JP2012116603A - クローラベルトの分解吊り具 - Google Patents

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Abstract

【課題】クローラベルトの分解作業を効率よくおこなうことができるクローラベルトの分解吊り具を提供する。
【解決手段】分解吊り具50は、クローラベルトのシューの両端に対応して平行に延びる二つの主材511を有する支持枠51と、支持枠51に開閉可能に設けられ、閉位置では分離されたクローラベルトの幅方向の両端をそれぞれ把持する把持具521、および、把持具521を回動可能に保持するために二つの主材511のそれぞれにおける二箇所に固着された保持部材522を有する把持機構52と、把持具521により分離されたクローラベルトの両端を把持した状態で分解吊り具50を吊り上げるために設けられたベルト吊り上げ用のロープ取付部53と、を備え、把持具521には、分解吊り具50のみを吊り上げるために把持具521の回動中心より外側において吊り具吊り上げ用のロープ取付部が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、クローラクレーンなどの大型の建設機械の下部走行体を構成するクローラを分解して運搬するときに用いるクローラベルトの分解吊り具に関する。
クローラクレーンなどの大型の建設機械を運搬する場合、道路を通行する上で質量、幅および高さなどの制限を受けるため、建設機械の下部走行体と上部旋回体とからなる機械本体から下部走行体の左右のクローラなどを分解して運搬する必要がある。特に、クローラの質量が制限値以上になる超大型の建設機械の場合、クローラをさらに分解する必要がある。
そこで、クローラのクローラベルトの一部をフレームから取り外すための分解吊り具が提案されている。特開2009−173427号公報(特許文献1)では、クローラベルトのアッパーローラ側部分のシューの両端にそれぞれ対応して平行に延びる二つの主材を有する支持枠と、この支持枠の各主材にそれぞれ設けられ、且つ一部をシューの一端に引っ掛ける複数本の引っ掛けロープと、支持枠をクレーンで吊り上げるための吊り上げロープ用の吊り環とを備えるクローラベルトの分解吊り具が提案されている。
特開2009−173427号公報
しかしながら、特許文献1に記載の分解吊り具は、複数本の引っ掛けロープをシューに対して一つ置きに手作業で引っ掛ける必要があるため、クローラベルトの分解作業に手間がかかるといった問題点があった。
本発明によるクローラベルトの分解吊り具は、クローラクレーンのサイドフレームの外周に装着されたクローラベルトの一部を分離した後、分離されたクローラベルトを吊り上げるために用いるクローラベルトの分解吊り具であって、分離されたクローラベルトの幅方向の両端辺にそれぞれ対応して平行に延びる二つの主材を有する支持枠と、支持枠に開閉可能に設けられ、閉位置では分離されたクローラベルトの幅方向の両端をそれぞれ把持する把持具、および、把持具を回動可能に保持するために二つの主材のそれぞれにおける少なくとも二箇所に固着された保持部材を有する把持機構と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、クローラベルトの分解作業を効率よくおこなうことができるクローラベルトの分解吊り具を提供することができる。
クローラクレーンの側面図である。 クローラの外観斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具によりクローラベルトの一部を取り外す様子を示す側面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具の外観斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具の平面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具の正面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具の平面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具における保持部材を示す図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具における把持具を示す図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具をクローラに載置させた状態を示す正面断面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