JP2012105170A - 圧電型トランスデューサーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】弾性膜と圧電素子が剥離しにくく音圧特性に優れた圧電型トランスデューサーを提供する。
【解決手段】圧電型トランスデューサー(1)は、液状膜が硬化した弾性膜(13)と、弾性膜13の外側端部と結合され弾性膜(13)を支持する支持部(11)と、接着剤を介さずに弾性膜(13)と結合されている振動板と、弾性膜(13)とともに歪む圧電素子(10)とを備え、振動板の端面を含む外縁部に弾性膜が結合している。
【選択図】図1
【解決手段】圧電型トランスデューサー(1)は、液状膜が硬化した弾性膜(13)と、弾性膜13の外側端部と結合され弾性膜(13)を支持する支持部(11)と、接着剤を介さずに弾性膜(13)と結合されている振動板と、弾性膜(13)とともに歪む圧電素子(10)とを備え、振動板の端面を含む外縁部に弾性膜が結合している。
【選択図】図1
Description
本発明は圧電型トランスデューサーに関する。
従来、振動フィルムと一体の振動板を圧電効果によって駆動することによって音を発生させる圧電型スピーカーなどの圧電型トランスデューサーが知られている。樹脂フィルムからなる弾性膜に圧電素子を含む振動板を結合して圧電型スピーカーを構成すると、最低次モードを含む複数の低次モードで低い周波数帯域の共振が得られるため、低い周波数帯域での音圧レベルが高くなる。特許文献1には樹脂フィルムからなる弾性膜に熱硬化性接着剤によって圧電素子を接着した圧電型トランスデューサーが開示されている。特許文献2には弾性膜となる樹脂フィルムの一面に予め感圧性粘着剤からなる粘着層を形成しておき、樹脂フィルムの粘着層に圧電素子を貼り付けるとともに圧電素子の外周部を熱硬化性接着剤によって結合した圧電型トランスデューサーが開示されている。特許文献2に開示された圧電型トランスデューサーにおいては、弾性膜と圧電素子の間に介在させる熱硬化性接着剤のはみ出しや膜厚のばらつきや接着剤の硬化による音圧特性の劣化を予め形成される粘着層によって解決するとともに、粘着層のみで樹脂フィルムと圧電素子を結合する際の結合力の不足が少量の熱硬化性接着剤によって補われている。
しかし、特許文献2に記載されているようにたとえ熱硬化性接着剤の使用量を低減することによって音圧特性の低下を抑制できるとしても、熱硬化性接着剤を弾性膜に付する以上、音圧特性の低下を避けることはできず、また、熱硬化性接着剤の使用量のばらつきによって音圧特性がばらつくことも否めない。そして接着剤を塗布する工程を追加すれば製造コストが上がる。また、既成品として流通している樹脂フィルムの厚みは選択肢が狭いという問題もある。
本発明は、弾性膜と振動板が剥離しにくく振動特性に優れ簡素な工程で製造できる圧電型トランスデューサーを提供することを目的とする。
(1)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーは、液状膜が硬化した弾性膜と、前記弾性膜の外縁部と結合され前記弾性膜を支持する支持部と、接着剤を介さずに前記弾性膜と結合され端面が傾斜している振動板と、前記弾性膜とともに歪む圧電素子と、を備え、前記振動板の端面を含む外縁部に前記弾性膜の中央部が結合している。
本発明によると、液状樹脂を用いることによって振動板と弾性膜とを接着剤を介さずに直接結合できるため振動特性に優れ簡素な工程で製造できる圧電型トランスデューサーを実現できる。また振動板の傾斜した端面と弾性膜とを結合させることによって、結合界面の面積を増大させ、振動板が剥離しにくい圧電型トランスデューサーを実現することができる。
本発明によると、液状樹脂を用いることによって振動板と弾性膜とを接着剤を介さずに直接結合できるため振動特性に優れ簡素な工程で製造できる圧電型トランスデューサーを実現できる。また振動板の傾斜した端面と弾性膜とを結合させることによって、結合界面の面積を増大させ、振動板が剥離しにくい圧電型トランスデューサーを実現することができる。
(2)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーは、液状膜が硬化した弾性膜と、前記弾性膜の外縁部と結合され前記弾性膜を支持する支持部と、接着剤を介さずに前記弾性膜と結合され端面が複数の凹凸を有する振動板と、前記弾性膜とともに歪む圧電素子と、を備え、前記振動板の端面を含む外縁部に前記弾性膜が結合している。
本発明によると、液状樹脂を用いることによって振動板と弾性膜とを接着剤を介さずに直接結合できるため振動特性に優れ簡素な工程で製造できる圧電型トランスデューサーを実現できる。また振動板の複数の凹凸を有する端面と弾性膜とを結合させることによって、結合界面の面積を増大させ、振動板が剥離しにくい圧電型トランスデューサーを実現することができる。
