JP2012149559A - 水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素ガスを燃料とするエンジンにおいて、エンジンを円滑に駆動し、バックファイアーを燃料タンクまで届かせないための方法を提供する。
【解決手段】水素ガス供給タンク2からエンジンシリンダールーム8の経路の間に圧力調整ポンプ4およびキャブレター6を設け、該キャブレター6の空気取り込み口に逆火防止装置5を接続し、圧力を調整された水素ガスと空気との混合気体をエンジンシリンダールーム8に供給する。逆火防止装置5はその表面の一部にキャブレター内部まで続いている空気取り入れ用の溝が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法に関する。
近年、地球温暖化防止の観点から、CO2の排出量削減が叫ばれている。現在、エネルギー源として一般に使用されているのは、石炭、石油、天然ガス等である。これらのエネルギー資源は燃焼させてエネルギーを取り出すので、必然的にCO2を発生させる。
CO2の排出量を削減するため、CO2を排出しないクリーンなエネルギーの使用が始まっている。その代表的な例が水素ガスである。特に水素ガスを燃料とする自動車が数多く公表されている。水素ガスを燃料として利用する自動車には水素ガスと酸素を反応させる燃料電池を搭載したものと、水素ガスを空気と混合して燃焼させるエンジンを搭載したものに大別される。
また、バックファイアー防止方法やその手段、水素ガスの発生装置、水素ガスエンジンに関する先行技術も多く見られる。バックファイアー防止については、水素ガスを点火させるタイミングに注目し、タイミングを電子的に制御する方法が提案されている。
特開平1−200052号公報 特開2004−271016号明細書 特開2002−234701号明細書 特開2005−335989号公報 特開2006−258085号公報 特開2009−91938号明細書
現在、開発されている、もしくは実用化されている燃料電池搭載自動車においては、水素ガスと酸素を使用するだけであるので、排出されるのは水(水蒸気)のみであるためクリーンなエネルギーで動く自動車であるが、非常に高価な点が広汎な実用化を妨げている。
一方、水素ガスと空気の混合気体を燃料とする自動車は、空気を使用するため水素ガスの燃焼熱で空気中の窒素が酸化されてNOxが生成し、排気ガス中に排出されるが、この量はガソリンなどを燃料とした場合に比べ極端に少ないため、クリーンな燃料で動く自動車といえ、燃料電池自動車に比べると、非常に安価であるという利点がある。しかし、この水素ガスを空気と混合して燃焼させる自動車のエンジンは、円滑にエンジンを起動させること、連続して水素ガスを燃焼させることが難しいという難点があった。
さらに、水素ガスを燃料とするエンジンで留意すべきバックファイアー防止においても、複雑な電子制御装置などを組み込まねばならない、また点火タイミングを調整しなければならない等という難点もあった。
本発明者らはこれらの課題を解決するため鋭意研究した結果、水素ガスの圧力を調整してエンジンのシリンダールームに供給するに際し、シリンダールームの入口より前に表面に空気取り入れ溝を設けた逆火防止装置を取り付けることにより、円滑にエンジンを起動できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨とするところは、「水素ガス供給タンクからエンジンシリンダールームへの経路の間に圧力調整ポンプおよびキャブレターを設け、該キャブレターの空気取り込み口に逆火防止装置を接続し、水素ガスの圧力を調整してエンジンシリンダールームに供給することを特徴とする水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法であり、逆火防止装置がキャブレターの空気取り込み口にキャブレター本体と密着するよう差し込まれ、該逆火防止装置の表面の一部にキャブレター内部まで続いている空気取り入れ溝を設けた逆火防止装置であることを特徴とする水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法。」である。
