JP2012064366A - 扁平形非水二次電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高容量の扁平形非水二次電池と、その製造方法を提供する。
【解決手段】 平面視で円形の外装ケースおよび封口ケースと、絶縁ガスケットとで形成された空間内に、複数の正極と複数の負極とがセパレータを介して交互に積層されている電極群、および非水電解液を有しており、正極および負極は、本体部と、平面視で、本体部から突出した、本体部よりも幅の狭い集電タブ部とを有しており、電極群は、その全体をとめる結束テープを有しておらず、絶縁ガスケットの内径と、電極群の有する負極の本体部における最大径との差が0.01〜0.2mmである扁平形非水二次電池である。本発明の扁平形非水二次電池は、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内で電極群を形成する工程を有する本発明法により製造できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高容量の扁平形非水二次電池と、その製造方法に関するものである。
一般にコイン形電池やボタン形電池と称される扁平形の非水二次電池では、正極と負極とがセパレータを介して対向して構成された電極群と、非水電解液とを、外装ケースと封口ケースと絶縁ガスケットとで形成された空間内に収容した構造を有している(特許文献1など)。
前記のような扁平形非水二次電池では、正極および負極に、集電体の片面または両面に正極合剤層や負極剤層を形成し、かつ集電体の一部を、正極合剤層や負極剤層を形成せずに露出させ、これを集電タブとして利用し、各正極および各負極の集電タブを、それぞれ纏めて溶接などし、これらの纏めた集電タブを、端子を兼ねる外装ケースや封口ケースの内面と溶接などして電気的に接続しているものがある(例えば、特許文献1)。
特開2003−142161号公報
積層型の電極群を有する扁平形非水二次電池は、例えば、正極、負極およびセパレータを順次積層して一旦電極群を作製し、これを電池ケース内に収容する工程を経て製造されることが通常であり、電池ケース内への電極群の挿入の容易さを考慮して、電池ケースの内径(絶縁ガスケットの内径)と、電極群の外径(特に、電極群を構成する負極の外径)とに、ある程度の差が設けられている。
ところで、近年では、扁平形非水二次電池の適用範囲が広がるにつれて、例えば小型化などの要請があるが、こうした小型の扁平形非水二次電池では、電極群の外径、すなわち電極の外径を小さくすると、それによる容量低下への影響が大きく、高容量の電池を構成することが困難である。
このようなことから、喩え小型の扁平形非水二次電池であっても、容量を高め得る技術の開発が求められる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高容量の扁平形非水二次電池と、その製造方法を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の扁平形非水二次電池は、平面視で円形の外装ケースと、平面視で円形の封口ケースとが、絶縁ガスケットを介してカシメ封口されて形成された空間内に、複数の正極と複数の負極とがセパレータを介して交互に、かつ前記外装ケースおよび前記封口ケースの扁平面に略平行に積層されている電極群、および非水電解液を有する扁平形非水二次電池であって、前記正極は、本体部と、平面視で、前記本体部から突出した、前記本体部よりも幅の狭い集電タブ部とを有しており、前記正極の本体部には、集電体の片面または両面に正極活物質を含む正極合剤層が形成されており、前記正極の集電タブ部では、集電体に正極合剤層が形成されておらず、前記負極は、本体部と、平面視で、前記本体部から突出した、前記本体部よりも幅の狭い集電タブ部とを有しており、前記負極の本体部には、集電体の片面または両面に負極活物質を含む負極剤層が形成されており、前記負極の集電タブ部では、集電体に負極剤層が形成されておらず、前記電極群は、その全体をとめる結束テープを有しておらず、前記絶縁ガスケットの内径と、前記電極群の有する負極の本体部における最大径との差が、0.01〜0.2mmであることを特徴とするものである。
また、本発明の製造方法は、本発明の扁平形非水二次電池を製造する方法であって、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内に、負極および正極を、負極と正極との間にセパレータが介在するようにしつつ順次挿入して積層し、電極群を形成する工程を有することを特徴とする。
なお、電池業界においては、高さより径の方が大きい扁平形電池をコイン形電池と呼んだり、ボタン形電池と呼んだりしているが、そのコイン形電池とボタン形電池との間に明確な差はなく、本発明の扁平形非水二次電池には、コイン形電池、ボタン形電池のいずれもが含まれる。
本発明によれば、高容量の扁平形非水二次電池と、その製造方法を提供することができる。
本発明の扁平形非水二次電池の一例を模式的に表す縦断面図である。 図1の要部断面拡大図である。 本発明の扁平形非水二次電池に係る正極の一例を模式的に表す平面図である。 本発明の扁平形非水二次電池に係る負極の一例を模式的に表す平面図である。 本発明の扁平形非水二次電池に係るセパレータの一例を模式的に表す平面図である。 本発明の扁平形非水二次電池の他の例を模式的に表す縦断面図である。
図1および図2に、本発明の扁平形非水二次電池の一例を模式的に示す。図1は、扁平形非水二次電池の電池ケース(外装ケース2および封口ケース3)および絶縁ガスケット4部分の断面を表す縦断面図であり、図2は図1の要部を拡大し、更に電極群の部分を断面にしたものである。図1および図2に示すように、扁平形非水二次電池1は、正極5および負極6を、それらの平面が電池の扁平面に略平行(平行を含む)となるように積層し、最外部の2つの電極を負極6(負極6B)とした積層型の電極群と、非水電解液(図示しない)とが、正極端子を兼ねる外装ケース2、負極端子を兼ねる封口ケース3および絶縁ガスケット4により形成される空間(密閉空間)内に収容されている。封口ケース3は、外装ケース2の開口部に絶縁ガスケット4を介して嵌合しており、外装ケース2の開口端部が内方に締め付けられ、これにより絶縁ガスケット4が封口ケース3に当接することで、外装ケース2の開口部が封口されて電池内部が密閉構造となっている。外装ケース2および封口ケース3は、ステンレス鋼などの金属製であり、絶縁ガスケット4は、ポリプロピレンなどの絶縁性を有する樹脂製である。
