JP2012127625A - 空気調和装置に用いられる故障診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】故障診断に伴う消費電力の増加及び快適性低下を招くことなく空気調和装置の故障診断を可能にする。
【解決手段】冷凍サイクル回路100の状態を示す1又は複数のサイクルパラメータに基づいて、冷凍サイクル回路100の故障を診断する故障診断装置200であって、前記冷凍サイクル回路100の通常冷暖房運転中に、前記サイクルパラメータと所定の判定基準とを比較して、前記冷凍サイクル回路の故障可能性を判断する予備診断部21と、前記予備診断部21により前記冷凍サイクル回路100の故障可能性があると判断された場合に、前記冷凍サイクル回路100を故障診断運転して、前記冷凍サイクル回路100の故障診断を行う故障診断部22とを具備する。
【選択図】図2
【解決手段】冷凍サイクル回路100の状態を示す1又は複数のサイクルパラメータに基づいて、冷凍サイクル回路100の故障を診断する故障診断装置200であって、前記冷凍サイクル回路100の通常冷暖房運転中に、前記サイクルパラメータと所定の判定基準とを比較して、前記冷凍サイクル回路の故障可能性を判断する予備診断部21と、前記予備診断部21により前記冷凍サイクル回路100の故障可能性があると判断された場合に、前記冷凍サイクル回路100を故障診断運転して、前記冷凍サイクル回路100の故障診断を行う故障診断部22とを具備する。
【選択図】図2
Description
本発明は、空気調和装置の故障を診断するために用いられる故障診断装置に関するものである。
従来、空気調和装置の故障を診断するものとして、特許文献1に示すように、冷暖房運転中に空調サイクルパラメータを測定し、故障を診断するものがある。
しかしながら、設置条件、外気温、室内負荷、アクチュエータ制御に対応した、非常に多くの実験を行い、故障診断基準を作成する必要があるという問題がある。また、故障診断を行う運転条件を制限することにより、実験数の削減は可能であるが、診断頻度が減少し、長時間、故障を検知できなくなる可能性がある。
また特許文献2に示すように、アクチュエータを固定する運転を実施し、空調サイクルパラメータを測定し、故障を診断するものがある。これならばアクチュエータ制御の影響が無くなるため、故障診断基準を作成するための実験数を減らすことができる。
しかしながら、空調機に異常がない場合にも定期的にアクチュエータ固定の故障診断運転を行う必要があるため、消費電力の増加、冷暖房能力抑制による快適性低下が発生する。
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決すべくなされたものであり、故障診断に伴う消費電力の増加及び快適性低下を招くことなく空気調和装置の故障診断を可能にすることを主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る故障診断装置は、冷凍サイクル回路の状態を示す1又は複数のサイクルパラメータに基づいて、冷凍サイクル回路の故障を診断する故障診断装置であって、前記冷凍サイクル回路の通常冷暖房運転中に、前記サイクルパラメータと所定の判定基準とを比較して、前記冷凍サイクル回路の故障可能性を判断する予備診断部と、前記予備診断部により前記冷凍サイクル回路の故障可能性があると判断された場合に、前記冷凍サイクル回路を故障診断運転して、前記冷凍サイクル回路の故障診断を行う故障診断部とを具備することを特徴とする。
このようなものであれば、予備診断部により故障可能性があると判断された場合にのみ故障診断を行えばよいので、定期的に故障診断運転を行う必要がなく、消費電力の増加及び快適性低下を抑えることができる。
前記所定の判定基準が、前記冷凍サイクル回路をなす空気調和装置が設置される外気温、当該空気調和装置により制御される室温及び室内機運転台数に基づく、異常時の実験データを二次回帰分析したものであることが望ましい。判定基準が二次回帰分析により得られたものであることから、判定基準を作成するための実験数を少なくすることができる。ここで、二次回帰分析を用いるのは、外気温、室温及び室内機運転台数に対するサイクルパラメータの特性は単調増加又は単調減少となり、極大値及び極小値を持たないためである。このため3次以上の回帰式を用いなくてもサイクルパラメータの特性が近似可能である。