本発明によれば、水素ガスを燃料とするエンジンにおいて、水素ガスの圧力調整ポンプおよびキャブレターの逆火防止装置を設けるだけで、従来のガソリンエンジンの仕様をほとんど変更することなくそのまま使用できると云う利点があり、産業界に多大な貢献をすることができる。自動車エンジンだけでなく、その他すべての内燃機関に用いられるエンジンにも利用できる。
本発明の実施態様を示す概略図。 キャブレター空気取り込み口に逆火防止装置を差し込んだ状態を示す概略図。 逆火防止装置のX−X’面を示す断面図。
以下に本発明を図面を交えながら説明する。 [図1]は、本発明の実施態様の一例を示す概略図である。水素ガス貯蔵タンク1から供給された水素ガスは一旦水素ガス供給タンク2に貯えられる。水素ガス供給タンク2から出た水素ガスは水素ガス供給管3を通り、水素ガス圧力調整ポンプ4で圧力を調整されて、キャブレター6の空気取り込み口に接続した逆火防止装置5を通り、エンジン7のシリンダールーム8に送られる。
本発明で使用される水素ガスは、本発明者らが特願2009−83015ですでに提案しているように、金属ナトリウムと水との反応によって得られる水素ガスを用いることができる。この場合水素ガス供給タンク内の水素ガスの圧力は1気圧より少し高いだけなので、エンジンのシリンダールームに送るには圧力が低すぎてうまく送れない可能性がある。そのため圧力調整ポンプで水素ガスの圧力を上げて送るのである。従って、本発明においては圧力調整ポンプは加圧ポンプを使用する。この操作により、水素ガスは円滑にエンジンシリンダールームに送られ、連続したエンジン駆動ができるのである。
また、燃料となる水素ガスは市販の水素ガスボンベに入った水素ガスを用いることもできる。この場合は水素ガスの圧力を下げる装置または操作が必要となり、圧力調整ポンプで水素ガスの圧力を下げてエンジン部に供給する。この時、高圧の水素ガスは安全性に留意する必要がある。本発明で使用する水素ガス供給タンク2内の水素ガスの圧力は1気圧近辺なのでタンクの材質は弾力性を有するゴム状の物質で構成されたものを用いることができる。弾力性を有することで、水素ガスが供給される際にはタンクは膨らみ、タンクが縮もうとする力でタンク内の水素ガスを押し出すことになる。供給タンクの材質は弾力性を有するもので水素ガスを通さないものであれば良く、合成ゴムやシリコンゴムが好ましい。
この他にも、例えば水素ガスに冒されない合成樹脂や金属製の箱などを用いることができる。この場合は箱内に圧力センサを設置し、水素ガスが消費されて圧力が下がった際、水素ガス貯蔵タンクから水素ガスを補給する。
水素ガス圧力調整ポンプ4は1〜2気圧程度加圧することができれば市販品でも十分に使用できる。水素ガスを1〜2気圧に加圧すると、逆火防止装置5に送ることができる。エンジン始動時または稼働中にエンジンシリンダールーム入口付近で水素ガスと空気の混合気体が異常な燃焼(バックファイアー)を起こすことがある。エンジン部で点火された炎が逆走し、水素ガス供給タンクに届くことに注意を払うことが重要である。この現象を防止する装置が逆火防止装置で、逆走してきた炎の圧力で内部に組み込まれている前後に移動可能な弁が水素ガス入口に移動し、入口を封鎖してしまう装置のことである。この作用で水素ガスへの引火を防止できるので安全性が確保できるのである。この装置は、通常、可燃性の高圧ガスボンベ、例えば、アセチレンガスボンベのガス送り出し部近辺に取付けられている。この逆火防止装置は市販されており、本発明でも使用できる。
[図2]に示すように本発明の一態様として、この逆火防止装置5をキャブレター6の空気取り込み口に接続した。逆火防止装置とキャブレターの本体は密着しているが、逆火防止装置の表面の一部に空気取り入れ溝13を設けた。この溝の断面の大きさは4mm角〜8mm角である。この溝はキャブレター側まで続いており、キャブレターに面した側の反対側は、空気の吸入口としての働きと水素ガスと空気の混合比率を調整する働きも持っている。[図2]の逆火防止装置のX−X’面での断面図を[図3]に示した。
