JP2012106492A - 複合材組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】未硬化複合材組成物、硬化複合材料及び硬化複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】未硬化複合材組成物は未硬化樹脂及び三軸ブレイド10を含有する。三軸ブレイドは、長手方向軸11を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度22で第1バイアス方向21に延在する第1バイアス繊維20、長手方向軸に対して第2バイアス角度32で第2バイアス方向31に延在する第2バイアス繊維30及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維14を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズが実質的に同じであり、トウサイズが約1k〜約11kの範囲である。
【選択図】図1

Description

本発明は、三軸ブレイド(編み物)を含有する未硬化複合材組成物に関する。さらに、本発明は、三軸ブレイドを用いて製造する硬化複合材料に関する。
繊維及び樹脂マトリックスから製造される複合材料を使用して帆船本体から航空機部品におよぶ多様な製品が形成される。複合構造は、数多くの利点、例えば最先端の構造用合金に近い又はそれを上回る比強度を有する。
従来、複合体又は複合構造を形成するのにいくつかの方法が用いられている。一般に、これらの方法はすべて、ほぼ最終複合構造の輪郭をとる、繊維材料の「レイアップ」、即ちプリフォームを形成する。このレイアップ、即ちプリフォームは、構造用繊維のファブリック又は独立した繊維自体から形成され、手動或いは機械化された器具によりマンドレル上に「レイアップ」される。複合構造用のプリフォームを形成するこのような方法の1つでは、マンドレルの周りに複数の構造用繊維をブレイド織りして二軸又は三軸ブレイドを形成する。
近年、宇宙用構造及び部品における複合材料用途が益々増加し、様々な用途の設計要求を満たすべく幅広い炭素繊維フォーム、特に三軸ブレイドが用いられている。多くの用途で三軸ブレイドプリフォームは二軸ブレイドより好ましい。三軸ブレイドからの完成品が、機械特性、主に強度と剛性に優れているからである。
しかし、用途によっては、繊維強化複合材料の物性が1つ又は2つ以上不足していることがあり、向上が必要なことがある。例えば、様々な繊維プリフォーム、特にブレイド構成から形成された、樹脂富化ポケットを有する複合材料は、熱サイクル時に微小クラックを発生する傾向がある。強靱化樹脂系は、複合材料の耐微小クラック性を向上すると報告されている。しかし、非強靱化樹脂は強靱化樹脂より複合材料製造での加工が容易なことがある。これは、複合材料製造に用いられる樹脂トランスファー成形法では通常、プリフォームを樹脂成分で完全に湿潤含浸するために樹脂成分が比較的低い注入粘度をもつことが必要であるからである。さらに、複合材料の製造に非強靱化樹脂を用いると、低コストの樹脂及び加工方法の選択幅を広げることができる。また、強靱化樹脂も耐微小クラック性をさらに向上することが必要となる。
米国特許第7770837号明細書
したがって、優れた耐微小クラック性の複合構造を形成する最適なブレイド構成の選択及び設計が必要とされている。さらに、ブレイド織プリフォームとともに様々な樹脂系を用いて、最終用途で必要な物性及び性能向上を示す複合材料を製造することが必要とされている。本発明は、複合材組成物に伴う上記その他の課題に対するさらなる解決策を提供するものである。
1実施形態では、本発明は未硬化複合材組成物を提供する。未硬化複合材組成物は未硬化樹脂及び三軸ブレイドを含有する。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズは実質的に同じであり、トウサイズは約1k〜約11kの範囲である。
別の実施形態では、本発明は方法を提供する。本方法は、未硬化樹脂を含有する配合物を三軸ブレイドと接触させて未硬化複合材組成物を形成する工程を含む。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズは実質的に同じであり、トウサイズは約1k〜約11kの範囲である。
他の実施形態では、本発明は、硬化樹脂及び三軸ブレイドを含有する硬化複合材料を提供する。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズは実質的に同じであり、トウサイズは約1k〜約11kの範囲である。
本発明の上記その他の特徴、実施形態及び利点は、以下の詳細な説明を参照することで、一層容易に理解できるであろう。
発明の上記その他の特徴、観点及び利点は、添付図面を参照にして以下の詳細な説明を読むことで、一層明らかになるであろう。
