JP2012107399A - グラブ枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】グラブバケットとの接触事故が起きにくいグラブ枠を提供する。
【解決手段】グラブ枠10の本枠12とアンカーチェーン12の間に中間枠18を設ける。中間枠18は本枠12と相似形であり、本枠12より枠内面積が大きい。中間枠18の剛性によって汚濁防止カーテン14の捲れや撓みなどが抑制され、グラブ枠10は静穏な海中に自然に錘下させたときの原形に近い外形に維持されるようになる。その結果、グラブバケットと汚濁防止カーテン14との接触事故の発生率が低下する。また中間枠18より下方の作業面積が拡がるため、グラブバケットを汚濁防止カーテン14と接触させないように操るオペレータの操作負担が軽減され、作業効率が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、グラブ浚渫工における汚濁粒子の拡散を防止するグラブ枠に関する。
海洋土木工事の分野においては、海底の土砂を浚う浚渫工と呼ばれる工種があり、その中でもグラブバケットを使用して海底の土砂を掘削するグラブ浚渫工が多用されている。グラブ浚渫工においては、掘削時に生じる海水の濁り(汚濁粒子)が周辺海域に拡散しないように、浚渫区域の周囲にグラブ枠を敷設し、枠内においてグラブバケットを使用するといった環境に配慮された工法が採用されている。一般的なグラブ枠は、海面に浮かぶフロート部と、海中に垂れ下がるカーテン部およびウェイトチェーンで構成されている。カーテン部は可撓性を有しており、取り扱いが容易であるが、その反面、潮流や航跡波、グラブバケットの操作によって生じる対流などの影響を受けて捲れや撓みなどが生じやすく、グラブバケットと接触して破損する事故が絶えない。このような事故を避けるためにグラブバケットの操作に細心の注意を払おうとすれば、操作に過大な熟練度が要求され、さらには作業効率が著しく低下するなどの別の問題が生じる。
このような問題を解決すべく、従来、カーテン部の捲くれや撓みを防止する技術が提案されている。例えば特許文献1には、斜めに張ったカーテン部に適宜の間隔でフロートを設け、フロートに作用する浮力がカーテン部を外側に展張させようとする現象を利用してカーテン部の特に枠内への撓みを防止する技術が開示されている。また特許文献2には、カーテン部の下端部に剛体の底枠を設け、カーテン部の上下端部をそれぞれ本枠と底枠によって固定することでカーテン部の外形を維持し、捲くれや撓みを防止する技術が開示されている。
公開実用新案平3−69028号公報 実用新案登録第3145479号公報
ところで特許文献1に開示された技術においては、カーテン部に設けられたフロートによって生じる浮力がカーテン部を持ち上げてしまわないように適宜の間隔でバラストを設ける必要があるため、これがグラブ枠全体の重量を増大させ、グラブ枠の設置作業および撤去作業の負担増をもたらすことになる。一方、特許文献2に開示された技術においては、剛体であるがゆえに底枠が海底の凹凸になじまず、隙間が生じることがあるため、そこから汚濁粒子が拡散する可能性がある。
本発明は、これらの従来技術では解決できなかった課題を解決し得るグラブ枠を提供することを目的とする。
本発明は、浮力発生機能を備えた本枠と、前記本枠から垂下し、グラブ浚渫区域を囲う汚濁防止カーテンと、前記汚濁防止カーテンの下端部に設けられたウェイトチェーンと、前記本枠と前記ウェイトチェーンの間において前記本枠と平行に前記汚濁防止カーテンに設けられた中間枠を備え、前記本枠と前記中間枠は平面視して相似形であり、前記中間枠の枠内面積が前記本枠の枠内面積より大きい、グラブ枠を提供する。
中間枠には、汚濁防止カーテンに潮流等が作用したときにこれを受けて容易に変形しない程度の剛性が要求される。グラブ枠にこのような中間枠が設けられたことで、汚濁防止カーテンの捲れや撓みなどが抑制され、グラブ枠は静穏な海中に自然に錘下させたときの原形に近い外形に維持されるようになる。その結果、グラブバケットと汚濁防止カーテンとの接触事故の発生率が低下する。また本枠より枠内面積の大きな中間枠が設けられたことで、中間枠より下方の作業面積が拡がるため、汚濁防止カーテンと接触させないようにグラブバケットを操るオペレータの操作負担が軽減され、作業効率が向上する。
本枠とウェイトチェーンの間に中間枠が設けられたことで、汚濁防止カーテンの下端部に底枠を設けたときに起こりうる問題である、汚濁防止カーテンと海底面との間に隙間が生じるという問題を回避することができる