本発明によると、液状樹脂を用いることによって振動板と弾性膜とを接着剤を介さずに直接結合できるため振動特性に優れ簡素な工程で製造できる圧電型トランスデューサーを実現できる。また振動板の複数の凹凸を有する端面と弾性膜とを結合させることによって、結合界面の面積を増大させ、振動板が剥離しにくい圧電型トランスデューサーを実現することができる。
(3)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーの製造方法は、一方の主面上にエッチングストッパ層と機能層が順に積層された基板を準備するステップと、前記機能層を前記エッチングストッパ層が露出するまで環状にエッチングすることによって環状溝を形成するステップと、前記環状溝を覆う液状膜を形成するステップと、前記液状膜を硬化させて弾性膜を形成するステップと、前記弾性膜と前記環状溝の内側の前記機能層とが露出するまで前記基板の他方の主面からエッチングするステップと、を含む。
本発明によると、振動板が剥離しにくく振動特性に優れた圧電型トランスデューサーを簡素な工程によって製造することができる。
本発明によると、振動板が剥離しにくく振動特性に優れた圧電型トランスデューサーを簡素な工程によって製造することができる。
(4)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーの製造方法において、前記環状溝および前記環状溝の内側を覆う前記液状膜を形成してもよい。
この構成を採用すると、硬化した液状樹脂膜を振動板上に残すことによって、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
この構成を採用すると、硬化した液状樹脂膜を振動板上に残すことによって、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
(5)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーの製造方法において、前記弾性膜をパターニングすることによって前記環状膜の内側に形成された前記弾性膜の一部を除去するステップ、をさらに含んでもよい。
この構成を採用すると、硬化した液状樹脂膜を振動板上に残す形態を調整することによって、圧電型トランスデューサーの振動特性を調整することができる。
この構成を採用すると、硬化した液状樹脂膜を振動板上に残す形態を調整することによって、圧電型トランスデューサーの振動特性を調整することができる。
(6)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーの製造方法において、端面が傾斜した前記振動板を形成してもよい。
この構成を採用すると、振動板と樹脂膜の結合界面の面積が増大するため、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
この構成を採用すると、振動板と樹脂膜の結合界面の面積が増大するため、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
(7)前記目的を達成するための圧電型トランスデューサーの製造方法において、端面が複数の凹凸を有する前記振動板を形成してもよい。
この構成を採用すると、振動板と樹脂膜の結合界面の面積が増大するため、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
この構成を採用すると、振動板と樹脂膜の結合界面の面積が増大するため、振動板がさらに剥離しにくい圧電型トランスデューサーを製造することができる。
なお本明細書において"主面"と"端面"の用語は次の意味において用いられる。すなわち、板状の物体の表面全体が、互いに表裏の関係にあっていずれの"端面"よりも広い2つの"主面"と、2つの"主面"の間をつなぎ環状に連続しそれぞれが"主面"よりも狭い複数の"端面"とで構成されているという認識を前提として、"主面"と"端面"の用語が用いられる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.第一実施例
(構成)
図1に本発明の第一実施例にかかる圧電型トランスデューサー1を示す。圧電型トランスデューサー1は半導体製造プロセスを用いて製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)であって、図示しないケースに収容され、携帯型電子機器のスピーカーとして用いられる。圧電型トランスデューサー1は支持部11と弾性膜13と圧電素子10と振動板16とを備える。
(構成)
