JP2012105444A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】モータを小型化及び軽量化できるようにする。
【解決手段】円周方向に沿って極性が交互となるように等間隔に配置された複数の磁極11を有する界磁10と、界磁10の径方向外側において同軸状に対向して配置され、円周方向に沿った推進力を発生するための複数の回転用巻線22を有する回転用電機子20と、界磁10の径方向内側において同軸状に対向して配置され、軸方向に沿った推進力を発生するための複数の直動用巻線32を有する直動用電機子30とを備えることにより、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを界磁10として共通化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転動作及び軸方向の直動動作の2つの動作を行うことが可能なモータに関する。
組立装置や検査装置においては、部品の把持や配置のために回転動作や直動動作を行う必要があるため、回転モータやリニアモータが用いられる。このとき、回転モータとリニアモータを個別に搭載すると、装置全体の大型化に繋がるため、一つのモータで回転動作と直動動作の両方を行うことができるモータが切望されていた。
従来、このような回転動作と直動動作の両方を行うことが可能なモータとして、例えば特許文献1に記載のものが知られている。この従来技術のモータは、中央に固定軸を有すると共に、この固定軸の外周側に回転移動軸、さらに外周側に円筒状のフレームを備えている。固定軸の外周には、直動動作用の巻線からなる電気子が設けられ、回転移動軸の内周には、直動動作用の磁石からなる界磁が設けられている。また回転移動軸の外周には、回転動作用の磁石からなる界磁が設けられ、フレームの内周には、回転同作用の巻線からなる電気子が設けられている。このような構成により、回転移動軸の回転動作及び軸方向の直動動作を可能としている。
特許第3255236号公報
しかしながら、上記従来技術のモータは、回転動作用の電気子及び界磁と、直動動作用の電気子及び界磁をそれぞれ搭載した構成であるため、小型化及び軽量化の観点においてさらなる向上の余地があった。
本発明の目的は、小型化及び軽量化が可能なモータを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1発明のモータは、円周方向に沿って配置された複数の磁極を有する界磁と、前記界磁の径方向一方側において同軸状に対向して配置され、前記円周方向に沿った推進力を発生するための複数の回転用巻線を有する回転用電機子と、前記界磁の径方向他方側において同軸状に対向して配置され、軸方向に沿った推進力を発生するための複数の直動用巻線を有する直動用電機子と、を備え、前記界磁、前記回転用電機子、及び前記直動用電機子のうちのいずれかを固定子、他を可動子とすることを特徴とする。
本願発明のモータは、界磁と、界磁の径方向一方側に対向配置された回転用電機子とを備えており、界磁と回転用電機子との間に生じる円周方向に沿った推進力により、界磁と回転用電機子とを円周方向に沿って相対的に回転移動させる。また本願発明のモータは、界磁の径方向他方側に対向配置された直動用電機子を備えており、界磁と直動用電機子との間に生じる軸方向に沿った推進力により、界磁と直動用電機子とを軸方向に沿って相対的に進退移動させる。これにより、界磁、回転用電機子及び直動用電機子のうちのいずれかを固定子、他を可動子とすることで、可動子に回転動作及び軸方向の直動動作の2つの動作を行わせることが可能である。
このような構成により、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化することができる。その結果、回転動作及び直動動作の各動作用に界磁と電機子を個別に有する場合に比べ、一方の界磁が不要となるため、配置スペースを縮小でき、モータを小型化することができる。また、部品点数が減ることから、モータ重量を軽量化できると共に、製造工程の単純化も可能となる。
第2発明のモータは、上記第1発明において、前記回転用電機子は、前記界磁の径方向外側において同軸状に対向して配置されており、前記直動用電機子は、前記界磁の径方向内側において同軸状に対向して配置されていることを特徴とする。
本願発明によれば、回転用電機子を界磁の外側、直動用電機子を界磁の内側に配置したモータにおいて、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化し、小型化及び軽量化を図ることができる。
