JP2012160224A - 対物レンズおよびそれを用いた光ピックアップ装置、対物レンズの製造方法 - Google Patents

対物レンズおよびそれを用いた光ピックアップ装置、対物レンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金型を用いて好適に製造することを可能とする対物レンズおよびそれを備えた光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】本発明の対物レンズは、中央部からBD規格、DVD規格およびCD規格のレーザー光を集光する第1領域F1、DVD規格およびCD規格のレーザー光を集光する第2領域F2および、BD規格およびDVD規格のレーザー光を集光する第3領域F3を備えている。そして、第1領域F1に設けられる第1輪帯段差51Aを、他の領域に設けられる輪帯段差よりも段差量を大きくしている。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形性が向上された対物レンズおよびそれを用いた光ピックアップ装置に関する。さらに本発明は、この様な対物レンズの製造方法に関する。
従来から、光ディスクの読出し及び書込には、ガラスまたはプラスチック材料を金型で所定に成形した対物レンズが用いられている。
特許文献1に開示されたプラスチック材料からなる対物レンズの製造方法では、図2およびその説明箇所等を参照すると、金型部11および金型部12から成る金型を用意し、この金型の内部に樹脂材料を注入することにより、所定形状を備えた対物レンズを成形している。ここで、金型部11および金型部12の内壁の形状は、成形される対物レンズのレンズ面形状に即した形状を備えている。
一方、光ピックアップ装置に必要とされる部品点数を削減するために、複数の規格のレンズ面を対応する光ディスクに集光する互換レンズが開発されている。例えば、BD(Blu−ray Disc)規格、DVD(Digital Versatile Disc)規格およびCD(Compact Disc)規格のレーザー光を、対応する規格の光ディスクに集光する互換対物レンズが開発されている。
特開2007−196665号公報
しかしながら、上記した金型を用いた対物レンズの製造方法では射出成形が容易でない問題があった。
具体的には、互換対物レンズのレンズ面には、光ディスクの情報記録層を被覆する被覆層の厚みに関連して発生する球面収差を補正するために、輪帯段差が設けられている。従って、この様な輪帯段差を備える互換対物レンズを射出成形で成形するためには、金型の内壁に、対物レンズの輪帯段差の形状に即した段差部を設ける必要がある。しかしながら、段差量が大きい段差部を金型の内壁に設けると、金型の内部で樹脂材料等を硬化させる際の硬化収縮により、射出成形された対物レンズの輪帯段差と、金型の段差部が過度に嵌合してしまう。このようになると、対物レンズを金型から離型させることが困難になる問題があった。更に、上記した硬化収縮量の度合いが大きいと、金型の段差部に嵌合した対物レンズの輪帯段差が変形あるいは破損してしまい、対物レンズの光学的特性が劣化する恐れもある。
更にまた、対物レンズの搬送工程や取付工程等において、対物レンズの外側に配置される輪帯段差は、内側に配置される輪帯段差よりも衝撃等が作用やすい条件にある。従って、対物レンズの外側に段差量が大きい輪帯段差を配置すると、衝撃等の外力が対物レンズに作用した場合、輪帯段差に発生する変形量も大きくなり、対物レンズの特性が大きく劣化してしまう恐れがある。
本発明は上記した問題を鑑みてなされたものである。本発明の目的は、金型を用いて好適に製造することを可能とする対物レンズおよびそれを備えた光ピックアップ装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、このような対物レンズの製造方法を提供することにある。
本発明は、第1波長を有する第1レーザー光を第1光ディスクの情報記録層に集光させ、前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2レーザー光を、第2光ディスクの情報記録層に集光させ、前記両レーザー光よりも長い第3波長を有する第3レーザー光を、第3光ディスクの情報記録層に集光させる、対物レンズであり、前記対物レンズの中央部付近に配置された領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する光ディスクの前記情報記録層に集光し、第1輪帯段差が設けられた第1共用領域と、前記第1共用領域よりも外側に配置された領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する光ディスクの前記情報記録層に集光し、第2輪帯段差が設けられた第2共用領域と、を備え、前記第1共用領域に設けられる第1輪帯段差の段差量が、前記第2共用領域に設けられる第2輪帯段差の段差量よりも大きいことを特徴とする。
本発明の光ピックアップ装置は、この様な構成の対物レンズを備えたものである。
本発明は、互いに対向する第1レンズ面と第2レンズ面とを備え、前記第1レンズ面に複数の輪帯段差を備えた対物レンズを製造する対物レンズの製造方法であり、前記第1レンズ面に対応した形状の内壁を備えた第1金型と、前記第2レンズ面に対応した形状の内壁を備えた第2金型とを当接させてキャビティを構成し、前記キャビティの内部で前記対物レンズの材料を硬化させる工程と、前記第1金型と前記第2金型とを離型させて対物レンズを取り出す工程と、を備え、前記第1金型の前記内壁は、前記対物レンズの前記第1レンズ面に設けられる複数の輪帯段差に対応した段差部を有し、前記第1金型の内壁で内側に配置される前記段差部の段差量を、前記第1金型の内壁で外側に設けられる前記段差部の段差量よりも大きくすることを特徴とする。
本発明では、波長が異なる複数のレーザー光を集光する共用領域を複数個有し、中央付近の第1共用領域に設けられる第1輪帯段差の段差量を、外側に配置される第2共用領域に設けられる第2輪帯段差の段差量よりも大きくしている。このようにすることで、金型を用いて射出成形の際に発生する収縮量は外側よりも内側の領域の方が小さいので、大きな段差量を備えた第1輪帯段差に作用する応力が小さくなり、第1輪帯段差の変形や破壊が防止される。
本発明の対物レンズを示す図であり、(A)は対物レンズを示す断面図であり、(B)は対物レンズに設けられる各領域を説明するための表であり、(C)−(E)は輪帯段差を示す断面図である。 本発明の対物レンズの他の形態を示す図であり、(A)は他の形態の対物レンズを示す断面図であり、(B)はこの対物レンズが光ピックアップ装置に組み込まれた状態を示す図である。 本発明の対物レンズがレーザー光を集光する状態を示す図であり、(A)はBD規格のレーザー光を集光する状態を示し、(B)はDVD規格のレーザー光を集光する状態を示し、(C)はCD規格のレーザー光を集光する状態を示す。 (A)〜(D)は、本発明の対物レンズの特性および形状を決定する際に用いられるパラメータを示す表であり、(E)は(A)等に示すパラメータを説明する図である。 本発明の形状を決定する際に用いられるパラメータを示す表であり、(A)は輪帯が設けられるレンズ面の形状を規定するパラメータを示し、(B)は輪帯が形成されないレンズ面を規定するパラメータを示す。 本発明の対物レンズに備えられる輪帯段差を示す図であり、(A)は第1領域F1に設けられる輪帯段差を示す断面図であり、(B)は第2領域F2に設けられる輪帯段差を示す断面図である。 本発明の対物レンズに設けられる輪帯段差の段差量と残留収差との関係を示す表である。 本発明の対物レンズの製造方法を示す図であり、(A)は製造される対物レンズを示す断面図であり、(B)は金型を用いて射出成形を行う状態を示す断面図であり、(C)−(E)は金型に設けられる段差部を示す断面図である。 本発明の対物レンズを備えた光ピックアップ装置を示す図である。
