以下、本発明に係る表面電荷分布測定装置および表面電荷分布測定方法の実施例について、図面を参照しながら説明する。
まず、図1を用いて試料の表面電荷分布を計測する表面電荷分布測定装置の構成について説明する。表面電荷分布計測装置1は、荷電粒子照射部50、試料載置部60、2次電子検出器24、等速電界形成手段71および情報処理部80を有する。これら各構成は、図示しない電源に接続されるとともに、図示せぬホストコンピュータからなる制御手段により動作が制御される。
荷電粒子照射部50は、荷電粒子ビームとしての電子ビームを発生させるための電子銃11と、電子ビームを制御する引き出し電極(エキストラクタ)12と、電子ビームのエネルギを制御する加速電極13と、電子銃から発生された電子ビームを集束させるための静電レンズ(コンデンサレンズ)14と、電子ビームのON/OFF制御を行うビームブランキング電極(ビームブランカ)15と、仕切り板16と、電子ビームの照射電流の電流密度(単位時間あたりの照射電位数)を制御するための可動絞り17と、ビームブランキング電極15を通過した電子ビームの非点補正を行うスティングメータ18と、スティングメータ18を通過した電子ビームを走査させる偏向コイルである走査レンズ(偏向電極)19と、走査レンズ19を通過した電子ビームを再び集光する静電対物レンズ20と、ビーム射出開口部21と、を備えている。それぞれのレンズ等には、図示しない駆動用電源が接続されている。なお、ここでいう荷電粒子とは、電子ビームあるいはイオンビームなど電界や磁界の影響を受ける粒子のことを指す。イオンビームを用いて帯電を行う場合には、電子銃11の代わりに液体金属イオン銃等を用いる。
図2は、試料載置部60を示す概略図である。試料載置部60は、試料としての感光体23を載置するための台である。試料載置部60に感光体23が載置された後、静電潜像計測装置1の筐体内部が図示せぬ真空ポンプを用いて真空状態にされ、帯電特性の評価が行われる。試料載置部60は、試料ホルダ手段62および試料アライメント手段63を備えている。
図3(A)および図3(B)は、試料ホルダ手段62の構成を示す概略図である。本実施例においては、試料23は、円筒形状を有する感光体ドラムの一部を切り出したものである。この試料23の背面(図2における下側)には、様々な曲率に対応できるように中心付近が盛り上がって形成されている、いわゆる蒲鉾型の形状をした第1電極(背面電極)64が当接している。背面電極64がこの形状をしていることで、様々な曲率を有する試料23でも、その背面に接触できるようになっている。背面電極64は、外部電源と導通しているため、背面電極64に電圧を印加できる構成となっている。
試料23の上面には、図3(A)に示すように、試料23のうち静電潜像が形成される観察領域に相当する部分が開口部651となっている第2電極(試料接触電極)65があり、観察領域外で試料23と接触する構成となっている。試料接触電極65は、保持部材66を介して背面電極64と離間した位置で固定されることにより、試料23の測定面と試料接触電極65との位置関係が保たれている。
背面電極64と試料接触電極65とは、抵抗部材67を介して接続されている。これにより、背面電極64の電位を設定することで同時に試料接触電極65の電位を設定できる構成になっている。
また、試料23が平板の場合には、図4のように、背面電極64と試料接触電極65とを平板状にしてもよい。
上述したように、背面電極64と試料接触電極65とが抵抗部材67で連結した構成とすることで、背面電極64と接触電極65との電位を等しくすることができる。計測中に試料背面電極64の電圧を変化させた場合の、帯電部の平均電位をVD、背面電極64の電位をVsubとすると、Vsub=0(GND)のとき、帯電電位はVD、接触電極65の電位は0V(GND)、電位差はVDとなる。また、Vsub=V1のとき、帯電電位はオフセットされるため、帯電電位はVD+V1、接触電極65の電位はV1となり、電位差VDが維持される。すなわち、計測中に電極電圧64を変化させても、(電位差はあるものの)観察領域と周辺電場の環境は維持されているため、2次電子が検出器に到達しやすい電界を維持することができ、良好な計測を行うことができる。
このように、背面電極64と接触電極65とを抵抗部材67を介して連結させることで、接触電極に電圧を与えることが可能であるが、このときの抵抗部材67の抵抗値が非常に重要である。抵抗値が小さい場合には、電源から多くの電流を供給可能な状態であるため、1次荷電粒子あるいは2次電子が接触電極に衝突し、2次電子が過剰に放出され、取得画像のSN比が低下する恐れがある。従って、抵抗値の高い抵抗部材67で連結することが望ましい。
しかしながら、抵抗部材67の抵抗値が大きすぎると、入射荷電粒子に応じて電位差が生じてしまう。そのため、抵抗値は、
抵抗値<0.01×試料の平均電位/試料電流A
の範囲であることが望ましい。具体的には、試料電位が−1000V、試料電流が2nAの場合、
抵抗値<5MΩ
となる。