そして、実験数を可及的に少なくするためには、前記所定の判定基準が、前記外気温を少なくとも3点で変化させ、前記室温を少なくとも2点で変化させ、前記室内機運転台数を少なくとも2点(大容量側の2点)で変化させた最小12条件の実験データを二次回帰分析したものであることが望ましい。
ここで室温を少なくとも2点としているのは、室温の変化幅が小さく、室温のみの変化に対しては、2点のデータから線形近似を行っても大きな誤差が生じないためである。なお、冷房時の温度変化に関して言うと、外気温は−10℃〜40℃であるのに対して、室温は20℃〜30℃程度である。
また、室内機運転台数を少なくとも2点としているのは、複数の室内機を備えた例えばビルディング用のマルチエアコンでは、早朝、深夜及び休日を除いて、全台数に近い運転を行うことが想定されるためである。このため、運転台数が少ない運転は頻度として小さく、高精度の検知を行う必要がないためである。
予備診断部により自動的に予備診断を行うためには、前記所定の判定基準を示す判定基準データを格納する判定基準データ格納部を有することが望ましい。
故障診断運転時においては、室温は成り行きとなるので、故障診断が低精度となってしまう恐れがある。このため、故障診断を高精度に行うために、前記故障診断部は、前記予備診断部により前記冷凍サイクル回路の故障可能性があると判断された場合に、室温を所定温度に調節した後に、前記冷凍サイクル回路を故障診断運転するものであることが望ましい。
このように構成した本発明によれば、予備診断部により故障可能性があると判断された場合にのみ故障診断を行えばよいので、定期的に故障診断運転を行う必要がなく、消費電力の増加及び快適性低下を抑えることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る冷凍サイクル機器である空気調和装置100と、この空気調和装置100に用いられる故障診断装置200とを示している。
図1は、本実施形態に係る冷凍サイクル機器である空気調和装置100と、この空気調和装置100に用いられる故障診断装置200とを示している。
前記空気調和装置100は、図1に示すように、基本的には、圧縮機11、熱交換器(凝縮器)12、膨張弁13、熱交換器(蒸発器)14をこの順で環状に接続し、内部に冷媒を流通させることで、冷凍サイクルを営むように構成したものである。なお、図1において符号15は、冷媒の流れを変化させて室内機101及び室外機102にそれぞれ配置された熱交換器13、14を、凝縮器または蒸発器のいずれかに選択的に切り換え、室内における冷暖房を切り換える四方弁である。
また、この空気調和装置100には、サイクルパラメータを測定するための図示しない種々のセンサが設けてあり、各センサからのデータが後述する故障診断装置200に送信されて故障診断に用いられるようにしてある。サイクルパラメータとは、冷凍サイクルの状態を示す状態量のことであり、例えば冷媒の各所における温度、湿度、圧力等である。
故障診断装置200は、CPU、メモリ、I/Oチャネル、ディスプレイ等の出力機器、キーボードなどの入力機器、ADコンバータ等を有したいわゆるコンピュータであり、前記メモリに格納した故障診断用プログラムにしたがってCPUやその周辺機器が動作することによって、図2に示すように、予備診断部21、判定基準データ格納部D1、故障診断部22及び故障基準データ格納部D2等としての機能を発揮する。
なお、この故障診断装置200の物理的な設置場所は問わない。例えば前記空気調和装置100と一体的に設けられていてもよいし、インターネット等の通信回線を通じて別の場所に設けられていてもよい。また、この実施形態では、1つの空気調和装置100に対して1つの故障診断装置200が設けられているが、複数の空気調和装置に対して1つの故障診断装置が接続されているような態様でも構わない。その場合は各空気調和装置を識別するための識別データをやりとりする必要がある。
次に故障診断装置200の各機能部の説明を兼ねて、その動作につき図3を参照して以下に詳述する。
通常冷暖房運転時において、予備診断部21は、空気調和装置100の各部に設けられたセンサからサイクルパラメータ計測値を常時取得している(ステップS1)。そして、予備診断部21は、そのサイクルパラメータ計測値と、判定基準データ格納部D1に格納されている判定基準データが示す判定基準と比較する(ステップS2)。そして、予備診断部21は、サイクルパラメータ計測値と判定基準との比較の結果、サイクルパラメータ計測値が異常であると判断した場合には、その結果を示す判定結果データを故障診断部22に出力する。