図1を参照して、本形態に係る対物レンズ10を説明する。図1(A)は対物レンズ10を全体的に示す断面図であり、図1(B)は対物レンズ10に形成される各領域の特性を示す表であり、(C)から(E)は輪帯段差の形状を示す断面図である。
対物レンズ10は、第1レンズ面10Aと第2レンズ面10Bとを備えており、使用状況下に於いては第1レンズ面10A側から第2レンズ面10Bを通過するようにレーザー光は照射される。
対物レンズ10の材料としては、樹脂材料またはガラスが採用される。ここで、樹脂材料としては、ポリオレフィン樹脂(環状オレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー)が採用さる。また、樹脂材料としては、PMMA樹脂(アクリル樹脂)、PC樹脂(ポリカーボネート)等も採用可能である。
対物レンズ10は、波長の異なる複数のレーザー光を光ディスクの情報記録層に集光する。具体的には、対物レンズ10は、BD(Blu−ray Disc)規格、DVD(Digital Versatile Disc)規格およびCD(Compact Disc)規格のレーザー光を、各規格に対応する光ディスクの情報記録層に集光する。
ここで、BD規格のレーザー光の波長は青紫色(青色)波長帯395nm〜420nm(例えば405nm)であり、DVD規格のレーザー光の波長は赤色波長帯645nm〜675nm(例えば、655nm)であり、CD規格のレーザー光の波長は赤外波長帯765nm〜805nm(例えば785nm)である。また、対物レンズ10に入射するレーザー光は、無限光または弱有限光である。無限光は、単層の情報記録層を備える各規格の光ディスクに適用される。弱有限光のレーザー光は、多層の情報記録層を備えるBD規格またはDVD規格の光ディスクに使用される。
図1(A)を参照して、対物レンズ10は、非球面部13Aとその周囲のフランジ部13Bから成る。非球面部13Aは、入射したレーザー光の集光に寄与する部位であり、第1レンズ面10Aと、第2レンズ面10Bとを備えている。
フランジ部13Bは、非球面部13Aを取り囲むように形成された部位であり、対物レンズ10を光ピックアップ装置のレンズホルダーに取り付ける際に、フランジ部13Bに接着材を塗布して固着する。この様な形状の対物レンズ10は、金型を用いた射出成形により成形され、この事項は図8を参照して後述する。ここで、フランジ部13Bの上面周辺部は、外側が下方に下がる段差形状を呈している。これにより、図8を参照して後述する射出成形により対物レンズを成形する際に、フランジ部13Bの上面が金型から離型しやすくなる。
対物レンズ10の第1レンズ面10Aは、中央部付近に設けられた共用領域11Aと、この共用領域11Aを囲むように配置された輪帯状の専用領域11Bとを備えている。共用領域11Aは、BD規格、DVD規格およびCD規格のレーザー光の中の2以上を、対応する光ディスクの情報記録層に集光する。共用領域11Aは下記する第1領域F1、第2領域F2および第3領域F3とを含む。専用領域11Bは、BD規格またはDVD規格のレーザー光を、対応する光ディスクの情報記録層に集光する。専用領域11Bは、下記する第4領域F4、第5領域F5および第6領域F6を含む。
第1領域F1は、対物レンズ10の第1レンズ面10Aの中央部付近に配置された円形の領域であり、BD規格、DVD規格およびCD規格のレーザー光を、対応する光ディスクの情報記録層に集光する。また、第1領域F1は、対物レンズ10の中心から0.5928mmまでの領域に円形に形成されており、輪帯段差により区分される輪帯が形成される。ここでは、プラスの段差量を有する輪帯段差が形成されている。本形態では、輪帯段差量は対物レンズ10に入射するレーザー光の進行方向をプラスとして表している。従って、プラスの段差量を有する輪帯段差が設けられた場合、その段差の外側で対物レンズ10が薄くなる。
第1領域F1に形成される輪帯段差量Dは、以下の式1により算出される。
式1・・・・・D=m・λ/(n−1)
ここで、mは定数であり、nは対物レンズの屈折率であり、λはレーザー光の波長である。尚、実際の対物レンズ10の設計に用いられる詳細な値は図4および図5を参照して後述する。
第1領域F1に形成される輪帯段差の段差量Dの算出に用いられる波長λとして、BD規格のレーザー光の波長(405nm)を採用している。これにより、段差の有無はBDのレーザー光の実質的な波面収差に影響を及ぼさない。一方、DVD規格のレーザー光に対しては、輪帯段差を設けることによる位相ズレは、波長の整数倍ではない。従って、第1領域F1に輪帯段差を設けることにより、DVD規格のレーザー光では色収差が発生し、この色収差により光ディスクの被覆層で発生する球面収差が補正される。これにより本形態では、DVD規格のレーザー光で発生する実質的な収差が低減されている。
更に、図1(C)を参照して、第1領域F1に設けられる第1輪帯段差51Aの段差量E1は、他の共用領域(第2領域F2、第3領域F3)に設けられる輪帯段差よりも大きくなっている。一例として、図1(C)に示す第1領域F1の段差量E1は0.0060mm程度であり、図1(D)に示す第2領域F2に設けられる第2輪帯段差51Bの段差量E2は0.0014mm程度であり、図1(E)に示す第3領域F3に設けられる第3輪帯段差51Cの段差量E3は、0.0026mm程度である。このように、球面収差を補正するために設けられる輪帯段差の中で、最も段差量が大きいものを中心寄りに配置することにより、背景技術の欄にて述べた射出成形時の問題が回避される。この事項は図8を参照して後述する。
更にまた、図1(C)を参照して、第1輪帯段差51Aの断面形状は、輪帯段差よりも外側の対物レンズの厚みが内側よりも薄くなるような形状である。換言すると、第1輪帯段差51A付近の対物レンズ10の形状は、所謂「なで肩」の如き形状を呈しており、鋭利に外部に向かって突出する形状ではない。このことによっても、上記した背景技術の問題が回避される。
第2領域F2は、第1領域F1に隣接してその周囲を囲む輪帯状の領域(R=0.5928mm〜0.932mm)であり、DVD規格およびCD規格のレーザー光を対応する規格の光ディスクの情報記録面に集光してスポットを形成する。ここで、第2領域F2でDVD規格およびCD規格のレーザー光が集光するポイントは、第1領域F1でこれらのレーザー光が集光するポイントと同じである。即ち、各領域にてワーキングディスタンスが一致している。この事項は下記する各領域で同様である。尚、この領域に入射したBD規格のレーザー光は、スポットの形成には寄与しない。
第2領域F2にも複数の輪帯が設けられており、各輪帯同士の間に設けられる輪帯段差の段差量はDVD規格のレーザー光の波長から算出されている。これにより、色収差が発生し、この色収差によりCD規格のレーザー光に発生する球面収差が補正される。また、輪帯段差の有無は、基本的にはDVD規格のレーザー光に発生する収差には影響を及ぼさない。更に本形態では、第2領域F2を通過するBD規格のレーザー光をスポット形成に寄与させないことで、光学的超解像を実現しているが、この事項は図3(A)を参照して後述する。
