JP2012156281A - 空芯コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルの面積、コイルに使用する導線の太さやピッチを固定したまま、共振周波数を低下することができる空芯コイルを提供する。
【解決手段】上側コイル3と下側コイル4とが互いに重ねられるように配置されているとともに、上側コイル3と下側コイル4とが電気的に直列接続され、上側コイル3と下側コイル4とは重ねて配置された際に同じ方向に巻かれている。
【選択図】図1
【解決手段】上側コイル3と下側コイル4とが互いに重ねられるように配置されているとともに、上側コイル3と下側コイル4とが電気的に直列接続され、上側コイル3と下側コイル4とは重ねて配置された際に同じ方向に巻かれている。
【選択図】図1
Description
本発明は、平面上で導体を渦巻状に構成したコイルを備えた空芯コイルに関する。
非接触で配置した1次側コイルと2次側コイルとを磁気的に結合し、電磁誘導を利用して電力を伝送する電力伝送装置が、様々な機器に使用されることが多くなっている。この種の電力伝送装置は、送信側に一次コイルが、受信側に二次コイルがそれぞれ設けられ、一次コイルから発生する交流磁力線が二次コイルを貫通して、二次コイルに交流の起電力が発生させるようになっている。この起電力は、直流の電力に変換され、受信側の機器に電力が伝送される。
上述した電力伝送装置に使用されるコイル(非接触電力伝送コイルともいう)は、平面上で導線を渦巻状に構成した空芯コイルが使用される(例えば特許文献1、2を参照)。
非接触電力伝送コイルは、一般にコイルの導線長を長くすることで、電力伝送に使用する共振周波数が低下することが知られている。そのため導線長が長くなるようにコイルを多巻きにし、共振周波数を低下させることにより、電力伝送装置を作製する際にコストダウンを図ることができる。しかしながら、コイルの面積を固定すると、コイルに使用する導線の太さとピッチの制約から導線長(巻き数)に制限が生じ、これが共振周波数の下限となっていた。
そこで、本発明は、コイルの面積、コイルに使用する導線の太さやピッチを固定したまま、共振周波数を低下することができる空芯コイルを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、平面上で導体を渦巻状に構成したコイルを備えた空芯コイルにおいて、複数の前記コイルが前記渦巻の中心軸方向に互いに重ねられるように配置されているとともに、複数の前記コイルが電気的に直列接続されていることを特徴とする空芯コイルである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の前記コイルが重ねられて配置された際に、各々の前記コイルの前記渦巻は互いに同じ方向に巻かれていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、複数のコイルが渦巻の中心軸方向に互いに重ねられるように配置されているとともに、複数のコイルが電気的に直列接続されているので、コイルの面積、コイルに使用する導線の太さやピッチを固定したままで導線長を延ばすことができるため、共振周波数を低下させることができる。したがって、共振周波数を維持する場合であれば面積を小型化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、複数のコイルは重ねられて配置された際に同じ方向に渦巻が巻かれているので、コイルに電流が流れた際に発生する磁界の向きが揃うため強い磁界が発生し電力の伝送特性を向上させることができる。
次に、本発明の一実施形態を図1ないし図4を参照して説明する。本発明の一実施形態にかかる空芯コイル1は図1に示したように、コイルとしての上側コイル3および下側コイル4と、を備えている。
上側コイル3は、銅等の金属(導体)が絶縁皮膜で覆われている導線2が渦巻状に巻かれて構成されている。また、上側コイル3の巻き数は図1で10程度であるが、設定したい共振周波数に合わせて任意に設定すればよい。
