JP2012102712A - ターボ型圧縮機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】ターボ型圧縮機械の戻り流路部分における圧力損失を低減して、高効率化を図ることができるターボ型圧縮機械を提供することを目的としている。
【解決手段】前段側のインペラからリターンベンド部32を経て戻り流路33に送り込まれた流体が、互いに隣接するリターンベーン40A、40A間を通って後段側のインペラへと送り込まれるに際し、リターベーン40Aの圧力面40pに当たって反力を受ける。反力を受けた流体は、リターンベーン40Aのインペラ23の回転方向後方への傾斜により、ハブ25の戻り流路壁25c側に押し付けられる。これにより、流体は、リターンベンド部32の下流側において、内周側のハブ25のリターンベンド部材25b、戻り流路壁25cから剥がれにくくなる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、産業用遠心圧縮機、ガスタービン用遠心圧縮機、遠心ポンプ等に利用することができるターボ型圧縮機械に関するものである。
図6に示すものは、ターボ型圧縮機械の一例であり、一般産業に使用されている従来の5段型遠心圧縮機1である。5段型遠心圧縮機1は、ケーシング4に、インペラ回転軸2と、このインペラ回転軸2に同軸状に取り付けられた複数のインペラ(羽根車)3とからなる回転体(ロータ)が収容されている。ケーシング4には、吸込部5a及び吐出部5bが形成されている。上述のケーシング4内には、インペラ回転軸2に沿って互いに隣接するインペラ3間の領域に戻り流路6がそれぞれ設けられており、これら戻り流路6は、インペラ回転軸2の周囲を取り囲むように形成されている。
戻り流路6は、前段のインペラ3によって圧縮された流体を後段のインペラ3へ送る役目を果たすものである。図7に示すように、戻り流路6は、ディフューザ部材7、8の下流側に位置するリターンベンド部材11、12と、このリターンベンド部材11、12の下流側に位置する戻り流路壁9、10とを有している。これら戻り流路壁9、10との間には、複数のリターンベーン13が設けられている。これらリターンベーン13は、戻り流路壁9と戻り流路壁10との間の全幅に亘って配設されたもので、図8に示すように、インペラ回転軸2の円周方向に沿って等間隔にかつインペラ回転軸2を中心として、放射状に配設されている。
ところで、上記従来の遠心圧縮機1にあっては、複数のリターンベーン13は、ケーシング4内に設けられたハブ18の表面18aに対し、直交した面に沿って形成されている。
また、複数のリターンベーン13の外周端である入口端(リターンベーン入口)14は、リターンベンド部材11、12にて構成された断面視U字状のリターンベンド部15(戻り流路6のベンド部)よりも下流側の箇所、すなわち、リターンベンド部15の下流側の一対の戻り流路壁9、10間であってかつリターンベンド部材11、12の近傍の下流箇所に位置する構成とされている(図7及び図8参照)。
特開平11−173299号公報
しかしながら、上述の如き従来の遠心圧縮機1の戻り流路構造では、次のような問題点があった。即ち、リターンベンド部材11、12にて構成された曲がり流路であるリターンベンド部15では、図9に示すように、曲率により、流路内周側の圧力が流路中央部の流れに比べて低下して流れ速度Cmが増加するので、摩擦損失が大きくなると共に、リターンベンド部材11、12の出口の曲率がなくなる部分にて下流部の圧力上昇に抗して流れる流体のエネルギーが不足して、流れがはく離したはく離域Hが生じてしまい、リターンベーン13の入口端14箇所における流れの均一性が阻害されて圧力損失を生じ、遠心圧縮機1の効率が損なわれてしまうという問題があった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ターボ型圧縮機械の戻り流路部分における圧力損失を低減して、高効率化を図ることができるターボ型圧縮機械を提供することを目的としている。
かかる目的のもと、本発明のターボ型圧縮機械は、回転軸に設けられた複数段のインペラ間に、前段のインペラから送り出される流体を後段のインペラへ導く流路が設けられたターボ型圧縮機械であって、流路は、前段のインペラから送り出された流体を外周側に導くディフューザ部と、流体の流れ方向をディフューザ部から断面視U字状に屈曲させるリターンベンド部と、流体をリターンベンド部から内周側に導き、後段のインペラに送り込む戻り流路と、を備える。そして、戻り流路に、回転軸の周方向に間隔をあけて複数設けられたリターンベーンが形成され、リターンベーンは、リターンベンド部の内周側に連続する第一の壁部と、リターンベンド部の外周側に連続する第二の壁部との間に形成され、リターンベンド部から流れ込む流体が吹き付けるリターンベーンの圧力面が、第一の壁部側に倒れるように形成されていることを特徴とする。これには、リターンベーンを、第一の壁部側から第二の壁部側に向けて、インペラの回転方向後方側に傾斜して形成することができる。
このようなターボ型圧縮機械においては、流体がリターンベンド部から戻り流路に流れ込むと、周方向に互いに隣接する二つのリターンベーン間の流体が、リターンベーンの圧力面からの反力により第一の壁部側に押しつけられる。