図1(D)を参照して、ここでは、第2領域F2には、マイナスの段差量を有する第2輪帯段差51Bが形成され、輪帯段差よりも外側の対物レンズが厚くなる断面形状となる。第2輪帯段差51Bの段差量がマイナスとなる理由は、CD規格のレーザー光に発生する球面収差を色収差にて補正するためである。
本形態では、第1領域F1と第2領域F2との間に輪帯段差が設けられている。これは、BD規格およびDVD規格のレーザー光で収差が最適化される第1領域F1の最外周部の位置と、DVD規格およびCD規格のレーザー光で収差が最適化される第2領域F2の最内周部との位置が合致しないからである。なお、この様な輪帯段差は、他の領域同士の間にも設けられる。また、この領域同士の間に設けられる輪帯段差に関しても、最も段差量が大きものを中心に近い位置に配置されており、これにより対物レンズを良好に射出成形することができる。
第3領域F3は、第2領域F2に隣接してその周囲を囲む輪帯状の領域(R=0.932mm〜1.013mm)であり、BD規格およびDVD規格のレーザー光を対応する光ディスクの情報記録層に集光してスポットを形成する。第3領域F3に入射したCD規格のレーザー光はスポット形成には寄与しない。同様に、第3領域F3よりも外側の領域に入射したCD規格のレーザー光も、スポット形成には寄与しない。
第3領域F3には3個の輪帯が設けられており、各輪帯同士の間に形成される段差の段差量は、第1領域F1と同様に、BD規格の波長を用いて算出される。従って、この領域に於いても、輪帯段差を設けることにより発生する色収差により、DVD規格のレーザー光に発生する球面収差が補正される。
図1(E)を参照して、第3領域F3に設けられる第3輪帯段差51Cの段差量E3の段差量E3は、中央付近に設けられる第1輪帯段差51Aよりも小さく成っている。また、第3輪帯段差51Cの段差量はマイナスの値であるので、その形状は第2輪帯段差51Bと同様である。
第4領域F4は、第3領域を囲む輪帯状の領域(R=1.013mm〜1.08mm)であり、BD規格のレーザー光のみを対応する規格の光ディスクの情報記録層に集光してスポットを形成する。第4領域F4に照射されたDVD規格およびCD規格のレーザー光は、スポット形成には寄与しない。従って、BD規格以外の規格(DVD規格およびCD規格)のレーザー光で発生する球面収差を考慮する必要が無く、輪帯段差は設けられていない。このことから、第4領域F4は段差の無い連続する面形状を呈している。この事項は、特定の規格のレーザー光のみを集光する以下の第5領域F5および第6領域F6も同様である。更に、第4領域F4は、他の規格のレーザー光との兼ね合いを考慮する必要が無いので、発生する収差の量を極めて小さくすることができる。このようなBD規格のみの領域を設けることにより、対物レンズ10全体でBD規格のレーザー光に発生する収差が改善される。
第5領域F5は、第4領域F4を囲む輪帯状の領域(R=1.08mm〜1.200mm)であり、DVD規格のレーザー光のみを集光してスポットを形成する。この領域に集光されたBD規格およびCD規格のレーザー光は、スポット形成には寄与しない。DVD規格のレーザー光のみを集光させる専用領域である第5領域F5を設けることにより、DVD規格のレーザー光で収差が改善される。この理由は、第4領域F4の場合と同様である。
第6領域F6は、第5領域F5を囲む輪帯状の領域(R=1.200mm〜1.510mm)であり、第4領域F4と同様にBD規格のレーザー光のみを集光させる領域である。対物レンズ10の最外周部に、BD規格のレーザー光を集光させる専用領域を配置することにより、BD規格のレーザー光で発生する収差が全体として更に小さくなる。
ここで、専用領域である第4領域F4−第6領域F6には輪帯段差が設けられていないが、これらの何れかまたは複数に輪帯段差を設けても良い。この場合、設けられる輪帯段差の段差量は、上記した第1輪帯段差51Aよりも小さくする。
図2(A)は他の形態の対物レンズ10を示す断面図である。この図に示す対物レンズ10の構成は図1に示したものと基本的には同様であり、相違点はフランジ部13Bの形状にある。図1(A)に示した対物レンズ10では、フランジ部13Bは下方に突出する形状を呈していた。一方、この図に示す対物レンズ10では、フランジ部13Bは、下方および上方の両方に突出する形状を備えている。これにより、フランジ部13Bの上端部分の位置を変化させることにより、対物レンズが光ピックアップ装置に組み込まれた際の、対物レンズ10と光ディスクとの距離を調整できる利点がある。
図2(B)を参照すると、対物レンズ10のフランジ部13Bの上面が、光ピックアップ装置の台座18に当接するように固着されている。これにより、対物レンズ10と光ディスク53との距離が決定される。
また、対物レンズ10を固着させるための接着材21は、フランジ部13Bの側面と、台座18の下面との間に塗布されている。接着材21は、フランジ部13Bの上面と台座18の取付面との間に塗布することも可能ではあるが、そのようにすると、対物レンズ10が傾く恐れがある。本形態のように、フランジ部13Bの側面に接着材21を塗布することで、対物レンズ10が傾くことが抑制される。
図3を参照して、各規格のレーザー光が対物レンズ10で集光される状態を説明する。ここで、図3(A)はBD規格のレーザー光を対物レンズ10で光ディスク12Aに集光する状態を示す断面図であり、図3(B)はDVD規格に関する同様の断面図であり、図3(C)はCD規格に関する同様の断面図である。ここで、図3の各図では、スポットを形成するレーザー光が通過する部分をハッチングにて示している。一方、スポット形成には寄与しない領域にはハッチングを施していない。
図3(A)を参照して、上方から照射されたBD規格のレーザー光は、対物レンズ10により、BD規格の光ディスク12Aの情報記録層14Aに集光されてスポットを形成する。ここで、光ディスク12Aの情報記録層14Aを被覆する被覆層の厚さT1は、例えば0.1mmである。
この図からも明らかなように、対物レンズ10に照射されるBD規格のレーザー光の全てが光ディスク12Aに集光されるのではなく、対物レンズ10に照射されたレーザー光の一部分はスポット形成に寄与しない。具体的には、対物レンズ10に照射されたレーザー光のうち、領域F1、F3、F4、F6に照射されたレーザー光が、光ディスク12Aの情報記録層14Aに集光する。一方、第2領域F2はDVD規格およびCD規格のレーザー光のみを集光するので、この領域に照射されたBD規格のレーザー光はスポット形成には寄与しない。同様に、第5領域F5はDVD規格のレーザー光のみを集光するので、この領域に照射されたBD規格のレーザー光はスポット形成に寄与しない。このように、対物レンズ10に入射したレーザー光の一部を、スポット形成に寄与させないことにより、光学的超解像を実現し、NAを規定値(BD:0.85、DVD:0.60)より小さくしても規定値のNAの場合と同等のスポット径が得られるようにして、対物レンズ10の端部の厚み(T11)を一定以上(0.274mm)に確保している。
尚、対物レンズ10に入射されるBD規格のレーザー光の利用効率は例えば40%程度であり、この効率であれば情報の読み出しは良好に行え、書込みについてもハイパワーのレーザーを用いれば行うことができる。
