JP2012145935A - 静電吸着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】片面に記録層5を備えた樹脂フィルム層4を含むラベル層2に帯電処理を施し、次いで支持体層3を樹脂フィルム層4と接触させて静電吸着させた積層体からなる静電吸着シート1であって、記録層5側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、支持体層3側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、且つラベル層2の不透明度が50〜100%である。
【選択図】図1
Description
また、本発明は記録適性に優れた帯電式の静電吸着シート(iii)に関するものであって、特に印刷工程でハンドリング性が良く、インクの密着性が優れており、多様な印刷方式に対応できる静電吸着シート(iii)に関する。
しかしながら、これらフィルムは、接着剤や粘着テープ等の代替とはなるが、それ自体は記録適性を有していないので、ポスター等の表示物として利用するためには所望の物品にこのようなフィルムを貼りあわせた上で使用しなければならない。またこれらのフィルムは、静電吸着力を維持するために特定の物質を配合しているが、持続力が不十分である等の欠点があった。
そこで、本発明者らは特許文献8に開示する如く、記録層を有する樹脂フィルムに、接着剤を介して、帯電防止処理を施した支持体を積層して積層フィルムを形成し、次いでこの積層フィルムに電荷を与える、即ち帯電処理を施す手法を開発した。しかしながら、同手法において与えた電荷は樹脂フィルムと支持体の両者に分散してしまうために、樹脂フィルムの静電吸着力を充分に高められないという欠点があることが判明した。
すなわち本発明は、以下の通りのものである。
(1)片面に記録層(B)を備えた樹脂フィルム層(A)を含むラベル層(i)に帯電処理を施し、次いで支持体層(ii)とラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)を静電吸着させた積層体からなる静電吸着シート(iii)であって、ラベル層(i)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、支持体層(ii)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、且つラベル層(i)の不透明度が50〜100%であることを特徴とする静電吸着シート(iii)に関する。
(2)支持体層(ii)に帯電処理を施し、次いで片面に記録層(B)を備えた樹脂フィルム層(A)を含むラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)と支持体層(ii)を静電吸着させた積層体からなる静電吸着シート(iii)であって、ラベル層(i)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、支持体層(ii)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、且つラベル層(i)の不透明度が50〜100%であることを特徴とする静電吸着シート(iii)に関する。
(4)帯電処理は直流式コロナ放電処理であるが好ましい。
(5)樹脂フィルム層(A)は熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、
(6)該熱可塑性樹脂はポリオレフィン樹脂を含むことが好ましい。
(7)樹脂フィルム層(A)は少なくとも1軸方向に延伸された延伸樹脂フィルムを含むことが好ましく、
(8)樹脂フィルム層(A)の空孔率は5〜60%であることが好ましい。
(10)該帯電防止機能を有するポリマーは第四級アンモニウム塩型共重合体およびアルカリ金属塩含有ポリマーの少なくとも一方を含むことが好ましく、
(11)記録層(B)はアルカリ金属イオンを0.01〜1重量%を含むことが好ましく、
(12)該アルカリ金属イオンはリチウムイオンを含むことが好ましい。
(13)ラベル層(i)のガーレ柔軟度は5〜1000mgfであることが好ましく、
(14)ラベル層(i)の水蒸気透過係数は0.01〜2.50g・mm/(m2・24hr)であることが好ましい。
(16)支持体層(ii)の比誘電率は1.1〜5.0であることが好ましい。
(17)ラベル層(i)の厚みは20〜500μmであり、支持体層(ii)の厚みは20〜500μmであることが好ましい。
(18)また本発明は、上記(1)〜(17)のいずれかに記載の静電吸着シート(iii)の記録層(B)側表面に印刷を施してなる記録物、を含み、
(19)また本発明は、上記(18)に記載の記録物より支持体層(ii)を剥がしたラベル層(i)よりなる表示物、を含む。
本発明の静電吸着シート(iii)を構成するラベル層(i)は、シール、ラベル、サイン、ポスター、広告等の表示物として使用できる。ラベル層(i)は、種々の被着体に貼り付け表示することが可能であり、表示使用時には静電吸着力が高く、静電吸着力の持続性も充分で長期に亘り表示使用することができ、静電吸着力が湿度に影響され難く、且つ使用後は容易に剥がすことができるという特徴を有する。ラベル層(i)はその片面に記録層(B)を備えた樹脂フィルム層(A)を含むものとして構成される。
ラベル層(i)の厚みは20〜500μmであることが好ましく、25〜400μmであることがより好ましく、30〜200μmであることがさらに好ましく、40〜150μmであることが特に好ましい。
ラベル層(i)の厚みが20μm未満ではラベル層(i)を被着体に貼り付ける際にシワが入り易く、上手く貼り付けることができずに外観が劣る傾向がある。逆に500μmを越えてしまうとラベル層(i)の自重が大きくなり、静電吸着力では自重を保持できずに被着体から落下してしまう場合がある。
本発明における樹脂フィルム層(A)は、ラベル層(i)を構成するものであって、帯電処理を施すことによって内部に電荷を保持し、その静電吸着力によってラベル層(i)を表示物として被着体に貼り付けることを可能にするものである。
本発明の樹脂フィルム層(A)は熱可塑性樹脂を含む。特に絶縁性の優れた熱可塑性樹脂を使用することにより、内部に蓄積した電荷を保持しやすく好ましい。
ポリオレフィン系樹脂のより具体的な例としては、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキセン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、メチル−1−ペンテンなどのオレフィン類の単独重合体、及び、これらオレフィン類2種類以上からなる共重合体が挙げられる。
更にこれらポリオレフィン系樹脂及び官能基含有ポリオレフィン系樹脂を必要によりグラフト変性し使用することも可能である。
更にこれらポリオレフィン系樹脂の中でも、プロピレン系樹脂が、絶縁性、加工性、耐薬品性、コストの面などから好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体であり、アイソタクティックないしはシンジオタクティック及び種々の程度の立体規則性を示すポリプロピレンや、プロピレンを主成分とし、これと、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンとを共重合させた共重合体を主成分として使用することが望ましい。この共重合体は、2元系でも3元系以上でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。プロピレン系樹脂には、プロピレン単独重合体よりも融点が低い樹脂を2〜25重量%配合して使用することが好ましい。そのような融点が低い樹脂として、高密度ないしは低密度のポリエチレンを例示することができる。
樹脂フィルム層(A)における熱可塑性樹脂の配合量は、総量として50〜100重量%であることが好ましく、60〜100重量%であることがより好ましい。配合量が50重量%以上であれば、樹脂フィルム層(A)を成形しやすく、得られる樹脂フィルム層(A)中の熱可塑性樹脂に電荷を保持しやすい。
無機微細粉末を添加する場合は、レーザー回折による粒度分布計で測定した平均粒径が通常0.01〜15μm、好ましくは0.1〜5μmのものを使用する。具体的には、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、白土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ、ゼオライト、マイカ、セリサイト、ベントナイト、セピオライト、バーミキュライト、ドロマイト、ワラストナイト、ガラスファイバーなどを使用することができる。
