JP2012138331A - 鉛蓄電池及びアイドリングストップ車 - Google Patents

鉛蓄電池及びアイドリングストップ車 Download PDF

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Abstract

【構成】
鉛-カルシウム-錫系合金から成る正極格子と、耳部の表面に鉛-錫-X系合金層を備えている鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る負極格子とを有する鉛蓄電池。ここでXはヒ素,銀,及びセレンから成る群の少なくとも一種類の元素を表す。
【効果】
鉛蓄電池の負極耳部表面の鉛-錫系合金での、錫リッチなβ相の粗大化を抑制することにより、負極の耳痩せを抑制する。
【選択図】 図2

Description

この発明は鉛蓄電池とこれを用いたアイドリングストップ車に関し、特に負極耳部の腐食の抑制に関する。
アイドリングストップ車へ鉛蓄電池を使用すると、負極の耳痩せが生じる場合があることが知られている。この点について特許文献1(WO2010/32782A)は、負極耳部が置かれる電位が重要であることを開示している。従来の鉛蓄電池のように、放電後に100%充電状態まで充電され、負極耳部が十分に還元される条件では、負極耳部で生成した硫酸鉛が金属鉛へ還元されて、耳痩せは生じない。しかし、充電量が不足し、硫酸鉛の一部のみが還元される条件では、多孔質な硫酸鉛が徐々に蓄積し、希硫酸が蓄積した硫酸鉛の内部へ浸透するため、腐食がさらに内部に進行する。また、充電量が不足すると、負極活物質が還元困難な硫酸鉛に変化するサルフェーションも進行する。アイドリングストップモードでは、鉛蓄電池は充電不足になる場合があり、負極耳部の腐食進行による痩せや、負極活物質のサルフェーションによって寿命を迎える。
特許文献1では、鉛-錫合金層を負極耳部の表面に設けることにより、負極の耳痩せ速度を減少させる。なお鉛-錫合金層での錫濃度は5〜40質量%である。さらに負極活物質のサルフェーションを抑制するため、負極活物質に0.25〜0.75質量%のカーボンを添加する。カーボンは負極活物質内に導電経路を形成し、硫酸鉛の還元を容易にする。また特許文献1は、負極活物質中のカーボンが負極の耳痩せを抑制すると指摘している。特許文献2、3は負極耳部とストラップとの接合部の腐食を抑制するため、負極耳部の表面に鉛-錫合金層を形成することを開示している。
ところで鉛-錫系合金は、鉛リッチなα相と、錫リッチなβ相の共晶組織からなる。発明者らは鉛-錫系合金層を備えた負極の耳痩せ機構を研究し、錫リッチなβ相が微細な組織から粗大な組織に経時的に変化し、これに伴って負極の耳痩せを抑制する効果が低下することを見出した。言い換えるとβ相が鉛-錫系合金層中に微細に分散していることにより、負極の耳痩せ防止効果が大きくなる。またβ相の粗大化は温度が高い条件で進行しやすい。
WO2010/32782A 特開2009-193693 特開2009-146872
この発明の基本的課題は、鉛蓄電池の負極耳部表面の鉛-錫系合金での、錫リッチなβ相の粗大化を抑制することにより、負極の耳痩せを抑制することにある。
この発明での追加の課題は、負極活物質の硫酸鉛の蓄積を抑制し、かつ低温ハイレート放電性能を向上することにある。
この発明の課題はまた、アイドリングストップ車の蓄電池性能を向上させることにある。
この発明は、正極板と負極板とが電解液中に浸されている鉛蓄電池において、前記負極板は負極格子の上部に設けられた負極耳部を有し、前記負極耳部は、鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る基部の表面に、鉛-錫-X系合金層(ここでXはヒ素,銀,及びセレンから成る群の少なくとも一種類の元素を表す)を備えていることを特徴とする。