第3発明のモータは、上記第1発明において、前記回転用電機子は、前記界磁の径方向内側において同軸状に対向して配置されており、前記直動用電機子は、前記界磁の径方向外側において同軸状に対向して配置されていることを特徴とする。
本願発明によれば、回転用電機子を界磁の内側、直動用電機子を界磁の外側に配置したモータにおいて、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化し、小型化及び軽量化を図ることができる。
第4発明のモータは、上記第2又は第3発明において、nを自然数とした場合に、前記界磁は、前記円周方向に沿って配置された複数個の前記磁極からなる磁極列が前記軸方向に沿って2n列配置されて構成されており、前記回転用電機子は、前記円周方向に沿って配置された複数個の前記回転用巻線からなる回転用巻線列が前記軸方向に沿って2n列配置されて構成されており、前記直動用電機子は、前記円周方向に沿って配置された複数個の前記直動用巻線からなる直動用巻線列が前記軸方向に沿ってn列配置されて構成されていることを特徴とする。
直動用電機子を構成する直動用巻線のうち、界磁と直動用電機子との間に生じる軸方向に沿った推進力に寄与する部分は、推進方向である軸方向と直交する円周方向に沿った部分のみである。したがって、直動用電機子の直動用巻線列を軸方向に沿ってn列配置すると共に、界磁の磁極列を軸方向に沿ってその2倍である2n列配置することにより、各直動用巻線における(軸方向両側に位置する)円周方向に沿った部分に、磁極を効率良く対向させることができる。これにより、界磁と直動用電機子との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。特に、nが1である場合、すなわち回転用電機子の回転用巻線列及び界磁の磁極列を2列、直動用電機子の直動用巻線列を1列に配置した場合には、最小限の磁極と巻線の構成で高い推進力を得ることが可能となり、最も効率の良い構成とすることができる。
また、界磁の磁極列の列数と回転用電機子の回転用巻線列の列数とを等しくすることで、界磁と回転用電機子との間に生じる円周方向に沿った推進力についても、高い推進力を得ることができる。
第5発明のモータは、上記第4発明において、前記界磁は、前記複数の磁極として、複数の永久磁石を有していることを特徴とする。
複数の永久磁石からなる界磁を備えたモータにおいて、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化して一方の界磁を不要とすることで、レアメタルからなる永久磁石を削減することができる。これにより、リサイクル性の向上や省資源化、低コスト化が可能となる。
第6発明のモータは、上記第5発明において、前記界磁は、前記永久磁石を固定配置する磁石固定部材をさらに有し、前記磁石固定部材は、非磁性材料で構成されていることを特徴とする。
界磁の径方向一方側に回転用電機子、径方向他方側に直動用電機子を配置し、界磁を共通化する構成においては、磁界を界磁の径方向一方側及び他方側の両側に形成する必要がある。
本願発明によれば、界磁が永久磁石と磁石固定部材を有し、磁石固定部材を非磁性材料で構成するので、永久磁石で発生する磁界を磁石固定部材が遮ることがない。これにより、磁界を界磁の径方向一方側及び他方側の両側に確実に形成し、界磁を共通化した構成を実現することができる。
第7発明のモータは、上記第1乃至第6発明のいずれかにおいて、前記界磁の径方向内側に配置される前記回転用電機子の前記回転用巻線又は前記直動用電機子の前記直動用巻線を固定配置するための巻線固定体をさらに備え、前記巻線固定体は、中空構造であることを特徴とする。
界磁の径方向内側に配置される巻線固定体を中空構造とすることで、モータを各種装置に組み込む際の配線や配管をその内部に挿通することができ、省スペース化を図ることができる。
第8発明のモータは、上記第1乃至第7発明のいずれかにおいて、前記回転用電機子は、樹脂成型により固定された前記回転用巻線を有し、前記直動用電機子は、樹脂成型により固定された前記直動用巻線を有していることを特徴とする。
回転用巻線及び直動用巻線を樹脂成型することによって、巻線を保護すると共に絶縁性を向上することができる。また、巻線の樹脂成型により回転用電機子及び直動用電機子の剛性及び耐振動性を向上することができるので、モータの信頼性を向上できる。
本発明によれば、モータを小型化及び軽量化することができる。
