JP2011237272A - 光距離計及び距離測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被測定面の位置をその反射率に左右されず、安定して高精度に測定し得る共焦点分光方式の光距離計及び距離測定方法を提供する
【解決手段】光距離計21は、白色光源22からの照明光を複屈折板27により常光成分と異常光成分とに分離し、被測定面34aの光軸上の異なる位置で結像するように投射する。被測定面からの反射光を合波し、回折格子29により波長毎に分散させ、複屈折板30により再び常光成分と異常光成分とに分離して撮像素子31に入射させる。信号処理部33が、撮像素子から出力された電気信号を処理して常光成分及び異常光成分の光強度P1,P2を検出しかつ差分ΔP=P1−P2を算出する。差分ΔPが0となる波長λ0を検出することによって、被測定面の位置が求まる。
【選択図】図1
【解決手段】光距離計21は、白色光源22からの照明光を複屈折板27により常光成分と異常光成分とに分離し、被測定面34aの光軸上の異なる位置で結像するように投射する。被測定面からの反射光を合波し、回折格子29により波長毎に分散させ、複屈折板30により再び常光成分と異常光成分とに分離して撮像素子31に入射させる。信号処理部33が、撮像素子から出力された電気信号を処理して常光成分及び異常光成分の光強度P1,P2を検出しかつ差分ΔP=P1−P2を算出する。差分ΔPが0となる波長λ0を検出することによって、被測定面の位置が求まる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学式に非接触で対象物までの距離、その位置や形状等を測定するための光距離計及び距離測定方法に関する。
従来、対象物の表面に光を照射してその反射光を検出することによって、該表面までの距離やその位置、変位等を測定し、更に測定結果から対象物の2次元、3次元形状を計測するために様々な光学的手法が採用されている。このような光学的手法には、主に共焦点分光法、合焦検出法、光波干渉法、三角測量法がある。
一般に共焦点分光方式の距離センサーは、光源と、該光源から光を測定対象物の表面に配向する色収差光学系と、測定対象物の表面から反射した光を検出する光検出器とを備える(例えば、特許文献1を参照)。光源からの光は、色収差レンズ系によりスペクトル成分毎に異なる焦点位置で集束するので、測定対象物表面からの反射光をスペクトル成分毎に検出し、その光強度から測定対象物表面までの距離を求めることができる。更にかかる共焦点分光方式において、光走査手段で光源から測定対象物に光を走査し、常に焦点が対象物表面に合った波長の光が検出されるようにして、波長ピーク位置の高速測定を可能にした計測機が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
別の共焦点分光方式では、少なくとも2種類の波長の光を発生する光源と、光源の光の強度を検出する第1の光電検出器と、光源の光を被測定面の光軸上の異なる焦点位置に集束させる色収差レンズと、被測定面からの反射光の強度を検出する第2の光電検出器と、演算処理装置とからなる光学式変位検出装置が知られている(例えば、特許文献3を参照)。この装置は、両光電検出器から検出した光強度を波長毎に演算比較することによって、被測定面の変位を測定する。
また、合焦検出方式の位置検出装置は、点光源から光を被測定物に収束させ、該点光源の像が被測定物上で合焦するように装置側と被測定物との相対位置を調整し、合焦が得られた位置をスケール等の測定手段で計測して位置や距離を検出する。このような装置側と被測定物とを相対移動させる駆動手段や移動量の測定手段を省略してシステムを簡略化し、駆動手段や測定手段の精度の影響を排除するために、波長可変レーザ光源を用いたレーザ変位計が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。
また、光波干渉方式では、光源からの光をビームスプリッターで分離し、その一方を測定対象物及びベースプレートからそれぞれ反射させ、かつ参照鏡で反射させた他方の光とそれぞれ干渉させ、得られた2つの干渉縞の端数値から測定対象物の寸法を測定する(例えば、特許文献5を参照)。別の光波干渉方式では、光源から出射されて、被測定物で反射された光と参照ミラーで反射された光とを干渉させ、その干渉光波を参照ミラーの位置を変えながら記録し、これを位相に変換して被測定物の面形状を測定する(例えば、特許文献6を参照)。
しかしながら、上述した光波干渉方式は、高い精度が得られる反面、被測定物からの反射光が、明確な干渉縞を生成し得るように、好ましくは参照光と同程度の十分な光強度が必要である。そのため、被測定物はその表面が十分な鏡面状態でなければならないという制限がある。また、干渉縞は、光路中の空気のゆらぎや振動の影響を受け易く、高い安定性を得ることが困難である。
