JP2012106438A - 射出成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、多数個取りの成形型で射出成形する場合に、溶融樹脂の流動性を向上し、容量の大きな射出成形品をキャビティ間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型を提供することである。
【解決手段】 射出樹脂を複数の樹脂流路14に分岐するマニホールド10と、マニホールド10の前記樹脂流路14の端部に設置された複数のホットランナノズル11と、を固定型2内に設け、前記ホットランナノズル11の先端位置と前記成形キャビティ24との間を連通する複数のランナ25と、前記ランナ25における前記ホットランナノズル11と対向する位置に設けられ、前記固定型2と前記可動型3との型開閉方向に摺動可能なエジェクタピン19と、前記エジェクタピン19を挿通するエジェクタピン用孔23における前記ホットランナノズル11との対向部位に設けられ、前記ホットランナノズル11のコールドスラグを収容するスラグ受け部26とを可動型3に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、同時に複数の成形品を得る多数個取りの射出成形型に関する。
従来から、射出成形型としてホットランナが多く使用されている。ホットランナは、製品のキャビティに直接ノズルのゲートを設けて樹脂を送り込み、型開きで製品を切り離すピンゲート方式が用いられている。成形品として光学部品としてのレンズを成形する場合には、成形転写面の成形型を対向して配置しなければならない。そのため、成形品にゲートを直接接続することができないので、成形型のキャビティの成形転写面以外の部分にゲートを設け、スプルーとの間にランナを設ける必要がある。
また、射出成形型では、一つのホットランナから複数のランナに分岐して同時に複数の成形品を得る、いわゆる多数個取りを実現することが望まれている。特許文献1には、複数のホットランナを配置し、多数個取りを実現する先行技術が開示されている。
特開2004−237727号公報
特許文献1のように、一つのホットランナから複数のランナに分岐して成形品を得る多数個取りの成形型の場合には、一つのホットランナから複数のランナに分岐する前に、ノズルにより溶融樹脂の流路が一旦、絞られる。そのため、複数の分岐ランナからさらに複数のキャビティに溶融樹脂を供給する際に、複数のキャビティに供給される溶融樹脂の供給圧力が安定しなくなる可能性がある。
さらに、特許文献1に記載の成形型では、射出ノズルから各々の成形キャビティにいたるランナ部が長くなり、樹脂の流動差による、キャビティ間のバラツキが発生してしまう。また、射出成形が複数回、繰り返される際に、ホットランナノズルの先端のコールドスラグが次回の溶融樹脂の射出によってキャビティ方向へ送られてゲートを塞ぐ可能性がある。この場合も、キャビティ間で樹脂の流動差によるバラツキが発生するという問題がある。そのため、多数個取りの複数のキャビティに供給される溶融樹脂の射出量にバラツキが生じ、成形品の品質が安定しなくなる可能性がある。
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、多数個取りの成形型で射出成形する場合に、溶融樹脂の流動性を向上し、射出成形品をキャビティ間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型を提供することにある。
本発明の一局面の態様の射出成形型は、固定型と、前記固定型と接離可能な可動型とで形成される成形キャビティに、外部から射出した溶融樹脂を加熱しながら供給するホットランナを用いた射出成形型において、前記固定型内に設けられ、射出樹脂を複数の樹脂流路に分岐し、該射出樹脂を溶融状態に保つマニホールドと、前記マニホールドの前記樹脂流路の端部に設置された複数のホットランナノズルと、前記可動型に設けられ、前記ホットランナノズルの先端位置と前記成形キャビティとの間を連通する複数のランナと、前記ホットランナノズルと対向する位置に設けられ、前記固定型と前記可動型との型開閉方向に摺動可能なエジェクタピンと、前記エジェクタピンを挿通するエジェクタピン挿通孔における前記ホットランナノズルとの対向部位に設けられ、前記ホットランナノズルから排出されるコールドスラグを収容するスラグ受け部と、を有する。
そして、上記構成では、ホットランナノズルから樹脂を射出するときに、溶融樹脂の射出圧力や、射出速度の変動の原因となるコールドスラグが、射出した直後にエジェクタピン挿通孔とエジェクタピンで構成されるスラグ受け部の空間に圧入され、このスラグ受け部の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグが後続の溶融した樹脂の流動の妨げになることがなく、また、成形キャビティへの射出圧力の伝達を妨げることがない。その結果、良好な品質の射出成形品を得ることができるようにしたものである。