なお、図1および図2の電池では、外装ケース2が正極端子を兼ね、封口ケース3が負極端子を兼ねているが、本発明の電池においては、例えば電極群の構成に応じて、外装ケースが負極端子を兼ね、封口ケースが正極端子を兼ねていてもよい。
図3に正極5の平面図を模式的に示しているが、正極5は、本体部5aと、平面視で、本体部5aから突出した、本体部5aよりも幅(図3中上下方向の長さ)の狭い集電タブ部5bとを有している。
正極5の本体部5aは、集電体(図2中52)の両面に、正極活物質などを含有する正極合剤層51が形成されている。そして、正極5の集電タブ部5bは、集電体52表面に正極合剤層が形成されておらず、集電体52が露出している。なお、図1および図2に示す電池では、電極群における最外部側の電極がいずれも負極であるために、全ての正極5の本体部5aにおいては、集電体52の両面に正極合剤層51が形成されているが、例えば、電極群における最外部側の電極のうちの片方(より具体的には、正極端子を兼ねる外装ケース側または封口ケース側の電極)を正極とすることもでき、その場合、電極群における最外部側の正極は、その本体部における集電体の片面(電池内側の面)にのみ正極合剤層を有していてもよい。この場合、電極群の最外部側の正極の集電体の露出と正極端子を兼ねる外装ケースまたは封口ケースの内面とを、直接接触させたり溶接したりして電気的に接続することができる。
なお、少なくとも両側が負極6と対向している正極5の両面にはセパレータ7を配置するが、電極群の最外部側に配置される正極、すなわち片側(片面)のみが負極と対向している正極については、その両面にセパレータを配置してもよく(更に、これらの2枚のセパレータに後述する接合部を形成してもよい)、負極と対向する面にのみセパレータを配置しても構わない。
また、図4に負極6の平面図を模式的に示しているが、負極6は、本体部6aと、平面視で、本体部6aから突出した、本体部6aよりも幅(図4中上下方向の長さ)の狭い集電タブ部6bとを有している。
負極6の本体部6aは、集電体(図2中62)の片面または両面に、負極活物質などを含有する負極剤層61が形成されている。そして、負極6の集電タブ部6bは、集電体62表面に負極剤層が形成されておらず、集電体62が露出している。
図1および図2に示す電池では、電極群の上下両端が負極6B、6Bとなっており、これらの負極6B、6Bは、集電体62の片面(電池内側の面)にのみ、負極剤層61を有している。一方、電極群の上下両端以外に配置されている負極6Aは、集電体62の両面に負極剤層61、61を有している。
また、図1および図2に示す電池では、全ての負極6の各集電タブ部6bが纏められ、電極群における外装ケース2側の最外部側に位置する負極6B上(図1および図2中、下側の負極6Bの外装ケース2側)に折り返されている。そして、折り返された各負極6の集電タブ部6bの外装ケース2側には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミドなどで形成されたテープなどからなる絶縁材(絶縁シール)8が配置されている。また、電極群における封口ケース3側の最外部側に位置する負極6B(図1および図2中、上側の負極6B)における集電体62の封口ケース側の露出面(図1および図2中、上側の面)と、封口ケース3内面とが、直接接するなどにより電気的に接続している。
更に、図1および図2に示す電池では、全ての正極5の各集電タブ部5bが纏められ、電極群における外装ケース2側に配置された絶縁材8上(図1および図2中、下側の負極6Bの下側に配置された絶縁材8の下側)に折り返されている。そして、折り返された各正極5の集電タブ部5bと、外装ケース2内面とが、直接接するなどにより電気的に接続している。
前記の通り、特に小型の扁平形非水二次電池では、高容量化の観点から、例えば、絶縁ガスケットと電極群との隙間をできるだけ小さくして、正負極の占有体積を高めることが望まれる。しかしながら、絶縁ガスケットと電極群との隙間を小さくすると、電極群を形成してから電池ケース内に収容する際に、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内に電極群を良好に挿入したり、電極群を収容した外装ケースに、絶縁ガスケットを装着した封口ケースを良好に被せたりすることができなくなる。また、扁平形非水二次電池の積層型の電極群においては、電池ケース内に収容する際に各電極の位置がずれないようにするなどの目的で、少なくとも電極群の上下面を含むように結束テープを貼り付けて全体をとめることが通常行われているが、絶縁ガスケットと電極群との隙間を小さくすると、結束テープの端が、外装ケースと絶縁ガスケットを被せた封口ケースとを合わせる際にかみ込んで、良好にかしめることができなくなる虞がある。
これに対し、本発明の扁平形非水二次電池は、例えば、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内で電極群を形成する工程を有する本発明法(詳しくは後述する)により製造することができ、別途形成した電極群を電池ケースに収容する工程を経ずに製造し得る。そのため、電極群において、全体をとめる結束テープの使用を回避でき、これにより、絶縁ガスケットの内径と、電極群の有する電極のうち、よりサイズを大きくすることが通常である負極における本体部の最大径との差を、0.2mm以下とすることが可能であり、絶縁ガスケットと電極群との隙間を小さくして、小型のものを始めとして、各種のサイズの扁平形非水二次電池の高容量化を図りつつ、その生産性を高めることができる。
