JP2012117588A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
前記保持器10cを、素リム部19と、一端部をこの素リム部19の外周面に結合し、他端部を他の部分に結合しない自由端とした1個の柱部15cとを有する保持器素子18、18を、円周方向に結合した分割型の保持器とする。又、これら各保持器素子18、18を、合成樹脂を射出成形する事により造る。
【選択図】図1
Description
又、前記各柱部15b、15bの軸方向両側面の直径方向中間部(内周縁部分と外周縁部分とに挟まれた部分)に、軸方向に膨出した凸部17a、17aを、それぞれ設けている。又、それぞれが各ポケット16b、16bの内面の一部を構成する、前記各凸部17a、17aの円周方向側面は、前記各柱部15b、15bの本体部分の円周方向側面と、滑らかに連続している。又、前記各凸部17a、17aは、前述した特許文献1に記載された保持器10aと同様に、パワーローラ3の外側面に形成された内輪軌道6、及び、外輪7の内側面に形成された外輪軌道8の各軌道溝(図13参照)に沿う外面形状(部分円筒面形状)を有し、その大部分を、これら各軌道溝の内側に入り込ませる様にしている。そして、前記リム部13bの外周面と、円周方向に隣り合う柱部15b、15bの円周方向側面(前記各凸部17a、17aの円周方向側面を含む)とで三方を囲まれる部分を、それぞれ前記各玉9を転動自在に保持する為の、前記各ポケット16b、16bとしている。
又、金型が複雑になると、金型内の隅々まで樹脂が行き渡らず、製品の一部に於いて樹脂が欠落している、所謂ショートショットと言われる現象が生じる可能性がある。この様な現象の発生は、品質の良好な保持器を安定して得る事ができず、歩留りが低下し、製造コストが嵩んでしまう為、改良が求められている。
このうちの入力ディスク及び出力ディスクは、相対回転を自在として互いに同心に支持されている。
又、前記各トラニオンは、前記両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされている。
又、前記各支持軸は、前記各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられている。
又、前記各パワーローラは、前記各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で、前記両ディスク同士の間に挟持されている。
更に、前記各スラスト玉軸受は、前記各パワーローラの外側面と前記各トラニオンの内側面との間に設けられている。
このうちの、各柱部は、一端部をこのリム部の周面の円周方向等間隔に結合し、他端部を他の部分に結合しない自由端としている。
そして、前記リム部の周面と円周方向に隣り合う柱部の円周方向側面とで三方を囲まれる部分を、それぞれ前記各玉を転動自在に保持する為のポケットとしている。
この様な本発明のトロイダル型無段変速機を実施する場合に具体的には、請求項2に記載した発明の様に、前記保持器を、前記リム部の一部と、一端部をこのリム部の一部の周面に結合し、他端部を他の部分に結合しない自由端とした1個、又は複数個の前記柱部とを有する複数個の保持器素子を、これら各保持器素子のうち隣り合う各保持器素子の円周方向に対向する端面同士を結合する事で一体とする。
或いは、請求項3に記載した発明の様に、前記保持器を、第一保持器素子と、複数個の第二保持器素子とで構成する。このうちの第一保持器素子は前記リム部を構成し、これら各第二保持器素子は前記各柱部を構成する。そして、これら各第二保持器素子の一端部を、前記第一保持器素子の周面の円周方向等間隔位置に結合する事で一体とする。
又、一体型の保持器を射出成型する場合に用いる金型の構造と比較して、前記保持器素子の製造に用いる金型の構造を小型に、しかも比較的単純にできる。この為、この金型内の隅々まで樹脂を行き渡らせる事が容易であり、製品の一部に於いて樹脂が欠落する事(ショートショットの発生)を抑えられる。又、金型の製造コストを抑えられる。
又、保持器を一体に射出成型する場合に用いる金型と比較して、小さい金型を用いる為、製造設備省スペース化が可能であり、生産効率の向上を図る事ができる。
更に、保持器が損傷した場合、その損傷個所に対応する保持器素子のみを交換する事で、保持器を再利用する事が可能となり、修理コストを低減、並びに省資源化を図る事ができる。
図1〜4は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、トロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器の構造を工夫した点にある。この保持器の基本的(組み立て完了後の)構造は、前述の図15に示した従来構造の保持器10bと同様である。又、この他のトロイダル型無段変速機の構造は、前述の図10に示す従来構造のトロイダル型無段変速機と同様である。この為、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