一方、抵抗体を介さずに直接背面電極64と連結させる場合、すなわち抵抗が0の場合は、接触電極65がGND電極に接触すると、ショートしてシステムが完全にダウンする恐れがある。そこで、システムが許容できる最大電流が10A、背面電極64への最大印加電圧が−3000Vの場合、抵抗値は300Ω以上が望ましい。
従って、抵抗部材67の抵抗値は300Ω以上5MΩ以下が好適であるといえる。
抵抗部材67の抵抗値が上述した範囲である場合には、接触電極65がGND電極に接触する不具合が発生したときにも、ショートを防止し、システムの破損を効果的に防止することができる。また、電源からの電流供給が過剰な状態とならず、2次電子再配分による影響を抑えることができ、SN比の高い画像を取得することが可能となる。
抵抗部材67の種類としては、セラミック抵抗、カーボン被膜抵抗、金属被膜抵抗、セメント抵抗等を用いることができる。また、抵抗部材67は、荷電粒子ビーム射出口から死角の位置に設けられることが望ましい。
試料接触電極65を備えることによって別の効果がある。図5は、従来方式として、接触電極65が無い場合の試料ホルダ手段62の構成と空間電位等高線を示す。接触電極65が無いと、試料自身の電荷に伴い、空間電位等高線が試料側面に伸びるため、1次荷電粒子あるいは2次電子は試料に対して水平方向に進みやすくなり、検出手段24へ到達しにくくなる。この結果、検出信号に輝度むらを生じる。この輝度むらの発生は、観察中心から離れるに従って顕著となる。また、2次電子の再配分に伴い、表面電荷分布の測定に用いられない余分な場所が不規則に帯電され、これも誤差要因となる。
これに対して、図6に示す本発明に係る静電潜像測定装置の実施例では、接触電極65があるため、1次荷電粒子あるいは2次電子は観察領域の周辺から放出される検出器に到達しやすくなる。また、2次電子再配分の影響も抑えることができる。
図7(a)〜(c)を用いて等速電界形成手段71を備えた実施例について説明する。等速電界形成手段71は、主に網目状電極72、側面電極75、およびこれらが載置される網目状電極受け76から構成されている。
図7(b)に示すように、網目状電極72は、導電部73と開口部74からなり、試料23の上面に配置されている。
図7(c)に示すように、側面電極75は、観察領域の外側の側面に、入射荷電粒子照射ビームが通過する領域を覆うように配置されている。なお、本実施例では側面電極75は直方体形状であるが、本発明においてはこれに限らず、円筒形状であっても良い。
網目状電極72と側面電極75は、GNDに導通している。従って、網目状電極72と側面電極75に囲まれた空間は、等速電界状態を維持することができる。これにより、入射荷電粒子ビームは、試料直前の網目状電極72まで試料23の帯電状態の影響を受けずに試料23に到達することが可能となる。
図2を用いて、真空チャンバ内での等速電界形成手段と試料ホルダの配置関係を説明する。検出器24は、電子銃11の荷電粒子ビーム射出口111よりも試料23側で、荷電粒子ビームの中心軸から横方向に外れた位置に配置されている。すなわち、試料23の電荷による電場の影響を排除するための等速電界形成手段61を、検出器24の中心の高さと試料23表面との間に配置した構成となっている。そして、側面電極の高さを、試料23を基準に検出器24の中心高さよりも低く設定することで、入射荷電粒子ビームあるいは2次電子の軌道を確保することができる。
図2に示すように、試料ホルダ62と等速電界形成手段61とは、別体として配置されている。等速電界形成手段61は、真空チャンバ内部と連結され、荷電粒子ビームあるいは試料アライメント手段に対して固定され、試料ホルダ62の間には、所定の隙間が確保されている。
また、荷電粒子ビーム射出口111には、2次電子を検出器24に導くための放出電子発生部材112が配置されている。図8に示すように、放出電子発生部材112は、中心部分に荷電粒子射出口112aが形成された、薄い略円盤形状をしている。
試料23からの2次電子放出や入射電子のエネルギが高く、検出器24の引き込み電圧だけでは検出器24に2次電子を引き込めない場合でも、一旦放出電子発生部材112に衝突させることによってエネルギを低下させ、検出可能な状態にすることができる。また、放出電子発生部材112が薄い円盤形状をしていることにより、真空チャンバ内の空間スペースを確保できる。さらに、角部が少ない円盤形状とすることで、SEDの引き込み電圧と発生部材間の放電を抑制することができる。
放出電子発生部材112の、荷電粒子が衝突する側の平面は、平滑性の高い形状であると良い。放出電子発生部材112の表面に凹凸があると、反射される2次電子量にばらつきが生じ、コントラスト像に影響を及ぼす。そのため、放出電子発生部材112の、荷電粒子が衝突する側の平面を研磨して平滑度を上げることが好ましい。表面精度としては、表面粗さRa=0.8μm以下であることが好ましい。放出電子発生部材112の材質としては、銅やアルミなどが良い。金や銀などのメッキ処理を行うことで、2次電子放出比が高くなり、SN比を向上させることができる。