好ましくは、前記エジェクタピンの先端部の径は、前記ホットランナノズルのノズル径より大きい。
そして、上記構成では、ホットランナノズルのノズル径より大きい径を有するスラグ受け部の空間を形成できるので、スラグ受け部の空間内にコールドスラグを確実に収容することができる。
好ましくは、前記複数のランナは、それぞれ前記可動型の中心方向に延設されて、1箇所の集結部に連通する。
そして、上記構成では、複数の成形品と一緒にスラグ受け部およびランナ内に残る残存樹脂も一体的に接合された状態で成形することができ、成形品を取り出す作業を簡素化することができる。
好ましくは、前記集結部と対応する部位に設けられ、前記型開閉方向に摺動可能であり、前記エジェクタピンと同じ動作をするセンターピンを更に有する。
そして、上記構成では、複数のキャビティ内の成形品をキャビティの外に突出すことで、離型させる際に、同時にエジェクタピンとセンターピンのスライド動作により、スラグ受け部およびランナ内に残る残存樹脂の塊もスラグ受け部およびランナの外に押し出さすことができ、これにより、スラグ受け部およびランナ内に残る残存樹脂も複数の成形品と一緒に一体的に接合された状態で、離型させて取り出すようにしたものである。
好ましくは、前記エジェクタピンの先端は、前記ホットランナノズルのノズル径以上の長さだけ、前記ランナに対して凹んだ位置に配置されている。
そして、上記構成では、ホットランナノズルのノズル径以上の長さだけ、エジェクタピンの先端は、ランナに対して凹んだ位置に配置されることにより、ホットランナノズルの先端に形成されるコールドスラグよりも大きいスラグ受け部の空間を形成できるので、スラグ受け部の空間内にコールドスラグを確実に収容することができる。
好ましくは、前記成形キャビティで成形される成形品は、光学素子および前記光学素子用の光学部品のうちの少なくとも一方である。
本発明によれば、多数個取りの成形型で射出成形する場合に、溶融樹脂の流動性を向上し、容量の大きな射出成形品をキャビティ間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型を提供できる。
本発明の第1の実施の形態の射出成形型を示すもので、(A)は射出成形型が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図、(B)は(A)のIB−IB線位置の可動型の平面図。 第1の実施の形態の射出成形型の型閉め位置での溶融樹脂の計量状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の射出成形型における射出成形時の状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の射出成形型が型開き位置に移動した状態を示す縦断面図。 第1の実施の形態の射出成形型の型開き位置での成形品の取り出し状態を示す縦断面図。 本発明の第2の実施の形態の射出成形型を示すもので、(A)は射出成形型が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図、(B)は(A)のVIB−VIB線位置の可動型の平面図。 第2の実施の形態の射出成形型の型閉め位置での溶融樹脂の計量状態を示す縦断面図。 第2の実施の形態の射出成形型における射出成形時の状態を示す縦断面図。 第2の実施の形態の射出成形型が型開き位置に移動した状態を示す縦断面図。 第2の実施の形態の射出成形型の型開き位置での成形品の取り出し状態を示す縦断面図。 本発明の第3の実施の形態の射出成形型が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図。 図11AのXIB−XIB線位置の可動型の平面図。 第3の実施の形態の射出成形型の型閉め位置での溶融樹脂の計量状態を示す縦断面図。 第3の実施の形態の射出成形型における射出成形時の状態を示す縦断面図。 第3の実施の形態の射出成形型が型開き位置に移動した状態を示す縦断面図。 第3の実施の形態の射出成形型の型開き位置での成形品の取り出し状態を示す縦断面図。
[第1の実施の形態]
(構成)
図1(A),(B)乃至図5は本発明の第1の実施の形態を示す。図1(A)は、射出成形型1が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図、(B)は(A)のIB−IB線位置の可動型の平面図である。また、図2は、樹脂計量時、図3は、射出成形時、図4は、型開きが完了時、図5は、射出成形機のエジェクト機構の作動時をそれぞれ示したものである。
