JP2012042014A - ブレーキディスクローター - Google Patents

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Abstract

【課題】ベンチホール内の送風冷却効率を向上させるとともに、冷却面積を拡大して総放熱量を増加させる。
【解決手段】摺動板11間に半径方向外方に向かうにつれて回転方向と反対方向に傾斜するように放射状に配設された一連の分割隔壁2からなり、各分割隔壁2は順次摺動板11の円周上に回転方向と反対方向に離間する角度位相差をもって複数組形成し、半径方向内方にある分割隔壁2の半径方向外方の端部を結んだ包絡円と半径方向外方にある分割隔壁2の半径方向内方の端部を結んだ包絡円の半径が略同一になるようにう形成し、かつ前記摺動板11の半径方向内方に配設された分割隔壁2の長手方向中心線が摺動板11の半径方向に対してなす角度が、半径方向外方に配設された分割隔壁2の長手方向中心線が摺動板11の半径方向に対してなす角度に対して大きく形成し、各分割隔壁2は、摺動板11の回転方向に対して凹となるように形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両その他で使用されるディスクブレーキ装置のブレーキディスクローターに関する。
従来のブレーキディスクローターは図7および図8に示すように車軸方向に離間して配設された円板状の摺動板OD、ID間に単純な放射状の複数の隔壁BHを形成し、各隔壁間に入口開口IT、出口開口OLおよび放射状の通路VHを形成するものである。
また、特許文献1に示すような種々の通風性の改善がはかられている。
特開平5−346126号公報
上記従来のブレーキディスクローターは、円板状摺動板の回転に伴い通路VH内に流入した流れが、フィンを構成する隔壁BHの負圧面側で隔壁BHの厚さ方向に剥離を発生し、流れの通り道である通路VH内では隔壁BH下部に広いよどみSLが生じるため主流域MFが非常に狭くなり通風性が良くないという問題があった。
また、上記特許文献1にはこの問題を解決する手段として当該摺動板が回転した時に流入する流れの流入角Ψ以下の角度で隔壁を半径方向に対して傾斜させ、かつ隔壁の途中を分断し間隙を設け流れの一部を負圧面側に流れ込ませることで通風性を改善することが提案されている。
しかしながら、この特許文献1の方法では隔壁の途中が分断され、かつ隙間が開いているので送風翼としての隔壁の有効長さが短くなり送風性能の向上度合が少ないという問題があった。
本発明のブレーキディスクローターは、これらの問題を鑑みてなされたもので、請求項1に記載の第一発明は、車軸方向に離間して配設された円板状摺動板と、両摺動板間に放射状であって、半径方向外方に向かうにつれて当該摺動板の回転方向と反対方向に傾斜するように配設され、かつ複数に分割された一連の隔壁からなり、この一連の分割隔壁が当該摺動板の円周上に複数組形成されることで半径方向内方から外方に向かって開口する複数の入口開口および出口開口が形成され、前記複数に分割された一連の分割隔壁は、半径方向内方に配設された分割隔壁に対してその半径方法外方に配設された分割隔壁が、当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設され、かつ当該摺動板の円周上に複数組ある第一分割隔壁の半径方向外方の端部間を結んだ包絡円は第二分割隔壁の半径方向内方の端部間を結んだ包絡円と略一致するように構成されているものである。
請求項2に記載の第二発明は、第一発明において前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の半径方向内方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度が、半径方向外方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度より大きく形成されるように構成されているものである。
請求項3に記載の第三発明は、第二発明において前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の回転方向に対して凹となるように形成されるように構成されているものである。
上記構成によりなる第一発明のブレーキディスクローターは、車軸方向に離間して配設された円板状摺動板間に放射状に配設された分割隔壁が、半径方向外方に向かうにつれて当該摺動板の回転方向と反対方向に傾斜するように配設され、第一分割隔壁が流れの流入方向に向いていることで流体が流入し易くなるという効果を奏する。
