JP2012142698A - 局側装置、通信システムおよび通信制御方法 - Google Patents

局側装置、通信システムおよび通信制御方法 Download PDF

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晋吾 芝
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Abstract

【課題】冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することが可能な局側装置、通信システムおよび通信制御方法を提供する。
【解決手段】局側装置201は、1または複数の宅側装置202と通信する。局側装置201は、局側装置201から宅側装置202への通信信号の送信に影響するイベントを検知し、イベントのための処理を実行するためのイベント制御部36と、通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、イベント制御部36によって検知されたイベントが発生する前に各宅側装置202へ送信するための異常検出制御部36とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、局側装置、通信システムおよび通信制御方法に関し、特に、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対処する局側装置、この局側装置を備えた通信システム、および通信制御方法に関する。
近年、インターネットが広く普及しており、利用者は世界各地で運営されているサイトの様々な情報にアクセスし、その情報を入手することが可能である。これに伴って、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)およびFTTH(Fiber To The Home)等のブロードバンドアクセスが可能な装置も急速に普及してきている。
IEEE Std 802.3ah(登録商標)−2004(非特許文献1)には、複数の宅側装置(ONU:Optical Network Unit)が光通信回線を共有して局側装置(OLT:Optical Line Terminal)とのデータ伝送を行なう媒体共有形通信である受動的光ネットワーク(PON:Passive Optical Network)の1つの方式が開示されている。すなわち、PONを通過するユーザ情報およびPONを管理運用するための制御情報を含め、すべての情報がイーサネット(登録商標)フレームの形式で通信されるEPON(Ethernet(登録商標) PON)と、EPONのアクセス制御プロトコル(MPCP(Multi-Point Control Protocol))およびOAM(Operations Administration and Maintenance)プロトコルとが規定されている。局側装置と宅側装置との間でMPCPフレームをやりとりすることによって、宅側装置の加入、離脱、および上りアクセス多重制御などが行なわれる。また、非特許文献1では、MPCPメッセージによる、新規宅側装置の登録方法、帯域割り当て要求を示すレポート、および送信指示を示すゲートについて記載されている。
なお、1ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONであるGE−PONの次世代の技術として、IEEE802.3av(登録商標)−2009として標準化が行なわれた10G−EPONすなわち通信速度が10ギガビット/秒相当のEPONにおいても、アクセス制御プロトコルはMPCPが前提となっている。
ところで、一般的にビジネス向けのネットワークサービスでは、高品質サービスを提供するためにシステムの二重化(冗長化)が必須である。また、音声/映像配信サービスでも二重化システムを用いることにより信頼性の高いシステムを提供することができる。二重化システムでは、装置、部品およびネットワークの各々が必要に応じて運用系および待機系を有する冗長構成がとられる。運用しているシステムの一部に障害が発生した場合には、運用系から待機系への冗長切り替えを行なうことにより、障害によるシステム停止時間をできるだけ短くすることが可能となる。
また、障害が顕在化していなくても、特性の劣化傾向および部品の寿命等を勘案して、モジュールを予防的に交換する場合がある。システムがモジュールについて冗長構成を有していれば、このような保守作業によるシステム停止時間をできるだけ短くすることが可能となる。
PONシステムにおける局側装置の冗長構成の一例として、たとえば、特開2010−206687号公報(特許文献1)には、以下のような局側装置が開示されている。すなわち、全体制御部が、保守交換指示を受けて切り替え時刻を設定し、この切り替え時刻において全体制御部がPON回線制御を停止する。また、局所制御部が、この切り替え時刻においてPON回線制御を開始する。そして、全体制御部が保守交換され、保守交換された新たな全体制御部が、局所制御部によるPON回線制御が行なわれているとき、局所制御部によるPON回線制御の内容を監視する。そして、新たな全体制御部が、切り替え時刻を設定し、この切り替え時刻において、局所制御部がPON回線制御を停止し、かつ新たな全体制御部が、局所制御部に代わり、局所制御部によるPON回線制御を監視した結果に基づいてPON回線制御を開始する。
IEEE Std 802.3ah(登録商標)-2004
特開2010−206687号公報
PONシステムにおける局側装置において、たとえば、運用系から待機系への冗長切り替えを行なうと、局側装置からONUへの下り光信号に不連続が生じる。すなわち、運用系からの下り光信号と待機系からの下り光信号との時間的なずれがONUにおいて生じる。この時間的なずれを完全にゼロにすることは困難である。
そして、このような下り光信号の時間的なずれによって下り光信号が途絶えると、ONUは、局側装置とのリンク断を検出し、局側装置とのリンクを再確立するための処理を実行することになる。ここで、局側装置と通信するONUは、一般に数十台以上存在することから、リンク断を検出した各ONUのすべてが局側装置とのリンクを再確立するまでに長時間を要してしまう。
また、局側装置は、ONUがリンク断を検出すると、当該ONUへ送信する予定であった蓄積データをクリアする場合もあり、データの再送処理による遅延も生じてしまう。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することが可能な局側装置、通信システムおよび通信制御方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる局側装置は、1または複数の宅側装置と通信するための局側装置であって、上記局側装置から上記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントを検知し、上記イベントのための処理を実行するためのイベント制御部と、上記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、上記イベント制御部によって検知された上記イベントが発生する前に各上記宅側装置へ送信するための異常検出制御部とを備える。