本実施の形態では、レンズなどの光学素子の成形品28(図5参照)を射出成形で成形する射出成形型1の例を示す。本実施の形態の射出成形型1は、固定型2と、可動型3と、を有する。可動型3は、固定型2に対して接離可能に支持され、前記固定型2に接合された型閉め位置(図1(A)参照)と、前記固定型2から離間された型開き位置(図4参照)とに移動可能に支持されている。
図1(A)に示すように固定型2は、図示せぬ射出成形機の射出ブロック4に連結されている。射出ブロック4には、射出プランジャ5が挿入された射出シリンダ6と、可塑化スクリュ7が挿入された可塑化シリンダ8とが設けられている。そして、射出成形機の可塑化スクリュ7の回転駆動により樹脂を可塑化して可塑化シリンダ8から射出シリンダ6に供給される。それと同時に、射出プランジャ5は後退し、射出シリンダ6内に予め設定された容量の溶融樹脂が供給される。溶融樹脂は、さらに、射出プランジャ5の駆動により、固定型2に供給されるようになっている。また、射出プランジャ5は図示せぬサーボモータで溶融樹脂の計量、射出が可能となっている。
固定型2は、固定型板9と、マニホールド10と、複数のホットランナノズル11と、複数の固定側入れ子12と、断熱ブロック13とで主に構成されている。マニホールド10には、本体ブロック10a内に樹脂流路14が形成されている。この樹脂流路14は途中で複数に分岐し、射出ブロック4と反対側の面に繋がっている。本実施の形態のマニホールド10の樹脂流路14は、1つの樹脂流入流路14aと、複数の樹脂流出流路14bとが形成されている。
ここでは、1つの射出成形型1で複数、本実施の形態では4個の成形品を得る4個取りの成形型の例について説明する。この4個取りの成形型では、マニホールド10の本体ブロック10a内に成形品の数と対応する4つの樹脂流出流路14bが形成されている。
また、マニホールド10は、固定型板9に組み込まれ、射出ブロック4に取り付けられている。ここで、樹脂流入流路14aは、本体ブロック10aの射出ブロック4側のほぼ中央位置に配置されている。そして、マニホールド10の樹脂流入流路14aは、射出シリンダ6の供給口6aに連通されている。
さらに、4つの樹脂流出流路14bは、射出ブロック4と反対側に、かつ中央位置から上下左右の4方向に等間隔離れた位置に延設されている。また、マニホールド10の4つの樹脂流出流路14bの端部には、それぞれホットランナノズル11が取り付けられている。
さらに、マニホールド10には、本体ブロック10a内にマニホールドヒータ15が配設されている。この埋設されたマニホールドヒータ15によってマニホールド10の樹脂流路14内の溶融樹脂を加熱可能になっている。
ホットランナノズル11は、ノズル本体11aの内部に樹脂流通孔11bとホットランナヒータ16を有し、ホットランナヒータ16で加熱可能になっている。ホットランナノズル11の先端は、断熱ブロック13を介して固定型2のパーティング面PLの位置の射出口11cに連通され、樹脂を射出可能になっている。
可動型3は、可動型板17と、4つの可動側入れ子18と、4つのエジェクタピン19と、スプリング20と、突き出し板21とで構成されている。可動型板17には、4つの可動型用孔22と、4つのエジェクタピン用孔(エジェクタピン挿通孔)23とが設けられている。これらの可動型用孔22及びエジェクタピン用孔23には、可動側入れ子18およびエジェクタピン19がそれぞれ摺動自在に挿通されている。可動側入れ子18およびエジェクタピン19の基端部は、突き出し板21に取り付けられている。
また、可動型板17の4つの可動型用孔22は、固定型2の4つの固定側入れ子12とそれぞれ対応する位置に配置されている。そして、固定型2と可動型3が閉じている状態で固定側入れ子12と可動側入れ子18と可動型用孔22によって形成される空間が成形キャビティ24となる。
また、エジェクタピン用孔23は、ホットランナノズル11と対向する位置に設けられている。図1(A),(B)に示すように可動型板17のパーティング面PL側には、ホットランナノズル11と成形キャビティ24との間を繋ぐランナ25が設けられている。さらに、各エジェクタピン用孔23におけるホットランナノズル11との対向部位には、ホットランナノズル11のコールドスラグを収容する凹部であるスラグ受け部26が設けられている。固定型2と可動型3が閉じている状態でランナ25とエジェクタピン19とエジェクタピン用孔23によって形成される空間がスラグ受け部26となる。
なお、エジェクタピン19の先端部は、前記ホットランナノズル11のノズル径より大きい径を有する形状に設定されていることが好ましい。さらに、エジェクタピン19の先端は、型閉め位置の状態において、前記ホットランナノズル11のノズル径以上の長さだけ、前記ランナ25に対して凹んだ位置に配置されていることが好ましい。