中間枠は単数もしくは複数の何れであってもよく、汚濁防止カーテンの全長に応じて選択的に設けることができる。特に水深が深いところでグラブ枠を使用するときなど、汚濁防止カーテンの全長が非常に長くなるような場合には、適宜の間隔をおいて複数の中間枠を設けることが有効である。中間枠を複数設けるときには、全てを同じ大きさにしてもよいが、本枠側からウェイトチェーン側に向けて枠内面積が段階的に拡大するようにすれば、グラブバケットと汚濁防止カーテンとの間に十分な余裕が生まれる。
さらにグラブ枠には、本枠と中間枠の間において汚濁防止カーテンにたすき掛けした補強ロープを張設し、中間枠とウェイトチェーンの間において汚濁防止カーテンにたすき掛けした補強ロープを張設してもよい。補強ロープを張設することで、汚濁防止カーテンの捲れや撓みをより強力に抑制することが可能になる。また汚濁防止カーテンの対衝撃強度が増し、万が一グラブバケットと接触した場合であっても破損しにくい。
本発明が提供するグラブ枠によれば、グラブバケットと汚濁防止カーテンとの接触事故を回避することができるため、補修に要する時間や費用のロスを削減することで、工期の短縮や工費の縮減が期待できる。また破損箇所からの汚濁粒子の拡散を防止することができる。さらにはグラブバケットと汚濁防止カーテンとの間に十分な余裕幅生まれるため、接触事故を心配することなく安心してグラブバケットの操作を行うことができるようになり、作業効率が向上する。
グラブ枠の(a)側面図および(b)平面図 グラブ枠を使用したグラブ浚渫工の施工状況図 グラブ枠を使用したグラブ浚渫工の施工状況図 複数の中間枠を備えたグラブ枠の側面図
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に示すグラブ枠10は、本枠12、汚濁防止カーテン14、ウェイトチェーン16、中間枠18を主要な要素として構成されている。
本枠12は中空の鋼管を平面視して略矩形となるように配してなる枠体であり、グラブ枠10の原形を維持する機能と、グラブ枠10を海面に浮揚させる浮力を発生する機能を備えている。なお本枠12にフロート等を設置して浮力を発生させるようにしてもよい。
汚濁防止カーテン14は下端部に周回させて設けられたウェイトチェーン16の重さと自重によって本枠12から鉛直下方に垂下し、グラブ浚渫区域を囲い、グラブ浚渫区域の内外を遮蔽する機能を備えた遮蔽体である。汚濁防止カーテン14がグラブ浚渫区域を遮蔽しているため、海底から土砂を掘削する際に発生する汚濁粒子の浚渫区域外への拡散を防止することができ、また海面から揚土する際にグラブバケットから溢れ出した濁水の浚渫区域外への拡散を防止することができる。
汚濁防止カーテン14の下端部には略等間隔で設けられた複数の吊りワイヤ20が連結されている。吊りワイヤ20は汚濁防止カーテン14の下端部の高さ調整に使用されるだけでなく、グラブ枠10を曳航する際に汚濁防止カーテン14を本枠12の高さまで引き上げるときにも使用される。吊りワイヤ20は例えば本枠12に設けたウィンチ等を用いて巻き上げおよび巻き下げを行うことができる。
中間枠18は平面視して本枠12と相似形をなす略矩形の枠体であり、汚濁防止カーテン14の略中央を本枠12と平行に周回するように設けられている。中間枠18の枠内面積は本枠12の枠内面積より大きくなるように形成されている。そのため汚濁防止カーテン14は本枠12のある上端から中間枠18のある略中央までは徐々に外側に拡がり、略中央からウェイトチェーン16のある下端までは鉛直下方に垂下する。
中間枠18には潮流や浚渫時の対流の影響を受けて容易に変形しない程度の剛性が要求される。このような剛性を備えた中間枠18は、浚渫時に汚濁防止カーテン14の形状を原形に近い状態に維持することができ、潮流や浚渫時の対流の影響を受けて浚渫区域側に巻き込まれた汚濁防止カーテン14とグラブバケットやワイヤが接触する事故の削減に大きく寄与する。そして中間枠18を設けたグラブ枠10を用いることで、接触事故の心配なく安心してグラブバケットの操作を行うことができるようになり、作業効率の向上が期待できる。
また汚濁防止カーテン14の中間枠18より下の部分はそれより上の部分に比べて外側に拡がっているため、グラブバケットと汚濁防止カーテン14との間には十分な余裕幅が生まれる。これにより接触事故を心配することなく安心してグラブバケットの操作を行うことができるようになり、この点からも作業効率の向上が期待できる。