図3(B)を参照して、対物レンズ10に照射されたDVD規格のレーザー光が照射されると、領域F1、F2、F3およびF5に照射されたレーザー光が光ディスク12Bの情報記録層14Bに集光してスポットを形成する。一方、第4領域F4はBD規格のレーザー光のみを集光する領域であるので、この領域に照射されたDVD規格のレーザー光はスポット形成に寄与しない。同様に、BD規格のレーザー光のみを集光する第6領域F6に照射されたDVD規格のレーザー光も、スポット形成に寄与しない。このようにすることで、DVD規格のレーザー光でも光学的超解像が実現され、上記したBD規格の場合と同様の効果が得られる。
尚、対物レンズ10に入射されるDVD規格のレーザー光の利用効率は例えば80%程度であり、良好に情報の読出し及び書込を行うことができる。また、DVD規格の光ディスク12Bの情報記録層14Aを被覆する被覆層の厚さT2は、0.6mmである。
図3(C)を参照して、対物レンズ10にCD規格のレーザー光が照射されると、第1領域F1および第2領域F2に照射されたレーザー光のみが、光ディスク12Cの情報記録層14Cに集光してスポットを形成する。一方、領域F3、F4、F5およびF6に入射されたCD規格のレーザー光は、スポット形成に寄与しない。
対物レンズ10に入射するCD規格のレーザー光の利用効率は例えば90%程度であり、問題なく情報の読出し及び書込を行うことが可能である。また、CD規格の光ディスク12Cの情報記録層14Cを被覆する被覆層の厚さT3は1.2mmである。
図4および図5を参照して、次に、上記した対物レンズ10の具体的な形状を説明する。図4および図5に示す表は、具現化された対物レンズの形状や特性を表す係数を示している。
図4(A)および図4(B)は、BD規格、DVD規格およびCD規格の波長での、光ピックアップレンズ(対物レンズ)および、光ディスク内光透過層(被覆層)の屈折率および面間隔を示している。ここで、開口径Φ、面間隔d2、d3は、図4(E)に示す通りである。
また、図4(C)は各規格の波長に於けるレンズ材料およびディスク内透過層の温度特性を示し、図4(D)はレンズ材料およびディスク内透過層の材料波長特性を示している。
図5に、レンズ面の形状を規定するパラメータを示す。図5(A)は、複数の輪帯が設けられるレンズ面R1(図1(A)に示す第1レンズ面10A)の形状を規定するパラメータを示す。図5(B)は対物レンズのレンズ面R2(図1(A)に示す第2レンズ面10B)の形状を示すパラメータである。
図5(A)を参照して、この表に示された各パラメータを以下の式2に代入することでレンズ面形状が決定される。
Figure 2012160224
この式2に於いて、図4(E)に示すR1面からR2面にかけて正の符号であり、h1は光軸からの段差量(mm)であり、非球面係数はh(mm)を含む輪帯xの数値を用いる。
図5(A)の表では、輪帯毎に、集光するレーザー光の波長、上記式1を用いて輪帯段差量を算出する際に使用される次数mおよび波長、輪帯開始半径、輪帯終了半径および形状を算出する際に用いられる係数が示されている。ここで、輪帯1〜輪帯2が図1(A)に示す第1領域F1であり、輪帯3〜輪帯13が第2領域F2であり、輪帯14から輪帯16が第3領域F3であり、輪帯17が第4領域F4であり、輪帯18が第5領域F5であり、輪帯19が第6領域F6である。
また、図5(B)に示す係数を以下の式3に代入することにより、レンズ面R2の形状が決定される。
Figure 2012160224
この式3に於いて、h2は光軸からの段差量(mm)であり、非球面係数はR2面の数値を用いる。
図6(A)を参照して、各輪帯の段差量は対物レンズの中心に対して上記式1が成立するように算出され、この後に各輪帯の面形状が最適化されている。従って、例えば、輪帯1と輪帯2との間に設けられる輪帯段差の段差量Dは、m=8、波長=405を式1に代入することで算出される。この値は輪帯2の表面を仮想延長してレンズ中心まで広げた場合の、レンズ中心部と仮想延長された面の段差量を示している。
また、図5(A)の表を参照して、輪帯3と輪帯4とを比較した場合、輪帯3の段差量Dはm=−2、波長=660を式1に代入した値であり、輪帯4の輪帯段差はm=−3、波長=660を式1に代入した値である。これらの値は、上記したように対物レンズの中心を基準とした値である。従って、両者の境界に設けられる輪帯段差の段差量は各々の値を式1に代入した段差量の差となる。
更に、図5(A)では、輪帯段差の実質的な段差量(E)も示されており、図6を参照してこの詳細を説明する。
先ず、図5(A)の表を参照して、輪帯2の欄に示される輪帯段差量(E)の値(0.0059802mm)は、図6(A)に示すように、輪帯1と輪帯2との間に設けられる輪帯段差の段差量を示している。上記したように、本形態では、対物レンズにレーザー光が入射する方向(紙面では下方向)をプラスと規定している。従って、プラスの段差量を備えた輪帯段差が形成された場合、図に示すように、輪帯段差よりも外側の部分の対物レンズの厚みが、輪帯段差よりも内側の部分の対物レンズよりも厚みが薄くなる形状となる。
一方、図5(A)の表を参照して、輪帯4の欄に示される輪帯段差量(E)の値(−0.001415622mm)は、図6(B)に示すように、輪帯3と輪帯4との間に設けられる輪帯段差の段差量を示している。上記したように、輪帯段差量がマイナスの値になると、輪帯段差よりも外側の部分の対物レンズの厚さが、輪帯段差よりも内側の対物レンズの厚さよりも厚くなる形状となる。
上記したように、輪帯段差の段差量は上記した式1を用いて算出されるが、式1に代入される定数mの値は、段差量および発生する収差を考慮して決定される。この事項を、図7の表を参照して説明する。図7(A)はBD規格の波長を基に輪帯段差量を算出した場合に各規格のレーザー光に発生する収差を示し、図7(B)はDVD規格の波長を基に輪帯段差量を算出した場合に各規格のレーザー光に発生する収差を示している。
これらのグラフに示す残留収差を算出するための条件を説明すると、BD規格の波長は405nmであり、DVD規格の波長は660nmであり、CD規格の波長は785nmであり、BD規格の波長での対物レンズの屈折率は1.558701であり、DVD規格の波長での対物レンズの屈折率は1.539642であり、CD規格の波長での対物レンズの屈折率は1.536256である。BD規格の1波長での段差量(輪帯を中心へ仮想延長した場合の軸上段差量)は0.724895μmであり、DVDのそれは1.223003であり、CDのそれは1.463853μmである。
また、これらのグラフでは、軸上での段差量(図6(A)に示すD)が示されているが、軸上での段差量(D)が大きいことは、輪帯段差の実際の段差量(E)が大きいことを示している。
先ず、対物レンズの中央部分に配置される第1領域F1(図1(A)参照)では、BD規格のレーザー光の波長を式1に代入して輪帯段差量が算出されている。図7(A)では、輪帯段差量が7μmを超えるまでに採用可能な次数mの値、軸上段差量、各規格のレーザー光に発生する残留収差を示している。
ここで、先ず、第1領域F1は、BD規格、DVD規格およびCD規格のレーザー光を集光する働きを有しているので、これらの規格で発生する残留収差の値は0.3λ未満である必要である。図7(A)を参照して、この条件をみたす次数mは、2、8、10である。