る分解吊り具をクローラベルトに取り付けた状態を示す正面断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具の外観斜視図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具の正面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具における保持部材を示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具における把持具を示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具をクローラに載置させた状態を示す正面断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る分解吊り具をクローラベルトに取り付けた状態を示す正面断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る分解吊り具の外観斜視図である。 本発明の第三の実施の形態に係る分解吊り具の平面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る分解吊り具によりクローラベルトの一部を取り外す様子を示す側面図である。
以下、本発明によるクローラベルトの分解吊り具の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による分解吊り具でクローラベルトを分解する必要があるクローラクレーンの一例を示す図である。クローラクレーン110は、図1に示すように、下部走行体3と、下部走行体3上に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、上部旋回体2に起伏可能に軸支されたブーム1と、作業時の機体のバランスをとるためのカウンタウェイト20と、を備えている。クローラクレーン110は、サイドフレーム4の外周に装着されたクローラベルト(履帯とも呼ぶ)11を有するが、輸送時の重量制限のためクローラベルト11のアッパーローラ7側の一部分を分離することがある。本発明の分解吊り具は、分離したクローラベルト11をほぼ水平状態に保持して、クローラクレーン110とは別に用意したクレーン(補助クレーン)で吊り上げて分解する際に使用される。
下部走行体3は、ロアフレーム(不図示)および一対のクローラ101を有している。ロアフレームとクローラ101は、輸送時にそれぞれ分解される。この明細書におけるクローラ101は、図2および図3に示すように、サイドフレーム4と、走行モータやスプロケットを含む走行駆動装置5,6と、走行駆動装置5,6で駆動されるクローラベルト11と、アッパーローラ7と、ロアローラ8とを備えている。
クローラベルト11は、走行駆動装置5,6、アッパーローラ7およびロアローラ8を介してサイドフレーム4の外周において、多数のシュー9を連結ピン10で回動自在につないで無限軌道として構成されている。走行モータにより走行駆動装置5,6を駆動させると、クローラベルト11はサイドフレーム4の外周に沿って移動する。
図3は、分解されたクローラ101のアッパーローラ7側のクローラベルト11の一部を分解吊り具50によって取り外す様子を示している。以下、クローラベルト11の分解吊り具50について説明する。
―第一の実施の形態―
(分解吊り具の全体構成)
第一の実施の形態に係るクローラベルト11の分解吊り具50は、図4に示すように、矩形枠状の支持枠51と、支持枠51の四隅に固着される把持機構52と、クローラベルト吊り上げ用のロープ取付部53と、を備えている。支持枠51は、互いに平行に配置される一対の主材511と、一対の主材511の長手方向の両端部近傍において主材511同士を所定の間隔で連結する一対の連結材512とを含んで構成されている。
二つの主材511は、図3および図5に示すように、分解吊り具50をクローラベルト11上に載置させたときに、クローラベルト11のアッパーローラ7側のシュー9の両端にそれぞれ対応して平行に延びるように、所定の間隔をあけて配置されている。すなわち、主材511同士の間隔は、主材511に固着される把持機構52がシュー9の両端を把持可能な位置に配置されるように設定されている。主材511および連結材512は、断面I字状の鋼材である。
(把持機構)
把持機構52は、図4〜図7に示すように、一対の主材511の長手方向の両端部近傍に配置される連結材512に対応して、四つ装着されている。把持機構52は、クローラベルト11を把持する把持具521と、把持具521を回動可能に保持する二枚の保持部材522と、を有している。