そして、前記内径側リム部13cの外周面と、円周方向に隣り合う柱部15c、15cの円周方向側面(前記各凸部17b、17bの円周方向側面を含む)とで三方を囲まれる部分を、それぞれ各玉9(図12〜13参照)を転動自在に保持する為の、前記各ポケット16c、16cとしている。
このうちの素リム部19は、円周方向一端面に係合凸部20が形成されている。本例の場合、この係合凸部20は、この一端面から円周方向一方に突出する状態で形成されており、軸方向に関する端面形状が円周方向一方に向かう程径方向幅が大きくなる台形状である(図4参照)。又、前記係合凸部20の、軸方向の長さは、前記素リム部19の軸方向の厚さと同じである。即ち、この係合凸部20の軸方向両端面は、この素リム部19の軸方向両端面と同一面上に存在している。
次いで、隣り合った各保持器素子18、18同士を図3に矢印αで示す様に、軸方向に相対変位させる事により、隣り合う保持器素子18、18の軸方向に関する位相を互いに一致させる。これと同時に、これら各保持器素子18、18の円周方向に対向した面に設けた、前記係合凸部20と係合凹部21とを、図3に示す様に軸方向から係合させる。そして、前記各保持器素子18、18を、前記保持器10cを構成する為に必要な個数(9個)だけ結合する。
この様にして組み付けられた前記各保持器素子18、18同士は、前記係合凸部20と、前記係合凹部21とが、前述した様な形状(図4参照)である為、軸方向の相対変位は可能であるが、円周方向及び径方向への相対変位は阻止される。
尚、前記係合凸部20と前記係合凹部21との、軸方向に関する係合部は、前記保持器10cの各ポケット16c、16cに前記各玉9を組み付けた状態で、前記各保持器素子18、18同士が容易に軸方向に相対変位しない程度の係合強度を有する事が好ましい。この為に、前記係合凸部20と前記係合凹部21とを、締り嵌めにより嵌合させたり、或いは係合と共に接着又は溶着する。
又、前記係合凸部20、及び係合凹部21の軸方向の長さを、前記素リム部19の軸方向の厚さと同じにせず(係合凹部21を、素リム部19の軸方向両端に開口させず)、前記素リム部19の軸方向一端面から、中間部にかけての一部に形成する構造{係合凹部21を、素リム部19の軸方向一端(図2、3の上方)にのみ開口した構造}とする事もできる。この様な構造にすれば、前記保持器素子18、18の軸方向他方(図2、3の下方)への抜け止めを図る事ができると共に、軸方向の位置決めを図る事ができる。又、例えば、円周方向から見た係合凸部20、及び係合凹部21の形状を、軸方向他方に向かう程、径方向、又は円周方向の幅が小さくなる様な形状とする事でも、軸方向一方への抜け止め、及び、軸方向に関する位置決めを図る事ができる。
又、前記係合凸部20、及び前記係合凹部21の形状は、本例の形状に限定されるものではなく、例えば、軸方向視でL字状の凸部と、同じく軸方向視でL字状の凹部とによる係合等でも良い。何れにしても前記保持器10cには、使用状態で遠心力が加わる為、この遠心力が加わった状態で、前記各保持器素子18、18同士の係合が外れない様な形状である事が必要である。
又、保持器を一体に射出成型する場合に用いる金型の構造と比較して、前記各保持器素子18、18の射出成型に用いる金型の構造は単純である。この為、この金型内の隅々まで樹脂を行き渡らせる事が容易であり、製品の一部に於いて樹脂が欠落する事(ショートショットの発生)を抑えられる。又、金型の製造コストを抑えられる。
又、小さく、単純な構造の金型を用いる為、製造設備の省スペース化が可能であり、複数の製造設備を設置して同時に複数の保持器素子18、18を製造する等によって、生産効率の向上を図る事ができる。
更に、前記保持器10cが損傷した場合、その損傷個所に対応する保持器素子18のみを交換する事で、この保持器10cを再利用する事が可能となり、修理コストの低減、並びに省資源化を図る事ができる。
図5は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のトロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器10dの場合、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂を射出成型して造った各保持器素子18a、18aの素リム部19aの円周方向の長さを、前述した実施の形態の第1例の素リム部19の円周方向の長さと比較して、大きく(3倍に)している。又、この素リム部19aの径方向外周面には、円周方向等間隔に、それぞれの一端部(径方向内端部)をこの素リム部19aに結合し、他端部(径方向外端部)を他の部分に結合しない自由端とした、3個の柱部15c、15cを設けている。即ち、前記保持器10dを構成する前記各保持器素子18a、18aの数(3個)を、前記実施の形態の第1例の保持器10cを構成する保持器素子18、18の数(9個)と比較して、少なくしている。
