JP2012110160A - モータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力軸の軸線周りにコンパクトな略円柱形状の構成とすることが可能であるとともに軸線方向に偏平であり、高効率の減速部を有するブラシレスモータ装置を提供する。
【解決手段】モータ装置10は、ブラシレスモータ部400と減速部500とから主に構成されている。そして、減速部500には、減速効率が高いハイポサイクロイド機構が用いられている。また、モータ部400により回転する回転軸40と、回転軸40の回転を減速して減速された回転を出力する出力軸530とは同軸状に配置されている。さらに、ロータ420には中空部が形成されており、この中空部内にバランスウェイト421Bおよびモータ部側軸受54が埋設されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、モータ装置において、特に、ブラシレスモータ部と減速部とが一体的に組み込まれたモータ装置に関する。
自動車に備わるワイパ、乗員シート、サンルーフおよび窓ガラス等を作動するにはある程度以上の作動力が必要である。そのため、これらを作動するために自動車電装品として用いられている電動モータを用いたモータ装置は、モータ自体から出力される回転トルクを高め、高トルクの回転トルクを出力する必要がある。そこで、減速部が電動モータに一体的または別体として設けられ、モータに備わる回転軸の回転を減速し高トルクの回転を出力する構成が採用されている。
上記のように電動モータに設けられる減速部として、高減速比および構造が簡略であることを理由として、ウォーム減速機構が多く用いられている(例えば、特許文献1)。
ウォーム減速機構は、モータの回転軸にウォームが形成されているとともに、このウォームに噛み合わされ、ウォームの回転を減速するウォームホイールを備える。そして、ウォームホイールには出力軸が立設されており、この出力軸から減速された高トルクの回転トルクが出力され、出力軸に連係されているワイパ等が作動する。
このウォーム減速機構においては、ウォームが形成されているモータの回転軸の軸線方向に対し、ウォームホイールは平行な面に配置されている。そのため、ウォームホイールに対し直角に立設する出力軸は、モータの回転軸の軸線方向に対し、直角に交差する方向に突出して配置される。そのため、ウォーム減速機構を備える電動モータは、出力軸の軸線方向から見た場合、この軸線に対して直角する方向に電動モータが突出する外観形状となる。よって、このような電動モータは、電動モータの突出配置のために出力軸の軸線周りにコンパクトにレイアウトしたい用途に対して不適となってしまう。
上記のようなウォーム減速機構を備える電動モータの課題に対し、電動モータの回転軸と減速部の出力軸を同心状に配置され、電動モータが出力軸の軸線に対して直角する方向に突出しない略円柱形状のモータ装置が提案されている。例えば、特許文献2、特許文献3にこれらの略円柱形状のモータ装置が開示されている。これらのモータ装置は、出力軸の軸線を中心とする略円柱形状となる外観形状であるため、出力軸の軸線周りにコンパクトな構成となる。そのため、これらの構成のモータ装置は、略円柱形のスペースに設置したい場合などに好適なモータ装置となる。
上記の特許文献2には、モータ部としてDCブラシ付の電動モータが、減速部としてハイポサイクロイド機構の減速機構がそれぞれ用いられたモータ装置が開示されている。また、上記の特許文献3には、モータ部としてブラシレスモータが、減速部として差動歯車機構の減速機構がそれぞれ用いられた減速部付きのモータ装置が開示されている。
特開2010−93977号公報 特開2010−1010号公報 特開2010−144839号公報
しかしながら、特許文献2に開示されているモータ装置は、モータ部にDCブラシ付の電動モータが用いられているため、モータの回転軸の軸線方向において、ロータ(アーマチュア)の上方に、ブラシ装置およびコンミテータからなる給電装置を配置する必要がある。さらに、このモータ装置には、減速部を構成する部品として、回転軸に対し偏心配置されている揺動外歯歯車が設けられている。そして、この揺動外歯歯車による振れ回りを相殺するために、モータ部と減速部との間に、バランスウェイトが配置されている。これら給電装置とバランスウェイトを装置内に配置することにより軸線方向の長さが長くなってしまい、モータ装置の軸線方向長さを短くし、偏平な形状とすることが困難である。
