JP2012003303A - 通信装置および近傍金属測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リーダライタの近傍に非接触ICカードとの通信に影響する金属があるかどうかをユーザに通知する。
【解決手段】リーダライタ1がポーリング動作をしたときにループアンテナ3から出力される送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部5と、近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部7と、送信出力電圧の最大値と基準値との比較に基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部8と、表示部9とを有する近傍金属測定部4を備えている。金属影響度判断部8は、送信出力電圧の最大値が基準値より小さい場合、近傍に通信に影響を及ぼす金属があると判断し、表示部9によりユーザに通知する。ユーザは、リーダライタ1の設置場所の変更または金属の排除をすることで、金属による通信エラーを回避する。
【選択図】図1
【解決手段】リーダライタ1がポーリング動作をしたときにループアンテナ3から出力される送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部5と、近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部7と、送信出力電圧の最大値と基準値との比較に基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部8と、表示部9とを有する近傍金属測定部4を備えている。金属影響度判断部8は、送信出力電圧の最大値が基準値より小さい場合、近傍に通信に影響を及ぼす金属があると判断し、表示部9によりユーザに通知する。ユーザは、リーダライタ1の設置場所の変更または金属の排除をすることで、金属による通信エラーを回避する。
【選択図】図1
Description
本発明は通信装置および近傍金属測定装置に関し、特に非接触IC(Integrated Circuit)チップを搭載したICカードや携帯端末などの通信媒体との間で互いに通信をして通信媒体の読み書きを行う通信装置およびこの通信装置の設置環境を測定する近傍金属測定装置に関する。
パーソナルコンピュータに接続して非接触ICカードを読み書きすることができるリーダライタが知られており、たとえば、プリペイド型の電子マネーや公共交通乗車券のICカードに対してクレジットカードからの入金、残高照会、利用履歴確認などに利用されている。
外付けのリーダライタは、一般に机や棚の上などに置かれて使用されるが、その設置場所は、ユーザに委ねられている。このため、リーダライタを設置した場所が不用意にもスチールなどの金属製の机や本棚であった場合には、非接触ICカードとの通信が正常に行われなくなることがある。
非接触ICカード用のリーダライタは、非接触ICカードに対し電磁誘導により電力の供給をしつつ通信を行うものであるため、非接触ICカードが置かれる場所の近くに金属があると、リーダライタからの送信出力を非接触ICカードが正常に受信できなくなる。これは、リーダライタによって発生された磁界が金属に渦電流を発生させ、その渦電流が逆向きの磁界を発生することにより、リーダライタによって発生された磁界が相殺されることによる。リーダライタからの送信出力が低下すると、非接触ICカードは、リーダライタから十分な電力の供給が受けられなくなるだけでなく、通信エラーが起きて通信不可能になる。
これに対し、リーダライタが設置される場所の近傍に金属があっても、その金属の影響を抑制するような対策が提案されている(たとえば、特許文献1,2参照)。これらの提案によれば、金属製の壁にリーダライタを固定する場合のように、リーダライタの金属の側に磁性体を装着するなどしてリーダライタを金属から電磁的に遮断し、リーダライタがまったく金属の影響を受けることがないようにしている。
しかしながら、リーダライタに磁性体を装着するような対策では、コストやデザイン形状により実施が難しい場合があるという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、対象とするリーダライタがパーソナルコンピュータにユーザが外付けして使うような通信装置であることに着目し、ICカードをかざしたときに近傍金属の影響により通信エラーが生じるような場合、ユーザに金属が影響していることを知らせることによりユーザ側での対処を可能にした通信装置および近傍金属測定装置を提供することを目的とする。
