JP2012148675A - サンバイザー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先行例の不都合を解消し、かつ外光の状態に応じて透過率を自律的に制御可能なサンバイザー装置を提供すること。
【解決手段】サンバイザー装置は、液晶素子5と、略水平方向の光成分の光強度を検出する第1光センサ1と、第1光センサ1により検出される光強度に基づいて液晶素子に設定すべき透過率を判定する判定部3と、判定部3による透過率の判定結果に応じた駆動電圧を液晶素子へ供給する駆動装置4を含む。液晶素子は、対向配置される透光性の一対の基板と、これら一対の基板の相互間に設けられ、液晶材料と二色性色素を含有する液晶層を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両に取り付けて用いられるサンバイザー装置に関する。
車両の運転席などに取り付けられるサンバイザー装置において、入射光の方向や強度に応じて遮光状態を制御するものが知られている。例えば特開2002−87060号公報(特許文献1)には、乗員の目の位置に対する太陽光の入射方向を検知して、太陽光の入射部分のみを選択的に遮光する防眩装置が開示されている。また、実開平5−63929号公報(特許文献2)には、光センサにより光源位置を検出し、その光源位置に対応した液晶フィルタの部分を動作させることにより運転者の目に入る部分のみを遮光する電子式サンバイザー装置が開示されている。
また、特開2003−165334号公報(特許文献3)には、車室内への外光の入射方向を検出する入射方向センサに連動して、フロントガラス上部に取り付けた複数の高分子・液晶混合膜を選択的に動作させることにより段階的な遮光状態を実現するサンバイザー装置が開示されている。
さらに、特許第4246806号公報(特許文献4)には、自動車等の車内に入射する光の光量を調整するサンバイザー装置において、サンバイザーに入射される光量を観測し、予め定めた時間毎の光量の平均値から液晶パネルの透過率を制御するかを判断し、液晶パネルを駆動するという技術が開示されている。
ところで、特許文献1に開示の先行例では、太陽光を遮光するためのサンバイザーについて、単に「透明液晶パネル」と述べられているだけでその具体的な構成例については何らの開示、示唆がなされていない。このため、先行例はいかなる具体的な手段をもって技術的課題を解決するのか不明確であり未完成発明であるとも考えられる。また、仮にこの点が解消されたとしても、この先行例では、乗員の目の位置を画像認識技術によって検出する必要があることから構成が複雑になるという不都合がある。同様のことは特許文献2に記載の先行例にも当てはまる。
特許文献3に開示の先行例は、フロントガラス上部から下部へ向かって段階的に遮光するものであり、遮光部分は不透明になって外光を遮断する。このため、前方視界の上部が必要以上に遮られる場合があり、乗員による視認範囲が狭まるという不都合がある。
また、特許文献4に開示の先行例は、液晶パネルの具体的構成としてTN(Twisted Nematic)型、STN型(Super Twisted Nematic)型、PC(Phase Change)型を例示しており、TN型を採用した実施形態について詳述している。しかし、何れのタイプを採用した液晶パネルにおいても、原理上その構成要素として偏光板が必須となるので、サンバイザーとしての透過率は原理上50%未満、実際には40%以下と低くなる。このため、通常の眩しくない状況における運転時にはサンバイザーを通して視認する乗員には暗く感じられる。従って、常にサンバイザーを下ろしておくような使い方をする場合には適さない。また、偏光板を含んだ液晶パネルを透過した光は偏光となるため、乗員が偏光サングラスを使用していたとすると、その偏光軸の角度によっては液晶パネルからの光を透過させにくい状況も発生し得る。このため、乗員にとっては必ずしも使い勝手がよくない。
特開2002−87060号公報 実開平5−63929号公報 特開2003−165334号公報 特許第4246806号公報
本発明に係る具体的態様は、上記した各先行例の不都合を解消し、かつ外光の状態に応じて透過率を自律的に制御可能なサンバイザー装置を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様のサンバイザー装置は、(a)液晶素子と、(b)略水平方向の光成分の光強度を検出する第1光センサと、(c)前記第1光センサにより検出される光強度に基づいて前記液晶素子に設定すべき透過率を判定する判定部と、(d)前記判定部による前記透過率の判定結果に応じた駆動電圧を前記液晶素子へ供給する駆動装置を含み、前記液晶素子が(e)対向配置される透光性の一対の基板と、(f)前記一対の基板の相互間に設けられ、液晶材料と二色性色素を含有する液晶層を有することを特徴とするサンバイザー装置である。