樹脂フィルム層(A)は、2層構造、3層以上の多層構造のものであってもよく、この多層構造の延伸軸数が1軸/1軸、1軸/2軸、2軸/1軸、1軸/1軸/2軸、1軸/2軸/1軸、2軸/1軸/1軸、1軸/2軸/2軸、2軸/2軸/1軸、2軸/2軸/2軸であっても良い。樹脂フィルム層(A)の多層化により耐電圧性能の向上や、筆記性、耐擦過性、2次加工適性等の様々な機能の付加が可能となる。
樹脂フィルム層(A)を多層構造にする場合は公知の種々の方法が使用できるが、具体例としては、フィードブロック、マルチマニホールドを使用した多層ダイス方式と、複数のダイスを使用する押出しラミネーション方式等が挙げられる。又、多層ダイスと押出しラミネーションを組み合わせて使用することも可能である。
樹脂フィルム層(A)は、少なくとも1軸方向に延伸された延伸樹脂フィルム層を含むことが好ましい。樹脂フィルム層の延伸は、通常用いられる種々の方法のいずれかによって行うことができる。
延伸の温度は、樹脂フィルム層(A)に主に用いる熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上から結晶部の融点以下の熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲内で行うことができる。具体的には、樹脂フィルム層(A)の熱可塑性樹脂がプロピレン単独重合体(融点155〜167℃)の場合は100〜166℃、高密度ポリエチレン(融点121〜136℃)の場合は70〜135℃であり融点より1〜70℃低い温度である。また、延伸速度は20〜350m/分にするのが好ましい。
延伸倍率は特に限定されず、樹脂フィルム層(A)に用いる熱可塑性樹脂の特性等を考慮して適宜決定する。例えば、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重合体を使用しこれを一方向に延伸する場合は、約1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、2軸延伸の場合には、面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは4〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用し、これを一方向に延伸する場合は、1.2〜10倍、好ましくは2〜5倍であり、2軸延伸の場合には、面積倍率で1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。
樹脂フィルム層(A)の記録層(B)を設けない面の表面抵抗率を所望の範囲とすることは、熱可塑性樹脂として絶縁性に優れるポリオレフィン系樹脂を使用することや、これに配合する無機微細粉末の種類や量を調整することで達成できる。
本発明の静電吸着シート(iii)を構成するラベル層(i)は、前述の樹脂フィルム層(A)の片面に記録層(B)を備えたものである。
本発明における記録層(B)は、ラベル層(i)に帯電防止性能を付与することによって印刷工程でのトラブルを発生し難くしてハンドリング性を改善させるとともに、ラベル層(i)の印刷インキとの密着性を向上させて、その記録適性を向上させるものである。結果として本発明の静電吸着シート(iii)は多様な印刷方式に対応することができる。
記録層(B)は、帯電防止剤0.1〜100重量%と高分子バインダー0〜99.9重量%と顔料粒子0〜70重量%を含むことが好ましましく、帯電防止剤0.5〜70重量%と高分子バインダー30〜99.5重量%と顔料粒子0〜69.5重量%を含むことがより好ましく、帯電防止剤1〜50重量%と高分子バインダー50〜99重量%と顔料粒子0〜49重量%を含むことが更に好ましい。
記録層(B)は、これら成分を含む塗工層として、樹脂フィルム層(A)上に直接塗工により設けるか、或いは予め別のフィルム上に記録層(B)を形成して、これを樹脂フィルム層(A)にラミネートすることで形成することが好ましい。
帯電防止機能を有するポリマーは、インキの密着性、転移性への影響も小さく、着色も殆ど無いことから本発明の帯電防止機能を有するポリマーとして好ましい。
中でも、第四級アンモニウム塩型共重合体やアルカリ金属塩含有ポリマーは帯電防止性能が良好であり、環境湿度の帯電防止性能への影響が小さい為、より好ましい。
本発明で用い得る帯電防止機能を有するポリマーの一例として、第四級アンモニウム塩型共重合体よりなるマルチカチオン型水溶性ポリマーが挙げられる。該共重合体は、下記一般式(化1)で表される第四級アンモニウム塩型単量体構造単位(a)、下記一般式(化6)で表される疎水性単量体構造単位(b)、及びこれらと共重合可能な単量体からなる構造単位(c)を含有し、これら構造単位の重量割合を、(a):(b):(c)=30〜70:30〜70:0〜40(wt%)の範囲として、これらを共重合してなる第四級アンモニウム塩型共重合体である。
各構造単位(a)、(b)及び(c)の重量割合は、好ましくは35〜65:35〜65:0〜20(wt%)、特に好ましくは40〜60:40〜60:0〜10(wt%)である。
構造単位(a)を形成する第四級アンモニウム塩型単量体は、下記一般式(化1)で表されるアクリル酸乃至メタクリル酸のエステル乃至アミドである。該単位は構造内の2以上のカチオンにより該共重合体の帯電防止機能に寄与する成分である。該共重合体中の同成分が30重量%より少ないと、十分な帯電防止効果を与えることが出来ない。また70重量%を超えると過度に水溶性となり、高湿度条件下でべたつきの原因となる。
構造単位(b)を形成する疎水性単量体は、下記一般式(化6)で表されるアクリル酸乃至メタクリル酸のエステルである。該単位は、該共重合体に親油性を付与するものであり、耐水性や印刷インキ転移性に寄与する成分である。印刷適性と帯電防止性の両立から、疎水性単量体との共重合が必要となる。ポリマー中の同成分が30重量%より少ないと、上記の効果が低下する。また70重量%を超えると相対的に帯電防止効果が低下する。
上記一般式(化6)で表される構造単位を形成する単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
また、必要に応じて共重合に使用される、上記単量体(a)成分及び単量体(b)成分と共重合可能な他の単量体単位としては、下記一般式(化7)〜(化11)で表されるスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル等の疎水性単量体や、ビニルピロリドン、(メタ)アクリルアミド等の親水性単量体を挙げることができる。これらの単量体は第四級アンモニウム塩型共重合体中に構造単位(c)として好適に組み込むことができる。該単位は該共重合体の共重合を容易とし、また塗工液調整時の溶媒への溶解性を調整するものである。
上記共重合体を得るための共重合方法としては、ラジカル開始剤を用いた、塊状重合、溶液重合、乳化重合等の公知の重合方法を採用することができる。これらの中で好ましい重合方法は溶液重合法であり、該重合は、各単量体を溶媒に溶解し、これにラジカル重合開始剤を添加して、窒素気流下において加熱攪拌することにより実施される。溶媒は水、乃至はメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、セロソロブ等のアルコール類が好ましく、またこれらの溶媒を混合して使用してもよい。重合開始剤は、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾ化合物が好適に用いられる。重合時の単量体固形分濃度は、通常10〜60重量%であり、重合開始剤の濃度は、単量体に対し通常0.1〜10重量%である。第四級アンモニウム塩型共重合体の分子量は、重合温度、重合時間、重合開始剤の種類及び量、溶剤使用量、連鎖移動剤等の重合条件により任意のレベルとすることができる。
本発明で用い得る第四級アンモニウム塩型共重合体の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量が1千〜100万の範囲内であることが一般的であるが、1千〜50万の範囲が好ましい。
本発明で用い得る帯電防止機能を有するポリマーの別の一例として、アルカリ金属塩含有ポリマーが挙げられる。該共重合体は、下記一般式(化12)で表されるポリアルキレンオキシド化合物単量体構造単位(d)、上記一般式(化6)で表される疎水性単量体構造単位(b)、及びこれらと共重合可能な単量体からなる構造単位(c)を含有し、これら構造単位の重量割合を、(d):(b):(c)=1〜99:0〜99:0〜40(wt%)の範囲として、これらを共重合してなるアルカリ金属塩含有ポリマーである。
各構造単位(d)、(b)及び(c)の重量割合は、好ましくは20〜70:30〜80:0 〜20(wt%)、特に好ましくは30〜60:40〜70:0 〜10(wt%)である。