さらに、第一分割隔壁から取り込まれた流れは、第一分割隔壁の半径方向外方にある第二の分割隔壁に捕捉される。第一分割隔壁に対して第二分割隔壁は当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設されるように構成されているので、第一分割隔壁から取り込まれ第一分割隔壁に沿った流れは第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉されるので、分割隔壁との接触時間が長くすることができ、制動時にブレーキディスクローターとブレーキパッドとの摩擦熱が分割隔壁を通じてこの流体に効果的に取り込ませることができ、発生する摩擦熱を効果的に放出させることができるという効果を奏する。
また、円板状摺動板の円周上に複数組ある第一分割隔壁の半径方向外方の端部間を結んだ包絡円は第二分割隔壁の半径方向内方の端部間を結んだ包絡円と略一致しているので、隔壁の送風翼として十分な有効長さが得られ十分な送風性能を確保できるので、隔壁を分断し隔壁の線上に間隔をあけることにより送風翼としての有効長さが短くなり送風性能の向上度合が少ないという特許文献1のような問題がないという効果を奏する。
さらに、前述のとおり第一分割隔壁に対して第二分割隔壁は当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設されるように構成されているので、円板状摺動板の回転によって第一分割隔壁から取り込まれた流れのうち第一分割隔壁の回転方向背面の流れは第二分割隔壁の半径方向内方の端部により分流させることでその一部を第二分割隔壁の正面の流れに効果的に合流することができるという効果を奏する。
上記構成によりなる第二発明のブレーキディスクローターは、第一分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度が、第二分割隔壁が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度より大きく形成されているので、分割無しの隔壁に比べて分割によって長手方向長さが短く形成されている第一分割隔壁の背面に流れのよどみが出来にくく、かつ第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この流れが端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉される流れが、乱れることなく第二分割隔壁により滑らかに取り込まれるという効果を奏する。
また、第一分割隔壁から取り込まれた流れは円板状摺動板の回転方向に対して凹状(U字状)を描くことになり、回転翼として機能する隔壁の背面に発生する流れのよどみ領域に張り出した状態になるので、よどみが出来にくくなるという効果を奏する。
また、第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉される流れは、この角度が半径方向外方に向かうにつれて順次減少しているので、流れに乱れを生じさせることなく円滑に第二分割隔壁により整流されるという効果を奏する。
さらに、第一分割隔壁の回転方向背面の流れは、この角度が半径方向外方に向かうにつれて順次減少していることで、第二分割隔壁の半径方向内方の端部により効率的に分流されたあと、その一部を第二分割隔壁の正面の流れに効果的に合流することができるという効果を奏する。
上記構成によりなる第三発明のブレーキディスクローターは、各々の分割隔壁が前記円板状摺動板の回転方向に対して凹となるように形成されているので、平板状の分割隔壁が回転する時に出来る隔壁背面の流れのよどみ領域に凹状の張り出した状態になり、回転翼として機能する隔壁の背面の流れによどみがより出来にくくするとともに、出口開口の端部を回り込んで次のベンチホールの流れに向かって逆流することを効果的に抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施例を示すブレーキディスクローターのA−A線に沿う横断面図 実施例のブレーキディスクローターを示す縦断面図 実施例のブレーキディスクローターの一部を示す横断面図 実施例のブレーキディスクローター内の流れを示す横断面図 実施例のブレーキディスクローターが車両に搭載された状態を示す一部を省略した斜視図 実施例のブレーキディスクローターが車両に取り付けられた状態を示す断面図 従来のブレーキディスクローターを示す図8のB−B線に沿う横断面図 従来のブレーキディスクローターを示す縦断面図 従来のブレーキディスクローターの流れを示す断面図 定常流れの一部に円柱状の障害物が置かれた時の流れの状態を示す概念図
以下、本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図5に本発明を適用した自動車をリフトアップした状態で下から見たものを示す。各ホィールDWの内側に配設したダストシールドDSの空気取入口ILより吸入した空気をローターのベンチホールに導入することで制動により発生した摩擦熱を冷却するもので図1乃至図6を用いて詳細に説明する。