本発明の1実施形態の三軸ブレイドの線図である。 異なる複合材料サンプルについて熱湿潤サイクル400サイクル毎の微小クラック長さの合計を示すグラフである。 異なる複合材料サンプルについて熱湿潤サイクル3200サイクル後の微小クラック長さの合計及び微小クラック数を示すグラフである。
本明細書及び特許請求の範囲において、多数の用語に言及するが、その用語が次の意味を有するものと定義する。
単数表現は、文脈上明らかにそうでない場合以外は、複数も含む。
「任意の」又は「所望に応じて」は、後述する事象や状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味し、関連する説明は事象が起こった場合と事象が起こらなかった場合両方を包含する。
本明細書及び特許請求の範囲全体を通して用いた近似的な表示は、それが関与する基本機能に変化をもたらすことなく変動することが許される量的表現を修飾するのに適用することがある。したがって、「約」及び「実質的に」のような用語で修飾された値は、特定された正確な値に限定されない。少なくともいくつかの例では、近似的な表示はその値を測定する計器の精度に対応する。同様に、「存在しない」は、用語と組合わせて用いることができ、ごくわずかな数又は量を含んでも、組合わせた用語が存在しないと見なす。本明細書及び特許請求の範囲全体を通して、文脈上又は文言で示していない限り、範囲の限定はその上下限を組合せたり、交換することができ、このような範囲は、表示通りでありかつすべての下位範囲を包含する。
1実施形態では、本発明は未硬化複合材組成物を提供する。未硬化複合材組成物は未硬化樹脂及び三軸ブレイドを含有する。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズが実質的に同じであり、トウサイズが約1k〜約11kの範囲である。
1実施形態では、未硬化樹脂は熱硬化性樹脂から選択される。1実施形態では、未硬化樹脂はエポキシ、ビニルエステル、ポリイミド、ビスマレイミド、フェノール−ホルムアルデヒド、ポリウレタン、CBT(環状ポリブチレンテレフタレート)及びポリエステルから選択される。
1実施形態では、未硬化樹脂は未硬化エポキシ樹脂を含む。未硬化エポキシ樹脂は硬化により熱硬化樹脂に変換することができる。1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、少なくとも1つの反応性エポキシ基を有する反応性モノマーを含有する。1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、複数の反応性エポキシ基を有する反応性モノマーを含有する。1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、2つのエポキシ基を有する少なくとも1つのモノマーを含有し、未硬化エポキシ樹脂は硬化剤での処理により硬化エポキシ樹脂に変換する。1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、3つ以上のエポキシ基を有する少なくとも1つのモノマーを含有し、未硬化エポキシ樹脂は、硬化剤での処理により硬化エポキシ樹脂に変換する。
1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、多価フェノールポリエーテルアルコール、エポキシ化フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂などのノボラック樹脂のグリシジルエーテル、単核の二及び三価フェノールのグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルなどのビスフェノールのグリシジルエーテル、多核のフェノールのグリシジルエーテル、脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル、脂肪族二酸ジグリシジルエステルなどのグリシジルエステル、グリシジルアミド、アミド含有エポキシなどの窒素含有グリシジルエポキシ、シアヌル酸のグリシジル誘導体、メラミン由来グリシジル樹脂、p−アミノフェノールのトリグリシジルエーテルアミンなどのグリシジルアミン、グリシジルトリアジン、チオグリシジルエーテル、ケイ素含有グリシジルエーテル、モノエポキシアルコール、グリシジルアルデヒド、2、2’−ジアリルビスフェノールAジグリシジルエーテル、ブタジエンジオキシド又はビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルの1つ又は2つ以上を含有する。