保持部材522は、図4、図6〜図8に示すように、一端が主材511に溶接された平板状部材であって、連結材512の延長線上に延在するように、支持枠51の四隅にそれぞれ二枚ずつ固着されている。二枚の保持部材522の間には、後述する把持具521のアーム521Aが挿入可能な間隙が形成されている。
保持部材522には、図8に示すように、支持枠51側上端近傍に設けられる固定ピン挿入孔522bと、固定ピン挿入孔522bの外側に設けられる回動軸ピン挿入孔522aと、回動軸ピン挿入孔522aの外側に設けられる規制ピン挿入孔522cと、が設けられている。固定ピン挿入孔522bと、規制ピン挿入孔522cと、は同一径とされる。
把持具521は、図4、図6、図7および図9に示すように、保持部材522に回動可能に取り付けられる平板状のアーム521Aと、アーム521Aに固着されている断面C字状の鋼材であるキャッチ521Bと、を有している。キャッチ521Bは、支持枠51側(内側)が開放され、また、図5に示すように、主材511と平行に配置されている。キャッチ521Bの長さは、アッパーローラ7側の分解対象であるクローラベルト11の幅方向の両端辺を全長に渡って把持するに必要な長さを有している。把持とは、左右一対のC字形状のキャッチ凹部でシュー9の端辺を左右方向から挟み込むように掴む操作である。
図9に示すように、アーム521Aには、上記した保持部材522の回動軸ピン挿入孔522a(図8参照)に対応して形成される回動軸ピン挿入孔521aと、上記した保持部材522の固定ピン挿入孔522b(図8参照)に対応して形成される固定ピン挿入孔521bと、上記した保持部材522の規制ピン挿入孔522c(図8参照)に対応して形成される係合部521cと、シャックルピン63が挿入されるシャックルピン挿入孔521dとが設けられている。
シャックルピン挿入孔521dは、図6に示すように、把持具521の回動中心よりも支持枠51の外側に配置される。
把持具521は、二枚の保持部材522の間に挿入された状態で、把持具521の回動軸ピン挿入孔521aと保持部材522の回動軸ピン挿入孔522aとに回動軸ピン61が挿通されることで、保持部材522に回動可能に保持されている。
保持部材522に回動可能に保持されている把持具521は、固定ピン挿入孔521bに規制固定ピン62が挿通されていないときは(図10参照)、回動軸ピン61を回動中心として回動可能である。把持具521が回動可能な姿勢をシュー非把持分解吊り具吊り上げ姿勢と呼び、分解吊り具50をクローラベルト11の上面に載置する際にこの姿勢をとる。
シュー非把持分解吊り具吊り上げ姿勢においては(図10参照)、規制固定ピン62は、保持部材522の規制ピン挿入孔522cに挿着されている。また、シャックル14は、シャックルピン挿入孔521dにシャックルピン63を挿入して把持具521に取り付けられている。後述するように、シャックルピン挿入孔521dに接続したシャックル14で分解吊り具50を吊り上げることにより、把持具521がシュー非把持分解吊り具吊り上げ姿勢となり、規制固定ピン62は、把持具521の係合部521cと係合して把持具521の回動を規制する。
一方、固定ピン挿入孔521bに規制固定ピン62が挿通されているときは(図6、図11参照)、回動軸ピン61を回動中心とした把持具521の回動が禁止される。分離した複数枚のシュー9の両端辺を把持具521で把持しながら分解吊り具50で分解したクローラベルト11を吊り上げる際にこの姿勢をとる。把持具521の回動が禁止された姿勢をシュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢と呼ぶ。
シュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢において(図6、図11参照)、把持具521の固定ピン挿入孔521bと保持部材522の固定ピン挿入孔522bとに規制固定ピン62が挿通され、把持具521は、キャッチ521Bが回動中心のほぼ真下の位置となる姿勢をとる。固定ピン挿入孔521b,522bに規制固定ピン62が挿通されているとき、把持具521は回動が禁止されたシュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢をとる。
ベルト吊り上げ用のロープ取付部53は、図4、図6および図8に示すように、一対の主材511の長手方向の両端部近傍で連結材512が接続されている箇所において、主材511の上面に固着されている。シュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢で分解吊り具50を吊り上げるとき、ロープ取付部53にはシャックル14が接続され、分解吊り具50は分離した一部のクローラベルト11を把持した状態でロープ19で吊り上げられる。
