JP2011237391A - プローブカード - Google Patents

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Abstract

【課題】LSI上の電極が狭ピッチかつ複雑な配列になった場合にも、電極およびその下の構造体に損傷を与えることなく低荷重で電極との電気的導通を実現できるLSI検査用のプローブカードを提供する。
【解決手段】膜状プローブ上に設けられた四角錐台形状の穴の上に接触端子5が形成される。この接触端子5直上に膜状プローブ表面の窪み2ができることも多い。この膜状プローブ表面の窪み2を平滑にするように樹脂被膜8を形成する。この際、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストの硬化収縮量が0.1%以下の物が好ましい。
【選択図】図9

Description

本発明は、プローブカード及び半導体装置の製造技術、特に半導体集積回路の製造に用いる手法と同様の手法で形成するプローブシートを備えたプローブカード、およびそのプローブカードを含む半導体検査装置による検査工程を含む半導体装置の製造工程に適用して有効な技術に関する。
図1は、半導体集積回路を半導体ウェハ(以下、単にウェハと記す)上に形成した半導体装置の製造工程における、回路(一般的にはLSIと称する)形成後に回路の出来映えの良否判断を行う検査工程の流れの一般的な例を示すフローチャートである。
ウェハ上でLSIの作りこみを行った後(ステップS1001)、LSIの製造工程では、図1に示したように大きく分けて次の3つの検査を行う。
まず、半導体集積回路および電極を形成したウェハ状態でLSIの動作に関する初期検査を行い、導通状態および半導体素子の電気信号動作状態を把握する(ステップS1002)。その後、ダイシング処理を行い、LSIを半導体チップ(以下、単にチップと記す)の状態にする(ステップS1003)。
ダイシング処理後、動作マージンが小さいチップ、信頼性の観点から不安があるチップを摘出するために、半導体素子を高温や高印加電圧等の状態において動作させ、バーンイン検査を行う(ステップS1004)。
そして半導体装置を出荷する前に、個々のチップの性能を把握する選別検査による動作面の等級分け(ステップS1005)と、外観チェック(ステップS1006)を行う。
これらの検査により、製品として出荷できる品質のチップを選択し、必要に応じて各種の実装形態に加工する(ステップS1007)。近年では、検査コスト削減の観点から、ステップS1001とステップS1004を複合した検査を行なって検査時間の短縮や不良LSIを早い段階で除去することが求められている。
このようなLSIの検査に用いられる装置(半導体検査装置)においては、多数の接続電極を有するLSIの電気特性を検査するために、検査冶具としてプローブカードを用いる。図2は、一般的なプローブカードの構成を表す断面図である。
このプローブカードは、配線基板201の下面から斜め下方に突き出して固定されたタングステン等の硬質金属から成る金属針(プローブ)202をはんだ203で基板上の配線に電気的に接続し、固定樹脂204で配線基板201の表面に固定して構成されるプローブカードが用いられている。
このプローブカードによる検査では、プローブ202の先端をLSI上の電極に押し付けて機械的に接触させることにより電気的導通を取り、その電気特性を検査している。
近年、LSIの集積度の向上や多機能化に伴い、LSI上の電極(パッド)の数が増え、さらに電極の配列ピッチが狭くなってきている。これに伴い、上記検査用のプローブカード上のプローブについても狭ピッチ多ピン化が進行している。
このようなLSI側の推移により、上記のような硬質金属針からなるプローブでは、加工精度および組み立て精度の点から、LSI上に狭ピッチで並ぶ微小な電極に位置精度良くプローブを押し当てることが次第に困難になりつつある。
また、電極配列の狭ピッチ化に対応してプローブを配線基板表面に並べるため、プローブを構成する硬質金属針を非常に細くしなければならない。このために硬質金属針は押し付け力によって変形しやすくなり、繰り返しの押し付けに耐えられずに変形してしまう傾向がある。
加えて、上記のステップS1002を高温下で行うことも増えてきた。この際、高温においては金属針の膨張や変形により、針の先端位置の精度が顕著に低下する。
このように、硬質金属針からなるプローブでは、電極数の増加並びに電極配列の狭ピッチ化に対して好適とは言えず、電極の数の増加と狭ピッチ化とに際して確実に電気的接触を実現できるプローブカードの開発が望まれている。
このような要求が出てくることを見越して開発されたプローブカードと検査方法としては以下のようなものが挙げられる。
例えば1988年度のITC(インターナショナル テスト コンファレンス)の講演論文集の601頁から607頁(非特許文献1)に記載された技術がある。図3は、そのプローブの要部斜視(一部破断)図であり、図4はそのプローブカードの断面概略図である。
ここで用いられる導体検査用のプローブは膜状の形態のプローブ(プローブシート)である。このプローブシートは、フレキシブルな絶縁性樹脂シート301の表面にフォトリソグラフィ技術で信号配線302、補助配線303を形成する。また、絶縁性樹脂シート301の下面にグランド層304を形成する。被検査対象の半導体の電極に対応する位置に設けた絶縁性樹脂シート301のスルーホール305に、めっきにより半球状のバンプ306を形成したものをプローブの先端、いわゆる接触端子として用いる。
この膜状のプローブシートを配線基板401の配線406の先端に形成された電極と配線302、303を位置合わせした後に機械的に固定する。更に、膜状のプローブの裏面に支持板402を押し付けてプローブカードが構成される。