1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(例えば、米国テキサス州ヒューストン所在Shell Chemical社から商品名「EPON828」、「EPON1004」及び「EPON1001F」及び米国ミシガン州ミッドランド所在Dow Chemical社から商品名「DER−332」及び「DER−334」にて入手できるもの)、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル(例えば、米国ニューヨーク州ホーソーン所在Ciba−Geigy社から商品名「ARALDITE GY281」にて及びShell Chemical社から商品名「EPON862」にて入手できるもの)、ビニルシクロヘキセンジオキシド(例えば、米国コネチカット州ダンベリー所在Union Carbide社から商品名「ERL4206」にて入手できるもの)、3,4−エポキシシクロヘキシル−メチル−3,4−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(例えば、Union Carbide社から商品名「ERL−4221」にて入手できるもの)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン(例えば、Union Carbide社から商品名「ERL−4234」にて入手できるもの)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(例えば、Union Carbide社から商品名「ERL−4299」にて入手できるもの)、ジペンテンジオキサイド(例えば、Union Carbide社から商品名「ERL−4269」にて入手できるもの)、エポキシ化ポリブタジエン(例えば、FMC社から商品名「OXIRON2001」にて入手できるもの)、エポキシシラン、例えばβ−3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン及びγ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(例えば、Ciba−Geigy社から商品名「ARALDITE RD−2」にて入手できるもの)、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル(例えば、Shell Chemical社から商品名「EPONEX1510」にて入手できるもの)又はフェノール−ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテル(例えば、Dow Chemical社から商品名「DEN−431」及び「DEN−438」にて入手できるもの)の1つ又は2つ以上を含有する。
1実施形態では、未硬化エポキシ樹脂は、Cytec Engineered Materials社(米国アリゾナ州テンピ所在)から市販されている「Cycom977−2」、「Cycom977−20」、「Cycom PR520」及び「Cycom5208」;Hexcel社(米国カルフォルニア州ダブリン所在)から市販されている「HexFLow RTM−6」及び「HexFlow VRM34」;又はHenkel−Loctite社(米国カルフォルニア州ベイポイント所在)から市販されている「Epsilon(登録商標)99100」の1つ又は2つ以上を含有する。
上述したように、未硬化複合材組成物はさらに、三軸ブレイドを含有する。ここで用いる用語「ブレイド」(braid)は織り交ぜられた繊維の組みをいい、用語「三軸ブレイド」は、3つの織り交ぜられた繊維の組みからなるブレイドをいう。ここで用いる用語「繊維」は、単一の繊維、フィラメント又は糸、或いは複数の繊維、フィラメント又は糸を包含する。1実施形態では、用語「繊維」は、無撚り又は撚りの繊維、フィラメント又は糸を包含する。1実施形態では、用語「繊維」は、ストランド、トウ又はヤーンを包含する。
1実施形態では、繊維は複数の撚りフィラメントを含む。1実施形態では、繊維は複数の無撚りフィラメント、即ちトウを含む。ここで用いる用語「トウ」は複数の無撚りフィラメントをいう。1実施形態では、トウはトウサイズによって特徴づけることができる。ここで用いる用語「トウサイズ」は、トウ内に存在するフィラメントの数をいう。1例として、ここでは、トウサイズ12kは12,000フィラメントを含有するトウをいう。
三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維及び長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維を有する。図1を参照すると、1実施形態では、三軸ブレイド10は長手方向軸11を有する。三軸ブレイドはさらに、長手方向軸に対して第1バイアス角度22で第1バイアス方向21に延在する第1バイアス繊維20及び長手方向軸に対して第2バイアス角度32で第2バイアス方向31に延在する第2バイアス繊維30を含む。ここで、第1バイアス角度22は、ブレイド長手方向軸から第1バイアス繊維までを計測した鋭角である。同様に、第2バイアス角度32は、ブレイド長手方向軸から第2バイアス繊維までを計測した鋭角である。
1実施形態では、第1バイアス角度と第2バイアス角度は異なる。1実施形態では、第1バイアス角度は約15°〜約75°の範囲である。1実施形態では、第1バイアス角度は、約45°〜約60°の範囲である。1実施形態では、第2バイアス角度は、約30°〜約75°の範囲である。1実施形態では、第2バイアス角度は、約45°〜約60°の範囲である。1実施形態では、第1バイアス角度と第2バイアス角度は同じであり、どちらか1つを用いてブレイド角度を表す。1実施形態では、第1バイアス角度と第2バイアス角度は約60°である。