次に、第一の実施の形態に係る分解吊り具50を用いてクローラベルト11のアッパーローラ7側部分を分解して、搬送用トラックの荷台に載置するときの一連の作業手順について説明する。
(1)クローラベルト分離前準備作業
クローラベルト11の一部分解作業に先立って、分離するクローラベルト11以外の部分を固定具31によってサイドフレーム4に固定しておく(図3参照)。
(2)分解吊り具のクローラベルト上面への載置作業
分解吊り具50については、以下の前準備を経て、図3に示すように分解吊り具50を補助クレーンで吊り上げてクローラベルト11の上面に載置する。なお、分解吊り具50は適宜の保管場所に保管されている。
上記前準備では、補助クレーンで分解吊り具50を吊り上げる前に、保持部材522の規制ピン挿入孔522cに規制固定ピン62を予め挿着するとともに、把持具521のシャックルピン挿入孔521dにシャックルピン63を挿入してシャックル14を取り付ける。シャックル14には、補助クレーンのフック30に吊り下げられているロープ19を接続する。
補助クレーンを操作してフック30を上昇させて分解吊り具50を吊り上げる。図10に示すように、把持具521の最も外側のシャックルピン挿入孔521dに取り付けたシャックル14で分解吊り具50を吊り上げるので、アーム521Aは回動軸ピン61を回動支点として主材511から離れる方向に回動して開いた状態となる。このとき、把持具521の係合部521cが規制固定ピン62に係合している。これにより、把持具521は、外方への回動が規制されて把持機構52が開いた状態である開位置において固定されている。
したがって、補助クレーンを操作してフック30を上昇させると、ロープ19により把持具521が外方へ回動して開位置において固定され、分解吊り具50のみが吊り上げられることとなる。つまり、アーム521Aにおいてシャックルピン挿入孔521dが形成される部分は、クローラベルト11の分解吊り具50のみを吊り上げるための吊り具吊り上げ用のロープ取付部とされている。
補助クレーンを操作して、図5および図10に示すように、一対の主材511がそれぞれクローラベルト11の幅方向の両端辺に対応して配置されるように、支持枠51をクローラベルト11の上面に載置する。
(3)分解吊り具によるクローラベルト把持作業
支持枠51をクローラベルト11の上面に載置した図10に示す状態では、アーム521Aがロープ19で引き上げられ、把持具521は主材511の外側に向かって回動した姿勢にある。この把持機構52が開いた状態の姿勢において、補助クレーンのフック30に吊り下げられているロープ19を緩め、シャックル14をアーム521Aから取り外して、支持枠51のベルト吊り上げ用のロープ取付部53に取り付ける。このとき、把持具521は、その自重により回動軸ピン61を回動中心として、図11に示すように、主材511に近づく方向に回動する。把持具521の回動により、C字形状のキャッチ521Bの内部にシュー9の両端辺が入り込み、シュー9がキャッチ521Bにより把持可能状態とされる。そして、規制固定ピン62を規制ピン挿入孔522cから取り外し、規制固定ピン62を、把持具521の固定ピン挿入孔521bと保持部材522の固定ピン挿入孔522bとに挿入してアーム521Aの回動を禁止する。すなわち、把持機構52を閉位置において固定して、分解吊り具50をシュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢とする。
分離させるクローラベルト11の前後端の連結ピン10を抜いて、クローラベルト11のアッパーローラ7側部分を他の部分から分離する(図3参照)。補助クレーンのフック30によってロープ19を引き上げると、分離したクローラベルト11が、キャッチ521Bで把持され、水平の状態で吊り上げられる。分解吊り具50によって水平に吊り上げられたクローラベルト11を、分解吊り具50とともに輸送車両の荷台上に載置する。ロープ19を緩めてシャックル14から取り外し、分解吊り具50をクローラベルト11とともに輸送する。
分解したクローラベルト11を組立てる作業について簡単に説明する。