特許文献3に開示されているモータ装置は、減速部に歯車の数が多い差動歯車機構が用いられており、部品点数が多く低コスト化するのが困難である。また、差動歯車機構においては、遊星歯車をガタツキなく配置することが困難であり、遊星歯車と太陽歯車間の噛み合い精度を高精度とすることが難しい。そのため、歯車間にかじりや滑りが生じ伝達効率を高くすることが困難であり、減速効率を高くすることが難しい。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされた減速部付きのモータ装置であって、出力軸の軸線周りにコンパクトな略円柱形の構成であるとともに軸線方向に偏平であり、高効率の減速部を有するモータ装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のモータ装置は、モータコイルを有する略円環形状のステータと、略円盤形状のロータ本体部を有するとともに、前記ロータ本体部の外周面に配置されたマグネットを有し、前記ステータの内側に回転自在に配置されるロータと、を備えるブラシレスモータ部と、前記ロータの軸心に対し同心状に配置され、一部に前記軸心に対し偏心して形成されている偏心軸部を有し、前記ロータの回転とともに回転する回転軸と、複数の内歯を有する円環形状の内歯歯車と、第1の軸受を介して前記偏心軸部に回転自在に嵌合されるとともに前記内歯歯車の内側に配置され、周方向の一部において前記内歯歯車の内歯に噛み合わされる外歯を有する揺動外歯歯車と、を備える減速部と、前記回転軸と同心状に配置された出力軸と、前記揺動外歯歯車と前記出力軸とを連係し、前記揺動外歯歯車の自転により前記出力軸を回転させる連係手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載のモータ装置は、モータ部として、モータコイルを有する円環形状のステータと、このステータの内側に回転自在に配置されるロータとを備えるブラシレスモータが用いられている。また、このモータ装置は、減速部として、円環形状の内歯歯車と、この内歯歯車内に配置される揺動外歯歯車とを備えるいわゆるハイポサイクロイド機構が用いられている。さらに、ロータの軸心に対し同心状に配置され、ロータとともに回転する回転軸と、回転軸の回転を減速部により減速し出力する出力軸を備える。そして、この出力軸は、回転軸および内歯歯車と同心状に配置されている。
そのため、このモータ装置は、ロータを有するモータ部と、内歯歯車を有する減速部とが出力軸の軸心に対して、同心状に配置されるレイアウトとなっている。そして、モータ部および減速部は円形形状にすることが可能であり、出力軸の軸線周りにコンパクトな略円柱状の構成とすることが可能となっている。
また、請求項1に記載のモータ装置は、上記のようにブラシレスモータが用いられている。ブラシレスモータは、モータコイルへの給電の切り替えはモータ装置とは別個に配置される制御装置で行われるため、DCブラシ付の電動モータのように給電装置をモータ内に
設ける必要がない。そのため、回転軸の軸線方向に偏平なモータ装置とすることができる。また、制御装置をモータ装置内に配置する場合でも、制御装置は形状設計および装置内での配置に自由度が高いとともに、薄型化が可能である。そのため、回転軸の軸線方向に偏平なモータ装置とすることができる。
さらに、請求項1に記載のこのハイポサイクロイド機構は、揺動外歯歯車の一部の外歯が内歯歯車の内歯にかじりや滑りなく確実に噛み合い、回転軸の回転に対して、揺動外歯歯車が減速して自転する。そして、この揺動外歯歯車の自転を連係手段により出力軸の回転とするものである。このように、本発明に用いられている減速部は、揺動外歯歯車と内歯歯車とが確実の噛み合う構造となっているため、伝達効率が高く高効率の減速部となっている。
