JP2012138464A - 収容ケース及び電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気部品を収容ケース内に収容した上で、収容ケース内にポッティング樹脂を充填して電気部品を封止する構成の電気機器を製造する効率の低下を招くことなく、収容ケース内に入り込んだ水分を効率よく外部に排水でき、かつ、製造時には収容ケースから溢れ出るポッティング樹脂を容易に回収できるようにする。
【解決手段】底壁部21と、その上面21aの周縁に立設される筒状の周壁部22とを有して上方に開口する箱状に形成され、周壁部22の周方向の一部には、周壁部22の突出方向先端22cから底壁部21側に向けて窪む切欠23が形成され、切欠23の底部23aの高さ位置が、底壁部21の上面21aよりも高く設定されている収容ケース2を提供する。
【選択図】図5

Description

この発明は、収容ケース及びこれを備える電気機器に関する。
従来の電気機器には、例えば特許文献1のように、配線基板に各種回路部品(電子部品)を実装してなる回路組立品(基板組立品)を上方に開口する収容ケース内に収容し、さらに、収容ケース内にポッティング樹脂を充填して構成されるものがある。この種の電気機器では、回路部品や回路組立品等の電気部品をポッティング樹脂で封止することで、電気部品に水分が到達することを防ぎ、水分による電気機器の動作不良が発生しないようにしている。
特開2008−311432号公報
このような電気機器の製造に際して、基板組立品をポッティング樹脂で封止するためには、溶融状態のポッティング樹脂を収容ケースの上方開口端から収容ケース内に流し込めばよいが、従来では、溶融状態のポッティング樹脂を流し込む際、溶融状態のポッティング樹脂が収容ケースの上方開口端から溢れないように、ポッティング樹脂の上面(液面)が上方開口端よりも低く位置するようにポッティング樹脂の流し込み量を設定することが多い。
しかしながら、このように製造された電気機器では、ポッティング樹脂の上面及び収容ケースの内周面によって、上方開口端から窪む凹部が画成されるため、この凹部内に水分が長時間にわたって残留する虞がある。
特に、回路部品が、LED素子やスイッチ部品のように、一部をポッティング樹脂の上面から突出させることが必要な部品である場合には、回路部品が凹部内に残留する水分の影響を受けやすい。また、回路部品がポッティング樹脂内に完全に埋設されていても、ポッティング樹脂自体が凹部内の水分を吸収し、ポッティング樹脂内の回路部品がこの水分の影響を受けることもある。その結果として、電気機器に動作不良が生じやすくなる。
この発明は、上述した事情に鑑みたものであって、製造効率の低下を招くことなく、収容ケース内に入り込んだ水分を効率よく外部に排水でき、かつ、製造時には収容ケースから溢れ出るポッティング樹脂を容易に回収できる電気機器、及び、その製造に用いる収容ケースを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の収容ケースは、内部に電気部品を収容すると共に、当該電気部品を封止するポッティング樹脂を充填するための収容ケースであって、底壁部と、当該底壁部の上面の周縁に立設される筒状の周壁部とを有して上方に開口する箱状に形成され、当該周壁部の周方向の一部には、当該周壁部の突出方向先端から前記底壁部側に向けて窪む切欠が形成され、当該切欠の底部の高さ位置が、前記底壁部の上面よりも高く設定されていることを特徴とする。
また、本発明の電気機器は、前記収容ケースと、当該収容ケースの内部に収容される電気部品と、前記収容ケースの内部に充填されて前記電気部品を封止するポッティング樹脂と、を備える電気機器であって、溶融状態とされた前記ポッティング樹脂の表面張力に基づいて、前記ポッティング樹脂の上面が、前記切欠の底部の近傍において、前記切欠の底部から前記周壁部の内側に向かうにしたがって前記切欠の底部よりも高くなるように傾斜していることを特徴とする。
なお、前記電気部品は、少なくとも電気機器の電気回路を構成するものであればよく、例えば、配線基板にLEDや電気スイッチ等の回路部品を搭載した回路組立品であってもよいし、単体の回路部品であっても構わない。
前述した構成の収容ケースを用いて上記電気機器を製造する場合には、電気部品を収容ケースの内部に収容した状態で、溶融状態のポッティング樹脂を、周壁部の突出方向先端によって画成される収容ケースの上方開口端から内部に流し込み、硬化させればよい。これによって、電気部品がポッティング樹脂によって封止されることになる。
