JP2012155131A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像剤表面のトナー濃度を高め、よりいっそう画像濃度を高めることができる現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】静電潜像を担持する感光ドラム1aに対向配置され、トナーとキャリアを有する現像剤を現像領域まで搬送する現像スリーブ231aと、現像領域よりも現像剤搬送方向上流側に配置された電極部236aと、を有し、電極部236aと感光ドラム1aの間にプレバイアスをかけ、現像スリーブ231aに直流電圧を印加し、現像スリーブ231aと感光ドラム1aの間に現像バイアスをかけて、現像スリーブ231a上の現像剤中のトナーを感光ドラム1aへ移動させて、感光ドラム1a上の静電潜像を現像する現像装置において、プレバイアスによる電極部236aと現像スリーブ231aとの間の電界強度が、現像バイアスによる像担持体と現像スリーブ231aとの間の電界強度よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機やプリンタ等の画像形成装置及びこれに用いられる現像装置に関するものである。
従来の電子写真方式の画像形成装置では、帯電したトナーを像担持体に接近させ、静電的にトナーを像担持体上の静電潜像に付着させることにより現像が行なわれ、画像が形成される。現像剤としては、非磁性トナーと磁性キャリアとを主成分とする二成分現像剤が広く用いられている。
現像剤を像担持体へと移動させる現像バイアスとしては、直流電圧に交流電圧を重畳させるAC現像と直流電圧のみを利用するDC現像とがある。AC現像は画質面において優れているのに対し、DC現像は簡易な構成や低コストがその長所である。
二成分現像剤を用いた二成分AC現像方式では、例えば、200V程度の直流電圧にVp−p=2kV程度の矩形波の交流電圧を重畳したバイアスが用いられる。現像バイアスの直流成分は、現像剤担持体表面上の現像剤中のトナーを像担持体へと向かわせる為に印加されるのに対し、交流成分には、瞬間的に大きな電界をかけることによって現像剤中で互いに逆極性に帯電しているトナーとキャリアを分離させる効果がある。
一方、二成分現像剤を用いた二成分DC現像方式では直流電圧のみによって現像が行なわれる。この直流電圧の大きさはAC現像に於ける交流電圧と比較して小さい為、現像バイアスによるトナーとキャリアの分離作用は小さい。このため、現像バイアスの下で動くことのできるトナー粒子の数は少なく、必然的に像担持体に現像されるトナーの量も少なくなるので画像濃度が出にくい。
画像濃度を向上させる方法としては、現像剤中のトナー濃度を上げたり、現像剤担持体の現像剤搬送速度を上げる、現像バイアスを大きくする方法等がある。しかし、現像剤中のトナー濃度を上げると、像担持体上の非画像領域にトナーが付着する、という所謂かぶりが起きやすくなる。また、現像剤搬送速度を上げると、現像剤の劣化が加速されることが知られている。
また、現像バイアスを大きくすると、トナーに働く力が大きくなるので、トナーとキャリアの分離性を上げることができ、画像濃度を上昇させることができる。しかし、像担持体上の画像領域にキャリアが付着する確率も飛躍的に大きくなるため、現像バイアス大きくすることで画像濃度を上げることには限界がある。
そこで、特許文献1(特開平4−70874)では、現像領域の直前に二成分現像剤中のトナーを引き付ける励起電極を設置している。これにより、現像剤が励起電極位置を通過して現像領域に至るとき、現像剤中のトナーを励起電極側により引き付け、感光体と接触する現像剤のトナー濃度を高めている。
特開平4−70874
しかし、特許文献1に記載の技術では、現像剤中のトナーを動かす力は依然として弱く、電極の効果は薄い。
そこで本発明は、現像領域の現像剤搬送方向上流側の電極部材と現像剤担持体との間に現像電界よりも大きな電界が形成されるように電圧を印加する。