すれば、導体23に流れる電流に対応した信号が出力端子41に出力されることになる。
このように、本発明の実施の形態1における電流検出装置においては、導体23に電流が流れている時であっても磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dに印加される磁界は実質的に薄膜磁石34から発生する一定の磁界HBのみとなるため、磁気抵抗素子の有する非直線的な磁気−抵抗特性および温度、経時等による特性劣化が電流検出装置としての特性にまったく関与せず、導体23に流れる電流と電流検出装置の出力信号との間の直線性が良好に保たれることになる。
この場合、上記したように前記磁気抵抗素子センサ25は磁界HIに対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を角度θだけ傾斜させているため、磁気抵抗素子30a,30b,30c,30dの磁気検出方向に印加される磁界の強さはHIcosθとなりHIよりも小さくなる。そのため、この磁界の強さHIcosθを相殺するために補償電流線35に流すべき電流は小さくてすむことになる。これにより、検出装置の形状を大きくすることなく、被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。図5(a)は本発明の実施の形態2における電流検出装置の斜視図、図5(b)は図5(a)におけるD−D線断面図、図5(c)は図5(b)のA部拡大図である。なお、この本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。図5(a)は本発明の実施の形態2における電流検出装置の斜視図、図5(b)は図5(a)におけるD−D線断面図、図5(c)は図5(b)のA部拡大図である。なお、この本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1の構成と同様の構成を有するものについては、同一符号を付しており、その説明は省略する。
図5(a)(b)(c)において、本発明の実施の形態2が上記した本発明の実施の形態1と相違する点は、磁気ヨーク27内に形成されたギャップ28内において、図2で示した構成を有する複数の磁気抵抗素子センサ45,46が樹脂成形によって形成された台座47の上に配置され、そして前記磁気抵抗素子センサ45は導体23に流れる電流によって前記ギャップ28内に発生する磁界HIに対して前記磁気抵抗素子センサ45における絶縁基板の法線方向を角度θだけ傾斜させているとともに、前記磁気抵抗素子センサ46は磁界HIに対して前記磁気抵抗素子センサ46における絶縁基板の法線方向を直交させた点である。前記磁気抵抗素子センサ45,46における絶縁基板上に形成した薄膜磁石から発生するバイアス磁界HB1,HB2はともに紙面の垂直方向に印加されている。また、HC1,HC2は各々の磁気抵抗素子センサ45,46における絶縁基板上に形成した補償電流線に流れる電流により発生する磁界であり、各々の絶縁基板の表面に沿う方向に印加される。
導体23に流れる電流が小さい時には、磁気抵抗素子センサ46の入力電極とグランド電極との間のみに定電圧が印加されるとともに、検出部37bの出力が電流制御部38に接続される。電流制御部38は磁気抵抗素子センサ46に印加される正味の磁界がバイアス磁界HB2のみとなるように補償電流線35に流れる電流を制御する。この電流によって負荷抵抗40の両端に発生する電圧をモニターして適度に増幅すれば、導体23に流れる電流に対応した信号が出力端子41に出力されることになる。被測定電流に流れる電流が大きくなると、磁気抵抗素子センサ45の入力電極とグランド電極との間のみに定電圧が印加されるとともに、検出部37aの出力が電流制御部38に接続される。電流制御部38は磁気抵抗素子センサ45に印加される正味の磁界がバイアス磁界HB1のみとなるように補償電流線35に流れる電流を制御する。この電流によって負荷抵抗40の両端に発生する電圧をモニターして適度に増幅すれば、導体23に流れる電流に対応した信号が出力端子41に出力されることになる。このような構成とすることにより、検出装置の形状を大きくすることなく、広い範囲の被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるという効果が得られるものである。
なお、本発明の実施の形態1,2において使用した磁気ヨーク27を削除しても本発明の目的を達成することは可能であるが、磁気ヨーク27を使用しない場合には導体23から発生した磁界が外部に漏れないようにケース21を覆う磁気シールドを設けることが望ましい。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。図6(a)は本発明の実施の形態3における電流検出装置の磁気抵抗素子センサを示す斜視図、図6(b)は図6(a)におけるE−E線断面図である。
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。図6(a)は本発明の実施の形態3における電流検出装置の磁気抵抗素子センサを示す斜視図、図6(b)は図6(a)におけるE−E線断面図である。
図6(a)(b)において、本発明の実施の形態3における電流検出装置の磁気抵抗素子センサが図2に示した本発明の実施の形態1,2における電流検出装置の磁気抵抗素子センサと相違する点は、巻線コイル50を絶縁基板31の周囲に巻回して補償電流線とした点である。このような構成とすることにより、補償電流線に流れる電流により発生する磁界を巻線のターン数倍だけ増大させることができるため、補償電流線に流す電流をさらに小さくでき、これにより、被測定電流を直線性よくさらに低消費電流で測定することができるという効果が得られるものである。
本発明の電流検出装置は、導体に流れる電流によって生ずる磁界の磁気抵抗素子に作用する成分を等価的に減少させることができ、これにより、検出装置の形状を大きくすることなく、被測定電流を直線性よく低消費電流で測定することができるという効果を有するものであり、特に、車両、産業機器等内における電流を検出する電流検出装置として有用なものである。
23 導体
25 磁気抵抗素子センサ
30a,30b,30c,30d 磁気抵抗素子
31 絶縁基板
34 薄膜磁石
35 補償電流線
36 電源
45,46 磁気抵抗素子センサ
50 巻線コイル
25 磁気抵抗素子センサ
30a,30b,30c,30d 磁気抵抗素子
31 絶縁基板
34 薄膜磁石
35 補償電流線
36 電源
45,46 磁気抵抗素子センサ
50 巻線コイル
Claims (4)
