JP2012128659A - 車両のペダル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合にペダル後退抑制機構を確実に動作させることができる車両のペダル装置を提供すること。
【解決手段】ペダルアームと、リンク機構16と、車両前方からの衝撃荷重を受けるとペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備え、リンク機構16を、ペダルアームに回動可能に軸支された第1リンク18と、第1リンク18に一端が連結され且つ他端がペダル軸3に係脱可能に係合する第2リンク19を含んで構成し、ブレーキマスタシリンダ9のプッシュロッド9aを第1リンク18に連結し、ペダル後退抑制機構を、リンク機構16と、ペダルブラケット8に回動可能に取り付けられたトリガ15を含んで構成して成る車両のペダル装置において、第2リンク19の移動範囲を規制するピン25をペダルブラケット8に設ける。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両前方からの衝撃荷重を受けてダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動してペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備えた車両のペダル装置に関するものである。
車両のブレーキペダル装置やクラッチペダル装置は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットに上端部が回動可能に軸支されたペダルアームをそれぞれ備えており、各ペダルアームのペダルを踏み込むことによって、その変位量をブレーキマスタシリンダ或いはクラッチマスタリンダに伝達することによって所要の制動或いは変速操作を行うものである。
ところで、マスタシリンダはダッシュパネルに直接取り付けられているため、車両前方からの大きな衝撃荷重によってダッシュパネルが車両後方へ移動すると、該ダッシュパネルに取り付けられているマスタシリンダも車両後方へ移動し、そのプッシュロッドがペダルアームを車両後方へと回動させるという問題がある。
そこで、車両前方からの衝撃荷重を受けてダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動してペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。ここで、ペダル後退抑制機構の一例を図9〜図11に基づいて以下に説明する。
図9〜図11はブレーキペダルに設けられたペダル後退抑制機構の構成と作用を示す部分側面図であって、図9は通常時の状態、図10及び図11は車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態をそれぞれ示す。
図示のブレーキペダル装置のペダルアーム102は、その上端がペダル軸103によってペダルブラケット108に車両前後方向に回動可能に軸支されている。ここで、ペダルブラケット108はダッシュパネル107に取り付けられており、該ペダルブラケット108の後方にはステアリングコラム130が位置している。
而して、ペダル後退抑制機構は、ペダル軸103とペダルアーム102とを連結するリンク機構116とペダルブラケット108に取り付けられたトリガ115を含んで構成されている。ここで、リンク機構116は、ピン117によって互いに連結された第1リンク118と第2リンク119とで構成されており、第1リンク118の中間部はペダルアーム102の中間部に軸120によって回動可能に連結されている。又、第2リンク119の上端には半円状に切り欠かれたフック状の係合部119aが形成され、この係合部119aは図9に示す通常時にはペダル軸103の外周に係合している。
ところで、前記ダッシュパネル107にはブレーキマスタシリンダ109が取り付けられており、このブレーキマスタシリンダ109から車両後方に向かって延びるプッシュロッド109aの端部は前記第1リンク118の下端に連結されている。又、前記ペダル軸103の外周にはスプリング123が巻装されており、該スプリング123の一端はペダルアーム102に係止され、他端は第2リンク119に係止されており、このスプリング123によってリンク機構116のガタが吸収される。
前記トリガ115は、側面視コの字状に成形され、通常時は図9に示すように第2リンク119の後方に所定の間隔を設けた状態で位置している。
以上のように構成されたペダル後退抑制機構を備えたブレーキペダル装置において、図9に示す通常時に運転者がペダルアーム102の下端に取り付けられた不図示のペダルを踏み込むと、ペダルアーム102はペダル軸103を中心として車両前方へと回動し、このペダルアーム102の回動はリンク機構116を介してプッシュロッド109aに伝達され、ブレーキマスタシリンダ109が駆動されて所要の制動がなされる。