この発明はまた、鉛-カルシウム-錫系合金から成る正極格子と、鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る負極格子と、正極格子の上部に設けられた正極耳部と、負極格子の上部に設けられた負極耳部とを有し、正極格子は正極活物質を保持し、負極格子は負極活物質を保持し、かつ正極格子と正極耳部及び負極格子と負極耳部とが電解液中に浸されている鉛蓄電池において、
負極耳部は、鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る基部の表面に、鉛-錫-X系合金層(ここでXはヒ素,銀,及びセレンから成る群の少なくとも一種類の元素を表す)を備えていることを特徴とする。
この発明では、負極の耳部表面に鉛-錫-X系合金層を備えて合金層中の錫リッチなβ相をα相中に微細に分散させる。このためβ相がα相中に微細に分散した構造が保たれ、負極の耳痩せを抑制することができる。
好ましくは、鉛-錫-X系合金層が負極の耳部表面及び上部縁部の表面に設けられている。このようにすると上部縁部の痩せも抑制できる。
好ましくは鉛-錫-X系合金層での錫含有量は5質量%以上40質量%以下である。錫含有量を5質量%以上にすることにより、負極の耳痩せを抑制できる。また錫を過剰に含む合金層は、水素過電圧を低下させることにより、電解液の減液をもたらす。これに対して錫含有量を40質量%以下にすることにより、減液速度が大きくなることを抑制できる。
好ましくは、鉛-錫-X系合金層での、ヒ素含有量と銀含有量の合計と、セレン含有量の10倍との和が、0.01質量%以上で1質量%以下である。前記の和を0.01質量%以上にすることにより、負極の耳痩せを抑制する効果が増し、1質量%で耳痩せの抑制効果は飽和する。従って0.01質量%以上で1質量%以下の範囲で、耳痩せを効果的に抑制できる。
好ましくは、電解液は、0.02mol/L以上で0.2mol/L以下のアルミニウムイオンと、0.02mol/L以上で0.2mol/L以下のリチウムイオンとを含有する。この条件で、負極活物質の硫酸鉛が蓄積することを抑制でき、かつ鉛蓄電池の性能として重要な低温ハイレート放電性能を向上させることができる。
この発明はさらに、上記の鉛蓄電池を用いたアイドリングストップ車にある。上記のように、この発明の鉛蓄電池では負極の耳痩せが抑制されるので、信頼性の高いアイドリングストップ車が得られる。
実施例での負極格子の正面図 負極の耳部と上部縁部の表裏両表面に鉛-錫-セレン系合金層を設けた鉛蓄電池の特性図で、75℃で1ヶ月放置後にSBA-IS寿命試験を行った際の、負極耳部の耳痩せ量を示す。 合金層が鉛-錫-ヒ素系合金である鉛蓄電池での負極耳部の耳痩せ量を示す特性図で、測定条件は図2と同様である。 合金層が鉛-錫-銀系合金である鉛蓄電池での負極耳部の耳痩せ量を示す特性図で、測定条件は図2と同様である。
以下に、実施例を用いて、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施に際しては、当業者の常識及び先行技術の開示に従い、実施例を適宜に変更でき、本発明は実施例により制限されるものではない。
鉛蓄電池は、負極格子と負極活物質とから成る負極板と、正極格子と正極活物質とから成る正極板、及び電解液を備え、複数枚の負極板と複数枚の正極板とがセパレータを介して交互に積層されて極板群を構成し、同極性の極板同士がストラップで接続されている。負極ストラップと正極ストラップはセル間接続され、端部の正極ストラップ及び負極ストラップに極柱が接続されて、外部端子に接続されている。そして負極板と正極板は、希硫酸を含む電解液に浸されている。
図1は負極格子2の構成を示し、4はメッシュ部で、ここではロータリーエキスパンド法で形成されているが、レシプロエキスパンド法、打ち抜き法あるいは鋳造法などで形成しても良い。6は上部縁部、8は下部縁部で、10は耳部である。負極格子2の主材料は、鉛-カルシウム系合金の場合、カルシウム0.06〜0.09質量%とアルミニウム0.01〜0.03質量%を含み、鉛-カルシウム-錫系合金の場合、カルシウム0.06〜0.09質量%と錫0.35〜0.5質量%、アルミニウム0.01〜0.03質量%を含み、残余が鉛である。なお、不純物濃度は錫が0.005質量%程度、ヒ素が0.003質量%程度、銀が0.003質量%程度、セレンが0.0003質量%程度を上限として含まれる場合がある。