しかしながら、次数を10とすると輪帯段差量が大きくなりすぎ、対物レンズを射出成形により製造する際の成形性が悪化する恐れがあるので、次数mとしては2または8が適当である。
更に、次数mが2の場合と8の場合とを比較すると、8の方が好適である。この理由は、次数mを8とすると、DVD規格およびCD規格で発生する残留収差がマイナスの値となり、両規格で収差が増加する割合と逆の符号となる。この結果、輪帯段差が設けられた箇所にて、残留収差により球面収差が少なる方向に補正される。一方、実数mとして2を採用すると、DVD規格では残留収差はマイナスの値となるが、CD規格ではプラスの値となってしまうので、CD規格でのレーザー光に発生する収差を補正することが困難である。
第2領域F2は、DVD規格およびCD規格のレーザー光を集光するので、波長が短いDVD規格の波長で輪帯段差量を算出する。この結果、図7(B)に示すように各規格のレーザー光に収差が発生する。本形態では、第2領域F2の輪帯段差を算出するための次数mとして1を採用している。このようにすることで、先ず、CD規格のレーザー光に発生する収差が0.3λ未満(0.16451λ)となり、第2領域F2で良好にCD規格のレーザー光を集光することができる。更に、BD規格のレーザー光に発生する収差の値は、0.3λ以上(0.31282λ)となるので、第2領域F2に入射したレーザー光をスポット形成に寄与させないことができる。これにより、上記したように光学的超解像が実現される。
第3領域F3は、BD規格およびDVD規格のレーザー光を集光するので、BD規格の波長で輪帯段差を算出し、この際の次数mとして3を採用している。このようにすれば、図7(A)を参照して、DVD規格のレーザー光に発生する収差が絶対値で0.3λ未満(0.21189λ)となる。一方、CD規格のレーザー光に発生する収差は、0.3λ以上(0.485591λ)となるので、第3領域F3に入射したCD規格のレーザー光はスポット形成に寄与しない。第3領域F3を通過するCD規格のレーザー光が、CD規格の光ディスクの情報記録層に集光してしまうと、この領域の開口数が大きいことから、スポット径が不必要に小さくなってしまう恐れがある。本形態では、第3領域F3を通過するCD規格のレーザー光に大きな収差を付与することで、この恐れを排除している。
上記したように本形態では、集光するべきレーザー光に発生する残留収差の値を0.3λ未満とすることで読取・書出の精度を向上させているが、この値は変更可能である。例えば、より好ましい残留収差の値は0.25λ未満であり、特に好ましい値は0.20λ未満であり、このような値を採用することにより、読取・書出の精度が更に向上される。
また、上記説明では、スポットを形成しないレーザー光に発生する残留収差の値を0.3λ以上とすることで、光学的超解像を実現していたが、この値は変更可能である。例えば、より好ましい残留収差の値は0.35λ以上であり、特に好ましい残留収差の値は0.40λ以上である。このようにすることで、光学的超解像による効果が更に大きくなる。
図8を参照して、上記した対物レンズの製造方法を説明する。図8(A)は製造される対物レンズ10を示す断面図であり、図8(B)は本工程で用いられる金型46を示す断面図であり、図8(C)−図8(E)は金型46の一部を拡大して示す断面図である。
図8(B)を参照して、本形態の対物レンズ10の製造方法は、先ず、金型46を構成する上金型48と下金型50とを当接させることにより、両者の間にキャビティ19を形成する。そして、ゲート52を経由してキャビティ19に樹脂を注入して硬化させる。その後、上金型48と下金型50とを離間し、硬化した樹脂から成る対物レンズを金型46から取り出す。この工程の詳細を以下に詳述する。
上金型48は、図8(A)に示す対物レンズ10の第1レンズ面10Aに対応した形状の内壁48Aを備えている。また、内壁48Aには、第1レンズ面10Aの第1領域F1−第6領域F6に対応して、第1領域S1−第6領域S6が設けられている。第1領域S1−第6領域S6の形状は、第1レンズ面10Aの第1領域F1−第6領域F6の形状を反転させた形状である。従って、上金型48の第1領域S1−第3領域S3には、対物レンズの第1領域F1−第3領域F3に設けられる輪帯段差を反転させた形状の段差部が配置されている。ここで、上金型48は、対物レンズ10の非球面部13A、フランジ部13Bおよび樹脂が流通するランナー部分に分割して構成されても良い。
下金型50は、対物レンズ10の第2レンズ面10Bに即した形状の内壁50Aを備えている。対物レンズ10の第2レンズ面10Bには、基本的には輪帯段差は設けられないので、下金型50の内壁50Aは連続した曲面形状を呈している。上金型48と同様に、下金型50も複数のブロックから構成されても良い。
本工程では、先ず、上記構成の上金型48と下金型50とを当接させてキャビティ19を構成する。キャビティ19は、図8(A)に示す対物レンズ10に対応した形状を備えている。また、金型46には、キャビティ19と連通して樹脂が注入される部位であるゲート52も設けられる。更に、不図示ではあるが、液状の樹脂が流通するランナー等もキャビティ19に連通して形成される。
次に、加熱されて液状または半固形状となった樹脂を、ゲート52からキャビティ19に注入する。ここで、注入される樹脂の材料としては、上記したように、ポリオレフィン樹脂(例えば、環状オレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー)が採用さる。また、樹脂材料としては、PMMA樹脂(アクリル樹脂)、PC樹脂(ポリカーボネート)等も採用可能である。
キャビティ19の内部に樹脂を注入した後は、注入された樹脂を硬化させた後に除熱する。その後、上金型48と下金型50とを離間させた後に、金型46から対物レンズ10を取り出す。
上記工程により、対物レンズ10が製造される。
本形態の製造方法では、金型46を用いた射出成形を容易にするために、上金型48に設けられる段差部の高さを調整している。この事項を図8(C)、図8(D)および図8(E)を参照して説明する。ここで、図8(C)は図8(B)に示す上金型48の第1領域S1に設けられる第1段差部49Aを示し、図8(D)は第2領域S2に設けられる第2段差部49Bを示し、図8(E)は第3領域S3に設けられる第3段差部49Cを示している。
これらの図を参照して、上金型48に設けられる第1段差部49A、第2段差部49Bおよび第3段差部49Cは、対物レンズ10の第1領域F1−第3領域F3に設けられる第1輪帯段差51A、第2輪帯段差51Bおよび第3輪帯段差51Cに対応した形状を備えている。
例えば、図8(C)を参照すると、対物レンズ10に設けられる第1輪帯段差51Aは、外側の部分が内側よりも厚みが薄くなる形状である。そして、上金型48の第1段差部49Aの内壁形状は、対物レンズの第1輪帯段差51Aの段差形状を逆転させた形状となっている。同様に、図8(D)を参照すると、上金型48の第2段差部49Bの形状は、対物レンズ10の第2輪帯段差51Bの段差形状を逆転させた形状である。また、図8(E)を参照して、上金型48の第3段差部49Cの形状は、対物レンズ10の第3輪帯段差51Cの段差形状を逆転させた形状である。