本実施形態のモータの概略構成を表す縦断面図である。 本実施形態のモータの概略構成を表す図1中II−II断面による横断面図である。 直動用巻線と磁極と回転用巻線の径方向内側から見た配置関係を表す図である。 界磁の径方向外側に直動用電機子、内側に回転用電機子を配置した変形例におけるモータの概略構成を表す図1中II−II断面相当の横断面図である。 界磁の径方向外側に直動用電機子、内側に回転用電機子を配置した変形例における回転用巻線と磁極と直動用巻線の径方向内側から見た配置関係を表す図である。 中空軸構造の変形例におけるモータの概略構成を表す図1中II−II断面相当の横断面図である。 巻線を樹脂成型した変形例におけるモータの構成を概念的に表す図1中II−II断面相当の横断面図である。 回転用電機子と直動用電機子を固定子、界磁を可動子とする変形例におけるモータの概略構成を表す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1乃至図3を用いて、本実施形態のモータ1の概念的な構成について説明する。図1は、本実施形態のモータの概略構成を表す縦断面図、図2は、本実施形態のモータの概略構成を表す図1中II−II断面による横断面図、図3は、直動用巻線と磁極と回転用巻線の径方向内側から見た配置関係を表す図である。なお、以下の説明では、図1及び図3中上下方向並びに図2中紙面に垂直な方向を、軸方向と称する。
図1に示すように、モータ1は、ブラケット2を介して支持フレーム3に対しボルト4を用いて固定されている。なお、この例ではモータ1を軸方向に対し側方で固定するようにしたが、後述する図8に示す例のように軸方向一端側で固定してもよい。
図1及び図2に示すように、モータ1は、界磁10と、円周方向に沿った推進力を発生するための回転用電機子20と、軸方向に沿った推進力を発生するための直動用電機子30とを備えている。
界磁10は、円周方向に沿って極性が交互となるように等間隔に配置された複数の磁極11を有している。具体的には、円周方向に沿って配置された複数個(この例では8個。図2参照)の磁極11からなる磁極列12が軸方向に沿って2列配置されている。本実施形態では、磁極11は永久磁石で構成されており、円筒状の磁石固定部材13の回転用電機子20側に固定配置されている。磁石固定部材13は、磁極11による磁界を界磁10の径方向外側及び内側の両方に形成するように、ステンレスやアルミ等の非磁性材料で構成されている。なお、磁極11を電磁石で構成してもよい。
回転用電機子20は、界磁10の径方向外側に、界磁10に対して所定のクリアランスを有するように同軸状に対向配置されている。回転用電機子20は、円筒状の回転用巻線固定体21の界磁10側に、円周方向に沿って等間隔に配置された複数個(この例では8個。図2参照)の回転用巻線22からなる回転用巻線列23が軸方向に沿って2列配置されて構成されている。回転用巻線列23は、界磁10の磁極列12に対応する位置にそれぞれ配置されている。なお、本実施形態では、上記回転用巻線固定体21がモータ1のフレームを兼ねた構成となっている。
直動用電機子30は、界磁10の径方向内側に、界磁10に対して所定のクリアランスを有するように同軸状に対向配置されている。直動用電機子30は、直動用巻線固定体31の界磁10側に、円周方向に沿って等間隔に配置された複数個(この例では12個。図2参照)の直動用巻線32からなる直動用巻線列33が軸方向に沿って1列配置されて構成されている。図1及び図3に示すように、直動用巻線列33は、各直動用巻線32における軸方向に沿った推進力に寄与する部分、すなわち、各直動用巻線32の軸方向両端部に位置する短辺部32aが、界磁10の磁極11の軸方向略中央部に位置するように、配置されている。これにより、磁極11が生じる磁界と短辺部32aを円周方向に流れる電流とを効率良く直交させることができ、界磁10と直動用電機子30との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。なお、本実施形態では、上記直動用巻線固定体31がモータ1の出力軸を兼ねた構成となっている。
界磁10の磁石固定部材13と回転用電機子20の回転用巻線固定体21との間には、回転用電機子20に対し界磁10を回転可能に支持する回転軸受部材41が、軸方向両端部に設けられている。また、界磁10の磁石固定部材13と直動用電機子30の直動用巻線固定体31との間には、界磁10に対し直動用電機子30の軸方向に沿った進退移動を許容する直動軸受部材42が、軸方向両端部に設けられている。
