JP2012129057A - 真空バルブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイル電極は、電極軸の径方向に設けられた通電腕と、この通電腕の先端から更に周方向に延設された円弧状コイル部と、この円弧状コイル部の先端に設けられ主電極の裏面に当接してこの主電極と導通する導通部とを有すると共に、主電極の表面部には、他方の主電極と接離可能な突出状接点を設け、この突出状接点を、通電腕と円弧状コイル部によって区画された区域において、電極軸の軸心を中心とし且つ通電腕の中央までの距離を半径とする円と円弧状コイル部が形成する円周角の中心線とが交わる交点を中心として形成され、且つ通電腕及び円弧状コイル部と内接する円と対応する位置に配置したものである。
【選択図】図1
Description
特許文献2に記載されたものは、低サージ材料から形成された突出部を備えた接点としている。この部分にアークを点弧させることで裁断電流が小さくなるため、サージ電圧が低い真空バルブとなる。
特許文献3に記載されたものは、接点がコイル分流腕部のコイル円弧部が連結されていない側面に接するかもしくは僅かに離れ、電極体の半径の1/2以上外側でかつ電極面板からははみ出さないようにし、しかも複数のものが電極体と同心上に配置され、この接点の最寄のコイル分流腕部と反対側に接点と僅かに離れて半径方向に直線状に伸びるスリットが電極体及び電極面板に設けられた真空バルブである。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
真空バルブに使用される縦磁界電極においては、これまで開極当初に発生するブリッジコラムアークを動かすという観点での検討はされていなかった。
横磁界(スパイラル)電極は、アークを回転させることで電流ゼロ点における接点表面温度を下げるという技術であるが、縦磁界電極は、縦方向(アークに平行な方向)の磁場を加えることでアークを拡散させるという技術であるため、開極当初のアークの動きは余り注目されてこなかったためである。
今回、シャッター速度が短い高速度カメラを用いて、二方向から縦磁界電極の真空アークを観測することで、新たに縦磁界電極においても発弧当初のブリッジコラムアークが動きつつ、拡散することが新たに判明した。
更にはこの動きは発弧位置におけるローレンツ力によって、動作速度や移動距離が決まることがわかった。ローレンツ力は横方向の磁場によって決まるが、複数に分割された縦磁界電極の場合、発弧位置によっては固定側、可動側のあるコイル導体に電流が偏って流れるため、磁場分布が非平衡となり縦磁場よりも横磁場の影響を強くうけたためと考えられる。
この発明に係る真空バルブは、図11に示した従来の真空バルブと同様に、真空容器内に、接離自在に設けられた一対の主電極(以下接点という)2、及びこの一対の接点2の背面部に設けられ、それぞれ電極軸(以下電極棒という)3、3d、3eを有するコイル電極(以下コイル導体という)1で構成されている。なお、図11中、10は絶縁円筒、11はベローズ、12はシールド、13dは固定側フランジ、13eは可動側フランジである。
接点2は、突出状接点(接点突出部)2aを有し、この突出状接点2aは、接点2の表面部に他方の接点2と接離可能な状態で設けられ、その配置位置は、コイル腕1aと円弧状コイル部1bによって区画された区域において、コイル導体1における弧となる円弧状コイル部1bの円周角中心線S1と、電極棒3から径方向(放射状)に延びるコイル腕1aの中心(中央)S2と電極棒3の軸心Cとの距離を半径Rとする円E1との交点S3を中心として、コイル導体1の内周(コイル腕1a及び円弧状コイル部1b)と接する距離を半径rとした円E2の直上となる対応位置である。
さらに、コイル導体1の内部には、接点2の裏面に当接してコイル導体1の底面と接点2とを結合する補強部材4が収納されている。
図3に示すように、電流は電極棒3e、コイル導体(コイル腕1a、円弧状コイル部1b、通電面1c)1、接点2の順に流れる。突出状接点2aの突出面でアーク5が発弧した場合は、対向する各電極における接点2の表面上をコの字形に電流が流れることになり、接点上を流れる電流による磁場によってアーク5は図3で示した向きにローレンツ力が働き、その方向に動く。