リターンベーンは、リターンベンド部側の端部が、リターンベンド部の内部に位置するよう設けることもできる。この場合、リターンベーンは、リターンベンド部側の端部が、リターンベンド部の屈曲中央位置より下流側に位置するよう形成するのが好ましい。
本発明によれば、流体がリターンベンド部から戻り流路に流れ込むと、周方向に互いに隣接する二つのリターンベーン間の流体が、リターンベーンの圧力面からの反力により第一の壁部側に押しつけられ、流体の剥離を抑えることができる。その結果、ターボ型圧縮機械の戻り流路部分における圧力損失を低減して、高効率化を図ることが可能となる。
本実施の形態における遠心圧縮機の断面図である。 前段側のインペラと後段側のインペラとの間に設けられた流路の断面図である。 ハブに形成されたリターンベーンを示す斜視図である。 (a)は図2のW−W断面図、(b)は(a)のV−V断面図である。 第二の実施形態におけるリターンベーンを示す断面図である。 従来の遠心圧縮機の断面図である。 従来の前段側のインペラと後段側のインペラとの間に設けられた流路の断面図である。 従来のハブに形成されたリターンベーンを示す斜視図である。 流路における流体の流れの様子を示す図である。
[第一の実施形態]
以下、本発明のターボ型圧縮機械の第一の実施形態を図によって説明する。
図1に示す本実施形態のターボ型圧縮機械は、5段型遠心圧縮機(ターボ型圧縮機械)20である。5段型遠心圧縮機20は、ケーシング21に、インペラ回転軸(回転軸)22と、このインペラ回転軸22に同軸状に取り付けられた複数のインペラ23とからなる回転体が収容されている。ケーシング21には、吸込部21i及び吐出部21oが形成されている。
図2に示すように、このような5段型遠心圧縮機20の各段においては、ケーシング21とケーシング21内に設けられたハブ25との間に、前段側のインペラ23から後段側のインペラ23へと流体を送る流路30が形成されている。
各段の流路30は、インペラ23の出口から、ディフューザ部材21a、25a間に形成されたディフューザ部31と、リターンベンド部材21b、25b間に形成された断面視U字状のリターンベンド部32と、戻り流路壁(第二の壁部)21cと戻り流路壁(第一の壁部)25cと間に形成された戻り流路33とからなる断面視U字状とされている。ここで、ディフューザ部材21a、25a、リターンベンド部材21b、25b、戻り流路壁21c、25cは、ケーシング21、ハブ25に形成されている。
このような流路30においては、前段側のインペラ23の出口から送り出された流体は、ディフューザ部31を通してインペラ23から外周側に流れ、リターンベンド部32において流れ方向を180℃折り返してインペラ23の中心側に変換し、戻り流路33を通して後段側のインペラ23に送り込まれる。
図2〜図4に示すように、戻り流路33には、インペラ回転軸22の周方向に等間隔を隔て、かつインペラ回転軸22を中心とした放射状に配置された複数のリターンベーン40Aが設けられている。戻り流路33に送り込まれた流体は、互いに隣接するリターンベーン40A、40A間を通り、後段のインペラ23へ案内されて導かれるようになっている。
各リターンベーン40Aは、基端部40aがハブ25の戻り流路壁25cに一体に形成されている。
図4(a)に示すように、各リターンベーン40Aを、インペラ23の軸線に直交する断面でみると、外周側端部40cと内周側端部40dに対し、それらの中間部40eが、インペラ23の回転方向側に膨らむよう湾曲して形成されている。本実施形態において、リターンベーン40Aの湾曲形状については、なんら限定するものではない。
また、図4(b)に示すように、各リターンベーン40Aは、インペラ23の周方向の断面(インペラ23の中心から放射状に延びる方向に直交する断面)で見ると、ハブ25の戻り流路壁25c側の基端部40aが、ケーシング21の戻り流路壁21c側の先端部40bよりも、インペラ23の回転方向前方に位置するよう、その全体が傾斜して形成されている。言い換えると、各リターンベーン40Aは、ハブ25の戻り流路壁25c側からケーシング21の戻り流路壁21c側に向けて、インペラ23の回転方向後方(圧力面40p側)に傾斜して形成されている。これにより、各リターンベーン40Aにおいてインペラ23の回転方向後方側を向く圧力面40pは、戻り流路壁25c側に倒れるように形成されている。圧力面40pと、ハブ25の戻り流路壁25cとがなす角度θは、鋭角とされ、好ましくは、45°<θ<90°の範囲内がよい。
このような構成においては、前段側のインペラ23からディフューザ部31、リターンベンド部32を経て戻り流路33に送り込まれた流体は、互いに隣接するリターンベーン40A、40A間を通って後段側のインペラ23へと送り込まれるに際し、外周側(インペラ23の回転方向前方)に位置するリターベーン40Aの圧力面40pにより反力を受ける。すると、このリターンベーン40Aの圧力面40pから反力を受けた流体は、圧力面40pが戻り流路壁25c側に傾斜していることで反力方向が戻り流路壁25c側に向くことにより、ハブ25の戻り流路壁25c側に押し付けられる。つまり、これにより、流体は、リターンベンド部32の下流側において、U字状の流路30の内周側のハブ25のリターンベンド部材25b、戻り流路壁25cから剥がれにくくなる。
