JP2012009482A - 冷却フィン - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のピンフィンよりも優れた放熱特性を持つ冷却フィンを提供する。
【解決手段】フィンベース1の表面に立設したピン2又はプレートの間に、連通細孔を有する多孔質体3を充填した冷却フィンである。多孔質体がアルミニウム合金または銅合金のような金属質の多孔質体であることが好ましい。フィンベース1から多孔質体3への熱移動は、主としてピン2又はプレートを介して行われるので、冷却風速を高めることにより、放熱特性の向上を図ることができる。ペルチェ素子の高温側のヒートシンクからの放熱促進、コンピュータのCPUからの放熱促進のために用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】フィンベース1の表面に立設したピン2又はプレートの間に、連通細孔を有する多孔質体3を充填した冷却フィンである。多孔質体がアルミニウム合金または銅合金のような金属質の多孔質体であることが好ましい。フィンベース1から多孔質体3への熱移動は、主としてピン2又はプレートを介して行われるので、冷却風速を高めることにより、放熱特性の向上を図ることができる。ペルチェ素子の高温側のヒートシンクからの放熱促進、コンピュータのCPUからの放熱促進のために用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ペルチェ素子の高温側のヒートシンクや、コンピュータのCPUからの放熱を促進するために用いられる冷却フィンに関するものである。
ペルチェ素子を各種機器の冷却用のために使用する場合、高温側のヒートシンクからの放熱を効率よく行わせることが望ましい。このために、特許文献1に示されるようなピンフィンと呼ばれる放熱器が従来から用いられている。このピンフィンはフィンベース上に多数のピン状突起を形成した剣山状のものであり、その表面に冷却風を吹きつけて放熱を促進している。
ペルチェ素子を用いたペルチェクーラーの性能は、放熱に使用されるピンフィンの性能に支配される。このピンフィンの性能は主としてピン表面と空気との間の熱伝達率の大小によって定まるが、その逆数に比例する熱抵抗を用いて表現することもでき、ピンフィンの熱抵抗が小さいほど放熱性能は向上し、ペルチェクーラーの冷却性能も向上することとなる。
ピンフィンの熱抵抗を低下させるため、すなわち熱伝達率を向上させるためには、冷却風の風速を高めることが有効である。ところがピンフィンの熱伝達率は風速の1/2乗に比例することが知られており、風速がある程度以上に達すると熱伝達率の増加はごく僅かとなってほぼ飽和状態に近くなる。従って熱抵抗も風速の増加によって最初のうちは低下するが、風速がある程度以上に達すると飽和状態に近くなり下がりにくくなる。
このように冷却風速の増加による熱抵抗の低下には限界があり、それ以上の冷却性能が求められる場合には、ピンフィンを大型化してピンの表面積を拡大しなければならなった。しかしこのような内部機器の大型化は好ましくない。また、ピンの長さを増加させることも考えられるが、余り長くするとピンフィンのフィン効率が悪くなるうえ、やはり大型化につながるので好ましくない。
なお非特許文献1には、発泡金属、焼結金属、多孔質セラミック、セラミックフォームのような多孔質体を放熱体として用いることが記載されている。この文献によれば、放熱性能は冷却風速の約1乗に比例して増加するので、熱抵抗も風速に反比例して低下し、ピンフィンを用いた場合のように飽和状態に近い状態となることはない。
しかし本発明者らの実験によれば、多孔質体の開口率が大きくなると冷却風の流動抵抗が低下して熱抵抗は減少するが、開口率が大きくなるほど多孔質体とフィンベースとの有効接触面積が小さくなり、フィンベースから多孔質体への熱移動が悪くなる。このため多孔質体を用いても熱抵抗は期待したほどには低下しないことが確認された。
HEAT MASS TRANSFER(2009) 45:(1365−1372)