また、スプリング20は、突き出し板21と可動型板17との間に介設されている。固定型2と可動型3が閉じている状態で、このスプリング20のばね力により、可動型板17は図示せぬ突き出し板受け部材に当接することで位置決めされ、固定側入れ子12と可動側入れ子18と可動型用孔22との間の空間の成形キャビティ24が形成され、同様にランナ25とエジェクタピン19とエジェクタピン用孔23との間の空間のスラグ受け部26が形成されるようになっている。
突き出し板21は、図示せぬアクチュエータによりスプリング20のばね力に抗して突き出しシャフト27を介して固定型2の方向へ突き出し可能となっている。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の射出成形機1の使用時には、まず、図1(A)に示すように固定型2と可動型3が閉じた状態で、可塑化スクリュ7と可塑化シリンダ8によって溶融樹脂が射出シリンダ6に供給される。このとき、溶融樹脂は、図2に示すように射出プランジャ5によって計量され、射出される。射出された樹脂は、可塑化温度に加熱されたマニホールド10の樹脂流路14およびホットランナノズル11の樹脂流通孔11bを通って、射出される。
このとき、予めホットランナノズル11の先端で固まっていたコールドスラグは、ホットランナノズル11からの射出樹脂の射出圧力で押圧されて排出され、エジェクタピン用孔23とエジェクタピン19との間のスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグの後続の射出樹脂のみがランナ25から成形キャビティ24に供給されるので、成形キャビティ24には固まっていたコールドスラグの後続の可塑化した樹脂のみが供給される。
その後、射出された樹脂は、圧力を保たれたまま冷却される。これにより、図3に示すようにキャビティ24内に充填された溶融樹脂が冷却されて、成形品28が形成される。このとき、スラグ受け部26およびランナ25内に残る溶融樹脂も同時に冷却される。そのため、スラグ受け部26およびランナ25内に残る残存樹脂29の塊も成形品28と一緒に一体的に接合された状態で、4つの一体物30が成形される。
また、成形品28の形成後、図4に示すように固定型2と可動型3を開く。このとき、ホットランナノズル11の先端には、コールドスラグができているため、ホットランナノズル11の樹脂流通孔11b内の樹脂がドローリングすることなく離型できる。
次に、図示せぬアクチュエータを駆動し、突き出し板21を押し出す方向に押圧する。そのため、突き出し板21は、固定型2の方向(図5中で左方向)にスライドする。この突き出し板21のスライド動作により、図5に示すように突き出し板21の可動側入れ子18がキャビティ24内の成形品28をキャビティ24の外に突出すことで、離型させる。このとき同時にエジェクタピン19のスライド動作により、スラグ受け部26およびランナ25内に残る残存樹脂29の塊もスラグ受け部26およびランナ25の外に押し出される。これにより、図5に示すようにスラグ受け部26およびランナ25内に残る残存樹脂29も成形品28と一緒に一体的に接合された状態で、離型されて4つの一体物30が取り出される。
そして、最後に4つの一体物30の成形品28と、残存樹脂29の塊との間を切断することにより、レンズなどの光学素子の成形品28が製造される。
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の射出成形型1では、ホットランナノズル11から樹脂を射出するときに、溶融樹脂の射出圧力や、射出速度の変動の原因となるコールドスラグが、射出した直後にエジェクタピン用孔23とエジェクタピン19で構成されるスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグが後続の溶融した樹脂の流動の妨げになることがなく、また、成形キャビティ24への射出圧力の伝達を妨げることがない。その結果、良好な品質の射出成形品28を得ることができる効果がある。
したがって、プランジャ式の射出成形機で、多数個取りの成形型で射出成形する場合、取り数と同じ数のホットランナノズル11を分散配置し、それぞれのホットランナノズル11に対向する位置にエジェクタピン19による突き出し機構とコールドスラグを受けるスラグ受け部26を設けることにより、溶融樹脂の流動性が安定し、射出成形品28をキャビティ24間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型1を提供することができる。
さらに、エジェクタピン19が前記ホットランナノズル11のノズル径より大きい径を有する形状に設定されている場合には、ホットランナノズル11のノズル径より大きい径を有するスラグ受け部26の空間を形成できる。そのため、スラグ受け部26の空間内にコールドスラグの全てを確実に収容することができる効果がある。