上記構成によれば、カメラや画像認識装置などが不要であることから構成が簡素化される。また、二色性色素を添加したゲストホスト型の液晶素子を用いることから、色素添加量を適宜設定することにより、電圧オン/オフによらず視認性を確保し得る範囲の透過率を実現できる。このため、乗員による視認範囲が狭まることがなく、また透過率の最大値を40%以上とすることも容易である。さらに、偏光板が不要であることから、乗員が偏光サングラスを使用した場合等による不都合も生じない。したがって、上記構成によれば各先行例の不都合が解消される。また、第1光センサにより検出された光強度に応じて液晶素子の透過率を制御しているため、外光の状態に応じて透過率を自律的に制御可能となる。以上により、乗員にとって使い勝手のよいサンバイザー装置が提供される。
前記液晶素子は、可視光に対する透過率の可変範囲が25%以上56%以下であることがより好ましい。
上記の透過率の可変範囲を採用することにより、防眩状態においても太陽光などの外光の眩しさを抑えながら、道路標識や信号器の視認性についてはより良好な状態に保たれる。したがって、人間光学的な観点でより好適な遮光状態を実現できる。
また、上記サンバイザー装置は、略垂直方向の光成分の光強度を検出する第2光センサを更に含み、前記判定部は、前記第1光センサにより検出される光強度L1と前記第2光センサにより検出される光強度L2の相対的関係を示す指標を算出し、当該指標に基づいて前記透過率を判定することが好ましい。ここでいう「指標」としては、例えば(L1−L2)/(L1+L2)で定義される照度コントラストを用いることができる。
2つの異なる方向の光強度の相対的関係を反映した指標を用いることで、太陽光の照射状況に応じてより適切な透過率を設定し得る。
前記液晶層は、例えば、90°以上270°以下のねじれ角を有して配向していることが好ましい。
一実施形態のサンバイザー装置の構成を示すブロック図である。 光センサの取り付け位置の例を示す図である。 液晶素子の構成例を示す模式的な断面図である。 実験により得られた知見をまとめた一覧を示す図である。 運転のしやすさと照度コントラストの関係を示す図である。 二色性色素の添加量を示す図である。 実施例の液晶素子の電気光学特性を示す図である。 液晶素子の他の構成例を示す模式的な断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態のサンバイザー装置の構成を示すブロック図である。図1に示すサンバイザー装置は、2つの光センサ1、2と、判定部3と、駆動装置4と、液晶素子5を含んで構成されている。このサンバイザー装置は、例えば車両の前席の上部に取り付けて用いられる。
光センサ1、2は、それぞれ太陽光などの外光の強度を検出する。光センサの取り付け位置の例を図2に示す。一方の光センサ1は、略水平方向の光成分の強度を検出し得るように検出面(検出部)の位置が設定される。図示のように、光センサ1は、例えば液晶素子5の前方の所定位置に設置される。この光センサ1により、車両の前方からの外光の強度が検出される。他方の光センサ2は、略垂直(鉛直)方向の光成分の強度を検出し得るように検出面(検出部)の位置が設定される。図示のように、光センサ2は、例えば車両のダッシュボード上に設置される。この光センサ2により、車両の上方からの外光の強度が検出される。
判定部3は、各光センサ1、2の検出結果に基づいて、液晶素子5に設定すべき透過率の大きさを判定する。すなわち、判定部3は、各光センサ1、2により検出される光成分の強度の比に応じて、車両内への外光の入射状況を判断し、それに応じて液晶素子5に設定する透過率の大きさを判定する。
駆動装置4は、判定部3によって判定された透過率の大きさを実現するための駆動電圧を生成し、液晶素子5へ供給する。
液晶素子5は、駆動装置4から供給された駆動電圧に応じて、自己を透過する光の透過率を可変させる。この液晶素子5は、例えば従来のサンバイザーと同様なプレート状に形成され、図2に示すように車両の乗員の眼前に入射する光の強度を減衰させ得る位置に設置される。本実施形態の液晶素子5としては、例えばゲストホスト型の液晶素子が用いられる。
図3は、液晶素子5の構成例を示す模式的な断面図である。図3(A)は電圧無印加時の液晶素子5の断面図であり、図3(B)は電圧印加時の液晶素子5の断面図である。図3に示す液晶素子5は、第1基板11、第2基板12、第1電極13、配向膜14、第2電極15、配向膜16、シール材17および液晶層18を含んで構成されている。