尚、前記保持器10dを構成する前記各保持器素子18a、18aの数は、本例の数(3個)に限定されるものではない。又、前記素リム部19の円周方向長さ、及び、前記各保持器素子18a、18aの柱部15c、15cの数も、本例の場合に限定されるものではない。
又、本例のトロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器10dは、前記実施の形態の第1例の保持器10cと比較して、少ない数の保持器素子18a、18aにより構成されている。この為、これら各保持器素子18a、18a同士を円周方向に組み付ける作業に要する手間を少なくする事ができ、製造効率の向上を図る事ができる。その他の構造、及び作用、効果は前記実施の形態の第1例と同様である。
図6は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のトロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器10eの場合、前述した実施の形態の第1例と同様の構造を有する、1個の保持器素子18と、素リム部19bの径方向外周面の円周方向等間隔に、それぞれの一端部(径方向内端部)をこの素リム部19bに結合し、他端部(径方向外端部)を他の部分に結合しない自由端とした、2個の柱部15c、15cが設けられた、4個の保持器素子18c、18cとの、合計5個の保持器素子18、18cにより構成している。
上述の様な構成を有する保持器10eを組み込む、本例のトロイダル型無段変速機の場合、構造が互いに異なる2種類の保持器素子18、18cを組み合わせる事で、ポケット16c、16cの数が奇数であっても、金型の小型化と保持器10eの組み立て作業の能率化との、両立を図る事が可能である。その他の構造、及び作用、効果は前記実施の形態の第2例と同様である。
図7、8は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例のトロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器10fの場合、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂を射出成型して造った第一保持器素子22と、同じく合成樹脂を射出成型して造った複数個の第二保持器素子23、23とから成る。
又、前記各第二保持器素子23、23は、前記保持器10fの各柱部15c、15cを構成するものである。又、前記第一保持器素子22の外周面に沿う形状(部分円筒凹面状)である径方向一端面に、前記係合凹部24に対して、隙間なく内嵌可能な形状の係合凸部25が形成されている。
又、組み付け状態に於いて、前記各第二保持器素子23、23が方向性を有する場合(例えば、前記各柱部15c、15cに設けた各凸部17b、17bが、軸方向一方と、他方とで異なる形状である場合等)には、前記係合凹部24、及び係合凸部25の形状に方向性を持たせる(例えば、径方向から見た形状を、三角形状、台形状等にする)事で、前記第二保持器素子23、23の方向を誤って組み付ける事を防止できる。
又、前記第一保持器素子22の形状は円環状であり、全周に亙って同一の厚さである。この為、この第一保持器素子22を射出成型により製造する場合に於いて、引け、反りと言った現象が発生しにくい。尚、本例を実施する場合、前記第一保持器素子22と、前記各第二保持器素子23、23とを異なる材質の樹脂により製造する事も可能である。その他の構造、及び作用、効果は前記実施の形態の第1例と同様である。
図9は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例のトロイダル型無段変速機を構成するスラスト玉軸受の保持器10gは、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂を射出成型して造った第一保持器素子22aと、同じく合成樹脂を射出成型して造った複数個の第二保持器素子23a、23aとから成る。
2 出力ディスク
3 パワーローラ
4 トラニオン
5、5a スラスト玉軸受
6 内輪軌道
7 外輪
8 外輪軌道
9 玉
10、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g 保持器
11 支持軸
12 枢支軸
13、13a、13b、13c 内径側リム部
14、14a 外径側リム部
15、15a、15b、15c 柱部
16、16a、16b、16c、11d ポケット
17、17a、17b 凸部
18、18a、18c 保持器素子
19、19a、19b 素リム部