なお、判定基準データ格納部D1に格納されている判定基準データは、予め行った実験データに基づいて作成される。本実施形態では、判定基準は、空気調和装置100が設置される外気温を少なくとも3点で変化させ、空気調和装置100により調節される室温を少なくとも2点で変化させ、空気調和装置100の室内機運転台数を少なくとも大容量側2点で変化させて、得られた最小12条件の実験データを二次回帰分析により作成している。例えば外気温に関して言うと、10℃、20℃、30℃の3点であり、室温に関して言うと、20℃、30℃の2点であり、室内機運転台数で言うと、100%の室内機運転状態、70%の室内機運転状態の2点である。
また、判定基準は、予備診断部21により故障の可能性有りと判断され易いように調整されている。本実施形態の判定基準は、例えば、実験結果に対して、冷媒圧力で0.3MPa及び冷媒温度5K、故障の可能性有りと判断されるように補正して作成している。ここで予備診断では、データ点数が少数であるため予備故障判定精度は低精度である。また、判定基準に補正を行っているので、正常運転時でも故障の可能性有りと判定され易くなる。しかしながた、予備診断は、故障診断運転突入のための判定条件であり、正常時に故障の可能性有りと誤判定してもユーザに不具合とはなりにくい。
そして、上記予備診断部21により故障の可能性有りと判断された場合に、故障診断部22は、まず空気調和装置100を制御して、室温を所定温度に調節する(ステップS3)。ここで所定温度としては冷房運転の場合及び暖房運転の場合ともに例えば25℃としている。なお、それぞれ異なる温度としても良い。
室温を所定温度に調節した後、故障診断部22は、空気調和装置100の各アクチュエータを所定の固定値に制御する(ステップS4)。アクチュエータとしては、圧縮機、室外ファン、室外膨張弁、室内ファン、室内膨張弁等である。そして、故障診断部22は、冷房運転及び暖房運転それぞれの場合において各アクチュエータを以下の固定値に固定する。このように本実施形態の故障診断部22は、空気調和装置100を制御する制御部としての機能を有する。
<冷房運転>
圧縮機・・・最大容量の50%
室外ファン・・・最大回転数
室外膨張弁・・・最大開度
室内ファン・・・最大回転数
室内膨張弁・・・最大開度の50%
<暖房運転>
圧縮機・・・最大容量の50%
室外ファン・・・最大回転数
室外膨張弁・・・最大開度の50%
室内ファン・・・最大回転数
室内膨張弁・・・最大開度
圧縮機・・・最大容量の50%
室外ファン・・・最大回転数
室外膨張弁・・・最大開度
室内ファン・・・最大回転数
室内膨張弁・・・最大開度の50%
<暖房運転>
圧縮機・・・最大容量の50%
室外ファン・・・最大回転数
室外膨張弁・・・最大開度の50%
室内ファン・・・最大回転数
室内膨張弁・・・最大開度
その後、故障診断部22は、各アクチュエータが上記固定値に制御された故障診断運転中の空気調和装置100の各センサからサイクルパラメータ計測値を取得して(ステップS5)、故障基準データ格納部D2に格納されている故障基準データが示す故障基準と比較する(ステップS6)。そして、故障診断部22は、サイクルパラメータ計測値と故障基準との比較の結果、サイクルパラメータ計測値が異常であると判断した場合には、その結果を示す故障データを生成して、空気調和装置100が故障である旨及びその故障原因示す故障データを出力機器に出力する(ステップS7)。一方、故障診断部22がサイクルパラメータ計測値が異常でないと判断した場合には、故障診断部22は、空気調和装置100を通常冷暖房運転に戻す(ステップS1)。
なお、故障基準データ格納部D2に格納されている故障基準データは、予め行った実験データに基づいて作成される。本実施形態では、室温及び各アクチュエータを固定した場合の異常時の実験データから作成している。なお、変化するパラメータは外気温のみであるので、データ点数が少数の実験で作成可能となる。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態に係る故障診断装置100によれば、予備診断部21により故障可能性があると判断された場合にのみ故障診断を行うので、定期的に故障診断運転を行う必要がなく、消費電力の増加及び快適性低下を抑えることができる。また、予備診断の判定基準を2次回帰分析を用いて作成することにより実験数を少なくすることができる。さらに、予備診断は、通常冷暖房運転時に常に行っているので、診断を行う運転条件の制限は不要であり、診断頻度の減少は発生しない。その上、室温に調整した後に故障診断を行うため、高精度の故障診断が可能となる。