図9に示すように、試料載置部60と等速電界形成手段61とを一体的に形成しても良い。この場合、試料載置部60と等速電界形成手段71とは、所定の厚さを有する絶縁体69を介して密着固定されている。絶縁体69は、入射荷電粒子の射出点から見て死角となる位置に配置されているため、絶縁体69が帯電せず、電磁場環境を乱さないようになっている。これにより、等速電界形成手段71と試料23とは常に一定のギャップを確保することができ、試料を交換した場合でも、再現性の高い高精度な測定が可能となる。
潜像形成用の露光光源2を使用する場合は、図10に示すように、光路を確保するため、側面電極75に開口部を用いた構成でも良い。
また、図11に示すように、背面電極64と試料接触電極65とが抵抗部材67を介して接続されるとともに、試料接触電極65とGNDとを第2抵抗部材671を介して接続するようにしてもよい。この場合、第2抵抗部材671は、可変抵抗であってもよい。背面電極64と接触電極65とを連結する抵抗部材67の抵抗をR1、接触電極65とGNDとを連結する第2抵抗部材671の抵抗をR2とすると、試料23の上面の電圧Vは
V=R1/(R1+R2)Vsub
と表すことができる。ここで、第2抵抗部材671を可変抵抗とすると、R2=0のときV=0となる。また、R2が絶縁またはR1に比べて充分に大きいときはV=Vsubとなる。そのため、試料23の種類や評価項目により抵抗値を変化させることができる。
上述した表面電荷分布測定装置1を用いて試料23の表面電荷分布を測定する方法について説明する。
試料23が絶縁体である場合には、電荷を半永久的に保持できるため、測定や測定準備に要する時間に制約を受けることがない。絶縁体23の測定は、試料を試料ホルダにセットして、荷電粒子ビームで走査し、放出される2次電子をシンチレータで検出し、電気信号に変換してコントラスト像を観察することで行われる。試料23の表面に電荷分布があると、空間に表面電荷分布に応じた電界分布が形成される。そして、入射電子によって発生した2次電子は、この電界によって押し戻され、検出器に到達する量が減少する。
そのため、試料23表面のうち、電荷密度が高い領域では、2次電子が反発する加速電界領域となり、2次電子の検出量が多くなる。また、電荷密度が低い領域では、2次電子が引き込まれる減速電界領域となり、2次電子の検出量が少なくなる。こうして試料23の表面電荷分布に明暗のコントラスト像が生じる。
一方、試料23が感光体の場合は、抵抗値が無限大ではないので、電荷を長時間保持できず、暗減衰が生じ時間とともに表面電荷が低下してしまう。このため、内部が真空となっている表面電荷分布測定装置内で試料23を帯電、露光させることで、画像形成装置等の実機の環境と同等の条件下で静電潜像を形成し、潜像形成直後に短時間で計測を完了しなければならない。
そこで、試料23が感光体であり、その感光体試料23に静電潜像を形成し、表面電荷分布を測定する方法の一例を示す。
図12に、一般的な感光体23の構成を示す。感光体23は、導電性支持体234の上に下引き層(UL)233、電荷発生層(CGL)232、電荷輸送層(CTL)231がこの順に形成されることによって構成されている。感光体23の表面が帯電している状態で露光されると、CGL232の電荷発生材料(CGM)によって光が吸収され、正負両極性のチャージキャリアが発生する。このキャリアは、電界によって、一方はCTL231に、他方は導電性支持体234に注入される。CTL231に注入されたキャリアは、電界によりCTL231中からその表面まで移動し、感光体231表面の電荷と結合して消去する。UL233は、導電性支持体234からの電荷注入を阻止する働きがある。これにより、感光体23表面に電荷分布すなわち静電潜像が形成される。
次に帯電手段について説明する。電子写真用感光体は、実機では絶対値にして、400〜1000V程度の電位で帯電させる必要がある。従って、真空チャンバ内で、真空環境においても使用可能な荷電粒子ビームを用いて、所望の電位に帯電させる必要がある。
まず、感光体試料に電子ビームを照射させる。図13(a)に示すように、加速電圧E1は、これを2次電子放出比δが1となる加速電圧E0より高い加速電圧に設定することにより、入射電子量が放出電子量を上回り、電子が試料に蓄積され、チャージアップを起こす。この結果、試料はマイナスの一様帯電を生じることができる。加速電圧と照射時間を適切に行うことにより、所望の帯電電位を形成することができる。
加速電圧と帯電電位には、図13(b)に示すような比例関係がある。そのため、加速電圧と照射時間を適切に行うことにより、電子写真における実機と同じ帯電電位を形成することができる。具体的には、
|E1−E0|≧|Vs|
の条件を満たす電子の加速電圧E1で照射することにより、試料を電位Vsに帯電させることができる。電子ビーム照射電流を大きくすれば、短時間で目的の帯電電位に到達することができるため、数nAの電子ビーム照射電流とすることが好ましい。
また、別の帯電方法として、背面電極に電圧を印加しても良い。試料を電位Vsに帯電させるために、一定時間照射する電子の加速電圧と試料の飽和帯電電位の関係が直線近似できる範囲において、背面電極電圧をVsubとしたときに、
