JP2012154232A - ガスタービン翼 - Google Patents

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Shinichi Higuchi
眞一 樋口
Hisato Tagawa
久人 田川
Manabu Yagi
学 八木
Yasuhiro Horiuchi
康広 堀内
Tetsuro Morisaki
哲郎 森崎
Shinya Marushima
信也 圓島
Akira Yoshinari
明 吉成
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Abstract

【課題】適量の冷却媒体で効果的に冷却できるガスタービン翼を提供する。
【解決手段】第一の冷却媒体流路4と、この第一の冷却媒体流路4と壁を介して隣接する第二の冷却媒体流路5とが内部に形成され、この壁に、第一の冷却媒体流路4と第二の冷却媒体流路5とを連通する複数の孔である噴出孔9が設けられ、この複数の噴出孔9が複数列配置されている。噴出孔9が複数列配置されているため、一列配置された翼に比べ、壁面の応力集中を緩和できる。そのために噴出孔の開口面積をより小さくすることが可能になり、適量の冷却媒体で効果的に冷却できるガスタービン翼を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はガスタービンに使用されるガスタービン翼に係わり、特に翼の内部に冷却流体を流通させる冷却媒体流路を有するガスタービン翼に関する。
ガスタービンは、主として圧縮機,燃焼器及びタービンとから構成されており、圧縮機で圧縮された圧縮空気を燃焼器にて燃料とともに燃焼して高温かつ高圧の燃焼ガスを発生させ、この燃焼ガスを複数のタービン静翼とタービン動翼を備えたタービンに導いてタービンを駆動させて回転動力を得る原動機である。
ガスタービン翼を形成する金属材料には耐酸化性・耐腐食性・熱応力などの観点から許容温度が定められているが、運転中、ガスタービン翼はこの許容値を超える高温の燃焼ガスに曝されている。
そこで、ガスタービン翼の内部に冷却媒体を流通させる冷却媒体流路を形成し、一般的には圧縮機から抽気した一部の空気を冷却媒体としてこの冷却媒体流路に流通させて冷却することで、ガスタービン翼の材料許容温度を超えないようにしている。
ガスタービン翼の冷却を強化する方法として、被冷却面付近の冷却媒体の流れを乱して熱伝達率を大きし、ガスタービン翼と冷却媒体の熱交換を促進する方法がある。この種の冷却方法としてインピンジメント冷却が挙げられる。このインピンジメント冷却は噴出孔が形成された壁面と被冷却面とを所定の間隔を空けて対向させ、冷却媒体をこの噴出孔から被冷却面へ向かって噴出させて被冷却面に衝突させることにより被冷却面を冷却する方法である。この方法を採用したガスタービン翼の例として特開2007−154893号公報が挙げられる。
特開2007−154893号公報
しかしながら、冷却媒体として圧縮機抽気空気を使用する場合、冷却用空気の増大はタービンを通過する作動流体の減少を意味し、ガスタービンの熱効率の低下を招く。すなわち、冷却用空気の使用量は少ないことが望ましい。
ガスタービン高効率化のためには、適量の冷却媒体で効果的にガスタービン翼を冷却することが重要である。
本発明の目的は、適量の冷却媒体で効果的に冷却できるガスタービン翼を提供することである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、第一の冷却媒体流路と、前記第一の冷却媒体流路と壁を介して隣接する第二の冷却媒体流路とが内部に形成され、前記壁に、前記第一の冷却媒体流路と前記第二の冷却媒体流路とを連通する複数の孔が設けられたガスタービン翼において、前記複数の孔が複数列配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、適量の冷却媒体で効果的に冷却できるガスタービン翼を提供することができる。