そして本形態では、段差量(絶対値)が大きい第1段差部49Aを、上金型48で最も内側に配置している。一例を述べると、最も内側に配置される第1段差部49Aの段差量H1は、0.0059mmであり、その外側に設けられる第2段差部49Bの段差量H2は−0.0014mmであり、更に外側に設けられる第3段差部49Cの段差量H3は−0.0025mmである。ここで、上金型48に設けられる各段差部の段差量は、対応する箇所の対物レンズ10の輪帯段差の段差量と等しい。
これにより、射出成形された対物レンズ10を良好に上金型48から分離できる利点がある。具体的には、キャビティ19に注入された材料を硬化させると、硬化した樹脂からなる対物レンズには硬化収縮が作用する。そして、この硬化収縮の作用は、対物レンズ10の中心から離れるほど大きくなる。従って、成型後に、対物レンズの輪帯段差が上金型48Aの段差部に嵌合し、上金型48から対物レンズ10が離型しづらく成る問題がある。
離型性を向上させるために本形態では、最も段差量が大きい第1段差部49Aを、内部に配置している。このようにすることで、段差量が大きい第1段差部49Aに作用する硬化収縮による応力が低減され、対物レンズ10が容易に離型可能となる。
また、図8(C)を参照して、上記した硬化収縮による応力の一部は、紙面上に於いて、上方から下方に向かって作用する。この様な応力が作用する方向を図面では点線の矢印にて示している。この応力は、上記した実線の矢印で示した応力を打ち消して対物レンズの離型を助ける効果を奏すると共に、対物レンズ10の周辺部よりも厚い中央部付近の方が大きくなる。従って、剥離を阻害する要因となる段差量の大きい輪帯段差を、対物レンズの中央部付近に配置することによって、離型性を良好に確保することができる。
更に、対物レンズ10の中央部付近では、中心部に向かって作用する収縮応力の大部分が紙面上にして下方向(即ち、第1輪帯段差49Aに対して平行な方向)に作用するので、対物レンズ10と上金型48との嵌合が弱い。この様な観点からも、段差量の大きい第1輪帯段差49Aを対物レンズ10の中央部付近に配置することによって、対物レンズ10の離型性が向上される。
更にまた、本形態の対物レンズ10は、BD規格、DVD規格およびCD規格のレーザー光を集光する3波長互換対物レンズであり、同一半径の2波長互換レンズ(DVD規格、CD規格)と比較すると、NAが大きい分、中心部分が厚くなる。従って、図8(C)に点線の矢印で示した応力が大きくなり、上記した離型を促進する効果が顕著と成る。
更に本形態では、上金型48の第1段差部49Aの形状は、離型を阻害しない形状といている。具体的には、図8(C)を参照して、上金型48の第1段差部49Aと内壁曲面部分とが成す角度θ1を鈍角としている。対物レンズ10を成形することで発生する硬化収縮は、対物レンズ10の中心方向に作用している。この方向を図面では矢印で示している。従って、上記した角度を成す部分の上金型48の内壁は対物レンズ10の表面に密着するが、この部分の角度θ1が鈍角なので密着する程度が低く、対物レンズ10の離型が良好に行われる。
更に、第1段差部49Aが設けられる部分の内壁48Aは、外側の部分よりも曲率が小さく平坦に近い形状である。従って、第1段差部49Aが設けられた部分の上金型48の内壁は、対物レンズ10と離型しやすい条件にある。
一方、図8(D)を参照して、上金型48の第2段差部49Bは、対物レンズ10の第2輪帯段差51Bと嵌合しやすい形状を備えている。その理由は、第2段差部49Bの先端部の角度θ2が鋭角であるからである。更に、第2段差部49Bが配置される部分の内壁形状は曲率が大きいので、対物レンズ10が比較的離型しづらい条件にある。しかしながら、上記したように、第2段差部49Bの段差量は、第1段差部49Aと比較すると小さいので、硬化収縮による嵌合の作用のそれほど大きくない。
図8(E)に示す第3段差部49Cも、第1段差部49Aと比較すると段差量が小さいので、図示するような形状であっても対物レンズ10の離型が阻害されることはない。
ここで、上述した製造方法では樹脂材料を射出成形することで対物レンズを成形したが、樹脂材料の替りにガラスを用いることも可能である。この場合は、製造される対物レンズと同体積のガラス材料を用意し、このガラス材料をガラス転移点以上に加熱した後に、金型に投入して押圧する。上記した本形態を、ガラスをモールド成形する製造方法に適用することにより、上記した効果を同様に奏することができる。
更にまた、本形態では、図3(A)等を参照して説明した光学的超解像を採用した結果、図8(B)に示す内壁48Aのレンズ面に相当する部分の端部と、内壁50Aのレンズ面に相当する部分の端部との距離H4が、0.274mm以上に大きく確保される。この結果、キャビティ19に樹脂が良好に注入される。
以上が本形態に係る対物レンズ10およびその製造方法の説明である。
ここで、上記した輪帯段差および段差部の段差量は、ある程度の幅が許容される。具体的には、第1領域F1での段差量Dを求めるために、上記した式1に代入される波長(λ)の値は、必ずしもBD規格の405nmである必要はなく、例えば395nm〜420nmの範囲で変更されても良い。このように、段差量の算出に用いられる波長を若干変更することにより、BD規格以外のDVD規格またはCD規格のレーザー光に発生する収差が改善される。このことは、第2領域F2および第3領域F3でも同様であり、段差量の算出に使用される波長は、DVD規格の場合は645nm〜675nmで変更可能である。
図9を参照して、上記した構成の対物レンズ10を備えた光ピックアップ装置20の構成を説明する。光ピックアップ装置20は、BD規格、DVD規格またはCD規格のレーザー光を、光ディスク53の情報記録層に集光させ、この情報記録層からの反射光を受光して電気信号に変換する機能を備えている。このことにより、光ピックアップ装置20は、各規格の光ディスク53からの情報の読出または書込を行う。
本形態の光ピックアップ装置20に含まれる各素子を以下に説明する。
レーザー装置22は、BD規格の波長のレーザー光を出射する。レーザー装置24は、DVD規格およびCD規格の波長のレーザー光を出射する。
回折格子26は、レーザー装置22と合成プリズム28との間に配置され、BD規格のレーザー光が入射する。そして、回折格子26は、入射するレーザー光を0次光、+1次回折光、−1次回折光に分離する回折格子と、入射するレーザー光を合成プリズム28の偏光面に対してS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板とから構成される。同様に、回折格子30は、レーザー装置24と合成プリズム34との間に配置され、回折格子と1/2波長板とから構成される。尚、回折格子30は、DVD規格及びCD規格のレーザー光を合成プリズム34の偏光面に対してS方向の直線偏光光に変換する。
ダイバージェントレンズ32は、回折格子30と合成プリズム34との間に配置され、回折格子30で回折されたレーザー光の広がり角を調整する。
合成プリズム28は、波長選択性および偏光選択性を有する偏光面を内蔵し、BD規格のレーザー光には偏光ビームスプリッタとして機能し、DVD規格及びCD規格のレーザー光には、全透過プリズムとして機能する。具体的には、S方向の直線偏光光であるBD規格のレーザー光は、その偏光面により紙面+X方向に反射される。一方、光ディスク53により反射されたレーザー光(戻り光)は、P方向の直線偏光光であり、この偏光面を紙面−X方向に透過する。