さらに、エジェクタピン19の先端が前記ホットランナノズル11のノズル径以上の長さだけ、前記ランナ25に対して凹んだ位置に配置されている場合には、ホットランナノズル11の先端に形成されるコールドスラグよりも大きいスラグ受け部26の空間を形成できる。そのため、コールドスラグが、射出時に射出方向から傾いて射出された場合でも、スラグ受け部26の空間内にコールドスラグの全てを確実に収容することができる効果がある。
[第2の実施の形態]
(構成)
図6(A),(B)乃至図10は、本発明の第2の実施の形態を示す。図6(A)は、射出成形型が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図、図6(B)は図6(A)のVIB−VIB線位置の可動型の平面図である。また、図7は、樹脂計量時、図8は、射出成形時、図9は、型開きが完了時、図10は、射出成形機のエジェクト機構の作動時をそれぞれ示したものである。
本実施の形態は、第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図5参照)の射出成形型1の可動型3の構成を次の通り変更した変形例である。なお、図6(A),(B)乃至図10中で、第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
すなわち、本実施の形態の可動型31は、可動型板17の中央位置にセンターピン用孔32が配設されている。さらに、図6(B)中でこのセンターピン用孔32の上下左右の4方向に等間隔離れた位置に4つの可動型用孔22と、4つのエジェクタピン用孔(エジェクタピン挿通孔)23とが設けられている。センターピン用孔32には、センターピン33が摺動自在に挿通されている。センターピン33の基端部は、突き出し板21に取り付けられている。
可動型板17のパーティング面PL側には、ホットランナノズル11と成形キャビティ24との間を繋ぐ4つのランナ34が設けられている。これら4つのランナ34の内端部は、平面的に見て可動型板17の中央位置に向けて(中心方向)延設され、センターピン用孔32(集結部の一例)に連通されている。
さらに、各エジェクタピン用孔23におけるホットランナノズル11との対向部位には、第1の実施の形態と同様にホットランナノズル11のコールドスラグを収容する凹部であるスラグ受け部26が設けられている。固定型2と可動型31が閉じている状態でランナ25とエジェクタピン19とエジェクタピン用孔23によって形成される空間がスラグ受け部26となる。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の射出成形機1の使用時には、まず、図6(A)に示すように固定型2と可動型31が閉じた状態で、可塑化スクリュ7と可塑化シリンダ8によって溶融樹脂が射出シリンダ6に供給される。このとき、溶融樹脂は、図7に示すように射出プランジャ5によって計量され、射出される。射出された樹脂は、可塑化温度に加熱されたマニホールド10の樹脂流路14およびホットランナノズル11の樹脂流通孔11bを通って、射出される。
このとき、予め4つのホットランナノズル11の先端で固まっていたコールドスラグは、それぞれエジェクタピン用孔23とエジェクタピン19との間のスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグの後続の射出樹脂のみが4つのランナ34から4つの成形キャビティ24に供給されるので、4つの成形キャビティ24には固まっていたコールドスラグの後続の可塑化した樹脂のみが供給される。
また、射出された樹脂は、4つのランナ34の内端部側に向けても供給される。そして、4つのランナ34の内端部側に供給された溶融樹脂は、センターピン33とセンターピン用孔32および固定型板9で形成される空間で合流する。
その後、射出された樹脂は、圧力を保たれたまま冷却される。これにより、図8に示すように4つのキャビティ24内に充填された溶融樹脂が冷却されて、4つの成形品28が同時に形成される。このとき、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る溶融樹脂も同時に冷却される。そのため、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35も4つの成形品28と一緒に一体的に接合された状態で、一体物36が成形される。
また、成形品28の形成後、図9に示すように固定型2と可動型3を開く。このとき、4つのホットランナノズル11の先端には、それぞれコールドスラグができているため、4つのホットランナノズル11の樹脂流通孔11b内の樹脂がドローリングすることなく離型できる。