三軸ブレイドはさらに、長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を有する。図1を参照すると、1実施形態では、三軸ブレイド10は、長手方向軸11に平行な方向に延在する軸繊維14を含み、軸繊維と長手方向軸間の鋭角が約0°である。軸繊維を経繊維又は一方向繊維或いはレイドイン(laid−in)繊維ともいう。軸繊維数は変えることができる。1実施形態では、軸繊維は三軸ブレイドの周囲で等距離、即ち規則的、即ち均一に間隔をあけている。
図1に示したように、軸繊維は、バイアス繊維と織り合わせており、バイアスストランドが軸繊維の上を通過したり、下を通過したりする。1実施形態では、三軸ブレイドは、ダイアモンドブレイド織り(diamond braid)として知られる方式で織られ、バイアスストランドが1本上1本下の配置で織られる。別の実施形態では、三軸ブレイドはレギュラーブレイド織り(regular braid)として知られる方式で織られ、バイアスストランドが2本上2本下の配置で織られる。他の実施形態では、三軸ブレイドはヘラクレスブレイド織り(hercules braid)として知られる方式で織られ、バイアスストランドが3本上3本下の配置で織られる。これらの織り方式のどれも図1に用いることができる。
上述したように、1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維は、複数の無撚りフィラメント、即ちトウサイズにより特徴づけられるトウを含む。1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維は、実質的に同じトウサイズ、即ちトウ内に実質的に同じ数のフィラメントを有する。1実施形態では、トウサイズは約1k〜約11kの範囲である。1実施形態では、トウサイズは約3k〜約9kの範囲である。1実施形態では、トウサイズは約4k〜約8kの範囲である。1実施形態では、トウサイズは約6kである。
1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維の少なくとも1つは、ガラス繊維又はセラミック繊維を含む。1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維の少なくとも1つは、ポリマー繊維を含む。繊維の適当な例には、ガラス繊維(例えば、PPG、AGY、St. Gobain、Owens−Corning、Johns Manvilleなどの業者からの石英、E−glass、S−2 glass、R−glass)、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維(例えば、米国デラウェア州ウィルミントン所在のE.I. DuPont社から入手できるNYLON(登録商標)ポリアミド)、芳香族ポリアミド繊維(例えば、米国デラウェア州ウィルミントン所在のE.I. DuPont社から入手できるKEVLAR(登録商標)芳香族ポリアミド、又はオーストリア所在のLenzing Aktiengesellschaft社から入手できるP84(登録商標)芳香族ポリアミド)、ポリイミド繊維(例えば、米国デラウェア州ウィルミントン所在のE.I. DuPont社から入手できるKAPTON(登録商標)ポリイミド)及び長鎖ポリエチレン(例えば、米国ニュージャージー州モリスタウン所在のHoneywell International社からのSPECTRA(登録商標)ポリエチレン及び東洋紡株式会社からのダイニーマ(登録商標)ポリエチレン)があるが、これらに限らない。
1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維の少なくとも1つは、炭素繊維を含む。炭素繊維の適当な例には、AS2C、AS4、AS4C、AS4D、AS7、IM6、IM7、IM9及びPV42/850(Hexcel社製);トレカT300、T300J、T400H、T600S、T700S、T700G、T800H、T800S、T1000G、M35J、M40J、M46J、M50J、M55J、M60J、M30S、M30G及びM40(東レ株式会社製);HTS12K/24K、G30−500 3K/6K/12K、G30−500 12K、G30−700 12K、G30−700 24K F402、G40−800 24K、STS 24K、HTR40 F22 24K 1550tex(東邦テナックス株式会社製);34−700、34−700WD、34−600、34−600WD、34−600(Grafil社製);及びT−300、T−650/35、T−300C、T−650/35C(Cytec Industries社製)があるが、これらに限らない。1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維は、炭素繊維を含む。1実施形態では、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維は、複数の炭素繊維を含有するトウである。
