JP2012161981A - 非水系インク用後処理剤、インクセット、及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる非水系インク用後処理剤を提供する。
【解決手段】シリカ及び/またはアルミナを含有する無機粒子及び水を含む、非水系インク用後処理剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系インク用後処理剤、インクセット、及び印刷方法に関する。
インクジェット記録方法は、流動性の高い液体インクを微細なノズルから噴射し、普通紙等の記録媒体に付着させて印刷を行なう印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置で、高解像度、高品位の画像を、高速かつ低騒音で印刷可能という特徴を有し、最近急速に普及している。
溶剤からみると、インクは大きく、水系タイプインクと非水系タイプインクに分けられる。揮発性溶剤を主体とする溶剤系インクや不揮発性溶剤を主体とするオイル系インクのように、インク用溶媒として水を使用しない非水系インクは、機上安定性(間欠吐出性、長時間放置後の吐出回復性など)が良い、記録媒体のカールがない、インクの浸透乾燥時間が短い、などの特徴を有し注目されている。
非水系インクを普通紙等の記録媒体に印刷する場合では、インク中に含まれる色材が溶剤とともに記録紙内部に浸透し、記録媒体の裏面にインクが浸透する現象(いわゆる裏抜け)が発生したり、記録媒体の表面の濃度が低下したりする問題が生じることがある。
特許文献1には、顔料インクを用いてインクジェット記録を行った後に、記録媒体に顔料粒子を含有する水性後処理液を塗布することで、光沢ムラの発生及び耐擦性の低下を解決することが提案されている。特許文献1で用いられる顔料インクは、水に顔料系着色剤を含有させたものである。
特許文献1には、非水系インクに適した後処理剤について開示されておらず、非水系インクにおいて問題となる裏抜けや、印刷濃度の低下を防止するための提案はなされていない。
特開2003−291484号公報
本発明の目的としては、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる非水系インク用後処理剤、インクセット、及び印刷方法に関する。
本発明の一側面としては、シリカ及び/またはアルミナを含有する無機粒子及び水を含む、非水系インク用後処理剤である。
本発明の他の側面としては、色材及び非水系溶剤を含む非水系インクと、上記した非水系インク用後処理剤との組み合わせである、インクセットである。
本発明のさらに他の側面にとしては、上記したインクセットを用いる印刷方法であって、記録媒体に非水系インクを印刷し、少なくとも印刷面を非水系インク用後処理剤で処理する、印刷方法である。
本発明によれば、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる非水系インク用後処理剤、インクセット、及び印刷方法を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明するが、本実施の形態における例示が本発明を限定することはない。
本発明の一実施形態による非水系インク用後処理剤(以下、単に「後処理剤」と称することがある)は、シリカ及び/またはアルミナを含有する無機粒子及び水を含むことを特徴とする。このような後処理剤によれば、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。
本実施形態の後処理剤は、シリカ及び/またはアルミナを含有する無機粒子及び水を含む。本実施形態の後処理剤は、記録媒体に非水系インク(以下、単に「インク」と称することがある)を印刷し、少なくとも印刷面を処理するために使用することができる。これによって、インクが記録媒体内部に浸透することを抑制して、裏抜けを低減し、高い画像濃度を得ることができる。これは、記録媒体上で、先に印刷された非水系インクと、後処理剤とが接触して、非水系インク中の溶剤が後処理剤中の無機粒子によって吸収され、非水系インク中の色材が記録媒体内部に浸透することが抑制され、色材が記録媒体表面に留まるためと推測される。また、後処理剤は、水媒体であるため、後処理剤が記録媒体に接触すると、後処理剤中の水分は記録媒体に吸収され、無機粒子が記録媒体の表面に留まり、インク中の溶剤がより吸収されやすくなる。
無機粒子としては、シリカ及び/またはアルミナを含有する。後処理剤中にシリカまたはアルミナを単独で含有してもよいし、シリカ及びアルミナをともに含有してもよい。また、後処理剤中に無機粒子としてシリカ及び/またはアルミナが含有されればよく、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の無機粒子がさらに含有されてもよい。一例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、非鉄金属等、またはこれらの酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、及び硫酸塩等を含有してもよい。例えば、金、白金、銀、アルミニウム等の単体金属、または珪素、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、チタン、亜鉛、バリウム、ジルコニウム、マンガン、鉄、ナトリウム、カリウム等の酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、及び硫酸塩等を挙げることができる。特に、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、及び酸化亜鉛を好ましく含有することができる。