上記構成であるモータ1においては、界磁10と回転用電機子20との間に生じる円周方向に沿った推進力により、界磁10と回転用電機子20とが円周方向に沿って相対的に回転移動する。また、界磁10と直動用電機子30との間に生じる軸方向に沿った推進力により、界磁10と直動用電機子30とが軸方向に沿って相対的に進退移動する。これにより、界磁10、回転用電機子20及び直動用電機子30のうちのいずれかを固定子、他を可動子とすることで、可動子に回転動作及び軸方向の直動動作の2つの動作を行わせることができる。本実施形態では、回転用電機子20が固定子となっているため、界磁10を円周方向に回転動作させると共に、これに伴って回転動作する直動用電機子30をさらに軸方向に直動動作することができる。
以上説明した本実施形態のモータ1は、上述した構成とすることにより、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを界磁10として共通化することができる。その結果、回転動作及び直動動作の各動作用に界磁と電機子を個別に有する場合に比べ、一方の界磁が不要となるため、配置スペースを縮小でき、モータを小型化することができる。また、部品点数が減ることから、モータ重量を軽量化できると共に、製造工程の単純化も可能となる。さらに、回転用と直動用に個別に界磁と電機子を有する場合には装置構成が複雑となるが、本実施形態では界磁を共通化することで装置構成を簡素化することができる。
また、本実施形態では特に、直動用電機子30を構成する直動用巻線32のうち、界磁10と直動用電機子30との間に生じる軸方向に沿った推進力に寄与する部分は、推進方向である軸方向と直交する円周方向に沿った短辺部32aのみである。したがって、直動用電機子30の直動用巻線列33を軸方向に沿って1列配置すると共に、界磁10の磁極列12を軸方向に沿ってその2倍である2列配置することにより、各直動用巻線32における軸方向両側に位置する短辺部32aに、磁極11を効率良く対向させることができる。これにより、界磁10と直動用電機子30との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。特に、上記実施形態のように、回転用電機子20の回転用巻線列23及び界磁10の磁極列12を2列、直動用電機子30の直動用巻線列33を1列に配置した場合には、最小限の磁極と巻線の構成で高い推進力を得ることが可能となり、最も効率の良い構成とすることができる。また、界磁10の磁極列12の列数と回転用電機子20の回転用巻線列23の列数とを等しくすることで、界磁10と回転用電機子20との間に生じる円周方向に沿った推進力についても、高い推進力を得ることができる。
また、本実施形態では特に、界磁10が永久磁石からなる磁極11を有している。このように複数の永久磁石を有する界磁10を備えたモータにおいて、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化して一方の界磁を不要とすることで、レアメタルからなる永久磁石を削減することができる。これにより、リサイクル性の向上や省資源化、低コスト化が可能となる。
また、本実施形態では特に、界磁10の磁石固定部材13を非磁性材料で構成している。これにより、磁極11で発生する磁界を磁石固定部材13が遮ることがなく、磁界を界磁10の径方向外側及び径方向内側の両側に確実に形成することができる。その結果、界磁10の径方向外側に回転用電機子20、径方向内側に直動用電機子30を配置し、界磁10を共通化した構成を実現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)界磁の径方向外側に直動用電機子、内側に回転用電機子を配置した場合
上記実施形態では、界磁10の径方向外側に回転用電機子20を配置し、径方向内側に直動用電機子30を配置した場合について説明したが、反対に、界磁10の径方向外側に直動用電機子30を配置し、径方向内側に回転用電機子20を配置した構成としてもよい。
図4は、本変形例のモータの概略構成を表す図1中II−II断面相当の横断面図、図5は、本変形例の回転用巻線と磁極と直動用巻線の径方向内側から見た配置関係を表す図である。なお、図4及び図5は上記図2及び図3に対応しており、同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