これによって、現像剤表面のトナー濃度を高め、よりいっそう画像濃度を高めることができる現像装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る現像装置及び画像形成装置の代表的な構成は、静電潜像を担持する像担持体に対向して配置され、トナーとキャリアを有する現像剤を現像領域まで搬送する現像剤担持体と、前記現像領域よりも現像剤搬送方向上流側に配置された電極部材と、を有し、前記電極部材と前記像担持体の間にプレバイアスをかけ、前記現像剤担持体に直流電圧を印加し、前記現像剤担持体と前記像担持体の間に現像バイアスをかけて、前記現像剤担持体上の現像剤中のトナーを前記像担持体へ移動させて、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、前記プレバイアスによる前記電極部材と前記現像剤担持体との間の電界強度が、前記現像バイアスによる前記像担持体と前記現像剤担持体との間の電界強度よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、現像領域の現像剤搬送方向上流側の電極部材と現像剤担持体との間に現像電界よりも大きな電界が形成されるように電圧を印加することによって、現像剤表面のトナー濃度を高め、よりいっそう画像濃度を高めることができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の構成図である。 第1実施形態に係る画像形成部の構成図である。 第1実施形態に係る補助電極の構成図である。 第1実施形態に係る補助電極の効果を示す模式図である。 補助電極の電圧印加範囲を示す図である。 トナーに作用する力を説明する図である。 マグネットパターンを示す図である。 感光ドラム上のトナー載り量とキャリア付着量のコントラスト電位依存性を示す図である。 感光ドラム上のトナー載り量とキャリア付着量のプレバイアス依存性を示す図である。 現像時間と現像されるトナーの量の関係を示す図である。 現像時間と現像されるトナーの量の関係を示す図である。 (a)磁性板を設けない場合の現像剤担持体と電極部材との間の磁力線の様子を示す図である。(b)磁性板を設けた場合の現像剤担持体と電極部材との間の磁力線の様子を示す図である。 第2実施形態に係る磁性板の効果を示す図である。
[第1実施形態]
本発明に係る現像装置及び画像形成装置の第1実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置100の構成図である。図1に示すように、本実施形態の画像形成装置100は、4個の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを有している。画像形成部Pa〜Pdは、ほぼ同様の構成をもつため、画像形成部Paを例にとって画像形成部を説明する。
画像形成部Paにおいて、原稿のイエロー成分色による画像信号に応じてレーザースキャナー11aからレーザー光が発射され、1次帯電器22aによって帯電された感光ドラム1a上(像担持体上)に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置23aによりイエロートナー像として現像される。イエロートナー像は、1次転写ローラ26aと感光ドラム(像担持体)1aにより挟持された中間転写ベルト81が感光ドラム1aと当接する1次転写ニップ部T1aにて中間転写ベルト81に1次転写される。1次転写後に感光ドラムに残留したトナーは、クリーニング器12によって除去される。イエロートナー像を担持した中間転写ベルト81は、画像形成部Pb〜Pdにて同様に形成されたマゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を重畳転写される。
一方、給送カセット60に積載されたシート(記録媒体)Pは、ピックアップローラ61、搬送ローラ62により、2次転写内ローラ(転写手段)29と2次転写外ローラ40とが当接する2次転写部T2に搬送され、4色のトナー像を2次転写される。2次転写されたトナー像は、定着装置91により加熱加圧されて、シートPに定着し、画像形成装置本体外へ排出される。
図2に示すように、本実施形態の現像装置23aは、マイナス帯電の非磁性トナーと磁性キャリアとを主成分とする二成分現像剤を用いている。現像装置23aの内部は、現像位置において垂直方向に延在する隔壁によって、第1室(現像室)と第2室(攪拌室)とに区画されている。第1室には、非磁性の現像スリーブ(現像剤担持体)231aが配置されており、現像スリーブ231a内には磁界発生手段としてのマグネットが固定配置されている。
第1室、第2室にはそれぞれ、第1、第2のスクリュー232a、233aが配置されている。第1のスクリュー232aは、第1室中の現像剤を攪拌搬送する。第2のスクリュー233aは、トナー補給槽30aから供給されたトナーと、現像装置23a内にある現像剤とを攪拌搬送し、現像剤のトナー濃度を均一にする。第1室と第2室との間の隔壁には、手前側と奥側の端部において第1室と第2室とを相互に連通させる現像剤通路が形成されている。第1、第2スクリュー232a、233aの搬送力により、現像によってトナーが消費されて現像剤のトナー濃度が低下した第1室内の現像剤が一方の通路から第2室へ移動する。第2室内で現像剤のトナー濃度の回復した現像剤が他方の通路から第1室内へ移動する。