このように、水素ガスの燃焼に必要な空気はキャブレターの空気取り込み口に密着するように差し込んだ逆火防止装置の表面に設けた空気取り入れ溝13から吸引される空気で賄われる。ここで、キャブレター本体と逆火防止装置とは必ずしも密着していなくとも良く、キャブレターの空気取り込み口と逆火防止装置とがパイプで接続された態様でも良い。水素ガスは最初から気体であるため、通常のエンジンのようにガソリンを霧化のために設けられているキャブレターで霧化する必要がない。そのため、本発明ではキャブレターは既存の部品を利用するために使っているのであるが、水素ガスと空気の混合気体をエンジンに供給する量を調整する役目を持っていることに注目しなければならない。従って、別に専用の設計をする場合にはキャブレターは不要とすることができる。
燃料噴霧装置で燃料を直接エンジンシリンダールームに供給する場合にもこの装置を使用することができる。この場合はこの装置は供給する空気量を調整する働きをする。
水素ガスと空気の混合比率は、水素ガスの濃度が5〜75容量%とするのが好ましい。
水素ガスと空気の混合気体はエンジンのシリンダールーム8に送られ、ピストン10の下降に伴って吸気バルブ9を通って吸気され、ピストンの上昇で圧縮、点火プラグ11で点火されて爆発する。ピストンの上昇により、燃焼後のガスは排気バルブ12を通って排気される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示すような装置を、排気量50ccのオートバイに用いた。本発明者が開発した金属ナトリウムと水との反応装置(図示していない)によって得られた水素ガスを水素貯蔵タンクに溜めた。水素ガス供給タンクとしてゴムチューブを用いた。水素貯蔵タンクから水素供給タンクに水素ガスを送って水素ガスで満タンにしたところ10Lの水素ガスを充填できた。この時、供給タンク内の圧力は約1気圧であった。
圧力調整ポンプとして、榎本マイクロポンプ製作所製の電磁式エアポンプMV−600Gを用いた。このポンプで水素ガスを1.4気圧に加圧し、逆火防止装置に送り出した。逆火防止装置として小池酸素工業株式会社製のアポロゴールドアレスターGA−2を用いた。逆火防止装置をキャブレターの空気取り入れ口に密着するように差し込んだ。逆火防止装置の表面の一部に5mm角の溝を設けた。この溝はキャブレター側まで続いており、キャブレターに面した側の反対側は空気の吸入口になっている。得られた水素ガスと空気の混合気体を排気量50ccのオートバイのエンジンシリンダールームに送り込み、エンジンを始動させたところ、約60秒間オートバイを走行させることができた。
以上説明したように、本発明によれば水素ガス圧力調整ポンプおよび表面に溝を設けた逆火防止装置を設けるだけで、円滑に水素ガスを供給することができ、エンジンを起動させることができるようになった。水素ガス圧力調整ポンプおよび表面に溝を設けた逆火防止装置を設けるだけで従来の自動車のエンジンをそのまま使用することができるだけでなく、すべての内燃機関に応用することができるので、産業上の利用価値は大きい。
1 …… 水素ガス貯蔵タンク
2 …… 水素ガス供給タンク
3 …… 水素ガス供給管
4 …… 水素ガス圧力調整ポンプ
5 …… 逆火防止装置
6 …… キャブレター
7 …… エンジン
8 …… シリンダールーム
9 …… 吸気バルブ
10 …… ピストン
11 …… 点火プラグ
12 …… 排気バルブ
13 …… 空気取り入れ溝

Claims (2)

  1. 水素ガス供給タンクからエンジンシリンダールームへの経路の間に圧力調整ポンプおよびキャブレターを設け、該キャブレターの空気取り込み口に逆火防止装置を接続し、水素ガスの圧力を調整してエンジンシリンダールームに供給することを特徴とする水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法。
  2. 逆火防止装置がキャブレターの空気取り込み口にキャブレター本体と密着するよう差し込まれ、該逆火防止装置の表面の一部にキャブレター内部まで続いている空気取り入れ溝を設けた逆火防止装置であることを特徴とする請求項1記載の水素ガスを燃料とするエンジンの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105569850A (zh) * 2014-11-04 2016-05-11 福特环球技术公司 将液化石油气供应至燃料直接喷射发动机的方法和系统

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