このような構成により、イベント期間中に宅側装置がリンク断を検出することを防ぐことができるため、宅側装置は、ディスカバリ処理等のリンク解放処理を行なわなくなり、通常状態への復帰が早くなる。このため、通信システムにおける通信不能時間を短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。したがって、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することができる。
好ましくは、上記局側装置は、上記停止制御情報に対する応答情報を上記宅側装置から受信し、さらに、上記イベントの終了後、上記各宅側装置のうち、上記応答情報が到着しなかった上記宅側装置との通信を再開する処理を実行するためのリンク制御部を備える。
このような構成により、局側装置から停止制御情報を送信しても何らかの理由で異常検出を停止しなかった宅側装置が存在する場合に、当該宅側装置との通信を適切に再開することが可能となる。
好ましくは、上記局側装置は、さらに、運用系の光回線ユニットおよび待機系の光回線ユニットを備え、上記局側装置から上記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントは、上記運用系の光回線ユニットから上記待機系の光回線ユニットへの切り替えを含む。
このような構成により、宅側装置が通信信号の異常検出を停止している間に、イベントが必要となった光回線ユニットから正常な光回線ユニットへの冗長切り替えまたは交換を行なうことができる。
好ましくは、上記停止制御情報は、上記宅側装置を上記異常検出の停止を伴う省電力モードへ遷移させる指示を示す。
このような構成により、汎用的な省電力プロトコルを利用して、イベント期間中に宅側装置がリンク断を検出することを防ぐことができる。また、イベント期間中における宅側装置の不要な電力消費を抑制することができる。
好ましくは、上記停止制御情報は、所定の保守管理プロトコル、または拡張MAC(Media Access Control)制御プロトコルに従う制御情報であって、上記異常検出を停止するモードへ遷移させる指示を示す。
このような構成により、局側装置は、宅側装置を、異常検出の停止状態へ、または異常検出の停止を伴う省電力モードへ確実に遷移させることが可能となる。
好ましくは、上記停止制御情報は、上記異常検出を停止すべき停止期間を含む。
このような構成により、異常検出の停止指示を宅側装置に通知した後、局側装置からあらためて異常検出の再開指示を宅側装置に通知することなく、宅側装置において確実に異常検出を再開することができる。
より好ましくは、上記異常検出制御部は、さらに、上記停止期間の終了前に上記イベントが終了した場合には、上記異常検出を再開させる指示を示す再開制御情報を上記各宅側装置へ送信する。
このような構成により、イベントが予定よりも早期に終了した場合に、通信システムにおける通信を早期に再開させることができるため、通信システムにおける通信不能時間をさらに短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信システムは、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と通信するための局側装置とを備える通信システムであって、上記局側装置から上記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントを検知するためのイベント制御部と、上記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、上記イベント制御部によって検知された上記イベントが発生する前に上記各宅側装置へ送信するための異常検出制御部とを備え、上記宅側装置は、上記異常検出制御部から上記停止制御情報を受信して、上記局側装置からの上記通信信号の異常検出を停止する。
このような構成により、イベント期間中に宅側装置がリンク断を検出することを防ぐことができるため、宅側装置は、ディスカバリ処理等のリンク解放処理を行なわなくなり、通常状態への復帰が早くなる。このため、通信システムにおける通信不能時間を短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。したがって、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することができる。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、1または複数の宅側装置と、各上記宅側装置と通信するための局側装置とを備える通信システムにおける通信制御方法であって、上記局側装置から上記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントが検知されるステップと、上記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報が、検知した上記イベントが発生する前に上記各宅側装置へ送信されるステップと、上記宅側装置において、上記停止制御情報が受信され、上記局側装置からの上記通信信号の異常検出が停止されるステップとを含む。
このような構成により、イベント期間中に宅側装置がリンク断を検出することを防ぐことができるため、宅側装置は、ディスカバリ処理等のリンク解放処理を行なわなくなり、通常状態への復帰が早くなる。このため、通信システムにおける通信不能時間を短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。したがって、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することができる。
本発明によれば、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るPONシステムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る局側装置におけるOSUの構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る宅側装置の構成を示す図である。 方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。 方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置のフレーム送信制御を示す図である。 方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。 方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。 方法(B)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。 方法(B)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係るPONシステムの概略構成を示すブロック図である。