その結果、リターンベンド部32の下流側における流体の流れを均一化し、リターンベーン40Aの前端側で生じる圧力損失を減少させることができ、5段型遠心圧縮機20の効率を高めることができる。
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態を示す。以下に示す実施形態は、上記第一の実施形態に対し、リターンベーン40Bの構成が異なるのみで、他の構成については共通である。そこで、以下においては上記第一の実施形態と異なるリターンベーン40Bの構成を説明し、上記第一の実施形態と共通する他の構成については説明を省略する。
本実施形態におけるリターンベーン40Bは、全体的な構成は、上記第一の実施形態に示したリターンベーン40Aと同様の構成を有している。すなわち、リターンベーン40Bは、その圧力面40pがインペラ23の回転方向後方に傾斜している。
そして、図5に示すように、本実施形態において、リターンベーン40Bは、外周側端部40cが、リターンベンド部32内に位置するよう設けられている。このようなリターンベーン40Bの外周側端部40cの位置は、リターンベンド部32内の屈曲中央位置Cより下流側、より具体的には、リターンベンド部32のディフューザ部31側の端部32aを0°、戻り流路33側の端部32bを180°としたときに、リターンベンド部32内の屈曲中央位置Cである90°から180°の範囲に位置させるのが好ましい。
さらに、リターンベーン40Bの外周側端部40cは、ハブ25の戻り流路壁25c側の基端部40aが、ケーシング21の戻り流路壁21c側の先端部40bよりも流路30における流れ方向上流側に位置する、つまり、屈曲中央位置Cからの基端部40aの位置Aにおける角度θ2−1を、先端部40bの位置Bにおける角度θ2−2よりも小さくなるよう形成するのが好ましい。もちろん、ハブ25の戻り流路壁25c側の基端部40aと、ケーシング21の戻り流路壁21c側の先端部40bを、同じ角度に形成することもできるが、上記のような構成とすることで、剥離の生じ易いリターンベンド部32の内周側においては、リターンベーン40Bがより流体の流れ方向上流側に形成されているので、流体の剥離をより確実に抑えることができる。
これにより、リターンベーン40Bの入口端における流れの均一性を確保することができ、したがって、流路30の圧力損失の低減を図ることができる。これにより、多段遠心圧縮機の性能を低コストにて大幅に向上させることができる。
なお、上記実施の形態では、5段型遠心圧縮機20の構成を示したが、リターンベーン40A、40B以外の部分については、その構成を上記したものに限定することなく、適宜他の構成を採用することができる。
また本発明は、必ずしも多段遠心圧縮機の全ての段に適用する必要はなく、少なくとも1段以上の任意の段に適用すればよい。
また本発明は、ターボ型圧縮機械であれば、いかなるものにも適用することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
20…5段型遠心圧縮機(ターボ型圧縮機械)、21…ケーシング、21c…戻り流路壁(第二の壁部)、22…インペラ回転軸(回転軸)、23…インペラ、25…ハブ、25c…戻り流路壁(第一の壁部)、30…流路、31…ディフューザ部、32…リターンベンド部、33…戻り流路、40A、40B…リターンベーン、40c…外周側端部、40d…内周側端部、40p…圧力面

Claims (4)

  1. 回転軸に設けられた複数段のインペラ間に、前段の前記インペラから送り出される流体を後段の前記インペラへ導く流路が設けられたターボ型圧縮機械であって、
    前記流路は、
    前段の前記インペラから送り出された前記流体を外周側に導くディフューザ部と、
    前記流体の流れ方向を前記ディフューザ部から断面視U字状に屈曲させるリターンベンド部と、
    前記流体を前記リターンベンド部から内周側に導き、後段の前記インペラに送り込む戻り流路と、を備え、
    前記戻り流路に、前記回転軸の周方向に間隔をあけて複数設けられたリターンベーンが形成され、前記リターンベーンは、前記リターンベンド部の内周側に連続する第一の壁部と、前記リターンベンド部の外周側に連続する第二の壁部との間に形成され、前記リターンベンド部から流れ込む前記流体が吹き付ける前記リターンベーンの圧力面が、前記第一の壁部側に倒れるように形成されていることを特徴とするターボ型圧縮機械。
  2. 前記リターンベンド部から前記戻り流路に流れ込み、周方向に互いに隣接する二つの前記リターンベーン間の前記流体が、前記リターンベーンの圧力面からの反力により前記第一の壁部側に押しつけられることを特徴とする請求項1に記載のターボ型圧縮機械。
  3. 前記リターンベーンは、前記リターンベンド部側の端部が、前記リターンベンド部の内部に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載のターボ型圧縮機械。
  4. 前記リターンベーンは、前記リターンベンド部側の前記端部が、前記リターンベンド部の屈曲中央位置より下流側に位置するよう形成されていることを特徴とする請求項3に記載のターボ型圧縮機械。
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