JP2012159294A - 時計用文字板および時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供すること。
【解決手段】本発明の時計用文字板1は、平面視した際に複数個のマイクロレンズ111が規則的に配置されたマイクロレンズ層11と、マイクロレンズ111と同種の配置で、かつ、マイクロレンズ111とはピッチが異なる繰り返し模様121が設けられた装飾層12とを備えるものである。繰り返し模様121は、金属材料で構成されたものである。時計用文字板1を平面視した際に、マイクロレンズ層11と装飾層12とは重なり合うものである。時計用文字板1は、時計用文字板1を平面視した際の隣接するマイクロレンズ111の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたものとなるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、時計用文字板および時計に関する。
時計、時計用文字板は、実用品としての機能が求められるとともに、装飾品としての装飾性(美的外観)が求められる。
従来、時計用文字板としては、高級感のある外観を得るために、一般に、金属材料で構成されたものが用いられてきたが、従来の時計用文字板では、表現することのできる外観の範囲が限られており、需要者のニーズに十分に対応することができなかった。
例えば、立体感のある外観を呈する文字板を備えた時計に対するニーズは大きく、模様等のパターンと透明塗膜とを交互に複数形成して積層化した時計用文字板が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、このような時計用文字板では、時計用文字板の厚み以上の立体感を表現することができず、また、厚さの制限から、時計用文字板自体の厚さを極端に大きくすることも困難であるため、上記のようなニーズに十分に応えることができなかった。特に、腕時計のような携帯時計に適用される文字板では、特に、時計全体としての厚みについての制約が大きく、立体感に溢れた外観の実現が極めて困難であった。
特開平2−306188号公報
本発明の目的は、立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供することにある。
このような目的は下記の本発明により達成される。
本発明の時計用文字板は、平面視した際に複数個のマイクロレンズが規則的に配置されたマイクロレンズ層と、
前記マイクロレンズと同種の配置で、かつ、前記マイクロレンズとはピッチが異なる繰り返し模様が設けられた装飾層とを備え、
前記繰り返し模様が金属材料で構成されたものであり、
平面視した際に、前記マイクロレンズ層と前記装飾層とが重なり合うものであることを特徴とする。
これにより、立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を提供することができる。
本発明の時計用文字板では、前記繰り返し模様は、インクジェット法を用いて形成されたものであることが好ましい。
これにより、繰り返しパターンがより微細なパターンのものであっても、好適に形成することができ、時計用文字板の美的外観を確実に優れたものとすることができる。また、繰り返しパターンの厚みを好適に調製することができ、時計用文字板の立体感をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記繰り返し模様は、Agで構成されたものであることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、時計用文字板を平面視した際の隣接する前記マイクロレンズの中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたものとなることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記三角形は、正三角形であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、時計用文字板を平面視した際の隣接する前記マイクロレンズの中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたものとなることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記四角形は、正方形であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記マイクロレンズのレンズ面から前記装飾層の表面までの距離が100μm以上1000μm以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記マイクロレンズの焦点距離が100μm以上1000μm以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記マイクロレンズのピッチが50μm以上500μm以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記繰り返し模様の構成単位のピッチが40μm以上550μm以下であることが好ましい。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記マイクロレンズの焦点距離をL[μm]、前記マイクロレンズのレンズ面から前記装飾層の表面までの距離をL[μm]としたとき、0.5≦L/L≦1.5の関係を満足することが好ましい。
これにより、時計用文字板の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、前記マイクロレンズのピッチをPML[μm]、前記繰り返し模様の構成単位のピッチをP[μm]としたとき、0.5≦P/PML≦1.5の関係を満足することが好ましい。
これにより、時計用文字板の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計用文字板では、時計用文字板を平面視した際に、時字が設けられていない部分の少なくとも一部に、前記装飾層の前記繰り返し模様および前記マイクロレンズ層の前記マイクロレンズが設けられており、時字が設けられている部分には、前記装飾層の前記繰り返し模様および/または前記マイクロレンズ層の前記マイクロレンズが設けられていないことが好ましい。