- 導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設され、かつ隣接する磁気抵抗素子の磁気検出方向が互いに直交する状態でブリッジ状に結合された4個の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設され、かつ前記磁気抵抗素子の磁気検出方向に対して略45度をなす方向にバイアス磁界を与える磁界発生手段と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設された補償電流線とからなる磁気抵抗素子センサと、前記磁気抵抗素子の相対向する2つの結合部間に定電圧を印加する電源と、前記電源により定電圧が印加されている結合部間以外の相対向する結合部間の電位差を検出する検出手段と、前記検出手段からの出力信号に基づいて前記電位差を零にするように前記補償電流線に流れる電流を制御する電流制御手段と、前記補償電流線に流れる電流を変換して出力する回路部とを備え、前記バイアス磁界方向と前記導体に流れる電流の方向とを平行とし、かつ前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記絶縁基板の法線方向を傾斜させた電流検出装置。
- 導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設され、かつ隣接する磁気抵抗素子の磁気検出方向が互いに直交する状態でブリッジ状に結合された4個の磁気抵抗素子と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設され、かつ前記磁気抵抗素子の磁気検出方向に対して略45度をなす方向にバイアス磁界を与える磁界発生手段と、前記磁気抵抗素子に近接して前記絶縁基板上に配設された補償電流線とからなる2個以上の磁気抵抗素子センサと、前記2個以上の磁気抵抗素子センサのうちから選択されたいずれかの磁気抵抗素子センサにおける磁気抵抗素子の相対向する2つの結合部間だけに定電圧を印加する電源と、前記選択された磁気抵抗素子センサにおける前記電源により定電圧が印加されている結合部間以外の相対向する結合部間の電位差を検出する検出手段と、前記選択された磁気抵抗素子センサにおける前記検出手段からの出力信号に基づいて前記電位差を零にするように前記補償電流線に流れる電流を制御する電流制御手段とを備え、前記磁気抵抗素子センサの1つは、前記バイアス磁界方向と前記導体に流れる電流の方向とを平行とし、かつ前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を直交させるとともに、他の磁気抵抗素子センサは、前記導体に流れる電流によって生ずる磁界の方向に対して前記磁気抵抗素子センサにおける絶縁基板の法線方向を傾斜させた電流検出装置。
- 磁界発生手段として薄膜磁石を用いた請求項1または2記載の電流検出装置。
- 補償電流線として巻線コイルを用いた請求項1〜3のいずれかに記載の電流検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010060600A JP2011196698A (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | 電流検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010060600A JP2011196698A (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | 電流検出装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2011196698A true JP2011196698A (ja) | 2011-10-06 |
Family
ID=44875141
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2010060600A Pending JP2011196698A (ja) | 2010-03-17 | 2010-03-17 | 電流検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2011196698A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150030463A (ko) * | 2013-09-12 | 2015-03-20 | 엘지이노텍 주식회사 | 멤스 전류 센서 |
-
2010
- 2010-03-17 JP JP2010060600A patent/JP2011196698A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20150030463A (ko) * | 2013-09-12 | 2015-03-20 | 엘지이노텍 주식회사 | 멤스 전류 센서 |
| KR102052967B1 (ko) | 2013-09-12 | 2019-12-09 | 엘지이노텍 주식회사 | 멤스 전류 센서 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US8269492B2 (en) | Magnetic balance type current sensor | |
| US8519704B2 (en) | Magnetic-balance-system current sensor | |
| US7737678B2 (en) | Magnetic sensor and current sensor | |
| US8754642B2 (en) | Magnetic balance type current sensor | |
| JP6255902B2 (ja) | 磁界検出装置 | |
| US11397225B2 (en) | Current sensor, magnetic sensor and circuit | |
| JP5888402B2 (ja) | 磁気センサ素子 | |
| JPH0792199A (ja) | 電流センサ | |
| JP2012078232A (ja) | 電流検出装置 | |
| US7355382B2 (en) | Current sensor and mounting method thereof | |
| JP2017072375A (ja) | 磁気センサ | |
| JPWO2011155261A1 (ja) | 磁気平衡式電流センサ | |
| US11009569B2 (en) | Magnetic field sensing device | |
| JP2019219294A (ja) | 磁気センサ | |
| JP2013200253A (ja) | 電力計測装置 | |
| JP6394740B2 (ja) | 磁界検出装置 | |
| WO2015125699A1 (ja) | 磁気センサ | |
| JP5161055B2 (ja) | 磁界検出装置 | |
| JP5631378B2 (ja) | 磁界検出方法 | |
| JP2011196698A (ja) | 電流検出装置 | |
| JP2020041869A (ja) | 磁気センサ | |
| JP2006156661A (ja) | 薄膜磁気抵抗素子及びその製造方法並びに薄膜磁気抵抗素子を用いた磁気センサ | |
| JP2013200252A (ja) | 電力計測装置 | |
| JP2013047610A (ja) | 磁気平衡式電流センサ | |
| JP2013200250A (ja) | 電力計測装置 |