図1を参照して、PONシステム301は、局側装置201と、光ファイバであるN本のPON回線1〜N(203−1〜203−N)と、N個の光カプラ204−1〜204−Nと、複数の宅側装置(ONU)202とを備える。局側装置201は、光回線ユニット(以下、OSU(Optical Subscriber Unit)とも称する)1〜N+1(12−1〜12−N+1)と、集線部13と、局側装置201の全体的な制御を行なう全体制御部11とを含む。ここで、Nは1以上の整数である。また、宅側装置から上位ネットワーク(以下「アップリンク」とも称する。)への方向を上り方向と称し、アップリンクから宅側装置への方向を下り方向と称する。
ここでは、PONシステム301において、各PON回線は10ギガビット/秒の通信速度を実現するEPONである10G−EPONに対応しており、アップリンクは10ギガビット/秒の通信速度を実現するイーサネット(登録商標)に対応すると仮定して説明する。また、MPCPフレームによってONUの登録、離脱、ONUへの帯域割り当てが行なわれ、保守管理プロトコルによってONUからの帯域要求およびONUへのスリープ(動作停止)指示などが行なわれると仮定して説明する。
局側装置201は、10G−EPONに対応するPON回線を複数回線収容する。1本のPON回線には1または複数のONUが接続される。局側装置201は、これらのPON回線からのデータを1または複数の通信回線を有するアップリンクに多重する。また、局側装置201は、アップリンクからのデータを振り分けて各PON回線における各宅側装置へ送信する。また、局側装置201は、PON回線の上り帯域および下り帯域を各宅側装置に割り当てる。たとえば、各宅側装置から局側装置201への上り光信号はバースト信号であり、局側装置201から各宅側装置への下り光信号は連続的な信号である。
具体的には、局側装置201は、N本のPON回線1〜Nに接続され、このN本のPON回線を終端する。各OSUは、PON回線に対応して設けられ、対応のPON回線に接続された1または複数のONUとフレームを送受信する。PON回線1〜Nは、光カプラ204−1〜204−Nにそれぞれ接続されており、これらの光カプラを介して各ONU202に接続されている。
局側装置201は、たとえば、N:1の冗長構成を有している。すなわち、N+1個のOSUのうち、OSU1〜Nが運用系(現用)OSUであり、OSU N+1が待機系(予備)OSUである。なお、局側装置1aは、2個以上の待機系OSUを含む構成であってもよい。
光スイッチ14は、全体制御部11からの指示に従い、N+1個のOSU1〜N+1(12−1〜12−N+1)と、N本のPON回線1〜N(3−1〜3−N)との間の通信経路を切り替える。
集線部13は、複数のOSU経由で各ONUから受信した上りフレームをアップリンクへ送信する。具体的には、集線部13は、OSU1〜N(12−1〜12−N+1)からの上りフレームを多重してアップリンクに送信するとともに、アップリンクから受信した下りフレームを適切なOSUに振り分ける処理を行なう。
図2は、本発明の実施の形態に係る局側装置におけるOSUの構成を示す図である。
図2を参照して、OSU12は、集線IF(Interface)部31と、制御IF部32と、受信処理部33と、送信処理部34と、PON送受信部35と、PON制御部(イベント制御部、異常検出制御部、リンク制御部)36と、上りフレームを蓄積するFIFO37と、下りフレームを蓄積するFIFO38とを含む。
PON送受信部35は、PON線路の親局側起点として、PON回線である1本の光ファイバと光スイッチ14を介して接続される。PON送受信部35は、この光ファイバを介して各ONUと双方向通信が行なえるように、特定の波長、たとえば1310nm帯の上り光信号を受信し、電気信号に変換して受信処理部33に出力するとともに、送信処理部34から受けた電気信号を別波長の下り光信号に変換して送信する。たとえば、PON送受信部35は、送信処理部34から受けた10Gbpsの電気信号を1570nm帯の下り光信号に変換して送信する。
受信処理部33は、PON送受信部35から受けた電気信号からフレームを再構成するとともに、フレームの種別に応じてPON制御部36またはFIFO37にフレームを振り分ける。具体的には、データフレームをFIFO37に出力し、制御フレームをPON制御部36に出力する。
また、受信処理部33は、どのロジカルリンクからフレームをいつ受信するかを示すグラント情報を送信処理部34から受けて、バースト受信を支援するための制御信号をPON送受信部35へ出力してもよい。また、受信処理部33は、このグラント情報を受けて、当該グラント情報に示されていない受信フレームをフィルタリングする、すなわち廃棄するようにしてもよい。また、受信処理部33は、MPCPフレームに対して、受信時のタイムスタンプを上書きして出力するようにしてもよい。
集線IF部31は、FIFO37に蓄積された上りフレームを集線部13へ出力する。また、集線IF部31は、集線部13からフレームを受けると、当該フレームが通常のデータフレームである場合にはFIFO38に出力し、当該フレームが制御フレームである場合にはPON制御部36へ出力する。
集線IF部31は、PON制御部36から制御フレームを受けた場合には、FIFO37からのフレーム列の合間において、当該制御フレームをFIFO37からのフレームよりも優先して集線部13へ出力する。
送信処理部34は、FIFO38またはPON制御部36が送信すべきフレームを有する場合、優先順位に従ってそのフレームを受け取り、PON送受信部35に出力する。このとき、送信処理部34は、MPCPフレームに対して、送信時のタイムスタンプを上書きして出力するようにしてもよい。
PON制御部36は、MPCPおよびOAMなど、PON回線の制御および管理に関する局側処理を行なう。すなわち、PON回線に接続されている各ONUとMPCPメッセージおよびOAMメッセージをやりとりすることによって、ONUの登録、離脱および帯域割り当てを含めた上りアクセス制御、帯域割り当てを含めた下りアクセス制御、ならびにONUへのスリープ指示を含めたONUの運用管理などを行なう。
制御IF部32は、全体制御部11からの指示に基づいて、集線IF部31、受信処理部33、送信処理部34、およびPON制御部36への設定を行ない、これら各ユニットの状態を全体制御部11に通知する。また、これら各ユニットに異常が発生した場合は、全体制御部11からの指示に依らず、異常が発生したユニットの状態を全体制御部11に通知する。PON送受信部35への設定および状態通知は、受信処理部33を経由して行なわれる。
図3は、本発明の実施の形態に係る宅側装置の構成を示す図である。
図3を参照して、宅側装置202は、PONポート21と、光受信処理部22と、バッファメモリ23と、送信処理部24と、UNI(User Network Interface)ポート25と、受信処理部26と、バッファメモリ27と、光送信処理部28と、制御部29とを備える。
光受信処理部22は、局側装置201から送信される下り光信号をPONポート21経由で受信して電気信号に変換し、当該電気信号からフレームを再構成するとともに、フレームの種別に応じてバッファメモリ23経由で制御部29または送信処理部24にフレームを振り分ける。具体的には、光受信処理部22は、データフレームを送信処理部24に出力し、制御フレームを制御部29に出力する。