ところで、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合には、ダッシュパネル107がこれに取り付けられたペダルブラケット108及びブレーキマスタシリンダ109と共に車両後方へと移動するため、図10に示すように、ペダルブラケット108に取り付けられたトリガ115も車両後方へと移動し、その背面部がステアリングコラム130の先端部に当接する。すると、トリガ115は変形によってペダルブラケット108に対して時計方向(図10の矢印方向)に回動し、その先端が図10に示すように第2リンク119を車両前方へと押圧するため、スプリング123の第2リンク119に対する付勢力に抗して第2リンク119の係合部119aのペダル軸103への係合が外れる。そして、スプリング123の一端係止部が図11に示すように第2リンク119から外れると第2リンク119は完全にフリーとなるため、該第2リンク119は図11に示すようにピン117を中心として反時計方向(図11の矢印方向)に回動するとともに、プッシュロッド109aが第1リンク118を押し込むために該第1リンク118が反時計方向に回動してペダルアーム102をペダル軸103を中心として車両前方へと回動させてその後退を抑制する。
特許第4006676号公報 特開平10−086829号公報 特許第3454041号公報 特許第4168594号公報
ところが、図9〜図11に示す従来のペダル後退抑制機構においては、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合に第2リンク119が図11に示すようにダッシュパネル107に当たる可能性があり、その当接部となるダッシュパネル107の部分に引っ掛かり形状があると、第2リンク119が引っ掛かり回動が規制されるためにペダル後退抑制機構がその本来の機能を十分発揮し得ないという不具合が発生する可能性があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合にペダル後退抑制機構を確実に動作させることができる車両のペダル装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットに上端部がペダル軸によって回動可能に軸支されたペダルアームと、該ペダルアームの回動運動をマスタシリンダのプッシュロッドに伝えるリンク機構と、車両前方からの衝撃荷重を受けて前記ダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動して前記ペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備え、
前記リンク機構を、前記ペダルアームに回動可能に軸支された第1リンクと、該第1リンクに一端が連結され且つ他端が前記ペダル軸に係脱可能に係合する第2リンクを含んで構成し、前記プッシュロッドを前記第1リンクに連結し、
前記ペダル後退抑制機構を、前記リンク機構と、前記ペダルブラケットに回動可能に取り付けられたトリガを含んで構成し、車両前方からの衝撃を受けて車両後方に移動する前記トリガによって前記第2リンクの前記ペダル軸への係合を解除するようにした車両のペダル装置において、
前記第2リンクの移動範囲を規制するピンを前記ペダルブラケットに設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ピンを、前記第1リンクと第2リンクとの連結点と前記ペダル軸の間の高さに、前記第2リンクの前方を横切るよう配置したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記第2リンクの先端部に、該第2リンクが前記ペダル軸への係合が解除された後に前記ピンによって受けられる延長部を形成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにリンク機構の第2リンクのペダル軸への係合がトリガによって解除されると該第2リンクがフリーとなるが、該第2リンクの移動範囲(回動範囲)がペダルブラケットに設けられたピンによって規制されるため、第2リンクがダッシュパネル等に干渉してその回動が規制されるという不具合が発生することがなく、ペダル後退抑制機構がその本来の機能を十分発揮してペダルアームの後退を確実に抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、ピンを、第1リンクと第2リンクとの連結点とペダル軸の間の高さに、第2リンクの前方を横切るよう配置したため、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにペダル軸への係合が解除されてフリーとなったリンク機構の第2リンクにピンが確実に当接して該第2リンクのダッシュパネル等との干渉を防ぐことができるため、ペダル後退抑制機構によるペダルアームの後退抑制機能が確実に発揮される。
請求項3記載の発明によれば、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにペダル軸への係合が解除されてフリーとなったリンク機構の第2リンクは、その先端部に形成された延長部がピンによって受けられてダッシュパネル等との干渉を避ける方向に誘導されるため、ペダル後退抑制機構がその本来の機能を十分発揮してペダルアームの後退を確実に抑制することができる。