構造単位(d)を形成するポリアルキレンオキシド化合物単量体は、下記一般式(化12)で表されるアクリル酸乃至メタクリル酸のエステルである。該単位は構造内のアニオン及びアルカリ金属イオンによりポリマー(C)の帯電防止機能に寄与する成分である。ポリマー中の同成分が1重量%より少ないと、十分な帯電防止効果を与えることが出来ない。また99重量%を超えると過度に水溶性となり、高湿度条件下でべたつきの原因となる。
<1群>置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基、
置換基を有していてもよい炭素数6〜20のアリーレン基、
<2群>−CONH−、−NHCO−、−OCONH−、−NHCOO−、
−NH−、−COO−、−OCO−、−O−、
また、<2群>から選択される連結基としては、ウレタン基やエステル基を好ましく選択することができる。
本発明において好適に用い得るポリアルキレンオキシド化合物単量体の例としては、例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)クロロエチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(ポリ)アルキレンオキシド(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、これらの具体例において、さらに上記一般式(化12)のAに相当する箇所に単結合以外の連結基を有するアルキレンオキシドモノマーも挙げられる。例えば、Aにウレタン結合を有する化合物として、特開平09−113704号公報に記載される化合物を使用することができる。
本発明で用い得るアルカリ金属塩含有ポリマーは、上記一般式(化12)で表されるポリアルキレンオキシド化合物単量体構造単位(d)と、上記一般式(化6)で表される疎水性単量体構造単位(b)と、これらと共重合可能な上記一般式(化7)〜(化11)等の単量体構造単位(c)とを共重合させることにより製造することができる。
このアルカリ金属塩含有ポリマーの製造方法は、特に制限されず、公知の重合手法を単独乃至組み合わせて適宜用いることができるが、前出の第四級アンモニウム塩型共重合体と同様、ラジカル開始剤を用いた、塊状重合、溶液重合、乳化重合等の公知の重合方法を採用することが好ましい。
高分子バインダーの具体例としては、ポリエチレンイミン、炭素数1〜12のアルキル変性ポリエチレンイミン、ポリ(エチレンイミン−尿素)、ポリ(エチレンイミン−尿素)のエチレンイミン付加物、ポリアミンポリアミド、ポリアミンポリアミドのエチレンイミン付加物、およびポリアミンポリアミドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン系重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導体、およびオキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体等のアクリル酸エステル系重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等、加えて、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂、塩素化エチレン樹脂、塩素化プロピレン樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
顔料粒子は、その吸油性による印刷インキの定着性向上、体質顔料として表面の風合いや光沢感向上、白色顔料として白色度向上、表面凹凸付与によるブロッキング防止性能向上、紫外線反射材として耐光性や耐候性向上、等の性能付与を考慮し適宜選択して使用できる。
記録層(B)はラミネートにより樹脂フィルム層(A)に設けることも可能である。この場合は、あらかじめ記録層(B)を設けた別のフィルムを作成し、樹脂フィルム層(A)にこれをラミネート加工すればよい。ラミネート加工は、通常のドライラミネート、または溶融ラミネート等の手法により行うことができる。
樹脂フィルム層(A)への記録層(B)の設置は、後述の帯電処理を実施する前に行うことが好ましい。記録層(B)の持つ帯電防止性能により、帯電処理後であってもラベル層(i)の記録層(B)面側の静電吸着力を抑止することが可能となる。
記録層(B)の表面抵抗率が9×1012Ωを超えてしまうと、ラベル層(i)が持つ静電吸着力を充分に抑止できずに、静電吸着シート(iii)が印刷工程でロールへの貼り付きやシート同士のブロッキング等のトラブルが発生し易いものとなる場合がある。一方、記録層(B)の表面抵抗率が1×10-1Ωを下回った場合は、ラベル層(i)の静電吸着力が損なわれる恐れがあり、またこの様な高導電性を有する記録層(B)を形成することは技術的に困難であるか、形成できたとしても、高コストとなってしまうことから、現実的ではない。
本発明の静電吸着シート(iii)を構成する支持体層(ii)は、ラベル層(i)に後述する帯電処理を施し、内部に電荷を蓄積したラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)と接触させて静電吸着により積層するものである。
また、本発明の静電吸着シート(iii)を構成する支持体層(ii)が、前述するラベル層(i)と同様の樹脂フィルムを含む場合には、これに帯電処理を施し、内部に電荷を蓄積した支持体層(ii)とした後に、ラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)と接触させて静電吸着により積層して本発明の静電吸着シート(iii)とすることもできる。
支持体層(ii)は、ラベル層(i)と同様に、その片面に帯電防止性能を持つことにより、ラベル層(i)と組み合わせた静電吸着シート(iii)がその両面に帯電防止性能を持つようにするものである。その結果、積層体である静電吸着シート(iii)は外部に静電吸着力を発現せずに、静電吸着シート(iii)の運送、保管、印刷などの取扱時に周囲への貼り付きや、静電吸着シート(iii)同士のブロッキング等のトラブルが発生し難く、ハンドリング性が良好なものとなる。
従って支持体層(ii)は、ラベル層(i)及びこれに後述する印刷を施した表示物を表示使用する際には、感圧粘着ラベルにおける剥離紙と同様に取り除かれるものであるが、その前段階においてラベル層(i)の高い静電吸着力を保護しながら、静電吸着シート(iii)の印刷を容易とするために設けられる層である。
支持体層(ii)は、単層構成でもよく、2層以上からなる複層構成でも良い。前述の通り支持体層(ii)は、その片面がラベル層(i)と接触させて静電吸着可能であり、またその反対面が帯電防止性能を持つように構成することから、複層構造を有することが好ましい。
支持体層(ii)を複層構造とする場合、組成の異なる紙、組成の異なる樹脂フィルム同士や、紙、合成紙、樹脂フィルムなど異なる2種類以上の素材を貼りあわせたものであっても良いが、ラベル層(i)と接する面はラベル層(i)からの電荷の移動を少なくする観点から絶縁性が優れている樹脂から構成されることが好ましい。絶縁性に優れる樹脂の例としては、前述のラベル層(i)で例示したポリオレフィン系樹脂、官能基含有ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
支持体層(ii)への帯電防止性能の付与は、ラベル層(i)に用いた上記記録層(B)と同様のものを設ける方法や、導電性塗料を塗工して導電層を設ける方法や、直接蒸着、転写蒸着、蒸着フィルムのラミネート等により金属薄膜を設ける方法、支持体層(ii)を構成する樹脂へ帯電防止剤を練り込む方法などが挙げられる。
支持体層(ii)の静電吸着シート(iii)の外層にくる面の表面抵抗率が9×1012Ωを超えてしまうと、帯電防止性能が充分ではなく、静電吸着シート(iii)の周囲への貼り付きや、静電吸着シート(iii)同士のブロッキング等のトラブルが発生し易く、本発明の所期の性能が得られにくい。一方、表面抵抗率が1×10-1Ωを下回る場合は、静電吸着シート(iii)として性能上問題ない筈であるが、現在公知の物質を使用してこの様な高導電性の表面を形成することは困難であり、実現できたとしても高コストの為、現実的でない。
支持体層(ii)の厚みは20〜500μmであることが好ましく、25〜400μmであることがより好ましく、30〜200μmであることが更に好ましく、35〜150μmであることが特に好ましい。
支持体層(ii)の厚みが20μm未満では、ラベル層(i)と静電吸着する面から支持体層(ii)の厚みを介して電荷が流出して静電吸着シート(iii)内の電荷を封じこめられずに、ラベル層(i)の静電吸着力が弱いものとなる場合がある。逆に500μmを越えてしまうと得られる静電吸着シート(iii)も厚いものとなり、印刷工程や断裁工程での作業性が劣るものになる場合がある。
