JP2012111681A - 半導体封入用無鉛ガラス及び半導体封入用外套管 - Google Patents

半導体封入用無鉛ガラス及び半導体封入用外套管 Download PDF

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Abstract

【課題】 低温で半導体素子を封入することが可能であり、しかも耐酸性に優れ、またガラス管成形時に結晶が析出し難い半導体封入用無鉛ガラス及び半導体封入用外套管を提供する。
【解決手段】 ガラス組成として、モル%で、SiO 45〜58%、Al 0〜6%、B 14.5〜30%、MgO 0〜3%、CaO 0〜3%、ZnO 4.2〜14.2%、LiO 5〜12%、NaO 0〜15%、KO 0〜7%、LiO+NaO+KO 15〜30%、TiO 0.1〜8%含有し、ZnO/LiOが0.84〜2の範囲内にあることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体封入用無鉛ガラスに関し、具体的にはシリコンダイオード、発光ダイオード、サーミスタ等の半導体素子の封入に用いられる半導体封入用無鉛ガラスに関する。
サーミスタ、ダイオード、LED等の半導体素子は、気密封入が必要になる。従来、半導体素子を気密封入するための外套管は、鉛ガラス製のものが使用されてきたが、近年は特許文献1や特許文献2に紹介される無鉛ガラス製のものも提案されている。このような半導体封入用ガラスは、ガラス原料を溶融窯で溶融し、溶融ガラスを管状に成形した後、得られたガラス管を長さ約2mm程度に切断して、洗浄して、ビーズと呼ばれる短いガラス外套管として出荷される。半導体封入部品の組み立ては、半導体素子とジュメット線等の金属線を外套管に挿入し、加熱することにより行われる。この加熱により、外套管端部のガラスが軟化して金属線を熔封し、半導体素子を管内に気密封入することができる。このようにして作製された半導体封入部品は、管外に露出した金属線の酸化膜を除去する目的で酸処理やメッキ処理等が行われる。
半導体封入用外套管を構成する半導体封入用ガラスには、(1)半導体素子を劣化させないような低温で封入できること、(2)金属線の熱膨張係数に整合した熱膨張係数を有すること、(3)ガラスと金属線の接着性が十分に高いこと、(4)体積抵抗が高いこと、(5)酸処理、メッキ処理等によって劣化しないように耐薬品性、特に耐酸性が十分に高いこと、(6)高い生産性が達成できるように成形粘度で結晶を生じ難いこと(耐失透性に優れていること)、等の特性が要求される。
特開平2002−37641号公報 米国特許第7102242号公報
半導体素子の封入の際の温度が高いと、素子が劣化したり、金属の降伏点を越えて弾性を失うことによる金属線の接触不良が生じたりする。これを改善するためにはガラスの封入温度を下げることが望ましいが、単純にSiOなどのガラスの骨格成分を減らしたり、アルカリ金属成分を増やしたりする組成変更を行うとガラスの耐酸性が劣化してしまう。耐酸性の不十分なガラスを酸処理やメッキ処理すると、ガラス表面が劣化して細かいクラックを生じる。ガラス表面にこのようなクラックが存在すると様々な汚れや水分が付着しやすく、素子の表面抵抗が下がって電気製品の不具合を生じることがある。またガラスのアルカリ金属含有量を増やすと、膨張係数が金属線のそれと整合しなくなる。さらに結晶が析出して、ガラス管成形時に寸法が出にくくなり生産性が悪くなるという問題が生じる。
本発明の目的は、低温で半導体素子を封入することが可能であり、しかも耐酸性に優れ、またガラス管成形時に結晶が析出し難い半導体封入用無鉛ガラス及び半導体封入用外套管を提供することである。
本発明者等は、SiOやTiOの含有量を維持しながら、ZnO量を増やすことにより、低温化の達成と耐酸性の低下防止を両立できること、及びZnOを増加させるとジンクシリケート(LiZnSiO結晶)が生じ易くなることから、LiOの含有量を9%未満に制限しつつ、ZnO/LiOを0.84〜2とすることで安定したガラスが得られることを見出した。
即ち、本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 45〜58%、Al 0〜6%、B 14.5〜30%、MgO 0〜3%、CaO 0〜3%、ZnO 4.2〜14.2%、LiO 5〜12%、NaO 0〜15%、KO 0〜7%、LiO+NaO+KO 15〜30%、TiO 0.1〜8%含有し、ZnO/LiOが0.84〜2の範囲内にあることを特徴とする。ここで「無鉛」とは、ガラス原料として積極的に鉛原料を添加しないという意味であり、不純物等からの混入を完全に排除するものではない。より具体的には、ガラス組成中のPbOの含有量が、不純物等からの混入も含めて1000ppm以下であることを意味する。