輸送された状態の分解吊り具50のシャックル14にロープ19を接続し、補助クレーンで、分解したクローラベルト11を分解吊り具50で把持したまま、クローラ101のサイドフレーム4のアッパーローラ7上に載置する。クローラベルト11の両端のシュー9を、サイドフレーム4から取り外さなかったシュー9に連結ピン10で連結して無限軌道を構成する。その後、シャックル14をロープ取付部53から取り外し、把持具521のシャックルピン挿入孔521dにシャックルピン63で取り付けるとともに、規制固定ピン62を固定ピン挿入孔521b,522bから取り外して規制ピン挿入孔522cに挿着する。シャックル14にロープ19を接続して補助クレーンで分解吊り具50のみを吊り上げる。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)分解吊り具50は、分解されたクローラベルトの両端辺に沿って延在する二本の主材511を含む支持枠51と、支持枠51に開閉可能に設けられ、分離されたクローラベルト11の幅方向の両端辺を外側から把持する把持具521を有する把持機構52とを備えている。支持枠51を分離するクローラベルト11の上面に載置させ、分離するクローラベルト11の両端辺を把持具521で把持し、分解吊り具50と分離されたクローラベルト11とを吊り上げ、たとえば運搬車両の荷台まで搬送するようにした。したがって、分離したクローラベルト11を水平状態で吊り上げる際に、従来技術において行われていたロープの掛け回し作業が不要となり、分離したクローラベルト11の吊り上げ作業性を向上することができる。
(2)把持機構52は、支持枠51の四隅に設けられ、支持枠51に固着した保持部材522と、保持部材522に回動軸ピン61を中心に回動可能に設けられた把持具521とを備えている。把持具521のシャックルピン挿入孔521dにシャックル14を取り付けてロープ19で分解吊り具50を吊り上げる際、ロープ張力により、把持具521のキャッチ521Bが支持枠51の外側に開くように構成されている。また、規制ピン挿入孔522cに規制固定ピン62を挿着して把持具521の過度の回動が規制されるように構成されている。したがって、シャックル14を介してロープ19をシャックルピン挿入孔521dが形成されるアーム521Aの外側端部である吊り具吊り上げ用のロープ取付部に取り付ける簡易な作業で、分解吊り具50のみを吊り上げる準備を完了させることができる。
(3)把持具521は、分解吊り具50をクローラベルト11上に載置させるだけで、把持具521の自重により、クローラベルト11の両端辺を把持する方向に回動するように構成されている。そのため、シャックル14を介してロープ19で吊り上げた分解吊り具50をクローラベルト11の上面に載置し、ロープ19を緩める操作だけで把持具521によりクローラベルト11の両端辺を把持することができる。これにより、クローラベルト11の分解作業をより効率よくおこなうことができる。
(4)クローラベルト11の両端辺を把持した把持具521の姿勢を固定して分解吊り具50とクローラベルト11を吊り上げるようにした。すなわち、固定ピン挿入孔522b,521bに規制固定ピン62を挿着することで、キャッチ521Bにシュー9の両端を把持させた姿勢において把持具521を固定させ、シャックル14を介してロープ19をベルト吊り上げ用のロープ取付部53に取り付ける簡易な作業で、分解したクローラベルト11を吊り上げる準備を完了させることができる。
(5)(1)〜(4)により、クローラベルト11の分解作業を効率よくおこなうことができるクローラベルト11の分解吊り具50を提供することができる。
(6)把持具521のキャッチ521Bは、分離するクローラベルト11の全長と同様の長さとした。換言すると、キャッチ521Bによりクローラベルト11の両端辺の全部を把持する構成とした。そのため、分離したクローラベルト11を水平に保った状態で吊り上げることができる。これにより、分離したクローラベルト11を損傷させることなく搬送用のトラックの荷台に載置させることができ、搬送した後、分離したクローラベルト11を損傷させることなく再びサイドフレーム4に装着することができる。
(7)主材511を連結させる連結材512に対応して、把持機構52およびベルト吊り上げ用のロープ取付部53が配置されている。したがって、支持枠51において剛性の高い部分にロープ19が装着されることになるため、支持枠51の変形を抑えて確実に分解したクローラベルト11を吊り上げることができる。
―第二の実施の形態―
図12〜図17を参照して第二の実施の形態に係るクローラベルト11の分解吊り具50を説明する。第二の実施の形態では、図12〜14に示すように、クローラベルト吊り上げ用のロープ取付部53が主材511の上面に固着されておらず(図4および図6参照)、アーム621Aがベルト吊り上げ用のロープ取付部53としての機能を担う。以下、詳しく説明する。なお、第一の実施の形態と同様の箇所には同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