メッシュ部4及び下部縁部8は負極格子の主材料で構成されている。耳部10及び上部縁部6は前記の主材料から成る板状部材の表面に、好ましくは表裏両表面に、鉛-錫-X系合金層が設けられ、ここにXはヒ素,銀及びセレンから成る群の少なくとも一種類である。合金層の厚さは10〜100μmが好ましく、ここでは30μmである。合金層の組成は錫が5質量%以上で40質量%以下である。ヒ素,銀,セレンの作用は何れも耳部10または、耳部10及び上部縁部6が腐食されて痩せる現象を抑制することで、この痩せは耳部10で特に問題になる。ヒ素及び銀は、含有量を質量%で表した際の、含有量当たりの効果がほぼ等しく、セレンは含有量当たりの効果がヒ素及び銀の約10倍となる。そこでセレン含有量の10倍と、ヒ素及び銀の合計含有量を0.01質量%以上1質量%以下とする。ヒ素あるいは銀を単独で含有させる場合、含有量は0.01質量%以上1質量%以下とし、セレンを単独で含有させる場合、含有量は0.001質量%以上0.1質量%以下とする。合金層は、例えばロータリエキスパンド法等で負極格子2を作製する際に、圧延前のスラブの耳部10及び上部縁部6に相当する位置に合金層を重ねて同時に圧延することにより、形成できる。鋳造法等の場合は、鉛−錫−Xの組成の溶融浴に耳部10と上部縁部6とを浸すこと等により、形成できる。なお正極格子は負極格子2と形状が類似で、正極格子の主材料は、カルシウム0.065質量%と錫1.3質量%、アルミニウム0.03質量%を含み、不純物濃度はヒ素が0.003質量%程度、銀が0.003質量%程度、セレンが0.0003質量%程度で、残余が鉛であり、耳部及び上部縁部は合金層を備えていない。
負極のメッシュ部4には負極活物質ペーストが充填され、負極活物質ペーストは鉛粉、カーボンブラック、黒鉛、膨張化黒鉛、炭素繊維等のカーボン、リグニン、硫酸バリウム、合成樹脂繊維、希硫酸、水を混合して得たものである。正極のメッシュ部には正極活物質ペーストが充填され、正極活物質ペーストは鉛粉、合成樹脂繊維、希硫酸、水を混合して得たものであるが、合成樹脂繊維を含まなくても良い。
電解液はアルミニウムイオン及びリチウムイオンを含有し、アルミニウムイオン及びリチウムイオンの含有量は各々0.02mol/L以上0.2mol/L以下とし、他に負極板及び正極板から溶出した鉛イオン、錫イオン、カルシウムイオン、カーボン、リグニン等を含んでいる。なおアルミニウムイオンの1モルは、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)の171.05gに相当する。
鉛蓄電池の製造
SBA S 0101に準拠したアイドリングストップ車用鉛蓄電池(N-55形、公称電圧12V、5時間率定格容量36Ah)を製造した。正極格子は0.065質量%のカルシウムと1.3質量%の錫と不可避不純物とを含み残余が鉛の合金で、負極格子は0.09質量%のカルシウムと0.35質量%の錫と不可避不純物とを含み残余が鉛の合金で、負極耳部10及び負極の上部縁部6の表裏両表面には前記鉛-錫-X系合金層(30μm厚)が設けられている。正極板及び負極板2のサイズは共に高さが115mm、幅が100mmで、厚さが正極板は1.5mm、負極板は1.2mmであり、高さは耳部を除いた高さである。なお比較例として、合金層が鉛-錫の組成でX元素を含まないもの、X元素が過剰なもの、鉛-Xの組成で錫を含有しないもの、及び 鉛-錫-Xの組成で錫が過剰なものを作製した。