次に、図示せぬアクチュエータを駆動し、突き出し板21を押し出す方向に押圧する。そのため、突き出し板21は、固定型2の方向(図10中で左方向)にスライドする。この突き出し板21のスライド動作により、図10に示すように突き出し板21の可動側入れ子18がキャビティ24内の成形品28をキャビティ24の外に突出すことで、離型させる。このとき同時にエジェクタピン19とセンターピン33のスライド動作により、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35の塊も4つのスラグ受け部26および4つのランナ34の外に押し出される。これにより、図10に示すように4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35も4つの成形品28と一緒に一体的に接合された状態で、離型されて一体物36が取り出される。
そして、最後に一体物36の4つの成形品28と、残存樹脂35の塊との間を切断することにより、4つの成形品28が製造される。
(効果)
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の射出成形型1では、ホットランナノズル11から樹脂を射出するときに、溶融樹脂の射出圧力や、射出速度の変動の原因となるコールドスラグが、射出した直後にエジェクタピン用孔23とエジェクタピン19で構成されるスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグが後続の溶融した樹脂の流動の妨げになることがなく、また、成形キャビティ24への射出圧力の伝達を妨げることがない。その結果、良好な品質の射出成形品28を得ることができる効果がある。
したがって、プランジャ式の射出成形機で、多数個取りの成形型で射出成形する場合、取り数と同じ数のホットランナノズル11を分散配置し、それぞれのホットランナノズル11に対向する位置にエジェクタピン19による突き出し機構とコールドスラグを受けるスラグ受け部26を設けることにより、溶融樹脂の流動性を向上し、容量の大きな射出成形品28をキャビティ24間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型1を提供することができる。
さらに、本実施の形態の射出成形型1では、4つの成形品28と一緒にスラグ受け部26およびランナ34内に残る残存樹脂35も一体的に接合された状態で一体物36が成形される。そのため、一体物36には、4つの成形品28間にほぼプラス形状の連結アーム37が形成されるので、4つの成形品28を取り出す際に、4つの成形品28間の連結アーム37を把持して作業することができるので、4つの成形品28の取り出し作業が簡単になる。
さらに、4つの成形品28間を連結する連結アーム37におけるスラグ受け部26の部分には、4つの成形品28の外形よりも外側に突出する4箇所の突き出し用の突起38が形成される。そのため、搬送用のコンベアなどに一体物36を載置する際に突き出し用の突起38を設置面に接触させることで、4つの成形品28が設置面に直接接触することを防止することができる。その結果、4つの成形品28の外観品質を劣化させること無く、4つの成形品28を取り出すことが可能となる効果がある。
[第3の実施の形態]
(構成)
図11A乃至図15は、本発明の第3の実施の形態を示す。第1の実施の形態(図1(A),(B)乃至図5参照)および第2の実施の形態(図6(A),(B)乃至図10参照)では、レンズなどの光学素子の成形品を射出成形で成形する射出成形型1の例を示したが、本実施の形態は、レンズなどの光学素子以外の精密製品を成形する射出成形型41の例を示す。図11Aは、射出成形型が型閉め位置で保持されている状態を示す縦断面図、図11Bは図11AのXIB−XIB線位置の可動型の平面図である。また、図12は、樹脂計量時、図13は、射出成形時、図14は、型開きが完了時、図15は、射出成形機のエジェクト機構の作動時をそれぞれ示したものである。
なお、本実施の形態の射出成形型41は、第2の実施の形態の射出成形型1の一部を次の通り変更したものである。そして、大部分の構成は、第2の実施の形態の射出成形型1と同一構成になっているので、第2の実施の形態の射出成形型1と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態では、射出成形型41の固定型42と、可動型43との間に小型の鏡枠部品の成形品44(図15参照)を成形する4つの成形キャビティ45が形成されている。図11Aに示すように固定型42の固定型板9のパーティング面PLの位置には、可動型43側に向けて突設された4つのコア部46が形成されている。また、可動型43側の可動型板17のパーティング面PLの位置には、固定型42の4つのコア部46と対応する位置にコア部46よりも大きな成形キャビティ45の形成用の凹部47が形成されている。