ただし、絶縁ガスケットと電極群との隙間を小さくしすぎると、却って電池の生産性が損なわれることから、本発明の扁平形非水二次電池では、絶縁ガスケットの内径と負極における本体部の最大径との差を、0.01mm以上とする。
本明細書でいう「負極における本体部の最大径」とは、略円形である本体部の、中心を挟んで対向する外周縁のいずれもが円弧部分である箇所の直径を意味している。
すなわち、本発明の電池において、負極の本体部の平面形状は略円形とし、また、正極の本体部の平面形状も略円形とすることが好ましい。なお、負極および正極の本体部においては、対極の集電タブ部が配置される箇所に相当する部分は、対極の集電タブ部との接触を防止するために、図3および図4に示すように切り落とした形状としておくことが好ましい。
本発明の扁平形非水二次電池においては、外装ケースおよび封口ケースのいずれもが平面視で円形である。本発明の扁平形非水二次電池は、前記の通り、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内で電極群を形成する本発明法により製造することが好ましく、電極群の全体をとめるための結束テープを使用しない。そこで、本発明の電池では、絶縁ガスケットと負極における本体部の最大径との差を前記のように小さくしていることに加えて、外装ケースおよび封口ケースを円形として、正負極の集電タブ部の存在箇所に空間が生じても、電極群を構成する正負極の位置ずれを抑制できるようにしている。
なお、本発明の扁平形非水二次電池においては、図1や図2に示すように、外装ケースが正極端子を兼ね、かつ封口ケースが負極端子を兼ねており、電極群の最外部側に位置する電極がいずれも負極で、前記電極群の最外部側に位置する2枚の負極には、その本体部における電極群の最外部側とは反対側の面にのみ負極剤層が形成されており、その本体部における電極群の最外部側の面および集電タブ部には、集電体に負極剤層が形成されておらず、電極群の最外部側の負極以外の負極には、その本体部の両面に負極剤層が形成されており、その集電タブ部には、集電体に負極剤層が形成されておらず、前記電極群は、前記負極の各集電タブ部が纏められ、電極群における外装ケース側の最外部側に位置する負極上に折り返され、折り返された前記負極の各集電タブ部の外装ケース側には絶縁材が配置されており、かつ電極群における封口ケース側の最外部側に位置する負極における集電体の封口ケース側の露出面と、封口ケース内面とが電気的に接続しており、 前記正極の各集電タブ部が纏められ、電極群における外装ケース側に配置された前記絶縁材上に折り返されて外装ケースと電気的に接続していることが好ましい。このような態様の場合には、後述する本発明法による製造が容易となる。
本発明の電池に係る電極群において、纏めた正極の各集電タブ同士や、纏めた負極の各集電タブ部は、溶接などにより互いに接合してもよい。
また、本発明の電池に係る電極群において、最外部側の2枚の電極をいずれも負極とする前記の態様の場合(図1や図2に示す態様の場合)、纏めた正極の各集電タブ部は、折り返した部分より先(端部側)で、溶接などにより互いに接合してもよく、更に、接合した集電タブ部を、絶縁材と接着剤により接着してもよい。
本発明の電池において、セパレータは、通常の電池と同様に、単層または多層の多孔質膜が、例えば単独で正極と負極との間に介在していてもよいが、図1や図2に示すように、正極5(両側が負極6と対向している正極5)の両面に配置された2枚のセパレータ7、7が、それらの周縁部において接合部を有していることが好ましい。すなわち、両側が負極と対向する正極は、袋状のセパレータ内に収容されていることが好ましい。この場合、電極群の形成のための正極、負極およびセパレータの積層工程を減らすことができるため、特に後述する本発明法により本発明の電池を製造する場合に、より製造が容易となる。
図5に、周縁部の一部に接合部を形成したセパレータの平面図を模式的に示す。なお、図5では、セパレータ7とともに、正極、負極およびセパレータが積層された積層型の電極群とした場合を想定して、セパレータ7の下に配置される正極5を点線で示し、それらの更に下側に配置される負極に係る集電タブ部6bを一点鎖線で示している。また、図5に示す正極5は、電極群において、その両側(両面)が負極と対向するものであり、図5では図示していないが、電極群とした場合、セパレータ7の上側(図中手前方向)には、少なくとも負極が配置される。
図5に示すように、セパレータ7と、正極5(図中点線で表示)を介してその下側(図中奥行き方向)に配置される他のセパレータとは、その周縁部において互いに溶着された接合部7c(図中、格子模様で表示)を有している。すなわち、セパレータ7と、その下側に配置されたセパレータとは、周縁部で互いに溶着されて袋状となっており、その内部に正極5を収容している。
セパレータ7は、正極5の本体部5a全面を覆う主体部7a(すなわち、正極5の本体部5aよりも平面視での面積が大きな主体部7a)と、主体部7aから突出し、正極5の集電タブ部5bの、本体部5aとの境界部を少なくとも含む部分を覆う張り出し部7bとを有している。そして、セパレータ7の主体部7aの周縁部の少なくとも一部に、正極5の両面に配置された2枚のセパレータ(セパレータ7と、正極5の下側に配置されたセパレータ)同士を互いに溶着した接合部7cを設けている。
正極の両面に配置された2枚のセパレータを接合するための接合部は、セパレータの主体部の周縁部に設ければよいが、セパレータの張り出し部の周縁部(セパレータの張り出し部の周縁部のうち、主体部からの突出方向に沿う部分)にも接合部を設けてもよい。
接合部7cは、2枚のセパレータの周縁部同士を直接溶着して形成してもよいが、2枚のセパレータの間に熱可塑性樹脂で構成される層を介在させ、この層を介して2枚のセパレータを溶着することにより形成してもよい。ただし、後者の場合、セパレータ間に介在させる層を構成する熱可塑性樹脂の種類と、セパレータを構成する熱可塑性樹脂の種類によっては、接合部の強度が小さくなる場合があるため、セパレータ間に介在させる層は、セパレータを構成する熱可塑性樹脂と同種の樹脂で構成されたものを使用することが好ましい。すなわち、セパレータ同士を直接溶着したり、セパレータを構成する熱可塑性樹脂と同種の樹脂で構成される層を介してセパレータ同士を溶着したりした場合には、接合部の強度がセパレータ自身の強度とほぼ同等となるため、例えば、電池の使用時に振動などによって生じる虞のある接合部での剥離が良好に抑制でき、より信頼性の高い電池とすることができる。