そして、溶融状態のポッティング樹脂を流し込む工程では、収容ケース内をポッティング樹脂で十分に満たすことにより、ポッティング樹脂の上面(液面)が、ポッティング樹脂の表面張力によって切欠の底部よりも上方に盛り上がるように画成されることになる。すなわち、切欠の底部近傍におけるポッティング樹脂の上面は、切欠の底部から周壁部の内側に向かうにしたがって、切欠の底部よりも高くなるように傾斜する傾斜面となる。
このように製造される電気機器においては、従来と同様に、ポッティング樹脂の上面及び周壁部の内周面によって上方に開口する凹部が画成されるものの、この凹部は、切欠によって収容ケースの側部にも開口するため、凹部内に入り込んだ水分を切欠から収容ケースの外部に効率よく排出することができる。特に、凹部の底面をなすポッティング樹脂の上面に水分(水滴等)が落下した場合、この水分はその自重によって切欠の底部に向けて下方に傾斜するポッティング樹脂の傾斜面上を滑り落ちるため、この水分を容易に切欠から収容ケースの外部に排出することができる。したがって、収容ケース内に入り込んだ水分の排出性向上を図り、水分による電気機器の動作不良を防止することができる。
また、本発明の収容ケースによれば、溶融状態のポッティング樹脂を収容ケース内に過多に流し込んだ場合、ポッティング樹脂は切欠から外部に溢れ出すことになる。すなわち、ポッティング樹脂は特定された位置から溢れ出ることになるため、溢れ出したポッティング樹脂を容易に回収することも可能となる。
さらに、本発明の収容ケースによれば、切欠の底部の高さ位置を設定するだけで、収容ケースに充填されるポッティング樹脂の厚み(液面高さ)を高精度に設定することも可能となる。言い換えれば、ポッティング樹脂の量を調整することでポッティング樹脂の厚みを設定する従来手法と比較して、容易かつ高精度にポッティング樹脂の厚みを設定できる。
そして、前記収容ケースにおいては、前記周壁部の外周面のうち前記切欠の底部の形成位置に対して前記周方向の位置が一致する領域に、上方に開口するオーバーフロー槽が形成され、少なくとも当該オーバーフロー槽の底面が、前記切欠の底部よりも低く位置していることがより好ましい。
この構成では、溶融状態のポッティング樹脂を収容ケース内に過多に流し込んだとしても、切欠から外部に溢れ出したポッティング樹脂はオーバーフロー槽に収容されるため、溢れ出したポッティング樹脂が、ポッティング樹脂を収容ケースに流し込む装置(ポッティング装置)に付着することを防止できる。すなわち、ポッティング装置のメンテナンスが容易となる。
また、オーバーフロー槽が形成されていることで、ポッティング樹脂が収容ケースの外部に溢れ出ないように、収容ケース内に流し込むポッティング樹脂の量を高精度に設定する必要が無くなるため、ポッティング樹脂の流し込み速度をより速く設定して、電気機器の製造効率を向上させることができる。
また、前記収容ケースにおいて、前記切欠の底部と前記周壁部の内周面との間には、前記切欠の底部から前記底壁部に向かうにしたがって前記周壁部の内側に傾斜する傾斜内面が形成されていることがより好ましい。
上記構成の場合、収容ケース内に溶融状態のポッティング樹脂を流し込んだ際には、周壁部の内周面に対して緩やかな角度で連なる傾斜内面によって、ポッティング樹脂が周壁部の内周面側から外周面側に向けて濡れ広がり易くなる。その結果として、切欠の底部に向けて下方に傾斜するポッティング樹脂の傾斜面を周壁部の外周面に対して近づけて、このポッティング樹脂の傾斜面と周壁部の外周面との間の間隔を小さくする、あるいは、無くすことが可能となる。
したがって、製造後の電気機器において、ポッティング樹脂の上面に水分(水滴)が落下した場合には、この水分が自重によって傾斜したポッティング樹脂の上面上を滑り落ちた後、ポッティング樹脂の傾斜面と周壁部の外周面との間に留まることを抑制あるいは防止することができる。すなわち、収容ケース内に入り込んだ水分の排出性向上をさらに図ることができる。
さらに、前記収容ケースにおいては、前記切欠が平面視矩形状に形成されて、前記切欠の底部が平坦となっていてもよい。
また、前記収容ケースにおいては、前記切欠が、前記周壁部の周方向に間隔をあけて複数配列されているとよい。