このように、請求項1に記載の減速部付きのモータ装置は、出力軸の軸線周りにコンパクトな略円柱状の構成であるとともに軸線方向に偏平であり、高効率の減速部を有するモータ装置となっている。
請求項2に記載のモータ装置は、請求項1に記載のモータ装置において、前記モータ装置は、略円盤形状のハウジング本体部を有するモータハウジングを備え、前記ブラシレスモータ部と、前記減速部とが前記ハウジング本体部を挟んで互いに近接して配置されていることを特徴とする。
上記の請求項2に記載のモータ装置は、ステータとロータを備えるモータ部と、内歯歯車と揺動外歯歯車を備える減速部が、モータハウジングの略円盤形状のハウジング本体部を挟んで互いに配置される構成となっている。つまり、このモータ装置は、モータ部と減速部が単一のモータハウジングを共用する構成となっているとともに、モータ部と減速部はモータハウジングを挟んで近接して配置される。そのため、それぞれ別々のハウジング内にモータ部および減速部を配置し、それぞれのハウジングを組み合せる場合に比して、軸線方向に偏平なモータ装置となる。
このように、請求項2に記載の減速部付きのモータ装置は、軸線方向にさらに偏平なモータ装置となっている。
請求項3に記載のモータ装置は、前記ロータのロータ本体部には、前記ハウジング本体部に向けて開口する凹部が形成されており、前記ブラシレスモータ装置は、前記回転軸を軸支する第2の軸受を備えるとともに、前記第2の軸受の少なくとも一部は、前記凹部内に埋設されていることを特徴とする請求項2に記載のブラシレスモータ装置である。
ロータとともに回転する回転軸は、回転軸へのラジアル方向およびスラスト方向からの外力に対抗し、回転軸の振れ等を防止すべく所定の間隔を隔てて配置される2以上の軸受により軸支される。そして、それらの軸受は、通常は、ロータに干渉しない位置に配置され、その配置のためにモータ装置の軸方向の長さ長くなってしまう。これに対し、請求項3に記載のモータ装置は、ロータに巻線が巻装されないブラシレスモータが用いられているため、ロータ本体部において内部の中空化を図ることができる。そのため、本発明においては、ロータ本体部にハウジング本体部に向けて開口する凹部が設けられるともに、回転軸を軸支する軸受うち第2の軸受が、この凹部内に埋設する配置される。そのため、モータ装置の軸方向長さを短くすることができる。
このように、請求項3に記載のモータ装置は、軸線方向にさらに偏平なモータ装置となっている。
請求項4に記載のモータ装置は、前記ロータが、前記ロータの軸心に対し偏心配置される前記偏心軸部、前記第1の軸受および前記揺動外歯歯車により回転軸に与える振れ周り力を相殺する調整手段を有していることを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータ装置である。
本発明のモータ装置は、減速部において円環形状の内歯歯車の内側に配置される揺動外歯歯車が、回転軸の回転に対し揺動運動(振れ回り運動)をするハイポサイクロイド機構が用いられている。そのため、この減速部においては、揺動外歯歯車とともに回転軸に対し偏心配置される偏心軸部および第1の軸受の揺動運動(振れ回り運動)により回転軸に対し振れ回り力が作用する。そして、この振れ回り力は、モータ装置に振動を生じさせる要因とため、この振れ周り力を相殺する調整手段が必要となる。これに対し、本発明のモータ装置は、調整手段をモータ部と別体に配置する構造とせず、調整手段をロータ自体に備える構造としている。そのため、揺動外歯歯等の揺動運動(振れ回り運動)により生じるモータ装置に振動を調整手段により抑えることができるとともに、偏平に構成されるモータ装置の軸方向長さが調整手段により長くなることがない。
このように、請求項4に記載のモータ装置は、軸線方向に偏平なモータ装置となっている。
請求項5に記載のモータ装置は、前記調整手段が、前記ロータの凹部内に設けられたバランスウェイトであることを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータ装置である。