送信処理部24は、光受信処理部22から受けたデータフレームをUNIポート25経由で図示しないパーソナルコンピュータ等のユーザ端末へ送信する。
受信処理部26は、UNIポート25経由でユーザ端末から受信したデータフレームをバッファメモリ27経由で光送信処理部28へ出力する。
制御部29は、MPCPおよびOAM等、PON回線の制御および管理に関する宅側処理を行なう。すなわち、PON回線に接続されている局側装置201とMPCPメッセージおよびOAMメッセージをやりとりすることによって、アクセス制御等の各種制御を行なう。制御部29は、各種制御情報を含む制御フレームを生成し、バッファメモリ27経由で光送信処理部28へ出力する。
光送信処理部28は、受信処理部26から受けたデータフレームおよび制御部29から受けた制御フレームを光信号に変換し、PONポート21経由で局側装置201へ送信する。
[動作]
OSUにおけるPON制御部36は、イベントを検知し、当該イベントのための処理を実行する。このイベントは、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響する予定されたイベントである。なお、PON制御部36は、全体制御部11からの通知によって当該イベントを検知する構成であってもよい。
このイベントは、具体的には、自己の局側装置を対象とする、ソフトウェアのアップデート、部品交換、ならびにトランシーバおよびレシーバ等のハードウェアの設定変更またはリセットである。また、自己の局側装置から他の局側装置への冗長切り替えまたは交換の際の、光スイッチの切り替えおよび光ファイバの接続変更である。また、自己の局側装置における運用系OSUから待機系OSUへの冗長切り替えまたは交換の際の、光スイッチの切り替えおよび光ファイバの接続変更である。局側装置201は、たとえば、これらのイベントの開始予定タイミングを含む実施予定期間の情報を取得することが可能である。
ここで、PONシステムでは、上記のようなイベントが実行されると、局側装置からONUへの下り光信号に不連続が生じる。すなわち、運用系からの下り光信号と待機系からの下り光信号との時間的なずれがONUにおいて生じる。
そして、このような下り光信号の時間的なずれによって下り光信号が途絶えると、ONUは、局側装置とのリンク断を検出する。そして、ONUは、リンク断を検出すると、再リンクアップすなわち局側装置とのリンクを再確立するための処理を行なう。そして、PONシステムでは、当該ONUの認証が成功するまで当該ONUおよび局側装置間で通信を行なうことができないことから、通信品質が悪化する。
このような問題を回避する簡易な方法としては、ONUが下り光信号に基づいてリンク断検出を行なう条件を、ある程度甘くすることが考えられる。しかしながら、このような方法では、ONUにおいてリンク断を検出するタイミングが遅れてしまう場合があり、また、リンク断の未検出が生じてしまう場合がある。
ここで、運用系OSUから待機系OSUへの冗長切り替えまたは交換を行なう際には、切り替え元のOSUの設定を、切り替え先のOSUが引き継いで動作しなければならない。このOSUの冗長切り替えに伴う設定引継ぎ方法としては、OSU間通信を行なう方法がある。より詳細には、OSU同士が直接通信を行い、各種情報を共有する。なお、OSUは、すべての情報を通信によって他のOSUに渡してもよいし、OSU間で共用のメモリを用いてもよい。あるいは、特許文献1に記載されているように、各OSUを全体的に管理する構成であってもよい。
本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置201におけるPON制御部36は、各ONUに対して通信信号である下り光信号の異常検出、たとえばリンク断検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、検知したイベントが発生する前に各ONUへ送信する。たとえば、この停止制御情報は、異常検出を停止すべき停止期間を含む。
具体的には、PON制御部36は、上記のようなイベントを開始してから完了するまでの間、ONUをたとえばスリープさせる。これにより、イベント期間中のONUにおけるリンク断を防ぐことが可能となる。
ここで、ONUをスリープ状態に遷移させる方法としては、以下の方法(A)および方法(B)が考えられる。すなわち、(A)IEEE1904.1(SIEPON)で標準化中の省電力プロトコルを用いる方法、(B)拡張OAM等の所定の保守管理プロトコルを用いる方法が考えられる。
方法(A)では、停止制御情報は、ONUを異常検出の停止を伴う省電力モードへ遷移させる指示を示すスリープ指示である。
この方法(A)では、標準規格に従うプロトコルを利用するため、汎用性が高い。その一方で、ONUが、たとえば上りトラヒックを検出すると、局側装置からのスリープ指示に対してNACKを返す可能性がある。このため、確実にONUをスリープさせることができない可能性がある。但し、本出願時では、IEEE1904.1(SIEPON)の標準化は完了していないため、確実にONUをスリープさせることができる可能性もある。
方法(A)では、局側装置からONUに通知する情報としては、スリープ時間があれば十分である。すなわち、局側装置は、イベント完遂に必要なスリープ時間を設定し、ONUをスリープさせる。
方法(B)では、停止制御情報は、たとえば拡張OAMに従う制御情報であって、異常検出を停止するモードへ遷移させる指示を示すリンク断検出禁止指示である。
この方法(B)は、基本的には、ベンダー独自の定義および作り込みにより実現されるものである。このため、対象のONUを確実にスリープさせることは可能だが、このような拡張OAMが今後標準化されないとすると、汎用性に欠ける場合がある。
方法(B)でも、局側装置からONUに通知する情報としては、スリープ時間があれば十分である。この情報は、スリープ時間ではなく、ONUがリンク断の検出を行なわないリンク断検出禁止期間としてもよく、ONUをトランシーバおよびレシーバ等の動作停止を伴うスリープ状態に遷移させることは必須ではない。
次に、本発明の実施の形態に係る局側装置がイベント処理を行なう際の動作について図面を用いて説明する。本発明の実施の形態では、局側装置201を動作させることによって、本発明の実施の形態に係る通信制御方法が実施される。よって、本発明の実施の形態に係る通信制御方法の説明は、以下の局側装置201の動作説明に代える。なお、以下の説明においては、適宜図1〜図3を参照する。
図4は、方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。図4では、1つのPON回線についてのシーケンス、すなわち1つのOSUと複数のONUとの間の処理について説明する。また、当該OSUの配下のONUがONU1〜3である、すなわち当該OSUに対応するPON回線にONU1〜3が接続されている場合について説明する。
図4を参照して、まず、OSUにおけるPON制御部36は、予定されたイベントを検知する(ステップS1)。
次に、PON制御部36は、たとえば省電力プロトコルに従うスリープ指示を示す制御フレームを生成し、送信処理部34およびPON送受信部35を介してONU1〜3へ送信する(ステップS2)。このスリープ指示には、スリープ期間TSが含まれる。