この構成では、製造後の電気機器が傾いて配置されていたとしても、いずれか一つの切欠から水分・水滴を収容ケースの外部に排出することが可能となる。すなわち、電気機器の排水性をさらに向上させることができる。
また、ポッティング樹脂を流し込む際に、収容ケースが多少傾いて載置されていたとしても、少なくともいずれか一つの切欠から余分なポッティング樹脂が溢れ出すことになるため、ポッティング樹脂の上面が、切欠の底部に対して過度に高く位置することを確実に防止できる。言い換えれば、収容ケースに充填されるポッティング樹脂の厚み(液面高さ)をより高い精度で管理することができる。
本発明によれば、電気機器の製造効率の低下を招くことなく、収容ケース内に入り込んだ水分を効率よく外部に排水することができる。また、電気気を製造する際には収容ケースから溢れ出るポッティング樹脂を容易に回収することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電気機器を示しており、(a)は蓋体を含む電気機器の上面図、(b)は蓋体を除く電気機器の上面図である。 図1の電気機器において、蓋体を収容ケースから取り外した状態を示す分解斜視図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図1のB−B矢視断面図である。 図1のC−C矢視断面図である。 図5に示す電気機器のうち切欠の近傍を示す要部拡大断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1〜5に示すように、この実施形態に係る電気機器1は、上方に開口する箱状の収容ケース2と、収容ケース2内部に収容される電気部品3と、収容ケース2の内部に充填されて電気部品3を封止するポッティング樹脂4と、収容ケース2の上方開口端2aを覆う蓋体5と、を備えて大略構成されている。
収容ケース2は、略板状に形成された底壁部21と、その上面21aの周縁に立設される筒状(図示例では平面視矩形の筒状)の周壁部22とを有している。すなわち、底壁部21の上面21aは収容ケース2の底面をなしている。
なお、本実施形態では、後述する電気部品3が底壁部21の上面21aの一部に対して間隔をあけて配されるように、底壁部21の上面21aが段差を有して形成されているが、例えば段差のない平坦面に形成されていても構わない。
そして、収容ケース2の周壁部22には、その突出方向先端22c(収容ケース2の上方開口端2aをなすもの)から底壁部21側に向けて窪む切欠23が複数(図示例では四つ)形成されている。
各切欠23は、周壁部22の厚さ方向から見た平面視で矩形状(コ字状)に形成されている。すなわち、切欠23の底部23aは、平面視で周壁部22の周方向(周壁部22の突出方向に直交する方向)に延びる直線状に形成されている。
そして、切欠23の底部23aの高さ位置は、底壁部21の上面21aよりも高く設定されている。これにより、底壁部21の上面21aから切欠23の底部23aの高さ位置までの範囲でポッティング樹脂4を充填できるようになっている。言い換えれば、切欠23の底部23aの高さ位置を決めることで、収容ケース2に充填可能なポッティング樹脂4の量を調整することができる。
また、各切欠23の底部23aと周壁部22の内周面22aとの間には、図5,6に示すように、切欠23の底部23aから底壁部21に向かうにしたがって周壁部22の内側に傾斜する傾斜内面24aが形成されている。
そして、複数の切欠23は、図1,2に示すように、周壁部22の周方向に間隔をあけて配列されている。なお、図示例においては、切欠23が、平面視矩形環状とされた周壁部22のうち一対の長辺部分に二つずつ形成されている。また、各切欠23は、周壁部22の各角部に寄せた位置に配されている。
また、図1〜5に示すように、この収容ケース2の外周面22bには、上方に開口するオーバーフロー槽25が複数形成されている。なお、図示例において、各オーバーフロー槽25は、平面視矩形状かつ断面視矩形状に形成されているが、任意の形状を呈していてよい。
このオーバーフロー槽25は、複数の切欠23に対して一つずつ形成されている。すなわち、周壁部22の周方向に沿う各オーバーフロー槽25の位置(周方向位置)が、各切欠23の形成位置に一致している。また、周壁部22の突出方向に沿う各オーバーフロー槽25の位置(高さ位置)は、切欠23の底部23aよりも低い位置に設定されている。より具体的に説明すれば、各オーバーフロー槽25の上方開口25aの高さ位置が、切欠23の底部23aよりも低い位置に設定されている。