汚濁防止カーテン14には補強ロープ22が張られている。補強ロープ22は本枠12と中間枠18の間および中間枠18とウェイトチェーン16の間において汚濁防止カーテン14の外側面にたすき掛けされている。汚濁防止カーテン14に補強ロープ22を張設することで、中間枠18のみを設けた場合に比べて汚濁防止カーテン14の捲れや撓みをより強力に抑制することができる。また補強ロープ22の張力によって汚濁防止カーテン14の対衝撃強度が増し、万が一グラブバケットと接触した場合であっても破損しにくい。
流出防止シート24はグラブ枠10の内外を本枠12の上方で遮断する機能を備えたシート状の遮蔽体であり、本枠12の上部に枠に沿って環状に展張されている。流出防止シート24はグラブ枠10内の汚濁粒子が潮流や波の影響を受けて本枠12を越えて枠外に流出するのを防止する。
グラブ枠10は図2に示すようにグラブ浚渫船30の船首に係留して使用する。グラブ浚渫船30は船体後部に設けられた固定スパッド32と船体中央部に設けられた移動スパッド34を用いて移動し、船体前部に設けられたクレーン36に装着されているグラブバケット38が予定の浚渫区域の真上に位置したところで停船する。グラブ浚渫船30の移動中、汚濁防止カーテン14は海面に引き上げられた状態であり、停船したときに海底に向けて投下される。なお浚渫作業開始時には、前述したように水深に応じて吊りワイヤ20の長さを調整し、汚濁防止カーテン14の下端部と海底40が接するようにして浚渫区域内外を遮蔽する。
図3は海底40が平坦ではないときのグラブ枠10の状態を示している。グラブ枠10は汚濁防止カーテン14の略中央に設けられた中間枠18によって形状を安定させる構造であるため、従来のこの種のグラブ枠のように汚濁防止カーテン14の下端部に剛体が存在しない。そのため海底40の凹凸に沿って汚濁防止カーテン14の下端部およびウェイトチェーン16が容易に変形し、海底40との間を概ね隙間なく遮蔽することが可能であり、汚濁防止効果の向上が期待できる。
水深が深いところでグラブ枠を使用するときなど、汚濁防止カーテンの全長が長くなるような場合、汚濁防止カーテンは水深が深くなるほど本枠から離れ、捲れたり撓んだりしやすくなる。このような場合には、図4に示すグラブ枠50のように複数の中間枠48を水深方向に適宜の間隔をおいて設けることが有効である。ここでの中間枠48は全て同形状であり、枠内面積が一定であるが、水深が深くなるにつれて枠内面積が段階的に拡大するようにしてもよい。この場合も、本枠12と中間枠48の間および中間枠48とウェイトチェーン16の間に補強ロープ22を張設してもよい。さらには中間枠48同士の間にも補強ロープ42を張設することもできる。
水深が深いところではグラブ枠50は潮流の影響を大きく受けるが、複数設けられた中間枠48とたすき掛けされた補強ロープ22、42がもたらす形状維持機能により、安全作業に悪影響を及ぼすほどの捲れや撓みは十分に抑えられる。
10、50 グラブ枠
12 本枠
14、44 汚濁防止カーテン
16 ウェイトチェーン
18、48 中間枠
22、42 補強ロープ
30 グラブ浚渫船
38 グラブバケット
本発明は、浮力発生機能を備えた本枠と、前記本枠から垂下し、グラブ浚渫区域を囲う汚濁防止カーテンと、前記汚濁防止カーテンの下端部に設けられたウェイトチェーンと、前記本枠と前記ウェイトチェーンの間において前記本枠と平行に前記汚濁防止カーテンに設けられた中間枠と、前記本枠と前記中間枠の間および前記中間枠と前記ウェイトチェーンの間においてそれぞれたすき掛けされた補強ロープを備え、前記本枠と前記中間枠は平面視して相似形であり、前記中間枠の枠内面積が前記本枠の枠内面積より大きい、グラブ枠を提供する。

Claims (4)

  1. 浮力発生機能を備えた本枠と、前記本枠から垂下し、グラブ浚渫区域を囲う汚濁防止カーテンと、前記汚濁防止カーテンの下端部に設けられたウェイトチェーンと、前記本枠と前記ウェイトチェーンの間において前記本枠と平行に前記汚濁防止カーテンに設けられた中間枠を備え、
    前記本枠と前記中間枠は平面視して相似形であり、前記中間枠の枠内面積が前記本枠の枠内面積より大きい、グラブ枠。
  2. 前記中間枠が、前記本枠と前記ウェイトチェーンの間に間隔をおいて複数設けられている、請求項1に記載のグラブ枠。
  3. 前記中間枠が、前記本枠側から前記ウェイトチェーン側に向けて枠内面積が段階的に拡大している、請求項2に記載のグラブ枠。
  4. 前記汚濁防止カーテンに、前記本枠と前記中間枠の間、および前記中間枠と前記ウェイトチェーンの間においてそれぞれたすき掛けされた補強ロープが張設されている、請求項1乃至3の何れかに記載のグラブ枠。
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