第1基板11および第2基板12は、それぞれ、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透光性基板である。プラスチック基板は、軽い、割れにくい、曲げやすい等の長所を有するのでより好ましい。この場合には、ガスバリア層などを有するプラスチック基板がより好ましい。第1基板11と第2基板12との相互間には、スペーサー(粒状体)が分散して配置されている。これらのスペーサーにより、第1基板11と第2基板12との間隙が所定距離に保たれる。
第1電極13は、第1基板11の一面上に設けられている。同様に、第2電極15は、第2基板12の一面上に設けられている。第1電極13および第2電極15は、それぞれ、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。
配向膜14は、第1基板11の一面側に第1電極13を覆うようにして設けられている。同様に、配向膜16は、第2基板12の一面側に第2電極15を覆うようにして設けられている。本実施形態においては、配向膜14および配向膜16としては、液晶層18の初期状態(電圧無印加時)における配向状態を水平配向に規制するもの(水平配向膜)が用いられている。各配向膜14、16には配向処理(例えばラビング処理)が施されている。各配向膜14、16は、液晶層18の界面付近において当該液晶層18の液晶分子にプレティルト角を与える。なお、配向処理はラビング処理に限定されず、光配向法等であってもよい。
シール材17は、第1基板11と第2基板12の間であって両基板の重なる範囲内に、例えば環状に設けられている。このシール材17によって囲まれる範囲内に液晶材料を充填することにより液晶層18が形作られる。
液晶層18は、第1基板11の第1電極13と第2基板12の第2電極15の相互間に設けられている。本実施形態においては誘電率異方性Δεが正(Δε>0)の液晶材料(ネマティック液晶材料)を用いて液晶層18が構成されている。また、液晶層18は、第1基板11と第2基板12の各々の配向処理の方向の配置関係を適宜に設定し、かつ液晶材料にカイラル材を添加しておくことにより、液晶分子の電圧無印加時における配向が方位角方向の90°以上のねじれ角を有する。
また、本実施形態の液晶層18は、液晶材料に二色性色素が添加されている。図中では、液晶分子を黒色の棒状体、二色性色素を白色の棒状体でそれぞれ模式的に示している。ここでいう二色性色素とは、分子に対する光の偏光方向により光吸収に異方性が存在する色素をいい、通常、液晶分子と同様に細長い分子形状を有する。このため、図3(B)に示すように、電圧印加によって液晶分子の配向が変化するとそれに追随して二色性色素の配向も変化する。
なお、液晶層18の色味に合わせて上記したシール材17にも色素を添加する等によって着色しておいてもよい。それにより、液晶層18とその周囲のシール材17との境目が目立ちにくくなり、サンバイザー装置の商品性を向上させることができる。
次に、本実施形態のサンバイザー装置に好適な液晶素子に求められる透過率の条件について説明する。本願発明者らは、実際の車両を用いて、種々の状況において車両内に入射する太陽光の強度と、サンバイザー装置を介して太陽光の照射を受ける乗員が外界を視認する際の視認性などについて人間光学的な観点から実験を行った。その結果、サンバイザー装置として好適な液晶素子の透過率の条件を見いだした。
以下に、実験の条件を示す。
<評価環境>
実験場所:茨城県つくば市内
実験日 :2月4日、8日、9日、3月3日
時間帯 :16時50分〜17時20分
対象 :太陽光
被験者:3名
<透過率制御手段>
NDフィルタ(サイズ:42cm×17cm)を液晶素子5の代わりに乗員の眼前へ設置(図2参照)
NDフィルタの透過率:75.0%、56.3%、37.5%、25.0%、18.8%、12.5%、9.4%、6.3%、3.1%、1.6%
<評価スケール>
自動車用灯体のグレア評価で用いる評価スケール(デボアスケール)
9点・・・眩しさを感じない
7点・・・充分に許容できる眩しさ
5点・・・許容できる限界の眩しさ
3点・・・運転の妨げになる眩しさ
1点・・・耐えられない眩しさ
以上の条件で、太陽に向かって直進する走行区間や太陽に向かわない走行区間で車両を走行させ、各被験者における太陽光照射による眩しさの限界評価(遮光性)、信号器の視認性評価、標識の視認性評価、運転のしやすさの評価を行い、あわせてその際における実際の太陽光の照度も測定した。それらの実験により得られた知見をまとめた一覧を図4に示す。