本発明に係るブレーキペダル装置の分解斜視図である。 本発明に係るブレーキペダル装置の通常時の状態を示す破断側面図である。 本発明に係るブレーキペダル装置の通常時の状態を示す正面図である。 本発明に係るブレーキペダル装置のペダル後退抑制機構に設けられたピンの斜視図である。 本発明に係るブレーキペダル装置のペダル後退抑制機構の通常時の状態を示す部分側面図である。 本発明に係るブレーキペダル装置のペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。 本発明に係るブレーキペダル装置のペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。 本発明に係るブレーキペダル装置のペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。 従来のペダル後退抑制機構の通常時の状態を示す部分側面図である。 従来のペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。 従来のペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るブレーキペダル装置の分解斜視図、図2は同ブレーキペダル装置の通常時の状態を示す破断側面図、図3は同ブレーキペダル装置の通常時の状態を示す正面図、図4はペダル後退抑制機構に設けられたピンの斜視図、図5はペダル後退抑制機構の通常時の状態を示す部分側面図、図6〜図8は同ペダル後退抑制機構の車両前方から衝撃荷重が加わったときの状態を示す部分側面図である。
図示のブレーキペダル装置1は、ペダルアーム2を備えており、このペダルアーム2は、パイプ材によって構成され、その上端部には図1に示すように円筒状のペダル軸3が横方向に挿通固着され、中間部には不図示の円孔が横方向に貫設され、この円孔の左右の開口部にはブッシュ4が嵌着されている。又、ペダルアー2の下端部には運転者が足で踏み込むためのペダル5が取り付けられており、ペダルアーム2の前記ペダル軸3よりも下方の右側には該ペダルアーム2の動作を伝えてブレーキランプスイッチを押し圧操作するための板金製の押し圧部材6が取り付けられている。尚、ペダル5は、図1に示すように、ペダルアーム2の下端に結着された略矩形の金属プレート5a上にゴム製のペダルパッド5bを接着して構成されている。
又、図2に示すように、車両のエンジンルームS1と車室S2とを区画するダッシュパネル7には、ペダルブラケット8とブレーキマスタシリンダ9が取り付けられている。ここで、ペダルブラケット8は、板金製部材であって、車幅方向に配された左右の側壁8A,8Bのフランジ8a,8bが不図示のボルトによって締結されることによってダッシュパネル7の車室S2側の面に取り付けられている。
そして、図1に示すように、ペダルブラケット8の左右の側壁8A,8Bの相対向する位置にはボルト挿通孔8c(図1には一方のみ図示)がそれぞれ形成され、左側の側壁8Aの前記ボルト挿通孔8cの斜め下前方には長孔状の嵌合孔8dが形成されている。尚、右側の側壁8Bにはブラケット10が形成されており、このブラケット10に形成された円孔状の係合孔10aには押し圧部材6によってペダルアーム2の動きを検知して車両のブレーキランプを点灯させる不図示のブレーキランプスイッチが嵌め込まれて固定されている。
ここで、ペダルアーム2の上端部は次の取付構造によってペダルブラケット8に車両前後方向に回動可能に支持されている。
即ち、図1に示すように、ペダルアーム2の上端部に横方向に挿通固着された前記ペダル軸3の内部には円筒状のカラー11が挿通され、該カラー11の軸方向両端部の外周には位置決め用のブッシュ12がそれぞれ嵌め込まれる。そして、この状態を保ったままペダルアーム2の上端部をペダルブラケット8の左右の側壁8A,8Bの間に嵌め込み、ペダルブラケット8の右側の側壁8Bに形成された前記ボルト挿通孔8cに右側方から挿通するボルト13をカラー11の内部に通し、該ボルト13のペダルブラケット8の左側の側壁8Aに形成された前記ボルト挿通孔8cから左側方へと突出するボルト13のネジ部に螺合するナット14を締め付けることによって、ペダルアーム2の上端部がペダルブラケット8にボルト13を中心として車両前後方向に回動可能に取り付けられる。
而して、本実施の形態に係るブレーキペダル装置1には、車両が前方から大きな衝撃を受けた場合にペダルアーム2を車両前方へと回動させてその後方への移動を抑制するためのペダル後退抑制機構が設けられており、このペダル後退抑制機構は、ペダルブラケット8に取り付けられたトリガ15と、ペダルアーム2とペダル軸3及び前記ブレーキマスタシリンダ9とを連結するリンク機構16を含んで構成されている。
上記リンク機構16は、ペダルアーム2の左側部に配置されており、ピン17によって互いに連結された第1リンク18と第2リンク19とで構成されている。ここで、第2リンク19の上端には半円状に切り欠かれたフック状の係合部19a(図1参照)が形成され、この係合部19aは図2、図3及び図5に示す通常時(車両前方からの大きな衝撃を受けないとき)にはペダル軸3の外周に係合している。又、図5〜図8に示すように、第2リンク19の先端部には係合部19aよりも先に延びる延長部19bが一体に形成されている。