図4に示すように、モータ1Aは、界磁10と、界磁10の径方向外側に対向配置された直動用電機子30と、界磁10の径方向内側に対向配置された回転用電機子20とを備えている。界磁10、回転用電機子20及び直動用電機子30の構成は、上記実施形態と同様である。なお、本変形例では、直動用巻線固定体31がモータ1Aのフレームを兼ね、回転用巻線固定体21がモータ1Aの出力軸を兼ねた構成となっている。
図5に示すように、直動用巻線列33は、各直動用巻線32の軸方向両端部に位置する短辺部32aが、界磁10の磁極11の軸方向略中央部に位置するように、配置されている。これにより、磁極11が生じる磁界と短辺部32aを円周方向に流れる電流とを効率良く直交させることができ、界磁10と径方向外側に位置する直動用電機子30との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。
本変形例のように、回転用電機子20を界磁10の径方向内側、直動用電機子30を界磁10の径方向外側に配置したモータ1Aにおいても、上記実施形態と同様に、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを共通化し、小型化及び軽量化を図ることができる。
(2)中空軸構造とする場合
以上では、モータの出力軸となる直動用巻線固定体31又は回転用巻線固定体21を中実構造としたが、これらを中空構造としてもよい。図6は、本変形例のモータの概略構成を表す図1中II−II断面相当の横断面図である。なお、図6は上記図4に対応しており、同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
図6に示すように、モータ1Bは、界磁10と、界磁10の径方向外側に対向配置された直動用電機子30と、界磁10の径方向内側に対向配置された回転用電機子20とを備えている。回転用電機子20は、前述の中実構造の回転用巻線固定体21の代わりに、中空円筒状の回転用巻線固定体24を有している。この回転用巻線固定体24の界磁10側に、複数個(この例では8個)の回転用巻線22からなる回転用巻線列23が設けられている。なお、上記回転用巻線固定体24が、特許請求の範囲に記載の巻線固定体に相当する。
本変形例によれば、界磁10の径方向内側に配置される回転用巻線固定体24を中空構造とすることで、モータ1Bを各種装置に組み込む際の配線や配管をその内部に挿通することができ、省スペース化を図ることができる。
なお、本変形例では上記変形例(1)に対応させ、界磁10の径方向外側に直動用電機子30を配置し、径方向内側に回転用電機子20を配置した場合を説明したが、前述の実施形態に対応させ、界磁10の径方向外側に回転用電機子20を配置し、径方向内側に直動用電機子30を配置した場合において、直動用巻線固定体を中空構造としてもよい。
(3)巻線を樹脂成型した場合
図7は、本変形例のモータの構成を概念的に表す図1中II−II断面相当の横断面図である。なお、図7は上記図6に対応しており、同様の部分には同符号を付し説明を省略する。図7に示すように、本変形例モータ1Cにおいては、回転用電機子20の回転用巻線22は、樹脂成型により固定されており(固定樹脂を符号43で示す)、また直動用電機子30の直動用巻線32も同様に、樹脂成型により固定されている(固定樹脂を符号44で示す)。
本変形例によれば、回転用巻線22及び直動用巻線32を樹脂成型することによって、巻線を保護すると共に絶縁性を向上することができる。また、巻線の樹脂成型により回転用電機子20及び直動用電機子30の剛性及び耐振動性を向上することができるので、モータ1Cの信頼性を向上できる。
なお、本変形例では上記変形例(2)に対応させ、界磁10の径方向外側に直動用電機子30を配置し、径方向内側に回転用電機子20を配置すると共に、中空軸構造とした場合を説明したが、前述の実施形態に対応させ、界磁10の径方向外側に回転用電機子20を配置し、径方向内側に直動用電機子30を配置すると共に、中実軸構造とした場合において、回転用巻線22及び直動用巻線32を樹脂成型してもよい。
(4)回転用電機子と直動用電機子を固定子、界磁を可動子とする場合
上記実施形態では、回転用電機子20を固定子とし、界磁10及び直動用電機子30を可動子とする場合を説明したが、これに限らない。例えば、回転用電機子20及び直動用電機子30の両方を固定子とし、界磁10のみを可動子としてもよい。
図8は、本変形例のモータの概略構成を表す縦断面図である。なお、以下の説明では図8中上下方向を軸方向と称する。