図1に本発明の第一実施例にかかる圧電型トランスデューサー1を示す。圧電型トランスデューサー1は半導体製造プロセスを用いて製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)であって、図示しないケースに収容され、携帯型電子機器のスピーカーとして用いられる。圧電型トランスデューサー1は支持部11と弾性膜13と圧電素子10と振動板16とを備える。
支持部11は孔11aを囲む矩形枠の形態を有する。支持部11は弾性膜13が振動することによっては変形しない程度の十分な剛性を備えている。支持部11は基板層101、エッチングストッパ層としての絶縁層102、機能層106を含む。孔11aの断面は円形でもよい。基板層および機能層としては、単結晶珪素、多結晶珪素、二酸化珪素、セラミックス(ジルコニア、アルミナなど)、ガラス、ガラスセラミックス、金属(銅、ステンレス)などの無機材料や樹脂を用いることができる。エッチングストッパ層としては酸化珪素などを用いることができる。
弾性膜13は液状膜が硬化した弾性膜である。弾性膜13の外縁部13bは支持部11の内縁部に直接結合している。弾性膜13の内縁部13aは振動板16の外縁部に直接結合している。すなわち弾性膜13は、支持部11によって圧電素子10とともに支持され、孔11aの断面形状によってその振動端の形状が決まっている弾性膜である。弾性膜13は、厚さ1μm以上50μm以下で幅100μm以上2000μm以下の環状の形態を有する。弾性膜13は、ポリイミド、PNB(ポリノルボルネン)、BCB(ベンゾシクロブテン)等の熱硬化性樹脂、シリコンエラストマー等の熱可塑性エラストマー、ゴム1等の絶縁性材料からなり、ヤング率が0.01GPa以上10GPa以下の材料が好ましい。
圧電素子10は下電極層103および上電極層105に圧電層104が挟み込まれた構造を有し、外周が矩形の板状である。圧電素子10には駆動信号を印加するためのワイヤ15a、15bが接続される。上電極層105および圧電層104にはワイヤ15aを下電極層103に接続するためのコンタクトホール10aが形成されている。コンタクトホール10aの側壁は弾性膜13と同時に形成された弾性膜13と同質の絶縁膜14によって覆われている。コンタクトホール10aの側壁を絶縁膜14で覆うことによってショートを防止できる。また絶縁膜14を弾性膜13と同時に形成することによって製造コストの増大無く絶縁膜14を形成できる。圧電層104はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などの圧電材料からなり、厚さは例えば3μm程度に設定する。下電極層103および上電極層105はそれぞれが例えば白金(Pt)からなり、厚さは例えば0.1μm程度に設定する。
振動板16は環状の端面からなる外縁部全体において弾性膜13と結合している。振動板16は、例えば縦8mm、横13mm、厚さ10μmの矩形板状とする。振動板16の端面は絶縁層102と機能層106の界面に対して傾斜している。このため振動板16の端面が絶縁層102と機能層106の界面に対して垂直である場合に比べて振動板16と弾性膜13との結合界面が増大し、その結果、振動板16と弾性膜13との結合強度がさらに高まる。
振動板16は環状の端面からなる外縁部全体において弾性膜13と結合している。振動板16は、例えば縦8mm、横13mm、厚さ10μmの矩形板状とする。振動板16の端面は絶縁層102と機能層106の界面に対して傾斜している。このため振動板16の端面が絶縁層102と機能層106の界面に対して垂直である場合に比べて振動板16と弾性膜13との結合界面が増大し、その結果、振動板16と弾性膜13との結合強度がさらに高まる。
(製造方法)
次に図2から図9に基づいて圧電型トランスデューサー1の製造方法を説明する。
はじめに、図2に示すように、基板層101としての厚い単結晶珪素層、絶縁層102としての酸化珪素層および機能層106としての薄い単結晶珪素層からなるSOI(Silicon On Insulator)基板を準備する。続いてSOI基板の第一の主面に、下電極層103、圧電層104、上電極層105をスパッタ法などを用いて順に積層する。
次に図2から図9に基づいて圧電型トランスデューサー1の製造方法を説明する。
はじめに、図2に示すように、基板層101としての厚い単結晶珪素層、絶縁層102としての酸化珪素層および機能層106としての薄い単結晶珪素層からなるSOI(Silicon On Insulator)基板を準備する。続いてSOI基板の第一の主面に、下電極層103、圧電層104、上電極層105をスパッタ法などを用いて順に積層する。
次に図3に示すようにフォトレジストからなる所定パターンの保護膜R1を上電極層105上に形成する。続いて保護膜R1を用いたエッチングによって上電極層105および圧電層104をパターニングする。