これにより、時刻の視認性を特に優れたものとしつつ、時計用文字板の外観を特に優れたものとすることができ、実用品としての実用性と、装飾品としての美的外観とを、より高いレベルで両立することができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
本発明によれば、立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を提供すること、また、前記時計用文字板を備えた時計を提供することができる。
本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す平面図である。 図1に示す時計用文字板の断面図である。 本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す平面図である。 本発明の時計(携帯時計)の好適な実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の時計用文字板の好適な実施形態について説明する。
<時計用文字板>
(第1実施形態)
図1は、本発明の時計用文字板の第1実施形態を示す平面図、図2は、図1に示す時計用文字板の断面図である。
図に示すように、時計用文字板1は、マイクロレンズ層11と、装飾層12とを備えている。マイクロレンズ層11は、複数個のマイクロレンズ111を備えるものであり、当該マイクロレンズ111は、時計用文字板1(マイクロレンズ層11)を平面視した際に規則的に配置されたものである。装飾層12は、時計用文字板1(装飾層12)を平面視した際に規則的に配置された繰り返し模様121を有するものである。繰り返し模様121は、金属材料で構成されたものである。繰り返し模様121は、マイクロレンズ111と同種の配置で、かつ、マイクロレンズ111とは異なるピッチで設けられたものである。そして、時計用文字板1を平面視した際に、マイクロレンズ層11と装飾層12とが重なり合うものである。
時計用文字板の構成をこのようなものとすることにより、光の干渉(モアレ)を視覚的に使用し、立体感に溢れ、優れた外観を呈する時計用文字板を提供することができること、特に、観察者の錯覚を利用するにより、時計用文字板の厚みを、現実の厚み以上のものとして、観察者に認識させることができる時計用文字板を提供することができることを、本発明者は鋭意研究の結果見出した。
時計用文字板1は、マイクロレンズ層11が装飾層よりも観察者側(外表面側)に配されるようにして用いられるものである。
[マイクロレンズ層]
マイクロレンズ層11は、複数個のマイクロレンズ111が規則的に配置されたものである。
特に、本実施形態では、時計用文字板1を平面視した際の隣接するマイクロレンズ111の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたものとなるように、複数個のマイクロレンズ111が配置されている。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、図示の構成では、前記三角形が正三角形である。これにより、時計用文字板1の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
マイクロレンズ111の焦点距離は、100μm以上1000μm以下であるのが好ましく、150μm以上500μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
マイクロレンズ111のピッチ(時計用文字板1を平面視した際のピッチ)PMLは、50μm以上500μm以下であるのが好ましく、60μm以上300μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
マイクロレンズ層11は、光透過性を有する材料で構成されたものである。本発明において、「光透過性を有する」とは、可視光領域(380〜780nmの波長領域)の光の少なくとも一部を透過する性質を有することを指し、好ましくは可視光領域の光の透過率が50%以上であり、より好ましくは可視光領域の光の透過率が60%以上である。このような光の透過率は、例えば、光源として、白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用い、1000ルクス下で、測定対象の部材(または時計用文字板)と同一形状のソーラーセル(太陽電池)のみで発電した際の電流値(X)に対する、当該ソーラーセルの光源側の面に測定対象である部材(または時計用文字板)を載せた以外は、前記と同一の状態で発電した際の電流値(Y)の比率((Y/X)×100[%])を、採用することができる。以下、本明細書中において、特に断りのない限り、「光の透過率」とは、このような条件で求められる値のことを指す。
マイクロレンズ層11を構成する材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料等が挙げられるが、マイクロレンズ層11は、主としてプラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の時計用文字板1の製造に好適に適用することができる。また、マイクロレンズ層11がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板1の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、光(可視光)の透過性に優れるとともに、電波の透過性にも優れているため、マイクロレンズ層11がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板1を、ソーラー時計(太陽電池を備えた時計)、電波時計に好適に適用することができる。以下の説明では、マイクロレンズ層11が主としてプラスチック材料で構成された例を、中心に説明する。なお、本発明では、「主として」とは、対象としている部位(部材)を構成する材料のうち最も含有量の多い成分を指し、その含有量は特に限定されないが、対象としている部位(部材)を構成する材料の60wt%以上であることが好ましく、80wt%以上であることがより好ましく、90wt%以上であることがさらに好ましい。