|E1−E0+Vsub|≧|Vs|
の式を満たす条件で、試料に対して電子を照射する帯電方法を用いてもよい。
表面電荷分布測定装置1に搭載されている露光光源2の詳細について図14および図15を用いて説明する。
露光光源2は、試料としての感光体23を露光するための構成要素であり、試料上に所望のビーム径、ビームプロファイルを生成することが可能となっている。また、LD(レーザダイオード)制御手段により、後述する光源としてのLDを用いて、適切な露光時間、露光エネルギとなるよう光束を照射できるようになっている。
露光光源2は、レーザスキャナと同様に構成されていて、光源としてのLD(不図示)、走査レンズ106、同期検知手段(不図示)、偏向手段としてのポリゴンミラー105などを有している。露光光源2を保持するハウジング32は、露光光源2全体を覆い、真空チャンバ30内部へ入射する外光(有害光)を遮光する構成となっている。
露光光源2やポリゴンミラー105などを駆動する際に発生する振動や電磁波が電子ビームの軌道に影響を与えないように、露光光源2を真空チャンバの外に配置すると良い。露光光源2を電子ビーム軌道位置から遠ざけることにより、外乱の影響を抑制することが可能となる。露光光源2からの光束は、透明な入射窓より真空チャンバ内に入射させることが望ましい。
本実施例では、図14に示すように、真空チャンバ30の鉛直軸に対して45°の位置に、真空チャンバ30内部に対して外部の光源から射出された光束が入射可能なシャッタ(不図示)を有する入射窓31を配置し、真空チャンバ30外部に露光光源2を配置した構成となっている。
露光光源2は、真空チャンバ30に対して離れて配置するので、ポリゴンミラー105等の光偏向器を駆動する際に生じる振動が直接真空チャンバ30に伝播されず、その影響を抑えることができる。さらに、図14では図示していないが、構造体33と除振台34との間にダンパを挿入すれば、更に高い防振効果を得ることができる。
露光光源2は、所望のビーム径及びビームプロファイルを形成できるように調整されている。ビーム径は、入射窓31の開口径を変更することで、30〜100μmの範囲で設定することが可能である。点灯時間は実機と同様、5ns以上の時間で任意に設定することが可能であり、予め決められた出力情報により光源の点灯消灯が制御される。
必要露光エネルギは、感光体特性によって決まるファクタであるが、通常、2〜10mJ/m2程度である。感度が低い感光体では、十数mJ/m2必要なこともある。帯電電位や必要露光エネルギは、感光体特性やプロセス条件に合わせて設定すると良い。
なお、光源は、図15(b)および(c)のように、VCSEL等のマルチビーム光源であってもよい。
本発明に係る表面電荷分布測定装置1の本実施例では、ラインのパターンを形成するために、光学系にガルバノスキャナやポリゴンスキャナなど反射手段による偏向手段を用いて、主走査方向にスキャニングが行われる。
図16は、露光光源に、副走査方向にスキャンするための、回折光学偏向素子103が配置されている様子を示す。図16の露光光源は、感光体に関して感度を持つ波長のLD(レーザダイオード)100、コリメートレンズ101、アパーチャ102、回折光学偏向素子103、シリンダレンズ104、ポリゴンミラー105、走査レンズ106、同期検知用ミラー107、同期検知手段108などを備えており、感光体試料上に所望のビーム径、ビームプロファイルを生成することが可能となっている。
回折光学偏向素子103は、変調信号を与えることで、屈折率の粗密を変えることができる光学素子である。回折光学偏向素子103として、液晶変調素子や電気光学素子を用いることができるが、音響光学偏向素子が最も適している。
音響光学素子の一実施例を図17(a)に示す。音響光学偏向素子103は、その駆動周波数を変調することによりレーザ光を角度変調させることができる。音響光学偏向素子は、機械的可動部がないので高速な走査を実現できる回折光学偏向素子である。
電気音響偏向素子103は、二酸化テルル(TeO2)やモリブデン酸鉛(PbMo04)などの単結晶またはガラスからなる音響光学媒体に、圧電素子などの超音波トランスデューサを接着して形成されている。この圧電素子に外部から電気信号を与えて超音波を発生させ、音響光学媒体中に超音波を伝播させると、媒体内に周期的な屈折率の粗密を形成することができる。
媒体中を通るレーザ光はブラッグ回折により回折し、入射光は、0次光の他に±1、2、…の回折光を生じる。0次回折光と1次回折光との角度θは、空気中の光波長をλ、音響波基本周波数をfa、音響波速度をVaとすると、以下の式で表される。
θ=λ・fa/Va
偏向角をΔθだけ変化させるためには、基本周波数faをΔfa分だけシフトさせる。すなわち、音響波周波数変調をΔfaとすると、Δθは以下の式で表される。
Δθ=λ・Δfa/Va
この素子を電圧制御発振機(VCO)とRFアンプで駆動することで、副走査方向に光束を走査することができる。図17(b)は、VCOに入力する電圧と出力周波数の関係を示す。図17(b)からも分かるように、VCOに適切な電圧を入力して周波数を変化させることにより、所望の方向に光束を偏向させることができる。