負極活物質ペーストは、ボールミル法の鉛粉100質量%に対して、リグニン0.2質量%、カーボンブラック0.3質量%、硫酸バリウム0.6質量%、アクリル繊維0.1質量%を加え、水11質量%と20℃で比重1.40の希硫酸7質量%とを混合して得た。これ以外に、カーボンブラックを含有しない他は、実施例と同様の未化成の負極活物質ペーストを作製した。正極活物質ペーストは、ボールミル法の鉛粉100質量%に対して、アクリル繊維0.1質量%を加え、水13質量%と20℃で比重1.40の希硫酸6質量%とを混合して得た。なお鉛粉はボールミル法に限らず、バートン法等によるものでも良い。正極格子1枚当たり55g、負極格子1枚当たり52gの活物質ペーストを充填し、各々50℃相対湿度50%で48時間熟成し、次いで50℃の乾燥雰囲気で24時間乾燥させて、未化成の正負極板を得た。
微孔性のポリエチレンシートを2つ折りにして両側端をメカニカルシールで閉じた袋状セパレータに、未化成の負極板を収容した。セパレータは、ポリエチレン以外に、希硫酸中で安定かつ絶縁性かつ多孔質の素材のものであれば良く、例えばガラス繊維シートをセパレータとしても良い。セパレータは袋状でもリーフ状のものでも良い。未化成の正極板7枚と袋状セパレータに収容した未化成の負極板8枚を交互に積層し、キャストオンストラップ法(COS法)により、同極性の極板同士を接続し、ストラップと極柱及びセル間接続部材からなる接続部材を形成して極板群とした。ストラップ、極柱及びセル間接続部材の材料は鉛-アンチモン系合金、鉛-錫系合金等であるが、自動車に搭載した際の振動に耐えるため、鉛-アンチモン系合金が好ましい。得られた極板群を6個、ポリプロピレンの電槽に収納して直列に接続するように、セル間接続部材の位置で溶接し、蓋溶着を実施した後に正負極の極柱を鉛蓄電池の出力端子に接続した。20℃で比重が1.230の希硫酸に所定量の硫酸アルミニウムと硫酸リチウムとを添加した電解液を注入し、25℃の水槽内で電槽化成を行って、N-55形の鉛蓄電池とした。アルミニウム源とリチウム源は任意で、例えばアルミン酸リチウムAlLiO2、水酸化アルミニウムと水酸化リチウムまたは炭酸リチウム等の形態で添加しても良い。他に、アルミニウムイオンもリチウムイオンも含まず、それ以外は同様の電解液を用いた鉛蓄電池を作製した。
試験法
別に行った実験から、負極の耳部表面の鉛-15質量%錫系合金層は、高温でβ相が粗大化し、共晶組織が変化することを確認した。そこで自動車用鉛蓄電池が置かれる環境の加速試験として、各鉛蓄電池を75℃で1ヶ月間放置した。次いでアイドリングストップモードでの寿命性能を確認するため、アイドリングストップ寿命試験(SBA S 0101 :2006の9.4.5)を行った。アイドリングストップ寿命試験条件は、25℃の気槽中、45Aで59秒の放電と300Aで1秒の放電、及び充電電圧14V、 (最大100A) の充電60秒から成るサイクルを繰り返し、3600サイクル毎に約2日間休止し、放電電圧が7.2V未満で寿命とする。ただし表1〜表5では、寿命に達する前の、試験開始から4週間経過後に電池を解体して、負極耳部の痩せ量を測定した。例えば耳痩せ量100%とは耳部の残存量が0%、耳痩せ量40%でとは耳部の残存量が60%を意味する。耳痩せ量の目標を40%以下とした。また、表1、表2、表3の試験では、電解液中にアルミニウムイオンとリチウムイオンを含有していない。各試験で、試料数は各3で、結果は平均値で示す。結果を表1(鉛-錫-セレン),表2(鉛-錫-ヒ素),表3(鉛-錫-銀)に示す。
初期性能を評価するため、75℃での放置前に、低温ハイレート放電試験(JIS D 5301 :2006の9.5.3b))を行った。低温ハイレート放電試験では、-15℃の雰囲気で300Aの放電を行い、端子電圧が6Vに低下するまでの放電時間を求めて、この時間の相対値を低温ハイレート放電性能とした。この後、75℃で1ヶ月間放置し、次いでアイドリングストップ寿命試験開始後から4週間経過後の負極活物質の硫酸鉛蓄積量を測定した。表4の試験では、電解液中のアルミニウムイオンとリチウムイオンの濃度を各々0〜0.2mol/Lと変化させた。表5の試験では、電解液中のアルミニウムイオンとリチウムイオンの濃度を各0.1mol/Lとした。またカーボンブラックを含有しない電池を含めるようにした。各試験で、試料数は各3で、結果は平均値で示す。結果を表4,表5に示す。