これらの4つの凹部47は、ホットランナノズル11と成形キャビティ45との間を繋ぐ4つのランナ34の外端部に連通されている。これら4つのランナ34の内端部は、可動型板17の中央位置に向けて延設され、センターピン用孔32に連通されている。その他の構成は第2の実施の形態の射出成形型1と同一構成である。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の射出成形機41の使用時には、まず、図11Aに示すように固定型42と可動型43が閉じた状態で、可塑化スクリュ7と可塑化シリンダ8によって溶融樹脂が射出シリンダ6に供給される。このとき、溶融樹脂は、図12に示すように射出プランジャ5によって計量され、射出される。射出された樹脂は、可塑化温度に加熱されたマニホールド10の樹脂流路14およびホットランナノズル11の樹脂流通孔11bを通って、射出される。
このとき、予め4つのホットランナノズル11の先端で固まっていたコールドスラグは、それぞれエジェクタピン用孔23とエジェクタピン19との間のスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグの後続の射出樹脂のみが4つのランナ34から4つの成形キャビティ45に供給されるので、4つの成形キャビティ45には固まっていたコールドスラグの後続の可塑化した樹脂のみが供給される。
また、射出された樹脂は、4つのランナ34の内端部側に向けても供給される。そして、センターピン33とセンターピン用孔32および固定型板9で形成される空間で、各成形キャビティ45へ繋がる4つのランナ34が合流する。
その後、射出された樹脂は、圧力を保たれたまま冷却される。これにより、図13に示すように4つのキャビティ45内に充填された溶融樹脂が冷却されて、4つの成形品44が同時に形成される。このとき、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る溶融樹脂も同時に冷却される。そのため、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35も4つの成形品44と一緒に一体的に接合された状態で、一体物48が成形される。
また、成形品44の形成後、図14に示すように固定型42と可動型43を開く。このとき、4つのホットランナノズル11の先端には、それぞれコールドスラグができているため、4つのホットランナノズル11の樹脂流通孔11b内の樹脂がドローリングすることなく離型できる。
次に、図示せぬアクチュエータを駆動し、突き出し板21を押し出す方向に押圧する。そのため、突き出し板21は、固定型42の方向(図15中で左方向)にスライドする。この突き出し板21のスライド動作により、図15に示すように突き出し板21の可動側入れ子18がキャビティ44内の成形品44をキャビティ24の外に突出すことで、離型させる。このとき同時にエジェクタピン19とセンターピン33のスライド動作により、4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35の塊も4つのスラグ受け部26および4つのランナ34の外に押し出される。これにより、図15に示すように4つのスラグ受け部26および4つのランナ34内に残る残存樹脂35も4つの成形品44と一緒に一体的に接合された状態で、離型されて一体物48が取り出される。
そして、最後に一体物48の4つの成形品44と、残存樹脂35の塊との間を切断することにより、4つの小型の鏡枠部品の成形品44が製造される。
(効果)
そこで、本実施の形態の射出成形型41では、ホットランナノズル11から樹脂を射出するときに、溶融樹脂の射出圧力や、射出速度の変動の原因となるコールドスラグが、射出した直後にエジェクタピン用孔23とエジェクタピン19で構成されるスラグ受け部26の空間に圧入され、このスラグ受け部26の空間内に貯留される。そのため、コールドスラグが後続の溶融した樹脂の流動の妨げになることがなく、また、成形キャビティ45への射出圧力の伝達を妨げることがない。その結果、良好な品質の小型の鏡枠部品の成形品44を得ることができる効果がある。