本発明においては、SiO+TiOが52.1〜56.5%であることが好ましい。
上記構成によれば、より耐酸性に優れたガラスを得ることができる。
本発明においては、10dPa・sの粘度に相当する温度が650℃以下であることが好ましい。本発明において、「10dPa・sの粘度に相当する温度」及び「10dPa・sの粘度に相当する温度」は、次のようにして求めた温度を意味する。まずASTM C338に準拠するファイバ法によりガラスの軟化点を測定する。次に白金球引き上げ法により作業点領域の粘度に相当する温度を求める。最後にこれらの粘度と温度をFulcherの式に当てはめて、10dPa・sにおける温度を算出する。
本発明の半導体封入用外套管は、上記ガラスからなることを特徴とする。
本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、低温で半導体素子を封入できる。また耐酸性に優れるため、素子封入後に酸処理やメッキ処理を施しても、表面にクラックが生じないことから信頼性の高い半導体封入部品を作製することができる。しかもガラス管成形時に結晶が析出しにくいことから、安定して大量に外套管を生産することができる。
本発明の半導体封入用無鉛ガラスにおいて、上記のようにガラス組成範囲を限定した理由を以下に説明する。なお、以下の%表示は、特に断りがある場合を除き、モル%を指す。
SiOは、主成分でありガラスの安定化に重要な成分である。また耐酸性の向上に大きな効果がある。一方、SiOは封止温度を上昇させる成分でもある。SiOの含有量は45〜58%、好ましくは48.5〜55%、さらに好ましくは49〜53.6%である。SiOの含有量が少なすぎると上記した効果を享受し難くなる。逆にSiOの含有量が多すぎると低温封入が困難になる。
Alは、Siを含有する結晶の析出を抑え、また耐水性や耐酸性を高める成分である。一方、Alはガラスの粘性を上昇させる成分でもある。Alの含有量は0〜6%、好ましくは0.1〜3%、さらに好ましくは0.4〜1.1%である。Alの含有量が少なすぎると上記した効果が得られなくなる。逆にAlの含有量が多すぎるとガラスの粘性が高くなり過ぎて成形性が低下し易くなる。また低温封入が困難になる。さらに組成のバランスを欠いてLiを含有する結晶が析出しやすくなる。
は、ガラスを安定化させる成分であるとともに、ガラスの粘性を低下させる成分である。一方、Bは耐薬品性を低下させる成分でもある。Bの含有量は14.5〜30%、好ましくは15〜25%、さらに好ましくは15.5〜18.2%である。Bの含有量が少なすぎると上記した効果を享受し難くなる。逆にBの含有量が多すぎると耐薬品性が悪くなる。
アルカリ土類金属酸化物RO(MgO、CaO、SrO、BaO)はガラスを安定化させる効果が高い。その一方で、10dPa・sの粘度に相当する温度が650℃以下の
ガラスにおいては、ROによるガラスの低温化効果は期待できず、むしろ封入温度を上昇させるおそれがある。このためROの含有量は少ない方が好ましく、その含有量は合量で7%以下、3%以下、特に1.8%以下、さらには0.8%以下であることが望ましい。なお各アルカリ土類金属酸化物成分については以下に述べる。
MgOとCaOは、各々0〜3%、好ましくは各々0〜1%、さらに好ましくは各々0〜0.5%以下である。
SrOは0〜7%、0〜5%、0〜3%、0〜2%、特に0〜1%であることが望ましい。
BaOは耐酸性に悪影響を及ぼすので、基本的に含有しないことが望ましい。その含有量は重量%で0〜<1%、特に0〜0.7%であることが望ましい。
ZnOはアルカリ金属酸化物に比べて膨張を上げずに、また耐酸性を劣化させずにガラスの粘性を低下させることができる成分である。ZnOの含有量は4.2〜14.2%、好ましくは7.4〜14.2%、さらに好ましくは8〜9.9%である。ZnOが少なすぎると上記した効果を享受することができず、逆に過剰になると結晶が析出し易くなる。
アルカリ金属酸化物R‘O(LiO、NaO、KO)は、ガラスの粘性を下げたり、膨張を上げたりする効果がある。特にLiOはガラスの粘性を低下させる効果が高いことから、上記組成のガラスでは必須成分として使用する。一方、ROが過剰になると、膨張が高くなりすぎてジュメット等の金属線との間でクラックを生じる。それゆえROは合量で15〜30%、好ましくは17〜27%、特に19〜25%であることが好ましい。なお各アルカリ金属酸化物成分については以下に述べる。