本発明では上記の課題を解決するために、通信媒体に対し電力の供給をしつつ通信を行う通信装置であって、送信出力電圧を入力して前記送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部と、近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部と、前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値と前記基準値保持部に保持されている前記基準値とに基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部と、を備えている通信装置が提供される。
また、本発明では、通信媒体に対し電力の供給をしつつ通信を行う通信装置の設置環境を測定する近傍金属測定装置であって、前記通信装置のループアンテナより送信された送信出力を検出するセンスコイルと、前記センスコイルからの送信出力電圧を入力して前記送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部と、近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部と、前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値と前記基準値保持部に保持されている前記基準値とに基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部と、を備えている近傍金属測定装置が提供される。
このような通信装置および近傍金属測定装置によれば、通信装置がポーリング動作をしたときにループアンテナから出力される送信出力電圧を利用し、その送信出力電圧の最大値と自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値の基準値とを比較して、近傍金属による影響の有無を判断する。これをもとに、ユーザは、通信装置の設置場所の変更または金属の排除をすることになる。
上記構成の通信装置および近傍金属測定装置によれば、ポーリング動作時にループアンテナから出力される送信出力電圧を利用し、その最大値と基準値との比較により、金属を検知するようにしたことで、金属検知を行うための特別な構成を必要としないという利点がある。
また、近傍金属測定部を通信装置に組み込むことができない場合には、近傍金属測定部とセンスコイルとをリーダライタから独立させて近傍金属測定装置とすることで、既存の通信装置に対しても、近傍金属測定部を組み込んだ通信装置と同等の機能を付加することができる。
以下、本発明の実施の形態について、たとえばパーソナルコンピュータに外付けして非接触ICカードの読み書きを行うタイプであって可搬性のあるリーダライタに適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明によるリーダライタの機能構成を示すブロック図である。
図1は本発明によるリーダライタの機能構成を示すブロック図である。
リーダライタ1は、送受信回路2と、ループアンテナ3とを備えており、図示しない非接触ICカードと非接触でデータの読み書きを行う基本部分を構成している。送受信回路2は、パーソナルコンピュータのような上位装置に接続される。
本発明によるリーダライタ1は、さらに、近傍金属測定部4を備えている。この近傍金属測定部4は、送信出力電圧最大値検出部5と、基準値設定部6と、基準値保持部7と、金属影響度判断部8と、表示部9とを有している。
送信出力電圧最大値検出部5は、ループアンテナ3に生起される送信出力電圧を入力してその最大値を検出する。基準値設定部6は、基準値保持部7に保持される基準値を固定値としない実施の形態で使用されるもので、必要に応じて設けられる。基準値保持部7は、近傍に金属がない自由環境下でループアンテナ3から搬送波を送信したときの送信出力電圧最大値に相当する固定値を基準値として保持している。金属影響度判断部8は、送信出力電圧最大値検出部5が検出した送信出力電圧の最大値と基準値保持部7に保持されている基準値とに基づいて近傍金属による影響度を判断する。表示部9は、金属影響度判断部8によって判断された近傍金属の影響度を表示するもので、その近傍金属の影響度を上位装置の側で表示できる場合には、必ずしも必要とされるものではない。また、好ましくは、送受信回路2および近傍金属測定部4は、これらの回路部分を1つに集積化して制御モジュール10とするのがよい。