1実施形態では、未硬化樹脂は、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約10体積%〜約80体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。別の実施形態では、未硬化樹脂は、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約20体積%〜約70体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。他の実施形態では、未硬化樹脂は、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約30体積%〜約60体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。
1実施形態では、三軸ブレイドは、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約20体積%〜約90体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。別の実施形態では、三軸ブレイドは、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約30体積%〜約80体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。他の実施形態では、三軸ブレイドは、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約40体積%〜約70体積%に相当する量で未硬化複合材組成物中に存在する。
1実施形態では、本発明は方法を提供する。本方法は、未硬化樹脂を含有する配合物を三軸ブレイドと接触させて未硬化複合材組成物を形成する接触工程を含む。1実施形態では、接触工程は、樹脂トランスファー成形(RTM)、Scrimp(Seeman Composites Resin Infusion Molding Process)成形、ハンドレイアップ、圧縮成形、引抜成形、「B段階」成形又はオートクレーブ成形条件下で行うことができる。
1実施形態では、本方法は、未硬化樹脂を含有する配合物を三軸ブレイドに含浸させる工程を含む。1実施形態では、本方法は、真空補助樹脂トランスファー法(以下「VARTM」という)を用いて未硬化樹脂を含有する配合物を三軸ブレイド中に注入する工程を含む。
1実施形態では、本発明は、未硬化複合材組成物を提供し、これは未硬化樹脂の粘度が比較的低いので硬化複合材組成物の製造に用いるのに適当である。1実施形態では、硬化複合材料の製造に用いる未硬化樹脂は、注入プロセス時に三軸ブレイドに完全、均一に接触するのに特に良好な粘度特性を有する。
1実施形態では、配合物は、未硬化樹脂及び追加の強靱化剤を含有する。1実施形態では、未硬化樹脂及び強靱化剤を含有する配合物は、注入プロセスに適当な粘度を有する。1実施形態では、未硬化樹脂は実質的に強靱化剤を含有せず、未硬化樹脂は注入プロセスに適当な粘度を有する。1実施形態では、未硬化樹脂を含有する配合物の粘度は、注入温度(注入工程を行う温度)で約5センチポアズ〜約1200センチポアズの範囲である。別の実施形態では、配合物の粘度は、注入温度で約10センチポアズ〜約500センチポアズの範囲である。他の実施形態では、配合物の粘度は、注入温度で約20センチポアズ〜約100センチポアズの範囲である。
1実施形態では、15℃〜約150℃の範囲の注入温度で未硬化樹脂を三軸ブレイド中に注入することにより接触を行う。別の実施形態では、30℃〜約120℃の範囲の注入温度で未硬化樹脂を三軸ブレイド中に注入することにより接触を行う。他の実施形態では、45℃〜約100℃の範囲の注入温度で未硬化樹脂を三軸ブレイド中に注入することにより接触を行う。
1実施形態では、本方法はさらに、未硬化複合材組成物を硬化して硬化複合材料を形成する工程を含む。1実施形態では、熱又は圧力又は熱と圧力両方を未硬化複合材組成物にかけることにより硬化を行う。
1実施形態では、本発明は硬化複合材料を提供する。硬化複合材料は硬化樹脂及び三軸ブレイドを含有する。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズは実質的に同じであり、トウサイズは約1k〜約11kの範囲である。
1実施形態では、硬化複合材料は硬化エポキシ樹脂及び三軸ブレイドを含有する。三軸ブレイドは、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含み、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズは実質的に同じであり、トウサイズは約6kである。