合成プリズム34は、波長選択性および偏光選択性を有する偏光面を内蔵し、DVD規格及びCD規格のレーザー光には偏光ビームスプリッタとして機能し、BD規格のレーザー光には、全透過プリズムとして機能する。具体的には、合成プリズム34は、DVD規格及びCD規格のレーザー光の反射率を調整することで、PDIC56へと導かれる第2のレーザー光の光量を調整する。そして、S方向の直線偏光光であるDVD規格及びCD規格のレーザー光の大部分は、その偏光面により紙面+X方向に反射される。一方、光ディスクにより反射されたDVD規格及びCD規格のレーザー光(戻り光)は、P方向の直線偏光光であり、一定の割合にてこの偏光面を紙面−X方向に透過する。
コリメートレンズ36は、BD規格、DVD規格及びCD規格のレーザー光を無限光に変換する。コリメートレンズ36は、点線にて示す光路(光軸)に対して平行方向(紙面±X方向)に移動する。そして、コリメートレンズ36は、それぞれの規格のレーザー光に応じて光学倍率を最適化することで、層間迷光や層間クロストークの発生を抑止する。また、コリメートレンズ36を移動させることにより、レーザー光を弱有限光に変換することができる。
反射ミラー38は、波長選択性および偏光選択性を有する。具体的には、反射ミラー38は、往路のレーザー光を部分的に透過させてFMD23に照射させる。
FMD23は、反射ミラー38を透過した往路側のレーザー光を受光し、受光したレーザー光の光量を示す信号を出力する。そして、FMD23の出力に基づいてレーザー装置22、24が制御される。
反射ミラー40は、各規格の往路のレーザー光を紙面−X方向に全反射する。同様に、光ディスク53により反射された復路のレーザー光(戻り光)も、紙面−Y方向に全反射する。
1/4波長板42は、入射するレーザー光に位相差を生じさせ、各規格のレーザー光をS方向の直線偏光光から円偏光光へと変換する。一方、光ディスク53により反射されたレーザー光(戻り光)は、再び1/4波長板42を通過すると、P方向の直線偏光光のレーザー光に変換される。
立ち上げミラー44は、各規格のレーザー光を紙面+Y方向に反射させる。
対物レンズ10は、立ち上げミラー44により反射されたBD規格、DVD規格及びCD規格のレーザー光を光ディスク53の情報記録層に集光させる。
アナモレンズ54は、合成プリズム28とPDIC56との間に配置され、光ディスク53により反射された各規格のレーザー光(戻り光)が通過する。そして、アナモレンズ54は、通過するレーザー光にフォーカスサーボ用の非点収差を付与し、各規格のレーザー光を1つのPDIC56にて対処可能とする。
PDIC56は、信号検出用のフォトダイオード集積回路素子が内蔵された光検出器であり、各規格のレーザー光を同一平面上の受光領域にて受光し、光電変換によって情報信号成分を含む検出信号を出力する。更に、PDIC56は、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボに用いられるサーボ信号成分を含む検出信号を出力する。
次に、DVD規格及びCD規格のレーザー光の光路を説明する。
先ず、レーザー装置24から出射されたレーザー光は、回折格子30にて3ビームに分離されるとともに、S方向の直線偏光光に変換され、ダイバージェントレンズ32により所定の広がり角へと調整された後、合成プリズム34へと入射する。その後、レーザー光は、合成プリズム34の偏光面にて反射し、コリメートレンズ36にて無限光に変換された後に、反射ミラー38にて反射する。また、レーザー光の一部は、反射ミラー38を透過してFMD23に照射される。そして、FMD23の出力に基づいてレーザー装置24の出力が制御される。
反射ミラー38で反射されたレーザー光は、反射ミラー40にて全反射され、1/4波長板42を通過することにより、S方向の直線偏光光から円偏光光に変換される。そして、円偏光光のレーザー光は、立ち上げミラー44にて反射した後、対物レンズ10により光ディスク53の情報記録層に集光される。
次に、光ディスク53の情報記録層により反射されたレーザー光(戻り光)は、対物レンズ10を透過し、立ち上げミラー44にて反射した後、1/4波長板42を透過することで、円偏光光からP方向の直線偏光光のレーザー光へと変換される。そして、このレーザー光は、反射ミラー40、38で反射された後に、コリメートレンズ36、合成プリズム34、28を透過する。その後、レーザー光は、アナモレンズ54にてフォーカスエラー検出用の非点収差が付与され、PDIC56の受光領域にて受光され、光電変換によって検出信号へと変換される。
次に、BD規格のレーザー光の光路を説明する。
先ず、レーザー装置22から出射されたレーザー光は、回折格子26にて3ビームに分離されるとともに、S方向の直線偏光光に変換され、合成プリズム28へと入射する。そして、このレーザー光は、合成プリズム28の偏光面にて全反射した後、合成プリズム34を全透過する。その後、レーザー光は、コリメートレンズ36で無限光とされた後に、反射ミラー38で大部分が反射され、残りの部分が透過する。透過したレーザー光はFMD23で検出され、FMD23の出力に基づいてレーザー装置22の出力が上記と同様に調整される。
反射ミラー38を反射したレーザー光は、反射ミラー40にて全反射され、1/4波長板42を通過することにより、S方向の直線偏光光から円偏光光に変換される。そして、円偏光光のレーザー光は、立ち上げミラー44にて反射した後、対物レンズ10により光ディスク53の情報記録層に集光される。
次に、光ディスク53の情報記録層により反射されたレーザー光(戻り光)は、対物レンズ10を透過し、立ち上げミラー44にて反射し、1/4波長板42を透過することで、円偏光光からP方向の直線偏光光のレーザー光へと変換される。そして、レーザー光は、反射ミラー40、38にて反射された後に、コリメートレンズ36、合成プリズム34、28を透過する。その後、レーザー光は、アナモレンズ54にて非点収差が付与され、PDIC56の受光領域にて受光され、光電変換によって検出信号が出力される。
以上が、本形態のレーザー光の各光路の説明である。
10 対物レンズ
10A 第1レンズ面
10B 第2レンズ面
11A 共用領域
11B 専用領域
F1 第1領域
F2 第2領域
F3 第3領域
F4 第4領域
F5 第5領域
F6 第6領域
12A,12B,12C 光ディスク
13A 非球面部
13B フランジ部
14A,14B,14C 情報記録層
16A,16B,16C 被覆層
18 台座
19 キャビティ
20 光ピックアップ装置
21 接着材
22 レーザー装置
24 レーザー装置
26 回折格子
28 合成プリズム
30 回折格子
32 ダイバージェントレンズ
34 合成プリズム
36 コリメートレンズ
38 反射ミラー
40 反射ミラー
42 1/4波長板
44 立ち上げミラー
46 モールド金型
48 上金型
48A 内壁
49A 第1段差部
49B 第2段差部
49C 第3段差部
50 下金型
51A 第1輪帯段差
51B 第2輪帯段差
51C 第3輪帯段差
48B 内壁
52 ゲート
53 光ディスク
54 アナモレンズ
56 PDIC

Claims (16)

  1. 第1波長を有する第1レーザー光を第1光ディスクの情報記録層に集光させ、
    前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2レーザー光を、第2光ディスクの情報記録層に集光させ、
    前記両レーザー光よりも長い第3波長を有する第3レーザー光を、第3光ディスクの情報記録層に集光させる、対物レンズであり、