支持板402は、プローブを構成する膜が平面を構成できるように支持すると共に、支持ばね403を使ってプローブをLSI上の電極に所定の荷重で押し付ける機能を有するものである。この膜状プローブ405は、めっきバンプ306を接触端子404とし、これをLSIの電極に押し付けると、支持ばね403の挙動により接触端子404をLSI上の電極に擦り付ける動作をする。これにより接触端子404とLSIの電極間で電気的な導通を成立させる。
非特許文献1に開示された技術の最大の問題点は、接触端子404がめっき法で形成するドーム状のめっきバンプ306であるために、殆どの電極表面に存在する絶縁性または半絶縁性の酸化膜および吸着層を十分に破ることができないことである。このため、しばしば高電気抵抗の接触が発生し、検査においてLSIの特性を正確に測定する障害となり、良品を不良品と誤って判定することで、良品を廃棄してしまう懸念がある。この問題点のため、非特許文献1に記載の技術は、このままの形態で生産に用いられることは無かった。
非特許文献1の問題点であった接触抵抗の不安定性を改善するための技術として、特開平7−283280号公報(特許文献1)に記載された技術がある。
この特許文献1に記載された例では、図5に示す工法により形成した四角錐または四角錐台形状のバンプを接触端子として形成している。
図5は、特許文献1記載の四角錐または四角錐台形状のバンプの形成に関する工程図である。
すなわち、図5(a)に示すように、特定の面方位で切り出したシリコンウェハ501の表面の所定の位置にシリコンの異方性エッチング技術で四角錐または四角錐台形状の穴503を形成する。その後シリコンウェハ501の表面全体を酸化膜502で被覆する。
この穴503を図5(b)に示すように、酸化膜上に成膜しためっき下地膜504とレジストパターン505を使ったパターン電気めっき技術で、硬質金属膜506を成長させて埋め込む。さらに、図5(c)に示すように、硬質金属膜506のパターン上にポリイミド等の高強度の樹脂層507を形成し、その後、図5(d)に示すように、硬質金属膜506のパターン上の樹脂層507にスルーホールを開口し、パターン電気めっき技術を用いて配線508を形成する。最終的に、図5(e)のようにシリコンウェハ501の表面に形成した構造物とシリコンウェハ501とを分離することで、四角錐または四角錐台形状のコンタクタを具備する膜状のプローブを得ることができる。
特開平7−283280号公報
1988年度ITC(インターナショナル テスト コンファレンス)講演論文集(601頁〜607頁)
しかし、近年のLSIは、前述のように多数の回路を搭載しているために狭ピッチ多ピンの電極を備えている。
図6はLSIの素子及び配線の構造を示す要部断面図である。
加えて、図6に示すLSIの断面構造のように、シリコンウェハ601上に素子602間を結ぶ配線層で電気信号を高速かつ正確に伝送するために配線603、604、605、606が低電気抵抗の銅を主成分として形成されている。
また、電気信号の高速化のために、層間絶縁層607、608、609として、フッ素ドープシリコン酸化膜(FSG(Fluorosilicate glass)膜)やシリコン酸窒化膜(SiON)などの低誘電率絶縁膜(Low−k膜)など、従来の絶縁層材料であるシリコン酸化膜に比べて誘電率の一段と小さな材料を用いるようになってきている。これらの低誘電材料をはじめとする近年になって使われるようになったほとんどの低誘電材料は、低誘電率化のために材質が多孔質であるために脆く、外部からの力に対して弱い。このため、電気的な動作検査を行う際に、プローブをLSI表面の電極に強く押し当てると、電極だけでなく、その下に形成されている上記絶縁層607、608、609を破壊し、配線603、604、605、606が短絡、断線などの損傷を受けることがあり、検査することでLSIを壊してしまう事態が起こる。
さらに、近年のLSIでは、LSIの大きさをできるだけ小さくするために、素子602の上に電極を形成する構造を適用する例が増えている。しかし、このような構造の場合は、プローブが電極に接触したことにより、上から力がかかったことで素子602の動作が異常を来たすことがあり、この点からも検査においてLSIを壊すことが危惧されている。検査時に中途半端に壊れた半導体素子602や絶縁層607、608、609は初期的には異常無く動作をしていても、使用時の温度変化などで破壊が進み、短時間で動作しなくなる信頼性上の問題もある。
従って、このような異常をもたらすことの無いプローブの開発が望まれている。
このような材質的に脆い材料である低誘電材料を絶縁層として使用しているLSI上の電極に対してプローブを押し当て、どの程度の力であれば破壊しないのかを調べたところ、加えられる力は電極に対して垂直な力で数10mN以下の低い荷重であることが判明した。このことは、このような低い荷重でも良好な電気的導通が実現できるプローブが必要であることを示している。
さらに、押し付け荷重の抑制の他にも、電極の狭ピッチ化に対応するためにプローブ先端位置の高精度化が必要である。加えて、電極が小さくなるためにプローブを電極に押し当てることで発生する電極上の傷の影響が無視できなくなり、この傷の上からワイヤボンディングあるいは接続用バンプを形成して外部回路と接続しても、傷を起点として接続破壊が発生してしまうことが危惧されるため、この傷を極力小さくすることも必要となっている。
本発明の目的は、LSI上の電極が狭ピッチかつ複雑な配列になった場合にも、電極およびその下の構造体に損傷を与えることなく低荷重で電極との電気的導通を実現できるLSI検査用のプローブカードを提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
本発明の代表的な実施の形態に関わるプローブカードは、被検査対象に設けられた複数の電極と接触する複数の接触端子と、接触端子と一体に形成されたパッドと、パッドの各々から引き出された配線と、パッドおよび配線を覆う樹脂膜と、配線と電気的に接続され、かつ外部の配線基板上の電極に対して接続される複数の周辺電極とが形成された膜状のプローブと、を有し、膜状のプローブにおける接触端子が露出している主面とは逆側の裏面において、少なくとも接触端子の直上に相当する領域に樹脂ペーストを塗布し、これを硬化させたことを特徴とする。