1実施形態では、硬化複合材料は、微小クラック形成に耐性がある。1実施形態では、硬化複合材料は、2000サイクルの約−54℃〜約71℃の範囲での熱湿潤試験後、標準試験クーポンの断面に生じる微小クラックの長さが約20000μm未満である。1実施形態では、硬化複合材料は、2000サイクルの約−54℃〜約71℃の範囲での熱湿潤試験後、標準試験クーポンの断面に生じる微小クラックの長さが約15000μm未満である。1実施形態では、硬化複合材料は、2000サイクルの約−54℃〜約71℃の範囲での熱湿潤試験後、標準試験クーポンの断面に生じる微小クラックの長さが約3000μm未満である。
1実施形態では、物品を提供する。物品は上述の通りの硬化複合材料を含有する。1実施形態では、物品は、高強度と軽量を兼ね備える必要がある航空及び宇宙用途に有用である。1実施形態では、物品は、航空機の部品、例えば翼、胴体又は航空機エンジンのタービンブレードである。1実施形態では、物品は、航空機エンジンの部品である。別の実施形態では、物品は、宇宙船、自動車の耐力構造、建設材料、例えば梁及び屋根材、個人用通信機器、例えば携帯電話、家具、例えばテーブルや椅子、スポーツ用具、例えばテニスラケット及びゴルフクラブ、スポーツ施設の座席、電車車両及び機関車の耐力構造、個人用小型船舶、帆船及び大型船の耐力構造並びに上記の用途で高強度と軽量を兼ね備える必要がある非耐力構造に有用である。
以下の実施例は、本発明の方法及び実施形態を具体的に示すものである。特記しない限り、すべての成分は、Alpha Aesar社(米国マサチューセッツ州ワードヒル所在)、Sigma Aldrich社(米国ミズーリ州セントルイス所在)、Spectrum Chemical Manufacturing社(米国カルフォルニア州ガーデナ所在)などの一般的な化学薬品業者から市販されている。
特記しない限り、エポキシ樹脂RTM6(米国カルフォルニア州ダブリン所在Hexcel社から入手)をすべての複合材料の未硬化樹脂として用いた。異なるトウサイズ(6k〜48k)の軸繊維及びバイアス繊維からなる三軸ブレイドT800HB(東レ株式会社から入手)を強化材として用いて複合材料を製造した。すべての三軸ブレイドは、0°/60°/−60°で示されるように長手方向軸に対して60°の第1バイアス角度及び第2バイアス角度を有した。
同じトウサイズを有する軸繊維及びバイアス繊維を含有する三軸ブレイドを用いた硬化複合材料の製造(実施例1及び2)
35cm×35cmの寸法の三軸ブレイドT800HB6k/6k(軸方向及びバイアス方向に6000炭素繊維)を、樹脂入口及び約14.7psi(完全真空)の真空レベルに到達する出口を有するナイロン真空バッグフィルムエンクロージャーに封入した。任意の工程として、第1層の真空バッグフィルムが完全真空に達するのに不十分であると判明した場合、第2層の真空バッグフィルムを適用することができる。最終複合材料の厚さが1/8インチとなるように異なるプライ数の三軸ブレイドを適用した。真空に引いたままでアセンブリを約80℃に加熱した。250gのRTM6樹脂(米国カルフォルニア州ダブリン所在Hexcel社から入手)を含有する未硬化樹脂配合物を繊維構造に真空下で注入した。樹脂を満たしたアセンブリを真空下180℃で2時間硬化して無ボイド硬化複合パネルを得た(実施例1)。同様に、三軸ブレイドT800HB12k/12k(軸方向及びバイアス方向に12000炭素繊維)を用いて、上述の方法により硬化複合パネル(実施例2)を製造した。

異なるトウサイズを有する軸繊維及びバイアス繊維を含有する三軸ブレイドを用いた硬化複合材料の製造(比較例1〜4)
35cm×35cmの寸法の三軸ブレイドT800HB6k/12k(60°/−60°/0°、軸方向に12000炭素繊維及びバイアス方向に6000繊維)を、樹脂入口及び約14.7psi(完全真空)の真空レベルに到達する出口を有するナイロン真空バッグフィルムエンクロージャーに封入した。任意の工程として、第1層の真空バッグフィルムが完全真空に達するのに不十分であると判明した場合、第2層の真空バッグフィルムを適用することができる。最終複合材料の厚さが1/8インチとなるように異なるプライ数の三軸ブレイドを適用した。真空に引いたままでアセンブリを約80℃に加熱した。250gのRTM6樹脂(米国カルフォルニア州ダブリン所在Hexcel社から入手)を含有する未硬化樹脂配合物を繊維構造に真空下で注入した。樹脂を満たしたアセンブリを真空下180℃で2時間硬化して無ボイド硬化複合パネルを得た(比較例1)。同様に、三軸ブレイドT800HB12k/24k及びT800HB24k/48kを用いて、上述の方法により硬化複合パネルを製造した(比較例2及び比較例3)。比較例4は、用いた未硬化配合物がCycom977−20樹脂フィルム(米国アリゾナ州テンピ所在Cytec Engineered Materials社から入手)を含有する以外同様の方法を用いて製造した。