なお、セパレータの主体部に係る周縁部は、全てが接合部となっていてもよいが、例えば、図5に示すように、周縁部の一部を、セパレータ同士を溶着せずに非溶着部7d、7dとして残してもよい。2枚のセパレータを溶着して袋状とした後に、その中に正極を収容したり、1枚のセパレータの上に正極を配置し、その正極の上に更にセパレータを配置して、セパレータの周縁部を溶着して袋状としたセパレータの中に正極を収容したりした場合、セパレータ内に空気が残留することがある。しかし、このような正極を用いて電池を製造する場合、正極ケースと負極ケースとをかしめる際に、前記の残留空気が、非溶着部7d、7dを通じてセパレータ外へ良好に排出されるため、セパレータ内の残留空気による問題(発電時の反応が不均一になって容量が低下するなどの問題)の発生を防止できる。
セパレータの周縁部に非溶着部を設ける場合、電池の生産性の低下を抑える観点から、その個数は1〜5個程度とすることが好ましい。また、セパレータの周縁部に非溶着部を設ける場合、セパレータの主体部に係る非溶着部の外縁の長さが、セパレータの主体部に係る外縁の全長さ(張り出し部を除く外縁の全長さ)の15〜60%程度することが好ましい。すなわち、セパレータの主体部においては、その外縁の全長さのうちの40%以上(好ましくは70%以上)が接合部であることが好ましく、これにより、セパレータ同士の接合強度を良好に確保することができる。
2枚のセパレータの周縁部に接合部を形成するとともに、これらのセパレータの間に正極を収容するには、2枚のセパレータ同士を直接溶着して接合部を形成する場合では、例えば、1枚のセパレータ上に正極を重ね、更にその上にセパレータを重ねた後、これらのセパレータの周縁部を溶着する方法が採用できる。また、2枚のセパレータを重ね、これらの周縁部を溶着してセパレータ同士を接合し、その後、これらのセパレータ間に正極を挿入する方法を採用することもできる。
一方、2枚のセパレータ同士の間にセパレータの構成樹脂と同種の樹脂で構成された層を介在させ、これらを溶着して接合部を形成する場合では、例えば、1枚のセパレータ上の接合部となることが予定される箇所に前記層となるフィルムを置き、かつこのセパレータ上に正極を配置し、更にその上にセパレータを重ねた後、これらのセパレータの周縁部を溶着する方法が採用できる。また、1枚のセパレータ上の接合部となることが予定されている箇所に前記層となるフィルムを置き、このセパレータとフィルムとを予め溶着しておき、その後、このセパレータに正極、セパレータの順に重ねて周縁部を溶着する方法や、2枚のセパレータの間に前記層となるフィルムを介在させて溶着して接合部を形成した後に、これらのセパレータ間に正極を挿入する方法を採用することもできる。
セパレータの周縁部の溶着は、例えば、加熱プレスにより行うことができる。この場合、加熱温度は、セパレータを構成する熱可塑性樹脂の融点よりも高い温度であればよいが、例えば、融点より10〜50℃高い温度で行うことが好ましい。また、加熱プレスの時間については、良好に接合部が形成できれば特に制限はないが、通常は、1〜10秒程度とする。
正極の両面に配置された2枚のセパレータの周縁部に接合部が形成されている場合(袋状のセパレータの場合)、負極の本体部と、正極の両側に配置されるセパレータの主体部とが、平面視で略同一形状(同一形状を含む)であることが好ましい。これにより、絶縁ガスケットの内径と正極を収容した袋状のセパレータの主体部の最大径との差が、絶縁ガスケットの内径と負極における本体部の最大径との差と同等になるため、電極群における正極を収容した袋状のセパレータの位置ずれも生じ難くなり、電池の信頼性が更に向上する。ここで略同一形状とは「負極の本体部」の形状と「セパレータの主体部」の形状とに多少の違いがあることを許容する趣旨であり、具体的には、張り出し部を除いた正極を包むセパレータの端部と集電タブ部を除いた負極の端部における幅方向の寸法との差が5%未満であるものをいう。
本発明の電池は、そのサイズについては特に制限はないが、例えば、絶縁ガスケットの開口面積が100mm以下といった非常に小さなサイズの場合に、本発明の効果が特に顕著となる。ただし、絶縁ガスケットの開口面積があまり小さな電池は、それ自体生産が困難となる傾向にあるため、本発明の電池に係る絶縁ガスケットの開口面積は、例えば、20mm以上であることが好ましい。
本発明の電池に係る正極の正極合剤層は、正極活物質、導電助剤、バインダなどを含有する層である。
本発明の電池に係る正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−y、LiCo1−y、LiNi1−y、LiMnNiCo1−y−z、LiMn、LiMn2−yなどのリチウム遷移金属複合酸化物などが挙げられる(ただし、前記の各リチウム遷移金属複合酸化物において、Mは、Mg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、AlおよびCrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、0≦x≦1.1、0<y<1.0、2.0≦z≦2.2である。)。これらの正極活物質は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用しても構わない。
また、正極の導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、鱗片状黒鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、繊維状炭素などが挙げられる。更に、正極のバインダとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンラバーなどが挙げられる。