また、合焦検出方式は、被測定物の表面が鏡面であることを必要とせず、光路中の空気のゆらぎや振動の影響を受けない点で有利である。しかしながら、被測定物と装置側とを光軸方向に相対移動させて合焦点を得るために、機械的な駆動手段が必要である。そのため、この駆動手段による移動量によって測定範囲が設定され、その分解能が測定精度を大きく左右する虞がある。
これに対し、共焦点分光方式は、合焦検出方式のような機械的駆動手段を必要とせず、その測定範囲が測定対象物に光を入射する光学系の色収差量により設定される点で有利である。しかしながら、従来の共焦点分光方式による測定装置には、以下のような問題点がある。
図7は、従来の共焦点分光方式の光距離計の典型例を示している。この光距離計1において、白色光源2から出射した光は、コリメートレンズ3により平行光に変換され、ビームスプリッター4により反射され、集光レンズ5により集光されて、ピンホール6を通過する。前記ピンホールを出た光は、色収差レンズ7によって、異なる波長成分L1,L2毎に測定対象物8の被測定面8aの光軸上の異なる位置S1,S2に結像するように集光される。測定対象物8は、色収差レンズ7に関して光軸上を前後に変位させることができる。
前記被測定面で反射された各波長成分の光は、色収差レンズ7を介して合波され、再びピンホール6を通過した後、コリメートレンズである集光レンズ5により平行光に変換され、ビームスプリッター4を透過する。前記ビームスプリッターを透過した平行光は、回折格子9によって、異なる波長成分L1,L2毎に異なる回折角度に回折され、集光レンズ10によって測定光として撮像素子11の異なる位置に集光される。
集光された測定光は、撮像素子11の受光部に入射して検出され、電気信号として処理装置12に出力される。図8は、処理装置12により処理された測定光の分光スペクトルを示している。図中、実線P1は、測定対象物8の被測定面8aが光軸上の位置S1付近にある場合、破線P2は、該被測定面が位置S2付近にある場合をそれぞれ示す。波長成分L1,L2の光は、それぞれ被測定面8aが位置S1,S2にあるとき、該被測定面上で合焦する。従って、図8において曲線P1,P2から光強度が最大となるピーク波長λ1,λ2を検出することによって、被測定面8aの位置S1,S2が測定される。
しかしながら、図8に示すように、光強度曲線P1,P2は、ピーク付近が比較的緩やかである。更に、撮像素子11は、一般に多数の光電変換素子を一定間隔で配列したアレイで構成される。従って、図8の光強度曲線P1,P2は、実際には、前記各光電変換素子からの出力をプロットした多数の点を結んでできた近似曲線である。そのため、光強度曲線はノイズや光距離計自体の誤差でばらつきを生じ易く、ピーク波長λ1,λ2を正確に検出することが比較的困難なため、測定誤差を生じる虞がある。
また、測定対象物8の被測定面8aが無色の鏡面でなく、着色されている場合、その色によって各波長の反射率が異なる。前記被測定面が反射率の低い色に着色されていると、撮像素子11から検出される光強度は、前記反射率に対応して低下する。
図9は、被測定面8aの反射率が、図中一点差線で示すように波長に関して変化すると仮定した場合に検出される分光スペクトルを示している。図中、比較のため、図8の全反射の場合の光強度曲線P1,P2をそれぞれ破線で示す。光強度曲線P1は、対応する波長域の反射率が低いので、ピーク位置が非常に低くかつ+側に大きくシフトし、全体として非常に緩やかな光強度曲線p1となっている。光強度曲線P2は、対応する波長域の反射率が比較的高いので、ピーク位置が少し低下しかつ+側にシフトし、全体として幾分緩やかな光強度曲線p2となっている。いずれの場合も、光強度曲線のピーク付近が全反射の場合よりも緩やかなだけでなく、ピーク波長がずれるので、被測定面8aの位置を正確に検出することは困難である。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、被測定面の反射率に拘わらず、その位置を高精度にかつ安定して測定し得る共焦点分光方式の光距離計及び距離測定方法を提供することにある。
本発明の光距離計は、上記目的を達成するために、光源と、該光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させかつ第1及び第2偏光方向成分を被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投写する照明光学系と、光検出器と、被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分をそれぞれ光検出器の異なる位置に結像させる検出光学系とを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、光検出器は、被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分の光強度をそれぞれ検出することができる。検出された第1及び第2偏光方向成分は、被測定面の光軸上の結像位置が異なるので、それらの光強度は、互いに異なる位置にピーク波長を有する曲線となる。それら光強度の差分を算出すると、必ず0点を通過し、0点付近で比較的急峻にかつ直線的に変化する波形の光強度曲線が得られる。この差分が0値となる波長は、ピーク波長よりも高精度に検出できるから、これを用いることによって、被測定面の位置をより高精度に測定することができる。