本発明の静電吸着シート(iii)は、これを構成するラベル層(i)と支持体層(ii)との間にさらに接着剤層を設けたものでも良い。ここで接着剤層とは、ラベル層(i)と支持体層(ii)との積層において、ラベル層(i)の静電吸着力に加えて、両者をより強く接着させる目的から介在させるものである。
同接着剤層は、支持体層(ii)との接着性に優れる反面、ラベル層(i)との接着性は劣るように差異をつけることで、両者を剥離する際に接着剤は支持体層(ii)に追随し、ラベル層(i)側には残らないようにすることが好ましい。両者への接着性に差異をつける方法としては、支持体層(ii)側表面にはコロナ放電処理などの表面処理を行い、ラベル層(i)側表面には同様の表面処理を行わないことや、或いはラベル層(i)側表面にはシリコーン樹脂やフッ素樹脂のコーティングを行い、支持体層(ii)側表面には同様の表面処理を行わないこと等から、両者の表面ヌレ性に差異を付ける手法などが挙げられる。
エーテル樹脂の例としては、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ビスフェノールA等の低分子量ポリオールを開始剤として用いて、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を重合させることにより得られるポリエーテルポリオール、より具体的には、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
アミド樹脂の例としては、前述の多塩基酸と前述のアミン化合物の縮合反応物が挙げられる。
接着剤層は、支持体層(ii)のラベル層(i)と接する面に前述の接着剤を前述の塗工方法で塗工し、乾燥して設けることが容易である。次いで、ラベル層(i)に後述する帯電処理を施した後に支持体層(ii)を積層し、圧着ロール(ニップロール)で加圧接着すれば静電吸着シート(iii)が得られる。
ホットメルト型接着剤を使用する場合は、前述の樹脂を支持体層(ii)の表面上にダイより溶融フィルム状に押し出してラミネートし、次いで、ラベル層(i)に後述する帯電処理を施した後に支持体層(ii)を積層し、圧着ロールで加圧接着すれば静電吸着シート(iii)が得られる。
本発明の静電吸着シート(iii)は、ラベル層(i)と支持体層(ii)とを剥がす際に、ラベル層(i)を掴み易くする為に、ラベル層(i)を部分的に切り取り支持体層(ii)のみを残しておくことも可能であるが、接着剤層の接着力が強いと、ラベル層(i)を除去した部分は接着剤層が露出しているために静電吸着シート(iii)同士がブロッキングしてしまい、本発明の初期の目的が達成しづらい。また接着剤層の接着力が強すぎると、ラベル層(i)と支持体層(ii)とを剥がす際に、非常に大きな力が必要となり、きれいに剥がすことができずに、剥がしたラベル層(i)にシワが入りやすいなど、ハンドリング性が悪化する傾向がある。
接着剤層に使用する架橋剤の添加量は、ラベル層(i)との接着力や支持体(ii)との接着力により適宜決定することができる。イソシアネート系化合物やウレタン樹脂系イソシアネートは単独でも縮合する特性がある。架橋剤の添加量を増すと接着力は低下する傾向にある。
本発明の静電吸着シート(iii)は、ラベル層(i)に帯電処理を施し、次いで支持体層(ii)を樹脂フィルム層(A)と接触させて静電吸着させた積層体を含むもの、または支持体層(ii)に帯電処理を施し、次いでラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)に接触させて静電吸着させた積層体を含むものである。
帯電処理の手法としては、特に制限されず、公知の種々の方法にしたがって行なうことができる。例えば、ラベル層(i)を成形した後、ラベル層(i)の表面にコロナ放電やパルス状高電圧を加える方法や、ラベル層(i)の両面を誘電体で保持し、両面に直流高電圧を加える方法(エレクトロエレクトレット化法)、ラベル層(i)にγ線や電子線等の電離放射線を照射してエレクトレット化する方法(ラジオエレクトレット化法)などが挙げられる。
エレクトロエレクトレット化法のより具体的な例としては、直流高圧電源に繋がった印加電極とアース電極の間にラベル層(i)を固定する方法(バッチ式、図4、5参照)か、又は通過させる方法(連続式、図6、7参照)が望ましい。本手法を用いる場合の主電極は針状のものを等間隔で無数に配置するか金属ワイヤーを使用し、対電極には平な金属板か金属ロールを使用することが望ましい。
本発明において帯電処理は、直流式コロナ放電処理であることが好ましい。本発明において使用できる直流式コロナ放電処理とは、図4〜7に例示するように針状やワイヤー状の主電極(印加電極)と平板状やロール状の対電極(アース電極)を直流高圧電源に繋げた装置を用い、対電極上にラベル層(i)または支持体層(ii)を設置し、主電極と対電極の間に直流高電圧をかけることで発生するコロナ放電により、ラベル層(i)または支持体層(ii)に電荷を注入する処理である。
主電極と対電極の間隔は1〜50mmが好ましく、2〜30mmがより好ましく、5〜20mmが更に好ましい。電極間が1mm未満では電極間距離を均一に保つことが難しく、幅方向に均一な帯電処理が得られない場合がある。一方、50mmを超えるとコロナ放電が発生し難くなり、ラベル層(i)または支持体層(ii)への帯電処理が不均一となる場合がある。
両極間に印加する電圧は、ラベル層(i)および支持体層(ii)の電気特性、主電極と対電極の形状や材質、主電極と対電極の間隔により決定されるものであるが、具体的には1〜100KVが好ましく、3〜70KVがより好ましく、5〜50KVが更に好ましく、10〜30KVが特に好ましい。主電極の極性はプラスでもマイナスでも良いが、主電極側をマイナス極性にした方が比較的安定したコロナ放電状態となるため好ましい。
主電極と対電極の材質は、導電性の物質から適宜選択されるが、鉄、ステンレス、銅、真鍮、タングステンなどの金属製またはカーボン製のものが好ましい。
これらの帯電処理によってラベル層(i)または支持体層(ii)に導入される電荷の量は、処理時に主電極と対電極間に流れた電流量に依存する。該電流量は両電極間の電圧が高いほど多くなることから、印加電圧はラベル層(i)または支持体層(ii)が絶縁破壊しない程度に高くに設定することが好ましい。
本発明の静電吸着シート(iii)およびラベル層(i)は帯電処理後に除電処理を行うことも可能である。除電処理を行なうことにより、印刷工程、ラベル等への加工工程でのトラブルを回避することが可能である。係る除電処理とは電圧印加式除電器(イオナイザ)や自己放電式除電器など公知の手法を用いることができる。これら一般的な除電器は表面の電荷の除去はできるが、樹脂フィルム層(A)内部に蓄積した電荷までは除去できない。したがって除電処理によりラベル層(i)の静電吸着力が大きく影響を受けることはない。
ラベル層(i)のみに帯電処理を行うために、ラベル層(i)への帯電をより効果的に行え、静電吸着力が高く、静電吸着力の持続性も充分で長期に亘り表示使用することが可能なラベル層(i)を得ることができたこと、
ラベル層(i)と支持体層(ii)との積層は、ラベル層(i)の帯電処理後に行うため、該積層はラベル層(i)の静電吸着力のみで達成可能であり、必ずしも接着層が必要ではなくなったこと、
好ましくはラベル層(i)が帯電防止性能を有する記録層(B)を有することによって、静電吸着シート(iii)の様態では外部に静電吸着力を発現しないことから、特に印刷工程でのトラブルが発生し難く、ハンドリング性が良好な静電吸着シート(iii)が得られたこと、
といった効果の観点で、より優れたものとなる。
本発明の静電吸着シート(iii)は、これを構成するラベル層(i)と支持体層(ii)とを接触させて積層した積層体を含むものである。
両者の積層は、例えば図8に示すように、ラベル層(i)を長尺の巻き取り(41)とし、これを巻き出しながら電極(45)、(46)間を通過させて帯電処理を行い、別に支持体層(ii)を長尺の巻き取り(42)としたものを巻き出し、両者を圧着ロール(49)で加圧接着すれば静電吸着シート(iii)が得られる。
両者間にさらに接着剤層を設けるのであれば、例えば、図8中のロール(48)の箇所で支持体層(ii)上に接着剤を塗工することが容易である。
[記録物]
本発明の記録物は、本発明の静電吸着シート(iii)のラベル層(i)側の表面および支持体層(ii)側の表面の少なくとも一方に、印刷を施すことにより得ることができる。