20 係合凸部
21 係合凹部
22、22a 第一保持器素子
23、23a 第二保持器素子
24、24a 係合凹部
25、25a 係合凸部
Claims (3)
- 相対回転を自在として互いに同心に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、これら両ディスクの軸方向に関してこれら両ディスクの間部分に設けられ、それぞれの両端部に互いに同心に、且つ、これら両ディスクの中心軸に対して捩れの位置に設けられた枢軸を中心とする揺動変位を自在とされた複数個のトラニオンと、これら各トラニオンの内側面から突出する状態で、これら各トラニオン毎に1本ずつ設けられた支持軸と、これら各支持軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスク同士の間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの外側面と前記各トラニオンの内側面との間に設けられたスラスト玉軸受とを備え、これら各スラスト玉軸受は、前記各パワーローラの外側面に形成された内輪軌道と、前記各トラニオンの内側面に設置された外輪の内側面に形成された外輪軌道と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の玉と、これら各玉を保持する保持器とから成るものであり、この保持器は、円環状のリム部と、複数の柱部とを備え、これら各柱部は、一端部をこのリム部の周面の円周方向等間隔位置に結合し、他端部を他の部分に結合しない自由端としており、これら各柱部の軸方向両側面の直径方向中間部には、これら各柱部の軸方向両側面と前記内輪軌道及び前記外輪軌道との間に存在する空間の一部を塞ぐ凸部が設けられており、前記リム部の周面と円周方向に隣り合う柱部の円周方向側面とで三方を囲まれる部分を、それぞれ前記各玉を転動自在に保持する為のポケットとしたものであるトロイダル型無段変速機に於いて、
前記保持器は、合成樹脂の射出成型により造った複数個の保持器素子を非分離に組み合わせる事により構成した分割型の保持器である事を特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記保持器が、前記リム部の一部と、一端部をこのリム部の一部の周面に結合し、他端部を他の部分に結合しない自由端とした、1乃至複数個の前記柱部とを有する複数個の保持器素子を、これら各保持器素子のうち隣り合う各保持器素子の円周方向に対向する端面同士を結合する事で一体としている、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
- 前記保持器が、第一保持器素子と、複数個の第二保持器素子とから成り、このうちの第一保持器素子は、前記リム部を構成する円環状であり、前記第二保持器素子は、前記各柱部を構成するものであり、これら各第二保持器素子の一端部を、前記第一保持器素子の周面の円周方向等間隔位置に結合している、請求項1に記載したトロイダル型無段変速機。
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|---|---|---|---|
| JP2010266580A JP2012117588A (ja) | 2010-11-30 | 2010-11-30 | トロイダル型無段変速機 |
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Family Applications (1)
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Citations (3)
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|---|---|---|---|---|
| US1622065A (en) * | 1917-12-10 | 1927-03-22 | Symanzik Franz | Thrust ball bearing |
| JPS6114216U (ja) * | 1984-06-29 | 1986-01-27 | 株式会社 大阪タイユ− | 分割型リテ−ナ |
| JP2010156399A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Nsk Ltd | トロイダル型無段変速機 |
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2010
- 2010-11-30 JP JP2010266580A patent/JP2012117588A/ja active Pending
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