このプローブカードは、膜状のプローブに塗布する樹脂ペーストは、主たる成分が室温または加熱により硬化し、硬化物が100℃以上の耐熱性を有することを特徴としても良い。
このプローブカードは、樹脂ペーストの塗布領域の端が最も近い接触端子から10mm以内であることを特徴としても良い。
このプローブカードは、樹脂ペーストが硬化した樹脂層の表面凹凸の高低差が1μm以下であることを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、樹脂ペーストの塗布後または硬化後に樹脂上に金属またはセラミックスから成る板材を直接載せることを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、硬化した樹脂ペースト上に1枚または複数枚の樹脂シートを載せ、さらにこのシート上に金属またはセラミックスから成る板材を載せたことを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、樹脂ペーストの塗布・硬化を膜状のプローブの形成工程中に行なうことを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、樹脂ペーストの塗布・硬化を、該プローブカードの組立後に膜状のプローブの接触性の検査と組み合わせて製造されることを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、塗布する樹脂ペーストが、硬化する際の体積収縮率が1%以下の材料であることを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、樹脂ペーストを、該プローブカードに形成された接触端子の全数の裏面に対して塗布したことを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、樹脂ペーストを、該プローブカードに形成された接触端子の中の特定の端子または特定の端子群の裏面に対して塗布したことを特徴としても良い。
このプローブカードにおいて、膜状のプローブの接触端子と反対の面上にエラストマシートを1枚以上重ね、その上に金属またはセラミックスから成る板材を載せたことを特徴としても良い。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明による接触端子からの引き出し配線を一括形成した膜状のプローブ、押し板およびエラストマを含む押圧機構と、これらを搭載する配線基板とから成るプローブカードは、従来の膜状のプローブが有する狭パッドピッチへの適用性およびコンタクタの高位置精度という優れた特性に加えて、四角錐形状または四角錘台形状の接触端子を形成した膜状のプローブの上面において、プローブの構成体の不均一な配列に起因するプローブ表面の凹凸を均すことで、以下の効果を有する。
(1)100μm以下の狭ピッチの多数の電極に対して接触して検査する場合でも、均一かつ低い荷重で接触することができるため、機械的強度の低い誘電材料を絶縁層に用いたLSIの検査においても電極の下の構造体を損傷させること無く検査が可能である。
(2)100μm以下の狭ピッチの多数の電極に対して接触して検査する場合でも、低い荷重で接触することができるため、従来の膜状のプローブでは大きな荷重で押した場合に、機構的な弾性変形等で発生しやすい電極上での接触端子の滑りがなく、いずれの電極表面においても接触時に発生する傷が非常に小さくなり、傷跡の上にボンディングワイヤやバンプ等の外部回路との接続のための構造を形成しても、構造体自体や接続の強度に何ら影響も与えない。従って、検査後の信頼性の高いLSIを提供することができる。また、これらの構造体を検査の傷を避けて形成する必要がないため、電極サイズを小さくすることが可能であり、このことからLSIのサイズも小さくすることが可能である。
(3)従来の膜状のプローブに比較して、本発明を実施するために必要な工程数の増加は小さいため、製造コストへの影響も小さくできる。
半導体集積回路を半導体ウェハ上に形成した半導体装置の製造工程における、回路形成後に回路の出来映えの良否判断を行う検査工程の流れの一般的な例を示すフローチャートである。 一般的なプローブカードの構成を表す断面図である。 プローブの要部斜視(一部破断)図である。 プローブカードの断面概略図である。 特許文献1記載の四角錐または四角錐台形状のバンプの形成に関する工程図である。 LSIの素子及び配線の構造を示す要部断面図である。 金属針を使ったプローブによる電極への接触動作を示す説明図である。 膜状のプローブの接触特性を改善するための断面説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る膜状のプローブの製造工程の要部である。 本発明の第2の実施の形態に関わる膜状プローブの要部断面図である。 本発明の第3の実施の形態に関わる製造工程の要部である。 本発明の第3の実施の形態に関わる膜状のプローブの製造工程の要部である。 本発明の第4の実施の形態に関わる膜状プローブの要部断面図である。
以下の実施の形態においては、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明する。しかし、特に明示した場合を除き、それは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部又は全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものでなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、実施例等において構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、材料等について言及するときは、特にそうでない旨明記したとき、または、原理的または状況的にそうでないときを除き、特定した材料は主要な材料であって、副次的要素、添加物、付加要素等を排除するものではない。たとえば、シリコン部材は特に明示した場合等を除き、純粋なシリコンの場合だけでなく、添加不純物、シリコンを主要な要素とする2元、3元等の合金(たとえばSiGe)等を含むものとする。