これらを用いることにより、電子写真の実機にあわせた露光条件、例えば光源波長を400〜800nm、露光エネルギ密度を0.5〜10mJ/m2、ビームスポット径を30〜100μmとする他、デューティ、画周波数、書込密度、画像パターン等の条件設定を任意に行うことで、様々な条件での潜像形成を行うことが可能となる。図18に示すように、画像パターンとして、(a)1ドット孤立の他、(b)2ドット孤立、(c)1by1、(d)2by2など、様々なパターンを感光体試料23に形成することができる。
次に、形成された静電潜像の計測を行う。感光体試料23を電子ビームで走査し、放出される2次電子をシンチレータで検出し、電気信号に変換してコントラスト像を観察する。このようにすると、帯電部の2次電子検出量が多く、露光部の2次電子検出量が少なくなるため、明暗のコントラスト像が生じる。暗の部分を露光による潜像部とみなすことができるので、ビームを走査させずにスポット露光した場合の明暗の境界が潜像径となる。
試料23表面に電荷分布があると、表面電荷分布に応じた電界分布が試料23の上方の空間に形成される。このため、入射電子によって発生した2次電子がこの電界によって押し戻され、検出器24に到達する量が減少する。従って、電荷リーク箇所は、露光部が黒、非露光部が白となり、表面電荷分布に応じたコントラスト像を測定することができる。
図19(a)は、2次電子検出器24と、試料23との間の空間における電位分布を、等高線表示で説明図的に示したものである。試料23の表面は、光減衰により電位が減衰した部分を除いては負極性に一様に帯電した状態である。2次電子検出器24には正極性の電位が与えられているから、実線で示す電位等高線群においては、試料23の表面から2次電子検出器24に近づくに従い電位が高くなる。
従って、試料23における負極性に均一帯電している部分である、図19(a)のQ1点やQ2点で発生した2次電子el1、el2は、2次電子検出器24の正電位に引かれ、矢印G1や矢印G2で示すように変位し、2次電子検出器24に捕獲される。
一方、図19(a)において、Q3点は光照射されて負電位が減衰した部分であり、Q3点近傍では電位等高線の配列は破線で示すようになる。この部分の電位分布では、Q3点に近いほど電位が高くなっている。換言すると、Q3点の近傍で発生した2次電子el3には、矢印G3で示すように、試料23側に拘束する電気力が作用する。このため2次電子el3は、破線の電位等高線により示す、いわゆるポテンシャルの穴に捕獲され、2次電子検出器24に向かって移動することができない。
図19(b)は、上記ポテンシャルの穴を模式的に示している。即ち、2次電子検出器24により検出される2次電子の強度(2次電子数)は、強度の大きい部分が「静電潜像の地の部分(均一に負帯電している部分、図19(a)の点Q1やQ2に代表される部分)」に対応し、強度の小さい部分が「静電潜像の画像部分(光照射された部分、図19(a)の点Q3に代表される部分)」に対応することになる。
従って、2次電子検出部24で得られる電気信号を、信号処理部で適当なサンプリング時間でサンプリングすれば、前述の如く、サンプリング時刻:Tをパラメータとして、表面電位分布:V(X,Y)を「サンプリングに対応した微小領域」ごとに特定でき、信号処理部により上記表面電位分布(電位コントラスト像):V(X,Y)を2次元的な画像データとして構成し、これを情報処理部80(図1参照)から出力してディスプレイに表示すれば、静電潜像が可視的な画像として得られる。
例えば、捕獲される2次電子の強度を明るさの強弱で表現すれば、静電潜像の画像部分は暗く、地の部分は明るいコントラストがつき、表面電荷分布に応じた明暗像として表現(出力)することができる。勿論、表面電位分布が分かれば、表面電荷分布も知ることができる。
上述の構成によれば、表面電荷分布あるいは表面電位分布を有する試料に対して、荷電粒子ビームを照射し、該照射によって得られる検出信号により、試料の電荷分布あるいは電位分布の状態を測定する方法において、露光条件を変えたときの潜像状態を計測することにより、感光体の静電特性を把握することが可能となる。
最後に、露光光源2を用いて感光体試料23の除電を行い、次の測定に備える。感光体試料上に生成された帯電電荷は光を照射することで消失させることができる。なお、除電には、LEDの他、ハロゲンランプを用いてもよい。
以上のプロセスを行うことで、所望の条件で形成された静電潜像を計測することができる。
なお、上記説明では2次電子と記載したが、2次電子が装置内の部材に当たって発生する3次電子あるいはそれ以上の電子の検出も含む。また、VCSELなどのマルチビーム走査光学系では、4以上の複数光源を用い、多くのビームが重なり合いながら、複雑な露光条件のもとで、ひとつの潜像パターンを形成することになる。このような場合には、それぞれのパラメータの影響度合いがわかりにくい。このような潜像形成条件において、本発明の計測方法は特に有効となる。