次に図4に示すようにコンタクトホール10aを覆うフォトレジストからなる保護膜R2を形成し、保護膜R2を用いたエッチングによって下電極層103をパターニングすることによって圧電素子10を完成させる。
次に、下電極層103を保護膜として用い、図5に示すようにエッチングストッパ層102が露出するまで機能層106を環状にエッチングすることによって環状溝Tおよび振動板16を形成する。このとき振動板16の端面をエッチングによって傾斜させるには、異方性のウエットエッチング法や表面が傾斜した保護膜を用いるドライエッチング法などを利用すればよい。
次に、下電極層103を保護膜として用い、図5に示すようにエッチングストッパ層102が露出するまで機能層106を環状にエッチングすることによって環状溝Tおよび振動板16を形成する。このとき振動板16の端面をエッチングによって傾斜させるには、異方性のウエットエッチング法や表面が傾斜した保護膜を用いるドライエッチング法などを利用すればよい。
次に図6に示すように液状膜R3で環状溝T、振動板16および圧電素子10を覆った後に、液状膜R3を硬化させることによって弾性膜R3を形成する。具体的には例えば、塗布、スピンコーティング、ディッピング、スプレー、蒸着、印刷等によって液状の感光性ポリイミド膜を形成した後に、感光性ポリイミド膜を加熱によってイミド化して硬化させることによって弾性膜R3を形成する。このとき、環状溝Tの側面が傾斜しているため弾性膜R3と下地との間にボイドが形成されにくく、また、ステップカバレッジが良好になる。
次に図7に示すように、弾性膜R3をパターニングすることによって、支持部11の内縁部と圧電素子10の外縁部とコンタクトホール10aの側壁とに残すべき弾性膜R3の部分を残して除去する。具体的には、感光性ポリイミド膜を露光・現像することによって感光性ポリイミド膜の一部を除去する。
次に図8に示すようにフォトレジストからなる所定パターンの保護膜R4を基板層101の第二の主面(第一の主面の裏側の主面)上に形成する。続いて保護膜R4を用いた基板層101のウェットエッチングやDeep−RIEによって孔11aを形成し、エッチングストッパ層102を露出させる。
次に図9に示すように、エッチングストッパ層102の孔11aから露出した部分を除去し、弾性膜13および振動板16を露出させる。
保護膜R4を除去した後に、ダイシング、パッケージング等の後工程を実施すると図1に示す圧電型トランスデューサー1が完成する。
次に図9に示すように、エッチングストッパ層102の孔11aから露出した部分を除去し、弾性膜13および振動板16を露出させる。
保護膜R4を除去した後に、ダイシング、パッケージング等の後工程を実施すると図1に示す圧電型トランスデューサー1が完成する。
(作動)
このようにして製造された圧電型トランスデューサー1は次のように作動する。ワイヤ15a、15bを介して圧電素子10に音声波の駆動信号を印加すると圧電素子10が面内方向(図1Bにおいて紙面と平行な方向)に伸縮する。すると、振動板16が撓んで弾性膜13が振動し、弾性膜13から音が送波される。
このようにして製造された圧電型トランスデューサー1は次のように作動する。ワイヤ15a、15bを介して圧電素子10に音声波の駆動信号を印加すると圧電素子10が面内方向(図1Bにおいて紙面と平行な方向)に伸縮する。すると、振動板16が撓んで弾性膜13が振動し、弾性膜13から音が送波される。
圧電型トランスデューサー1は、振動板16と弾性膜13とが接着剤を用いずに直接結合している。したがって接着剤の使用による振動特性の低下や、接着剤の使用量のばらつきによる振動特性のばらつきを防止できるとともに、振動板16と弾性膜13との結合強度を高めることができる。また、弾性膜13の形成と同時に振動板16と弾性膜13とを結合できるため、製造コストを抑制できる。また液状膜を硬化させることによって弾性膜13を形成するため、弾性膜13の厚さを自由に設定して振動特性を幅広く調整することができる。
また、SOI基板の第一の主面に絶縁層を形成してから圧電型トランスデューサ1を製造しても良い。機能層106と下電極層103を電気的に分離することができ、より圧電膜へ効率良く電圧を印加することが可能になる。
また、SOI基板の第一の主面に絶縁層を形成してから圧電型トランスデューサ1を製造しても良い。機能層106と下電極層103を電気的に分離することができ、より圧電膜へ効率良く電圧を印加することが可能になる。