マイクロレンズ層11を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等が挙げられ、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。特に、マイクロレンズ層11は、主として、ポリカーボネートで構成されたものであるのが好ましい。これにより、マイクロレンズ111をより透明性の高いものとすることができるとともに、マイクロレンズ111の屈折率を最適なものとすることができるため、時計用文字板1全体としての美的外観を特に優れたものとすることができる。また、時計用文字板1全体としての強度を特に優れたものとすることができるとともに、マイクロレンズ111の寸法精度をより高いものとすることができ、また、マイクロレンズ111の不本意な変形等をより確実に防止することができるため、時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。また、マイクロレンズ層11が、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂で構成されたものである場合、印刷法(特に、インクジェット法のような液滴吐出法)によるマイクロレンズ111の形成をより好適に行うことができる。
なお、マイクロレンズ層11は、プラスチック材料以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等が挙げられる。例えば、マイクロレンズ層11が着色剤を含む材料で構成されたものであると、時計用文字板1の色のバリエーションを広げることができる。
マイクロレンズ層11は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。
マイクロレンズ層11の屈折率(絶対屈折率)は、1.500以上1.650以下であるのが好ましく、1.550以上1.600以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
なお、図示の構成では、マイクロレンズ111は、略半球状をなすものであり、平面視した際の形状が円形をなす球面レンズであるが、マイクロレンズ111の形状は、特に限定されるものでなく、例えば、平面視した際の形状が俵型形状(略楕円形状、長円形状)をなすものであってもよい。
また、マイクロレンズ基板(マイクロレンズ層)11の形状、大きさは、特に限定されず、通常、製造すべき時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、マイクロレンズ基板11は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
また、マイクロレンズ基板11は、いかなる方法で成形されたものであってもよいが、マイクロレンズ基板11の製造方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形、光造形、2P法等が挙げられる。また、マイクロレンズ基板11は、例えば、マイクロレンズ111を有していない板状部材に、インクジェット法等の液滴吐出法により、マイクロレンズ111の構成材料を含む液状材料を吐出することにより、マイクロレンズ111を形成して得られたものであってもよい。また、マイクロレンズ111は、オフセット印刷、グラビア印刷等の各種印刷法を用いて形成されたものであってもよい。
[装飾層]
装飾層12は、時計用文字板1(装飾層12)を平面視した際に規則的に配置された繰り返し模様121を有するものである。そして、繰り返し模様121は、金属材料で構成されたものである。このように、繰り返し模様121が、金属材料で構成されたものであることにより、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
また、本実施形態の時計用文字板1では、装飾層(装飾板)12は、基板122上に繰り返し模様121が設けられた構成を有している。これにより、繰り返し模様121を確実に固定することができ、その結果、時計用文字板1は、長期間にわたって確実に優れた美的外観を発揮することができる。すなわち、時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
繰り返し模様121は、金属材料を含む材料で構成されたものであればよいが、繰り返し模様121中における金属材料の含有率が、60wt%以上であるのが好ましく、70wt%以上であるのがより好ましく、80wt%以上であるのがさらに好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観(高級感)をさらに優れたものとすることができる。
繰り返し模様121を構成する金属材料としては、各種金属材料(合金を含む)を用いることができるが、Agが特に好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。
また、繰り返し模様121は、マイクロレンズ111と同種の配置で、かつ、マイクロレンズ111とは異なるピッチで設けられたものである。
繰り返し模様121の構成単位のピッチ(時計用文字板1を平面視した際のピッチ)Pは、40μm以上550μm以下であるのが好ましく、50μm以上350μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
マイクロレンズ111のピッチをPML[μm]、繰り返し模様121の構成単位のピッチをP[μm]としたとき、0.5≦P/PML≦1.5の関係を満足するのが好ましく、0.7≦P/PML≦1.3の関係を満足するのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
なお、繰り返し模様121のピッチの方がマイクロレンズ111のピッチよりも小さい場合には模様が沈んで見え、一方、繰り返し模様121のピッチの方がマイクロレンズ111のピッチよりも大きい場合には模様が浮かんで見える。