正極は、例えば、正極活物質と導電助剤とバインダとを混合して得られる正極合剤を水または有機溶剤に分散させて正極合剤含有ペーストを調製し(この場合、バインダは予め水または溶剤に溶解または分散させておき、それを正極活物質などと混合して正極合剤含有ペーストを調製してもよい)、その正極合剤含有ペーストを金属箔、エキスパンドメタル、平織り金網などからなる集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後、加圧成形することによって正極合剤層を形成して作製される。ただし、正極の作製方法は、前記例示の方法のみに限られることなく、他の方法によってもよい。
正極の組成としては、例えば、正極を構成する正極合剤100質量%中、正極活物質を75〜90質量%、導電助剤を5〜20質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましい。また、正極合剤層の厚みは、例えば、30〜200μmであることが好ましい。
正極の集電体の素材としては、アルミニウムやアルミニウム合金が好ましい。なお、正極の総厚みを小さくし、電池内における正極および負極の積層数を増やすことで正極合剤層と負極剤層との対向面積を大きくして、電池の負荷特性を高める観点からは、集電体には金属箔を使用することが好ましい。また、集電体の厚みは、例えば、8〜20μmであることが好ましい。
本発明の電池に係る負極としては、活物質に、リチウム、リチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出可能な炭素材料、チタン酸リチウムなどを有する負極が挙げられる。
負極活物質に用い得るリチウム合金としては、例えば、リチウム−アルミニウム、リチウム−ガリウムなどのリチウムと可逆的に合金化するリチウム合金が挙げられ、リチウム含有量が、例えば1〜15原子%であることが好ましい。また、負極活物質に用い得る炭素材料としては、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、低結晶性カーボン、コークス、無煙炭などが挙げられる。
負極活物質に用い得るチタン酸リチウムとしては、一般式LiTiで表され、xとyがそれぞれ、0.8≦x≦1.4、1.6≦y≦2.2の化学量論数を持つチタン酸リチウムが好ましく、特にx=1.33、y=1.67の化学量論数を持つチタン酸リチウムが好ましい。前記一般式LiTiで表されるチタン酸リチウムは、例えば、酸化チタンとリチウム化合物とを760〜1100℃で熱処理することによって得ることができる。前記酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型のいずれも使用可能であり、リチウム化合物としては、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、酸化リチウムなどが用いられる。
負極は、負極活物質がリチウムやリチウム合金の場合は、リチウムやリチウム合金を金属網などの集電体に圧着することで、集電体の表面にリチウムやリチウム合金などからなる負極剤層を形成して得ることができる。他方、負極活物質として炭素材料やチタン酸リチウムを用いる場合は、例えば、負極活物質としての炭素材料やチタン酸リチウムとバインダ、更には必要に応じて導電助剤を混合して得られる負極合剤を水または有機溶剤に分散させて負極合剤含有ペーストを調製し(この場合、バインダは予め水または溶剤に溶解または分散させておき、それを負極活物質などと混合して負極合剤含有ペーストを調製してもよい)、その負極合剤含有ペーストを金属箔、エキスパンドメタル、平織り金網などからなる集電体に塗布し、乾燥した後、加圧成形することによって負極剤層(負極合剤層)を形成して負極を作製することができる。ただし、負極の作製方法は、前記例示の方法のみに限られることなく、他の方法によってもよい。
なお、負極に係るバインダおよび導電助剤としては、正極に用い得るものとして先に例示した各種バインダおよび導電助剤を用いることができる。
負極活物質に炭素材料を用いる場合の負極の組成としては、例えば、負極を構成する負極合剤100質量%中、炭素材料を80〜95質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましく、また、導電助剤を併用する場合には、導電助剤を5〜20質量%とすることが好ましい。他方、負極活物質にチタン酸リチウムを用いる場合の負極の組成としては、例えば、負極を構成する負極合剤100質量%中、チタン酸リチウムを75〜90質量%、バインダを3〜15質量%とすることが好ましく、また、導電助剤を併用する場合には、導電助剤を5〜20質量%とすることが好ましい。
負極における負極剤層(負極合剤層を含む)の厚みは、例えば、40〜200μmであることが好ましい。
負極の集電体の素材としては、銅や銅合金が好ましい。なお、負極の総厚みを小さくし、電池内における正極および負極の積層数を増やすことで正極合剤層と負極剤層との対向面積を大きくして、電池の負荷特性を高める観点からは、集電体には金属箔を使用することが好ましい。また、集電体の厚みは、例えば、5〜30μmであることが好ましい。
セパレータには、熱可塑性樹脂製の微多孔膜で構成されたものを使用する。セパレータを構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィンが好ましく、セパレータ同士を溶着したり、セパレータ間にセパレータの構成樹脂と同種の樹脂を配置して溶着したりする観点からは、その融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される融解温度が、100〜180℃のポリオレフィンがより好ましい。
セパレータを構成する熱可塑性樹脂製の微多孔膜の形態としては、必要な電池特性が得られるだけのイオン伝導度を有していればどのような形態でもよいが、従来から知られている溶剤抽出法、乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の微多孔膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔フィルム)が好ましい。