下側コイル4は、上側コイル3と同様に導線2が渦巻状に巻かれて構成されている。また、下側コイル4の巻き数は図1では上側コイル3と同じ巻き数であるが異なっても良い。また、上側コイル3と下側コイル4とは、それぞれの渦巻きの中心軸が同軸になるように重ねられて配置されている。
また、上側コイル3と下側コイル4とは、渦巻きの最内周側で、図2に示したように、上側コイル3の他方の端部3bから下側コイル4に向かって折り曲げられ下側コイル4の一方の端部4aに接続される接続部2aによって電気的に接続されており、さらに、上側コイル3と下側コイル4とは、互いに同じ方向に渦巻きが形成されるように導線2が巻かれている。
このように構成された空芯コイル1は、例えば、電力伝送装置の一次側コイルとして使用することができ、その場合、上側コイル3の一方の端部3a側から電流を流すと、上側コイル3の他方の端部3b、接続部2a、下側コイル4の一方の端部4a、下側コイル4の他方の端部4bと電流が流れる。つまり、2つのコイルは電気的に直列接続されている。そして空芯コイル1に電流が流れると、上側コイル3と下側コイル4を構成する導線2の周囲に磁界が発生し、その磁界により図示しない二次側コイルに誘導電流が流れ電力を伝送することができる。即ち、重ねられたコイルのうちの一方側のコイル(上側コイル3)の他方の端部3bと他方側のコイル(下側コイル4)の一方の端部4aとが電気的に接続されている。
次に、本発明者らは、従来の平面コイル(複数のコイルが重ねられていない)と図1に示した空芯コイル1との電力伝送特性を電磁界シミュレーションにて検証し、本発明の効果を確認した。その結果を図3に示す。また、この電磁界シミュレーションに用いたコイルの設定値としては、従来の平面コイルは、コイルの直径を60mm、導線2の直径を2mm、導線2間のピッチを2.5mm(導線2の周りに厚さ0.25mmの被覆を想定)とし、図1に示した空芯コイル1(図3では2重構造と表記)は、上側コイル3と下側コイル4ともに従来の平面コイルと同じコイル直径、導線直径、導線間ピッチとし(つまり従来の平面コイルを2つ重ねて直列接続した)、上側コイル3と下側コイル4との間隔を3mmとした。
図3は、従来の平面コイルと図1に示した空芯コイル1とのSパラメータのうち、S11(反射損失)とS21(挿入損失)を示したグラフである。図3の縦軸はS11およびS21の値、横軸は周波数を示し、図3の細線は2重構造(空芯コイル1)のS11、太線は2重構造(空芯コイル1)のS21、点線は従来の平面コイルのS11、一点鎖線は従来の平面コイルのS21をそれぞれ示している。
図3によれば、空芯コイル1は従来の平面コイルと同等のコイル面積、導線の太さ、ピッチであるにも関わらず、導線長が2倍になったため共振周波数が1/2以下に低下していることが明らかとなった。
次に、上側コイル3と下側コイル4との渦の巻く方向の違いによる電力伝送特性を電磁界シミュレーションで検証した。その結果を図4に示す。図4は、図1に示したように上側コイル3、下側コイル4ともに渦巻きが同じ方向である(順巻:例えば、上側コイル3、下側コイル4ともに同じ方向から見て渦巻きが右巻き或いは左巻きで一致している)場合と、上側コイル3、下側コイル4が互いに渦巻きが逆方向である(逆巻:例えば、同じ方向から見て上側コイル3の渦巻きが右巻きで上側コイル3の渦巻きが左巻きである)場合と、を比較したSパラメータのグラフである。また、図4の縦軸はS11およびS21の値、横軸は周波数を示し、図4の細線は順巻(図1の空芯コイル1)のS11、太線は順巻(図1の空芯コイル1)のS21、点線は逆巻のS11、一点鎖線は逆巻のS21をそれぞれ示している。
図4によれば、順巻、つまり上側コイル3、下側コイル4ともに渦巻きが同じ方向に巻かれている場合の方が、逆巻、つまり上側コイル3、下側コイル4が互いに渦巻きが逆方向に巻かれている場合よりも共振周波数が低下することが明らかとなった。これは、順巻の場合は、上側コイル3と下側コイル4に流れる電流の向きが揃うため、その電流によって導線2の周りに発生する磁界の向きも揃うが、逆巻の場合は、上側コイル3と下側コイル4に流れる電流の向きが逆向きになるため、その電流によって導線2の周りに発生する発生する磁界の向きも逆向きになり互いに打ち消しあってしまい周波数特性に悪影響を及ぼしているためである。したがって、複数のコイルを重ねて配置した場合に、複数のコイルは順巻とした方が、より共振周波数を低下させることができる。換言すれば、共振周波数を変化させずにより面積を小さくすることができる。
