JP2012120987A - 汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法及びシールド掘削機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法であって、シールド切羽にて汚染土壌の浄化剤を地山に添加する工程と、シールド掘削機のチャンバー13内に取り込まれる浄化剤を含む掘削土D1を、攪拌手段14で攪拌混合する工程と、チャンバー内の攪拌済み掘削土をチャンバー外に搬送する工程とを行う。汚染土壌が揮発性有機化合物を含む場合、浄化剤には超微細鉄粉溶液と微粉末活性炭溶液を使用する。
【選択図】図1
Description
(1)従来は土砂ピット等の地上部においてVOC処理を行うため、泥土圧式シールド工法ではベルトコンベアやズリ鋼車にて掘削土を運搬する時に、シールド坑内でVOCが気化し、坑内環境を悪化させる問題がある。(この点、泥水式シールド工法では掘削土が配管内を流体輸送されるのでシールド坑内でVOCが気化する恐れはない)
(2)浄化完了を確認した後に土砂を場外搬出する必要があるため、従来のように土砂ピット等で鉄粉等による浄化を行う場合、還元反応による無害化には数時間以上を要し、土砂搬出の待ち時間が生じる(土砂のストックヤードが必要となる)。
(3)坑内排気には、土砂搬送中および防音ハウス内での浄化の際に気化したVOCが含まれているため、大容量の活性炭付き換気装置が必要となる。
地山を掘削するカッターを先端部に備える掘削機本体と、
掘削機本体前面の切羽に汚染土壌の浄化剤を添加する浄化剤添加手段と、を備え、
前記掘削機本体は、浄化剤を含む掘削土が取り込まれるチャンバーと、チャンバー内の掘削土を攪拌する攪拌手段と、攪拌された掘削土を搬送する搬送手段と、を備えることを特徴とする。
(1)図3に示すように切羽にてカッター11の回転により地山土塊を削り取る。
(2)その際、気泡材、超微細鉄粉及び微粉末活性炭を満遍なく切羽に速度に応じて一定量注入し、掘削土を塑性流動化させるとともに、VOC処理を開始する。
(3)図4に示すように、掘進が進むにつれ、塑性流動性をもつ掘削土砂D1が順次、先に掘削した土砂Dが充満したチャンバー13に移動する。
(4)図5、図6に示すように、チャンバー13内ではカッター11背面の攪拌翼16の回転、固定攪拌翼17、アジテータ18の回転により更に攪拌混合されVOC処理が進む(攪拌から数分で十分な効果が得られる)。
(5)図7に示すように、チャンバー13内は充満しているため、掘削した順にVOC処理を終えた状態でスクリューコンベアから排土される。
また、短時間にVOCの揮発を抑えるために、鉄粉と同時に活性炭を添加し、活性炭の吸着効果により数分でVOCが気化しない状態にする。
さらに、シールド掘削機10のカッター先端部へ容易に注入できるように、特殊加工の超微粒子タイプ鉄粉・微粉末活性炭を水に溶かして溶液として使用する。
実施工では切羽圧可視化システムにより、チャンバー内の塑性流動性を確認することができる。これにより、一部で固結する等の塑性流動性が悪く均一に攪拌混合されていないと判断される場合には、チャンバー内の注入孔から添加材を追加注入すること、掘進速度を遅くし攪拌時間を長くする等の対応を行うことも可能である。
室内試験(VOC汚染模擬土、φ0.3mホバートミキサーで攪拌混合)と実施工(原位置VOC汚染土壌、φ7.45m泥土圧シールド機のカッター回転(カッター及び背面攪拌翼)、固定攪拌翼、アジテータで攪拌混合)では、(1)VOC汚染土の溶出量、(2)攪拌混合の規模・時間、(3)攪拌される土の充満性、について違いがある。
これらの違いについて、(B)に示す室内試験によって、溶出量が土壌汚染対策法指定基準の100倍を超える高濃度VOC汚染土に対し、シールド機による攪拌混合(密閉されたチャンバー内に充満された土砂を長い時間、強力に攪拌)より短い攪拌混合時間(30秒)であっても、3分で確実に処理できることが確認されているため、実施工においても短時間で確実な処理効果があり問題ない。
超微細鉄粉と微粉末活性炭によるVOC処理方法は、それぞれ実績があり確実な処理方法であるが、原位置VOC汚染土壌の多様性に対応でき、かつ短時間で確実に処理するために併用している。ただし、従来はシールド切羽で処理した実績がないため、室内試験を行い、その結果から次のように実施工で処理効果の確実性に問題がないことを確認した。
<室内試験と実施工の条件の違い>
室内試験では、溶出量が土壌汚染対策法指定基準の100倍を超える高濃度VOC汚染模擬土(トリクロロエチレン溶出量2.8mg/L)を使用。