請求項5に記載のモータ装置は、揺動外歯歯等の揺動運動により生じる振れ周り力を相殺する調整手段が、ロータの凹部内に設けられたバランスウェイトである。このように、調整手段としてのバランスウェイトは、ロータの凹部内に配置されるためモータ装置の軸線方向の長さを長くすることなく設けることができる。また、このバランスウェイトは、その質量、形状およびロータの凹部内における配置位置を自由に設定および調整することができ、その調整は、モータ装置の回転バランスを測定した後でも容易にすることができる。
請求項6に記載のモータ装置は、前記調整手段が、前記ロータのロータ本体部に形成されたバランス孔であることを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータ装置である。
請求項6に記載のモータ装置は、上記の調整手段が、ロータのロータ本体部に形成されたバランス孔である。このように、調整手段としてのバランス孔は、ロータ本体部に形成されるためモータ装置の軸線方向の長さを長くすることなく設けることができる。また、このバランス孔は、その形状、形成する数および形成する位置を自由に設定することができる。
本発明によれば、出力軸の軸線周りにコンパクトな略円柱形状の構成とすることが可能であるとともに軸線方向に偏平であり、高効率の減速部を有するブラシレスモータ装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるモータ装置の軸線における縦断面図である。 図1におけるX−X断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるロータの斜視図である。 本発明の第1の実施形態において、揺動外歯歯車と調整手段との配置位置を説明する図である。 本発明の第2の実施形態におけるロータの斜視図である。 本発明の第2の実施形態において、揺動外歯歯車と調整手段との配置位置を説明する図である。
≪第1の実施形態≫
本発明のモータ装置の第1の実施形態について、図1に基づき説明する。図1は、第1の実施形態におけるモータ装置の軸線における縦断面図である。図1に示されるように、モータ装置10は、ハウジング20と、ハウジング20に直接的または間接的に設置されるブラシレスモータ部400、減速部500、回転軸40および出力軸530とを主に備える。そして、ハウジング20は、略円盤形状のハウジング本体部21を有し、モータ部400と減速部400500とはハウジング本体部21を挟んで互いに近接して配置されている。また、ハウジング20には、ハウジング本体部21の中央部にてモータ部400側に突出している円環状の第1の突出壁21A、ハウジング本体部21の外周部にてモータ部400側に突出している円環状の第2の突出壁21B、およびハウジング本体部21の径方向の中間部にて減速部500側に突出している円環状の第3の突出壁21Cが、それぞれ一体形成されている。また、第3の突出壁21Cの端部と有底円筒形状の第2のケース31との開口部が嵌合し、ハウジング本体部21、第3の突出壁21Cおよび第1のケース31により形成された空間内にモータ部400は配置される。
(ブラシレスモータ部)
ブラシレスモータ部は、モータコイル413を有する略円環形状のステータ410と、ステータ410の内側に回転自在に配置されるロータ420と、ステータ410に備わるモータコイル413に制御電流を供給する制御基板430とを有する。ここで、制御基板430は、ハウジング本体部21と反対側に、ステータ410およびロータ420を挟んで、ステータ410およびロータ420に近接して配置される。また、ステータ410は、ハウジング20の第2の突出壁21Bの内壁に挿入固定されることにより、ハウジング20に取り付けられている。なお、ステータ410には、モータコイル413の絶縁性を確保するためにインシュレータ412がステータコア411に設けられている。
ロータ420は、ロータ本体部421と、ロータ本体部421の外周面に配置されたマグネット422を備えている。そして、ロータ本体部421には、ハウジング本体部21に向けて開口する凹部421Aが形成されており、ロータ本体部421は、中空の椀形状をした略円盤形状となっている。なお、ロータ420には、調整手段としてのバランスウェイト421Bが備えられている。このバランスウェイト421Bについては、後に詳述する。