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態にかかる圧電型トランスデューサ2を図10に基づいて説明する。なお、図10Cでは弾性膜13が省略されている。圧電型トランスデューサ2の圧電素子10は弾性膜13よりも外側に設けられている。支持部11は、機能層106の図10Cに示す矢印の領域11bが基板層101よりも内側に突き出ている。4つの圧電素子10のそれぞれの一部は領域11b上に形成され、機能層106は薄く(厚さ10μm)形成されているため、圧電素子10が面内方向(図10Bにおいて紙面と平行な方向)に伸縮すると領域11bが撓む。したがって、4つの圧電素子10を駆動することによって、領域11bに結合されている樹脂膜13と樹脂膜13に結合されている振動板16とを駆動することができる。
圧電型トランスデューサ2は、圧電素子10のパターンと基板層101のパターンが圧電型トランスデューサ1と異なるだけであるから、第一実施形態で説明した方法と同様の方法で製造することができる。
本発明の第二実施形態にかかる圧電型トランスデューサ2を図10に基づいて説明する。なお、図10Cでは弾性膜13が省略されている。圧電型トランスデューサ2の圧電素子10は弾性膜13よりも外側に設けられている。支持部11は、機能層106の図10Cに示す矢印の領域11bが基板層101よりも内側に突き出ている。4つの圧電素子10のそれぞれの一部は領域11b上に形成され、機能層106は薄く(厚さ10μm)形成されているため、圧電素子10が面内方向(図10Bにおいて紙面と平行な方向)に伸縮すると領域11bが撓む。したがって、4つの圧電素子10を駆動することによって、領域11bに結合されている樹脂膜13と樹脂膜13に結合されている振動板16とを駆動することができる。
圧電型トランスデューサ2は、圧電素子10のパターンと基板層101のパターンが圧電型トランスデューサ1と異なるだけであるから、第一実施形態で説明した方法と同様の方法で製造することができる。
(第三実施例)
図11に示す実線の折れ線(1)は、図12に示すように弾性膜13に振動板16の端面が接着剤を介さずに弾性膜13に直接結合された圧電型トランスデューサー3の振動特性である。図11に示す折れ線(2)は、図13に示すように弾性膜302と振動板36とが熱硬化性接着剤Bによって結合された比較例としての圧電型トランスデューサー9の振動特性である。比較例9にかかる振動板36は機能層106からなり、比較例9にかかる弾性膜302は既製品の樹脂フィルムからなる。第三実施例としての圧電型トランスデューサー3および比較例としての圧電型トランスデューサー9の寸法設定は次の表1のとおりである。
図11に示す実線の折れ線(1)は、図12に示すように弾性膜13に振動板16の端面が接着剤を介さずに弾性膜13に直接結合された圧電型トランスデューサー3の振動特性である。図11に示す折れ線(2)は、図13に示すように弾性膜302と振動板36とが熱硬化性接着剤Bによって結合された比較例としての圧電型トランスデューサー9の振動特性である。比較例9にかかる振動板36は機能層106からなり、比較例9にかかる弾性膜302は既製品の樹脂フィルムからなる。第三実施例としての圧電型トランスデューサー3および比較例としての圧電型トランスデューサー9の寸法設定は次の表1のとおりである。
弾性膜13に振動板16が直接結合している圧電型トランスデューサ3と比較例9とでは、折れ線(1)、(2)が示すようにほぼ全域にわたって圧電型トランスデューサ3の方が大きな音圧を得ることができる。このように、弾性膜13の厚さが既製品の弾性膜302より薄く、接着剤を介さずに弾性膜13と振動板16が直接結合している圧電型トランスデューサ3は、比較例9に比べて優れた振動特性を示すのである。
(他の実施例)
図14に示すように弾性膜13が振動板16の端面にのみ直接結合していてもよい。また、弾性膜13が振動板16の端面にのみ結合していても、図15に示すように振動板16の端面に多数の凹凸を形成することによって十分な結合強度を得ることができる。
また図16に示すように振動板16a、16bを積層しても良い。この場合、それぞれの振動板16a、16bの外周寸法を異ならせることによって振動板16と弾性膜13との結合界面の面積を増大させることができる。
図14に示すように弾性膜13が振動板16の端面にのみ直接結合していてもよい。また、弾性膜13が振動板16の端面にのみ結合していても、図15に示すように振動板16の端面に多数の凹凸を形成することによって十分な結合強度を得ることができる。
また図16に示すように振動板16a、16bを積層しても良い。この場合、それぞれの振動板16a、16bの外周寸法を異ならせることによって振動板16と弾性膜13との結合界面の面積を増大させることができる。
また図17に示すように樹脂膜R108によって弾性膜13を構成する場合に、振動板16の上に形成した樹脂膜R108を、振動特性を調整するための質量部17として利用しても良い。
また図18に示すように、弾性膜13となる樹脂膜R108の振動板16および支持部11との結合部には応力が集中するため、樹脂膜R108よりも厚い樹脂膜R109を樹脂膜R108の上に積層することによって強度を高めても良い。