結果
表1は鉛-錫系合金層へのセレン添加の効果を示し、錫濃度を5,15,40質量%とした際の結果を図2に示す。錫を含有しない場合、錫リッチなβ相は存在しないため、セレンの有無は耳痩せ量に影響しない。錫含有量が5質量%以上で40質量%以下の場合、0.001質量%以上のセレンを含有させることにより、耳痩せ量は目標値を満たし、0.1質量%を超えて含有させても、耳痩せ量はそれ以上減少しないので、セレン含有量の上限を0.1質量%とした。合金層を設けない電池での減液速度を100とすると、合金層を設けた場合、錫含有量が5質量%で減液速度は101、15質量%で減液速度は102、40質量%で106、50質量%で110となる点から、合金層中の錫含有量を40質量%以下とした。なおX元素の含有量は僅かなので、減液速度には影響しなかった。
Figure 2012138331
表2は鉛-錫系合金層へのヒ素添加の効果を示し、錫濃度が5,15,40質量%での結果を図3に示す。ヒ素添加の効果はセレン添加の効果と類似で、錫を含有しない場合、ヒ素の有無は耳痩せ量に影響しない。また錫含有量が5〜40質量%の場合、0.01質量%以上のヒ素を含有させることにより、耳痩せ量は目標値を満たし、1質量%を超えて含有させても、耳痩せ量はそれ以上減少しない。これらのことから、ヒ素含有量を0.01質量% 以上1質量%以下とした。また減液速度と耳痩せ量とのバランスから、錫含有量を5質量%〜40質量%とした。
Figure 2012138331
表3は鉛-錫系合金層への銀添加の効果を示し、錫濃度が5,15,40質量%での結果を図4に示す。銀添加の効果はヒ素添加の効果と同等で、同じ含有量で有れば効果も同等である。錫を含有しない場合、銀の有無は耳痩せ量に影響しない。錫含有量が5〜40質量%の場合、0.01質量%以上の銀を含有させることにより、耳痩せ量は目標値を満たし、1質量%を超えて含有させても、耳痩せ量はそれ以上減少しない。そこで銀含有量を0.01質量% 以上1質量%以下とした。また減液速度と耳痩せ量とのバランスから、錫含有量を5質量%〜40質量%とした。なおセレン、ヒ素、銀を共に添加する場合、その効果は、セレン含有量の10倍と、ヒ素及び銀の合計含有量の和で定まる。
Figure 2012138331
表1〜3の結果は、鉛-錫-X系合金層を負極の耳部表面と上部縁部表面に設けた結果であるが、鉛-錫-X系合金層を負極の耳部表面のみに設けた場合についても同様に試験をしたところ、負極耳部の痩せ量については、鉛-錫-X系合金層を負極の耳部表面のみに設けた場合も、鉛-錫-X系合金層を負極の耳部表面と上部縁部表面に設けた場合も、同等の結果であった。なお鉛-錫-X系合金層を負極の耳部表面と上部縁部表面に設けた場合には、上額が痩せることも抑制できるのでより好ましい。
表4は、低温ハイレート放電性能と、アイドリングストップ寿命試験の開始から4週間経過後の、負極活物質の硫酸鉛の蓄積量を示している。なお硫酸鉛の蓄積量と低温ハイレート放電性能は、X元素もアルミニウムイオンもリチウムイオンも含まない比較例の電池A1を100とする相対値で示す。表4の試料では、負極の耳痩せは、合金層中の錫とX元素とで定まり、電解液中のアルミニウムイオン濃度及びリチウムイオン濃度の影響は見られなかった。従って、負極の耳痩せを抑制するとの課題からは、アルミニウムイオンとリチウムイオンとを含まなくても良い。さらに合金層の組成は、硫酸鉛の蓄積量及び低温ハイレート放電性能に影響しなかった。また別に行った試験から、アルミニウムイオンは硫酸鉛の蓄積を抑制し、リチウムイオンは低温ハイレート放電性能を向上させることを確認済みである。そして表4から、アルミニウムイオンを0.02mol/L以上で0.2mol/L以下含有させ、リチウムイオンを0.02mol/L以上で0.2mol/L以下含有させることにより、硫酸鉛の蓄積が少なく、かつ低温ハイレート放電性能に優れた鉛蓄電池が得られることが分かる。なおアルミニウムイオンを0.01mol/L含有する電池A2では、硫酸鉛の蓄積量が90とやや大きく、リチウムイオンを0.01mol/L含有する電池A7では、低温ハイレート放電性能が100で改善が見られない。