このような構成のリーダライタ1によれば、非接触ICカードをかざしていない状態で、ポーリング動作を開始し、そのポーリング動作時の送信出力電圧から送信出力電圧最大値検出部5がループアンテナ3の送信出力電圧の最大値を検出する。金属影響度判断部8は、検出した送信出力電圧最大値と基準値保持部7の基準値とを比較し、送信出力電圧最大値と基準値とがほぼ同じであれば、金属影響度はないと判断してその旨を表示部9に表示する。送信出力電圧最大値が基準値より小さい場合には、近傍に金属があると判断して金属影響度を段階的に表示部9に表示し、ユーザに対し注意喚起を行う。ユーザは、金属影響度の表示が出たときには、リーダライタ1の設置場所を変更するなり、近傍にある金属を排除するなりの対策をとることになる。
リーダライタ1に近傍金属測定部4を組み込むことができない場合、または既存のリーダライタに近傍金属測定部4の機能を付加する場合には、近傍金属測定部4の部分を独立して構成することができる。この場合、近傍金属測定装置は、ループアンテナ3の代わりにセンスコイル(無共振)を備え、ループアンテナ3の送信出力電圧をセンスコイルで受けることになる。
また、近傍金属測定部4の基準値保持部7が保持する基準値は、金属などの影響がない自由環境下での送信出力電圧の最大値であるため、基準値保持部7に製造工程で測定した値または製品仕様データなどを工場出荷時にあらかじめ記録される。この基準値をユーザ側で設定する場合は、基準値設定部6が送信出力電圧最大値検出部5の検出結果を見ながら基準値を求め、基準値保持部7に記録することになる。
図2は第1の実施の形態に係るリーダライタの内部構成を示す斜視図、図3は金属の影響による送信出力電圧の変動を示す図であって、(A)は自由環境下での送信出力電圧波形を示し、(B)は金属の影響を受けたときの送信出力電圧波形を示している。
第1の実施の形態に係るリーダライタ1は、近傍金属測定部4が組み込まれた構成例である。すなわち、このリーダライタ1は、ループアンテナ3と制御モジュール10とを備え、制御モジュール10は、たとえばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル11によって上位装置であるパーソナルコンピュータに接続されている。
制御モジュール10は、たとえば図1に示す送受信回路2と、送信出力電圧最大値検出部5、基準値保持部7、金属影響度判断部8および表示部9を含む近傍金属測定部4とを備えている。また、基準値保持部7には、あらかじめ、このリーダライタ1がまったく金属の影響を受けていない自由環境下でポーリング動作したときの送信出力電圧の固定値が基準値として記憶されている。
ここで、近傍金属測定部4がリーダライタ1の近傍に金属があるかどうかの環境を測定する原理について説明する。リーダライタ1は、非接触ICカードとの通信を開始する前に、ポーリングにより通信対象の非接触ICカードを検索する。このポーリング動作のとき、リーダライタ1は、搬送波を所定の送信出力でループアンテナ3より出力している。このとき、リーダライタ1の近傍に金属がない自由環境下では、図3の(A)に示したように、リーダライタ1の送信出力電圧の最大値は、大きな値を示している。一方、リーダライタ1の近傍に金属が存在する場合は、その金属に生成される渦電流の影響により、リーダライタ1の送信出力電圧の最大値が、図3の(B)に示したように、小さくなる。このことから、近傍金属測定部4は、自由環境下での送信出力電圧最大値を基準値とし、ユーザのリーダライタ1の使用環境下での送信出力電圧最大値がその基準値より小さければ、近傍に金属があると判定できる。
このため、このリーダライタ1では、送信出力電圧最大値検出部5がポーリング動作時の送信出力電圧の最大値を検出し、金属影響度判断部8が送信出力電圧最大値検出部5によって検出された送信出力電圧の最大値と基準値保持部7の基準値とを比較する。金属影響度判断部8は、送信出力電圧の最大値が基準値とほぼ同じであれば、近傍に金属はないと判断し、表示部9に表示させる。送信出力電圧の最大値が基準値よりも大きく低下していれば、金属影響度判断部8は、近傍に金属があると判断し、表示部9に表示させる。このとき、好ましくは、金属影響度判断部8は、送信出力電圧の最大値の低下程度に応じた影響度を判断し、表示部9に、たとえば数値または棒グラフのような形態で表示させるとよい。これにより、ユーザは、近傍に金属があることを知って、リーダライタ1の設置場所を金属の影響度のより少ない場所に移動させるが、その場合、影響度の変化を知ることができる。すなわち、リーダライタ1の設置場所の移動方向が金属から離れる方向であるのか近づく方向であるのかを判断することができる。
図4はリーダライタの設置環境チェックの処理の流れを示す図である。