第二の実施の形態の把持機構52は、アーム621Aおよびキャッチ621Bを有する把持具621と、把持具621を回動可能に保持する保持部材622とを含んで構成される。保持部材622は、第一の実施の形態と同様に、一端が主材511に溶接された平板状部材であって、連結材512の延長線上に延在するように、支持枠51の四隅にそれぞれ二枚ずつ固着されている(図12および図14参照)。保持部材622は、図14に示すように、外側端部に設けられる回動軸ピン挿入孔622aと、回動軸ピン挿入孔622aよりも内側に設けられる規制ピン挿入孔622cと、を有している。第二の実施の形態では、アーム621Aを把持位置において固定する固定ピン挿入孔522b(図8参照)は形成されていない。
把持具621は、第一の実施の形態と同様に、キャッチ621Bと、保持部材622に回動可能に取り付けられる平板状のアーム621Aと、を有している。アーム621Aには、図13および図15に示すように、上記した保持部材622の回動軸ピン挿入孔622a(図14参照)に対応してアーム621Aの中央に形成される回動軸ピン挿入孔621aと、上記した保持部材622の規制ピン挿入孔622c(図14参照)に対応して形成される係合部621cと、シャックルピン63が挿入されるシャックルピン挿入孔621d、621eと、を有している。第二の実施の形態では、上記した保持部材622と同様に、固定ピン挿入孔521b(図9参照)は形成されていない。
シャックルピン挿入孔621d、621eは、図13に示すように、アーム621Aの回動中心の外側と内側に配置される。
把持具621は、図13に示すように、二枚の保持部材622の間に挿入されて把持具621の回動軸ピン挿入孔621aと保持部材622の回動軸ピン挿入孔622aとに回動軸ピン61が挿通されることで、保持部材622により回動可能に保持される。
規制固定ピン62は、保持部材622の規制ピン挿入孔622cに挿着されると、アーム621Aの係合部621cと係合して把持具621の回動移動を規制する。
次に、第二の実施の形態に係る分解吊り具50を用いてクローラベルト11のアッパーローラ7側部分を分解して、搬送用トラックの荷台に載置するときの一連の作業手順について説明する。
まず、分離するクローラベルト11以外の部分を固定具31によってサイドフレーム4に固定する。
保持部材622の規制ピン挿入孔622cに規制固定ピン62を挿着する。把持具621のシャックルピン挿入孔621dに、シャックルピン63を挿入してシャックル14を把持具621に取り付ける。シャックル14には、補助クレーンのフック30に吊り下げられているロープ19が接続されている。ロープ19に張力がかかると、把持具621はシュー非把持分解吊り具吊り上げ姿勢となる。規制固定ピン62により過度な回動が規制される。
したがって、補助クレーンを操作して、フック30を上昇させれば、クローラベルト11の分解吊り具50のみを吊り上げることができる。つまり、アーム521Aにおいてシャックルピン挿入孔521dが形成される部分は、クローラベルト11の分解吊り具50のみを吊り上げるための吊り具吊り上げ用のロープ取付部とされている。
シュー非把持分解吊り具吊り上げ姿勢をとる把持具621を補助クレーンで吊り上げ、図16に示すように、一対の主材511がそれぞれクローラベルト11の幅方向の両端辺に対応して配置されるように、支持枠51をクローラベルト11に載置する。
なお、分解吊り具50が補助クレーンによって支持されている状態にあっては、ロープ19がシャックル14を介して把持具621を引っ張り上げている。このとき、把持具621の係合部621cが規制固定ピン62に係合しているため、把持具621は外方への回動が規制されて把持機構52が開いた状態である開位置において固定されている。
補助クレーンのフック30を下降させてロープ19を緩めると、把持具621は、把持具621の自重により左右一対のキャッチ621Bが支持枠51に向かうように回動して、C字状のキャッチ621Bの内方にシュー9の両端辺が入り込み、把持具621はシューを把持する姿勢、すなわち、シュー把持分解吊り具吊り上げ姿勢をとる。
図17に示すように、シャックル14を把持具621の回動中心より外側に設けられているシャックルピン挿入孔621dから取り外して、把持具621の回動中心より内側に設けられているシャックルピン挿入孔621eに取り付ける。つまり、第二の実施の形態においては、アーム621Aがベルト吊り上げ用のロープ取付部としての機能を担っている。シャックル14には、補助クレーンのフック30に吊り下げられているロープ19が接続されている。
分離させるクローラベルト11の前後端の連結ピン10を抜いて、クローラベルト11のアッパーローラ7側部分を他の部分から分離する。補助クレーンのフック30によってロープ19を引き上げると、分離したクローラベルト11が、水平の状態で吊り上げられる。