さらに、収容ケース2の周壁部22には、前述した切欠23と同様に、周壁部22の突出方向先端22cから底壁部21側に向けて窪む切欠凹部26が形成されている。この切欠凹部26は、これに取り付けられるグロメット6と共に、収容ケース2内に配された電気部品3を外部に電気接続するための配線コード7を収容ケース2内から外部に引き出す役割を果たすものである。
なお、図示例において、切欠凹部26は、平面視矩形環状とされた周壁部22のうち一方の長辺部分に形成された二つの切欠23の間に形成されているが、これに限ることは無く、少なくとも切欠23に干渉しない位置であれば、周壁部22の任意の周方向位置に形成されていてよい。また、図示例の切欠凹部26の底部の高さ位置は、前述した切欠23の底部23aよりも下方に位置しているが、例えば切欠23の底部23aと同等の位置、あるいは、切欠23の底部23aよりも上方に位置していても構わない。
この切欠凹部26に取り付けられるグロメット6は、天然ゴム、シリコーンゴム、塩化ビニルなどの弾性を有する材料で板状に形成されており、周壁部22よりも肉厚に形成され、また、切欠凹部26を埋めるように配されている。そして、切欠凹部26の縁部に対応するグロメット6の側面には、切欠凹部26の縁部に係合する係合溝61が形成されており、グロメット6を切欠凹部26に取り付けた状態において、溶融状態のポッティング樹脂4が切欠凹部26とグロメット6との間に入り込まないようになっている。
また、グロメット6には、その厚さ方向に貫通して配線コード7を挿通させる貫通孔62が形成されており、貫通方向に直交する貫通孔62の断面は、配線コード7の外径に対応する形状に形成されている。なお、この貫通孔62の断面の大きさは、配線コード7を挿通させた状態で、溶融状態のポッティング樹脂4が貫通孔62に入り込まない程度に設定されていればよい。
さらに、収容ケース2には、周壁部22の外周面22bから外側に突出する張出板部27が形成されている。この張出板部27は、後述する蓋体5を固定用ネジ8によって収容ケース2に固定する役割、及び、電気機器1を各種装置に取り付ける役割を果たす。すなわち、張出板部27にはその厚さ方向に貫通して固定用ネジ8を挿通させる挿通孔27Aと、電気機器1を各種装置にネジ止めするためのネジ孔27Bが形成されている。
なお、図示例では、張出板部27が、平面視矩形環状とされた周壁部22のうち一対の短辺部分に一つずつ形成され、かつ、これら一対の張出板部27は周壁部22の長手方向に沿って互いに逆向きに突出しているが、これに限ることは無い。
電気部品3は、電気機器1の電気回路をなすものであり、本実施形態では、配線基板31とその上面31aに搭載された切換スイッチ32及びLED33とを備えた回路組立品として構成されている。
切換スイッチ32は、配線基板31の上方に位置する切換スイッチ32の上部を押すことで、電気機器1及び配線コード7を介して接続される各種装置の電気回路の電路を開閉(オン・オフ)する所謂押しボタンスイッチである。また、LED33は、電気機器1やこれに接続される各種装置の電気回路の動作状態を発光で示す役割を果たすものであり、図示例では二つある。
配線基板31は、その上面31aが収容ケース2の上方開口端2a側に向くように、底壁部21の上面21aのうち高い方の段差部分に配されており、これによって、底壁部21の上面21aのうち低い方の段差部分と配線基板31の下面31bとの間に隙間が形成されている。
そして、収容ケース2内に配された配線基板31、並びに、これに搭載される切換スイッチ32及びLED33の下部は、切欠23の底部23aよりも低い位置に配され、ポッティング樹脂4内に埋設することができるようになっている。すなわち、配線基板31と切換スイッチ32及びLED33との電気接続部分はポッティング樹脂4によって埋設されるようになっている。
一方、切換スイッチ32及びLED33の上部は、切欠23の底部23aよりも上方に突出するように位置しているため、ポッティング樹脂4内に埋設されることは無い。すなわち、収容ケース2内にポッティング樹脂4が充填されても、切換スイッチ32の上部の動きが阻害されることは無く、また、LED33の光を収容ケース2の外部に放射することができる。
そして、本実施形態では、上記収容ケース2内に充填されるポッティング樹脂4の上面4aの高さ位置が、切欠23の底部23aに対して上方に盛り上がるように設定されている。