現像装置23a内の二成分現像剤は、マグネットの磁力により現像スリーブ231a上(現像剤担持体上)に担持される。次いで、現像スリーブ231a上の現像剤は、ブレード234aにより層厚を規制され、現像スリーブ231aの回転に伴って感光ドラム1aと対向した現像領域に搬送される。現像領域において二成分現像剤が磁気ブラシを形成するようにマグネットの磁極は配置されており、磁気ブラシを感光ドラム1aと接触させることによりトナーが静電潜像に供給され、現像が行なわれる。現像効率、すなわち、潜像へのトナー付与率を向上させるために、現像スリーブ221aには現像バイアス出力手段としての現像バイアス電源(不図示)から所定の現像バイアスが印加される。本実施形態では、現像スリーブ231aには、現像バイアス電源から、−500Vの直流電圧が印加される。
(補助電極)
図2に示すように、感光ドラム1aと現像スリーブ231aとが対向する現像領域より現像剤搬送方向上流側に補助電極235aを配置している。補助電極235aは現像装置23aに取り付けられている。
図3は補助電極235aの構成図である。図3に示すように、補助電極235aは、電極部(電極部材)236a、電極支持部材237aを有している。電極部236aは電圧印加可能な金属箔からなる。電極支持部材237aは絶縁性の樹脂からなる。電極部236aは、接着剤等によって電極支持部材237a上に固定されている。
電極部236aの長さlは、現像スリーブ231aの長手方向において、現像スリーブ231aの現像剤担持領域よりも広くなっている。これにより、電極部236aに電圧を印加したとき、現像スリーブ231aの長手方向において、現像スリーブ231a上の現像剤が担持されている領域全域に渡って均一な電界が形成される。電極部236aの幅dは、後述するプレバイアス印加範囲と等しくなるようにする。
電極部236aと現像スリーブ231aとの間に直流電圧(以下、プレバイアスという)を印加し、現像スリーブ231aに対する電極部236aの電位が現像剤中のトナーの電荷と逆極性になるようにする。これにより、図4に示すように、現像剤が補助電極235aを通過するとき、プレバイアスによって形成される電界の作用で、現像剤中のトナーが現像スリーブ側から補助電極側へと引っ張られる。これにより、補助電極側の現像剤のトナー濃度が現像スリーブ側の現像剤のトナー濃度よりも高くなる。そして、感光ドラム1aにはトナー濃度の高い現像剤が触れることになり、補助電極235aが無い構成よりも現像されるトナー像の画像濃度が上昇する。
(プレバイアス印加範囲)
次に、プレバイアス印加範囲について説明する。特許第3087541号にも記載されているように、プレバイアスを印加しても補助電極と現像スリーブ内のマグネットの磁極の位置によっては高効率の現像が実現できないことがある。
図5は補助電極235aの電圧印加範囲を示す図である。図5に示すように、現像領域Aより最も現像剤搬送方向上流側の領域aにプレバイアスを印加した場合、トナー濃度が高まった磁気穂先端の現像剤は次の磁極位置で反転する。このため、トナー濃度の低い現像剤が現像領域Aにおいて感光ドラム1aと接触することになるので現像性はかえって低下してしまう。
次に、領域aの現像剤搬送方向下流側の領域bにプレバイアスを印加した場合、磁気穂先端の現像剤が反転するため、磁気穂が寝ており、磁気穂の側面にトナーが集まることになる。このため、磁気穂先端のトナーが減ってしまうので、やはり現像性は低下してしまう。
最後に、領域bの現像剤搬送方向下流側の領域cにプレバイアスを印加した場合、トナーは磁気穂の先端に引き寄せられ、磁気穂先端のトナー濃度が高まった状態で現像が行なわれる。このため、現像性は向上する。
以上より、現像領域Aより現像剤搬送方向上流側に位置している現像剤担持体の内側の複数の磁極のうち最も現像領域Aに近い現像主極に対向した磁気穂が立ち上がり始める位置(領域cの位置)に、プレバイアスを印加することが効果的である。
プレバイアスの効果がより発揮される範囲を明確にするために次のような考察を行なった。図6はトナーに作用する力を説明する図である。図6(a)に示すように、現像剤搬送方向(矢印Y方向)を含む平面内において、現像スリーブ231a表面外向き法線Hと磁気穂Gとのなす角度をαとする。このとき、現像スリーブ231a表面外向き法線Hに対して現像剤搬送方向に磁気穂Gが傾く方向をαの正方向とする。