実施例のブレーキディスクローター1は図6の車軸ASの軸方向に離間して配設された円板状の内側および外側の各摺動板11および12と、摺動板11および12の間にディスクの半径方向に放射状に配設された一連の分割隔壁を構成する複数のフィンと、摺動板11および12の間において半径方向内方および外方に開口した複数の開口31および32と、摺動板11および12と隣合うフィン2とによって形成される通路を構成する複数のベンチホール4と、各フィン2に形成され隣合うベンチホールを連通させる連通口5とから成る。
車両外側の摺動板12は、図2に示すように車両内側の摺動板11とともに段部13を介して締付け用の穴を有する取付け部14と一体に形成されている。
フィン2は、厚さ5mmで外側および内側の摺動板の間に半径120mmから半径190mmの範囲に放射状に一体形成されている。即ち、内周側部分に相当する空気の入口部分21は、図3に示すようにその先端21Eと図示しないディスクの中心とを結ぶ直線Cに対してθ1度傾斜して形成されている。中間部分に相当する22は、その先端22Eとディスクの中心とを結ぶ直線に対して、入口部分21の角度θ1より小さいθ2度傾斜して形成されており、外周側部分に相当する出口部分23は、その先端23Eとディスクの中心とを結ぶ直線に対して、中間部分22の角度θ2よりさらに小さいθ3度傾斜して形成されている。
なお、実施例の場合は、θ1が50度、θ2が20度、θ3が5度に設定されているが、入口部分21、中間部分22、出口部分23の配設角度は、ローター内への流れの流入角に応じて決定されるべきもので、ローターの回転数によっても流入角は変動するが、自動車用としては一般に入口部分21の配設角度は30度から70度の範囲内が好ましいことが知られているので、それに準じた角度に設定することが好ましい。出口部分23の配設角度は圧力面側の送風翼としての作用がより有効になるように0度から15度の範囲内に設定し、中間部分22の配設角度は流れをよどみなく効率的に流れるようにするために入口部分21と出口部分23の中間的な角度に設定することが好ましい。
各々のフィン21、22、23はブレーキディスクローターの回転方向に対して半径100mmの凹形状で形成されている。また、フィン21、22の半径方向外方の端部21T、22Tは半円状に形成されている。これはフィン21、22の造形上半円形状の方が製造が容易であるという理由もさることながら、図10で明らかなように定常流れの一部に円筒状の障害物を置いた時に円筒を巻き込むような流れPFが形成され障害物がない時には到達しない領域まで流れを導くことが出来ることに着目し、各端部21T、22Tを回り込んだ流れをよどみなくフィン22、23に導くためである。
また、入口部分21の半径方向外方の端部21T同士を結んだ包絡円と中間部分22の半径方向内方の端部22E同士を結んだ包絡円の半径は略同じ寸法で形成され、同様に22Tと23Eの包絡円の半径も同様に形成することで、中間部分22、出口部分23の圧力面側の送風翼としての作用がより有効になるように形成された3段フィン構造となっている。
フィン21の半径方向外方の端部21Tを巻くように流れる流れは、半径方向外方にあるフィン22に沿って滑らかに流れ込み、21Tと22Eがなす隔壁の隙間に発生するよどみを極小化し、フィン21の背面の流れの一部がこの隔壁の隙間を通過してフィン22の前面の流れに合流することができる。隔壁の隙間の間隔は6mmに設定してあるが、ベンチホールの空気の流れを阻害せずに効果をえるには4mmから8mmが好適である。なお、その次のフィン22、23の隔壁部分の間隙も同様な構成としてあり同様な効果を得ることができる。
本実施例では、フィン21、22、23の半径方向の長さは各々略同じに設定してある。従って、フィン21はディスクの中心とのなす角度が大きいのでその実長さは最も長く形成されており、効率的に流れを取り込むことが出来る。
上述の実施例は、説明のため例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から当業者が認識できる本発明の技術思想に反しない限り変更および付加が可能である。
本発明はブレーキディスクローターに限定されるものではなく、送風機としての機能を有する産業用機器にも適用できる。
1 ブレーキディスクローター
2 フィン
4 ベンチホール
5 連通口
11 内側摺動板
12 外側摺動板
21 入口部分フィン
22 中間部分フィン
23 出口部分フィン
31 入口開口
32 出口開口
41 よどみ領域
42 主流域


本発明は、車両その他で使用されるディスクブレーキ装置のブレーキディスクローターに関する。
従来のブレーキディスクローターは図7および図8に示すように車軸方向に離間して配設された円板状の摺動板OD、ID間に単純な放射状の複数の隔壁BHを形成し、各隔壁間に入口開口IT、出口開口OLおよび放射状の通路VHを形成するものである。
また、特許文献1に示すような種々の通風性の改善がはかられている。