繰り返し模様121の構成単位は、図示の構成では円形状をなすものであるが、いかなる形状のものであってもよく、例えば、多角形状、楕円形状、星型形状、アルファベット等の文字のほか、漫画のキャラクター等のより複雑な形状をなすものであってもよい。
繰り返し模様121は、いかなる材料で構成されたものであってもよく、例えば、各種顔料、各種染料等の着色剤や、金属材料を含む材料で構成されたものであってもよい。また、繰り返し模様121は、樹脂材料を含む材料で構成されたものであってもよい。これにより、繰り返し模様121の基板122に対する密着性を特に優れたものとすることができる。
繰り返し模様121は、いかなる方法で形成されたものであってもよく、例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、タコ印刷法、インクジェット法等の各種印刷法を用いて形成されたものであってもよく、また、基板122上に形成された膜に対してエッチング処理を施し、残存した部分を、繰り返し模様121としてもよいが、繰り返し模様121は、インクジェット法を用いて形成されたものであるのが好ましい。これにより、繰り返し模様121がより微細なパターンのものであっても、好適に形成することができ、時計用文字板1の美的外観を確実に優れたものとすることができる。また、繰り返し模様121の厚みを好適に調製することができ、時計用文字板1の立体感をさらに優れたものとすることができる。
また、繰り返し模様121は、当該繰り返し模様121に対応するパターンで開口部を有するマスクを用いた気相成膜法により形成されたものであってもよい。これにより、複数個の基板122上に、繰り返しパターンを、実質的に同一の形状を有するものとして効率よく形成することができる。これにより、時計用文字板1の生産性を特に優れたものとすることができるとともに、個体間の品質の均一性を特に優れたものとすることができ、時計用文字板1の全体としての信頼性を特に優れたものとすることができる。
基板122は、繰り返し模様121を保持する機能を有するものであればよく、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、時計用文字板1の耐久性、取扱いの容易性等から、プラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。また、基板122が光透過性を有する材料で構成されたものであると、時計用文字板1をソーラー時計(太陽電池を備えた時計)に好適に適用することができる。
基板122を構成するプラスチック材料としては、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等が挙げられ、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等として)用いることができる。特に、基板122は、主として、ポリカーボネートで構成されたものであるのが好ましい。これにより、時計用文字板1全体としての強度を特に優れたものとすることができるとともに、繰り返し模様121の不本意な変形等をより確実に防止することができるため、時計用文字板1の信頼性を特に優れたものとすることができる。
なお、基板122は、プラスチック材料以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、可塑剤、酸化防止剤、着色剤(各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を含む)、光沢剤、フィラー等が挙げられる。例えば、基板122が着色剤を含む材料で構成されたものであると、時計用文字板1の色のバリエーションを広げることができる。
基板122は、各部位でその組成が実質的に均一な組成を有するものであってもよいし、部位によって組成の異なるものであってもよい。
マイクロレンズ111のレンズ面(図2中の上側の面)から後述する装飾層12の表面(図2中の上側の面)までの距離は、100μm以上1000μm以下であるのが好ましく、150μm以上500μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
特に、本実施形態のように、時計用文字板1を平面視した際の隣接するマイクロレンズ111の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたものとなるように、複数個のマイクロレンズ111が配置されている場合、マイクロレンズ111のレンズ面(図2中の上側の面)から装飾層12の表面(図2中の上側の面)までの距離は、150μm以上500μm以下であるのが好ましく、150μm以上300μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
マイクロレンズ111の焦点距離をL[μm]、マイクロレンズ111のレンズ面から装飾層12の表面までの距離をL[μm]としたとき、0.5≦L/L≦1.5の関係を満足するのが好ましく、0.6≦L/L≦1.4の関係を満足するのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、装飾板(装飾層)12の形状、大きさは、特に限定されず、通常、製造すべき時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、装飾板12は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
時計用文字板1は、時計用文字板1を平面視した際に、時字が設けられていない部分の少なくとも一部に、繰り返し模様121およびマイクロレンズ111が設けられており、時字が設けられている部分には、繰り返し模様121および/またはマイクロレンズ111が設けられていないものであるのが好ましい。これにより、時刻の視認性を特に優れたものとしつつ、時計用文字板1の外観を特に優れたものとすることができ、実用品としての実用性と、装飾品としての美的外観とを、より高いレベルで両立することができる。
また、図示の構成では、マイクロレンズ層(マイクロレンズ基板)11と装飾層(装飾板)12とが密着している。これにより、マイクロレンズ111と繰り返し模様121との距離を一定に保つことができ、時計用文字板1の外観を安定的に優れたものとすることができる。