LiOは上記したようにガラスの粘性を低下させる効果が大きいが、その含有量が多くなるとLiを含有する結晶を生じさせやすい。このためLiOの含有量は5〜12%、好ましくは5〜11%、5〜10%、5〜<9%、6〜8.7%、さらに好ましくは7〜8.7%である。LiOの含有量が少なすぎると上記した効果を享受し難くなる。一方、LiOの含有量が多すぎると失透し易くなり、LiZnSiO系の結晶が析出しやすくなる。また耐酸性が悪化する傾向にある。
またLiO含有量を12%以下に制限した場合でも、LiO含有量に対してZnOの含有量が多くなりすぎると失透を生じ易い。そこで本発明では、さらにこれらの成分の比をZnO/LiOで表して0.84〜2、好ましくは0.9〜1.5、さらに好ましくは1〜1.2に限定している。ZnO/LiOの値が小さいとZnOの含有量が少なくなって、低温封入できなくなる。一方、ZnO/LiOの値が大きくなりすぎるとLiZnSiO系の結晶が析出し易くなる。
NaOは上記したアルカリ金属共通の効果の他にガラスを安定化させて失透を防止する効果がある。その一方でNaOはガラスの耐酸性を悪化させる。本発明においてはガラスの安定化を考慮して導入することが望ましい。NaOの含有量は0〜15%、好ましくは2〜12%、5〜12%、6〜12%、さらに好ましくは5〜11%である。NaOの含有量が少なすぎると上記した効果を享受し難くなる。一方、NaOの含有量が多すぎると、失透し易くなる。
Oは上記したアルカリ金属共通の効果の他にガラスを安定化させ失透を防止する効果がある。その一方でKOはガラスの耐酸性を悪化させる。KOの含有量は0〜7%、好ましくは0.6〜3%、さらに好ましくは0.6〜2.3%である。KOの含有量が多すぎると失透し易くなる。
なおガラスを安定化させるためには、NaOとKOのどちらか一方または両方を含有させることが望ましい。
TiOは耐酸性を高めるために添加する成分である。その一方でTiOは結晶を誘発させやすく、ガラスの耐失透性を悪化させやすいという特徴がある。このためTiOを過剰に含有させると金属や耐火物との接触によってガラスが容易に失透し、この失透物の影響によって得られるガラスの寸法精度が低下するという問題を引き起こす虞がある。TiOの含有量は0.1〜8%、好ましくは0.3〜5%、さらに好ましくは1.1〜4%である。
また本発明のガラスにおいては、SiOとTiOの合量を厳密にコントロールすることによって、耐酸性と失透性(生産性)の両立を図ることが容易になる。SiOとTiOの合量を高めることで効率的に耐酸性を向上させることが可能とある。SiOとTiOの含有量は合量で52.1〜56.5%、特に52.1〜55%であることが好ましい。SiOとTiOの合量が52.1%以上であれば、耐酸性がより向上するため好ましい。SiOとTiOの合量が56.5%以下であれば、ガラスが固くなり難く、低温での封入がより容易になる。また液相温度が高くなり難く、成形時に失透が析出し難くなる。その結果、管の寸法精度が向上したり、生産性が向上する。
本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、上記成分以外にも、ガラスの特性を損なわない範囲で種々の成分を添加することができる。例えばガラスの粘性を低下させるためにFを0.5%まで、清澄剤としてCeOを5%までそれぞれ添加することができる。また耐薬品性を向上させるためにBi、La、ZrOを各々5%以下含有させることができる。ただしAs、Sb等環境上好ましくない成分は添加すべきでない。具体的にはAsやSbの含有量は0.1%以下に制限される。
上記組成を有する本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、10dPa・sの粘度に相当する温度が650℃以下、好ましくは620〜635℃、更に好ましくは620〜630℃、特に好ましくは620〜628℃である。10dPa・sの粘度の温度は、概ね半導体素子の封入温度に相当する。それゆえ本発明のガラスは、650℃以下で半導体素子を封入することができる。なお10dPa・sの粘度の温度を650℃以下とするためには、LiOをアルカリ成分の中でも多く含有させること、Bを必須成分として含むSiO−B−R‘O系ガラスとすることが好ましい。
また本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、10dPa・sの粘度に相当する温度が1000℃以下、特に950〜965℃であることが好ましい。10dPa・sの粘度に相当する温度はガラスを溶融する温度である。それゆえ本発明のガラスは低温でエネルギー消費を少なく溶融することができる。なお10dPa・sの粘度の温度を1000℃以下とするためには、アルカリ金属酸化物やZnOを増量することにより達成することができる。特に965℃以下にするにはZnOを7.4%以上とすることが好ましい。