分解吊り具50を用いて補助クレーンで吊り上げたクローラベルト11を搬送用のトラックの荷台上に載置するときには、分解吊り具50によって水平に吊り上げられたクローラベルト11を、分解吊り具50とともに荷台上に載置して、ロープ19およびシャックル14を取り外す。
取り外したシャックル14を把持具621の回動中心の外側に設けられているシャックルピン挿入孔621dに取り付ける。シャックル14に接続されているロープ19を補助クレーンのフック30によって引き上げる。把持具621は、ロープ19により引き上げられるようにして回動し、規制固定ピン62と係合部621cとが係合する。把持具621は、規制固定ピン62により回動が規制されることで開位置において固定される。そのまま、補助クレーンのフック30を上昇させることで、分解吊り具50のみが吊り上げられる。
したがって、第二の実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様に、クローラベルト11の分解作業を効率よくおこなうことができるクローラベルト11の分解吊り具50を提供することができる。なお、第二の実施の形態によれば、固定ピン挿入孔が省略されており、シャックル14の付け替え作業だけで、分解吊り具50のみの吊り上げ準備、および、分解したクローラベルト11の吊り上げ準備をすることができるため、よりスムーズに作業を進めることができる。
―第三の実施の形態―
図18〜図20を参照して第三の実施の形態に係るクローラベルト11の分解吊り具50を説明する。第三の実施の形態に係る分解吊り具50は、図18〜図20に示すように、第二の実施の形態とキャッチを除いて同様の構成とされている。
第三の実施の形態の分解吊り具は、クローラベルト11の前部と後部をそれぞれ把持するように前側キャッチ621Fと後側キャッチ621Rを備えている。すなわち、第一および第二実施形態のキャッチ521Bを2分割したものである。図19および図20に示すように、キャッチ621F,621Rは、分離したクローラベルト11の四隅を含む両端辺の一部を把持するように構成されており、分離したクローラベルト11の中腹は把持しない。
キャッチ621F,621Rのそれぞれの全長は、クローラベルト11を吊り上げたときに、分離したクローラベルト11の中腹が大きく撓むことなくほぼ水平を保てるように、四隅を含む両端辺の所定長さ分を把持するように適宜決定される。
第三の実施の形態によれば、第二の実施の形態と同様に、クローラベルト11の分解作業を効率よくおこなうことができるクローラベルト11の分解吊り具50を提供することができる。さらに、第二の実施の形態に比べて、分解吊り具50の質量を低減することができる。
なお、上記した実施の形態は、以下のように変形することもできる。
[変形例]
(1)把持具521,621は、分解吊り具50をクローラベルト11上に載置させたときに、把持具521,621の自重により回動する構成とされているが、これに限定されない。分解吊り具50のみを吊り上げるときに、把持具521,621をピンなどで固定しておき、クローラベルト11上に分解吊り具50を載置させた後、ピンを取り外して把持具521,621を所定位置に配置させることとしてもよい。
(2)把持機構52は、支持枠長手方向中心線に対して線対称となるように配置される場合に限定されない。さらに、支持枠51において保持部材522、622が固着される箇所、すなわち、使用する把持機構52も四つに限定されない。把持機構52は、分解したクローラベルトを水平状態もしくは中腹が多少の撓みを持った状態で吊り下げることができれば、二つの主材511のそれぞれにおける少なくとも二箇所に設ければよい。分離するクローラベルト11の全長に対応させて、二つの主材511のそれぞれに三箇所以上固着させておいてもよい。
(3)キャッチ521B,621Bは、断面C字状の鋼材に限定されない。支持枠51側が開放されたフック状とされる種々の部材を採用することができる。第一〜第三実施形態のキャッチ521B,621Bは所定長さのC字状であったが、キャッチ521B,621Bは平板鈎型形状としてもよい。ただし、分解したクローラベルトを水平状態もしくは中腹が多少の撓みを持った状態で吊り下げるため、平板鈎型キャッチを支持枠長手方向に所定間隔で複数設ける必要がある。
(4)支持枠51は、断面I字状の鋼材によって、矩形枠状に形成する場合に限定されない。種々の補強部材をさらに追加して高い剛性を有する支持枠51を形成してもよい。
(5)保持部材522,622は、支持枠51に対して別部材として固着する場合に限定されない。支持枠51の主材511を外方に突設させて、把持具521,28を回動可能に保持する保持部材522,622として形成してもよい。