Thermotron社の環境試験チャンバーを用いて複合パネルの熱湿潤サイクルを行った。熱衝撃チャンバーは高温(71℃)及び低温(−54℃)の2つのコンパートメントからなる。パネルを各室内に5分間保ち、これを1サイクルとした。熱湿潤サイクルの間、複合パネルを自立鉛直姿勢に置いた。
400サイクル毎に複合材料の微小クラックを評価した。倍率50xの顕微鏡及び社内開発の自動画像解析ソフトを用いて微小クラックを分析した。各サンプルで微小クラックの数と長さを3切断方向(0°、90°及び45°)を合わせて合計5.5インチ×1/8インチの断面で求めた。
表1及び図2を参照すると、データから、実施例1及び2で2000サイクルまで有意なクラックは認められないことが分かる。比較例1〜3の微小クラック長さは、実施例1及び2に比べて長い。トウサイズが増加するにつれて、微小クラックの長さが長くなり、トウサイズの影響は、トウサイズが軸方向とバイアス方向で異なる場合に一層顕著となる。
表2及び図2を参照すると、熱湿潤サイクル3200サイクル後のデータから、実施例1の微小クラック長さ及び微小クラック数の両方が、良好な耐微小クラック性を有すると考えられている比較例4と同程度であることが分かる。さらに、ブレイド6k/6k(実施例1)は、ブレイド12k/12k(実施例2)より優れた耐微小クラック性を示す。
上記の実施例は例示にすぎず、本発明のいくつかの特徴だけを例証するものである。特許請求の範囲は着想した広い範囲で本発明を請求することを目的としており、ここで示した実施例は可能な多種多様なすべての実施形態から選択された実施形態を具体的に示すものである。したがって、出願人は、特許請求の範囲が本発明の特徴を示すのに用いた実施例の選択に限定されないと考えている。特許請求の範囲で用いた用語「含む」及びこの文法上の異形は、論理的に境界を定め、「のみからなる」、「からなる」などの言及範囲が変動する(異なる)語句を含む。必要に応じ、様々な範囲を与えたが、これらの範囲は、範囲内にあるすべての下位範囲を含む。これらの範囲の変更は当業者にとって自明であり、これらの範囲の変更を記載していなくても、特許請求の範囲は可能な限りこれらの変更を含むものとする。文言の不明確さのために現在は予想できない均等物及び置換が科学技術の進展により可能になるかもしれず、これらの変更は可能な限り特許請求の範囲に含まれるものとする。
10 三軸ブレイド
11 長手方向軸
14 軸繊維
20 第1バイアス繊維
21 第1バイアス方向
22 第1バイアス角度
30 第2バイアス繊維
31 第2バイアス方向
32 第2バイアス角度

Claims (10)

  1. 未硬化樹脂と、
    長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含む三軸ブレイドと
    を含む未硬化複合材組成物であって、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズが実質的に同じであり、トウサイズが約1k〜約11kの範囲である、未硬化複合材組成物。
  2. トウサイズが約3k〜約9kの範囲である、請求項1記載の未硬化複合材組成物。
  3. トウサイズが約6kである、請求項1記載の未硬化複合材組成物。
  4. 第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維の少なくとも1つが炭素繊維を含む、請求項1記載の未硬化複合材組成物。
  5. 三軸ブレイドが、未硬化複合材組成物の総体積に基づいて約40体積%〜約70体積%の範囲の量で未硬化複合材組成物中に存在する、請求項1記載の未硬化複合材組成物。
  6. (a)未硬化樹脂を含有する配合物を三軸ブレイドと接触させて未硬化複合材組成物を形成する工程
    を含む方法であって、上記三軸ブレイドが、長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含んでおり、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズが実質的に同じであり、トウサイズが約1k〜約11kの範囲である、方法。
  7. 未硬化複合材組成物を硬化して硬化複合材料を形成する工程を含む、請求項6記載の方法。
  8. 約15℃〜約150℃の範囲の注入温度で三軸ブレイド中に未硬化樹脂を注入することにより接触工程を行う、請求項6記載の方法。
  9. 接触工程を真空補助樹脂トランスファー法条件下で行う、請求項6記載の方法。
  10. 硬化樹脂と、
    長手方向軸を有し、長手方向軸に対して第1バイアス角度で第1バイアス方向に延在する第1バイアス繊維、長手方向軸に対して第2バイアス角度で第2バイアス方向に延在する第2バイアス繊維及び長手方向軸に平行な方向に延在する軸繊維を含む三軸ブレイドと
    を含む硬化複合材料であって、第1バイアス繊維、第2バイアス繊維及び軸繊維のトウサイズが実質的に同じであり、トウサイズが約2k〜約11kの範囲である、硬化複合材料。
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