本発明の静電吸着シート(iii)は、ラベル層(i)の記録層(B)表面に印刷を施すことが可能である。係る印刷としてはオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、レタープレス印刷、スクリーン印刷、インクジェット記録方式、感熱記録方式、熱転写記録方式、電子写真記録方式などの従来公知の手法を用いることが可能であるが、デザインやサイズの変更が容易であるオフセット印刷、インクジェット記録方式が好ましい。さらに印刷インキとしては、油性インキ、水性インキならびにUVインキが使用可能であるが、乾燥速度が速いUVインキが好ましい。
[厚み]
本発明における厚みは、JIS−K−7130に準拠し、定圧厚さ測定器((株)テクロック製、商品名:PG−01J)を用いて測定した。
成形した樹脂フィルム層(A)が多層構造である場合に、各層の厚みは、測定対象試料を液体窒素にて−60℃以下の温度に冷却し、ガラス板上に置いた試料に対してカミソリ刃(シック・ジャパン(株)製、商品名:プロラインブレード)を直角に当て切断し断面観察用の試料を作成し、得られた試料を走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製、商品名:JSM−6490)を使用して断面観察を行い、組成外観から熱可塑性樹脂組成物ごとの境界線を判別して、樹脂フィルム層(A)全体の厚みと観察される層厚み比率を乗算して求めた。
本発明の表面抵抗率は、23℃、相対湿度50%の条件下で、表面抵抗率が1×107Ω以上の場合は、JIS−K−6911に準拠し2重リング法の電極を用いて測定する。表面抵抗率が1×107Ω未満の場合は、JIS−K−7194に準拠し、4深針法で測定することによって求めた抵抗(R)に、補正係数Fを乗じてこれを表面抵抗率とした。
本発明の不透明度は、JIS−P−8138に準拠し、測定背面に、黒色および白色標準板を当て、光の反射率の比(黒色板/白色板)を百分率で示した値で表示する。
本発明のラベル層(i)の不透明度は、50〜100%であり、好ましく60〜100%であり、より好ましくは70〜100%である。不透明度が50%未満では、ラベルとして使用した際に、被着対象物の着色や絵柄・模様が透けて見えてしまい、ラベルとして装飾性の劣るものとなってしまう場合があり好ましくない。
JIS−Z−0208に準拠して、カップ法により、40℃、90%RHの条件下にて測定した。得られた透湿度(g/(m2・24hr))とフィルムの厚み(mm)から、水蒸気透過係数(g・mm/m2・24hr)を求めた。
本発明の静電吸着シート(iii)に使用されるラベル層(i)の水蒸気透過係数は、好ましくは0.01〜2.50の範囲内であり、より好ましくは0.01〜2.00の範囲内である。水蒸気透過係数が2.50を超えると、高湿度下での帯電性の低下が激しく、ラベル層(i)の吸着性能の低下が大きく吸着ラベルとして本発明の所期の性能を発揮しない。一方、水蒸気透過率が0.01未満のラベル層(i)を用いてしまうと、電荷の維持性能は優れるものの内部の電荷が移動し難いために、吸着性能が低い傾向となり本発明の所期の性能を発揮できないものとなる。
本発明のガーレ柔軟度は、JAPAN TAPPI No.40:2000に準拠し、温度23℃湿度50%RHの環境下で、MD方向とTD方向それぞれを測定する。本発明のラベル層(i)のガーレ柔軟度は、好ましくは5〜1000mgf、より好ましくは5〜700mgf、更に好ましくは5〜400mgfであり、支持体層(ii)のガーレ柔軟度は、好ましくは5〜10000mgf、より好ましくは5〜7000mgf、更に好ましくは5〜3000mgfである。ラベル層(i)のガーレ柔軟度が5mgf未満では、腰が弱いためラベルとしての取り扱いが困難となりシワになり易く外観を損ないやすい。1000mgfを超えてしまうと腰が強いため、小さなカールが発生しても静電吸着力が弱い場合は被着体に均一に貼りつかず、吸着力の持続性が劣るものとなってしまう。支持体層(ii)のガーレ柔軟度が5mgf未満では、支持体層(ii)が掴みづらく、ラベル層(i)を剥がす際に切欠が作り難いものとなってしまう場合がある。10000mgfを超えると、支持体層(ii)を変形させることが困難となり静電吸着シート(iii)の搬送性が劣り、取り扱いが難しいものとなる場合がある。
比誘電率の測定は、測定周波数範囲により測定法が選定される。測定周波数が10Hz以下の場合には、超低周波ブリッジを用い、10Hz〜3MHzの場合には変成器ブリッジを用い、1MHzを越える場合には、並列T型ブリッジ、高周波シェリングブリッジ、Qメーター、共振法、定在波法、空洞共振法を用いる。又、測定周波数の交流信号に対して、回路部品に対する電圧・電流ベクトルを測定し、この値から静電容量を算出するLCRメーター等でも測定できる。
本発明の静電吸着シート(iii)の記録層(B)表面に印刷を施した記録物としては、POPカード(ポスター、ステッカー、ディスプレイ等)、店舗案内(パンフレット、会社案内、品書き、メニュー等)、下敷き(ランチマット、テーブルマット、文房具用品等)、マニュアル(職務、作業、操作等の各種マニュアル、工程表、時間割等)、チャート類(海図、天気図、図表、罫線表等)、カタログ、地図(海図、路線図、屋外用地図等)、店頭価格表、登山ガイド、名刺、迷子札、料理のレシピ、案内板(売り場案内、方向・行き先案内等)、スケジュール表、ロード・サイン(葬式・住宅展示場所等)、室名札、校内記録表、表示板(立ち入り禁止、林道作業等の)、区画杭、表札、カレンダー(画像入り)、簡易ホワイトボード、マウスパッド、包装資材(包装紙、箱、袋等)、コースター、等を例示することができ、何れも利用可能である。特に屋内使用を前提とした用途に好適に用いることができる。
[被着体]
上述の記録物より、支持体層(ii)を剥がしたラベル層(i)よりなる表示物を吸着させる被着体としては、掲示版、看板、サインボード、ホワイトボード、壁、天井、柱、ドア、パーティション、床、ロッカー、机、棚、窓(ガラス製、樹脂製)、冷蔵庫(金属面、ガラス面、プラスチック面)、各種機器(工作機、印刷機、成形機等)、および車内(自動車、バス、電車)、船舶内、航空機内の壁面等を例示することができ、何れも利用可能である。特に被着体はその表面の平滑性が高い場合に本発明の記録物との密着面積が大きくなり、得られる静電吸着力も高まることから好ましく適用することができる。
本発明の樹脂フィルム層(A)の製造例に使用する熱可塑性樹脂組成物を表1にまとめて示す。これらは予め表1に記載した使用原料を表1に記載した割合で混合した樹脂組成物(a)〜(f)を、210℃に設定した2軸混練機にて溶融混練し、次いで230℃に設定した押出機にてストランド状に押し出し、冷却後にストランドカッターにて切断して樹脂組成物(a)〜(f)のペレットを作成して、以降の製造例で使用した。
熱可塑性樹脂組成物aと熱可塑性樹脂組成物bを230℃に設定した3台の押出機にてそれぞれ溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給し、ダイ内で積層してシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを135℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向(MD)に5倍延伸した。次いで、この5倍延伸シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約155℃に加熱して横方向(TD)に8倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃まで冷却し、耳部をスリットした後、この2軸延伸フィルムの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が40μm、空孔率が18%、3層構造〔各層樹脂組成(b/a/b)、各層厚み(5μm/30μm/5μm)、各層延伸軸数(2軸/2軸/2軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物bを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを135℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸した。次いで可塑性樹脂組成物cを250℃に設定した2台の押出機にて溶融混練した後、シート状に押し出して上で調製した5倍延伸シートの両面にそれぞれに積層し、3層構造の積層シートを得た。次いで、この積層シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約150℃に加熱して横方向に8.5倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が50μm、空孔率が29%、3層構造〔各層樹脂組成(c/b/c)、各層厚み(10μm/30μm/10μm)、各層延伸軸数(1軸/2軸/1軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物cを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを140℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に4.5倍延伸した。