又、第1リンク18の中間部は、これに横方向に突設された軸20を左右のブッシュ4及びペダルアーム2に形成された不図示の円孔に通し、その端部にスナップリング21を係止することによってペダルアーム2に回動可能に連結されている。
前記トリガ15は、板金のプレス成形によって側面視コの字状に形成された偏平な部材であって、図3に示すように、ペダルブラケット8の左右の側壁8A,8Bの間に配されている。
ところで、ダッシュパネル7に取り付けられた前記ブレーキマスタシリンダ9からはプッシュロッド9aが車両後方に向かって延びており、このプッシュロッド9aの先端端は前記第1リンク18の下端部にピン22によって連結されている。ここで、図2に示すように、リンク機構16を構成する第1リンク18の第2リンク19とのピン17による連結点は上下方向において該第1リンク18の中間部の軸20とペダル軸3の間に位置している。
又、ペダル軸3の外周にはコイルバネである2つのスプリング23,24が巻装されており、図2及び図3に示すように、一方のスプリング23の一端はペダルアーム2に係止され、他端は第2リンク19に係止されており、このスプリング23によってリンク機構16のガタが吸収されるとともに、第2リンク19がその係合部19aのペダル軸3に係合する方向(図2の時計方向)に付勢されている。ここで、図3に示すように、前記トリガ15の先端部には当接片15aが横方向に突設されており、図2、図3及び図5に示す通常時には、トリガ15の当接片15aは第2リンク19の後方に、該第2リンク19との間に所定の隙間を設けた状態で位置している。
他方のスプリング24の一端は第1リンク18に係止され、他端はペダルブラケット8の左側の側壁8Aに係止されており、このスプリング24によってペダルアーム2がペダル軸3(ボルト13)を中心として図2の反時計方向に付勢されているとともに、第1リンク18が軸20に対して図2の反時計方向に回転するように付勢されている。尚、スプリング24の付勢力やプッシュロッド9aから受ける反力よる図2における反時計方向の回転に対して、ペダル軸3に係合する第2リンク19がその動きを規制している。
而して、ペダルアーム2が図2、図3及び図5に示す通常時(車両が前方から大きな衝撃荷重を受けないとき)には、トリガ15の下端に横方向に突設された当接片15aは、前述のように第2リンク19の後方に、該第2リンク19との間に所定の隙間を設けた状態で位置している。
ところで、本実施の形態では、第2リンク19の移動範囲を規制して該第2リンク19のダッシュパネル7等との干渉を防ぐためのピン25がペダルブラケット8に取り付けられている。このピン25には、図4に示すように、その軸方向一端部に円板状のフランジ25Aが一体に形成されており、このフランジ25Aには長円状の嵌合突起25aが突設されている。
而して、ピン25は、フランジ25Aが形成された側の軸方向一端をペダルブラケット8の左側の側壁に形成された前記嵌合孔8dに内側から通し、フランジ25Aに突設された嵌合突起25aを嵌合孔8dに嵌め込んだ状態で、嵌合孔8aから突出する端部にナット26を螺着することによってペダルブラケット8に取り付けられる。ここで、ピン25は、図2及び図3に示すように、第1リンク18と第2リンク19とを連結するピン17とペダル軸3の間の高さに、第2リンク19の前方を横切るよう配置されている。
次に、以上のように構成されたペダル後退抑制機構を備えたブレーキペダル装置1の作用を図5〜図8に基づいて以下に説明する。
図5に示す通常時においては、図示のように第2リンク19の係合部19aはペダル軸3に係合しているため、該第2リンク19と第1リンク18の回動は阻止され、運転者がペダルアーム2の下端に取り付けられたペダル5(図1〜図3参照)を足で踏み込むと、該ペダルアーム2はペダル軸3(ボルト13)を中心として車両前方へと回動し、このペダルアーム2の回動はリンク機構16によってプッシュロッド9aの直線移動に伝えられるため、ブレーキマスタシリンダ9が駆動されて車両に所要の制動力が発生し、車両が停止或いは減速される。
ところで、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けた場合には、ダッシュパネル7がこれに取り付けられたペダルブラケット8及びブレーキマスタシリンダ9と共に車両後方へと移動するため、ペダルブラケット8に取り付けられたトリガ15も一体に車両後方へと移動し、該トリガ15が図6に示すように車体側のステアリングコラム30(ダッシュパネル7以外の車体に取り付けられた後方部材)に当接する。すると、トリガ15は、変形によって図6の矢印方向(時計方向)に回動し、その先端部に形成された当接片15aが第2リンク19に当接してこれを車両前方へ押すため、スプリング23の付勢力(第2リンク19の係合部19aをペダル軸3に係合させる方向の付勢力)が弱められ、更に、第2リンク19が移動すると該スプリング23の一端の第2リンク19との係止が外れる。すると、第2リンク19を支えるものが無くなるため、該第2リンク19はフリーとなって図6に示すようにピン17を中心として図示矢印方向(反時計方向)に回動するが、その先端部の延長部19bがピン25に当接することによってその回動が規制される。尚、延長部19bは、通常時の状態(第2リンク19が外れていない状態)でのピン17の位置を中心に第2リンク19を回動させたときにピン25に当接する長さに延長されているとともに、先端が細くなるガイド形状に形成されてピン25と滑らかな摺動が可能となっている。