本発明の第1実施例であるガスタービン翼の構造を示す回転面による切断断面図である。 本発明の第1実施例であるガスタービン翼の構造を示す半径方向に平行な面による切断断面図である。 本発明の第1実施例であるガスタービン翼の構造を示す部分断面図である。 比較技術であるガスタービン翼の構造を示す回転面による切断断面図である。 比較技術であるガスタービン翼の構造を示す半径方向に平行な面による切断断面図である。 比較技術であるガスタービン翼の構造を示す部分断面図である。 本発明の第2実施例であるガスタービン翼の構造を示す回転面による切断断面図である。 本発明の第2実施例であるガスタービン翼の構造を示す半径方向に平行な面による切断断面図である。 本発明の第2実施例であるガスタービン翼の構造を示す部分断面図である。 本発明の第3実施例であるガスタービン翼の構造を示す回転面による切断断面図である。 本発明の第3実施例であるガスタービン翼の構造を示す半径方向に平行な面による切断断面図である。 本発明の第3実施例であるガスタービン翼の構造を示す部分断面図である。 本発明の第4実施例であるガスタービン翼の構造を示す回転面による切断断面図である。 本発明の第4実施例であるガスタービン翼の構造を示す半径方向に平行な面による切断断面図である。 本発明の第4実施例であるガスタービン翼の構造を示す部分断面図である。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
本発明の第1実施例となる冷却媒体流路を有するガスタービン翼について図1から図3を用いて説明する。
図1から図3は本発明の第1実施例である冷却媒体流路を有するガスタービン翼1aの構造を示したものである。図1はガスタービン翼1aをガスタービン回転軸に垂直な半径方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図2はガスタービン翼1aをガスタービン回転周方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図1の断面図は図2中の線B−Bをガスタービン回転軸で回転してできる回転面で切断した時の切り口である。また、図2の断面図は図1中の線A−Aを半径方向に移動してできる面で切断した時の切り口である。図3は図1中の冷却媒体流路4の壁面14を矢視Cから見た図である。
なお、前記した図1から図3に示した第1実施例のガスタービン翼1aは、ガスタービンの動翼に適用した例であるが、動翼に限定されるものではなく同じ構造の冷却媒体流路をガスタービン静翼にも適用できる。
図1から図3に示した本実施例のガスタービン翼1aにおいて、ガスタービンのロータの外周に環状に複数個配列される前記ガスタービン翼1aは、翼根元側のシャンク部2と、この翼根元側との境界から翼先端に至る翼部3とから形成されており、この翼部3がガスタービンのガスパスを流下する高温かつ高圧の燃焼ガスに曝されている。図1及び図2においては、燃焼ガスは左から右に向かって流れている。
ここで図2に着目して説明する。ガスタービン翼1aは、図示するように内部に冷却媒体流路が形成された中空構造となっている。ガスタービン翼1aの半径内側面に冷却媒体の供給口5iを持ち、半径外側に向かって延びている冷却媒体流路5が形成されている。冷却媒体流路5のガスタービン主流方向上流側には、冷却媒体流路4が形成されている。この冷却媒体流路4は、複数個の噴出孔9aを介して冷却媒体流路5と接続している。前記噴出孔9aは冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の隔壁表面に対して垂直ではなく斜めに開けられていることが本実施例の特徴である。図3に冷却媒体流路4の壁面14を図1中の矢視Cから見た図を示す。本例では壁面14上に存在する噴出孔9aの出口開口部が千鳥配列状になっている。また、壁面15上に存在する噴出孔9aの入口開口部が千鳥配列状になっている。別の表現を用いれば、噴出孔9aの入口開口部と出口開口部が半径外側に向かって一列ではなく複数列を成した配置となっている。また、冷却媒体流路4はフィルム冷却噴出孔7と接続している。