次いで可塑性樹脂組成物dを250℃に設定した2台の押出機にて溶融混練した後、シート状に押し出して上で調製した4.5倍延伸シートの両面にそれぞれに積層し、3層構造の積層シートを得た。次いで、この積層シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約135℃に加熱して横方向に8倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が80μm、空孔率が37%、3層構造〔各層樹脂組成(d/c/d)、各層厚み(10μm/60μm/10μm)、各層延伸軸数(1軸/2軸/1軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物aを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを150℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸した。次いで可塑性樹脂組成物aを250℃に設定した2台の押出機にて溶融混練した後、シート状に押し出して上で調製した5倍延伸シートの両面にそれぞれに積層し、3層構造の積層シートを得た。次いで、この積層シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約145℃に加熱して横方向に7倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が60μm、空孔率が8%、3層構造〔各層樹脂組成(a/a/a)、各層厚み(10μm/40μm/10μm)、各層延伸軸数(1軸/2軸/1軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物bを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを135℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に4倍延伸した。次いで可塑性樹脂組成物dを250℃に設定した2台の押出機にて溶融混練した後、シート状に押し出して上で調製した4倍延伸シートの両面にそれぞれに積層し、3層構造の積層シートを得た。次いで、この積層シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約150℃に加熱して横方向に9倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が140μm、空孔率が36%、3層構造〔各層樹脂組成(d/b/d)、各層厚み(30μm/80μm/30μm)、各層延伸軸数(1軸/2軸/1軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物dを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを140℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に4倍延伸した。次いで可塑性樹脂組成物eを250℃に設定した2台の押出機にて溶融混練した後、シート状に押し出して上で調製した4倍延伸シートの両面にそれぞれに積層し、3層構造の積層シートを得た。次いで、この積層シートを60℃まで冷却し、テンターオーブンを用いて再び約140℃に加熱して横方向に8倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が80μm、空孔率が57%、3層構造〔各層樹脂組成(e/d/e)、各層厚み(15μm/50μm/15μm)、各層延伸軸数(1軸/2軸/1軸)〕の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物fを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを150℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸し、40℃まで冷却した。次いで、テンターオーブンを用いて再び約150℃に加熱して横方向に8倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が20μm、空孔率が0%、単層構造の樹脂フィルム層(A)を得た。
熱可塑性樹脂組成物fを230℃に設定した押出機にて溶融混練した後、250℃に設定した押出ダイに供給しシート状に押し出し、これを冷却装置により60℃まで冷却して無延伸シートを得た。
この無延伸シートを150℃に加熱し、ロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延伸し、40℃まで冷却した。次いで、テンターオーブンを用いて再び約150℃に加熱して横方向に8倍延伸した後、更に160℃まで加熱して熱処理を行った。
次いで60℃に冷却し、耳部をスリットした後、この積層シートの両面にコロナ放電による表面処理を施し、肉厚が40μm、空孔率が0%、単層構造の樹脂フィルム層(A)を得た。
各製造例で得た樹脂フィルム層(A)の物性を表2にまとめて示す。
ポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製、商品名:ブレンマーPE−350)100重量部、過塩素酸リチウム(和光純薬工業(株)製、試薬)20重量部、ヒドロキノン(和光純薬工業(株)製、試薬)1重量部およびプロピレングリコールモノエチルエーテル(和光純薬工業(株)製、試薬)400重量部を、攪拌装置、還流冷却管(コンデンサー)、温度計、及び滴下ロートを装着した四つ口フラスコに導入し、系内を窒素置換し、60℃で40時間反応させた。これにステアリルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)5重量部、n−ブチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)5重量部、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製、試薬)1重量部を添加し、80℃で3時間重合反応した後、プロピレングリコールモノエチルエーテルを添加して固形分を20重量%に調整し、重量平均分子量約30万、固形分中のリチウム濃度0.6重量%のアルカリ金属塩含有ポリマーよりなる帯電防止機能を有するポリマーの溶液を得た。
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)35重量部、エチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)20重量部、シクロヘキシルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)20重量部、ステアリルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)25重量部、エチルアルコール150重量部と、アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬工業(株)製、試薬)1重量部を、攪拌装置、還流冷却管(コンデンサー)、温度計、及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに導入し、系内を窒素置換し、窒素気流下にて80℃の温度で6時間重合反応を行なった。次いで3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドの50重量%水溶液85重量部(和光純薬工業(株)製、試薬)を加え、更に80℃の温度で15時間反応させた後、水を滴下しながらエチルアルコールを留去し、最終固形分として20重量%の第四級アンモニウム塩型共重合体よりなる帯電防止機能を有するポリマーの溶液を得た。