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、従来のピンフィンよりも優れた放熱特性を持つ冷却フィンを提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明は、フィンベースの表面に立設したピン又はプレートの間に、連通細孔を有する多孔質体を充填したことを特徴とするものである。なお、多孔質体が金属質の多孔質体であることが好ましく、特にアルミニウム合金または銅合金からなるものが好ましい。
本発明の冷却フィンは、フィンベースの表面に立設したピン又はプレートの間に多孔質体を充填した構造であるから、フィンベースから多孔質体への熱移動はピン又はプレートのフィンにより広い面積で行われ、多孔質体から空気への熱伝達は多孔質体によって行われる。このため冷却風速の増加に伴い放熱性能を高めることができ、ピン又はプレートのフィン単独の冷却フィンよりも、また多孔質体単独の冷却フィンよりも優れた放熱特性を得ることができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態を示す断面図であり、1はフィンベース、2はフィンベース1の表面に立設された多数のピン、3はピンフィン2の間に充填された多孔質体である。フィンベース1及びピン2は熱伝導率の大きい金属により構成されたもので、熱伝導率とコストとを考慮するとアルミニウム合金または銅合金が好ましい。フィンベース1はペルチェ素子の高温側のヒートシンクや、コンピュータのCPUの放熱部に密着させて用いられる。図1では簡略化のためにピン2の本数を5本としたが、実際には数十本以上の多数のピン2が立設される。フィンベース1からピン2への熱移動を妨げないように、金属製のブロックに縦横方向にスリット加工を施してピン2の部分を残すことにより、フィンベース1とピン2とを一体のものとすることが好ましい。また、フィンベース1に列状のプレートを立設するようにしてもよいし、この列状のプレートにある間隔でスリット加工を施すようにしてもよい。しかしフィンベース1に多数のピン2を植設しても差し支えない。なおピン2の断面形状は円形、楕円形、四角形、六角形などの任意形状とすることができる。
図1は本発明の実施形態を示す断面図であり、1はフィンベース、2はフィンベース1の表面に立設された多数のピン、3はピンフィン2の間に充填された多孔質体である。フィンベース1及びピン2は熱伝導率の大きい金属により構成されたもので、熱伝導率とコストとを考慮するとアルミニウム合金または銅合金が好ましい。フィンベース1はペルチェ素子の高温側のヒートシンクや、コンピュータのCPUの放熱部に密着させて用いられる。図1では簡略化のためにピン2の本数を5本としたが、実際には数十本以上の多数のピン2が立設される。フィンベース1からピン2への熱移動を妨げないように、金属製のブロックに縦横方向にスリット加工を施してピン2の部分を残すことにより、フィンベース1とピン2とを一体のものとすることが好ましい。また、フィンベース1に列状のプレートを立設するようにしてもよいし、この列状のプレートにある間隔でスリット加工を施すようにしてもよい。しかしフィンベース1に多数のピン2を植設しても差し支えない。なおピン2の断面形状は円形、楕円形、四角形、六角形などの任意形状とすることができる。
ピン2の間に充填される多孔質体3は、連通細孔を有する金属質の多孔質体であることが好ましい。その代表的なものは発泡アルミニウムであるが、材質は必ずしもアルミニウムに限定されるものではなく、銅その他の熱伝導率に優れた金属を用いることもできる。この多孔質体3は表面に開口する連通細孔を持つことが必要であり、吹き付けられた冷却風が表面に開口する連通細孔から多孔質体3の内部に進入することにより、冷却風速の約1乗に比例する放熱特性を得ることができる。このため多孔質体であっても独立気泡型のものは、内部の気泡が放熱特性の向上に寄与せず、好ましくない。
なお多孔質体3としては、セラミック多孔質体を用いることも可能であり、例えばムライトやコージエライトからなる多孔質体を用いることもできる。セラミック多孔質体も金属質の多孔質体と同様に、冷却風速の約1乗に比例する放熱特性を得ることができることが確認されている。しかしセラミック多孔質体はそれ自体の熱伝導率が銅やアルミニウムと比較して小さいので、金属質の多孔質体3を用いることがより好ましい。
