JP2012116183A - 射出成形用ハードコートフィルム積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材層を形成するポリカーボネート樹脂等のフィルムの片面に、光硬化性を有する籠型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を塗布して硬化させることで、厚さが20μm以上であり、波長550nmでの透過率が90%以上であって、且つ、ガラス転移温度が230℃以上のハードコート層を形成して射出成形用ハードコートフィルム積層体を得るようにする。
【選択図】なし
Description
[1]ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれた1種の樹脂の単層又は2種以上の複数層からなる基材層と、該基材層の片面に積層一体化されたハードコート層とを備えた射出成形用ハードコートフィルム積層体であって、前記ハードコート層は、光硬化性を有する籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させて厚みが20μm以上からなり、波長550nmでの透過率が90%以上であって、且つ、ガラス転移温度が230℃以上であることを特徴とする射出成形用ハードコートフィルム積層体。
RSiX3 ・・・(1)
〔式(1)中、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、Xはアルコキシ基、又はアセトキシ基から選ばれる加水分解基を示す。〕で表わされるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させて得られるものであることを特徴とする[1]に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。
[RSiO3/2]n ・・・(2)
〔式(2)中、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、nは8、10、12又は14を示す。〕で表わされる籠型シルセスキオキサン樹脂であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。
図1に、本発明の射出成形用ハードコートフィルム積層体1の一実施形態を示す。このハードコートフィルム積層体1は、ポリカーボネート、PMMA、及びPETからなる群から選ばれた1種の樹脂の単層又は2種以上の複数層からなる基材層4の片面にハードコート層2とプラスチックフィルムのカバー層3が積層一体化されたものからなる。基材層を形成する樹脂はフィルム状のものを用いるのがよく、好適には、ポリカーボネート、PMMA、及びPETからなる群から選ばれた1種の樹脂フィルムを単独で基材層として用いてもよく、2種以上の樹脂フィルムを積層させた複数層のものを基材層として用いてもよい。なかでも、ポリカーボネートフィルム、PMMAフィルム、若しくはPETフィルムの単層からなる基材層、又は、ポリカーボネートフィルムとPMMAフィルムとが2枚貼り合わされた基材層がより好適である。
RSiX3 ・・・(1)
で表わされるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させてなるものが挙げられる。なお、前記一般式(1)において、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、Xはアルコキシ基、アセトキシ基等の加水分解基を示す。
[RSiO3/2]n ・・・(2)
で表される籠型シルセスキオキサン樹脂であることが好ましい。なお、前記一般式(2)において、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、nは8、10、12又は14を示す。
下記構造式(4)
ハードコート部を備えた成形体に対してJIS K5600−5−4 引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して行った。また、スチールウール試験を行った。スチールウール試験は消しゴム試験機(株式会社本光製作所製)を用い、スチールウール#0000を用いて行い、荷重500gでスチールウールを往復させた。
ハードコート部を備えた成形体に対して曲げ試験を行った。試験方法としては、中央が開口している土台の上に(開口部:80mm×50mm)、120mm×30mmの試験片を置き、上方から、押し芯先端R:SR5、速度:5mm/cm、押し込み深さ40mmまで押し込んだときの曲げ応力、及びハードコート層の表面状態を観察した。
上記の液状の光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが0.025mmとなるように塗布し、実施例1と同様の方法でハードコート部を備えた射出成形体8を得た後、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
ポリカーボネートフィルムとPMMAフィルムとが貼り合わされたポリカーボネート・PMMAフィルム(住友化学製、商品名「テクノロイC001」)のポリカーボネートフィルム側を予めシランカップリング剤(信越化学工業製、商品名「KBE−903」)で表面処理した。表面処理したポリカーボネートフィルム側に上記の液状の光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが0.07mmとなるように塗布し、実施例1と同様の方法でハードコート部を備えた射出成形体8を得た後、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
上記の液状の光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが0.015mmとなるように塗布し、実施例1と同様の方法でハードコート部を備えた射出成形体8を得た後、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例としてポリカーボネートシートの表面にアクリル系ハードコートが施された三菱ガス化学製商品名ユーピロン・シートMR58(厚み0.65mm)を貼着して、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