同様に、ガスタービン翼1aの半径内側面に冷却媒体の供給口6iを持ち、半径外側に向かって延びている冷却媒体流路6が形成されている。なお、冷却媒体流路6は半径外側に向かって延びガスタービン翼1aの端面に達した後、半径内側に向かって延び、また翼部3の内側半径に達した後、再度、半径外側に向かって延びた蛇行形状となっている。また、この冷却媒体流路6は対流冷却孔8と接続している。
次に動作について説明する。
ガスタービン運転中は、冷却媒体としてガスタービンを構成する圧縮機から抽気した空気が前記した冷却媒体の供給口5iおよび供給口6iに導かれる。供給口5iに導かれた冷却媒体は冷却媒体流路5に沿って流れる。その際、冷却媒体は壁面から熱を奪う。すなわちガスタービン翼1aを冷却する。その後、噴出孔9aを通過して冷却媒体流路4に導かれる。冷却媒体流路5から噴出孔9aを通過する際の流路面積の絞り効果によって流れは加速され、噴出孔9aに対向した冷却媒体流路4の壁面に衝突する。つまりインピンジメント冷却する。インピンジメント冷却後の冷却媒体は、噴出孔7を通過してガスパス中に噴出される。なお、噴出された冷却媒体は翼面を沿うように流れ、高温かつ高圧の燃焼ガスが直接翼面に触れないようする効果がある。これをフィルム冷却と呼んでいる。
同様に供給口6iに導かれた冷却媒体は冷却媒体流路6に沿って流れる。その際、冷却媒体は壁面から熱を奪う。すなわちガスタービン翼1aを冷却する。最終的に冷却媒体は対流冷却孔8を通過してガスパス中に噴出される。もちろんこの対流冷却孔8を通過する際も冷却媒体は壁面から熱を奪いガスタービン翼1aを冷却する。
本実施例の優位点を、比較技術を用いて説明する。それに先立ち、まず、図4から図6を用いて比較技術について説明する。
図4はガスタービン翼1zをガスタービン回転軸に垂直な半径方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図5はガスタービン翼1zをガスタービン回転周方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図4の断面図は図5中の線B−Bをガスタービン回転軸で回転してできる回転面で切断した時の切り口である。また、図5の断面図は図4中の線A−Aを半径方向に移動してできる面で切断した時の切り口である。図6は図4中の冷却媒体流路4の壁面14を矢視Cから見た図である。なお、図1から図3に示す符号と同一の符号を持つ要素は同一機能を有するものとする。
冷却媒体流路5のガスタービン主流方向上流側には冷却媒体流路4が形成されている。この冷却媒体流路4は、複数個の噴出孔9zを介して冷却媒体流路5と接続している。これらの噴出孔9zは冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の隔壁表面に対してほぼ垂直に開けられており、また、図6に示すように半径方向に一列に並んでいる。
供給口5iに導かれた冷却媒体は冷却媒体流路5に沿って流れる。その際、冷却媒体は壁面から熱を奪う。すなわちガスタービン翼1zを冷却する。その後、噴出孔9zを通過して冷却媒体流路4に導かれる。噴出孔9zを通過する際の流路面積の絞り効果によって流れは加速され、噴出孔9zに対向した冷却媒体流路4の壁面をインピンジメント冷却する。インピンジメント冷却後の冷却媒体は、噴出孔7を通過してガスパス中に噴出される。
本実施例の優位点は次の点に認められる。
まず、本実施例の全ての噴出孔9aの流路断面積の合計値と、比較技術の全ての噴出孔9zの流路断面積の合計値を比べると、本実施例の方が小さくできることにある。この理由を説明するためにガスタービン翼の製作方法について簡単に説明する。
一般に、内部に冷却媒体流路を有するガスタービン翼は精密鋳造によって製作される。ガスタービン翼の外形に沿ってくり抜いた金型に、材料となる金属を流し込んで鋳込む。冷却媒体流路部分は鋳込まずに中空にする必要がある。そのため、この冷却媒体流路に相当する部分の中子を製作し、金型に挿入して鋳込んだ際に冷却媒体流路に金属が流れ込まないようにする。一般にはこの中子はセラミックスなどで製作される。金属が凝固した後に中子は特殊な溶液で溶かして取り去られ、後には冷却媒体流路が形成される。