特開平5−346126号公報
上記従来のブレーキディスクローターは、円板状摺動板の回転に伴い通路VH内に流入した流れが、フィンを構成する隔壁BHの負圧面側で隔壁BHの厚さ方向に剥離を発生し、流れの通り道である通路VH内では隔壁BH下部に広いよどみSLが生じるため主流域MFが非常に狭くなり通風性が良くないという問題があった。
また、上記特許文献1にはこの問題を解決する手段として当該摺動板が回転した時に流入する流れの流入角Ψ以下の角度で隔壁を半径方向に対して傾斜させ、かつ隔壁の途中を分断し間隙を設け流れの一部を負圧面側に流れ込ませることで通風性を改善することが提案されている。
しかしながら、この特許文献1の方法では隔壁の途中が分断され、かつ隙間が開いているので送風翼としての隔壁の有効長さが短くなり送風性能の向上度合が少ないという問題があった。
本発明のブレーキディスクローターは、これらの問題を鑑みてなされたもので、請求項1に記載の本発明は、車軸方向に離間して配設された円板状摺動板と、両摺動板間に放射状であって、半径方向外方に向かうにつれて当該摺動板の回転方向と反対方向に傾斜するように配設され、かつ複数に分割された一連の隔壁からなり、この一連の分割隔壁が当該摺動板の円周上に複数組形成されることで半径方向内方から外方に向かって開口する複数の入口開口および出口開口が形成され、前記複数に分割された一連の分割隔壁は、半径方向内方に配設された分割隔壁に対してその半径方法外方に配設された分割隔壁が、当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設され、かつ当該摺動板の円周上に複数組ある第一分割隔壁の半径方向外方の端部間を結んだ包絡円は第二分割隔壁の半径方向内方の端部間を結んだ包絡円と略一致するように構成されているものである。
また、本発明において前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の半径方向内方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度が、半径方向外方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度より大きく形成されるように構成されているものである。
さらに、前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の回転方向に対して凹となるように形成されるように構成されているものである。
上記構成によりなる本発明のブレーキディスクローターは、車軸方向に離間して配設された円板状摺動板間に放射状に配設された分割隔壁が、半径方向外方に向かうにつれて当該摺動板の回転方向と反対方向に傾斜するように配設され、第一分割隔壁が流れの流入方向に向いていることで流体が流入し易くなるという効果を奏する。
さらに、第一分割隔壁から取り込まれた流れは、第一分割隔壁の半径方向外方にある第二の分割隔壁に捕捉される。第一分割隔壁に対して第二分割隔壁は当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設されるように構成されているので、第一分割隔壁から取り込まれ第一分割隔壁に沿った流れは第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉されるので、分割隔壁との接触時間が長くすることができ、制動時にブレーキディスクローターとブレーキパッドとの摩擦熱が分割隔壁を通じてこの流体に効果的に取り込ませることができ、発生する摩擦熱を効果的に放出させることができるという効果を奏する。
また、円板状摺動板の円周上に複数組ある第一分割隔壁の半径方向外方の端部間を結んだ包絡円は第二分割隔壁の半径方向内方の端部間を結んだ包絡円と略一致しているので、隔壁の送風翼として十分な有効長さが得られ十分な送風性能を確保できるので、隔壁を分断し隔壁の線上に間隔をあけることにより送風翼としての有効長さが短くなり送風性能の向上度合が少ないという特許文献1のような問題がないという効果を奏する。
さらに、前述のとおり第一分割隔壁に対して第二分割隔壁は当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設されるように構成されているので、円板状摺動板の回転によって第一分割隔壁から取り込まれた流れのうち第一分割隔壁の回転方向背面の流れは第二分割隔壁の半径方向内方の端部により分流させることでその一部を第二分割隔壁の正面の流れに効果的に合流することができるという効果を奏する。