太陽光照射による眩しさの限界評価(遮光性)については、眩しさを低下させるためには、乗員の眼前照度を5000ルクス程度にする必要があることが分かった。このため、図4に示すように、直射日光の入射光量にもよるが液晶素子5の透過率は25%程度にする必要があることが分かった。また、信号機の視認性の観点からは液晶素子5の透過率は6%以上が必要であり、標識(道路標識)の視認性の観点からは液晶素子5の透過率は25%〜56%程度の範囲が適していることが分かった。運転のしやすさの観点からは液晶素子5の透過率は25%〜38%程度が適していることが分かった。
さらに、運転のしやすさについては、液晶素子5(実験ではNDフィルター)の光入射面(垂直面)に入射する光の照度L1と車両のダッシュボード(水平面)に入射する光の照度L2を用いて定義される照度コントラスト(L1−L2)/(L1+L2)との間で相関があることが分かった。具体的には、図5に示すように照度コントラストが高い領域においては、液晶素子5の透過率範囲を25%〜38%としたときが運転しやすいといえる。また、照度コントラストが低い領域においては液晶素子5の透過率範囲を19%〜56%としたときが運転しやすいといえる。
以上の結果を総合すると、「眩しさ低減」と「前方視認性」を両立させる好適な液晶素子5の透過率範囲は約25%〜56%であるという知見が得られた。また、上記した各光センサ1、2の検出結果に基づいて判定部3においてこの照度コントラストを算出することにより、太陽光の照射状態に応じた適切な透過率に液晶素子5を制御し、快適な運転環境を実現できるという知見が得られた。
次に、上記した透過率範囲を満たすゲストホスト型の液晶素子の実施例を詳細に説明する。
ITO(インジウム錫酸化物)などの透明導電膜がパターン形成された1対のガラス基板(ITO厚さ:1500Å、ガラス板厚:0.7mmt、ガラス材質:青板ガラス)を作成する。ITOのパターンとしては、ガラス基板のほぼ全面に渡るパターンとした。なお、後にシール材を形成する部分については少なくとも片側のガラス基板のITOは存在しないことが望ましい。
次いで各ガラス基板の表面に水平配向膜を形成した。ここでは、比較的に高いプレティルト角を生じさせる水平配向膜を用いることが配向欠陥(ストライプドメイン等)を抑制する観点で好ましい。本実施例では6°〜8°のプレティルト角を付与可能な水平配向膜の材料を各ガラス基板の表面に塗布し、それに対して220℃、1時間30分の熱処理を行った。その後、各水平配向膜に対してラビング処理(配向処理)を行った。
ここで、高プレティルト角の水平配向膜を用いるのが好ましい理由について説明する。一般に、液晶分子のねじれ角が240°以上になると電圧−透過率特性にヒステリシスが生じるが、全オン(配向変化が飽和する駆動電圧を印加)と全オフ(駆動電圧が0ボルト)だけを使う場合には特に不都合を生じない。ただし、ねじれ角が360°以上になると液晶分子の螺旋構造がセル厚方向ではなく面内方向になり、欠陥(フォーカルコニック配列)となりやすくなるため好ましくない。ねじれ角が小さくなるほど電圧オフ時の同じ色素添加量に対する液晶素子の透過光の色味は薄くなる。一方、電圧オン時の透過率は色素添加量によらずほとんど変わりないため、ねじれ角が小さいほど相対的に液晶素子の透過光のコントラストが低くなる。電圧オン時の透過率は色素添加量が低いほど高くなるので、液晶素子の光学的性能を上げるには、ねじれ角はなるべく大きいほうが望ましい。以上より、ねじれ角としては概ね90°〜270°程度が好ましいといえる。本実施例では、240°のねじれ角となるように、一対のガラス基板のそれぞれに施されたラビング処理の方向を位置合わせした。
次に、一方のガラス基板(下基板)上にギャップコントロール剤を2−5wt%含んだメインシール材を形成した。形成方法としてはスクリーン印刷またはディスペンサーを用いた。ギャップコントロール剤の径は、液晶層の層厚(セル厚)が例えば3μm〜25μmとなるように選定可能である。本実施例では径が18μmのグラスファイバーをギャップコントロール剤として用いた。このグラスファイバーをシール材に3wt%添加し、メインシール材とした。もう一方のガラス基板(上基板)上にはギャップコントロール剤を散布した。ここでは径が18μmのプラスチックボールを乾式の散布機で散布した。これらのガラス基板同士を重ね合わせて空セルを作製した。