また、光源がLDの場合、光源と試料の間にシャッタを用いても良い。すなわち、露光前はシャッタを閉じて光束が通過しないような構成とし、露光時はシャッタを開けて光束が通過するように構成にすることで、オフセット発光を遮光させることができる。このシャッタを用いた2次元潜像形成のフローを図20に示す。また、静電潜像測定装置1の制御ブロックの構成を図21に示す。
まず、ステップS1において、図21に示す制御ブロックによる制御コマンドが実行される。
次に、ステップS2において、走査光学系の同期信号が検知される。
次に、ステップS3において、制御ボードからシャッタ制御コントローラへ、トリガ信号出力が発信される。
次に、ステップS4において、シャッタ制御コントローラがシャッタを開く。
次に、ステップS5において、試料への光束の走査が開始される。
次に、ステップS6において、ラスタースキャンによる露光が行われ、静電潜像が形成される。
次に、ステップS7において、静電潜像の形成が終了したか否かが判断される。静電潜像の形成が終了していると判断された場合は、次のステップS8で静電潜像の表面電荷分布の計測が行われ、ステップS9でシャッタが閉じられ潜像形成が終了する。また、ステップS7において、静電潜像の形成が終了していないと判断された場合は、ステップS10で副走査位置の変更が行われ、再びステップS6からの工程が繰り返される。
ところで、試料が帯電しており、その電位が接触電極との間に電位差があると、倍率変動を生じることがある。そのような場合には、試料面上に間隔が既知である潜像パターンを形成することで、平均倍率を計測することができる。
このような平均倍率を用いた倍率の補正方法として、一列に2個以上で、なおかつ試料面上のピッチが既知である潜像パターンを形成すると良い。具体的には、図22に示すように、走査光学系による寸法計測用の等間隔の露光パターンを与えて、潜像パターンの不等間隔度合いから、リニアリティを計測すると良い。
図22に示すように、取り込み画像データ上で潜像パターンの中心位置をPi(xi,y0)、Pj(xj,y0)とすると、Pi−Pj間の画像1画素当たりの間隔は、
(j−i)×d/{Pj(xi+1、y0)−Pi(xi,y0)}
で表すことができ、平均倍率を計測することができる。
局所倍率を計測する実施例を図23に示す。試料面上では、等間隔dで最低でも2個以上(図では7個)の露光パターンが形成されているとする。非帯電時には、試料面上に潜像パターンが等間隔に形成されているはずである。しかしながら、図23(a)に示すように、帯電により、潜像取り込み画像は不等間隔となっている。
また、取り込み画像データ上で隣り合う潜像パターンの中心位置をPi(xi,y0)、Pi+1(xi+1,y0)とすると、Pi−Pi+1間の画像1画素当たりの間隔は、
d/{Pi+1(xi+1,y0)−Pi(xi,y0)}
で表すことができる。そのため、各々の潜像パターンで同様の計算を行うことにより、局所的な倍率変動を計測することができる。
このようにして得られた結果をスプライン補間や近似曲線を使って補正することにより、図23(b)に示すように補正関数を作ることができ、より正確に寸法を計測することができる。寸法計測のフローを図24に示す。
まず、ステップS11において、寸法位置計測用の静電潜像パターンが形成される。
次に、ステップS12において、静電潜像のデータが2次電子検出器24により取り込まれる。
次に、ステップS13において、取り込まれた静電潜像のデータの画像処理が行われる。
次に、ステップS14において、画像処理が行われたデータから潜像パターンが抽出される。
次に、ステップS15において、抽出された潜像パターンの中心位置がそれぞれ算出される。
次に、ステップS16において、画像1画素当たりの寸法(倍率比)が計測され、画像1画素当たりの間隔の測定が終了する。
上述した静電潜像測定装置1において、背面電極にVsubを印加する場合には、試料23の上部は等速電界を維持することが望ましい。そのため、図25に示すように、試料23の上方にグリッド90を配置するとよい。グリッド90と試料23との間隔は小さい方が望ましいが、あまり小さすぎると試料の表面電位がグリッド90による影響を受けてしまう。従って、グリッド90と試料23との間隔は0.5mm〜2mm程度が好適といえる。
図25は、グリッドピッチと露光光源2とギャップの関係を示したものである。なお、以下に示すGapとは、グリッド90から試料23の上面までの距離を示している。
露光光源2からの光束が試料23に対して斜めに入射する場合、電子ビーム照射の開口径と、レーザビームの試料表面に平行な面におけるビーム径が異なってくる。等間隔のグリッドを用いる場合、光束が通過するグリッド位置と観察中心とは、
Gap×tanθ
の距離だけずれている。Gapと入射位置θが決まっているときに用いられるグリッドの間隔(グリッドピッチ)は、
グリッドピッチ=Gap×tanθ/n(nは整数)
であることが好ましい。
具体的には、θ=45deg、Gap=1mmの場合、
グリッドピッチ=1/n(nは整数)