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)15重量部、メチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)50重量部、エチルアクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)35重量部およびトルエン(和光純薬工業(株)製、試薬)100重量部を、攪拌機、環流冷却管、温度計、及び滴下ロートを装着した四つ口フラスコに仕込み、窒素置換後、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製、試薬)0.6重量部を開始剤として導入し80℃で4時間重合させた。得られた溶液は、水酸基価65の水酸基含有メタクリル酸エステル系重合体の50%トルエン溶液であった。次いで、この溶液100重量部に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(新第1塩ビ(株)製、商品名:ZEST C150ML)20%メチルエチルケトン溶液を30重量部加え、メチルエチルケトン(和光純薬工業(株)製、試薬)を添加して固形分を20重量%に調整し、高分子バインダー溶液を得た。
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(三菱ガス化学(株)製)62.9重量部、ブチルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)71重量部、ラウリルメタクリレート(和光純薬工業(株)製、試薬)25.4重量部およびイソプロピルアルコール(和光純薬工業(株)製、試薬)200重量部を攪拌機、還流冷却器、温度計、及び滴下ロートを装置した四つ口フラスコ内に仕込み、窒素ガス置換後、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製、試薬)0.9重量部を重合開始剤として添加し、80℃にて4時間重合反応を行った。次いで、酢酸(和光純薬工業(株)製、試薬)24重量部で中和した後、イソプロピルアルコール(和光純薬工業(株)製、試薬)を溜去しながら、水を添加し、最終的に固形分35%の粘調な分散剤(a)の水溶液を得た。
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素ガス導入口を備えた四つ口フラスコに、ポリエチレンイミン(日本触媒(株)製、商品名:エポミン P−1000)25重量%水溶液100重量部、1−クロロブタン(和光純薬工業(株)製、試薬)10重量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製、試薬)10重量部を導入して窒素気流下で攪拌し、80℃の温度で20時間変性反応を行い、次いでこの溶液に水を添加して固形分を20重量%に調整し、高分子バインダー溶液を得た。
メチルエチルケトンをカウレスミキサーにて静かに攪拌しながら、これに表3に記載の顔料粒子のそれぞれ計量したものを少しずつ加え、固形分濃度20重量%になるように調整した後、カウレスミキサーの回転数を上げて30分間攪拌し顔料分散液を作成した。
次いでカウレスミキサーの回転数を落とし、この顔料分散液に、上記調製例に記載の高分子バインダー溶液、帯電防止機能を有するポリマー溶液、および表3に記載の硬化剤の溶液(酢酸エチルにて固形分20重量%に希釈したもの)をこの順に、表3に記載した配合割合となるように添加し、そのまま20分間攪拌して混合し、その後100メッシュのフィルターを通し粗粒径物の除去を行い、メチルエチルケトンで表3に記載の固形分濃度となる様に希釈し、記録層(B)用の塗工溶液(調製例1、5)を得た。
メチルエチルケトンをカウレスミキサーにて静かに攪拌しながら、これに上記調製例に記載の高分子バインダー溶液、帯電防止機能を有するポリマー溶液、および表3に記載の硬化剤の溶液(酢酸エチルにて固形分20重量%に希釈したもの)をこの順に、表3に記載した配合割合となるように添加し、20分間攪拌して混合し、その後メチルエチルケトンで表3に記載の固形分濃度となる様に希釈し、記録層(B)用の塗工溶液(調製例2)を得た。
[記録層(B)の調整例3、4]
攪拌機を備えた容器中に、表3に記載の高分子バインダー溶液、および帯電防止機能を有するポリマー溶液をこの順に、表3に記載した配合割合となるように添加し、次いで水で表3に記載の固形分濃度となる様に希釈し、そのまま20分間攪拌し混合して記録層(B)用の塗工溶液(調製例3、4)を得た。
肉厚12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績(株)製、商品名:エスペットフイルム E5100)の片面に、記録層(B)の調製例1で作成した塗工溶液を乾燥後の固形分が2g/m2となるようにグラビアコーターで塗工し、70℃のオーブンで30秒乾燥後、更に40℃で8時間硬化させて、記録層(B)を有するフィルムを得た。
上記樹脂フィルム層(A)の製造例1〜6で得た樹脂フィルム層(A)の片面に、記録層(B)の調製例1〜5で得た塗工溶液を、表4に示す組み合わせ及び厚みとなるようにバーコーターで塗工し、70℃のオーブンで30秒乾燥後、更に40℃で8時間硬化させて、ラベル層(i)を得た。
上記樹脂フィルム層(A)の製造例1で得た樹脂フィルム層(A)の片面に、接着剤(東洋モートン(株)製、商品名:TM−329と商品名:CAT−18Bの等量混合液)を固形分量が3g/m2となるように塗工し、40℃で1分間乾燥した後に、記録層(B)の調製例6で得た記録層(B)を有するフィルムを、記録層(B)が外側となるように貼り合わせて、ラベル層(i)を得た。
上記樹脂フィルム層(A)の製造例1で得た樹脂フィルム層(A)の両面に、記録層(B)の調整例3で得た塗工溶液を乾燥後の塗工量が0.05g/m2となる様にスクイズコーターで塗工し、70℃のオーブンで30秒乾燥後、更に40℃で8時間硬化させ、記録層(B)を設けた。次いでこの樹脂フィルム層(A)の片面の記録層(B)上に更に、接着剤(東洋モートン(株)製、商品名:TM−329と商品名:CAT−18Bの等量混合液)を固形分量が3g/m2となるように塗工し、40℃で1分間乾燥した後に、樹脂フィルム層(A)の製造例7で得た樹脂フィルム層(A)を貼り合わせて、ラベル層(i)を得た。
上記樹脂フィルム層(A)の製造例2で得た樹脂フィルム層(A)の両面に、記録層(B)の調整例4で得た塗工溶液を乾燥後の塗工量が0.1g/m2となる様にスクイズコーターで塗工し、70℃のオーブンで30秒乾燥後、更に40℃で8時間硬化させ、記録層(B)を設けた。次いでこの樹脂フィルム層(A)の片面の記録層(B)上に更に、接着剤(東洋モートン(株)製、商品名:TM−329と商品名:CAT−18Bの等量混合液)を固形分量が3g/m2となるように塗工し、40℃で1分間乾燥した後に、樹脂フィルム層(A)の製造例7で得た樹脂フィルム層(A)を貼り合わせて、ラベル層(i)を得た。
上記樹脂フィルム層(A)の製造例1、8で得た樹脂フィルム層(A)をそのままラベル層(i)とした。この樹脂フィルム層(A)は記録層(B)を有していないが、表面処理面を記録層側の面として、後述する比較例、試験例に用いた。
各製造例で得たラベル層(i)の物性を表4にまとめて示す。
表5に記載の製造例に従い、本発明の静電吸着シート(iii)の実施例、比較例に使用する支持体層(ii)を得た。
各製造例で得た支持体層(ii)の物性を表5にまとめて示す。
図8に概略図を示す静電吸着シート(iii)製造装置を用い、表6に記載のラベル層(i)をロール(41)より巻きだし、該ラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)側の面に、直流式のコロナ放電による電荷注入処理を実施した。電荷注入処理の条件として、図8中のワイヤー状電極(45)と対電極ロール(46)の距離を1cmに設定し、表6に記載の加工条件の放電電圧を用いた。
別に表6に記載の支持体層(ii)をロール(42)より巻きだし、上記で電荷注入処理を実施したラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)面と、支持体層(ii)の内側面(非塗工面)が接するように積層し、両者を圧着ロール(49)で加圧接着して実施例1〜8および比較例1〜6の静電吸着シート(iii)を得た。
図8に概略図を示す静電吸着シート(iii)製造装置を用い、製造例IIで得た支持体層(ii)をロール(41)より巻きだし、該支持体層(ii)の内側面(非塗工面)に、直流式のコロナ放電による電荷注入処理を実施した。電荷注入処理の条件として、図8中のワイヤー状電極(45)と対電極ロール(46)の距離を1cmに設定し、15kVの放電電圧を用いた。
別に製造例Bで得たラベル層(i)をロール(42)より巻きだし、上記で電荷注入処理を実施した支持体層(ii)の内側面(非塗工面)と、ラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)側の面が接するように積層し、両者を圧着ロール(49)で加圧接着して実施例9の静電吸着シート(iii)を得た。
本発明の実施例1〜9および比較例1〜6で用いたラベル層(i)と支持体層(ii)の組み合わせ、電荷注入処理の際の放電電圧、および下記試験例に基づく評価結果を表6にまとめて示す。