すなわち、ポッティング樹脂4の上面4aは、溶融状態におけるポッティング樹脂4の表面張力に基づいて、図6に示すように、切欠23の底部23aの近傍において、切欠23の底部23aから周壁部22の内側に向かうにしたがって切欠23の底部23aよりも高くなるように傾斜している。言い換えれば、切欠23の底部23a近傍におけるポッティング樹脂4の上面4aは、傾斜面4bとなっている。また、本実施形態では、切欠23の底部23aと周壁部22の内周面22aとの間に形成された傾斜内面24aもポッティング樹脂4によって覆われている。
蓋体5は、収容ケース2の上方開口端2aを覆う略板状の被覆部51と、収容ケース2の張出板部27に対向配置される固定部52とを備えて大略構成されている。
被覆部51は、平面視矩形環状に形成された周壁部22に対応する平面視矩形状に形成されており、この被覆部51には、切換スイッチ32用の可撓部54、並びに、各LED33用の導光孔55及び導光筒状部56が形成されている。また、被覆部51の縁部には、収容ケース2の周壁部22の外周面22bから突出するように、オーバーフロー槽25の上方に間隔をあけて配される庇部53が形成されており、この庇部53によってオーバーフロー槽25の上方が覆われている。
被覆部51の可撓部54は、被覆部51のうち切換スイッチ32の上部に対向する領域において、被覆部51の厚さ方向に貫通する開口部57の縁部から内側に突出して形成されており、被覆部51に対して弾性変形可能とされている。より詳細に説明すれば、可撓部54は、二つの湾曲部54Aを有する平面視S字状に形成され、その両端が開口部57の縁部に接続されている。これにより、二つの湾曲部54Aの間に位置する可撓部54の中間部54Bに、被覆部51の厚さ方向への外力が加えられた際には、二つの湾曲部58が弾性変形して中間部54Bが被覆部51の厚さ方向に移動できる。すなわち、本実施形態の構成では、蓋体5を収容ケース2上に配した状態でも、切換スイッチ32を操作することが可能となっている。
導光孔55は、被覆部51のうち各LED33の上部に対向する領域において、被覆部51の厚さ方向に貫通して形成されている。導光筒状部56は、各導光孔55を囲むように被覆部51の下面から突出して形成され、蓋体5を収容ケース2上に配した状態で各LED33の上部の周りを囲むように配される。すなわち、導光筒状部56は、LED33の光が導光孔55以外の部分から収容ケース2外部に漏れだすのを防ぎ、LED33の光を導光孔55から外方に高い効率で放射する役割を果たしている。
なお、図示はしていないが、この被覆部51の上面には、可撓部54用の開口部57及びLED33用の導光孔55を覆う被覆シールを張り付けることができる。この被覆シールは、可撓部54の動きを阻害しない可撓性を有し、かつ、導光孔55から放出されるLED33の光を透過する透光性を有していることが好ましい。
固定部52は、張出板部27の数に対応するように二つ形成されている。そして、各固定部52には、張出板部27に挿通された固定用ネジ8を螺着させる筒状のネジ孔部59が形成されている。なお、図示例では、蓋体5を収容ケース2上に配した状態においてネジ孔部59の先端が張出板部27に接触しているが、例えば間隔をあけて配されても構わない。
そして、以上のように構成された蓋体5を収容ケース2上に配した状態では、収容ケース2の上方開口端2aが被覆されるものの、周壁部22に形成された各切欠23の一部あるいは全体は蓋体5によって覆われていない。言い換えれば、少なくとも各切欠23の底部23a側は蓋体5によって覆われていない。したがって、この電気機器1においては、収容ケース2の内部空間が切欠23を介して外部に連通している。
上記構成の電気機器1を製造する場合には、電気部品3を収容ケース2の内部に収容すると共にグロメット6を切欠凹部26に取り付けた状態で、溶融状態のポッティング樹脂4を収容ケース2の上方開口端2aから内部に流し込み、硬化させればよい。これによって、電気部品3がポッティング樹脂4によって封止されることになる。
このように溶融状態のポッティング樹脂4を流し込む工程では、収容ケース2内をポッティング樹脂4で十分に満たすことにより、ポッティング樹脂4の上面4a(液面)が、ポッティング樹脂4の表面張力によって切欠23の底部23aよりも上方に盛り上がるように画成されることになる。すなわち、切欠23の底部23a近傍におけるポッティング樹脂4の上面4aは、切欠23の底部23aから周壁部22の内側に向かうにしたがって、切欠23の底部23aよりも高くなるように傾斜する傾斜面4bとなる。