上記の液状の光硬化性樹脂組成物を、予めシランカップリング剤(信越化学工業製、商品名「KBE−903」)で表面処理したPMMAフィルム(住友化学製、商品名「テクノロイS001G」)に硬化後の厚みが0.1mmとなるように塗布し、実施例1と同様の方法で射出成形用ハードコートフィルム積層体1を得た。その後、実施例1と同様の方法で射出樹脂をPMMA樹脂(住友化学製、商品名「スミペックス HT55X」)にして、樹脂温度250℃、金型温度80℃、設定射出圧力129MPa、射出時間6秒の条件で射出することによって、図3に示すような厚み1.6mmのPMMA樹脂からなる樹脂成形体7の表面にハードコートフィルム積層体1からなるハードコート部を備えた射出成形体8を得た。実施例1と同様に評価を行った結果を表1に示す。
上記構造式(4)で表わされるシルセスキオキサン15部、ジペンタエリスリトール(日本化薬社製、商品名「KAYARAD DPHA」)55部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートDCP−A」)30部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGACURE184」)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。
上記構造式(4)で表わされるシルセスキオキサン70部、ジペンタエリスリトール(日本化薬社製、商品名「KAYARAD DPHA」)20部、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製、商品名「ライトアクリレートDCP−A」)10部、及びヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「IRGACURE184」)2.5部を均一に攪拌混合した後、脱泡して液状の光硬化性樹脂組成物を得た。
上記実施例1で用いた液状の光硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが0.050mmとなるように基材層用のPET上に塗布し、その上から別のカバー層用のPETを、塗工した光硬化性樹脂へ圧着した後、超高圧水銀ランプにて紫外線を6400mJ/cm2の照射露光量で照射してハードコート層を硬化せしめた。硬化後、基材層用及びカバー層用のPETをそれぞれ剥離することによってハードコート層のみのフィルムを得た。
ハードコート層のみの光線透過率は分光光度計(株式会社日立製作所製、Spectrophotometer U−4000)で測定したところ、550nmでの透過率91.7%であった。結果を図4に示す。
ハードコート層のみのガラス転移温度は動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製、DVE−V4レオスペクトラー)で測定した。結果は図5に示したとおりであり、tanδで表されるガラス転移温度は230℃までの測定では観測されなかった。なお、ここで、E'は貯蔵弾性率を示し、E''は損失弾性率を示し、tanδ=E''/E'である。
2:ハードコート層
3:カバー層
4:基材層
5:第1射出成形型
6:第2射出成形型
7:樹脂成形体
8:射出成形体
Claims (7)
- ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれた1種の樹脂の単層又は2種以上の複数層からなる基材層と、該基材層の片面に積層一体化されたハードコート層とを備えた射出成形用ハードコートフィルム積層体であって、前記ハードコート層は、光硬化性を有する籠型シルセスキオキサン樹脂を含有した光硬化性樹脂組成物を硬化させて厚みが20μm以上からなり、波長550nmでの透過率が90%以上であって、且つ、ガラス転移温度が230℃以上であることを特徴とする射出成形用ハードコートフィルム積層体。
- 前記籠型シルセスキオキサン樹脂は、下記一般式(1):
RSiX3 ・・・(1)
〔式(1)中、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、Xはアルコキシ基、又はアセトキシ基から選ばれる加水分解基を示す。〕で表わされるケイ素化合物を有機極性溶媒及び塩基性触媒存在下で加水分解反応させると共に一部縮合させ、得られた加水分解生成物を更に非極性溶媒及び塩基性触媒存在下で再縮合させて得られるものであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。 - 前記籠型シルセスキオキサン樹脂が、下記一般式(2):
[RSiO3/2]n ・・・(2)
〔式(2)中、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基又はビニル基を示し、nは8、10、12又は14を示す。〕で表わされる籠型シルセスキオキサン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。 - 前記ハードコート層側の表面にプラスチックフィルムのカバー層を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。
- 基材層の厚みが30〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の射出成形用ハードコートフィルム積層体。
- ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、及びポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれた1種の樹脂の単層又は2種以上の複数層からなる基材層とハードコート層とが積層一体化された射出成形用ハードコートフィルム積層体の製造方法であって、基材層の片面に光硬化性を有する籠型シルセスキオキサン樹脂を含んだ光硬化性樹脂組成物を塗布して硬化させることで、厚さが20μm以上であり、波長550nmでの透過率が90%以上であって、且つ、ガラス転移温度が230℃以上のハードコート層を形成することを特徴とする射出成形用ハードコートフィルム積層体の製造方法。
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