上述のように第2リンク19の延長部19bがピン25に当接した状態でダッシュパネル7が図7に示すように更に車両後方へと移動すると、第2リンク19はピン25に当接しながらピン17を中心として図示矢印方向(時計方向)に回動してダッシュパネル7との干渉が避けられる。つまり、ピン25との当接と第1リンク18の回動によるピン17の移動とによって、第2リンク19の姿勢が略直立する姿勢にされる(第2リンク19の移動範囲が規制される)。このため、第1リンク18の軸20を中心とする図示矢印方向(反時計方向)の回動が第2リンク19の干渉によって規制されることがなく、該第1リンクが図8に示すように回動することによってペダルアーム2がペダル軸3を中心として車両前方へと回動する。
以上のように、本実施の形態に係るブレーキペダル装置1においては、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにリンク機構16の第2リンク19の係合部19aのペダル軸3への係合がトリガ15によって解除されると該第2リンク19がフリーとなるが、該第2リンク19の移動範囲(回動範囲)はペダルブラケット8に設けられたピン25によって過度のダッシュパネル7側への倒れが規制されるため、第2リンク19がダッシュパネル7等に干渉してその回動が規制されるという不具合が発生することがなく、ペダル後退抑制機構がその本来の機能を十分発揮してペダルアーム2の後退を確実に抑制することができる。
そして、本実施の形態では、ピン25を、第1リンク18と第2リンク19との連結点であるピン17とペダル軸3の間の高さに、第2リンク19の前方を横切るよう配置したため、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにペダル軸3との係合が解除されてフリーとなった第2リンク19にピン25が確実に当接して該第2リンク19のダッシュパネル7等との干渉を防ぐことができるため、ペダル後退抑制機構によるペダルアーム2の後退抑制機能が一層確実に発揮される。
又、本実施の形態では、車両が前方から大きな衝撃荷重を受けたためにペダル軸3への係合が解除されてフリーとなったリンク機構16の第2リンク19は、その先端部に形成された延長部19bがピン25によって受けられてダッシュパネル7等との干渉を避ける方向に誘導されるため、ペダル後退抑制機構がその本来の機能を十分発揮してペダルアーム2の後退を確実に抑制することができる。
尚、以上は本発明をブレーキペダル装置に対して適用した形態について説明したが、本発明は、クラッチペダル装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
1 ブレーキペダル装置(ペダル装置)
2 ペダルアーム
3 ペダル軸
5 ペダル
7 ダッシュパネル
8 ペダルブラケット
9 ブレーキマスタシリンダ
9a ブレーキマスタシリンダのプッシュロッド
15 トリガ
16 リンク機構
17 ピン(第1リンクと第2リンクとの連結点)
18 第1リンク
19 第2リンク
19a 第2リンクの係合部
19b 第2リンクの延長部
20 軸
23,24 スプリング
25 ピン
S1 エンジンルーム
S2 車室

Claims (3)

  1. ダッシュパネルに取り付けられたペダルブラケットに上端部がペダル軸によって回動可能に軸支されたペダルアームと、該ペダルアームの回動運動をマスタシリンダのプッシュロッドの直線運動に変換するリンク機構と、車両前方からの衝撃荷重を受けて前記ダッシュパネルが車両後方に移動する動作に連動して前記ペダルアームを車両前方へ回動させるペダル後退抑制機構を備え、
    前記リンク機構を、前記ペダルアームに回動可能に軸支された第1リンクと、該第1リンクに一端が連結され且つ他端が前記ペダル軸に係脱可能に係合する第2リンクを含んで構成し、前記プッシュロッドを前記第1リンクに連結し、
    前記ペダル後退抑制機構を、前記リンク機構と、前記ペダルブラケットに回動可能に取り付けられたトリガを含んで構成し、車両前方からの衝撃を受けて車両後方に移動する前記トリガによって前記第2リンクの前記ペダル軸への係合を解除するようにした車両のペダル装置において、
    前記第2リンクの移動範囲を規制するピンを前記ペダルブラケットに設けたことを特徴とする車両のペダル装置。
  2. 前記ピンを、前記第1リンクと第2リンクとの連結点と前記ペダル軸の間の高さに、前記第2リンクの前方を横切るよう配置したことを特徴とする請求項1記載の車両のペダル装置。
  3. 前記第2リンクの先端部に、該第2リンクが前記ペダル軸への係合が解除された後に前記ピンによって受けられる延長部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の車両のペダル装置。
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