シリカとしては、これに限定されないが、粉末シリカ、コロイダルシリカ、及び合成非晶質シリカ等をそれぞれ単独で、または組み合わせて使用することができる。粉末シリカとしては、例えば、日本アエロジル株式会社製AEROSIL 90、OX 50、東ソー・シリカ株式会社製E−200A、E−220A、K−500、E−1009、E−1011、E−1030、E−150J、E−170等を使用することができる。コロイダルシリカとしては、例えば、日産化学工業株式会社製スノーテックスS、OS、XS、OXS、20、30、40、50、O、AK、AK−YL、O−40、CM、20L、C、ZL、XL、N、UP、扶桑化学工業株式会社製クォートロン PL−1、PL−3、PL−7、PL−20、三興コロイド化学株式会社製シリカロイド、シリカロイド−LL、シリカロイド−A等を使用することができる。合成非晶質シリカとしては、珪酸塩と酸の中和反応で形成され、その製造方法によりさまざまな性質に分けることができるが、例えば、水澤化学工業株式会社製ミズカシルP−73、P−78A、P−707、P−709、P−527、P−803等を使用することができる。
アルミナとしては、例えば、水分散液の形態である日産化学工業株式会社製アルミナゾル100、200、520等を使用することができる。特に、水相成分としての安定性からアルミナゾル520(硝酸安定化したベーマイト板状結晶型アルミナ)が好ましい。
無機粒子の平均粒子径は、特に制限されず、例えば5nm〜10μmの範囲で適宜選択して用いることができる。ここで、無機粒子の平均粒子径は、動的光散乱法によって測定して求めたものである。具体的には、株式会社堀場製作所製動的光散乱式粒度分布測定装置「LB500」によって測定することができる。無機粒子の平均粒子径は、無機粒子の種類によって、1次粒子の場合も、主に1次粒子が凝集した凝集体、すなわち2次粒子の場合もある。無機粒子の平均粒子径が小さい場合、比表面積が大きくなり、インク中の溶剤を吸収しやすくなり、色材が溶剤とともに移動することが抑制されるため、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。一方、無機粒子の平均粒子径が大きい場合、記録媒体表面に付着した無機粒子が光を乱反射して画質が低下することがある。これより、上記範囲内であることが好ましい。
さらに、無機粒子は平均粒子径が30nm〜150nmであるシリカを含むことが好ましい。より好ましくは、40nm〜140nmであり、さらに好ましくは、40nm〜100nmである。この範囲であることで、より裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。
無機粒子の形状としては、特に制限されず、任意の形状のものを適宜使用することができる。無機粒子の1次粒子の形状としては、例えば、球状、針状、粒状、板状、棒状、鎖状(「く」の字等に折れ曲がった形状)、羽毛状等が挙げられ、適宜選択して使用することができる。無機粒子の2次粒子の形状としては、例えば、球状、針状、粒状、板状、棒状、鎖状、3次元網目構造を有する形状等が挙げられ、適宜選択して使用することができる。
無機粒子の形状としては、印刷濃度の観点から、鎖状や棒状などの細長形状であることが好ましい。特に、シリカの好適な形状としては、短軸が3nm以上30nm未満、より好ましくは5nm以上20nm以下であり、長軸が30nm以上500nm以下、より好ましくは40nm以上100nm以下である。この範囲の形状のシリカを用いる場合は、シリカの平均粒子径が上記した30nm〜150nmであることがより好ましい。また、アルミナの好適な形状としては、短軸が3nm以上50nm未満、より好ましくは40nm以上45nm未満であり、長軸が50nm以上100nm以下、より好ましくは50nm以上60nm以下であることが好ましい。これは、細長形状の凝集体が記録媒体表面で重なり合って被膜状になり、非水系インクの溶剤をより効率よく吸収し、色材の浸透を抑制するからと推測される。
無機粒子の後処理剤中の含有量としては、固形分換算で、1〜20質量%が好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。1質量%以上であることで、裏抜けの低減及び印刷濃度の向上効果を十分に得ることができる。記録媒体上での光の乱反射の防止や、後処理剤中での無機粒子の分散安定性の観点から、20質量%以下であることが好ましい。
後処理剤の水としては、特に制限されることなく、後処理剤中に、10〜95質量%程度含まれることが好ましい。水としては、イオン交換水、蒸留水などの純水、または超純水を使用することが好ましい。
後処理剤には、無機粒子を安定に分散させるために、高分子分散剤や界面活性剤に代表される分散剤を使用してもよい。
高分子分散剤としては、たとえば市販品として、日本ルーブリゾール(株)製のソルスパースシリーズ(ソルスパース20000、27000、41000、41090、43000、44000)、ジョンソンポリマー社製のジョンクリルシリーズ(ジョンクリル57、60、62、63、71、501)等が挙げられる。