図4はリーダライタの設置環境チェックの処理の流れを示す図である。
リーダライタ1の近傍金属測定部4は、リーダライタ1をパーソナルコンピュータに接続して使用する前に、リーダライタ1の設置場所が適切かどうかをチェックする使用環境チェック用ツールとして利用することができる。
まず、リーダライタ(RW)1を適当な場所に設置し(S1)、パーソナルコンピュータでは、リーダライタ1の使用環境チェック用ツールを起動する(S2)。このとき、使用環境チェック用ツールは、リーダライタ1から非接触ICカードを排除しておくことをアナウンスし、リーダライタ1の電源を投入する。
次に、リーダライタ1は、非接触ICカードを検出しようとしてポーリング動作を行う(S3)。このポーリング動作のときの送信出力電圧を送信出力電圧最大値検出部5が受けてその最大値を検出し(S4)、金属影響度判断部8がその送信出力電圧の最大値と基準値保持部7にあらかじめ設定されている基準値とを比較する(S5)。
ここで、送信出力電圧の最大値と基準値とにほとんど差がなくてほぼ同一であるような場合、金属影響度判断部8は、金属の影響がないと判断し、その旨を表示部9に表示させる(S6)。送信出力電圧の最大値が基準値よりも十分小さい場合、金属影響度判断部8は、近傍に金属があると判断し、その旨を表示部9に表示させる(S7)。
一方、パーソナルコンピュータの側では、近傍金属測定部4が金属の影響がないと判断した場合、使用環境チェック用ツールは、リーダライタ1から金属の影響がないとの判断結果を受けると、設置環境に問題がない旨を画面に表示する(S8)。また、近傍に金属があるとの判断結果を受けると、使用環境チェック用ツールは、アラームを表示して設置場所の変更または金属の排除を促す旨を画面に表示する(S9)。これを受けて、ユーザが設置場所の変更または金属の排除をして設置環境を変更した後は、リーダライタ1に戻り、再度、ポーリング動作から開始する。以上の動作は、近傍金属測定部4が金属の影響がないとの判断結果を出すまで繰り返され、使用環境のチェックが終了する。これにより、ユーザは、リーダライタ1を使用して非接触ICカードの読み書きをすることが可能になる。
図5はリーダライタが基準値を設定するときの動作例を示す図である。
図5はリーダライタが基準値を設定するときの動作例を示す図である。
ここでは、基準値保持部7に基準値をあらかじめ設定しておかないで、たとえば使用環境のチェックを実施する前に基準値を生成するようにしたリーダライタ1の第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態では、近傍金属測定部4は、基準値設定部6を備えている。
基準値設定部6は、図4に示した使用環境チェック用ツールの起動前に、基準値を求めてそれを基準値として基準値保持部7に設定する動作を実施する。まず、リーダライタ1を適当な場所に設置し(S11)、パーソナルコンピュータからの指示によりポーリング動作を行う(S12)。次に、このポーリング動作による送信出力電圧を送信出力電圧最大値検出部5が受けてその最大値を検出し(S13)、その最大値を基準値設定部6が受けて基準値保持部7に仮の基準値として設定する(S14)。
次に、リーダライタ1をユーザが前後左右上下に動かしたときの送信出力電圧の最大値を送信出力電圧最大値検出部5が検出し(S15)、基準値設定部6がその送信出力電圧の最大値と基準値保持部7に設定されている仮の基準値とを常時比較する(S16)。
基準値設定部6は、その比較の結果、送信出力電圧の最大値と仮の基準値とが常時ほぼ同じであるような場合、自由環境下での送信出力電圧の最大値であると判断し、基準値保持部7に設定されている仮の基準値を基準値とする(S17)。
基準値設定部6の比較の結果、送信出力電圧の最大値が仮の基準値と等しくない場合、リーダライタ1の移動前後で金属の影響を受けていたことになる。すなわち、送信出力電圧の最大値が仮の基準値より小さくなれば、金属の影響をより受ける方向にリーダライタ1が移動したことになるので、この場合は、何もしない。逆に、送信出力電圧の最大値が仮の基準値より大きくなれば、金属の影響から遠ざかる方向にリーダライタ1が移動したことになるので、この場合、基準値設定部6は、送信出力電圧の最大値が最も高くなったときの値を仮の基準値として基準値保持部7を再設定する(S18)。そして、ユーザがリーダライタ1を前後左右上下に動かしたときの送信出力電圧の最大値を検出するステップS15に戻る。
以上のようにして、仮に設定していた基準値を、最も高い値を有し、かつ、安定して得られるまで、再設定していくことにより、自由環境下での送信出力電圧の最大値を基準値に設定することができる。