しかも、被測定面の反射率が波長に関して一定でない場合、それが、検出される第1及び第2偏光方向成分の光強度に大きく作用して、ピーク波長の位置がずれてしまう。そのような場合でも、光強度の差分が0値となる波長は変化しないので、安定して被測定面の位置を測定することができる。
或る実施例では、照明光学系が、光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させる複屈折板と、該複屈折板から出射した第1及び第2偏光方向成分を被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投写する集光レンズとを有することによって、ノイズや誤差の少ない光距離計を構成することができる。
別の実施例では、照明光学系が、光源からの照明光を伝送して複屈折板に入射させる偏波保持ファイバーを有することにより、光距離計の本体部分から離れた位置にある測定対象物の被測定面を測定することができる。
また、別の実施例では、照明光学系が、光源からの照明光を集光し、拡散させて複屈折板に入射させるように、多数のピンホールを配列したピンホールアレイを有することにより、被測定面上の多数の点について同時に測定を行うことができる。これによって、測定対象物の2次元形状をより簡単に測定することができる。更に、被測定面を照明光によりスキャンすることによって、測定対象物の2次元形状を測定することもできる。
更に別の実施例によれば、照明光学系が、被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分を合波して検出光学系に出射し、検出光学系が、照明光学系からの入射光を第1及び第2偏光方向成分に分離させるように構成することによって、被測定面からの反射光の光路を偏光方向によって分けて設ける必要が無いので、より簡単な構成にすることができる。
或る実施例では、光源が白色光源であることにより、広範な波長範囲について測定を行うことができる。この場合、検出光学系は、照明光学系からの入射光を異なる波長毎に分散させる分散素子を有する必要がある。
別の実施例では、光検出器に入射した第1及び第2偏光方向成分の光強度を検出し、第1偏光方向成分と第2偏光方向成分の光強度の差分を算出し、光強度の差分が0値となる波長を決定する信号処理部を更に備えることにより、外部の処理装置を要することなく、光距離計単体で被測定面の位置を測定することができる。
本発明の別の側面によれば、光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させ、第1及び第2偏光方向成分を被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投射し、被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分の光強度をそれぞれ検出し、第1偏光方向成分と第2偏光方向成分の光強度の差分を算出し、該光強度の差分が0値となる波長を決定し、この波長に基づいて被測定面の位置を測定する距離測定方法が提供される。
被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分の光強度の差分が0値となる波長は、ピーク波長よりも高精度に検出でき、かつ被測定面の反射率の影響を受けないから、被測定面の位置をより高精度に安定して測定することができる。
或る実施例では、照明光が白色光であり、被測定面から反射された第1及び第2偏光方向成分を異なる波長毎に分散させた後、第1及び第2偏光方向成分の光強度を検出することにより、広範な波長範囲について測定を行うことができる。
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。尚、添付図面において、同一又は類似の構成要素は同一又は類似の参照符号を付して表示する。
図1は、本発明による光距離計の第1実施例の構成を示している。本実施例の光距離計21は、その本体部分から離れた位置にある測定対象物に照明光を投射しかつその反射光を受光するためのヘッド部21aを備える。