次に、空セルに液晶材料を真空注入した。ホスト液晶材料としてはΔεが正の液晶を用いた。ここで用いるホスト液晶材料としては、屈折率異方性がなるべく小さい値のものを用いたほうが、液晶素子の動作時(遮光と透過の間のスイッチング時)において散乱が生じにくくなる。また、ホスト液晶材料に添加する二色性色素は、総量が1−6wt%となるように添加した。液晶素子の透過光の色調整をより細かく行うには複数の二色性色素を混合することが望ましい。本実施例では5種類の二色性色素A、B、C、D、Eを図6に示すような量で混合してホスト液晶材料に添加した。また、ホスト液晶材料にはカイラル材が添加されている。このカイラル材の添加量は、d/pが0〜1程度となるように添加すればよく、本実施例ではd/p=0.556となるようにした。その後、液晶材料の注入口をエンドシール材によって封止した。こうして作製した液晶素子にピン端子などの外部接続端子を取り付け、駆動回路と電気的に接続した。
本実施例の液晶素子の電気光学特性を図7に示す。図7に示すように本実施例の液晶素子は、電圧オン時の透過率が可視光範囲において50%台半ばであり、電圧オフ時の透過率が20%台後半であり、上記した「眩しさ低減」と「前方視認性」を両立させる好適な液晶素子の透過率範囲である約25%〜56%をほぼ達成できていることが分かる。なお、本実施例の液晶素子は、印加する電圧の大きさに応じて透過率を連続的に変化させることができるので、上記した照度コントラストの値に応じた適切な透過率を設定することが可能である。
なお、本発明は上述した内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。
例えば、本発明のサンバイザー装置における液晶素子はゲストホスト型の液晶素子にのみ限定されない。例えば、液晶素子としては、垂直配向型の液晶素子を用いてもよく、図8に示すようなフォーカルコニック型の液晶素子を用いることもできる。図8においては、上記した図3に示した液晶素子と共通する構成要素については同一の符号が付されており、それらについては説明を省略する。図8に示す液晶素子は、液晶層18aの液晶分子がフォーカルコニック配列となっている点が異なる。フォーカルコニック配列とは、カイラルネマティック液晶またはコレステリック液晶がとる配列の1つであり、液晶分子がある特定の軸周りに螺旋を巻いており、その軸(ヘリカル軸)が基板面に略平行であり、平面的にはそれぞれ異なる方向を向いている配列をいう。この液晶層18には図示のように二色性色素が添加されている。電圧オフ時には透過光に着色があり(図8(A)参照)、電圧オン時には透過光に着色がない(図8(B))。フォーカルコニック型の液晶素子は、透過光のコントラスト比が高いという特徴がある。作製方法については、配向膜として垂直配向膜を用いる点と、カイラル材の添加量が多い(d/p>1)点を除いては上記した実施例と同様である。
また、上記した実施形態等では2つの光センサによる検出結果に基づいて照度コントラストを算出し、その値に応じて液晶素子の透過率を制御していたが、単に光センサ1の検出結果のみに基づいて液晶素子5の透過率を制御してもよい。
また、上記では本発明のサンバイザー装置を車両に設置した場合について説明したが、サンバイザー装置の設置場所は車両内にのみ限定されない。他にも、例えば二輪車用ヘルメットのゴーグル部分に本発明のサンバイザー装置を取り付けて用いることもできる。
1、2:光センサ
3:判定部
4:駆動装置
5:液晶素子
11:第1基板
12:第2基板
13:第1電極
14、16:配向膜
15:第2電極
17:シール材
18、18a:液晶層

Claims (5)

  1. 液晶素子と、
    略水平方向の光成分の光強度を検出する第1光センサと、
    前記第1光センサにより検出される光強度に基づいて前記液晶素子に設定すべき透過率を判定する判定部と、
    前記判定部による前記透過率の判定結果に応じた駆動電圧を前記液晶素子へ供給する駆動装置、
    を含み、
    前記液晶素子は、
    対向配置される透光性の一対の基板と、
    前記一対の基板の相互間に設けられ、液晶材料と二色性色素を含有する液晶層、
    を有する、サンバイザー装置。
  2. 前記液晶素子は、可視光に対する透過率の可変範囲が25%以上56%以下である、
    請求項1に記載のサンバイザー装置。
  3. 略垂直方向の光成分の光強度を検出する第2光センサを更に含み、
    前記判定部は、前記第1光センサにより検出される光強度L1と前記第2光センサにより検出される光強度L2の相対的関係を示す指標を算出し、当該指標に基づいて前記透過率を判定する、
    請求項1又は2に記載のサンバイザー装置。
  4. 前記判定部は、前記指標として照度コントラスト(L1−L2)/(L1+L2)を算出する、
    請求項3に記載のサンバイザー装置。
  5. 前記液晶層は、90°以上270°以下のねじれ角を有して配向する、
    請求項1〜4の何れか1項に記載のサンバイザー装置。
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