図6は第3の実施の形態に係るリーダライタを示す図である。
図6は第3の実施の形態に係るリーダライタを示す図である。
この第3の実施の形態に係るリーダライタ1は、送信出力電圧をループアンテナ3から取得するのではなく、ループアンテナ3の直近に配置した無共振のセンスコイル12から取得する構成にしている。制御モジュール10内の近傍金属測定部4では、送信出力電圧最大値検出部5がセンスコイル12の両端の電圧を受信し、基準値保持部7には固定の基準値が保持されている。このように、送信出力電圧を取り込むアンテナを送受信用のループアンテナ3と近傍金属測定部4のためのセンスコイル12とに分けて別体に構成することで、リーダライタ1の送受信回路2およびループアンテナ3に関する既存の設計値を何ら変更することなく、リーダライタ1に近傍金属測定部4の機能を容易に追加することができる。
図7はリーダライタの設置環境チェックの他の処理の流れを示す図である。
図7はリーダライタの設置環境チェックの他の処理の流れを示す図である。
この図7では、リーダライタ1の設置環境チェックの他の処理例について説明する。まず、リーダライタ1を適当な場所に設置し(S21)、パーソナルコンピュータでは、リーダライタ1の使用環境チェック用ツールを起動する(S22)。このとき、リーダライタ1は、送受信回路2に送信用出力電圧を可変することができる機能を有し、かつ、最初は、通信に最低限必要な送信用出力電圧に初期設定されている。また、使用環境チェック用ツールは、通信用ソフトウェアを起動し、通信対象の非接触ICカードとの通信に最低限必要な送信用出力電圧の閾値の情報をリーダライタ1へ送り、リーダライタ1から非接触ICカードを排除しておくことをアナウンスする。
リーダライタ1では、受信した送信用出力電圧の閾値を基準値設定部6が基準値保持部7に設定し、ポーリング動作が開始される(S23)。このポーリング動作のときの送信出力電圧は、送信出力電圧最大値検出部5によって受けられ、その最大値が検出され(S24)、金属影響度判断部8がその送信出力電圧の最大値と基準値保持部7に設定されている閾値とを比較する(S25)。
ここで、送信出力電圧の最大値が閾値以上なら、金属影響度判断部8は、金属の影響がなく、金属影響度は低であると判断し、その旨を表示部9に表示させる(S26)。送信出力電圧の最大値が閾値よりも小さい場合、金属影響度判断部8は、送受信回路2に指示して送信出力電圧の最大値を上げる(S27)。
次に、送信出力電圧最大値検出部5が送信出力電圧の最大値を検出し(S28)、金属影響度判断部8がその送信出力電圧の最大値と基準値保持部7に設定されている閾値とを再度比較する(S29)。金属影響度判断部8は、送信出力電圧の最大値が閾値以上なら、近傍に金属はあるが通信に影響するほどではなく、金属影響度は中であると判断し、その旨を表示部9に表示させる(S30)。
送信出力電圧の最大値と閾値との再比較において、送信出力電圧の最大値が閾値よりも小さい場合、金属影響度判断部8は、近傍に金属があり、金属影響度は大であると判断し、その旨を表示部9に表示させる(S31)。
一方、パーソナルコンピュータの側では、近傍金属測定部4が金属の影響度低または中と判断した場合には、このリーダライタ1の設置環境チェックは、正常に通信可能であるとして非接触ICカードとの通信を開始する(S32)。近傍金属測定部4が金属の影響度大と判断した場合には、このリーダライタ1の設置環境チェックは、正常な通信が不可能であるとして、リーダライタ1の設置場所の変更または影響があると思われる金属の排除のアラームを出す(S33)。
以上のように、このリーダライタ1の設置環境チェックの処理例では、送受信回路2に送信用出力電圧を通信に最低限必要な電圧に初期設定している状態で設置環境チェックを開始し、これで通信が可能であるなら、その送信用出力電圧で非接触ICカードと通信するので、消費電力を抑制することができる。
以上の実施の形態では、近傍金属測定部4をリーダライタ1に内蔵する場合について説明したが、次に、近傍金属測定部4およびセンスコイル12をリーダライタ1とは別体にした近傍金属測定装置13について説明する。
図8は近傍金属測定装置の内部の概略構成を示す斜視図、図9はリーダライタに対する近傍金属測定装置の使用例を示す図である。
図8は近傍金属測定装置の内部の概略構成を示す斜視図、図9はリーダライタに対する近傍金属測定装置の使用例を示す図である。
近傍金属測定装置13は、図8に示したように、近傍金属測定部4とセンスコイル12とを備えている。近傍金属測定部4の構成および機能は、図1を参照して説明したものと同じであり、図示はしないが、近傍金属測定装置13の表面に表示部9が設けられている。センスコイル12は、図6の第3の実施の形態に係るリーダライタ1のものと同じである。