金属は粘性が高いために流体抵抗が大きく、金型に金属を鋳込む際に中子には大きな力が作用する。中子に注目すると、前記した冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の構造的な連結剛性が弱いと噴出孔に相当する部分に大きな応力が発生し破損してしまう。すなわち、その中子は不良品となり歩留まりが悪化する。歩留まりの悪化は製造コストに影響しコスト上昇を招く。そのため、破損しないように冷却媒体流路4と冷却媒体流路5との連結剛性を確保する必要がある。
ここで、本実施例の噴出孔9aを適用したガスタービン翼1aの中子と、比較技術である噴出孔9zを適用したガスタービン翼1zの中子について考える。本実施例の翼の製作に用いる中子は、図3に示すように噴出孔9aを千鳥配列とすることにより冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の連結剛性を強くできる。図6に示すような噴出孔9zが一列に設けられた比較技術の壁面14のための中子に比べ、図3に示すような噴出孔9aが複数列に設けられた本実施例の壁面14のための中子の方が、連結部の特に図3の上下方向及び曲げ方向の力の力に対する剛性が強い。そのため本実施例は、図6に示す比較技術の噴出孔9zよりも小さい流路断面積合計値で同じ剛性を確保できる。
また、一般に噴出孔の周りには熱応力が発生する。さらに本実施例のように動翼に適用した場合には回転に伴う遠心応力が集中し、更に大きな応力が発生する。そのため、噴出孔は所定の間隔を空ける必要がある。本実施例では千鳥配列とすることにより、噴出孔と噴出孔の間隔を大きくすることができるので、噴出孔数を増やすことができる。噴出孔1個あたりの流路断面積を減らすことによって、流路断面積合計値を保ったまま噴出孔数を増やすことも可能である。同じ流路断面積合計値でも噴出孔数が多いほうが、均一にむらなく被冷却面を冷却することが可能となる。温度分布が均一になるとそれに伴う熱応力も緩和されるため信頼性が向上する。
以上の理由から本実施例のガスタービン翼では、噴出孔の流路断面積合計値を、比較技術を適用したときのそれよりも小さくすることができる。
一般的にインピンジメント冷却においては、噴出孔から噴出す冷却媒体の流速が大きい方が冷却性能は高くなる。故に、流路断面積の合計値が小さい本実施例の方が、冷却媒体が冷却媒体流路5から冷却媒体流路4に導かれる際の絞り効果が大きくより大きな噴出速度が得られる。すなわち、より高い冷却性能が得られる。これにより、向上した冷却効率に相当する分だけ冷却媒体流量を減らすことができ、ガスタービンの熱効率向上を図ることが可能である。或いは、向上した冷却効率に相当する分だけ噴出孔9aの入口と出口の圧力差を小さくできる。出口圧力を同じに保つ場合は、入口圧力を小さくすることができる。冷却媒体の抽気元である圧縮機抽気圧を変えない場合は、冷却媒体が噴出孔9aに至るまでの圧力降下を大きくできる。図示していないが、冷却媒体流路の壁面には、冷却媒体と壁面との熱交換効率を向上させるために、冷却媒体の乱流を促進する突起物が設けるのが一般的である。突起物の形状により熱交換効率と圧力降下が決まるが、物理現象として、熱交換効率を高くするためには圧力降下を大きくとるのが通常の方法である。よって、圧力降下を大きくできるということは、熱交換効率を強化できるということであり、冷却媒体流路の上流部分の冷却性能を強化できる利点がある。