このように構成した本実施形態に係る故障診断装置100によれば、予備診断部21により故障可能性があると判断された場合にのみ故障診断を行うので、定期的に故障診断運転を行う必要がなく、消費電力の増加及び快適性低下を抑えることができる。また、予備診断の判定基準を2次回帰分析を用いて作成することにより実験数を少なくすることができる。さらに、予備診断は、通常冷暖房運転時に常に行っているので、診断を行う運転条件の制限は不要であり、診断頻度の減少は発生しない。その上、室温に調整した後に故障診断を行うため、高精度の故障診断が可能となる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。例えば、前記実施形態の故障診断部により得られた故障データを無線又は有線で監視装置に送信するように構成しても良い。これならば空気調和装置を遠隔監視して故障予知を行うことができる。これにより、従来はサービスマンが現地で行っていた故障診断作業を不要とすることができる。また、故障による冷暖房能力の不足が発生する前に対応が可能となり、ユーザの快適性を損なうことも防止できる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。例えば、前記実施形態の故障診断部により得られた故障データを無線又は有線で監視装置に送信するように構成しても良い。これならば空気調和装置を遠隔監視して故障予知を行うことができる。これにより、従来はサービスマンが現地で行っていた故障診断作業を不要とすることができる。また、故障による冷暖房能力の不足が発生する前に対応が可能となり、ユーザの快適性を損なうことも防止できる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・空気調和装置(冷凍サイクル回路)
200・・・故障診断装置
21 ・・・予備診断部
22 ・・・故障診断部
D1 ・・・判定基準データ格納部
200・・・故障診断装置
21 ・・・予備診断部
22 ・・・故障診断部
D1 ・・・判定基準データ格納部
Claims (6)
- 冷凍サイクル回路の状態を示す1又は複数のサイクルパラメータに基づいて、冷凍サイクル回路の故障を診断する故障診断装置であって、
前記冷凍サイクル回路の通常冷暖房運転中に、前記サイクルパラメータと所定の判定基準とを比較して、前記冷凍サイクル回路の故障可能性を判断する予備診断部と、
前記予備診断部により前記冷凍サイクル回路の故障可能性があると判断された場合に、前記冷凍サイクル回路を故障診断運転して、前記冷凍サイクル回路の故障診断を行う故障診断部とを具備する故障診断装置。 - 前記所定の判定基準が、前記冷凍サイクル回路をなす空気調和装置が設置される外気温、当該空気調和装置により制御される室温及び室内機運転台数に基づく、異常時の実験データを二次回帰分析したものである請求項1記載の故障診断装置。
- 前記所定の判定基準が、前記外気温を少なくとも3点で変化させ、前記室温を少なくとも2点で変化させ、前記室内機運転台数を少なくとも2点で変化させた最小12条件の実験データを二次回帰分析したものである請求項2記載の故障診断装置。
- 前記所定の判定基準を示す判定基準データを格納する判定基準データ格納部を有する請求項1、2又は3記載の故障診断装置。
- 前記故障診断部は、前記予備診断部により前記冷凍サイクル回路の故障可能性があると判断された場合に、室温を所定温度に調節した後に、前記冷凍サイクル回路を故障診断運転するものである請求項1、2、3又は4記載の故障診断装置。
- 前記故障診断部は、前記冷凍サイクル回路の各アクチュエータを固定した状態で、前記サイクルパラメータに基づいて、前記冷凍サイクル回路の故障を診断する請求項1、2、3、4又は5記載の故障診断装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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-
2010
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