現像スリーブ231aと補助電極235aとが対向する位置において、平行平板近似が成り立ち、補助電極235aに垂直な電界が形成されるとする。図6(a)に示すように、磁気穂Gの角度がαであるとき、図6(b)に示すように、磁気穂中のトナー粒子がこの電界によって受ける力Fは、トナー粒子を磁気穂先端に向かって引っ張る力fとトナー粒子を磁気穂の側面に寄せる力fとに分解できる。
−45°<α<45°の範囲にあるとき、トナーを磁気穂先端に向かって引っ張る力がトナーを磁気穂側面に寄せる力を上回るので、現像剤中のトナーは磁気穂Gの先端に集める力が働き、プレバイアスの効果が発揮される。
また、磁気穂Gの形状は、現像スリーブ231aの周りに生じる磁束密度のパターンにほぼ追従するので、α≒tan−1(Bθ/B)である。ここで、Bは磁束密度の現像スリーブ表面法線方向成分でありる。Bθは磁束密度の現像剤搬送方向成分である。
図7は磁気穂Gのなす角度αと磁束密度Bθ、Bの関係を示す図である。図7において、現像剤搬送方向において、現像主極に近づくにつれてαが負の値から0に近づく。従って、現像主極近傍でα=−45°、つまり、Bθ/B=−1となる点(Bと−Bθの二つの曲線の交点)の位置をプレバイアス印加開始点とする。本実施形態の場合、現像主極のピーク位置がα=−8°であるので、プレバイアス印加開始点を−21°にとればよい。
プレバイアス印加終了点に関しては次のように決める。バイアスによるトナー引き付け効果はバイアス印加範囲とともに増加する一方で、現像による感光ドラム上のトナー載り量は磁気ブラシ(磁気穂G)と感光ドラム1aの接触距離とともに増加する。このため、バイアス印加開始点からバイアス印加範囲を伸ばしていくと、磁気ブラシと感光ドラム1aとが接触し始める点までは感光ドラム上のトナー載り量は増加する。しかし、電極が現像領域Aに侵入し、磁気ブラシと感光ドラム1aとの接触範囲が狭くなり始めると、感光ドラム上のトナー載り量はかえって減少する。よって、感光ドラム上のトナー載り量の最大値を得られるよう、磁気ブラシと感光ドラム1aとの接触開始点をバイアス印加終了点とした。
プレバイアス印加開始点とプレバイアス印加終了点との間の領域をプレバイアス印加範囲とし、電極部236aの幅dをこのプレバイアス印加範囲と一致させる。
(補助電極235aに印加するバイアス)
次に、補助電極235aに印加するバイアスについて説明する。本実施形態では、現像スリーブ231aが感光ドラム1aと対向する領域において、感光ドラム1aとの間の距離が最短になる点に於ける電界を現像電界Edevとした。同様に、現像スリーブ231aが補助電極235aと対向する領域において、補助電極235aとの間の距離が最短になる点に於ける電界をプレバイアス電界強度Epreとした。
上述したごとく、二成分DC現像方式では現像電界の大きさは二成分AC現像方式で一般的に用いられているものよりも小さい為、現像に寄与することができるトナーの量は少ない。そして、DC現像バイアスを大きくすることによって現像電界が大きくなるので、画像濃度は上がるが、同時に画像領域へのキャリアの付着が顕著になる。感光ドラム上の画像領域にキャリアが付着すると、出力画像に黒い斑点として現れる。本実施形態に於けるキャリア付着量の上限を1個/cmと定める。
図8は感光ドラム上のトナー載り量、および、感光ドラムの画像領域へのキャリア付着量の現像バイアス依存性(コントラスト電位依存性)を示す図である。図8に示すように、現像バイアス(コントラスト電位)を大きくすると感光ドラム上のトナーの載り量は増えるが、300〜400Vから感光ドラム1aの画像領域へのキャリア付着量も急激に増える。
一方、プレバイアスの電圧を大きくすると、同様に電界強度が大きくなるので、現像スリーブ231aと補助電極235aとの間で移動するトナーの量は増える。このとき同時にキャリアの移動が起こったとしても、キャリア粒子の行き先は電極部表面であるため、現像バイアスを大きくしたときとは違い、出力画像には現れない。この為、補助電極235aと現像スリーブ231aとの間に印加する電圧を大きくすることによって、感光ドラム上の画像領域へのキャリア付着のリスクを抑えつつ画像濃度を上げることが可能である。
図9は感光ドラム上のトナー載り量、および、感光ドラムの画像領域へのキャリア付着量のプレバイアス依存性を示す図である。図9の横軸は現像電界Edevに対するプレバイアス電界強度Epreの比である。