ブラシレスモータ部400は、モータコイル413への給電の切り替えはモータ装置10内に配置される制御装置で行われるため、DCブラシ付の電動モータのように給電装置をモータ内に設ける必要がない。制御装置430は、薄型に形成されており、この薄型の制御装置により、モータ装置10は偏平な構成となっている。
(回転軸)
回転軸40は、略棒状に形成されており、一端部に円柱形状のモータ部側軸部42が、他端部にモータ部側軸部42と軸心を同一にする円柱形状の減速部側軸部43がそれぞれ形成されている。また、モータ部側軸部42と減速部側軸部43との間の中央部にモータ部側軸部42に対し偏心配置された円柱形状の偏心軸部42が形成されている。そして、回転軸40のモータ部側軸部42がロータ本体部421の中央部に形成された挿通孔421BCに嵌合固定され、回転軸40は、ロータ420の軸心40Rに対し同心状に配置され
る。すわわちすなわち、回転軸40の軸心40Sは、ロータ420の軸心40Rと同心状に配置される。また、回転軸40がロータ420の軸心40Rに対し同心状に配置されることにより、回転軸40に形成されている偏心軸部42は、ロータ420の軸心40Rおよび回転軸40の軸心40Sに対し、偏心長さL1ずれた位置に偏心して配置される。
(軸受)
次に、本実施形態のモータ装置10の回転軸40に嵌挿される第1の減速部側軸受51、揺動軸受(第1の軸受)53、およびモータ部側軸受54について説明する。なお、揺動部軸受(第1の軸受)53は、第1および第2の揺動軸受(53A、53B)より構成される。第1の減速部側軸受51は、回転軸40の減速部側軸部43の外壁に挿入される円環形状のカラー部材51Aの外壁に内輪が挿入され、カラー部材51Aを介して回転軸40の減速部側軸部43に嵌挿されている。第1および第2の揺動軸受(53A、53B)は、それぞれの内輪が回転軸40の偏心軸部42の外壁に挿入されることにより偏心軸部42の外壁に配置される。
モータ部側軸受(第2の軸受)54は、内輪が回転軸40のモータ部側軸部41の外壁に挿入されるとともに、外輪がハウジング本体部21に形成されている第1の突出壁21Aの内壁に挿入圧入配置されることにより、第1の突出壁21Aに対して回転軸40を軸支する。ハウジング本体部21に形成されている第1の突出壁21Aは、ロータ本体部421に形成されている中空の凹部421内に突出しており、その内壁にモータ部側軸部42を軸支するモータ部側軸受(第2の軸受)54が嵌挿されている。このように、凹部421内に突出している第1の突出壁21A内にモータ部側軸受(第2の軸受)54を設置することにより、モータ部側軸受(第2の軸受)54は、凹部421内に配置される。
通常、軸受はロータに干渉しない位置に配置され、その配置のためにモータ装置の軸方向の長さ長くなってしまう。これに対し、本実施形態におけるモータ部側軸受(第2の軸受)54は、ロータ本体部421にハウジング本体部21に向けて開口する凹部421Aが設けられるともに、回転軸を軸支する軸受うちモータ部側軸受(第2の軸受)54が、この凹部内に埋設して配置される。そのため、モータ装置の軸方向長さを短くすることができる。
(減速部)
次に、図1に加え図2に基づき、本実施形態の減速部500について説明する。なお、図2は、図1において減速部の断面を表示するX−X断面図である。減速部500は、内周壁に複数の内歯510Aが形成されている円環形状の内歯歯車510と、外周壁の複数の外歯520Aが形成されるとともに、中央部に嵌合孔521が形成されている円盤形状の揺動外歯歯車520とを備えている。また、揺動外歯歯車520の外歯520Aの歯数、歯先円直径およびピッチ直径は、内歯歯車510の内歯510Aの歯数、歯先円直径およびピッチ直径よりも小さく設定されている。そして、揺動外歯歯車520は、内歯歯車510内において内歯歯車510の中心に対して偏心した位置に配置されることにより、揺動外歯歯車520の外歯520Aの一部が、内歯歯車510の内歯510Aに噛み合わされる。