    前記対物レンズの中央部付近に配置された領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する光ディスクの前記情報記録層に集光し、第1輪帯段差が設けられた第1共用領域と、
    前記第1共用領域よりも外側に配置された領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する光ディスクの前記情報記録層に集光し、第2輪帯段差が設けられた第2共用領域と、を備え、
    前記第1共用領域に設けられる前記第1輪帯段差の段差量が、前記第2共用領域に設けられる前記第2輪帯段差の段差量よりも大きいことを特徴とする対物レンズ。
  2. 前記第1輪帯段差の形状は、前記第1輪帯段差よりも外側のレンズの厚みが小さくなる形状であることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第2輪帯段差の形状は、前記第2輪帯段差よりも外側のレンズの厚みが大きくなる形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対物レンズ。
  4. 前記第1共用領域は、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光を、対応する前記光ディスクの情報記録層に集光し、
    前記第1輪帯段差の段差量は、前記第1共用領域で集光される前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光に発生する収差が0.3λ未満となるように設定されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の対物レンズ。
  5. 前記第2共用領域は、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光を、対応する前記光ディスクの情報記録層に集光し、
    前記第2輪帯段差の段差量は、前記第2共用領域で集光される前記第2レーザー光および前記第3レーザー光に発生する収差が0.3λ未満となるように設定されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の対物レンズ。
  6. 前記第2共用領域の外側に配置された輪帯状の領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する前記光ディスクの前記情報記録層に集光し、第3輪帯段差が設けられた第3共用領域と、を備え、
    前記第1輪帯段差の段差量は、前記第2輪帯および前記第3輪帯段差よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の対物レンズ。
  7. 前記第3共用領域は、前記第1レーザー光および前記第2レーザー光を、対応する前記光ディスクの情報記録層に集光し、
    前記第3輪帯段差の段差量は、前記第3共用領域で集光される前記第1レーザー光および前記第2レーザー光に発生する収差が0.3λ未満となるように設定されることを特徴とする請求項6に記載の対物レンズ。
  8. 前記第1レーザー光または前記第2レーザー光のみを対応する光ディスクの情報記録層に集光すると共に、周辺部に配置された専用領域を備え、
    前記専用領域は連続する曲面形状を呈することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の対物レンズ。
  9. 前記共用領域同士の間に、前記第1レーザー光または前記第2レーザー光をスポット形成に寄与させない無効領域を配置することを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の対物レンズ。
  10. 請求項1から請求項9の何れかに記載された対物レンズを備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  11. 互いに対向する第1レンズ面と第2レンズ面とを備え、前記第1レンズ面に複数の輪帯段差を備えた対物レンズを製造する対物レンズの製造方法であり、
    前記第1レンズ面に対応した形状の内壁を備えた第1金型と、前記第2レンズ面に対応した形状の内壁を備えた第2金型とを当接させてキャビティを構成し、前記キャビティの内部で前記対物レンズの材料を硬化させる工程と、
    前記第1金型と前記第2金型とを離型させて対物レンズを取り出す工程と、を備え、
    前記第1金型の前記内壁は、前記対物レンズの前記第1レンズ面に設けられる複数の輪帯段差に対応した段差部を有し、
    前記第1金型の内壁で内側に配置される前記段差部の段差量を、前記第1金型の内壁で外側に設けられる前記段差部の段差量よりも大きくすることを特徴とする対物レンズの製造方法。
  12. 前記対物レンズは、第1レーザー光、前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光および、前記両レーザー光よりも波長が長い第3レーザー光を、対応する規格の光ディスクの情報記録層に集光するレンズであり、
    前記対物レンズの前記第1レンズ面は、
    中央部付近に配置された領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する前記光ディスクの前記情報記録層に集光し、第1輪帯段差が設けられた第1共用領域と、
    前記第1共用領域を囲む位置に配置された輪帯状の領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する前記光ディスクの前記情報記録層に集光し、前記第1輪帯段差よりも段差量が小さい第2輪帯段差が設けられた第2共用領域と、を備え、
    前記対物レンズの前記第1輪帯段差および前記第2輪対段差に即した形状の、第1段差部および第2段差部が前記第1金型の前記内壁に設けられることを特徴とする請求項11に記載の対物レンズの製造方法。
  13. 前記第1段差部の形状は、内側よりも外側の厚みが小さくなる前記対物レンズの前記第1輪帯段差の形状に即した形状であることを特徴とする請求項12に記載の対物レンズの製造方法。
  14. 前記第2段差部の形状は、内側よりも外側の厚みが大きくなる前記対物レンズの前記第2輪帯段差の形状に即した形状であることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の対物レンズの製造方法。
  15. 前記第2共用領域の外側に配置された輪帯状の領域であり、前記第1レーザー光、前記第2レーザー光および前記第3レーザー光の何れか複数を、対応する前記光ディスクの前記情報記録層に集光し、前記第1輪帯段差よりも段差量が小さい第3輪帯段差が設けられた第3共用領域と、を備え、
    前記第1金型の前記内壁に、前記対物レンズの前記第3輪帯段差に即した形状の第3段差部を設けることを特徴とする請求項11から請求項14の何れかに記載の対物レンズの製造方法。
  16. 前記対物レンズの材料は樹脂であり、半固形状または液状の前記樹脂をゲートから前記キャビティに充填させた後に硬化させることを特徴とする請求項11から請求項15の何れかに記載の対物レンズの製造方法。
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