となる。この場合、グリッドピッチはnが1、2、3…と変化するのに応じて、1mm、0.5mm、0.33mm…と変化する。
また、θ=30deg、Gap=2mmの場合、
グリッドピッチ=1.154/n(nは整数)
となる。この場合、グリッドピッチはnが1、2、3…と変化するのに応じて、1.154mm、0.577mm、0.384mm…と変化する。
表面電荷分布や表面電位分布のプロファイルを測定することにより、さらに高精度に表面電荷分布を測定することが可能となる。
図26は入射電子と試料の関係を示す図であり、図26(a)は加速電圧が表面電位ポテンシャルより大きい場合、図26(b)は加速電圧が表面電位ポテンシャルより小さい場合を示している。
入射する荷電粒子の試料垂直方向の速度ベクトルが、試料到達前に反転するような状態
が存在する領域が試料上面に存在し、そこで反転した1次入射荷電粒子を検出する。
なお、加速電圧は、正で表現することが一般的であるが、加速電圧の印加電圧Vacc
は負であり、電位ポテンシャルとして、物理的意味を持たせるためには、負で表現する方
が説明しやすいため、ここでは加速電圧は負で表現し、電子ビームの加速電位ポテンシャルをVacc(<0)、試料の電位ポテンシャルをVp(<0)とする。
ここで、電位とは、単位電荷が持つ電気的な位置エネルギである。したがって、入射電子は、電位0(V)では加速電圧Vaccに相当する速度で移動する。すなわち、電子の電荷量をeとし電子の質量をmとすると、電子の初速度v0は、
mv02/2=e×|Vacc|
で表される。
荷電粒子は、真空中ではエネルギ保存の法則により、加速電圧の働かない領域では等速で運動するとともに、試料面に接近すると電位が高くなるため、試料電荷のクーロン反発の影響を受けて速度が遅くなる。したがって、図26(a)において、
|Vacc|≧|Vp|
なので、電子は、速度は減速されるものの、試料に到達する。また、図26(b)において、
|Vacc|<|Vp|
の場合には、入射電子の速度は試料の電位ポテンシャルの影響を受けて徐々に減速し、試料に到達する前に速度が0となって、反対方向に進む。
空気抵抗の無い真空中では、エネルギ保存則がほぼ完全に成立する。したがって、入射電子のエネルギを変えたときの、試料面上でのエネルギ、すなわちランディングエネルギがほぼ0となる条件を計測することで、表面の電位を計測することができる。ここでは1次反転荷電粒子、特に電子の場合を1次反転電子と呼ぶことにする。試料に到達したとき発生する2次電子と1次反転荷電粒子では、検出器に到達する量が大きく異なるので、明暗のコントラストの境界より、2次電子と1次反転荷電粒子とを識別することができる。
なお、走査電子顕微鏡などには、反射電子検出器が設けられているが、この場合の反射電子とは、一般的に試料の物質との相互作用により入射電子が後方背面に反射(散乱)され、試料の表面から飛び出す電子のことを指す。反射電子のエネルギは入射電子のエネルギに匹敵する。反射電子のエネルギは試料の原子番号が大きいほど大きい。この反射電子を用いて、試料の組成の違いや凹凸を検出することができる。
これに対して、1次反転電子は、試料表面の電位分布の影響を受けて、試料表面に到達する前に反転する電子のことで有り、全く異なる現象である。
図27は潜像深さ計測結果の一例を示す図である。各走査位置(x,y)で、加速電圧Vaccと、試料下部印加電圧Vsubとの差をVth(=Vacc−Vsub)とすれば、ランディングエネルギがほぼ0となるときのVth(x,y)を測定することで、電位分布V(x,y)を測定することができる。Vth(x,y)は、電位分布V(x,y)とは一意的な対応関係があり、Vth(x,y)がなだらかな電荷分布となれば、近似的に電位分布V(x,y)と等価となる。
図27(a)の曲線は、試料表面の電荷分布によって生じた表面電位分布の一例を示している。2次元的に走査する電子銃の加速電圧は−1800Vとした。中心(横軸座標=0)の電位が約−600Vであり、中心から外側に向かうに従って、電位がマイナス方向に大きくなり、中心から半径が75μmを超える周辺領域の電位は約−850V程度になっている。図27(b)の楕円形は、試料の裏面をVsub=−1150Vに設定したときの検出器出力を画像化した図である。このとき、Vth=Vacc−Vsub=−650Vとなっている。図27(c)の楕円形は、Vsub=−1100Vである以外は上記条件と同じ条件で得られた検出器出力を画像化した図である。このときのVthは−700Vになっている。
したがって、加速電圧Vaccまたは印加電圧Vsubを変えながら、試料表面を電子ビームで走査し、Vth分布を計測することにより、試料の表面電位情報を計測することが可能となる。
この方法を用いることにより、従来困難であった、潜像プロファイルをミクロンオーダーで可視化することが可能となる。
信号検出によるVth(x,y)計測のフローを図28に示す。すなわち、スレッショルド電位Vthの設定(S31)、コントラスト像取り込み(S32)、2値化処理(S33)、潜像径算出(S34)と進み、ここまでの処理を所定回数になるまで行い(S35、S37)、Vth(x,y)を算出する(S36)。