図1に示す構造の冷却フィンは、金属粉末射出成型法により、金属粉末とバインダー(結合材)とともに発泡剤を混合し、金型に射出成形した後、発泡、焼結することによりフィンと多孔質体とが一体となったオープンセル構造の金属多孔質体となる製造方法をとればよい。また、この他にも、ピンフィンを鋳造や粉末冶金にて予め製作しておき、前記ピン形状の孔部を別途製作した多孔質体に形成し、合体してアルミはんだなどで接合部を増やすようにしてもよい。
このように構成された本発明の冷却フィンは、フィンベース1をペルチェ素子の高温側のヒートシンクやコンピュータのCPUの放熱部に密着させ、冷却風を当てて使用されるものである。本発明の冷却フィンはその表面に連通細孔を有する多孔質体3が露出しているため、その部分においては冷却風の風速の約1乗に比例した放熱が行われる。この点は、図2に示すように全体を多孔質体3により構成した場合にも同様である。
しかし前記したように、全体を多孔質体3により構成した図2の冷却フィンにおいては、フィンベース1と多孔質体3との有効接触面積が小さいため、フィンベース1から多孔質体3への熱移動が十分に行われなくなる。これに対して本願発明では、フィンベース1から多孔質体3への熱移動は、主としてピン2を介して行われる。ピン2は本数が多いために全体としては広い表面積を有するので、ピン2から多孔質体3への熱移動も効率よく行われる。よって冷却風速を高めることにより、放熱特性の向上を図ることができる。またピン2の先端も露出しているので、この部分からの放熱も行われる。
上記したように、本発明の冷却フィンは、従来のピンフィンの欠点である冷却風速の増加による熱抵抗の低下の効率がよくなかった点を、ピンフィンに多孔質体3を組み合わせることにより改善したものであり、次の実施例に示すように、小型でありながら優れた放熱特性を発揮することができる。本発明の冷却フィンはペルチェ素子の高温側のヒートシンクからの放熱を促進するために用いられるが、コンピュータのCPUからの放熱を促進するために用いることもできる。
サイズが40mm×40mmの従来のピンフィンと本発明の冷却フィンとを用い風洞実験を行ったところ、本発明の冷却フィンの熱伝達率は従来のピンフィンの1.7倍となり、熱抵抗が従来のピンフィンの約60%まで低下することが確認された。また一般的に用いられているファンを用いて実験を行ったところ、本発明の冷却フィンの熱伝達率は従来のピンフィンの1.4倍となり、熱抵抗が従来のピンフィンの約70%まで低下することが確認された。なお、実験に使用したピンフィンはアルミニウム製であり、本発明の冷却フィンもアルミニウム製である。さらに多孔質体としては連通細孔を有する発泡アルミニウムを用いた。風速を0から15m/sまで変化させた場合の結果を図3のグラフに示した。
1 フィンベース
2 ピン
3 多孔質体
2 ピン
3 多孔質体
Claims (3)
- フィンベースの表面に立設したピン又はプレートの間に、連通細孔を有する多孔質体を充填したことを特徴とする冷却フィン。
- 多孔質体が金属質の多孔質体であることを特徴とする請求項1記載の冷却フィン。
- 多孔質体を構成する金属が、アルミニウム合金または銅合金であることを特徴とする請求項1記載の冷却フィン。
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| JP2010141350A JP2012009482A (ja) | 2010-06-22 | 2010-06-22 | 冷却フィン |
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| JP2010141350A Withdrawn JP2012009482A (ja) | 2010-06-22 | 2010-06-22 | 冷却フィン |
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Cited By (5)
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| WO2019026952A1 (ja) | 2017-08-02 | 2019-02-07 | 三菱マテリアル株式会社 | ヒートシンク |
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2010
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