近傍金属測定装置13の使用方法は、図9に示したように、上にリーダライタ1を所定位置に載せるだけである。このとき、リーダライタ1は、そのループアンテナ3が近傍金属測定装置13のセンスコイル12の直近に配置されるように近傍金属測定装置13に載せられる。
なお、この近傍金属測定装置13は、バッテリを搭載して、その近傍金属測定部4の電源としてもよく、リーダライタ1のように、たとえばUSBケーブルによってパーソナルコンピュータから電源を確保してもよい。USBケーブルでパーソナルコンピュータに接続する場合は、近傍金属測定部4の表示部9の機能をパーソナルコンピュータの側に設けてもよい。また、近傍金属測定装置13のハウジングは、単にリーダライタ1を載せるだけでもよいが、設置環境チェックの際にリーダライタ1とともに動かすことを考慮して、両者を固定しておくような機構を備えていてもよい。
1……リーダライタ、2……送受信回路、3……ループアンテナ、4……近傍金属測定部、5……送信出力電圧最大値検出部、6……基準値設定部、7……基準値保持部、8……金属影響度判断部、9……表示部、10……制御モジュール、11……USBケーブル、12……センスコイル、13……近傍金属測定装置
Claims (9)
- 通信媒体に対し電力の供給をしつつ通信を行う通信装置であって、
送信出力電圧を入力して前記送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部と、
近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部と、
前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値と前記基準値保持部に保持されている前記基準値とに基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部と、
を備えている通信装置。 - 前記送信出力電圧最大値検出部は、前記送信出力電圧をループアンテナから取得する請求項1記載の通信装置。
- ループアンテナより送信された送信出力を検出して前記送信出力電圧を前記送信出力電圧最大値検出部に供給するセンスコイルを備えている請求項1記載の通信装置。
- 前記基準値保持部は、前記自由環境下で測定したときの前記送信出力電圧の最大値に対応する固定値を基準値として保持している請求項1記載の通信装置。
- 前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値と前記基準値保持部に保持されている前記基準値とを比較して、前記送信出力電圧の最大値が前記基準値より大きいときに当該送信出力電圧の最大値によって前記基準値保持部の前記基準値を更新し、前記基準値の更新を前記送信出力電圧の最大値が前記基準値に概略等しくなるまで継続する基準値設定部を備えている請求項1記載の通信装置。
- 前記基準値設定部は、上位装置から送られた前記通信媒体との通信に最低限必要な送信出力電圧の閾値を前記基準値保持部の基準値として設定し、
前記金属影響度判断部は、前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値が前記基準値以上の場合に金属影響度なしと判断し、前記送信出力電圧の最大値が前記基準値に達しない場合には金属影響度ありと判断し、送信回路の出力を引き上げてから再度前記送信出力電圧の最大値が前記基準値以上かどうかを判断する請求項5記載の通信装置。 - 前記金属影響度判断部による判断の結果を表示する表示部を備えている請求項1記載の通信装置。
- 通信媒体に対し電力の供給をしつつ通信を行う通信装置の設置環境を測定する近傍金属測定装置であって、
前記通信装置のループアンテナより送信された送信出力を検出するセンスコイルと、
前記センスコイルからの送信出力電圧を入力して前記送信出力電圧の最大値を検出する送信出力電圧最大値検出部と、
近傍に金属がない自由環境下での最大の送信出力電圧に相当する値を基準値として保持する基準値保持部と、
前記送信出力電圧最大値検出部が検出した前記送信出力電圧の最大値と前記基準値保持部に保持されている前記基準値とに基づいて近傍金属による影響度を判断する金属影響度判断部と、
を備えている近傍金属測定装置。 - 前記金属影響度判断部による判断の結果を表示する表示部を備えている請求項8記載の近傍金属測定装置。
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