また、時計用文字板1は、携帯時計(例えば、腕時計)に適用されるものであるのが好ましい。携帯時計は、各種時計の中でも、特に、薄型化が要求されるものであるが、本発明によれば、時計用文字板の厚さを十分に薄いものとしつつ、時計用文字板の立体感を十分に優れたものとすることができる。すなわち、本発明の時計用文字板が携帯時計に適用された場合、本発明の効果がより顕著に発揮される。
(第2実施形態)
図3は、本発明の時計用文字板の第2実施形態を示す平面図である。以下、第2実施形態の時計用文字板について、前記実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項の説明は省略する。
本実施形態の時計用文字板1では、時計用文字板1を平面視した際の隣接するマイクロレンズ111の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたものとなっている。そして、これに対応するように、繰り返し模様121の配置パターンも、時計用文字板1を平面視した際の隣接する繰り返し模様121の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたものとなっている。このように、本発明においては、マイクロレンズおよび繰り返し模様の配置パターンは、第1実施形態で説明したようなものに限定されず、本実施形態のような配置パターンであっても、前述したのと同様な効果が得られる。また、本実施形態のような配置パターンであると、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
また、図示の構成では、前記四角形が正方形であるである。これにより、時計用文字板1の美的外観をさらに優れたものとすることができる。
特に、本実施形態のように、時計用文字板1を平面視した際の隣接するマイクロレンズ111の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたものとなるように、複数個のマイクロレンズ111が配置されている場合、マイクロレンズ111のレンズ面(図2中の上側の面)から装飾層12の表面(図2中の上側の面)までの距離は、100μm以上1000μm以下であるのが好ましく、250μm以上600μm以下であるのがより好ましい。これにより、時計用文字板1の外観をより立体感に溢れるものとすることができ、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
<時計>
次に、上述したような本発明の時計用文字板を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。上述したように、本発明の時計用文字板は、立体感に溢れ、優れた外観を呈するものであり、特に、観察者の錯覚を利用するにより、時計用文字板の厚みを、現実の厚み以上のものとして、観察者に認識させることができるものであり、装飾性(美的外観)に優れたものである。また、装飾層12、基板122等の材料の選択等により、上記のような優れた外観を確保しつつ、時計用文字板1全体としての光透過性を優れたものとすることができる。このため、このような時計用文字板を備えた本発明の時計は、ソーラー時計としての求められる要件を十分に満足することができる。なお、本発明の時計を構成する時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図4は、本発明の時計(腕時計)の好適な実施形態を示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)82と、裏蓋83と、ベゼル(縁)84と、ガラス板(カバーガラス)85とを備えている。また、ケース82内には、前述したような本発明の時計用文字板1と、太陽電池94と、ムーブメント81とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。時計用文字板1は、太陽電池94と、ガラス板(カバーガラス)85との間に設けられており、マイクロレンズ層11が、ガラス板(カバーガラス)85側を向くように配置されている。
ガラス板85は、通常、透明性の高い透明ガラスやサファイア等で構成されている。これにより、本発明の時計用文字板1の審美性を十分に発揮させることができるとともに、太陽電池94に十分な光量の光を入射させることができる。
ムーブメント81は、太陽電池94の起電力を利用して、指針を駆動する。
図4中では省略しているが、ムーブメント81内には、例えば、太陽電池94の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
また、ムーブメント81は、図示しない電波受信用のアンテナを備えている。そして、受信した電波を用いて時刻調整等を行う機能を有している。
太陽電池94は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池94で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池94は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴82には巻真パイプ86が嵌入・固定され、この巻真パイプ86内にはりゅうず87の軸部871が回転可能に挿入されている。
胴82とベゼル84とは、プラスチックパッキン88により固定され、ベゼル84とガラス板85とはプラスチックパッキン89により固定されている。
また、胴82に対し裏蓋83が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)93には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)92が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部93が液密に封止され、防水機能が得られる。
りゅうず87の軸部871の途中の外周には溝872が形成され、この溝872内にはリング状のゴムパッキン(りゅうずパッキン)91が嵌合されている。ゴムパッキン91は巻真パイプ86の内周面に密着し、該内周面と溝872の内面との間で圧縮される。この構成により、りゅうず87と巻真パイプ86との間が液密に封止され防水機能が得られる。なお、りゅうず87を回転操作したとき、ゴムパッキン91は軸部871と共に回転し、巻真パイプ86の内周面に密着しながら周方向に摺動する。