また、コイル導体1は、通電経路となり、その直上の磁場が弱くなるため発弧位置としては適さない。
よって最適な発弧位置としては、中心からなるべく離れた位置でありつつも、コの字経路が最長となり、コイル導体1の直上では無い箇所、すなわち、電極棒3の軸心Cを中心とし且つコイル腕1aの中央(中心)S2までの距離を半径Rとする円E1と、円弧状コイル部1bが形成する円周角の中心線S1とが交わる交点S3を中心として形成され且つコイル腕1a及び円弧状コイル部1bとに内接する円E2(半径r)の中心が望ましいが、一点で発弧する形状とすると数回発弧させた場合に溶融してしまうため、上記の円E2の内部で発弧させる構造が望ましい。
なお、一対の接点(主電極)2及びコイル導体(コイル電極)1は、図3に示すように同じ形状になされている。
図5は、実施の形態2に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す平面図である。
この実施の形態2に係る接点2は、コイル導体1における弧となる部分(円弧状コイル部1b)の円周角中心S1と、電極棒3から径方向(放射状)に延びるコイル腕1aの中心S2と電極中心Cとの距離を半径Rとする円E1との交点S3を中心として、コイル導体1の内周(コイル腕及び円弧状コイル部)と接する距離を半径rとした円E2の直上に突出状接点2aが設けられている。
この実施の形態2では、実施の形態1と比較して突出状接点2aの面積が広くなり接触抵抗が低減するので、通常の真空バルブが閉状態において温度上昇を抑えられる。
図6は、実施の形態3に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す平面図である。
この実施の形態3に係る接点2には、通電面1cの電極棒3側となる端部から突出状接点2aの中心側となる端部までのスリット2bが設けられている。
すなわち、スリット2bは、突出状接点内側周面の外接箇所から、隣接する通電面1cの方向に向かって延び接点2の外周縁部(コイル腕1aと通電面1cの境目と対応する外周部)に達する1筋のスリットであり、このスリット2bと、隣接する通電面1c、円弧状コイル部1b、コイル腕1aとによって通電路が形成されている。
この実施の形態3は、通電面1cから突出状接点2aまでの通電経路が定まるため、漏れ電流が無くなり、より効率的にローレンツ力が働くようになり、発弧したアークをより素早く、発弧位置から離れた箇所に移動させることができるので、電流ゼロ点での接点表面温度が下がり、遮断性能が良い真空バルブができる。
図7は、実施の形態4に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す平面図である。
この実施の形態4に係る接点2には、実施の形態3から更にコイル先端側の通電面1c端部から、突出状接点2aの接点外周側となる端部までのスリット2cを設ける。
すなわち、この実施の形態4では、2筋のスリットが設けられ、2筋のスリット2b、2cは、突出状接点周面の2箇所の外接箇所から、隣接する通電面1cの方向に向かって平行して延び接点2の外周縁部(通電面1cの両側)に達する状態で設けられ、この2筋のスリット2b、2cと、隣接する通電面1c、円弧状コイル部1b、コイル腕1aとによって通電路が形成されている。
この実施の形態4では、通電面1cから突出状接点2aまでの通電経路が実施の形態3より明確に定まるため、漏れ電流が無くなり、より効率的にローレンツ力が働くようになり、アークを速く、発弧位置から離れた箇所に移動させることができる。
図8は、実施の形態5に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す平面図である。
図9は、この実施の形態5に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す断面である。
図8、図9に示す実施の形態5に係る接点2には、通電面1cの電極棒3側となる端部から突出状接点2aの中心側となる端部までの溝2dが接点2のコイル導体1側の背面に設けられている。