上記構成によりなる本発明のブレーキディスクローターは、第一分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度が、第二分割隔壁が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度より大きく形成されているので、分割無しの隔壁に比べて分割によって長手方向長さが短く形成されている第一分割隔壁の背面に流れのよどみが出来にくく、かつ第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この流れが端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉される流れが、乱れることなく第二分割隔壁により滑らかに取り込まれるという効果を奏する。
また、第一分割隔壁から取り込まれた流れは円板状摺動板の回転方向に対して凹状(U字状)を描くことになり、回転翼として機能する隔壁の背面に発生する流れのよどみ領域に張り出した状態になるので、よどみが出来にくくなるという効果を奏する。
さらに、第一分割隔壁の半径方向外方の端部で、この端部を回り込むように第一分割隔壁から剥離し第二分割隔壁に捕捉される流れは、この角度が半径方向外方に向かうにつれて順次減少しているので、流れに乱れを生じさせることなく円滑に第二分割隔壁により整流されるという効果を奏する。
また、第一分割隔壁の回転方向背面の流れは、この角度が半径方向外方に向かうにつれて順次減少していることで、第二分割隔壁の半径方向内方の端部により効率的に分流されたあと、その一部を第二分割隔壁の正面の流れに効果的に合流することができるという効果を奏する。
上記構成によりなる本発明のブレーキディスクローターは、各々の分割隔壁が前記円板状摺動板の回転方向に対して凹となるように形成されているので、平板状の分割隔壁が回転する時に出来る隔壁背面の流れのよどみ領域に凹状の張り出した状態になり、回転翼として機能する隔壁の背面の流れによどみがより出来にくくするとともに、出口開口の端部を回り込んで次のベンチホールの流れに向かって逆流することを効果的に抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施例を示すブレーキディスクローターのA−A線に沿う横断面図 実施例のブレーキディスクローターを示す縦断面図 実施例のブレーキディスクローターの一部を示す横断面図 実施例のブレーキディスクローター内の流れを示す横断面図 実施例のブレーキディスクローターが車両に搭載された状態を示す一部を省略した斜視図 実施例のブレーキディスクローターが車両に取り付けられた状態を示す断面図 従来のブレーキディスクローターを示す図8のB−B線に沿う横断面図 従来のブレーキディスクローターを示す縦断面図 従来のブレーキディスクローターの流れを示す断面図 定常流れの一部に円柱状の障害物が置かれた時の流れの状態を示す概念図
以下、本発明の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図5に本発明を適用した自動車をリフトアップした状態で下から見たものを示す。各ホィールDWの内側に配設したダストシールドDSの空気取入口ILより吸入した空気をブレーキディスクローターのベンチホールに導入することで制動により発生した摩擦熱を冷却するもので図1乃至図6を用いて詳細に説明する。
実施例のブレーキディスクローター1は図6の車軸ASの軸方向に離間して配設された円板状の内側および外側の各摺動板11および12と、摺動板11および12の間にブレーキディスクローターの半径方向に放射状に配設された一連の分割隔壁を構成する複数のフィンと、摺動板11および12の間において半径方向内方および外方に開口した複数の開口31および32と、摺動板11および12と隣合うフィン2とによって形成される通路を構成する複数のベンチホール4と、各フィン2に形成され隣合うベンチホールを連通させる連通口5とから成る。
車両外側の摺動板12は、図2に示すように車両内側の摺動板11とともに段部13を介して締付け用の穴を有する取付け部14と一体に形成されている。
フィン2は、厚さ5mmで外側および内側の摺動板の間に半径120mmから半径190mmの範囲に放射状に一体形成されている。即ち、内周側部分に相当する空気の入口部分21は、図3に示すようにその先端21Eと図示しないブレーキディスクローターの中心とを結ぶ直線Cに対してθ1度傾斜して形成されている。中間部分に相当する22は、その先端22Eとディスクの中心とを結ぶ直線に対して、入口部分21の角度θ1より小さいθ2度傾斜して形成されており、外周側部分に相当する出口部分23は、その先端23Eとブレーキディスクローターの中心とを結ぶ直線に対して、中間部分22の角度θ2よりさらに小さいθ3度傾斜して形成されている。