また弾性膜は環状に限らず、支持部と振動板とをつなぐ形態であればよく、例えば振動板の4辺のそれぞれに、互いに切り離された4つの弾性膜が結合する形態であっても良い。
また図18に示すように、弾性膜13となる樹脂膜R108の振動板16および支持部11との結合部には応力が集中するため、樹脂膜R108よりも厚い樹脂膜R109を樹脂膜R108の上に積層することによって強度を高めても良い。
また弾性膜は環状に限らず、支持部と振動板とをつなぐ形態であればよく、例えば振動板の4辺のそれぞれに、互いに切り離された4つの弾性膜が結合する形態であっても良い。
また図19に示すように、バイモルフ型の圧電素子18自体を振動板としてもよい。バイモルフ型の圧電素子18は、圧電層18a、18bと、これらの間に挟まれた電極層19bと、圧電層16a、16bの表面に結合している電極層19aとからなる。圧電層18a、18bの間に挟まれた電極層19bは圧電層18a、18bの端面から引き出され、折り曲がって圧電層18bの表面に結合している。電極層19bの露出している部分にはワイヤ20bが接続される。電極層19aは、圧電層18aの表面から圧電層18bの表面までを覆うように形成されている。電極層19aにはワイヤ20aが接続される。
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施例で示した材質や寸法や成膜方法やパターン転写方法はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である工程の追加や削除や工程順序の入れ替えについては説明が省略されている。
1,2,3…圧電型トランスデューサー、10…圧電素子、10a…コンタクトホール、11…支持部、11a…孔、13…弾性膜、13a…内縁部、13b…外縁部、14…絶縁膜、15a,15b…ワイヤ、16…振動板、17…質量部、18…圧電素子、19a…電極層、19b…電極層、20a…ワイヤ、20b…ワイヤ、36…振動板、101…基板層、102…絶縁層、102…エッチングストッパ層、102…機能層、103…下電極層、104…圧電層、105…上電極層、106…機能層
Claims (7)
- 液状膜が硬化した弾性膜と、
前記弾性膜の外縁部と結合され前記弾性膜を支持する支持部と、
接着剤を介さずに前記弾性膜と結合され端面が傾斜している振動板と、
前記弾性膜とともに歪む圧電素子と、
を備え、
前記振動板の端面を含む外縁部に前記弾性膜の中央部が結合している、
圧電型トランスデューサー。 - 液状膜が硬化した弾性膜と、
前記弾性膜の外縁部と結合され前記弾性膜を支持する支持部と、
接着剤を介さずに前記弾性膜と結合され端面が複数の凹凸を有する振動板と、
前記弾性膜とともに歪む圧電素子と、
を備え、
前記振動板の端面を含む外縁部に前記弾性膜が結合している、
圧電型トランスデューサー。 - 一方の主面上にエッチングストッパ層と機能層が順に積層された基板を準備するステップと、
前記機能層を前記エッチングストッパ層が露出するまで環状にエッチングすることによって環状溝を形成するステップと、
前記環状溝を覆う液状膜を形成するステップと、
前記液状膜を硬化させて弾性膜を形成するステップと、
前記基板の他方の主面から前記弾性膜と前記環状溝の内側の前記機能層とが露出するまでエッチングするステップと、
を含む圧電型トランスデューサーの製造方法。 - 前記環状溝および前記環状溝の内側を覆う前記液状膜を形成する、
請求項3に記載の圧電型トランスデューサーの製造方法。 - 前記弾性膜をパターニングすることによって前記環状膜の内側に形成された前記弾性膜の一部を除去するステップ、
をさらに含む請求項4に記載の圧電型トランスデューサーの製造方法。 - 端面が傾斜した前記振動板を形成する、
請求項3から5のいずれか一項に記載のトランスデューサーの製造方法。 - 端面が複数の凹凸を有する前記振動板を形成する、
請求項3から6のいずれか一項に記載のトランスデューサーの製造方法。
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| JP2010253502A JP2012105170A (ja) | 2010-11-12 | 2010-11-12 | 圧電型トランスデューサーおよびその製造方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2010
- 2010-11-12 JP JP2010253502A patent/JP2012105170A/ja not_active Withdrawn
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