光距離計21の本体部分は、白色光源22と、コリメートレンズ23と、ビームスプリッター24とが同一光軸上に配置され、それに直交する光軸上に集光レンズ25と、光ファイバー26の一方の端部26aとが配置されている。光ファイバー26は、その断面内で複屈折性を有する偏波保持ファイバーからなり、その他方の端部26bがヘッド部21aに接続されている。
ヘッド部21aは、図2に示すように、光ファイバー26の端部26bと同一光軸上に、複屈折板27と、色収差レンズ28とが配置されている。複屈折板27は、例えば水晶板等の複屈折材料で形成され、入射した直線偏光を互いに直交する偏光成分に、即ち常光成分と異常光成分とに分離させて出射する。色収差レンズ28は、例えばクラウンガラスとフリントガラスのように屈折率の異なる凹レンズ28aと凸レンズ28bとを貼り合わせた組合せレンズである。
更に光距離計21の本体部分は、集光レンズ25と同一光軸上に、ビームスプリッター24を挟んで反対側に凹面型回折格子29が配置され、該回折格子の回折方向に複屈折板30と、撮像素子31とが配置されている。別の実施例では、凹面型回折格子29に代えて、平板型の回折格子を用いることもできる。その場合には、図7の従来例と同様に集光レンズを配置する必要がある。
複屈折板30は、同様に水晶板等の複屈折材料で形成され、入射した直線偏光を常光成分と異常光成分とに分離させて出射する。撮像素子31は、図3に示すように、受光部としてフォトダイオードのような光電変換素子を1列に配列したリニアイメージセンサー32a,32bを2列平行に配置したものである。撮像素子31には、前記リニアイメージセンサーからの出力信号を処理するための信号処理部33が接続されている。
光距離計21において、光源22から出射した白色の照射光は、コリメートレンズ23により平行光に変換され、ビームスプリッター24により反射され、集光レンズ25により光ファイバー26の端部26aに集光される。光ファイバー26は、ピンホールと同様の開口絞りとして、照射光をその偏光状態を変化させることなくヘッド部21aまで伝送する。光ファイバー26の端部26bを出た照射光は拡散し、複屈折板27を通過する際に常光成分と異常光成分とに分離され、色収差レンズ28によって測定対象物34の被測定面34aの光軸上に結像するように集光される。
複屈折板27で分離された照射光の常光成分と異常光成分とは、同じ波長であっても、被測定面34aの光軸上の互いに異なる位置S1,S2で結像する。このとき、測定対象物34は、被測定面34aが光軸上の位置S1,S2間にあるように配置する。
前記被測定面で反射された常光成分及び異常光成分は、色収差レンズ28により収束され、再び複屈折板27を通過する際に合波されて光ファイバー26の端部26bに集光され、その偏光状態を維持したまま前記光ファイバーの中を伝送される。光ファイバー26の端部26aを出た反射光は拡散し、コリメートレンズである集光レンズ25により平行光に変換され、ビームスプリッター24を透過する。
前記ビームスプリッターを透過した平行光は、凹面型回折格子29によって、異なる波長成分L1,L2毎に異なる回折角度に回折され、測定光として撮像素子31に結像するように収束される。図3に示すように、測定光Lは、撮像素子31に入射する前に複屈折板30を通過して、常光成分Loと異常光成分Leとに分離される。常光成分Loは、複屈折板30を真直ぐに透過して一方のリニアイメージセンサー32aに入射し、異常光成分Leは、常光成分Loから所定の分離幅だけシフトして、他方のリニアイメージセンサー32bに入射する。
撮像素子31に入射した測定光は、それぞれ電気信号として信号処理部33に出力され、処理される。信号処理部33は次のような処理を行う。先ず、前記各リニアイメージセンサーからの出力信号に補正、増幅等の必要な処理を行って、常光成分Lo及び異常光成分Leの光強度P1,P2を検出する。次に、常光成分Loと異常光成分Leの光強度の差分ΔP=P1−P2を算出する。そして、差分ΔPが0となる波長λ0を検出し、この波長λ0に基づいて被測定面34aの位置を算出する。
図4(A)は、被測定面34aの反射率を一定と仮定した場合に、信号処理部33により処理された測定光の分光スペクトルを示している。上述したように、照射光が複屈折板27を介して被測定面34aに投射されるので、常光成分と異常光成分とは、同じ波長で光軸上の異なる位置に結像する。そのため、光強度P1,P2は、互いにピーク波長の位置が異なる曲線となり、差分ΔPの光強度曲線は、必ず光強度の0点を通過する。しかも、この曲線の0点付近における変化は、ピーク付近の変化に比して急峻でありかつ直線的である。従って、差分ΔP=0となる波長λ0をより高精度に検出することができる。
図4(B)は、被測定面34aの反射率が波長に関して変化すると仮定した場合に、処理装置33により処理された測定光の分光スペクトルを示している。同図において、反射率は一点差線で示すように変化する。この影響で、常光成分Lo及び異常光成分Leの光強度p1,p2は、図9の従来技術に関連して上述したように、図4(A)の光強度P1,P2に対して波形が大きく変形し、ピーク波長もずれている。これに対応して、光強度p1,p2の差分Δp=p1−p2も、図4(A)の波形から大きく変形している。この場合も、差分Δpの光強度曲線は必ず光強度の0点を通過する。