内歯歯車510は、ハウジング本体部21に近接した状態にて、ハウジング20に形成されている第3の突出壁21Cの内周に嵌挿され固定されることにより、ハウジング20に、回転軸40の軸心40Sに対し、同心状に取り付けられている。揺動外歯歯車520は、回転軸40の偏心軸部42に嵌挿されている揺動軸受(第1の軸受)53の外輪に揺動外歯歯車520の嵌合孔521が圧入固定されることにより、回転軸40の軸心40Sに対し偏心している偏心軸部42に回転可能に支持される。そのため、揺動外歯歯車520は、内歯歯車510内において内歯歯車510の中心に対して偏心した位置に配置される
とともに、揺動外歯歯車520の偏心位置は、揺動外歯歯車520の外歯520Aの一部が、内歯歯車510の内歯510Aに噛み合わされるよう設定されている。このような、内歯歯車510と揺動外歯歯車520とで構成される減速部50は、一般にハイポサイクロイド機構と呼ばれている。
このハイポサイクロイド機構は、揺動外歯歯車520の一部の外歯520Aが内歯歯車510の内歯510Aに(かじりや滑りなく)確実に噛み合う構造となっているため、伝達効率が高く高効率の減速部500となっている。
(連係手段と出力軸)
モータ装置10は、回転軸40の軸心40Sに対し同心状に配置されるとともにハウジング20から突出する出力軸530と、減速部500の揺動外歯歯車520と連係し、揺動外歯歯車520の自転により出力軸530を回転させる連係手段700と、を備えている。
連係手段700は、出力軸530の基端部530Aに一体的に形成されている円環形状の出力プレート部710と、出力プレート部710に同心円状に等ピッチで挿入固定されている複数の棒部材720と、円盤形状の揺動外歯歯車520に同心円状に等ピッチに複数形成され、棒部材720の径よりも径の大きい円形状の挿通孔710と、を備える。棒部材720の数と挿通孔710の数は同一であり、各挿通孔710内に各棒部材720が挿入配置されている。
また、出力軸530は、出力軸530に一体的に形成されている円環形状の出力プレート部710の内壁および外壁が、それぞれ第1および第2の減速部側軸受(51,52)により回転自在に支持されることにより、軸支される。なお、第2の減速部側軸受52は、外輪が第3の突出壁21Cの端部に形成された段付き部に挿入されるとともに、第2のケース32により封止されている。
(調整手段)
次に、図3および図4に基づき調整手段としてのバランスウェイト421Bについて説明する。図3は、本実施形態におけるロータの斜視図であるであり、図4は、本実施形態において、揺動外歯歯車とバランスウェイトの配置位置を説明する図である。
上述のように、ロータ420のロータ本体部421には、回転軸40の軸線方向に向けて開口する凹部421Aが形成されており、ロータ本体部421は、中空の椀形状をした略円盤形状となっている。バランスウェイト421Bは、ロータ420のロータ本体部421に形成された中空の凹部421A 内に配置されている。本実施形態では、バランスウェイト421Bは、ロータ本体部421とは別体に形成され、凹部421Aの内壁に接着固定される。なお、上記のように、ロータ本体部421とは別体に形成せず、バランスウェイト421Bが、ロータ本体部421と一体に形成され凹部421Aの内壁にて設置されてもよい。
このように、調整手段としてのバランスウェイト421Bは、ロータ420の凹部421B内に配置されるためモータ装置10の軸線方向の長さを長くすることなく設けることができる。また、このバランスウェイト421Bは、その質量、形状およびロータの凹部421A内における配置位置を自由に設定および調整することができ、その調整は、モータ装置の回転バランスを測定した後でも容易にすることができる。
次に、モータ装置10の作動について説明するとともに、図4に基づき揺動外歯歯車520等に対するバランスウェイト421Bの配置位置について説明する。
(モータ装置の作動)