なお、1次反転電子で潜像プロファイルを計測する方式では、入射電子のエネルギが極端に変わるため、入射電子の軌道がずれてくることが生じ、その結果として、走査倍率が変わったり、歪曲収差を生じたりすることがある。その場合には、静電場環境や電子軌道をあらかじめ計算しておき、それをもとに潜像プロファイルの補正を行うことにより、さらに高精度に計測することが可能となる。
ところで、表面電荷分布測定装置においては、出力画像の高画質化の為に、光学系の最適化及び光源波長を780nm以下に短波長化することにより、副走査方向のビームスポット径を60μm以下に小径化する試みが行われている。しかし、現在一般的に用いられている感光体の感度が短波長の光に対して低いことや、小径化ビームでは感光体内での光の散乱及び電荷の拡散の影響を強く受けるため、潜像径の広がりや潜像の深さが浅くなる等の問題が生じ、最終出力画像では階調性、鮮鋭性の安定性が得られないという不具合が発生している。
図29にビームスポット径及び潜像径の概念図を示す。ここでのビームスポット径は、ビームスポット光量分布が最大光量のe−2以上である範囲の径で定義している。潜像径はコントラスト像の明暗の境界を潜像の潜像径とする。
電荷輸送層の組成及び膜厚が光の散乱及び電荷の拡散度合いに、電荷発生層の組成が感度に影響を与えることは知られているが、明確な相関関係が分かっていない。そこで、電荷輸送層の組成及び膜厚、電荷発生層の組成を変えて感光体を作り、本実施形態の静電潜像測定装置で行われる静電潜像測定方法において、画像形成装置で使用する条件と同じ、例えば帯電電位800V、露光エネルギ4mJ/m2、光源波長が780nm以下、副走査方向のビームスポット径が60μm以下の条件で露光し潜像測定を行う。そして、図29(a)及び(b)に示すように、感光体面での副走査方向のビームスポット径をAとし、形成される副走査方向の潜像径をBとしたときに、
1.0<B/A<2.0
を満足する感光体を選定すれば、最終出力画像で階調性、鮮鋭性の安定性を実現することができる。
なお、下限の1.0は、光の散乱及び電荷の拡散はどんな感光体でも必ず起こるのでこれ以下にはならないという原理的な限界であり、上限の2.0は、最終出力画像で階調性、鮮鋭性の安定性を確保する為に必要な限界である。
図30を用いて、この発明に係る画像形成装置の実施の1形態を説明する。レーザプリンタ100は像担持体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。
この実施の形態では「帯電手段」として、オゾン発生の少ない接触式の帯電ローラ112を用いているが、コロナ放電を利用するコロナチャージャを帯電手段として用いることもできる。また、光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で「レーザビームLBの光走査による露光」を行うようになっている。
図30において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ローラ対、符号123はトレイを示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一に帯電され、光走査装置117のレーザビームによる光書込による露光により静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
この静電潜像は現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。転写紙を収納したカセット118は画像形成装置100本体に着脱可能で、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙の最上位の1枚が給紙コロ120により給紙される。
給紙された転写紙は、その先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングをあわせて転写紙を転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙は、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。
トナー画像を転写された転写紙は定着装置116でトナー画像を定着されたのち、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。トナー画像が転写されたのち、像担持体111の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
本発明に係る静電潜像測定装置を用いて本発明に係る静電潜像測定方法を実行し、上記像担持体111として適したものを選択してこれを上記画像形成装置に適用することにより、解像力に優れて高精彩、かつ高耐久で信頼性の高い画像形成装置を製作することができる。特に、VCSELなどのマルチビーム走査光学系を搭載した画像形成装置を本発明に係る画像形成装置とすることが好ましい。