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするために部分的にハッチングを付す場合がある。
以下、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(予備的な検討について)
本発明者らは、(発明が解決しようとする課題)で述べた事項を解決する技術について詳細に検討した。
図7は、金属針を使ったプローブによる電極への接触動作を示す説明図である。
図7(a)に示すように、シリコンウェハ701の表面に形成されたLSI上の電極702は金属で形成されており、典型的な材料はアルミニウムまたはアルミニウム合金である。殆どの金属では、表面が大気中の酸素により自然酸化しており、表面に高抵抗の酸化膜703が形成されているが、特にアルミニウムの酸化膜は非常に短時間で形成されることに加えて絶縁性が非常に高いため、電気的な特性を測定する上では酸化膜703が大きな障害となる。
実際には、図7(b)に示すように従来の典型的なプローブである硬質金属から成る探針705の先端は、実際に電極702に接触する部分を見ると、電極702の膜厚に比して大きな曲率半径を持つ曲面で構成されている。これは、探針先端を非常に鋭くすると電極に先端が接触した際に接触点に集中荷重が発生し、電極に刺さることで電極を破壊する危険性があるためである。そのため、図7(b)に示すようにプローブ705の先端を電極702に押し当てただけでは、電極702の厚さが薄いため先端の沈み込み深さが非常に浅く、表面の酸化膜703をしっかりと破って電極702を形成する金属部分と直接接触することが困難である。また、しばしば酸化膜703を挟んだままの状態になる。
このため、これらのプローブ705を使って酸化膜703を破って十分に低い接触抵抗で導通を取るために、図7(c)に示すように、プローブ705の先端を電極702に押し付けながら705’の位置まで移動させることで電極702の表面に傷を付けて酸化膜703が無い新生面706を露出させ、この部分にプローブ705’を接触させる必要がある。
しかしながら、このような動作は十分な精度で制御できるわけではなく、しばしばプローブ705’に押しやられた表面の盛り上がり707にプローブ705’自身が乗り上げて、せっかく形成した新生面706に接触しないことも考えられる。また、プローブ705’が保護膜704に乗り上げてしまうことで接触不良となり、見かけ上の製造歩留まりを低下させることになる。
さらに、このように電極702の表面を押し付けながらプローブ705を移動させることで、電極702まで引き裂く力が発生することになる。この力が下層の絶縁層(図6の607、608、609)や配線(図6の603、604、605、606)等へ伝わることで、これらが破壊することが考えられる。
また、電極表面の盛り上がり707が電極表面から脱落してウェハ上の異物となり、複数の電極702間をショートさせてしまう原因となることも懸念される。
加えて、電極702を構成する金属膜自体に大きな傷ができるため、ワイヤボンディングやめっきバンプ形成などの後工程である実装に対して悪影響を及ぼし、歩留まり低下の一因となっている。これらの現象を考え合わせると、今後のLSI製品に対してはプローブでLSIの電極上を引っかくような動作を行なうことは望ましくない。
また、銅からなる配線の一部にめっきにより形成したバンプ306がプローブとなる膜状のプローブにおいても、接触端子が丸みを帯びているために上記の硬質金属針を使ったプローブ705と同様の欠点がある。さらに、製造法に由来してバンプ306の高さに微小なばらつきが生じることが避けられないが、バンプ306が絶縁性樹脂シート301で連結されて独立には殆ど動かないため、高さがわずかに低く接触が不十分なバンプ306があった場合、すべてのバンプ306を完全に接触させるには、近隣の高いバンプ306に大きな力をかけて縮ませることが必要なため、電極702およびその下の構造体に過剰な荷重がかかる問題がある。この問題は、柔軟性のある絶縁フィルムに形成した配線上に角錐形状のコンタクタが形成された膜状のプローブ(図5参照)においても見られ、いくつかの工夫で程度は改善するものの、完全には防ぎきれず、コンタクタ同士が強く連結されている構造に起因した共通の問題がある。
これらの問題のうち、まず電極702の表面の酸化膜703を破ることに起因する不具合を解決することに関しては基本的な考え方は特許文献1に示されている。図5に示したような工程により製造した鋭い角を有する接触端子509の先端を、荷重を制御しつつ垂直に押し込むことで解決される。膜状プローブはその構造や製造方法に起因して接触端子の位置精度が高いこと、接触端子や配線を狭ピッチで形成できるという大きな利点がある。従って、本発明の目的である狭パッドピッチLSIへ対応できるプローブカードは、この膜状のプローブの欠点であるコンタクタ先端の高さのわずかなばらつきに起因した過剰荷重の問題を解決することで、目的を達成することができるものと推察される。
「LSI上の電極が狭ピッチかつ複雑な配列になった場合にも、電極およびその下の構造体に損傷を与えることなく低荷重で電極との電気的導通を実現できるLSI検査用のプローブカードを提供する」という本発明の目的は、柔軟性のある絶縁フィルムに形成した配線上に良好な電気的導通が得られる角錐形状の接触端子が形成された膜状のプローブの欠点を改善することで達成できる。