図4(C)は、図4(B)における差分Δpの光強度曲線を、図4(A)における差分ΔPの光強度曲線と対比して示している。同図から分かるように、差分Δpの光強度曲線が0点を通る波長は、差分ΔPの光強度曲線が0点を通る波長λ0と全く同じである。このように本発明によれば、測定光の常光成分及び異常光成分についてそれぞれ検出した信号の差分を用いることによって、被測定面34aの反射率やノイズ等の影響を受けることなく、該被測定面の位置を高精度に検出することができる。
図5(A)は、本発明による光距離計の第2実施例の構成を示している。本実施例の光距離計41は、白色光源42と、集光レンズ43と、ビームスプリッター44とが同一光軸上に配置され、それに直交する光軸上にピンホール板45と、複屈折板46と、テレセントリック色収差レンズ47とが配置されている。ピンホール板45と同一光軸上にビームスプリッター44を挟んで反対側には、凹面型回折格子48が配置され、該回折格子の回折方向に複屈折板49と、撮像素子50とが配置されている。
ピンホール板45は、図5(B)に示すように、多数のピンホール45aを一定間隔で横1列に配置したピンホールアレイからなる。複屈折板46,49は、第1実施例と同様に、例えば水晶板等の複屈折材料で形成され、入射した直線偏光を互いに直交する偏光成分に、即ち常光成分と異常光成分とに分離させて出射する。別の実施例では、凹面型回折格子48に代えて、平板型の回折格子を用いることもできるが、その場合は図7の従来例と同様に集光レンズが必要である。
撮像素子50は、受光部としてフォトダイオードのような多数の光電変換素子を、例えば格子状に平面配置したエリアイメージセンサーである。本実施例では、図6に示すように、多数のフォトダイオード51a,52aを1列に配列したフォトダイオードアレイ51,52を多数列平行に配置したものを使用する。撮像素子50には、前記フォトダイオードアレイからの出力信号を処理するための信号処理部53が接続されている。
光距離計41において、光源42から出射した白色の照射光は、集光レンズ43により収束され、ビームスプリッター44により反射されて、前記ピンホールアレイの各ピンホール45aに集光される。各ピンホール45aを出た照射光は拡散し、それぞれ複屈折板46を通過する際に常光成分と異常光成分とに分離され、テレセントリック色収差レンズ47によって互いに平行に、かつ前記各ピンホールの位置に対応する測定対象物54の被測定面54a上の各点において、その光軸上に結像するように集光される。
複屈折板46で分離された各照射光の常光成分と異常光成分とは、それぞれ同じ波長であっても、被測定面54aの光軸上の互いに異なる位置S1,S2で結像する。測定対象物54は、被測定面54aが光軸上の位置S1,S2間にあるように配置する。
前記被測定面の各点で反射された常光成分及び異常光成分は、それぞれテレセントリック色収差レンズ47により収束され、再び複屈折板46を通過する際に合波され、それぞれ元のピンホール45aに集光される。前記各ピンホールを出た反射光は、拡散してビームスプリッター44を透過し、凹面型回折格子48に入射して、それぞれ異なる波長成分L1,L2毎に異なる回折角度に回折され、測定光として撮像素子50に結像するように収束される。
測定光は、撮像素子50に入射する前に複屈折板49を透過して、常光成分Loと異常光成分Leとに分離される。図6に示すように、常光成分Loは、複屈折板49を真直ぐに透過して一方のフォトダイオードアレイ51に入射し、異常光成分Leは、常光成分Loから所定の分離幅だけシフトして、他方のフォトダイオードアレイ52に入射する。本実施例では、被測定面54aの各点からの測定光を、それぞれ前記各フォトダイオードアレイの対応するフォトダイオード51a,52aに同時に入射させることができる。
撮像素子50に入射した測定光は、第1実施例と同様にそれぞれ電気信号として信号処理部53に出力され、処理される。即ち、信号処理部53は、前記各フォトダイオードアレイからの出力信号に補正、増幅等の必要な処理を行い、常光成分Lo及び異常光成分Leの光強度P1,P2を検出し、それら光強度の差分ΔP=P1−P2を算出する。そして、被測定面54a上の前記各点について、それぞれ差分ΔPが0となる波長λ0を検出し、これらの波長λ0に基づいて前記各点の位置を同時に算出する。
このように本実施例によれば、被測定面54aにおける反射率の変化やノイズ等の影響を受けることなく、多数の点の位置を一度に高精度に検出し、該被測定面の2次元形状を測定することができる。更に、被測定面54aをスキャンして照明光を投射すれば、測定対象物54の3次元形状を測定することもできる。