次に、ONU1〜3における制御部29は、PONポート21、光受信処理部22およびバッファメモリ23を介してOSUからスリープ指示を受信する。そして、制御部29は、受信したスリープ指示に対するスリープACKを示す制御フレームを生成し、バッファメモリ27、光送信処理部28およびPONポート21を介してOSUへ送信する(ステップS3)。
次に、制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの開始時刻tssにおいて、スリープ処理を実行し、スリープ状態へ遷移する(ステップS4)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、予定時刻tesにおいて、イベントを開始するための処理を行なう。より詳細には、PON制御部36は、たとえば、OSUにおける各ユニットの動作を停止する制御を行なう(ステップS5)。
ここで、PON制御部36は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの開始時刻tssを、予定時刻tesより前の時刻に設定する。
次に、イベントが終了すると(ステップS6)、PON制御部36は、再起動処理を実行する、すなわち、OSUにおける各ユニットの起動処理を実行する(ステップS7)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの終了時刻tseにおいて、ウェイクアップ処理を実行し、スリープ状態から通常状態へ遷移する(ステップS8)。
ここで、OSUにおけるPON制御部36は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの終了時刻tseを、この再起動処理が完了する予定時刻trfより後の時刻に設定する。
図5は、方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置のフレーム送信制御を示す図である。諸条件は図4と同様である。また、ステップS11〜S15の動作は、図4に示すシーケンスにおけるステップS1〜S5と同様である。
図5を参照して、まず、通常の省電力プロトコルでは、ONUが、上りトラヒックを検出した場合においてスリープ解除の予定時刻よりも早く起床することを可能とするために、局側装置は、ONUがスリープ中であっても、当該ONUにゲートフレームを定期的に送信する。具体的には、ONUがスリープ状態である場合において、上りトラヒックが発生する、たとえばOSUへ送信すべきデータをONUがユーザ端末から受信すると(ステップS16)、ONUは、スリープ状態から通常状態へ遷移する(ステップS17)。
また、OSUは、定期的に、配下のONUに割り当てる帯域を示すゲートフレームを生成し、当該ONUへ送信している(ステップS18)。
そうすると、ONUは、OSUから当該ゲートフレームを受信して、当該ゲートフレームの示す帯域に従い、OSUへデータフレームを送信してしまう(ステップS19)。
これに対して、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、たとえば冗長切り替えを行なう際、切替元のOSUにおけるPON制御部36は、ONUにスリープ指示を送信した後は、当該ONUへのゲートフレームの送信を停止する。具体的には、ONUがスリープ状態である場合において、OSUは、当該ONUに対してゲートフレームの生成および送信を行なわない(ステップS18)。
このような構成により、たとえばOSUの冗長切り替えまたは交換を行なう際に、ONUが予定時刻より早く起床することを防ぐことができる。すなわち、イベント期間中にONUからOSUへデータフレームが送信されることを防ぐことができるため(ステップS19)、イベント期間中であったためにOSUにおいて処理できなかった上りデータを、ONU側から再送する処理の発生を防ぐことができる。
図6は、方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。諸条件は図4と同様である。また、ステップS51およびS52の動作は、図4に示すシーケンスにおけるステップS1およびS2と同様である。
図6を参照して、たとえば、PONシステム301では、スリープACKを返したONUのみサポートする。すなわち、局側装置201におけるPON制御部36は、配下の全ONU、すなわち対応のPON回線に接続されたすべてのONUのうち、イベントを開始すべき予定時刻tesまでに応答情報すなわちスリープACKが到着しなかったONUが存在しても、予定時刻tesにおいて、イベントを開始するための処理を実行する。
通常、ONUは、スリープ指示を受諾するとスリープACKを局側装置201に返し、スリープ指示の示す指定時刻tssにおいてスリープ処理を行なう。そして、ONUは、スリープ指示の示す指定期間TSにおいて、リンク断検出の停止を伴うスリープ状態となる。図6に示す処理では、スリープACKを局側装置に返さず、スリープ処理を行なわなかったONUについては、イベント開始によってリンク断が検出されることは許容する。
より詳細には、ONU1およびONU2における制御部29は、OSUからスリープ指示を受信する。そして、制御部29は、受信したスリープ指示に対するスリープACKを示す制御フレームを生成してOSUへ送信する(ステップS53)。
次に、ONU1およびONU2における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの開始時刻tssにおいて、スリープ処理を実行し、スリープ状態へ遷移する(ステップS55)。
ここで、ONU3における制御部29は、何らかの理由でスリープACKを示す制御フレームをOSUへ送信せず、スリープ状態へ遷移しなかったとする(ステップS54)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、ONU1およびONU2からスリープACKを受信する。ここで、PON制御部36は、ONU3からスリープACKを受信していない状態ではあるが、予定時刻tesにおいて、イベントを開始するための処理を行なう。より詳細には、PON制御部36は、たとえば、OSUにおける各ユニットの動作を停止する制御を行なう(ステップS56)。
次に、イベントが終了すると(ステップS57)、PON制御部36は、再起動処理を実行する、すなわち、OSUにおける各ユニットの起動処理を実行する(ステップS58)。
次に、ONU1およびONU2における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの終了時刻tseにおいて、ウェイクアップ処理を実行し、スリープ状態から通常状態へ遷移する(ステップS59)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、対応のPON回線に接続された各ONUのうち、応答情報すなわちスリープACKが到着しなかったONU3との通信を再開するリンク再確立処理を実行する(ステップS60)。
以上のような処理により、配下のONUをできるだけスリープ状態へ遷移させるとともに、イベントを予定時刻において確実に開始することができる。