また本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、ジュメットとシールするために、ガラスの30℃〜380℃の範囲における熱膨張係数が85〜105×10−7/℃、好ましくは85〜100×10−7/℃、より好ましくは90〜100×10−7/℃、更に好ましくは91〜98×10−7/℃、特に好ましくは92〜96×10−7/℃であることが好ましい。
また本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、体積抵抗が極力高いことが好ましい。具体的には150℃における体積抵抗値が、Logρ(Ω・cm)で7以上、特に9以上、さらには10以上であることが望ましい。なおガラスの体積抵抗が低いと、例えばダイオードの場合は電極間にわずかに電気が流れるようになり、あたかもダイオードに平行して抵抗体を設置したような回路を生じてしまう。
また本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、30℃−36N硫酸の5質量%溶液に60秒間浸漬した場合に、単位面積当たりの重量減(μg/cm)が1000μg/cm以下、500μg/cm以下、300μg/cm以下、200μg/cm以下、150μg/cm以下、120μg/cm以下、100μg/cm以下、80μg/cm以下であることが好ましい。この値以下であれば、めっき処理工程においてガラス表面にクラック等が発生し難くなるため好ましい。
次に本発明の半導体封入用無鉛ガラスからなる半導体封入用外套管の製造方法を説明する。
工業的規模での半導体封入用外套管の製造方法は、ガラスを構成する成分を含む鉱物や精製結晶粉末を計測混合し、炉に投入する原料を調合する調合混合工程と、原料を溶融ガラス化する溶融工程と、溶融したガラスを管の形に成形する成形工程と、管を所定の寸法に切断する加工工程を含む。
まずガラス原料を調合混合する。原料は、酸化物や炭酸塩など複数の成分からなる鉱物や不純物からなっており、分析値を考慮して調合すればよく、原料は限定されない。これらを重量換算で計測し、Vミキサーやロッキングミキサー、攪拌羽根のついたミキサーなど規模に応じた適当な混合機で混合し、投入原料を得る。
次に原料をガラス溶融炉に投入し、ガラス化する。溶融炉は、ガラス原料を溶融しガラス化するための溶融槽と、ガラス中の泡を上昇除去するための清澄槽と、清澄されたガラスを成形に適当な粘度まで下げ、成形装置に導くための通路(フィーダー)とを有するものが一般的である。溶融炉は、耐火物や内部を白金で覆った炉が使用され、バーナーによる加熱やガラスへの電気通電によって加熱される。投入された原料は通常1100℃〜1600℃の溶解槽でガラス化され、さらに1100℃〜1400℃の清澄槽に入る。ここでガラス中の泡を浮上させて泡を除去する。清澄糟から出たガラスは、フィーダーを通って成形装置に移動するうちに温度が下がり、ガラスの成形に適した粘度10〜10dPa・sになる。
次いで成形装置にてガラスを管状に成形する。成形法としてはダンナー法、ベロ法、ダウンドロー法、アップドロー法が適用可能である。
その後、ガラス管を所定の寸法に切断することにより、半導体封入用外套管を得ることができる。ガラス管の切断加工は、管1本ずつをダイヤモンドカッターで切断することも可能であるが、大量生産に適した方法として、多数の管ガラスを1本に結束してからダイヤモンドホイールカッターで切断し、一度に多数の管ガラスを切断する方法が一般的に用いられている。
次に本発明のガラスからなる外套管を用いた半導体素子の封入方法を述べる。
まず外套管内で、ジュメット線などの金属線が半導体素子を両側から挟み込んだ状態となるように冶具を用いてセットする。その後、全体を650℃以下の温度に加熱し、外套管を軟化変形させて半導体素子を気密封入する。
ところで上記方法により作製された半導体素子の気密封入体は、外部に露出した金属線端部の表面に熱処理の影響で酸化膜が形成されており、このままの状態では半田コーティング、Snメッキ、Niメッキ等を施すことができない。そのため気密封入体に酸処理を施して、金属線端部表面に形成された酸化膜を剥離することが行われる。酸処理としては、50℃の有機スルホン酸で5〜10分間処理したり、36N硫酸80質量%に過酸化水素(15%)を0.1質量%添加したもので80℃20秒間処理したり、36N硫酸5%で20〜80℃で1分間処理したりする方法が採用される。