更に冷却媒体流路用の中子の製作方法についても簡単に説明する。中子自体も精密鋳造によって製作される。但し、この中子は前記したようにセラミックスで作られるのが一般的であり、金型にセラミックスを鋳込んで成型する。ここで、前記した冷却媒体流路4,冷却媒体流路5及びこれらの冷却媒体流路を連結する噴出孔9aに相当する部分の中子に注目する。鋳込んだセラミックスは徐々に凝固していくが、三者の中では熱容量の小さい噴出孔部分が最初に凝固し、次に冷却媒体流路部分が凝固する。セラミックスといえども凝固する際には僅かではあるが体積が収縮するため、凝固時には噴出孔9aは両側の冷却媒体流路に引っ張られ噴出孔9aには応力が作用する。或いは収縮の仕方によっては噴出孔近傍に曲げモーメントが発生し、これに伴う応力も作用する。作用する応力がセラミックスの許容値を超えた場合、噴出孔は破断しこの中子は不良品となる。すなわち、破断しないように発生する応力を許容値以下にする必要がある。本実施例の噴出孔9aを適用すると、同じ流路断面積合計値であっても、隔壁面に対して斜めに開けられているので引っ張り力が作用する方向の面積は大きくなり、応力を小さくすることができる。また、剛性が高いため曲げモーメントにより作用する応力も小さくすることができる。
以上、本実施例のインピンジメント冷却噴出孔を適用すれば、冷却効率が向上し、ガスタービン熱効率の向上を図ることができる。また、被インピンジメント冷却面を均一的に冷却することができるために、熱応力を緩和することができガスタービンの信頼性を向上させることができる。また、中子の剛性を強くすることができ、ガスタービン翼の歩留まりを向上させることができ、コストを低減することができる。
本発明の第2実施例について、図7から図9を用いて説明する。
図7はガスタービン翼1bをガスタービン回転軸に垂直な半径方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図8はガスタービン翼1bをガスタービン回転周方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図7の断面図は図8中の線B−Bをガスタービン回転軸で回転してできる回転面で切断した時の切り口である。また、図8の断面図は図7中の線A−Aを半径方向に移動してできる面で切断した時の切り口である。図9は図7中の冷却媒体流路5の壁面15を矢視Dから見た図である。なお、図1から図3に示す符号と同一の符号を持つ要素は同様の機能を有するものとする。
冷却媒体流路5のガスタービン主流方向上流側には冷却媒体流路4が形成されている。この冷却媒体流路4は、複数個の噴出孔9bを介して冷却媒体流路5と接続している。この噴出孔9bは冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の隔壁表面に対して斜めに開けられていることが本実施例の特徴である。図9に冷却媒体流路5の壁面15を冷却媒体流路5側から見た図(図7中の矢視D)を示す。本実施例では壁面15上において冷却媒体流路4に対して噴出孔9bの入口開口部が千鳥配列になっている。一方で冷却媒体流路4の壁面14上において出口開口部はほぼ一列である。
本実施例の噴出孔を適用すれば、第1実施例と同様の効果を得ることができる。冷却効率向上に伴いガスタービン熱効率の向上を図ることができる。ところで、本例では比較技術と噴出孔数は同じにしたが、片側面のみが千鳥配列の場合でも冷却媒体流路の構造的強度が向上させることができるので、1個当たりの噴出孔の流路断面積を減らし、かつ噴出孔を増やすことも可能である。この場合、被インピンジメント冷却面を比較技術よりも均一的に冷却することができる。そのため、熱応力を緩和することができガスタービンの信頼性を向上させることができる。また、中子の剛性を強くすることができ、ガスタービン翼の歩留まりを向上させることができ、コストを低減することができる。
本発明の第3実施例について、図10から図12を用いて説明する。
図10はガスタービン翼1cをガスタービン回転軸に垂直な半径方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図11はガスタービン翼1cをガスタービン回転周方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図10の断面図は図11中の線B−Bをガスタービン回転軸で回転してできる回転面で切断した時の切り口である。また、図11の断面図は図10中の線A−Aを半径方向に移動してできる面で切断した時の切り口である。図12は図10中の冷却媒体流路4の壁面14を矢視Cから見た図である。なお、図1から図3に示す符号と同一の符号を持つ要素は同様の機能を有するものとする。