図7は、方法(A)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。諸条件は図4と同様である。また、ステップS61およびS62の動作は、図4に示すシーケンスにおけるステップS1およびS2と同様である。
図7を参照して、たとえば、PONシステム301では、配下の全ONUをサポートする。すなわち、OSUは、配下の全ONUが応答情報すなわちスリープACKを返すまで、所定間隔でスリープ指示を送信し続ける。より詳細には、PON制御部36は、停止制御情報すなわちスリープ指示を送信してから所定時間経過してもスリープACKが到着しないONUが存在する場合には、スリープ指示を各ONUへ再送信し、各ONUからスリープACKを受信した後、イベントを開始するための処理を実行する。
図7に示す処理では、OSUがイベントを開始するまで、複数回スリープ処理を実行するONUが出現することは許容する。
より詳細には、ONU1およびONU2における制御部29は、OSUからスリープ指示を受信する。そして、制御部29は、受信したスリープ指示に対するスリープACKを示す制御フレームを生成してOSUへ送信する(ステップS63)。
次に、ONU1およびONU2における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの開始時刻tssにおいて、スリープ処理を実行し、スリープ状態へ遷移する(ステップS65)。
ここで、ONU3における制御部29は、何らかの理由でスリープACKを示す制御フレームをOSUへ送信せず、スリープ状態へ遷移しなかったとする(ステップS64)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、ONU1およびONU2からスリープACKを受信する。ここで、PON制御部36は、ONU3からスリープACKを受信していないことから、イベントを開始するための処理を行なわない。
次に、ONU1およびONU2における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの終了時刻tseにおいて、ウェイクアップ処理を実行し、スリープ状態から通常状態へ遷移する(ステップS66)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、スリープ指示を示す制御フレームを再び生成し、ONU1〜3へ送信する。このスリープ指示には、新たなスリープ期間TSが含まれる。ここで、PON制御部36は、各ONUがスリープ状態から通常状態へ復帰する時刻tseを把握しており、時刻tse以降にスリープ指示を再送信する(ステップS67)。これにより、ONUが、スリープ状態であるために、再送信されたスリープ指示を受信できずに通常状態へ復帰し、その後、局側装置201においてイベントが開始されてリンク断を検出してしまうことを防ぐことができる。
次に、ONU1〜3における制御部29は、OSUからスリープ指示を受信する。そして、制御部29は、受信したスリープ指示に対するスリープACKを示す制御フレームを生成してOSUへ送信する(ステップS68)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、スリープ指示が示すスリープ期間TSの開始時刻tssにおいて、スリープ処理を実行し、スリープ状態へ遷移する(ステップS69)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、ONU1〜ONU3からスリープACKを受信し、時刻tssより後に、イベントを開始するための処理を行なう(ステップS70)。
以上のような処理により、リンク断を検出するONUが発生することを防ぐことができる。
なお、OSUは、全ONUからスリープACKを受信できていない場合でも、所定時間が経過したときには、イベントを開始する構成であってもよい。
また、OSUは、特定のONUを確実にサポートする構成であってもよい。すなわち、局側装置は、特定の契約を結んだユーザのONUからスリープACKを受信するまではイベントを開始しない等、ONU間で優先順位を設ける構成であってもよい。より詳細には、PON制御部36は、停止制御情報すなわちスリープ指示を送信してから所定時間経過しても応答情報すなわちスリープACKが到着しないONUが存在する場合であって、各ONUのうち、所定のONUから応答情報が到着しているときには、イベントを開始するための処理を実行する。一方、PON制御部36は、所定のONUからスリープACKが到着していないときには、スリープ指示を各ONUへ再送信する。
このように、ONU間で優先順位を設ける構成により、より柔軟な通信サービスを提供することができる。
図8は、方法(B)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。諸条件は図4と同様である。
図8を参照して、まず、OSUにおけるPON制御部36は、予定されたイベントを検知する(ステップS31)。
次に、PON制御部36は、たとえば拡張OAMに従うリンク断検出禁止指示を示す制御フレームを生成し、送信処理部34およびPON送受信部35を介してONU1〜3へ送信する(ステップS32)。このリンク断検出禁止指示には、リンク断検出禁止期間THが含まれる。
次に、ONU1〜3における制御部29は、PONポート21、光受信処理部22およびバッファメモリ23を介してOSUからリンク断検出禁止指示を受信する。そして、制御部29は、受信したリンク断検出禁止指示に対するACKを示す制御フレームを生成し、バッファメモリ27、光送信処理部28およびPONポート21を介してOSUへ送信する(ステップS33)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、リンク断検出禁止指示が示すリンク断検出禁止期間THの開始時刻thsにおいて、リンク断検出を停止する(ステップS34)。
次に、OSUにおけるPON制御部36は、予定時刻tesにおいて、イベントを開始するための処理を行なう。より詳細には、PON制御部36は、たとえば、OSUにおける各ユニットの動作を停止する制御を行なう(ステップS35)。
ここで、PON制御部36は、リンク断検出禁止指示が示すリンク断検出禁止期間THの開始時刻thsを、予定時刻tesより前の時刻に設定する。
次に、イベントが終了すると(ステップS36)、PON制御部36は、再起動処理を実行する、すなわち、OSUにおける各ユニットの起動処理を実行する(ステップS37)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、リンク断検出禁止指示が示すリンク断検出禁止期間THの終了時刻theにおいて、リンク断検出を再開する(ステップS38)。
ここで、OSUにおけるPON制御部36は、リンク断検出禁止指示が示すリンク断検出禁止期間THの終了時刻theを、この再起動処理が完了する予定時刻trfより後の時刻に設定する。
図9は、方法(B)を採用した場合の、本発明の実施の形態に係るPONシステムにおける局側装置および宅側装置間のデータの流れ、ならびに局側装置におけるイベント処理のシーケンスを示す図である。諸条件は図8と同様である。また、ステップS81〜S85の動作は、図8に示すシーケンスにおけるステップS31〜S35と同様である。