本実施形態によれば、上側コイル3と下側コイル4とが互いに重ねられるように配置されているとともに、上側コイル3と下側コイル4とが電気的に直列接続されているので、コイルの面積、コイルに使用する導線の太さやピッチを固定したままで導線長を延ばすことができるため、共振周波数を低下させることができる。したがって、共振周波数を維持するのであれば、1つの平面コイルを上側コイル3と下側コイル4とに分けて重ねて配置すればよく、コイルの面積を小型化することができる。また、上側コイル3と下側コイル4とは重ねて配置された際に同じ方向に巻かれているので、コイルに電流が流れた際に発生する磁界の向きが揃うため強い磁界が発生し電力の伝送特性を向上させることができる。また、上側コイルと下側コイルとが直列接続されているので、一つの導線から2つのコイルを容易に加工することができる。
なお、上述した実施形態では、空芯コイル1は上側コイル3と下側コイル4の2重構造であったが3重以上としてもよい。つまり、コイルを3つ以上重ねて配置してもよい。3重構造の場合を図5に示す。図5に示した空芯コイル10は、第1コイル11と、第1コイル11の下側に配置された第2コイル12と、第2コイル12の下側に配置された第3コイル13と、を備え、各コイルは渦巻きの中心軸が同軸になるように重ねられて配置されている。図5に示した空芯コイル10は、例えば、第1コイル11の一方の端部から電流を流した場合、第1コイル11の他方の端部、第2コイル12の一方の端部、第2コイル12の他方の端部、第3コイル13の一方の端部、第3コイル13の他方の端部と電流が流れるように各コイルが接続されている。つまり、3つのコイルが直列接続されている。そして、第1コイル11、第2コイル12、第3コイル13の渦巻きの方向は同じ方向となっている。
図6に、2重構造と3重構造を比較した電磁界シミュレーション結果のグラフを示す。図6における空芯コイル10の設定値は、図1に示したコイルとコイルの直径、導線2の直径、導線2間のピッチを同じで3重にしたものである(コイル間の間隔も同じ)。また、図6の縦軸はS11およびS21の値、横軸は周波数を示し、図6の細線は3重構造のS11、太線は3重構造のS21、点線は2重構造のS11、一点鎖線は2重構造のS21をそれぞれ示している。
図6によれば、3重構造は2重構造よりも共振周波数が低下していることが明らかとなった。したがって、多重構造(多重巻き)にすることにより同面積で共振周波数を低下させることができることが明らかとなった。
また、上述した実施形態では導体に絶縁皮膜で被覆した導線2を用いた構造であったが、それに限らず、プリント基板上にパターン化された導体で形成されたコイルであっても、プリント基板を多層構造にして各層をスルーホール・ビアなどで接続することで同様の効果を得ることができる。
なお、上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 空芯コイル
2 導線
3 上側コイル
4 下側コイル
2 導線
3 上側コイル
4 下側コイル
Claims (2)
- 平面上で導体を渦巻状に構成したコイルを備えた空芯コイルにおいて、
複数の前記コイルが前記渦巻の中心軸方向に互いに重ねられるように配置されているとともに、複数の前記コイルが電気的に直列接続されていることを特徴とする空芯コイル。 - 複数の前記コイルが重ねられて配置された際に、各々の前記コイルの前記渦巻は互いに同じ方向に巻かれていることを特徴とする請求項1に記載の空芯コイル。
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Publications (1)
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