すなわち、実施の形態3のスリット2bの対応位置に、1筋の溝状スリット2dを設けたものである。
この実施の形態5では、通電面1cから突出状接点2aまでの通電経路が定まるため、漏れ電流が無くなり、より効率的にローレンツ力が働くようになり、発弧したアークをより素早く、発弧位置から離れた箇所に移動させることができるので、電流ゼロ点での接点表面温度が下がり、遮断性能が良い真空バルブができ、また接点裏であるため、接点上のスリットを無くしたことでスリットを設けた場合よりも接点表面の電界が下がるので、より定格電圧が高い真空バルブにも適用することができる。
図10は、実施の形態6に係る真空バルブの電極の一部材である接点を示す平面図である。
この実施の形態6に係る接点2には、実施の形態5から更にコイル先端側の通電面1c端部から、突出部2aの接点外周側となる端部までのスリット2eを接点2のコイル導体1側の背面に設ける。
すなわち、実施の形態4のスリット2b、2cの対応位置に、2筋の溝状スリット2d、2eを設けたものである。
実施の形態6では、通電面1cから突出状接点2aまでの通電経路が実施の形態5よりさらに明確に定まるため、漏れ電流が無くなり、より効率的にローレンツ力が働くようになり、アークを速く、発弧位置から離れた箇所に移動させることができ、接点上のスリットを無くしたことで電界が低減するので、定格電圧が高い真空バルブとすることができる。
1a コイル腕(通電腕)
1b 円弧状コイル部
1c 通電面(導通部)
2 接点(主電極)
2a 突出状接点(突出面、接点突出部)
2b スリット
2c スリット
2d 溝
2e 溝
3 電極棒(電極軸)
3d 固定側電極棒
3e 可動側電極棒
4 補強部材
4a 円形の穴
5 アーク
10 絶縁円筒
11 ベローズ
12 シールド
13d 固定側フランジ
13e 可動側フランジ
S1 円弧状コイル部の円周角中心線
S2 コイル腕1aの中心(中央)
E1 電極棒の軸心CとS2との距離を半径Rとする円
S3 S1とE1との交点
E2 コイル導体1の内周と接する距離を半径rとした円。
Claims (6)
- 真空容器内に、接離自在に設けられた一対の主電極、及びこの一対の主電極の背面部に設けられそれぞれ電極軸を有するコイル電極を収めた真空バルブであって、
上記コイル電極は、上記電極軸の径方向に設けられた通電腕と、この通電腕の先端から更に周方向に延設された円弧状コイル部と、この円弧状コイル部の先端に設けられ上記主電極の裏面に当接してこの主電極と導通する導通部とを有すると共に、上記主電極の表面部には、他方の主電極と接離可能な突出状接点を設け、
この突出状接点を、上記通電腕と円弧状コイル部によって区画された区域において、上記電極軸の軸心を中心とし且つ上記通電腕の中央までの距離を半径とする円と、上記円弧状コイル部が形成する円周角の中心線とが交わる交点を中心として形成され且つ上記通電腕及び上記円弧状コイル部とに内接する円と対応する位置に配置したことを特徴とする真空バルブ。 - 上記コイル電極は、複数の通電腕が独立して並列に配置されたことを特徴とする請求項1記載の真空バルブ。
- 上記主電極に、上記突出状接点内側周面の外接箇所から、隣接する上記導通部の方向に向かって延び主電極外周縁部に達する1筋のスリットを設け、このスリットと、隣接する導通部、円弧状コイル部、通電腕とによって通電路を形成したことを特徴とする請求項2記載の真空バルブ。
- 上記スリットは、上記突出状接点周面の2箇所の外接箇所から、隣接する上記導通部の方向に向かって平行して延び主電極外周縁部に達する2筋のスリットを設け、この2筋のスリットと、隣接する導通部、円弧状コイル部、通電腕とによって通電路を形成したことを特徴とする請求項2記載の真空バルブ。
- 請求項3の1筋のスリット、又は請求項4の2筋のスリットを溝状にしたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の真空バルブ。
- 一対の上記主電極は、同形状としたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の真空バルブ。
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