この膜状のプローブは、その構造および製造方法に由来して、個々のプローブの位置精度という点でも優れており、約50μmピッチを下回る狭ピッチの電極配列にも十分対応可能である。
そのために、本発明者らは、まず膜状のプローブを平坦な金属板に押し付けた際に接触不良を起こす接触端子に関して、接触端子自体に加えてその上に形成された配線層等も詳細に調べた。その結果、接触不良を起こす接触端子は、殆どの場合はLSIの電極の配列に対応した接触端子や配線の並び方において、隣接する接触端子の上層および周囲と異なる部分が存在する部分で発生することを解明した。
図8を用いて具体的な内容について説明する。図8は膜状のプローブの接触特性を改善するための断面説明図である。
図8(a)に示すように接触端子5や配線4の配列の影響で膜状プローブに薄い領域2が生じる影響で、その隣接の接触端子5の裏面側表面が他の端子の裏面側表面に比べて低くなっており、そのために支持板1と膜状プローブが接触していない部分が発生し、この影響で隣接する接触端子5はその他の接触端子5に比べて支持板1から十分な力が受けられないことで、接触端子5の電極への押し付け力が不足するために接触不良を生じる。
このような膜状プローブの局所的な厚さばらつきを吸収するために、図8(b)に示すように支持板1と膜状のプローブの間にシート状の有機材料からなるエラストマシート6を挟むことが前出の特許文献1に示されており、これにより接触性は明確に向上する。また、膜状プローブを極力薄くすることで膜状のプローブ全体を柔軟にし、接触端子5にわずかではあるが上下方向への可動性を与えると、エラストマシート6による高さばらつき吸収効果が大きくなり、接触特性は一層向上する。
しかしながら、昨今のLSI上の電極数のさらなる増加および電極配列ピッチの縮小に伴い、上記の改善の効果が小さくなる傾向にある。これは、接触端子5の上下方向の可動性を生み出しているプローブ間の間隙がLSI上の電極間距離の縮小に伴って狭くなり、絶縁層3等を薄くした効果が相殺されてしまうことも影響するが、狭ピッチ化に伴う膜状のプローブの凹凸の狭小化にエラストマシート6の変形が追従できなくなることの方が影響は大きい。特に、隣接部分に配線4または接触端子5等のパターンが配設されていない場合は、隣接部に対して数〜10μmも膜面が窪んで隙間ができており、接触時にエラストマシート6が加圧力で変形し、この隙間へ逃げてしまうことで、窪みに隣接する接触端子の接触圧力は明確に小さくなることを見出した。
これらの特性があるため、従来の膜状のプローブはコンタクト性および電極にかかる荷重のばらつきの点に限っては、個別に上下動できる硬質金属針を用いたプローブに劣り、コンタクトさせる調整が難しいために広く用いられるには至らない状況となっている。この知見を元にこのような接触のばらつきを根本的に解決することを目指した。
(第1の実施の形態)
上記の予備的な検討を踏まえた上で図5、図9を用いて本実施の形態について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態に係る膜状プローブの製造工程の要部である。
図5に示したように、まず、特定の面方位の単結晶シリコンからなるシリコンウェハ501の表面に、異方性エッチング技術を用いて四角錐形状または四角錘台形状の穴503を形成する(図5(a))。その後、シリコンウェハ501の表面全面にスパッタリング技術でめっき下地膜504となる銅の薄膜を10〜100nm程度の厚さで成膜する。
次に、上記四角錐形状または四角錘台形状の穴の上部が開口されたレジストパターン505を形成し、前述のめっき下地膜となる銅の薄膜を電気供給膜として使った電気めっきで四角錐形状または四角錘台形状の穴を硬質の硬質金属膜506で埋め込む(図5(b))。硬質金属の材料としては、白金、パラジウム、ロジウムおよびイリジウム等の白金族系の高融点貴金属が適する。この硬質金属パターンの上に、連続して電気ニッケルめっきを行い、穴503を完全に充填する。最終的には、四角錐形状または四角錘台形状の穴の内部の硬質金属膜506の先端が接触端子509となる。硬質金属膜506の一部を構成する電気ニッケルめっき膜は膜応力が比較的小さいため、厚く形成してウェハの穴を充填するのは容易であるが、中でもスルファミン酸系のめっき浴を用いると、めっきパターンの変形や割れ等の異常が発生する心配が無い。
次に、上記硬質金属膜506を形成する際のマスクとなったレジストパターン505を除去した後、シリコンウェハ501上にポリイミドワニスを塗布して硬化ベーク処理を施すことにより、樹脂層507で硬質金属膜506を被覆する(図5(c))。次に、その樹脂層507にレジストパターンを形成して、硬質金属膜506の直上の樹脂層507をドライエッチング加工法を用いて部分的に除去することでスルーホールを形成する(図5(d))。
続いて、スルーホールを形成した樹脂層507の表面にスパッタリング技術でめっき下地膜となる銅の薄膜を成膜する。次いで、その銅の薄膜上に配線形成用のレジストパターンを形成し、その銅の薄膜を使って電気銅めっきを行い、銅からなる配線508を形成する(図5(e))。その後、配線508間の不要な部分の銅薄膜を除去することで配線508を分離する。引き続き、配線上にポリイミド層を全面に形成して配線の保護層を形成する。
これにより、図9(a)の構造体が得られる。この状態の膜状プローブは上記のように殆どの場合は接触端子5及び配線4の配置に起因して膜状プローブの表面に窪み2が発生している。
この表面に、図9(b)に示すように少なくとも接触端子5を形成してあるエリアの上面(膜状プローブとしては裏面)に液体状の樹脂ペーストをポリイミド層よりも厚く塗布し、これを硬化させることで樹脂被膜8とする。この際用いる樹脂ペーストとしては、例えばエポキシ樹脂、シリコン樹脂、低応力ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂のように厚く塗布することが可能なものを想定する。なお、樹脂ペーストの材料としては、プローブの一部を形成するために100℃以上の耐熱性や繰り返し押し付けに対して変形しにくいなどの特性を有することが望ましいが、これら材料だけに限定されてしまうものではなく、検査条件や工程における負荷、材料価格などを考慮して幅広く選定できる。