なお、実施例の場合は、θ1が50度、θ2が20度、θ3が5度に設定されているが、入口部分21、中間部分22、出口部分23の配設角度は、ブレーキディスクローター内への流れの流入角に応じて決定されるべきもので、ブレーキディスクローターの回転数によっても流入角は変動するが、自動車用としては一般に入口部分21の配設角度は30度から70度の範囲内が好ましいことが知られているので、それに準じた角度に設定することが好ましい。出口部分23の配設角度は圧力面側の送風翼としての作用がより有効になるように0度から15度の範囲内に設定し、中間部分22の配設角度は流れをよどみなく効率的に流れるようにするために入口部分21と出口部分23の中間的な角度に設定することが好ましい。
各々のフィン21、22、23はブレーキディスクローターの回転方向に対して半径100mmの凹形状で形成されている。また、フィン21、22の半径方向外方の端部21T、22Tは半円状に形成されている。これはフィン21、22の造形上半円形状の方が製造が容易であるという理由もさることながら、図10で明らかなように定常流れの一部に円筒状の障害物を置いた時に円筒を巻き込むような流れPFが形成され障害物がない時には到達しない領域まで流れを導くことが出来ることに着目し、各端部21T、22Tを回り込んだ流れをよどみなくフィン22、23に導くためである。
また、入口部分21の半径方向外方の端部21T同士を結んだ包絡円と中間部分22の半径方向内方の端部22E同士を結んだ包絡円の半径は略同じ寸法で形成され、同様に22Tと23Eの包絡円の半径も同様に形成することで、中間部分22、出口部分23の圧力面側の送風翼としての作用がより有効になるように形成された3段フィン構造となっている。
フィン21の半径方向外方の端部21Tを巻くように流れる流れは、半径方向外方にあるフィン22に沿って滑らかに流れ込み、21Tと22Eがなす隔壁の隙間に発生するよどみを極小化し、フィン21の背面の流れの一部がこの隔壁の隙間を通過してフィン22の前面の流れに合流することができる。隔壁の隙間の間隔は6mmに設定してあるが、ベンチホールの空気の流れを阻害せずに効果をえるには4mmから8mmが好適である。なお、その次のフィン22、23の隔壁部分の間隙も同様な構成としてあり同様な効果を得ることができる。
本実施例では、フィン21、22、23の半径方向の長さは各々略同じに設定してある。従って、フィン21はブレーキディスクローターの中心とのなす角度が大きいのでその実長さは最も長く形成されており、効率的に流れを取り込むことが出来る。
上述の実施例は、説明のため例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から当業者が認識できる本発明の技術思想に反しない限り変更および付加が可能である。
本発明はブレーキディスクローターに限定されるものではなく、送風機としての機能を有する産業用機器にも適用できる。
1 ブレーキディスクローター
2 フィン
4 ベンチホール
5 連通口
11 内側摺動板
12 外側摺動板
21 入口部分フィン
22 中間部分フィン
23 出口部分フィン
31 入口開口
32 出口開口
41 よどみ領域
42 主流域

Claims (3)

  1. 車軸方向に離間して配設された円板状摺動板と、両摺動板間に放射状であって半径方向外方に向かうにつれて当該摺動板の回転方向と反対方向に傾斜さすように配設され、かつ複数に分割された一連の隔壁からなり、この一連の分割隔壁が当該摺動板の円周上に複数組形成されることで半径方向内方から外方に向かって開口する複数の入口開口および出口開口が形成されてなるブレーキディスクローターであって、前記複数に分割された一連の分割隔壁は、半径方向内方に配設された分割隔壁に対してその半径方法外方に配設された分割隔壁が、当該摺動板の回転方向と反対方向に角度位相差をもって離間して配設され、当該摺動板の円周上に複数組ある第一分割隔壁の半径方向外方の端部間を結んだ包絡円は第二分割隔壁の半径方向内方の端部間を結んだ包絡円と略一致してなることを特徴とするブレーキディスクローター。
  2. 前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の半径方向内方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度が、半径方向外方に配設された分割隔壁の長手方向中心線が当該円板状摺動板の半径方向に対してなす角度より大きく形成されたことを特徴とする請求項1に記載のブレーキディスクローター。
  3. 前記複数に分割された一連の分割隔壁は、前記円板状摺動板の回転方向に対して凹となるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載のブレーキディスクローター。





























JP2010185316A 2010-08-20 2010-08-20 ブレーキディスクローター Expired - Fee Related JP5545484B2 (ja)

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