別の実施例では、ピンホール板45のピンホールアレイをスリット状の開口絞りに変更することができる。この場合、被測定面54a上の位置を連続的な線として測定することができる。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、その技術的範囲内で様々な変形又は変更を加えて実施することができる。例えば、第1実施例における光ファイバーは、ピンホールに置き換えることができる。また、各実施例における複屈折板は、平行平板構造や2焦点レンズ等、他の公知の様々な構造のものを使用することができる。更に、白色光源に代えて、波長可変光源を用いることもできる。この場合、測定面からの反射光は、撮像素子に入射させる前に単に偏光方向によって分離できればよいから、回折格子のような分散素子を省略することができる。
1,21,41…光距離計、2,22,42…白色光源、3,23…コリメートレンズ、4,24,44…ビームスプリッター、5,10,25,43…集光レンズ、6,45a…ピンホール、7,28…色収差レンズ、8,34,54…測定対象物、8a,34a,54a…被測定面、9…回折格子、11,31,50…撮像素子、12…処理装置、21a…ヘッド部、26…光ファイバー、26a,26b…端部、27,30,46,49…複屈折板、28a…凹レンズ、28b…凸レンズ、29,48…凹面型回折格子、32a,32b…リニアイメージセンサー、33,53…信号処理部、45…ピンホール板、47…テレセントリック色収差レンズ、51,52…フォトダイオードアレイ、51a,52a…フォトダイオード。
Claims (10)
- 光源と、前記光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させかつ前記第1及び第2偏光方向成分を被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投写する照明光学系と、光検出器と、前記被測定面から反射された前記第1及び第2偏光方向成分をそれぞれ前記光検出器の異なる位置に結像させる検出光学系とを備えることを特徴とする光距離計。
- 前記照明光学系が、前記光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させる複屈折板と、前記複屈折板から出射した前記第1及び第2偏光方向成分を前記被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投写する集光レンズとを有することを特徴とする請求項1記載の光距離計。
- 前記照明光学系が、前記光源からの照明光を伝送して前記複屈折板に入射させる偏波保持ファイバーを有することを特徴とする請求項2記載の光距離計。
- 前記照明光学系が、前記光源からの照明光を集光し、拡散して前記複屈折板に入射させるように、多数のピンホールを配列したピンホールアレイを有することを特徴とする請求項2記載の光距離計。
- 前記照明光学系が、前記被測定面から反射された前記第1及び第2偏光方向成分を合波して前記検出光学系に出射し、前記検出光学系が、前記照明光学系からの入射光を第1及び第2偏光方向成分に分離させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の光距離計。
- 前記光源が白色光源であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の光距離計。
- 前記検出光学系が、前記照明光学系からの入射光を異なる波長毎に分散させる分散素子を有することを特徴とする請求項6記載の光距離計。
- 前記光検出器に入射した前記第1及び第2偏光方向成分の光強度を検出し、前記第1偏光方向成分と第2偏光方向成分の光強度の差分を算出し、前記光強度の差分が0値となる波長を決定する信号処理部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載の光距離計。
- 光源からの照明光を互いに直交する第1及び第2偏光方向成分に分離させ、前記第1及び第2偏光方向成分を被測定面の光軸上の互いに異なる位置に結像するように投射し、前記被測定面から反射された前記第1及び第2偏光方向成分の光強度をそれぞれ検出し、前記第1偏光方向成分と第2偏光方向成分の光強度の差分を算出し、前記光強度の差分が0値となる波長を決定し、前記波長に基づいて前記被測定面の位置を測定することを特徴とする距離測定方法。
- 前記照明光が白色光であり、前記被測定面から反射された前記第1及び第2偏光方向成分を異なる波長毎に分散させた後、前記第1及び第2偏光方向成分の光強度を検出することを特徴とする請求項9記載の距離測定方法。
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