図9を参照して、PON制御部36は、異常検出を停止すべき停止期間すなわちリンク断検出禁止期間THの終了前にイベントが終了した場合には、異常検出を再開させる指示を示す再開制御情報すなわちリンク断検出再開指示を各ONUへ送信する。
より詳細には、PON制御部36は、予定されていたイベント期間TEよりも短時間でイベントが終了すると(ステップS86)、再起動処理を実行し(ステップS87)、たとえば拡張OAMに従うリンク断検出再開指示を示す制御フレームを生成し、送信処理部34およびPON送受信部35を介してONU1〜3へ送信する(ステップS88)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、PONポート21、光受信処理部22およびバッファメモリ23を介してOSUからリンク断検出再開指示を受信する。そして、制御部29は、受信したリンク断検出再開指示に対するACKを示す制御フレームを生成し、バッファメモリ27、光送信処理部28およびPONポート21を介してOSUへ送信する(ステップS89)。
次に、ONU1〜3における制御部29は、リンク断検出を再開する(ステップS90)。
ところで、下り光信号の時間的なずれによって下り光信号が途絶えると、リンク断を検出した各ONUのすべてが局側装置とのリンクを再確立するまでに長時間を要してしまう。また、局側装置は、ONUがリンク断を検出すると、当該ONUへ送信する予定であった蓄積データをクリアする場合もあり、データの再送処理による遅延も生じてしまう。
これに対して、本発明の実施の形態に係る局側装置では、PON制御部36は、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響する予定されたイベントを検知し、当該イベントのための処理を実行する。そして、PON制御部36は、通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、PON制御部36によって検知されたイベントが発生する前に各ONUへ送信する。
前述のようなソフトウェアのアップデートおよび冗長切り替え等のイベントの期間においては、局側装置201から下りフレームが送信されないので、下り通信自体は断になる。しかしながら、当該イベント期間中にONUをスリープさせておく構成により、ONUの復帰が早くなるというメリットがある。
すなわち、イベント期間中にONUがリンク断を検出することを防ぐことができるため、ONUは、ディスカバリ処理等のリンク解放処理を行なわなくなり、通常状態への復帰が早くなる。このため、PONシステムにおける通信不能時間を短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る局側装置では、冗長切り替え等、通信信号の送信に影響するイベントの発生に対して、局側装置および宅側装置間の通信停止時間を短縮し、信頼性の高い通信システムを提供することができる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、PON制御部36は、イベント終了後、各ONUのうち、応答情報が到着しなかったONUとの通信を再開する処理を実行する。
このような構成により、局側装置201から停止制御情報を送信しても何らかの理由で異常検出を停止しなかったONUが存在する場合に、当該ONUとの通信を適切に再開することが可能となる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響するイベントは、運用系OSUから待機系OSUへの切り替えを含む。
このような構成により、ONUが通信信号の異常検出を停止している間に、イベントが必要となったOSUから正常なOSUへの冗長切り替えまたは交換を行なうことができる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、停止制御情報は、ONUを異常検出の停止を伴う省電力モードへ遷移させる指示を示す。
このような構成により、汎用的な省電力プロトコルを利用して、イベント期間中にONUがリンク断を検出することを防ぐことができる。また、イベント期間中におけるONUの不要な電力消費を抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、停止制御情報は、所定の保守管理プロトコルに従う制御情報であって、異常検出を停止するモードへ遷移させる指示を示す。
このような構成により、局側装置201は、ONUを、異常検出の停止状態へ、または異常検出の停止を伴う省電力モードへ確実に遷移させることが可能となる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、停止制御情報は、異常検出を停止すべき停止期間を含む。
このような構成により、異常検出の停止指示をONUに通知した後、局側装置201からあらためて異常検出の再開指示をONUに通知することなく、ONUにおいて確実に異常検出を再開することができる。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、PON制御部36は、さらに、異常検出の停止期間の終了前にイベントが終了した場合には、異常検出を再開させる指示を示す再開制御情報を各ONUへ送信する。
このような構成により、イベントが予定よりも早期に終了した場合に、PONシステムにおける通信を早期に再開させることができるため、PONシステムにおける通信不能時間をさらに短縮することができ、サービス品質を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、PON制御部36は、対応のPON回線に接続されたすべてのONUに対してスリープ指示を送信する構成であるとしたが、これに限定するものではない。PON制御部36は、配下のONUのうち、特定のサービス契約を結んでいるユーザのONU等、一部のONUだけにスリープ指示を送信する構成であってもよい。
このような構成により、局側装置201において一部のONUへ送信すべきデータのみをイベント終了後のために蓄積すればよくなるため、ONUへ送信すべきデータを蓄積するためのバッファ容量を低減することが可能となる。