樹脂ペーストを膜上のプローブの裏面に当たる上面に塗布する。液体状の樹脂ペーストを塗布すると液体の性質で表面が平坦になるように流れ、膜状プローブの窪み2を埋め込むことで、接触端子5が形成されているエリアの裏面全体を平滑にする。この後、室温で放置、又は加熱することで硬化することで樹脂被膜8を形成する。
しかしながら、樹脂ペーストは、通常、硬化する際に体積収縮を起こし、特に溶媒に樹脂を溶かし込んだようなペーストの場合は数十%もの体積減少を示すこともある。このため、ペースト材料の選定に当たっては、硬化時の体積収縮も一つの判断基準となる。硬化収縮が小さい材料の方が、下地の凹凸によらず表面の平滑性を得やすい。
たとえば収縮率が0.1%の場合は20μm程度の薄い塗布膜厚でも表面平滑化に関して大きな効果が得られる。一方で、体積収縮2〜3%程度では、塗布膜厚が薄いとペーストの硬化時にプローブシートの表面凹凸が樹脂膜表面に浮き出る。このため、塗布膜厚を50ないし100μm程度と厚く塗布する必要がある。
ペーストの塗布にあたっては、この時点での膜状プローブが接触端子を下にしてウェハ表面に張り付いているためにウェハとして扱うことができることを利用するスピン塗布法を適用することが可能である。この場合、ペーストが付着してはならないエリアに予め粘着フィルムやレジストなどでマスキング行なう。その後スピンナーにウェハをセットし、通常のフォトレジストのようにペーストをウェハ中央に垂らした後に、ウェハを回転させてペーストを塗布する。
マスク材が粘着フィルムの場合は塗布後にフィルムを剥離したのち、ペーストを硬化させることで所望の位置に樹脂の皮膜を形成する。マスク材がレジストの場合はペーストを硬化させて皮膜を形成した後に、表面を機械的に研磨することでレジスト上のペーストを除去し、その後にレジストを除去する。このため、樹脂材料としては硬化物がレジストの剥離液で溶解しないことが必要となる。
上記樹脂被膜8は、接触端子5の接触特性を改善するために形成している。このことを考えると、接触端子5から遠く離れた部分まで樹脂被膜8を形成してもあまり意味は無い。しかしながら、接触端子5の直上だけに厳密に限定して樹脂被膜8を形成すると、周囲と比べて皮膜の厚さ分だけ飛び出る形状になる。このようにすると、却ってプローブ裏面の凹凸を大きくすることとなる。これらのことから、樹脂被膜8は接触端子5から10mm程度の位置が端となるように形成するのが適当である。樹脂被膜8の材料として用いる樹脂ペーストの流動性によってはさらに狭い領域での形成により十分な効果が得られることもある。
このように、樹脂被膜8を形成した後、従来例同様に膜状プローブの土台となっているウェハ7を除去する(図9(c))。これにより、接触端子の面と反対側の面が平滑になった膜状プローブが完成する。このウェハ7の除去すなわちウェハ7を膜状プローブと分離する手法として、膜状プローブの損傷を回避する観点から、ウェハ7をエッチング液で溶解する方法が最適である。
このエッチング液で溶解を行う際には、予めウェハ7の表面にシリコンのエッチング液のバリア層を成膜しておく必要がある。このバリア層としては、図5(a)で示した熱酸化膜502を用いる。中でも、シリコンウェハ501を熱酸化して形成する熱酸化膜が緻密で欠陥が少ない点から好適である。
このような方法で形成した膜状のプローブは、先行例によって形成した膜状プローブシートと比較して、接触端子裏面の凹凸が格段に小さくなる。例えば従来例では下層の配線の有無によって膜状プローブの表面に5〜10μmの高低差の凹凸が発生していた領域でも1μm以下の凹凸に均すことができる。さらに、樹脂材料を硬化収縮量が0.1%以下の材料を選択すると、凹凸を0.5μm程度にまで抑制できる場合もあり、殆ど凹凸が無い状態を実現できる。
なお、この膜状プローブシートを図9(d)のようにエラストマシート6と支持板1を載せてプローブカードとして組み込むことで、接触特性が先行例の膜状プローブに比べて格段に優れたプローブカードを得ることができる。
このようにして製作された膜状プローブは接触端子上を均等に押すことができるようになることで、被検査物の多数のパッドに均等な力で接触端子を押し付けることが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に関わる膜状プローブの要部断面図である。
第1の実施の形態のように、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストを塗布するに当たり、樹脂材料をシリコンゴムのようにエラストマとしても適用可能な材料を選定することも検討した。このような材料を用いる事で、図10のようにプローブカードを組み立てる際に、組立工程で膜状プローブと支持板1の間に挟んでいたエラストマシート6が不要となる。これにより、直接支持板を載せることが可能となる。
さらに、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストを塗布した直後の未硬化のペースト上に支持板1を載せると、支持板1と膜状プローブの間に樹脂ペーストが挟みこまれて膜状プローブと支持板1の間の空間をすべて樹脂ペーストで充填することになる。
このような工程にすることで、膜状プローブ表面の凹凸を高度に解消するだけでなく、最終的に膜状プローブを形成していた基板を除去する際に不可避的に発生していた膜状プローブの内部応力起因の収縮を抑制することができる。このため、接触端子の位置精度も顕著に向上し、検討した範囲では位置誤差を1/3に低減することも可能であり、事実上膜状プローブの接触端子の位置誤差を無くすことができるという利点がある。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図11は、本発明の第3の実施の形態に関わる製造工程の要部である。また図12は、本発明の第3の実施の形態に関わる膜状のプローブの製造工程の要部である。