(インキ密着性)
静電吸着シート(iii)を、温度23℃,相対湿度50%の雰囲気下で1日間保管した後、静電吸着シート(iii)の記録層(B)面に、印刷試験機((株)明製作所社製、商品名:RI−III型印刷適性試験機)を用いて、印刷インキ((株)T&K TOKA社製、商品名:ベストキュアー161墨)を1.5g/m2の厚さとなるよう均一に印刷し、メタルハライド灯(アイグラフィック(株)製、出力:80W/cm)下でUV照射強度が0.04W/cm2となるようにUV照射し、印刷インキを乾燥固化した。
再びこの静電吸着シート(iii)を、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で1日間保管した後、印刷面にセロハンテープ(ニチバン(株)製、商品名:CT−18)を貼り付け、JAPAN TAPPI No.18−2(内部結合強さ試験方法)に準じてインターナルボンドテスター(熊谷理機工業(株)社製、商品名)を用い、インキの剥離強度を測定し、2回の測定結果の平均値を密着強度とした。同結果より以下の基準で合否評価した。
○ : 合格 密着強度が1.4kg・cm以上
× : 不合格 密着強度が1.4kg・cm未満
静電吸着シート(iii)を、打ち抜き刃を用いて長手89mm×幅57mmのサイズに打ち抜き、100枚のカードを作成した。作成したカードを1m×1mのガラス板上にランダムに広げて、手でかき集めて100枚の束を作成し、きれいな束にできるかを以下の基準で評価した。
○ : 良好 4辺がきれいにそろった束が作成可能
△ : やや良好 4辺は揃えられないが束は作成可能
× : 不良 カードがガラス板に張り付いてしまい束の作成が困難
静電吸着シート(iii)を、200mm×220mmのサイズに断裁し、相対湿度50%の雰囲気下で1日間保管した後、同雰囲気下で、静電吸着シート(iii)よりラベル層(i)を剥がして、図9に概略図を示す吸着力測定装置のガラス板上に、吸着面積が200mm×200mmとなりラベル層(i)の下端20mm幅分がはみ出す様に貼り付け、ラベル層(i)の下端分にクリップを取り付け、糸を取り付けた10gの分銅を1つずつクリップに追加して行き、ラベル層(i)が滑り落ちた時の分銅の重さから吸着力を平米当りに換算して求め、以下の基準で評価した。
○ : 良好 吸着力が5000g/m2以上
△ : やや良好 吸着力が1000g/m2以上、5000g/m2未満
× : 不良 吸着力が1000g/m2未満
またラベル層(i)の表示使用時には静電吸着力が充分に高い。これはラベル層(i)中の多数の洞窟した空孔内に導入された電荷に由来するものであることから、同静電吸着力は湿度に影響され難く、持続性は充分で長期に亘り表示使用することができ、且つラベル層(i)は使用後、容易にこれを剥がすことができる。
従って本発明の静電吸着シート(iii)は、印刷物を被着体に貼り付け表示することが可能であり、ラベル層(i)は不透明であることから被着体の地合は透けて見えずに印刷を鮮明に視認することが可能であり、シール、ラベル、サイン、ポスター、広告等として非常に有用である。
2、12、22 ラベル層(i)
3、13、23 支持体層(ii)
a 帯電による接着面
4、14、24、25 樹脂フィルム層(A)
5、15、26 記録層(B)
16 記録層(B)作成用フィルム層
17、27 接着剤層
31 静電吸着シート(iii)
32 直流高圧電源(松定プレシジョン製)
33 針状印加電極
34 対電極
35 ワイヤー状電極
36 針状電極
37 対電極ロール
38 ワイヤー状電極
41 ラベル層(i)
42 支持体層(ii)
43 静電吸着シート(iii)
44 直流高圧電源(松定プレシジョン製)
45 ワイヤー状電極
46 対電極(ロール)
47 ガイドロール(グランド接続)
48 ニップロール
49 ニップロール(貼合ロール)
51 ラベル層(i)
52 ガラス板
53 支柱
54 クリップ
55 釣り糸
56 加重
Claims (19)
- 片面に記録層(B)を備えた樹脂フィルム層(A)を含むラベル層(i)に帯電処理を施し、次いで支持体層(ii)とラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)を静電吸着させた積層体からなる静電吸着シート(iii)であって、ラベル層(i)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、支持体層(ii)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、且つラベル層(i)の不透明度が50〜100%であることを特徴とする静電吸着シート(iii)。
- 支持体層(ii)に帯電処理を施し、次いで片面に記録層(B)を備えた樹脂フィルム層(A)を含むラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)と支持体層(ii)を静電吸着させた積層体からなる静電吸着シート(iii)であって、ラベル層(i)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、支持体層(ii)側の表面抵抗率が1×10-1Ω〜9×1012Ωであり、且つラベル層(i)の不透明度が50〜100%であることを特徴とする静電吸着シート(iii)。
- ラベル層(i)の樹脂フィルム層(A)側の面の表面抵抗率が1×1013Ω〜9×1017Ωであり、且つ、支持体層(ii)の樹脂フィルム層(A)と接する側の面の表面抵抗率が1×1013Ω〜9×1017Ωであることを特徴とする請求項1または2に記載の静電吸着シート(iii)。
- 帯電処理が直流式コロナ放電処理であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 樹脂フィルム層(A)が熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 樹脂フィルム層(A)の熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂を含むことを特徴とする請求項5に記載の静電吸着シート(iii)。
- 樹脂フィルム層(A)が少なくとも1軸方向に延伸された延伸樹脂フィルム層を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の積層フィルム(iii)。
- 樹脂フィルム層(A)の空孔率が3〜60%であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 記録層(B)が帯電防止機能を有するポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 記録層(B)の帯電防止機能を有するポリマーが第四級アンモニウム塩型共重合体およびアルカリ金属塩含有ポリマーの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項9に記載の静電吸着シート(iii)。
- 記録層(B)がアルカリ金属イオンを0.01〜1重量%を含むことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 記録層(B)のアルカリ金属イオンがリチウムイオンを含むことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- ラベル層(i)のガーレ柔軟度が5〜1000mgfであることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- ラベル層(i)の水蒸気透過係数が0.01〜2.50g・mm/(m2・24hr)であることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 支持体層(ii)が熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 支持体層(ii)の比誘電率が1.1〜5.0であることを特徴とする請求項1〜15の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- ラベル層(i)の厚みが20〜500μmであり、支持体層(ii)の厚みが20〜500μmであることを特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)。
- 請求項1〜17の何れか1項に記載の静電吸着シート(iii)の記録層(B)側表面に印刷を施してなる記録物。
- 請求項18に記載の記録物より支持体層(ii)を剥がしたラベル層(i)よりなる表示物。
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