(6)支持枠51を長手方向または幅方向に伸縮自在としてもよい。長手方向または幅方向に伸縮自在とすることで、サイズの異なる種々のクローラベルトの分解が可能となる。
(7)分解吊り具50は、補助クレーンで吊り上げる場合に限定されない。クローラクレーン110自身で分解吊り具50を吊り上げることとしてもよい。
本発明は、上記した実施の形態に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
2 上部旋回体、3 下部走行体、4 サイドフレーム、7 アッパーローラ、8 ロアローラ、9 シュー、10 連結ピン、11 クローラベルト、14 シャックル、19 ロープ、30 フック、31 固定具、50 分解吊り具、51 支持枠、52 把持機構、53 ロープ取付部、61 回動軸ピン、62 規制固定ピン、63 シャックルピン、101 クローラ、110 クローラクレーン、511 主材、512 連結材、521 把持具、521A アーム、521B キャッチ、521a 回動軸ピン挿入孔、521b 固定ピン挿入孔、521c 係合部、521d シャックルピン挿入孔、522 保持部材、522a 回動軸ピン挿入孔、522b 固定ピン挿入孔、522c 規制ピン挿入孔、621 把持具、621A アーム、621B キャッチ、621F 前側キャッチ、621R 後側キャッチ、621a 回動軸ピン挿入孔、621c 係合部、621d,621e シャックルピン挿入孔、622 保持部材、622a 回動軸ピン挿入孔、622c 規制ピン挿入孔

Claims (7)

  1. クローラクレーンのサイドフレームの外周に装着されたクローラベルトの一部を分離した後、分離されたクローラベルトを吊り上げるために用いるクローラベルトの分解吊り具であって、
    前記分離されたクローラベルトの幅方向の両端辺にそれぞれ対応して平行に延びる二つの主材を有する支持枠と、
    前記支持枠に開閉可能に設けられ、閉位置では前記分離されたクローラベルトの幅方向の両端をそれぞれ把持する把持具、および、前記把持具を回動可能に保持するために前記二つの主材のそれぞれにおける少なくとも二箇所に固着された保持部材を有する把持機構と、を備えることを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  2. 請求項1に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記把持具により前記分離されたクローラベルトの両端を把持した状態で前記分解吊り具を吊り上げるために設けられたベルト吊り上げ用のロープ取付部を備え、
    前記把持具には、前記分離されたクローラベルトの両端を把持していない状態で前記分解吊り具を吊り上げるために、前記把持具の回動中心より外側において吊り具吊り上げ用のロープ取付部が設けられていることを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  3. 請求項2に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記ベルト吊り上げ用のロープ取付部は、前記把持具の回動中心より内側において前記把持具に設けられていることを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記把持具は、前記分解吊り具をクローラベルト上に載置させたときに、前記把持具の自重により前記分離されたクローラベルトの両端を把持する前記閉位置に回動することを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記把持具は、前記分離されたクローラベルトの四隅を含む前記分離されたクローラベルトの両端辺の一部、または前記分離されたクローラベルトの両端辺の全部を把持することを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記分離されたクローラベルトの両端を把持していない状態で前記分解吊り具を吊り上げるときに前記把持具の回動を規制することで前記把持具を開位置に固定する規制手段を備えていることを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のクローラベルトの分解吊り具において、
    前記分離されたクローラベルトの両端を把持するときに前記把持具を前記閉位置に固定する固定手段を備えていることを特徴とするクローラベルトの分解吊り具。
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