第2の実施の形態と同様に膜状プローブを図5に示した製造工程により完成させ、図11(a)に示すような状態を得る。この時点では、膜状プローブは接触端子5を下にしてウェハ7または基板表面に固着しているため、ウェハ7または基板表面の配線層として扱うことが可能である。
そこで、図11(b)のように、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストをスクリーン板等のマスクを使って膜状プローブの所望の位置に印刷塗布し、これを硬化させることで、配線層のくぼみを埋めることができる。
ただし、第1の実施の形態と異なり、絶縁層3の表面において、元来平坦な部分に樹脂ペーストが載ってしまうと、そこが飛び出す形状になり、相対的にその隣接部にくぼみ形状が発生して接触特性が悪化する。従って、予め、どの位置にくぼみが発生するのかを配線パターンから把握しておく必要がある。
印刷にあたっては、ウェハ7上の膜状プローブの配線4のパターンを見ながら版を位置合わせする。樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストは位置誤差±10μm程度で印刷することも可能であるため、膜状プローブの配線パターンに応じて必要なエリアにペーストを塗布することができる。
このようにして製作した膜状プローブの裏面は第1の実施の形態ほどではないものの、十分な平滑性を有する面とすることができる。樹脂ペーストを硬化させ樹脂被膜8を形成した後に、図11(c)のようにウェハ7を除去することで裏面が平滑な膜状プローブを得ることができる。
この例では、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストの硬化収縮及び印刷後のペーストの広がりに合わせたペーストの印刷条件の設定が必要となる。しかし、樹脂ペーストを有効に利用することができるため、材料費の点で有利である。
また、第1の実施の形態のように全体的に厚い樹脂層を重ねる構造においては、樹脂層の熱膨張や機械的特定が膜状プローブの機械的特性に重なることになるために弊害が現れる場合もある。本実施の形態では塗布する樹脂ペーストの量が微量であるため、塗布後も膜状プローブの機械的、熱的特性のままであるため、新たな弊害を起こすことは無い。
印刷塗布した樹脂ペーストを硬化させた後、図11(c)のようにウェハ7を取り除くと表面が平滑な膜状プローブを得ることができ、この膜状プローブの上にエラストマシート6と支持板1を載せてプローブカードとして組み立てる事で、接触特性に優れたプローブカードを完成させることができる(図11(d))。
なお、上記のようにペーストを局所的に塗布する手段として、印刷のほかに、樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストを空気圧などで押し出して塗布するディスペンサを用いることも可能である。具体的には、先端にシリンジをセットしたディスペンサを用いて膜状プローブの表面に少量の樹脂ペーストを垂らし、十分に濡れ広がってから硬化させる。
ディスペンサを用いると、塗布工程で塗布位置を指定すれば良い為、印刷のようにマスクを予め準備する必要が無く、マスクの製作費用や製作期間が不要となるという利点がある。一方で、ディスペンサを用いる場合、1ヶ所ずつ順次に塗布するため、塗布する点数が多いと工程時間が長くなるという欠点もある。
ディスペンサを用いる類似の方法としては、細い金属線をセットしたプローバを使って樹脂被膜8形成用の樹脂ペーストを塗布することも可能である。さらに、配線パターンが細かくなければ人が細線、筆などの器具を用いて手で塗布することも可能である。
また、上記で示した1箇所ずつ塗る方法は、膜状プローブがウェハ7や基板上に固着した状態だけでなく、膜状プローブとして完成した後でも塗布可能であるという特徴がある。
そのため、これらの塗布方法の有効な実施形態としては以下のようなものが考えられる。
図12(a)のように、従来工法によって製造した膜状プローブを一旦プローブカードとして組み立て、このプローブカードを図12(b)のように分解して膜状プローブを取り出す。その後、図12(c)のように確認した接触端子の上に樹脂被膜8用に樹脂ペーストを塗布してから、図12(d)のように再度プローブカードに組み立てるという方法である。
この方法では、実際に接触状態が悪い接触端子を補修することになり、膜状プローブだけに起因する低接触圧力を最終的に確認した上で修正できる。この点で、プローブカードの接触性の調整方法として非常に有効である。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。
図13は、本発明の第4の実施の形態に関わる膜状のプローブの要部断面図である。
第2の実施の形態及び第3の実施の形態で説明した方法で、膜状プローブのくぼんだ部分に局所的に樹脂被膜8を塗布して硬化させることで、表面にくぼみの無い状態の膜状プローブになる。従って、被検査物であるLSIの電極とプローブが接触する際の衝撃荷重の吸収のために膜状プローブと支持板の間に挟むエラストマとしては、従来例のように膜状プローブシートのくぼみをカバーする柔軟性やペーストの塗布および硬化特性等、付加的に必要となる特性に関係なく、純粋に機械的特性だけに着目した弾性体シートを選んで挟むことが可能である。
従って、必要であれば目的の特性を実現するために複数の弾性体シートを挟むことも可能である。
例えば図13に示すように膜状プローブの上に硬い樹脂シート9を載せることで膜状プローブが繰り返してかかる衝撃荷重で変形しないように補強し、さらにその上にエラストマシート6を載せ、このシートで硬質金属膜5から伝わる衝撃荷重を吸収するような最適な組合せで耐久性の点でも優れたプローブカードとすることも可能である。