モータ装置10の作動は、まず、ステータ410に備わるモータコイル413に制御基板430から制御電流が供給されることにより、回転軸40に同心状に取り付けられているロータ420が回転動作する。回転軸40には、中央部に回転軸40の軸心40Rに対して偏心配置されている偏心軸部42が形成され、偏心軸部42には偏心軸受53を介して揺動外歯歯車520が回転自在に取り付けられている。このように偏心配置されている偏心軸部42に取り付けられている揺動歯車520は、回転軸40の回転により円環形状の内歯歯車510内において回転軸40の軸心40Rを中心として、交点半径L1にて公転運動をする。このとき、揺動外歯歯車520は、その外歯520Aの一部が周方向の一部において内歯歯車510の内歯510Aに噛み合うように設定している。また、外歯520Aの歯数は、内歯510Aの歯数に対して少ない歯数に設定されている。そのため、揺動外歯歯車520は、回転軸40の回転数と同じ回転数で公転するとともに、回転軸40の回転数に対し減速した回転数で自転する。そして、連係手段700を介して揺動外歯歯車520と出力軸530は連係されているため、回転軸40の回転数に対し減速した回転数により出力軸530は回転し、外部に対し回転出力を出力する。
(揺動外歯歯車等に対するバランスウェイトの配置位置)
上記のように作動するモータ装置10において、回転軸40の偏心軸部42の軸心40M上のそれぞれ同心状に配置される偏心軸部42、揺動軸受(第1の軸受)53および揺動外歯歯車520は、同心状に配置されるロータ420または回転軸40の軸心(40R,40S)に対して、偏心長さL1の長さを隔てて偏心配置される。そのため、ロータ420の回転により、長さL1の公転半径により公転運動する偏心軸部42、揺動軸受(第1の軸受)53および揺動外歯歯車520により、回転軸40に振れ回り力が与えられる。そこで、図4に示すように本実施形態においては、揺動外歯歯車520等による振れ回り力を相殺すべく、偏心軸部42の軸心40Mに対し、ロータ420の軸心40Rを挟んで反対の位置にバランスウェイト421Bを配置する構成としている。
このように、偏心軸部42の軸心40Mに対し、ロータ420の軸心40Rを挟んで反対の位置にバランスウェイト421Bを配置することにより、揺動外歯歯車520等による振れ回り力を相殺でき、振れ回り力により生じるモータ装置10の音および振動を抑制することができる。
≪第1の実施形態≫
次に、図5および図6に基づき本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、本実施形態におけるロータの斜視図であり、図6は、本実施形態において、揺動外歯歯車とバランス孔との配置位置を説明する図である。
第2の実施形態におけるモータ装置100は、第1の実施形態におけるモータ装置10に比して、ロータ820の構造およびロータ820に設けられた調整手段821の揺動外歯歯車520に対する配置位置のみが異なる。従って、相違部分であるロータ820の構造および調整手段821の配置位置についてのみ説明し、その他の部分には同一の符号を付し、説明を終了する。
図5に示すように、ロータ820は、と、ロータ本体部821の外周面に配置されたマグネット822を備えている。そして、ロータ本体部821には、ハウジング本体部21に向けて開口する凹部821Aが形成されており、ロータ本体部821は、中空の椀形状をした略円盤形状となっている。そして、ロータ420のロータ本体部821の底面部には、調整手段としてのバランス孔821Bが3つ形成されている。
これらのバランス孔821Bは、ロータ本体部821の底面部において、周方向に等ピッチに形成されておらず、ロータ本体部821の所定の周方向長さ内に偏在して形成され
ている。従って、バランス孔821Bによるロータ420における質量の減分により、ロータ820の重心はロータ820の軸心40Rと異なる位置に配置される。
(揺動外歯歯車等に対するバランス孔の配置位置)
回転軸40の偏心軸部42の軸心40M上のそれぞれ同心状に配置される偏心軸部42、揺動軸受(第1の軸受)53および揺動外歯歯車520は、同心状に配置されるロータ420または回転軸40の軸心(40R,40S)に対して、偏心長さL1の長さを隔てて偏心配置される。そのため、ロータ420の回転により、長さL1の公転半径により公転運動する偏心軸部42、揺動軸受(第1の軸受)53および揺動外歯歯車520により、回転軸40に振れ回り力が与えられる。そこで、図6に示すように本実施形態においては、揺動外歯歯車520等による振れ回り力を相殺すべく、偏心軸部42の軸心40Mに対し、ロータ420の軸心40Rを挟んで反対の位置にバランス孔821Bを配置する構成としている。