また、上述したようにポッティング樹脂4が収容ケース2内に充填されることで、収容ケース2内に配された電気部品3のうち配線基板31並びに切換スイッチ32及びLED33の下部が、ポッティング樹脂4によって封止され、切換スイッチ32及びLED33の上部がポッティング樹脂4の上面4aから突出することになる。
以上説明したように、本実施形態に係る収容ケース2及びこれを備える電気機器1によれば、従来の場合と同様に、収容ケース2内に充填されたポッティング樹脂4の上面4a及び周壁部22の内周面22aによって上方に開口する凹部が画成されるものの、この凹部は、切欠23によって収容ケース2の側部にも開口するため、凹部内に入り込んだ水分を切欠23から収容ケース2の外部に効率よく排出することができる。特に、凹部の底面をなすポッティング樹脂4の上面4aに水分(水滴等)が落下した場合、この水分はその自重によって切欠23の底部23aに向けて下方に傾斜するポッティング樹脂4の傾斜面4b上を滑り落ちるため、この水分を容易に切欠23から収容ケース2の外部に排出することができる。
したがって、収容ケース2内に入り込んだ水分の排出性向上を図り、水分による電気機器1の動作不良を防止することができる。
また、上記実施形態の構成では、切欠23の底部23aの高さ位置を設定するだけで、収容ケース2に充填されるポッティング樹脂4の厚み(液面高さ)を高精度に設定することも可能となる。言い換えれば、ポッティング樹脂4の量を調整することでポッティング樹脂4の厚みを設定する従来手法と比較して、容易かつ高精度にポッティング樹脂4の厚みを設定できる。
さらに、溶融状態のポッティング樹脂4を収容ケース2内に過多に流し込んだ場合、ポッティング樹脂4は切欠23から外部に溢れ出すことになる。すなわち、ポッティング樹脂4は特定された位置から溢れ出ることになるため、溢れ出したポッティング樹脂4を容易に回収することも可能となる。
特に、本実施形態の収容ケース2にはオーバーフロー槽25が形成されているため、切欠23から外部に溢れ出したポッティング樹脂4はオーバーフロー槽25に収容されることになる。したがって、溢れ出したポッティング樹脂4が、ポッティング樹脂4を収容ケース2に流し込む装置(ポッティング装置)に付着することを防止でき、ポッティング装置のメンテナンスが容易となる。
また、オーバーフロー槽25が形成されていることで、ポッティング樹脂4が収容ケース2の外部に溢れ出ないように、収容ケース2内に流し込むポッティング樹脂4の量を高精度に設定する必要が無くなるため、ポッティング樹脂4の流し込み速度をより速く設定して、電気機器1の製造効率を向上させることもできる。
さらに、本実施形態の構成では、収容ケース2内に溶融状態のポッティング樹脂4を流し込んだ際に、周壁部22の内周面22aに対して緩やかな角度で連なる傾斜内面24aによって、ポッティング樹脂4が周壁部22の内周面22a側から外周面22b側に向けて濡れ広がり易くなる。なお、このポッティング樹脂4の濡れ広がり易さは、傾斜内面24aに対する溶融状態のポッティング樹脂4の接触角が、切欠23の底部23aに対する接触角よりも小さくなることに起因している。その結果として、切欠23の底部23aに向けて下方に傾斜するポッティング樹脂4の傾斜面4bを周壁部22の外周面22bに対して近づけて、このポッティング樹脂4の傾斜面4bと周壁部22の外周面22bとの間の間隔を小さくする、あるいは、無くすことが可能となる。
したがって、本実施形態の電気機器1において、ポッティング樹脂4の上面4aに水分(水滴)が落下した場合には、この水分が自重によって傾斜したポッティング樹脂4の上面上を滑り落ちた後、ポッティング樹脂4の傾斜面4bと周壁部22の外周面22bとの間に留まることを抑制あるいは防止することができる。すなわち、収容ケース2内に入り込んだ水分の排出性向上をさらに図ることができる。
また、本実施形態の収容ケース2では、複数の切欠23が周壁部22の周方向に間隔をあけて配列されているため、電気機器1が傾いて配置されていたとしても、いずれか一つの切欠23から水分・水滴を収容ケース2の外部に排出することが可能となる。すなわち、電気機器1の排水性をさらに向上させることができる。