上記のような携帯時計(腕時計)は、各種時計の中でも特に、薄型化が求められるものであるため、時計用文字板の薄型化と優れた美的外観との両立を図ることができる本発明をより好適に適用することができる。
なお、上記の説明では、時計の一例として、ソーラー電波時計としての腕時計(携帯時計)を挙げて説明したが、本発明は、腕時計以外の携帯時計、置時計、掛け時計等の他の種類の時計にも同様に適用することができる。また、本発明は、ソーラー電波時計を除くソーラー時計や、ソーラー電波時計を除く電波時計等、いかなる時計にも適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記のようなものに限定されるものではない。
例えば、本発明の時計用文字板、時計では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。例えば、各種印刷法により形成された印刷部を有するものであってもよい。また、マイクロレンズ層および/または装飾層の表面には、少なくとも1つの層が設けられていてもよい。このような層は、例えば、時計用文字板の使用時等において除去されるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、マイクロレンズ層には、同一のパターンでマイクロレンズが設けられている場合について代表的に説明したが、マイクロレンズ層は、マイクロレンズの配置パターンの異なる複数の領域を有するものであってもよい。同様に、装飾層には、同一のパターンで繰り返し模様が設けられている場合について代表的に説明したが、装飾層は、繰り返し模様の配置パターンの異なる複数の領域を有するものであってもよい。また、装飾層は、繰り返し模様の構成単位の形状が異なる複数の領域を有するものであってもよい。
また、前述した実施形態では、時計用文字板を平面視した際に、時字が設けられている部分には、繰り返し模様および/またはマイクロレンズが設けられていない場合について中心的に説明したが時計用文字板を平面視した際に、時字が設けられている部分に、繰り返し模様およびマイクロレンズが設けられていてもよい。
また、前述した実施形態では、マイクロレンズ層が、マイクロレンズとして凸レンズを備えるものである場合について代表的に説明したが、マイクロレンズは、装飾層の設けられた面側で焦点を結ぶものであればよく、凹レンズであってもよい。
また、前述した実施形態では、繰り返し模様は、基板の表面に設けられたものとして説明したが、繰り返し模様は、マイクロレンズ層の表面に直接設けられたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、マイクロレンズを備えるマイクロレンズ層と、繰り返し模様を備える装飾層とが、密着した構成である場合について代表的に説明したが、マイクロレンズ層と装飾層とは、密着していなくてもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.時計用文字板の製造
以下に示すような方法で、各実施例および各比較例について、時計用文字板(腕時計用文字板)を製造した。
(実施例1)
まず、ポリカーボネート(絶対屈折率:1.585)を用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより、半球状のマイクロレンズが複数個形成されたマイクロレンズ基板を得た。得られたマイクロレンズ基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:250μmであった。また、得られたマイクロレンズ基板は、一方の主面である第1の面の全体にわたって(ただし、時字を形成すべき部位を除く)、マイクロレンズが設けられたものであった。また、得られたマイクロレンズ基板は、マイクロレンズ基板を平面視した際の隣接するマイクロレンズの中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の正三角形が規則的に配置されたものであった(図1参照)。マイクロレンズの焦点距離は、250μmであった。マイクロレンズのピッチPMLは、120μmであった。また、マイクロレンズ基板は、第1の面とは反対側の主面である第2の面が平坦で、第1の面の表面粗さRaが0.07μmであった。
その後、マイクロレンズ基板の第1の面のマイクロレンズが設けられていない領域に、時字、マークを接着剤で貼り付けた。
次に、ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより平板状の基板を得た。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:250μmであった。また、得られた基板は、両側の主面が平坦で、これらの表面粗さRaが0.07μmであった。
上記のようにして得られた基板の一方の主面である第1の面にインクジェット法により、アクリル系樹脂とAg粒子とを含むインクを用いて、多数個の円形状の構成単位が規則的に配置されてなる繰り返し模様を形成し、装飾板を得た。形成された繰り返し模様は、基板を平面視した際の隣接する構成単位(円)の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の正三角形が規則的に配置されたものであった(図1参照)。また、繰り返し模様中における金属材料の含有率は、95wt%であった。繰り返し模様の構成単位のピッチPは、115μmであった。ただし、最終的に得られる時計用文字板を平面視した際に、時字と重なり合う領域には、繰り返し模様を形成しなかった。
その後、マイクロレンズ基板の第2の面と、装飾板の第1の面とが接触するように重ね合わせることにより、時計用文字板を得た。
(実施例2〜13)
マイクロレンズ基板、装飾板の条件を表1に示すものとなるようにした以外は、前記実施例1と同様にして、腕時計用文字板を製造した。
(比較例1)
マイクロレンズ基板を製造せず、装飾板のみで構成されるものとした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。なお、装飾板に対しては、実施例1においてマイクロレンズ基板に対して行ったのと同様にして、時字、マークの貼り付けを行った。