続いて、金属線の酸化膜が取り除かれた気密封入体を市水で洗浄した後、SnやNi硫酸メッキ、或いは半田ディップなどの工程を経て金属線端部が被覆することにより、シリコンダイオード、発光ダイオード、サーミスタなどの小型の電子部品を作製することができる。
なお本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、ガラス管に成形して使用する以外にも、例えば、粉末状にしてペースト化し、半導体素子に巻き付けて焼成することで半導体素子を封入することもできる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。なお本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
表1は、本発明の実施例(試料No.1〜3、6〜14)及び比較例(試料No.4、5)を示している。比較例は米国特許7,102,242号に記載された実施例A、Bに相当するものである。
各試料は次のようにして調製した。ます表中に記載のガラス組成となるように、ガラス原料を調合し、白金ポットを用いて1200℃で3時間溶融し、成形して各種の評価に供した。なおガラス原料としては、珪石粉、酸化アルミニウム、硼酸、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸リチウム、硝酸ソーダ、炭酸カリウム、酸化チタン、酸化セリウム等を使用した。
次に得られた試料について、熱膨張係数、10dPa・sにおける温度、耐酸性(重量減少)、体積抵抗、及び結晶析出粘度(ガラス内及び界面)を評価した。
表1〜3から明らかなように、本発明の実施例である試料No.1〜3及び6〜14は、650℃以下で封入可能であり、また良好な耐酸性を示した。さらに結晶析出粘度が高く、失透が生じ難いことが確認された。
熱膨張係数は、直径約3mm、長さ約50mmの円柱状の測定試料を用いて、自記示差熱膨張計により30〜380℃の温度範囲における平均線熱膨張係数を測定した値である。
封入温度は次のようにして求めた。まずASTM C338に準拠するファイバ法により軟化点を測定した。次に、白金球引き上げ法により作業点領域の粘度に相当する温度を求めた。最後に、これらの粘度と温度をFulcherの式に当てはめて、10dPa・sにおける温度を算出し、これを封入温度とした。10dPa・sにおける温度も同様に求めた。
耐酸性(重量減少)は、30×30×5mmのガラス板を作成し、それの鏡面研磨を行なった。これを洗浄後120℃で2時間以上乾燥して重量を計測し、30℃−36N硫酸の5質量%溶液に60秒間浸漬したのち、60秒洗浄し、120℃で2時間以上乾燥させた後の重量を計測して重量減少を求め、単位表面積(μg/cm)あたりの重量減少で表示した。
150℃における体積抵抗率は、ASTM C−657に準拠した方法で測定した値ある。
結晶析出粘度は、試料を粉砕し、ふるいで粒度をそろえた後、白金の容器に入れ温度傾斜のある炉で24時間保管後、その底面を観察して界面結晶の析出温度を、また底面から2mmの位置にある結晶をガラス内結晶析出温度とし、その最も低い温度を求めた。その後、これらの温度を粘度に換算して結晶析出粘度とした
本発明の半導体封入用無鉛ガラスは、シリコンダイオード、発光ダイオード、サーミスタ等の半導体素子の封入に用いられるガラス外套管材料として好適である。

Claims (4)

  1. ガラス組成として、モル%で、SiO 45〜58%、Al 0〜6%、B 14.5〜30%、MgO 0〜3%、CaO 0〜3%、ZnO 4.2〜14.2%、LiO 5〜12%、NaO 0〜15%、KO 0〜7%、LiO+NaO+KO 15〜30%、TiO 0.1〜8%含有し、ZnO/LiOが0.84〜2の範囲内にあることを特徴とする半導体封入用無鉛ガラス。
  2. SiO+TiOが52.1〜56.5%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体封入用無鉛ガラス。
  3. 10dPa・sの粘度に相当する温度が650℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体封着用無鉛ガラス
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のガラスからなることを特徴とする半導体封入用外套管。
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