セパレータの厚みは、例えば、5〜25μmであることが好ましく、また、空孔率は、例えば、30〜70%であることが好ましい。
電池に係る非水電解液としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネートなどの環状炭酸エステル;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル;1,2−ジメトキシエタン、ジグライム(ジエチレングリコールメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、テトラグライム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、テトラヒドロフランなどのエーテル;などの有機溶媒に、電解質(リチウム塩)を0.3〜2.0mol/L程度の濃度に溶解させることによって調製した電解液を用いることができる。前記の有機溶媒は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても構わない。
前記電解質としては、例えば、LiBF、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiClO、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiN(CSOなどのリチウム塩が挙げられる。
前記の正極、負極およびセパレータは、図1や図2に示すように積層して積層型の電極群として使用するが、その際、各正極の集電タブ部が、電極群の平面視で同一方向を向くように配置され、かつ各負極の集電タブ部が、電極群の平面視で同一方向を向くように配置されていることが好ましい。これにより、正極および負極の集電がより容易となる。
更に、各正極の集電タブ部と、各負極の集電タブ部とは、電極群の平面視で互いに接触しないように配置されていればよいが、これらの接触をより良好に抑制し、かつ電池の生産をより良好にする観点からは、図5に示しているように、各正極の集電タブ部5bと各負極の集電タブ部6bとは、電極群の平面視で互いに対向する位置に配されていることがより好ましい。
電極群に係る正極および負極は、いずれも複数であり、電極の合計層数は、少なくとも4層であるが、それ以上(5層、6層、7層、8層など)とすることも可能である。ただし、正極および負極の積層数をあまり多くすると、扁平状電池としてのメリットが小さくなる虞があることから、通常は、40層以下とすることが好ましい。
また、本発明の扁平形非水二次電池においては、図1および図2に示すように、絶縁ガスケットの電池内側の面と、封口ケースのうち、電池の厚み方向を向かう部分(図中上下方向を向いている部分)の電池内側の面とが、同一面上にあることが好ましい。絶縁ガスケットの電池内側の面と、封口ケースのうち、電池の厚み方向を向かう部分の電池内側の面とは、電極群形成の際のガイドの役割を果たすため、これらの面が揃っており同一面上にある場合には、電極群形成時に負極と、袋状セパレータに収容された正極との位置ずれが生じ難くなり、電池の生産性が向上する。
また、図6には、本発明の扁平形非水二次電池の他の例を模式的に示す縦断面図を示しているが、この図6に示すように、絶縁ガスケット4の電池内側の面の図6中上端が、封口ケース3の内面近傍にまで達していることも好ましく、具体的には、絶縁ガスケット4の電池内側の面の高さ(図6中上下方向の長さ)が、外装ケース2内面から封口ケース3内面までの最短距離(すなわち、電池ケース内側の空間部分の高さ)の90%以上(100%以下)であることが好ましい。このような場合には、絶縁ガスケット4の電池内側の面が、電極群形成の際に、負極と、正極を収容した袋状とのセパレータとの位置ずれを抑制するガイドとして機能するため、電池の生産性が向上する。
本発明の扁平形非水二次電池は、以下の本発明の製造方法により製造することができる。
本発明の製造方法は、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内に、負極および正極を、負極と正極との間にセパレータが介在するようにしつつ順次挿入して積層し、電極群を形成する工程を有している。なお、正極の両面に配置された2枚のセパレータの周縁部に接合部が形成されている場合、すなわち、袋状のセパレータに正極が収容されている場合には、負極と、袋状のセパレータに収容された正極とを、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内に順次挿入して積層することで、電極群を形成すればよい。
前記の工程によって、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内で電極群を形成した後は、例えば、その封口ケース内に非水電解液を入れ、封口ケースの開口部(絶縁ガスケットの開口部)に外装ケースを被せ、かしめて扁平形非水二次電池を得ることができる。
本発明の扁平形非水二次電池は、従来から知られている扁平形非水二次電池と同様の用途に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質としてLiCoOを、導電助剤としてカーボンブラックを、バインダとしてPVDFを、それぞれ用いて正極を作製した。まず、LiCoO:93質量部とカーボンブラック:3質量部とを混合し、得られた混合物とPVDF:4部を予めN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させておいたバインダ溶液とを混合して正極合剤含有ペーストを調製した。得られた正極合剤含有ペーストを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面にアプリケータにより塗布した。なお、正極合剤含有ペーストの塗布に際しては、塗布部と未塗布部とが5cmおきに連続するように、かつ表面で塗布部とした箇所は、裏面でも塗布部となるようにした。続いて、塗布した正極合剤含有ペーストを乾燥して正極合剤層を形成し、その後、ロールプレスし、所定の大きさに切断して、帯状の正極を得た。なお、この正極は、幅を40mmとし、正極合剤層形成部の厚みを140μmとなるようにした。