(比較例2)
装飾板を製造せず、マイクロレン基板のみで構成されるものとした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例3)
繰り返しパターン形成用のインクとして、アクリル系樹脂と顔料としてのC.I.ピグメントレッド254とを含むインクを用いた以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例4)
インクジェット法により、アクリル系樹脂とAg粒子とを含むインクを用いて、装飾板の第2の面に、多数個の円形状の構成単位が規則的に配置されてなる繰り返し模様を設け、その後、装飾板の第1の面に対して、実施例1においてマイクロレンズ基板に対して行ったのと同様にして、時字、マークの貼り付けを行った以外は、前記比較例1と同様にして時計用文字板を製造した。装飾板の第2の面に設けられた繰り返し模様は、基板を平面視した際の隣接する構成単位(円)の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の正三角形が規則的に配置されたものであり、当該繰り返し模様の構成単位のピッチPは、115μmであった。
(比較例5)
基板の厚さを500μmに変更した以外は、前記比較例4と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例6)
まず、ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより平板状の基板を得た。得られた基板は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:100μmであった。
上記のようにして得られた基板の一方の主面である第1の面の全面に、アクリル系樹脂とAg粒子とを含むインクを用いて、印刷層を形成した。
次に、印刷層の全面に、未硬化のアクリル系樹脂を付与し、さらに、熱硬化させ、透明塗膜を形成した。透明塗膜の厚さは、50μmであった。
その後、透明塗膜の表面に、インクジェット法により、アクリル系樹脂とAg粒子とを含むインクを用いて、多数個の円形状の構成単位が規則的に配置されてなる繰り返し模様を形成した。形成された繰り返し模様は、基板を平面視した際の隣接する構成単位(円)の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の正三角形が規則的に配置されたものであった。繰り返し模様の構成単位のピッチPは、110μmであった。ただし、最終的に得られる時計用文字板を平面視した際に、時字と重なり合う領域には、繰り返し模様を形成しなかった。
その後、上記と同様にして、透明塗膜および繰り返し模様の形成を繰り返し行い、全体の厚さが500μmとなるようにした。このとき、積層された複数の繰り返し模様の層のうち2層が、基板を平面視した際に、完全に重なり合うことがないように配置した。
その後、前記積層体の表面に、時字、マークの貼り付けを行うことにより時計用文字板を得た。
各実施例および各比較例の時計用文字板の構成を表1にまとめて示す。なお、表中、マイクロレンズの焦点距離をL[μm]、マイクロレンズのレンズ面から装飾層の表面までの距離をL[μm]、マイクロレンズのピッチをPML[μm]、繰り返し模様の構成単位のピッチをP[μm]で示した。また、表中、ポリカーボネートをPCで示し、ポリエステル系樹脂をPEs、アクリル系樹脂をAc、C.I.ピグメントレッド254をPR254で示した。なお、表1中、マイクロレンズ、繰り返し模様についての「配置パターン」の欄には、図1に示すように、時計用文字板を平面視した際の隣接するマイクロレンズまたは繰り返し模様の構成単位の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたパターンを「a」で示し、図3に示すように、時計用文字板を平面視した際の隣接するマイクロレンズまたは繰り返し模様の構成単位の中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたパターンを「b」で示した。また、繰り返し模様の形成方法については、インクジェット法によるものを「IJ」で示し、形成すべき繰り返しパターンと同一のパターンで開口部を有するステンレス鋼製のマスクを用いたスパッタリングによるものを「SP」で示した。また、時計用文字板の各部位は、いずれも、表1に示す成分を主成分として構成されたものであり、それ以外の成分の含有率が0.1wt%未満であった。
Figure 2012159294
2.腕時計用文字板の外観評価(立体感の評価)
2−1.立体感の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、時字が設けられた面側から目視による観察を行い、これらの外観を以下の7段階の基準に従い、評価した。
A:立体感に溢れた極めて優れた外観を有している。
B:立体感に溢れた非常に優れた外観を有している。
C:立体感のある優れた外観を有している。
D:立体感のある良好な外観を有している。
E:立体感が不十分で外観がやや不良。
F:立体感に劣り外観が不良。
G:立体感に劣り外観が極めて不良。
2−2.光沢感(高級感)の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、時字が設けられた面側から目視による観察を行い、これらの外観を以下の6段階の基準に従い、評価した。
A:高級感に溢れた光沢を有し、極めて優れた外観を有している。
B:高級感に溢れた光沢を有し、非常に優れた外観を有している。
C:高級感のある光沢を有し、優れた外観を有している。
D:高級感のある光沢を有し、良好な外観を有している。
E:高級感(光沢感)が不十分で外観がやや不良。
F:高級感(光沢感)に劣る。
3.腕時計用文字板の光透過性評価
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各腕時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に、腕時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の5段階の基準に従い、評価した。光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。なお、各実施例および各比較例の時計用文字板については、時字が設けられた面が白色蛍光灯(光源)側を向くように、太陽電池に重ね合わせた。