現像電界に対してプレバイアス電界を大きくすると感光ドラム上のトナーの載り量は増える。プレバイアス電界の大きさが現像電界の大きさ以下であれば、感光ドラム上のトナー載り量の変化はさほど大きくないが、プレバイアス電界の大きさが現像電界の大きさを超えると感光ドラム上トナー載り量が急激に大きくなる。また、プレバイアス電界の大きさを変えても感光ドラム上の画像領域へのキャリア付着量には変化が殆ど無い。
プレバイアス電界を現像電界よりも大きくすることによってどのような効果が生じるかを明確にするために、二成分AC現像方式と二成分DC現像方式の現像性の違いを次のようなモデルを用いて考察を行なった。
周知の通り、感光ドラム1aと現像スリーブ231aとが対向する現像領域Aにおいて、両者の間に適当な電圧を印加することでトナーが感光ドラム表面に現像され、トナー粒子に作用する力が釣り合った時点で現像は収束する。ここで、トナー粒子に作用する力とは、例えば、現像領域に形成される電界による力やトナーとキャリアとの間の静電的・非静電的な力、等である。
AC現像ではDC現像と比較して現像電界の強度が大きいので現像の速度は速く、現像が収束するまでの時間は短い。また、AC現像では現像バイアスの交流成分によるトナーとキャリアの分離効果が大きく、現像に寄与するトナーの量が多いため、現像収束後に最終的に現像されるトナーの量Mは多い。
これらのことから、感光ドラム1aに現像されるトナーの量Mを現像時間の関数としてプロットすると図10(a)のようになることが想定される。
現像時間を延ばすことは、例えば、現像スリーブ231aや感光ドラム1aの径を大きくする等で現像領域Aにおいて磁気ブラシと感光ドラム1aとが接触する範囲を広くすることによって達成される。以下、本実施形態に於ける現像時間をtdevと表す。
補助電極235aを用いて現像剤中のトナーを感光ドラム側に寄せることは、現像に寄与するトナーの量を増やすことに相当し、図10(a)に於けるDC現像の曲線を図10(b)の点線のようにシフトさせる効果がある。
前述の通り、現像電界の下で十分に時間をかけて現像を行なった場合、現像スリーブ231aから感光ドラム1aに現像されるトナーの量はMである。このことから、プレバイアスによって形成される電界の大きさが現像電界と等しい大きさであれば、プレバイアスによって磁気穂の先端に集められるトナーの量は高々Mであることがわかる。このため、感光ドラム上に現像されるトナーの量もMよりも多くなることはない。つまり、プレバイアスによって形成される電界の大きさが現像電界と等しい大きさであれば、図11(a)に示すように、感光ドラム上に現像されるトナーの量はMを超えることはない。実際には、現像剤が補助電極位置を通過する時間および現像時間は有限なので磁気穂Gの先端に集められるトナーの量は更に少ない。
しかし、現像電界よりも大きな電界が形成されるようにプレバイアスを印加した場合、通常の現像において感光ドラム上に現像されるトナーの量よりも多くのトナーを磁気穂の先端に集めることが可能になるので、図11(b)に示すように、M以上のトナー量を現像させることが可能である。
本実施形態において、感光ドラム1a上の静電潜像の暗部電位Vと明部電位VはそれぞれV=−700V、V=−300Vである。現像時に現像スリーブ231aに印加される直流電圧は−500Vである。現像時に感光ドラム1aと現像スリーブ231aとの間に印加される電圧は200Vである。感光ドラム1aと現像スリーブ231aとの最も接近する最近接部における感光ドラム1aと現像スリーブ231aの間隔が300μmの場合、感光ドラム1aと現像スリーブ231aとの最近接部において平行平板近似が成り立つとすると、現像電界は6.7×10V/mである。
また、補助電極235aの電極部236aを接地すると、現像スリーブ231aとの電位差は500Vである。電極部236aを現像スリーブ231aから600μm離して配置した場合、現像スリーブ231aと電極部236aとの間に生じる電界の大きさは8.3×10V/mである。電極部236aを現像スリーブ231aに近づけると電界強度を更に大きくすることは可能であるが、近づけ過ぎると電極部236aと現像スリーブ231aとの間で放電が起きる。放電が起きると、電界がなくなり、トナーの引きつけができなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、電極部236aと現像スリーブ231aとの間隔を300〜700μmの間で調整し、この値から放電開始電圧をパッシェンの法則をより計算し、これをプレバイアス電圧の上限とする。