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置201は、スリープ期間TSをONUに通知する構成であるとしたが、これに限定するものではない。局側装置201がスリープ期間TSをスリープ指示に含めず、イベント終了後にスリープ解除指示をONUへ送信し、ONUをスリープ状態から通常状態へ遷移させる構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置201は、連続的な信号の送信に影響するイベントの発生に際し、ONUに対して当該信号の異常検出を停止させる制御を行なう構成であるとしたが、これに限定するものではない。局側装置201は、連続的な信号に限らず、たとえば、局側装置からONUへ所定間隔でバースト信号が送信されるPONシステムにおいて、ONUに対して当該バースト信号の異常検出を停止させる制御を行なう構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係るPONシステムでは、局側装置201におけるPON制御部36において、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響する予定されたイベントが検知され、通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報が、PON制御部36によって検知されたイベントが発生する前に各ONUへ送信される構成であるとしたが、これに限定するものではない。局側装置201に限らず、PONシステム301におけるONU202または他の図示しない装置において、上記のようなPON制御部36による動作が実行される構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、PON制御部36は、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響する予定されたイベントを検知する構成であるとしたが、これに限定するものではない。予定されたイベントに限らず、PON制御部36が、局側装置201からONUへの通信信号の送信に影響する予期しないイベントを検知し、PON制御部36が、通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、当該イベントが発生する前に各ONUへ送信する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、ONUをスリープ状態に遷移させる方法として、方法(A)および方法(B)を例示したが、拡張MAC(Media Access Control)制御プロトコルを用いる方法(C)も考えられる。方法(C)では、停止制御情報は、たとえば拡張MACに従う制御情報であって、異常検出を停止するモードへ遷移させる指示を示すリンク断検出禁止指示である。
また、本発明の実施の形態に係る局側装置では、PON制御部36は、対応のPON回線に接続された各ONUに対してスリープ指示またはリンク断検出禁止指示を送信する。ここで、スリープ指示またはリンク断検出禁止指示の送信形態としては、スリープ指示またはリンク断検出禁止指示を示す制御フレームを各ONUに対して個別に送信するユニキャスト方式であってもよいし、1つの制御フレームを複数ONUへまとめて送信するマルチキャスト方式であってもよい。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 全体制御部
12,12−1〜12−N+1 光回線ユニット(OSU)
13 集線部
21 PONポート
22 光受信処理部
23 バッファメモリ
24 送信処理部
25 UNIポート
26 受信処理部
27 バッファメモリ
28 光送信処理部
31 集線IF部
32 制御IF部
33 受信処理部
34 送信処理部
35 PON送受信部
36 PON制御部(イベント制御部、異常検出制御部、リンク制御部)
37,38 FIFO
201 局側装置(OLT)
202 宅側装置(ONU)
203−1〜203−N PON回線
204−1〜204−N 光カプラ
301 PONシステム

Claims (9)

  1. 1または複数の宅側装置と通信するための局側装置であって、
    前記局側装置から前記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントを検知し、前記イベントのための処理を実行するためのイベント制御部と、
    前記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、前記イベント制御部によって検知された前記イベントが発生する前に各前記宅側装置へ送信するための異常検出制御部とを備える、局側装置。
  2. 前記局側装置は、前記停止制御情報に対する応答情報を前記宅側装置から受信し、
    さらに、
    前記イベントの終了後、前記各宅側装置のうち、前記応答情報が到着しなかった前記宅側装置との通信を再開する処理を実行するためのリンク制御部を備える、請求項1に記載の局側装置。
  3. 前記局側装置は、さらに、運用系の光回線ユニットおよび待機系の光回線ユニットを備え、
    前記局側装置から前記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントは、前記運用系の光回線ユニットから前記待機系の光回線ユニットへの切り替えを含む、請求項1または請求項2に記載の局側装置。
  4. 前記停止制御情報は、前記宅側装置を前記異常検出の停止を伴う省電力モードへ遷移させる指示を示す、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の局側装置。
  5. 前記停止制御情報は、所定の保守管理プロトコル、または拡張MAC(Media Access Control)制御プロトコルに従う制御情報であって、前記異常検出を停止するモードへ遷移させる指示を示す、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の局側装置。
  6. 前記停止制御情報は、前記異常検出を停止すべき停止期間を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の局側装置。
  7. 前記異常検出制御部は、さらに、前記停止期間の終了前に前記イベントが終了した場合には、前記異常検出を再開させる指示を示す再開制御情報を前記各宅側装置へ送信する、請求項6に記載の局側装置。
  8. 1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と通信するための局側装置とを備える通信システムであって、
    前記局側装置から前記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントを検知するためのイベント制御部と、
    前記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報を、前記イベント制御部によって検知された前記イベントが発生する前に前記各宅側装置へ送信するための異常検出制御部とを備え、
    前記宅側装置は、前記異常検出制御部から前記停止制御情報を受信して、前記局側装置からの前記通信信号の異常検出を停止する、通信システム。
  9. 1または複数の宅側装置と、各前記宅側装置と通信するための局側装置とを備える通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記局側装置から前記宅側装置への通信信号の送信に影響するイベントが検知されるステップと、
    前記通信信号の異常検出を停止させる指示を示す停止制御情報が、検知した前記イベントが発生する前に前記各宅側装置へ送信されるステップと、
    前記宅側装置において、前記停止制御情報が受信され、前記局側装置からの前記通信信号の異常検出が停止されるステップとを含む、通信制御方法。
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