冷却媒体流路5の、ガスタービン主流方向上流側には冷却媒体流路4が形成されている。この冷却媒体流路4は、複数個の噴出孔9cを介して冷却媒体流路5と接続している。この噴出孔9cは冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の隔壁表面に対してほぼ垂直に開けられているが、図12に示すように冷却媒体流路4の壁面14上に存在する噴出孔9cの出口開口部の内、半径方向一部が千鳥配列になっている。また、冷却媒体流路5の壁面15上に存在する噴出孔9cの入口開口部の内、半径方向一部が千鳥配列になっている。一般に、隔壁には大きい熱応力が発生することが知られている。具体的には、図10においては各冷却媒体流路の隔壁の中央付近に、図12においては横方向における中央付近に特に大きな熱応力が発生する。これは翼表面に近い壁面の温度が高く熱膨張率が大きいのに対し、隔壁は冷却媒体に接しており熱膨張率が小さいためである。本実施例では一部、具体的には特に応力集中の発生しやすい端部において、隔壁中央部の熱応力の高い部分を外して穿孔してある。そのため、孔周りに発生する応力集中を避けているため信頼性が高い。
また、本実施例では更に冷却媒体流路6の隔壁に半径方向の一部に、噴出口10cが設けられている。噴出孔9cと同じく対向する壁面をインピンジメント冷却するために設けたものであるが、その他に冷却媒体を所定の流量だけショートカットさせ、半径方向に所望する冷却条件を作り出す機能も持たせている。
なお、連結孔10cで示したように、穿孔する孔の向きは任意である。例えば噴出孔9cを翼外側に向け、噴出孔7が形成された部分よりも下流側側壁を冷却することも可能である。すなわち、より細かく局所的に冷却条件を調整することが可能であり、冷却性能或いは信頼性の向上を図ることができる。
本実施例の噴出孔を適用すれば、第1実施例と同様の効果を得ることができる。冷却効率向上に伴いガスタービン熱効率の向上を図ることができる。また、被インピンジメント冷却面を均一的に冷却することができるために、熱応力を緩和することができガスタービンの信頼性を向上させることができる。また、中子の剛性を強くすることができ、ガスタービン翼の歩留まりを向上させることができ、コストを低減することができる。
本発明の第4実施例について、図13から図15を用いて説明する。
図13はガスタービン翼1dをガスタービン回転軸に垂直な半径方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図14はガスタービン翼1dをガスタービン回転周方向線と平行に矢視を取って見た時の断面図である。図13の断面図は図14中の線B−Bをガスタービン回転軸で回転してできる回転面で切断した時の切り口である。また、図14の断面図は図13中の線A−Aを半径方向に移動してできる面で切断した時の切り口である。図15は図13中の冷却媒体流路4の壁面14を矢視Cから見た図である。なお、図1から図3に示す符号と同一の符号を持つ要素は同様の機能を有するものとする。
冷却媒体流路5の、ガスタービン主流方向上流側には冷却媒体流路4が形成されている。この冷却媒体流路4は、複数個の噴出孔9dを介して冷却媒体流路5と接続している。前記噴出孔9dは冷却媒体流路4と冷却媒体流路5の隔壁表面に対して周方向斜めに開けられている。
孔形状に関し、第1から第3実施例では円孔或いは楕円孔であるとしたが、必ずしもその必要はなく、任意の形状でよい。本実施例ではスリット状の孔の端面を、集中応力緩和のため中央部のスリット幅よりも大きな曲率で開けた鉄アレイを半分にしたような形状であることを特徴としている。翼の長さ方向で2列に噴出孔が配置され、内側に鉄アレイの凹部を配置した形状とすることで、翼の幅方向の力に対して強い構造となっている。この実施例においても、図15に示すように冷却媒体流路4の壁面14上の噴出孔9dの出口開口部が千鳥配列になっている。また、冷却媒体流路5の壁面15上の噴出孔9dの入口開口部が千鳥配列になっている。