前記の帯状の正極を、正極合剤層形成部が本体部(円弧の部分の直径6.2mm)とし、正極合剤層未形成部が集電タブ部となるように、図3に示す形状に打ち抜いて、電池用正極を得た。
<袋状のセパレータへの電池用正極の収容>
前記の電池用正極の両面に、図5に示す形状のPE製微多孔膜セパレータ(厚み16μm)を配置し、図5に示す箇所を加熱プレス(温度170℃、プレス時間2秒)により溶着し、2枚のセパレータに係る主体部の周縁部の一部に接合部を形成して、電池用正極を袋状セパレータ内に収容した。なお、2枚のセパレータに係る接合部の幅は0.25mmとした。また、2枚のセパレータの主体部の外縁のうち、80%の長さ部分を接合部とした。なお、電池用正極を収容した袋状セパレータにおける主体部の円弧の部分の直径(最大径)は、7.20mmとした。
<負極の作製>
負極活物質として黒鉛を、バインダとしてPVDFを、それぞれ用いて負極を作製した。前記黒鉛:94質量部とPVDF:6質量部を予めNMPに溶解させておいたバインダ溶液とを混合して、負極合剤含有ペーストを調製した。得られた負極合剤含有ペーストを厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体の片面または両面にアプリケータにより塗布した。なお、負極合剤含有ペーストの塗布に際しては、塗布部と未塗布部とが5cmおきに連続するように、かつ集電体の両面に塗布したものでは、表面で塗布部とした箇所は、裏面でも塗布部となるようにした。続いて、塗布した負極合剤含有ペーストを乾燥して負極合剤層を形成し、その後、ロールプレスし、所定の大きさに切断して、帯状の負極を得た。なお、この負極は、幅を40mmとし、負極合剤層形成部の厚みを、集電体の両面に形成したものでは190μm、集電体の片面に形成したものでは100μmとなるようにした。
前記の帯状の負極を、負極合剤層形成部が本体部[円弧の部分の直径(最大径)7.20mm]とし、負極合剤層未形成部が集電タブ部となるように、正極と同様の形状に打ち抜いて、集電体の片面に負極合剤層を有する電池用負極と、集電体の両面に負極合剤層を有する電池用負極とを得た。
<電池の組み立て>
前記の袋状セパレータに収容した電池用正極13枚と、集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極12枚と、集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極2枚(このうち1枚は、集電体の露出面にPETフィルムを貼り付けたもの)とを用意し、集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極が最外部の電極になるように、これらの電池用正極および電池用負極を、絶縁ガスケットを装着した封口ケース内で交互に重ねた。そして、各電池用負極の集電タブ部を纏めて溶接した後に封口ケースの開口側の負極上に折り返し、その上に絶縁材(厚みが0.1mmのPETフィルム)を載せ、更に、各電池用正極の集電タブ部を纏めて溶接した後に、前記の絶縁材上に折り返した。
次に、封口ケース内に非水電解液(LiPFをエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒に、1.2mol/lの濃度で溶解した溶液)45mgを入れた後、外装ケースを被せ、周囲をかしめて、直径9.0mm、厚み5.4mmで、正極および負極の積層枚数が異なる以外は、図1および図2と同様の構造の扁平形非水二次電池を得た。なお、前記の扁平形非水二次電池は、絶縁ガスケットの内径と負極における本体部の最大径との差が0.1mmである。
比較例1
実施例1で用いたものと同じ袋状セパレータに収容した電池用正極13枚と、実施例1で用いたものと同じ集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極12枚と、実施例1で用いたものと同じ集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極2枚とを用意し、集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極が最外部の電極となるように、これらの電池用正極および電池用負極を交互に重ねた。ただし、集電体の片面に負極合剤層を形成した電池用負極のうちの1枚については、集電体の露出面に絶縁材(厚みが0.1mmのPETフィルム)を貼り付けてから打ち抜いたものを用いた。
その後、積層した全電極が位置ずれしないように本体部の部分をPP製の粘着テープで結束し、続いて各電池用負極の集電タブ部を纏めて溶接して、最外部の電池用負極のうち、集電体の露出面に絶縁材を貼り付けていない方の上(集電体の露出面上)に折り返した。また、各電池用正極の集電タブ部を纏めて溶接し、最外部の電池用負極のうち、集電体の露出面に絶縁材を貼り付けた方の上(絶縁材の上)に折り返して電極群を得た。
そして、実施例1で用いたものと同じ外装ケース内に電極群を挿入した。また、実施例1で用いたものと同じ封口ケースおよび絶縁ガスケットを使用し、封口ケースに絶縁ガスケットを装着し、実施例1で用いたものと同じ非水電解液45mgを入れた後に、電極群を挿入した外装ケースを被せ、かしめて、扁平形非水二次電池を作製した。
比較例2
円弧の部分の直径(最大径)を5.5mmとした以外は実施例1と同様にして電池用正極を作製し、実施例1と同様にして2枚のセパレータを袋状にして、その中に電池用正極を収容した。ただし、電池用正極を収容した袋状セパレータにおける主体部の円弧の部分の直径(最大径)は、6.5mmとした。また、円弧の部分の直径(最大径)を6.5mmとした以外は実施例1と同様にして電池用負極を作製した。