したがって、プランジャ式の射出成形機で、多数個取りの成形型で射出成形する場合、取り数と同じ数のホットランナノズル11を分散配置し、それぞれのホットランナノズル11に対向する位置にエジェクタピン19による突き出し機構とコールドスラグを受けるスラグ受け部26を設けることにより、溶融樹脂の流動性を向上し、容量の大きな射出成形品44をキャビティ45間のばらつき無く、多数個取りの成形型で同時に成形することができる射出成形型41を提供することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、サイドゲートの2プレート金型で製作できる形状の製品であれば、第3の実施の形態の小型の鏡枠部品の成形品44のような光学素子以外の精密製品でも成形することが可能である。さらに、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 固定型と、前記固定側と接離可能な可動金型で形成される成形キャビティに、外部から射出した溶融樹脂を加熱しながら供給するホットランナを用いた射出成形用金型において、前記固定型内に設けられ、射出樹脂を複数の樹脂流路に分岐し、射出樹脂を溶融状態に保つことが可能なヒータを埋設したマニホールドと、前記マニホールドの樹脂流路端部に設置された複数のホットランナノズルと、前記可動型の前記ホットランナノズル先端位置から、外周部に設けられた成形キャビティへ通じる複数のランナと、前記ランナの、ホットランナノズルに対向する位置に、型開閉方向に摺動可能なエジェクタピンを有することを特徴とする射出成形用金型。
(付記項2) 前記ランナは金型中心方向に向かって1箇所に集結していることを特徴とする付記項1記載の射出成形用金型。
(付記項3) 前記可動側の中心には、前記エジェクタピンと同じ動作をするセンターピンが設けられていることを特徴とする付記項1および付記項2記載の射出成形用金型。
(付記項4) 前記エジェクタピンは前記ホットランナノズルのノズル径以上の径を有することを特徴とする付記項1〜3記載の射出成形用金型。
(付記項5) 前記エジェクタピンの先端が、前記ホットランナノズルのノズル径以上の長さだけ、ランナ部に対して凹んだ位置に調整していることを特徴とする付記項1〜3記載の射出成形用金型。
(付記項6) 前記成形キャビティで成形される部品が光学素子であることを特徴とする付記項1〜5記載の射出成形用金型。
本発明は、射出成形型、及びその射出成形型を用いた射出成形方法を使用する技術分野や、これを製造する技術分野に有効である。
2…固定型、3…可動型、10…マニホールド、11…ホットランナノズル、14…樹脂流路、15…マニホールドヒータ、19…エジェクタピン、23…エジェクタピン用孔(エジェクタピン挿通孔)、24…成形キャビティ、25…ランナ、26…スラグ受け部。

Claims (6)

  1. 固定型と、前記固定型と接離可能な可動型とで形成される成形キャビティに、外部から射出した溶融樹脂を加熱しながら供給するホットランナを用いた射出成形型において、
    前記固定型内に設けられ、射出樹脂を複数の樹脂流路に分岐し、該射出樹脂を溶融状態に保つマニホールドと、
    前記マニホールドの前記樹脂流路の端部に設置された複数のホットランナノズルと、
    前記可動型に設けられ、前記ホットランナノズルの先端位置と前記成形キャビティとの間を連通する複数のランナと、
    前記ホットランナノズルと対向する位置に設けられ、前記固定型と前記可動型との型開閉方向に摺動可能なエジェクタピンと、
    前記エジェクタピンを挿通するエジェクタピン挿通孔における前記ホットランナノズルとの対向部位に設けられ、前記ホットランナノズルから排出されるコールドスラグを収容するスラグ受け部と、
    を有する射出成形型。
  2. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記エジェクタピンの先端部の径は、前記ホットランナノズルのノズル径より大きい射出成形型。
  3. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記複数のランナは、それぞれ前記可動型の中心方向に延設されて、1箇所の集結部に連通する射出成形型。
  4. 請求項3に記載の射出成形型において、
    前記集結部と対応する部位に設けられ、前記型開閉方向に摺動可能であり、前記エジェクタピンと同じ動作をするセンターピンを更に有する射出成形型。
  5. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記エジェクタピンの先端は、前記ホットランナノズルのノズル径以上の長さだけ、前記ランナに対して凹んだ位置に配置されている射出成形型。
  6. 請求項1に記載の射出成形型において、
    前記成形キャビティで成形される成形品は、光学素子および前記光学素子用の光学部品のうちの少なくとも一方である射出成形型。
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JP2018534179A (ja) * 2015-11-11 2018-11-22 ハスキー インジェクション モールディング システムズ リミテッドHusky Injection Molding Systems Limited シューティングポットの補充タイミング

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