このように、偏心軸部42の軸心40Mに対し、ロータ420の軸心40Rを挟んで反対の位置にロータ820の重心が配置されようにバランス孔821Bを配置することにより、揺動外歯歯車520等による振れ回り力を相殺でき、振れ回り力により生じるモータ装置10の音および振動を抑制することができる。また、調整手段としてロータ本体部821にバランス孔821Bを形成することにより、ロータ820の軽量化を図ることができる。
10、100・・モータ装置、20・・ハウジング、21・・ハウジング本体部21A・・第1の突出壁、21B・・第2の突出壁、21C・・第3の突出壁、31・・第1のケース、32・・第2のケース、40・・回転軸、41・・モータ部側軸部、42・・偏心軸部、43・・減速部側軸部、51・・第1の減速部側軸受、51A・・カラー部材、52・・第2の減速部側軸受、53・・揺動軸受(第1の軸受)、53A・・第1の揺動軸受、53B・・第2の揺動軸受、54・・モータ部側軸受(第2の軸受)、400・・ブラシレスモータ部、410・・ステータ、411・・ステータコア、412・・インシュレータ、413・・モータコイル、420、820・・ロータ4、21、821・・ロータ本体部、421A、821A・・凹部、421B・・バランスウェイト、421C・・挿通孔、422、822・・マグネット、430・・制御基板、821B・・バランス孔、500・・減速部、510・・内歯歯車、510A・・内歯、520・・揺動外歯歯車5、20A・・外歯、521・・嵌合孔、530・・出力軸(出力部材)、530A・・基端部、700・・連係手段、710・・出力プレート部、720・・棒部材、730・・挿通孔、40R・・ロータの軸心、40S・・回転軸の軸心、40M・・偏心軸の軸心、L1・・偏心長さ

Claims (6)

  1. モータコイルを有する略円環形状のステータと、略円盤形状のロータ本体部を有するとともに、前記ロータ本体部の外周面に配置されたマグネットを有し、前記ステータの内側に回転自在に配置されるロータと、を備えるブラシレスモータ部と、
    前記ロータの軸心に対し同心状に配置され、一部に前記軸心に対し偏心して形成されている偏心軸部を有し、前記ロータの回転とともに回転する回転軸と、
    複数の内歯を有する円環形状の内歯歯車と、第1の軸受を介して前記偏心軸部に回転自在に嵌合されるとともに前記内歯歯車の内側に配置され、周方向の一部において前記内歯歯車の内歯に噛み合わされる外歯を有する揺動外歯歯車と、を備える減速部と、
    前記回転軸と同心状に配置された出力軸と、
    前記揺動外歯歯車と前記出力軸とを連係し、前記揺動外歯歯車の自転により前記出力軸を回転させる連係手段と、を備えたモータ装置。
  2. 前記モータ装置は、略円盤形状のハウジング本体部を有するモータハウジングを備え、前記ブラシレスモータ部と、前記減速部とが前記ハウジング本体部を挟んで互いに近接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ装置。
  3. 前記ロータのロータ本体部には、前記ハウジング本体部に向けて開口する凹部が形成されており、前記ブラシレスモータ装置は、前記回転軸を軸支する第2の軸受を備えるとともに、前記第2の軸受の少なくとも一部は、前記凹部内に埋設されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ装置。
  4. 前記モータ装置において、前記ロータは、前記ロータの軸心に対し偏心配置される前記偏心軸部、前記第1の軸受および前記揺動外歯歯車により回転軸に与える振れ回り力を相殺する調整手段を有していることを特徴とする請求項3に記載のモータ装置。
  5. 前記調整手段は、前記ロータの凹部内に設けられたバランスウェイトであることを特徴とする請求項3に記載のモータ装置。
  6. 前記調整手段は、前記ロータのロータ本体部に形成されたバランス孔であることを特徴とする請求項3に記載のモータ装置。
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