A:40%以上。
B:32%以上40%未満。
C:25%以上32%未満。
D:17%以上25%未満。
E:17%未満。
4.電波透過性の評価
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
次に、時計ケース内に、腕時計用内部モジュール(ムーブメント)および、腕時計用文字板を組み込み、この状態での電波の受信感度を測定した。このとき、各実施例および各比較例の時計用文字板については、時字が設けられた面が外表面側を向くようにした。
腕時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、腕時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の4段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、腕時計用文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
A:感度の低下が認められない(検出限界以下)。
B:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
C:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
D:感度の低下が1.0dB以上。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2012159294
表2から明らかなように、本発明の時計用文字板は、いずれも立体感に溢れた優れた美的外観を有していた。また、本発明の時計用文字板は、光の透過性、電波の透過性にも優れていた。これに対し、比較例では、満足な結果が得られなかった。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図4に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
1…時計用文字板 11…マイクロレンズ層(マイクロレンズ基板) 111…マイクロレンズ 12…装飾層(装飾板) 121…繰り返し模様 122…基板 94…太陽電池 81…ムーブメント 82…胴(ケース) 83…裏蓋 84…ベゼル(縁) 85…ガラス板(カバーガラス) 86…巻真パイプ 87…りゅうず 871…軸部 872…溝 88…プラスチックパッキン 89…プラスチックパッキン 91…ゴムパッキン(りゅうずパッキン) 92…ゴムパッキン(裏蓋パッキン) 93…接合部(シール部) 100…腕時計(携帯時計) PML…ピッチ P…ピッチ

Claims (15)

  1. 平面視した際に複数個のマイクロレンズが規則的に配置されたマイクロレンズ層と、
    前記マイクロレンズと同種の配置で、かつ、前記マイクロレンズとはピッチが異なる繰り返し模様が設けられた装飾層とを備え、
    前記繰り返し模様が金属材料で構成されたものであり、
    平面視した際に、前記マイクロレンズ層と前記装飾層とが重なり合うものであることを特徴とする時計用文字板。
  2. 前記繰り返し模様は、インクジェット法を用いて形成されたものである請求項1に記載の時計用文字板。
  3. 前記繰り返し模様は、Agで構成されたものである請求項1または2に記載の時計用文字板。
  4. 時計用文字板を平面視した際の隣接する前記マイクロレンズの中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の三角形が規則的に配置されたものとなる請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用文字板。
  5. 前記三角形は、正三角形である請求項4に記載の時計用文字板。
  6. 時計用文字板を平面視した際の隣接する前記マイクロレンズの中心を直線で結んだ場合に、当該直線により複数個の四角形が規則的に配置されたものとなる請求項1ないし5のいずれかに記載の時計用文字板。
  7. 前記四角形は、正方形である請求項6に記載の時計用文字板。
  8. 前記マイクロレンズのレンズ面から前記装飾層の表面までの距離が100μm以上1000μm以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の時計用文字板。
  9. 前記マイクロレンズの焦点距離が100μm以上1000μm以下である請求項1ないし8のいずれかに記載の時計用文字板。
  10. 前記マイクロレンズのピッチが50μm以上500μm以下である請求項1ないし9のいずれかに記載の時計用文字板。
  11. 前記繰り返し模様の構成単位のピッチが40μm以上550μm以下である請求項1ないし10のいずれかに記載の時計用文字板。
  12. 前記マイクロレンズの焦点距離をL[μm]、前記マイクロレンズのレンズ面から前記装飾層の表面までの距離をL[μm]としたとき、0.5≦L/L≦1.5の関係を満足する請求項1ないし11のいずれかに記載の時計用文字板。
  13. 前記マイクロレンズのピッチをPML[μm]、前記繰り返し模様の構成単位のピッチをP[μm]としたとき、0.5≦P/PML≦1.5の関係を満足する請求項1ないし12のいずれかに記載の時計用文字板。
  14. 時計用文字板を平面視した際に、時字が設けられていない部分の少なくとも一部に、前記装飾層の前記繰り返し模様および前記マイクロレンズ層の前記マイクロレンズが設けられており、時字が設けられている部分には、前記装飾層の前記繰り返し模様および/または前記マイクロレンズ層の前記マイクロレンズが設けられていない請求項1ないし13のいずれかに記載の時計用文字板。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
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