図8に示すように、モータ100は、軸方向一端側(図8中上側)が支持フレーム103に固定されている。このモータ100は、界磁110と、円周方向に沿った推進力を発生するための回転用電機子120と、軸方向に沿った推進力を発生するための直動用電機子130とを備えている。
界磁110は、上記実施形態と同様に、円周方向に沿って極性が交互となるように等間隔に配置された複数の磁極111を有している。具体的には、円周方向に沿って配置された複数個の磁極111からなる磁極列112が軸方向に沿って2列配置されている。磁極111は永久磁石で構成されており、軸方向両端部が有底の円筒状である磁石固定部材113の回転用電機子120側に固定配置されている。磁石固定部材113は、磁極111による磁界を界磁110の径方向外側及び内側の両方に形成するように、ステンレスやアルミ等の非磁性材料で構成されている。なお、磁極111を電磁石で構成してもよい。
磁石固定部材113の軸方向両端部には、後述するロッド部材143を挿通するための貫通孔が設けられており、この貫通孔にロッド部材143を回転可能に支持すると共に軸方向への直動動作を許容する回転直動軸受142が設けられている。また、磁石固定部材113の軸方向他端部(図8中下端部)には、上記挿通したロッド部材143を覆うように出力軸144が設けられている。この出力軸144は、界磁110と共に回転動作及び直動動作を行う。
回転用電機子120は、界磁110の径方向外側に、界磁110に対して所定のクリアランスを有するように同軸状に対向配置されている。回転用電機子120は、軸方向他端側(図8中下側)が有底の円筒状である回転用巻線固定体121の界磁110側に、円周方向に沿って等間隔に配置された複数個の回転用巻線122からなる回転用巻線列123が軸方向に沿って2列配置されて構成されている。回転用巻線列123は、界磁110の磁極列112に対応する位置にそれぞれ配置されている。なお、本変形例では、上記回転用巻線固定体121がモータ100のフレームを兼ねた構成となっており、その軸方向一端側(図8中上端側)が支持フレーム103に固定されている。
回転用巻線固定体121の軸方向他端部には、上記出力軸144を挿通するための貫通孔が設けられており、この貫通孔に出力軸144を回転可能に支持すると共に軸方向への直動動作を許容する回転直動軸受141が設けられている。
直動用電機子130は、界磁110の径方向内側に、界磁110に対して所定のクリアランスを有するように同軸状に対向配置されている。直動用電機子130は、直動用巻線固定体131の界磁110側に、円周方向に沿って等間隔に配置された複数個の直動用巻線132からなる直動用巻線列133が軸方向に沿って1列配置されて構成されている。前述の実施形態と同様に、直動用巻線列133は、各直動用巻線132における軸方向に沿った推進力に寄与する部分である短辺部132aが、界磁110の磁極111の軸方向略中央部に位置するように、配置されている。これにより、磁極111が生じる磁界と短辺部132aを円周方向に流れる電流とを効率良く直交させることができ、界磁110と直動用電機子130との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。
直動用巻線固定体131の径方向中心部には、上述したロッド部材143が挿通されている。ロッド部材143の軸方向一端側は支持フレーム103に固定されており、これにより直動用電機子130は支持フレーム103に固定された構成となっている。
上記構成であるモータ100においては、界磁110と回転用電機子120との間に生じる円周方向に沿った推進力により、界磁110が出力軸144と共に、固定された回転用電機子120に対し回転する。また、界磁110と直動用電機子130との間に生じる軸方向に沿った推進力により、界磁110が出力軸144と共に、固定された直動用電機子130に対し軸方向に進退移動する。このようにして、界磁110及び出力軸144を回転動作させると共に軸方向に直動動作することができる。
以上説明した本変形例のモータ100においても、回転動作に用いられる界磁と直動動作に用いられる界磁とを界磁110として共通化することができるので、上記実施形態と同様に、モータを小型化及び軽量化することができる。
(5)その他
上記実施形態では、回転用電機子20の回転用巻線列23及び界磁10の磁極列12を2列、直動用電機子30の直動用巻線列33を1列に配置した場合を説明したが、これに限らず、回転用巻線列23及び磁極列12を偶数列(2n列:nは自然数)、直動用電機子30の直動用巻線列33を上記偶数の半分の列数(n列:nは自然数)となるように配置してもよい。この場合でも、各直動用巻線32の短辺部32aに磁極11を効率良く対向させることができ、界磁10と直動用電機子30との間に軸方向に沿って高い推進力を得ることができる。