室内試験とシールド機の攪拌混合の比較から、シールド機の攪拌機構では3.7分の攪拌混合で、室内試験の攪拌混合(30秒)と同程度の攪拌混合状態である(表1)。
超微細鉄粉と微粉末活性炭を添加・攪拌混合後3分でガス濃度はVOC作業環境管理濃度(10ppm)を満足する9ppmに低減する(鉄粉だけでは10ppmまで低減しない)。
その後も時間の経過に伴い、安定してガス濃度が低減する(添加・攪拌後50分で2.5ppm、活性炭だけでは濃度増減があり、安定して低減しない)。
公定法分析の結果、VOC処理後ではトリクロロエチレン溶出量は0.064mg/Lであり、VOC溶出量の低減率は97.7%である。
気泡材と併用しても、スランプロス、VOC処理効果には問題はない。
高濃度VOC汚染土(土壌汚染対策法指定基準の100倍)に対して3分で作業環境管理濃度を満足する低減効果があること、実施工ではシールド機によって、チャンバー内を充満させた土砂を強力かつ長い時間で攪拌混合できることから、実施工では掘削土砂がスクリューコンベアから排出された時点でVOC処理が済み、坑内環境に悪影響を与えることは無い。
VOC処理の低減率(97.7%)から、実施工(例えばトリクロロエチレン最大溶出量0.2mg/Lの場合)におけるVOC汚染土壌の処理後の溶出量は0.0046mg/Lと推定でき、土壌汚染対策法指定基準0.03mg/Lを満足した土砂として場外搬出できる。
(1)撹拌(滞留)時間の根拠
試験例において、チャンバー内撹拌(滞留)時間とは、掘削した土砂が71分後に排出されることを意味している。71分間の根拠は、20mm/分での掘進速度に対して、チャンバー内奥行き長から計算した時間である。
チャンバー内滞留時間71分間(掘削した土砂は71分後に排出される)
=(チャンバー長1430mm) / (掘進速度20mm/分)×=1430/20≒71分
ただし、カッタースポーク体積を考慮したチャンバー容量及びスクリューコンベア容量を考慮した場合、図9に示すようになる。
この場合、掘削から排土までの平均時間68.9分=チャンバー内平均通過時間64.4分(攪拌混合平均時間)+スクリューコンベア通過時間4.5分となる。
室内試験では、溶出量が土壌汚染対策法指定基準の100倍を超える高濃度VOC汚染土に対して3分で確実に処理できることが確認された。実施工において、チャンバー内を掘削土砂が通過する時間は、チャンバー内での攪拌混合の過程によりバラツキが生じるものと考えられるが、排出までの時間のバラツキを考慮しても掘削と超微細鉄粉及び微粉末活性炭の注入開始からチャンバー内通過時間が数分(試験では3分)あれば確実にVOCを処理することができる。
11 カッター
12 掘削機本体
13 チャンバー
14 攪拌手段
15 スクリューコンベア
16 攪拌翼
20 浄化剤添加手段(浄化剤供給装置)
30 土砂ビット
40 防音ハウス
50 シールドトンネル
Claims (6)
- 汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法であって、
シールド切羽にて汚染土壌の浄化剤を地山に添加する工程と、
シールド掘削機のチャンバー内に取り込まれる浄化剤を含む掘削土を、攪拌手段で攪拌混合する工程と、
前記チャンバー内の攪拌済み掘削土をチャンバー外に搬送する工程と、
を有することを特徴とする、汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法。 - 前記汚染土壌は揮発性有機化合物を含み、前記浄化剤は微細鉄粉と微粉末活性炭を含むことを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法。
- 前記浄化剤を地山に添加する工程では、浄化剤を液状にして添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法。
- 汚染土壌内をシールド掘進する際の掘削土浄化方法に用いるシールド掘削機であって、
地山を掘削するカッターを先端部に備える掘削機本体と、
掘削機本体前面の切羽に汚染土壌の浄化剤を添加する浄化剤添加手段と、を備え、
前記掘削機本体は、浄化剤を含む掘削土が取り込まれるチャンバーと、チャンバー内の掘削土を攪拌する攪拌手段と、攪拌された掘削土を搬送する搬送手段と、を備えることを特徴とするシールド掘削機。 - 前記攪拌手段は、カッター及び回転攪拌翼、固定攪拌翼、アジテータを含むことを特徴とする請求項4に記載のシールド掘削機。
- 前記搬送手段がスクリューコンベアであることを特徴とする請求項4又は5に記載のシールド掘削機。
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