そして、これらの電池用正極(袋状セパレータに収容した電池用正極)および電池用負極を使用した以外は、比較例1と同様にして扁平形非水二次電池を作製した。なお、前記の扁平形非水二次電池は、絶縁ガスケットの内径と負極における本体部の最大径との差が0.8mmである。
実施例および比較例の扁平形非水二次電池について、下記の放電容量測定および耐漏液性試験を行った。これらの結果を表1に示す。
<放電容量測定>
実施例および比較例の各電池について、2mAの電流値で電圧が4.20Vになるまでの定電流充電と、それに続いて4.20Vの電圧で電流値が0.6mAになるまでの定電圧充電とを行い、その後、2mAの電流値で電圧が3Vになるまで放電をしたときの容量を測定した。なお、放電容量測定は各電池とも10個について行い、これらの平均値を各電池の放電容量とした。
<耐漏液性試験>
実施例および比較例の各電池(それぞれ10個)について、2mAの電流値で電圧が4.20Vになるまでの定電流充電と、それに続いて4.20Vの電圧で電流値が0.6mAになるまでの定電圧充電とを行い、その後に60℃、相対湿度90%の環境下で貯蔵し、その間の漏液の状況を観察した。
表1に示す通り、実施例1の電池は、容量が大きく、また、貯蔵時に漏液が生じるような不良品が得られておらず、生産性が良好である。
これに対し、比較例1の電池は、実施例と同じサイズの電極を使用しており、容量は大きいが、貯蔵時に漏液が生じており、生産性が劣っている。これらの電池を分解してみると、いずれも外装ケースと絶縁パッキングとの間に、結束テープ、負極の集電タブ部および正極の集電タブ部のいずれかが噛み込んでいた。また、絶縁ガスケットの内径と負極の本体部の最大径との差を大きくした比較例2の電池は、貯蔵時に漏液が生じるような不良品は得られておらず、生産性は良好であるが、容量が小さい。
1 扁平形非水二次電池
2 外装ケース
3 封口ケース
4 絶縁ガスケット
5 正極
5a 正極の本体部
5b 正極の集電タブ部
6、6A、6B 負極
6a 負極の本体部
6b 負極の集電タブ部
7 セパレータ
7c 接合部
8 絶縁材

Claims (7)

  1. 平面視で円形の外装ケースと、平面視で円形の封口ケースとが、絶縁ガスケットを介してカシメ封口されて形成された空間内に、複数の正極と複数の負極とがセパレータを介して交互に、かつ前記外装ケースおよび前記封口ケースの扁平面に略平行に積層されている電極群、および非水電解液を有する扁平形非水二次電池であって、
    前記正極は、本体部と、平面視で、前記本体部から突出した、前記本体部よりも幅の狭い集電タブ部とを有しており、前記正極の本体部には、集電体の片面または両面に正極活物質を含む正極合剤層が形成されており、前記正極の集電タブ部では、集電体に正極合剤層が形成されておらず、
    前記負極は、本体部と、平面視で、前記本体部から突出した、前記本体部よりも幅の狭い集電タブ部とを有しており、前記負極の本体部には、集電体の片面または両面に負極活物質を含む負極剤層が形成されており、前記負極の集電タブ部では、集電体に負極剤層が形成されておらず、
    前記電極群は、その全体をとめる結束テープを有しておらず、
    前記絶縁ガスケットの内径と、前記電極群の有する負極の本体部における最大径との差が、0.01〜0.2mmであることを特徴とする扁平形非水二次電池。
  2. 外装ケースが正極端子を兼ね、かつ封口ケースが負極端子を兼ねており、
    電極群の最外部側に位置する電極はいずれも負極であり、前記電極群の最外部側に位置する2枚の負極には、その本体部における電極群の最外部側とは反対側の面にのみ負極剤層が形成されており、その本体部における電極群の最外部側の面および集電タブ部には、集電体に負極剤層が形成されておらず、
    電極群の最外部側の負極以外の負極には、その本体部の両面に負極剤層が形成されており、その集電タブ部には、集電体に負極剤層が形成されておらず、
    前記電極群は、前記負極の各集電タブ部が纏められ、電極群における外装ケース側の最外部側に位置する負極上に折り返され、折り返された前記負極の各集電タブ部の外装ケース側には絶縁材が配置されており、かつ電極群における封口ケース側の最外部側に位置する負極における集電体の封口ケース側の露出面と、封口ケース内面とが電気的に接続しており、
    前記正極の各集電タブ部が纏められ、電極群における外装ケース側に配置された前記絶縁材上に折り返されて外装ケースと電気的に接続している請求項1に記載の扁平形非水二次電池。
  3. 少なくとも、両側が負極と対向している正極の両面には、熱可塑性樹脂製の微多孔膜からなるセパレータが配置されており、
    前記2枚のセパレータは、前記正極の本体部全面を覆う主体部と、前記主体部から突出し、前記正極の集電タブ部の、少なくとも本体部との境界部を含む部分を覆う張り出し部とを有しており、かつ前記2枚のセパレータは、その主体部の周縁部の少なくとも一部において、互いに溶着された接合部を有している請求項1または2に記載の扁平形非水二次電池。
  4. 正極の両面に配置された2枚のセパレータにおける接合部が、前記2枚のセパレータ同士が直接溶着されて形成されている請求項3に記載の扁平形非水二次電池。
  5. 正極の両面に配置された2枚のセパレータにおける接合部が、前記2枚のセパレータを構成する熱可塑性樹脂と同種の樹脂で構成された層を介して溶着されて形成されている請求項3に記載の扁平形非水二次電池。
  6. セパレータを構成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンである請求項3〜5のいずれかに記載の扁平形非水二次電池。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の扁平形非水二次電池を製造する方法であって、
    絶縁ガスケットを装着した封口ケース内に、負極および正極を、負極と正極との間にセパレータが介在するようにしつつ順次挿入して積層し、電極群を形成する工程を有することを特徴とする扁平形非水二次電池の製造方法。
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