本実施例の噴出孔を適用すれば、第1実施例と同様の効果を得ることができる。冷却効率向上に伴いガスタービン熱効率の向上を図ることができる。また、被インピンジメント冷却面を均一的に冷却することができるために、熱応力を緩和することができガスタービンの信頼性を向上させることができる。また、中子の剛性を強くすることができ、ガスタービン翼の歩留まりを向上させることができ、コストを低減することができる。
以上説明した各実施例のガスタービン翼は、第一の冷却媒体流路4と、この第一の冷却媒体流路4と壁を介して隣接する第二の冷却媒体流路5とが内部に形成され、この壁に、第一の冷却媒体流路4と第二の冷却媒体流路5とを連通する複数の孔である噴出孔9が設けられ、この複数の噴出孔9が複数列配置されている。噴出孔9が複数列配置されているため、一列配置された翼に比べ、壁面の応力集中を緩和できる。そのために噴出孔の開口面積をより小さくすることが可能になり、適量の冷却媒体で効果的に冷却できるガスタービン翼を提供することができる。
なお、噴出孔9が複数列配置されているとは、ガスタービン翼の長さ方向(ガスタービンの軸に垂直な方向)に並ぶ噴出孔9が、一列ではないことを意味する。具体例としては、実施例1のような千鳥状配置や、実施例3のように一部のみを列から外したような配置がある。
実施例1,2,4のガスタービン翼は、噴出孔9が壁面に対して角度を持って設けられている。この角度を適切に設定することで噴出孔9によるインピンジメント冷却の冷却対処を適切に設定でき、所望の冷却性能を達成することができる。特に実施例2のように第一の冷却媒体流路4側の壁面14に開いた開口部が一列に並ぶようにすれば、熱応力を緩和することができガスタービンの信頼性を向上させることができる。
また、各実施例のガスタービン翼は、第一の冷却媒体流路4を形成する壁面に、翼の外に連通するフィルム冷却孔7が設けられている。このようなガスタービン翼では、インピンジメント冷却に用いた冷却媒体をさらにフィルム冷却にも用いることができ、より冷却効率を高めることができる。
1a,1b,1c,1d ガスタービン翼
4,5,6 冷却媒体流路
9a,9b,9c,9d,10c 噴出孔
14,15 壁面

Claims (8)

  1. 第一の冷却媒体流路と、
    前記第一の冷却媒体流路と壁を介して隣接する第二の冷却媒体流路とが内部に形成され、
    前記壁に、前記第一の冷却媒体流路と前記第二の冷却媒体流路とを連通する複数の孔が設けられたガスタービン翼において、
    前記複数の孔が複数列配置されていることを特徴とするガスタービン翼。
  2. 請求項1のガスタービン翼において、
    前記孔はインピンジメント冷却用の噴出孔であることを特徴とするガスタービン翼。
  3. 請求項1または2のガスタービン翼において、
    前記孔が、前記壁に対して角度を持って設けられていることを特徴とするガスタービン翼。
  4. 請求項1から3の何れかのガスタービン翼において、
    前記第一の冷却媒体流路を形成する壁面に、翼の外に連通するフィルム冷却孔が設けられていることを特徴とするガスタービン翼。
  5. 請求項1から4の何れかのガスタービン翼において、
    前記複数の孔が、千鳥状配列されていることを特徴とするガスタービン翼。
  6. 請求項1から5の何れかのガスタービン翼において、
    前記複数の孔の前記第一の冷却媒体流路側の開口部が、一列に並んでいることを特徴とするガスタービン翼。
  7. 請求項1から6の何れかのガスタービン翼において、
    前記孔がスリット状であることを特徴とするガスタービン翼。
  8. 請求項7のガスタービン翼において、
    前記孔は、中央部のスリット幅よりも大きな曲率で開けた端部を有することを特徴とするガスタービン翼。
JP2011013563A 2011-01-26 2011-01-26 ガスタービン翼 Pending JP2012154232A (ja)

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