Figure 2012138331
表5に、合金層での錫含有量を15質量%、セレン含有量を0.01質量%で、ヒ素含有量と銀含有量とを0質量%、アルミニウムイオン濃度とリチウムイオン濃度とを共に0.1mol/Lとし、負極活物質のカーボンブラックの含有量を変化させた際の結果を示し、測定法は表4の場合と同様である。カーボンは負極活物質の硫酸鉛の蓄積を抑制するだけでなく、負極の耳痩せを小さくする。そしてこの効果は、カーボンブラック以外に、炭素繊維、黒鉛、膨張化黒鉛等の他のカーボンでも得られる。そこで負極活物質に0.25質量%以上で0.75質量%以下のカーボンを含有させることが好ましい。
Figure 2012138331
上記実施例から、以下のことが言える。
1) 負極格子の耳部表面及び上部縁部表面の合金層中の錫リッチなβ相の粗大化を抑制することにより、負極の耳痩せを抑制する。この効果は、鉛蓄電池が高温で置かれる環境で特に重要である。
2) 電解液中のアルミニウムイオンは負極活物質の硫酸鉛の蓄積を抑制し、リチウムイオンは低温ハイレート放電性能を向上させる。
3) 負極活物質中のカーボンは、硫酸鉛の蓄積を抑制すると共に、負極の耳痩せの抑制にも有効である。
2 負極格子
4 メッシュ部
6 上部縁部
8 下部縁部
10 耳部

Claims (8)

  1. 正極板、負極板が電解液中に浸されている鉛蓄電池において、
    前記負極板は、負極格子の上部に設けられた負極耳部を有し、
    前記負極耳部は、基部の表面に、鉛-錫-X系合金層(ここでXはヒ素,銀,及びセレンから成る群の少なくとも一種類の元素を表す)を備えていることを特徴とする、鉛蓄電池。
  2. 鉛-カルシウム-錫系合金から成る正極格子と、鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る負極格子と、正極格子の上部に設けられた正極耳部と、負極格子の上部に設けられた負極耳部とを有し、正極格子は正極活物質を保持し、負極格子は負極活物質を保持し、かつ正極格子と正極耳部及び負極格子と負極耳部とが電解液中に浸されている鉛蓄電池において、
    前記負極耳部は、鉛-カルシウム系合金または鉛-カルシウム-錫系合金から成る基部の表面に、鉛-錫-X系合金層(ここでXはヒ素,銀,及びセレンから成る群の少なくとも一種類の元素を表す)を備えていることを特徴とする、鉛蓄電池。
  3. 前記鉛-錫-X系合金層が負極格子の耳部表面及び上部縁部の表面に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記鉛-錫-X系合金層での錫含有量が5質量%以上40質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  5. 前記鉛-錫-X系合金層での、ヒ素含有量と銀含有量の合計と、セレン含有量の10倍との和が、0.01質量%以上で1質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  6. 前記電解液は、アルミニウムイオンと、リチウムイオンとを含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  7. 前記電解液は、0.02mol/L以上で0.2mol/L以下のアルミニウムイオンと、0.02mol/L以上で0.2mol/L以下のリチウムイオンとを含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の鉛蓄電池を用いたアイドリングストップ車。
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