なお、回転用巻線列23及び磁極列12は必ずしも偶数列でなくともよく、奇数列としてもよい。この場合、軸方向の推進力に寄与しない磁極列12が少なくとも1列存在することになるため、上記偶数列である場合に比べて効率は低下するが、界磁の共通化による小型化、軽量化効果については得ることができる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 モータ
1A モータ
1B モータ
1C モータ
1D モータ
10 界磁
11 磁極
12 磁極列
13 磁石固定部材
20 回転用電機子
22 回転用巻線
23 回転用巻線列
24 回転用巻線固定体(巻線固定体)
30 直動用電機子
32 直動用巻線
33 直動用巻線列
100 モータ
110 界磁
111 磁極
112 磁極列
113 磁石固定部材
120 回転用電機子
122 回転用巻線
123 回転用巻線列
130 直動用電機子
132 直動用巻線
133 直動用巻線列

Claims (8)

  1. 円周方向に沿って配置された複数の磁極を有する界磁と、
    前記界磁の径方向一方側において同軸状に対向して配置され、前記円周方向に沿った推進力を発生するための複数の回転用巻線を有する回転用電機子と、
    前記界磁の径方向他方側において同軸状に対向して配置され、軸方向に沿った推進力を発生するための複数の直動用巻線を有する直動用電機子と、を備え、
    前記界磁、前記回転用電機子、及び前記直動用電機子のうちのいずれかを固定子、他を可動子とする
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記回転用電機子は、
    前記界磁の径方向外側において同軸状に対向して配置されており、
    前記直動用電機子は、
    前記界磁の径方向内側において同軸状に対向して配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記回転用電機子は、
    前記界磁の径方向内側において同軸状に対向して配置されており、
    前記直動用電機子は、
    前記界磁の径方向外側において同軸状に対向して配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. nを自然数とした場合に、前記界磁は、
    前記円周方向に沿って配置された複数個の前記磁極からなる磁極列が前記軸方向に沿って2n列配置されて構成されており、
    前記回転用電機子は、
    前記円周方向に沿って配置された複数個の前記回転用巻線からなる回転用巻線列が前記軸方向に沿って2n列配置されて構成されており、
    前記直動用電機子は、
    前記円周方向に沿って配置された複数個の前記直動用巻線からなる直動用巻線列が前記軸方向に沿ってn列配置されて構成されている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ。
  5. 前記界磁は、
    前記複数の磁極として、複数の永久磁石を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
  6. 前記界磁は、
    前記永久磁石を固定配置する磁石固定部材をさらに有し、
    前記磁石固定部材は、
    非磁性材料で構成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載のモータ。
  7. 前記界磁の径方向内側に配置される前記回転用電機子の前記回転用巻線又は前記直動用電機子の前記直動用巻線を固定配置するための巻線固定体をさらに備え、
    前記巻線固定体は、中空構造である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のモータ。
  8. 前記回転用電機子は、
    樹脂成型により固定された前記回転用巻線を有し、
    前記直動用電機子は、
    樹脂成型により固定された前記直動用巻線を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のモータ。
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