以上説明したように、本実施形態によれば、現像領域Aの現像剤搬送方向上流側の補助電極235aと現像スリーブ231aとの間に現像電界よりも大きな電界が形成されるようにプレバイアスを印加する。これによって、現像剤表面のトナー濃度を高め、よりいっそう画像濃度を高めることができる。
[第2実施形態]
次に本発明に係る現像装置及び画像形成装置の第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。図12(a)は磁性板236bを設けない場合の現像スリーブ231aと補助電極235aとの間の磁力線の様子を示す図である。図12(b)は磁性板236bを設けた場合の現像スリーブ231aと補助電極235aとの間の磁力線の様子を示す図である。図13は磁性板236bを設置したときとそうでないときの感光ドラム上のトナー載り量、および、感光ドラム上の画像領域へのキャリア付着量のプレバイアス依存性を示す図である。
図12(b)に示すように、本実施形態の画像形成装置は、上記第1実施形態の補助電極235aに磁性板236bを取り付けたものである。
図12(a)に示すように、磁性板236bを設けない場合、バイアス印加範囲内の現像剤搬送方向上流側において、現像剤が十分に穂立っていない部分がある。
図12(b)に示すように、磁性板236bを設けた場合、磁気穂Gの形状は磁界のベクトル場に概ね追従するので、磁性板236bを配置することによってバイアス印加範囲内の磁気穂Gは補助電極235aに対してほぼ垂直に接する。
これにより、現像スリーブ上の現像剤は磁気穂Gと磁気穂Gの間に隙間を含んだ状態になるので、トナー粒子がプレバイアスの作用で現像剤中を移動するときに周囲の現像剤等から受ける抵抗が減り、トナーの移動度が上がる。これにより、図13に示すように、プレバイアス印加によりトナーをより効率的に磁気穂Gの先端へと動かすことができる。
すなわち、補助電極235aに磁性板236bを取り付けることによって、バイアス印加範囲内の現像剤を穂立たせ、バイアスによるトナー引き付け効果が得られやすくなり、バイアス印加範囲内の磁力線が補助電極235aに向かうようになる。
A …現像領域
G …磁気穂
H …法線
P …シート
Pa〜Pd …画像形成部
1a …感光ドラム(像担持体)
23a〜23d …現像装置
29 …2次転写内ローラ(転写手段)
231a …現像スリーブ(現像剤担持体)
235a …補助電極
236a …電極部(電極部材)
236b …磁性板
237a …電極支持部材
100 …画像形成装置

Claims (5)

  1. 静電潜像を担持する像担持体に対向して配置され、トナーとキャリアを有する現像剤を現像領域まで搬送する現像剤担持体と、
    前記現像領域よりも現像剤搬送方向上流側に配置された電極部材と、を有し、
    前記電極部材と前記像担持体の間にプレバイアスをかけ、
    前記現像剤担持体に直流電圧を印加し、前記現像剤担持体と前記像担持体の間に現像バイアスをかけて、前記現像剤担持体上の現像剤中のトナーを前記像担持体へ移動させて、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像装置において、
    前記プレバイアスによる前記電極部材と前記現像剤担持体との間の電界強度が、前記現像バイアスによる前記像担持体と前記現像剤担持体との間の電界強度よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  2. 前記電極部材は、現像領域より現像剤搬送方向上流側に位置している前記現像剤担持体の内側の複数の磁極のうち最も現像領域に近い磁極に対向した位置から、現像剤と感光ドラムとの接触する位置の間に、プレバイアスをかけることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記プレバイアスによる前記電極部材と前記現像剤担持体との間の電界強度は、前記電極部材と前記現像剤担持体との間で放電しない強度となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記電極部材を支持する電極支持部材を有し、
    前記電極支持部材に、前記現像剤担持体上の現像剤を穂立たせる磁性板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置と、
    前記現像装置によって現像されたトナー像を記録媒体へ転写する転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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