また、1又は2以上のエラストマ及び支持板1を膜状プローブに固定することも可能である。このエラストマ及び支持板1を固定した膜状プローブを被検査物であるLSIとセットで外販することも考えられる。
これまで説明してきたように、膜状プローブの接触端子裏面をプローブの形成後に平滑にすることで、接触端子および接触端子からプローブの外周へ引き出されている配線のレイアウトに左右されることがなくなる。このため、被検査物のパッドが狭ピッチかつ複雑な配列になっても従来例において発生していた接触端子ごとの押し付け力のばらつきを大幅に抑制でき、過剰な押し付け力をかけることなく検査することが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは言うまでもない。
本発明は、プローブカードおよび半導体装置の製造方法に広く適用することができる。
201:配線基板
202:金属針
203:はんだ
204:固定樹脂
301:絶縁性樹脂シート
302:信号配線
303:補助配線
304:グランド層
305:スルーホール
306:バンプ
401:配線基板
402:支持板
403:支持ばね
404:接触端子
405:膜状プローブ
406:配線
501:シリコンウェハ
502: 熱酸化膜
503:異方性エッチ穴
504:めっき下地膜
505:レジストパターン
506:硬質金属膜
507:樹脂層
508:配線
509:接触端子
601:シリコンウェハ
602:素子
603:第4層配線
604:第3層配線
605:第2層配線
606:第1層配線
607:層間絶縁層
608:素子分離絶縁層(上)
609:素子分離絶縁層(下)
701:シリコンウェハ
702:LSIの接続用電極
703:酸化膜
704:保護膜
705:接触直後の金属針
705’:移動後の金属針
706:電極の新生面
707:電極表面の盛り上がり
1:押し板
2:膜状プローブ表面の窪み
3:絶縁層
4:配線
5:接触端子
6:エラストマシート
7:ウェハ
8:樹脂被膜
9:樹脂シート

Claims (12)

  1. 被検査対象に設けられた複数の電極と接触する複数の接触端子と、
    前記接触端子と一体に形成されたパッドと、
    前記パッドの各々から引き出された配線と、
    前記パッドおよび前記配線を覆う樹脂膜と、
    前記配線と電気的に接続され、かつ外部の配線基板上の電極に対して接続される複数の周辺電極とが形成された膜状のプローブと、を有するプローブカードであって、
    前記膜状のプローブにおける前記接触端子が露出している主面とは逆側の裏面において、少なくとも前記接触端子の直上に相当する領域に樹脂ペーストを塗布し、これを硬化させたことを特徴とするプローブカード。
  2. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記膜状のプローブに塗布する前記樹脂ペーストは、主たる成分が室温または加熱により硬化し、硬化物が100℃以上の耐熱性を有することを特徴とするプローブカード。
  3. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストの塗布領域の端が最も近い前記接触端子から10mm以内であることを特徴とするプローブカード。
  4. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストが硬化した樹脂層の表面凹凸の高低差が1μm以下であることを特徴とするプローブカード。
  5. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストの塗布後または硬化後に樹脂上に金属またはセラミックスから成る板材を直接載せることを特徴とするプローブカード。
  6. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    硬化した前記樹脂ペースト上に1枚または複数枚の樹脂シートを載せ、さらにこのシート上に金属またはセラミックスから成る板材を載せたことを特徴とするプローブカード。
  7. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストの塗布・硬化を前記膜状のプローブの形成工程中に行なうことを特徴とするプローブカード。
  8. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストの塗布・硬化を、該プローブカードの組立後に前記膜状のプローブの接触性の検査と組み合わせて製造されることを特徴とするプローブカード。
  9. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    塗布する前記樹脂ペーストが、硬化する際の体積収縮率が1%以下の材料であることを特徴とするプローブカード。
  10. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストを、該プローブカードに形成された前記接触端子の全数の裏面に対して塗布したことを特徴とするプローブカード。
  11. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記樹脂ペーストを、該プローブカードに形成された前記接触端子の中の特定の端子または特定の端子群の裏面に対して塗布したことを特徴とするプローブカード。
  12. 請求項1に記載のプローブカードにおいて、
    前記膜状のプローブの前記接触端子と反対の面上にエラストマシートを1枚以上重ね、その上に金属またはセラミックスから成る板材を載せたことを特徴とするプローブカード。
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