さらに、切欠23が複数形成されていることで、ポッティング樹脂4を流し込む際に、収容ケース2が多少傾いて載置されていたとしても、少なくともいずれか一つの切欠23から余分なポッティング樹脂4が溢れ出すことになるため、ポッティング樹脂4の上面4aが、切欠23の底部23aに対して過度に高く位置することを確実に防止できる。言い換えれば、収容ケース2に充填されるポッティング樹脂4の厚み(液面高さ)をより高い精度で管理することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、切欠23は、平面視矩形状に形成されることに限らず、任意の平面視形状を呈していてよい。したがって、切欠23は、例えば切欠23の底部23aが丸みを帯びた平面視U字状に形成されても構わない。
また、オーバーフロー槽25の形成位置は、上記実施形態のものに限らず、少なくとも切欠23から外部に溢れ出した溶融状態のポッティング樹脂4がオーバーフロー槽25内に入り込めばよいため、少なくともオーバーフロー槽25の底面が切欠23の底部23aよりも低く位置するように設定されればよい。したがって、各オーバーフロー槽25の上方開口25aの高さ位置が、例えば切欠23の底部23aよりも高く位置していてもよい。言い換えれば、切欠23はオーバーフロー槽25内に開口するように形成されてもよい。
さらに、オーバーフロー槽25は、複数の切欠23に対して一つずつ形成されることに限らず、例えば、周壁部22の周方向に延びるオーバーフロー槽25の幅寸法を上記実施形態のものよりも大きく設定する等して、複数の切欠23に対して一つだけ形成されてもよい。
また、電気部品3は、配線基板31に切換スイッチ32やLED33等の回路部品を搭載して構成されるものに限らず、少なくとも電気機器1の電気回路を構成するものであればよいため、例えば切換スイッチ32やLED33等の単体の回路部品のみによって構成されても構わない。
1 電気機器
2 収容ケース
2a 上方開口端
21 底壁部
21a 上面
22 周壁部
22a 内周面
22b 外周面
22c 突出方向先端
23 切欠
23a 底部
24a 傾斜内面
25 オーバーフロー槽
3 電気部品
31 配線基板
32 切換スイッチ
33 LED
4 ポッティング樹脂
4a 上面
4b 傾斜面

Claims (6)

  1. 内部に電気部品を収容すると共に、当該電気部品を封止するポッティング樹脂を充填するための収容ケースであって、
    底壁部と、当該底壁部の上面の周縁に立設される筒状の周壁部とを有して上方に開口する箱状に形成され、
    当該周壁部の周方向の一部には、当該周壁部の突出方向先端から前記底壁部側に向けて窪む切欠が形成され、
    当該切欠の底部の高さ位置が、前記底壁部の上面よりも高く設定されていることを特徴とする収容ケース。
  2. 前記周壁部の外周面のうち前記切欠の底部の形成位置に対して前記周方向の位置が一致する領域に、上方に開口するオーバーフロー槽が形成され、
    少なくとも当該オーバーフロー槽の底面が、前記切欠の底部よりも低く位置していることを特徴とする請求項1に記載の収容ケース。
  3. 前記切欠の底部と前記周壁部の内周面との間には、前記切欠の底部から前記底壁部に向かうにしたがって前記周壁部の内側に傾斜する傾斜内面が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の収容ケース。
  4. 前記切欠が平面視矩形状に形成されて、前記切欠の底部が平坦となっていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の収容ケース。
  5. 前記切欠が、前記周壁部の周方向に間隔をあけて複数配列されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の収容ケース。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の収容ケースと、当該収容ケースの内部に収容される電気部品と、前記収容ケースの内部に充填されて前記電気部品を封止するポッティング樹脂と、を備える電気機器であって、
    溶融状態とされた前記ポッティング樹脂の表面張力に基づいて、前記ポッティング樹脂の上面が、前記切欠の底部の近傍において、前記切欠の底部から前記周壁部の内側に向かうにしたがって前記切欠の底部よりも高くなるように傾斜していることを特徴とする電気機器。
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