界面活性剤としては、たとえば、花王株式会社製デモールシリーズ(デモールN、RN、NL、RNL、T−45)などのアニオン性界面活性剤、花王株式会社製エマルゲンシリーズ(エマルゲンA−60、A−90、A−500、B−40、L−40、420)などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
後処理剤中に分散剤を使用する場合の後処理剤中の配合量は、その種類によって異なり特に限定はされないが、一般に、有効成分(固形分量)の質量比で無機粒子1に対し、0.005〜0.5の範囲で使用されることが好ましい。
後処理剤には、粘度調整と保湿効果の観点から、水溶性溶剤がさらに含有されてもよい。水溶性溶剤としては、室温で液体であり、水に溶解可能な有機化合物を用いることができる。たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、2−メチル−2−プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン;ジグリセリン;アセチン類(モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン);トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエタノールアミン、スルホランを用いることができる。平均分子量200、300、400、600等の平均分子量が190〜630の範囲にあるポリエチレングリコール、平均分子量400等の平均分子量が200〜600の範囲にあるジオール型ポリプロピレングリコール、平均分子量300、700等の平均分子量が250〜800の範囲にあるトリオール型ポリプロピレングリコール、等の低分子量ポリアルキレングリコールを用いることもできる。これらの水溶性溶剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
水溶性溶剤は、後処理剤中に、15〜40質量%程度含まれることが好ましい。
後処理剤には、それぞれ上記の成分に加え、任意に、表面張力調整剤(浸透剤)、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、防腐剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤等を適宜含有させることができる。
表面張力調整剤、消泡剤等として、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、または高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤を使用することができる。
具体的には、アニオン性界面活性剤としては、花王株式会社製エマールシリーズ(エマール0、10、2F、40、20C)、ネオペレックスシリーズ(ネオペレックスGS、G−15、G−25、G−65)、ペレックスシリーズ(ペレックスOT−P、TR、CS、TA、SS−L、SS−H)、デモールシリーズ(デモールN、NL、RN、MS)が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、たとえば、花王株式会社製アセタミンシリーズ(アセタミン24、86)、コータミンシリーズ(コータミン24P、86P、60W、86W)、サニゾールシリーズ(サニゾールC、B−50)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、エアプロダクツ社製サーフィノールシリーズ(サーフィノール104E、104H、420、440、465、485)などのアセチレングリコール系界面活性剤や、花王株式会社製エマルゲンシリーズ(エマルゲン102KG、103、104P、105、106、108、120、147、150、220、350、404、420、705、707、709、1108、4085、2025G)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤が挙げられる。
両性界面活性剤としては、花王株式会社製アンヒトールシリーズ(アンヒトール20BS、24B、86B、20YB、20N)などが挙げられる。
酸化防止剤を配合することにより、後処理剤成分の酸化を防止し、後処理剤の保存安定性を向上させることができる。たとえば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等を使用でき、これらを単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
インクの粘度やpHを調整するために、インクに電解質を配合することもできる。電解質としては、たとえば、硫酸ナトリウム、リン酸水素カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸カリウム、ホウ酸ナトリウムが挙げられ、2種以上を併用してもよい。硫酸、硝酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン等も、インクの増粘助剤やpH調整剤として用いることができる。
後処理剤に、防腐剤を配合することにより、後処理剤の腐敗を防止して保存安定性を向上させることができる。防腐剤としては、たとえば、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾロン系防腐剤;ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン等のトリアジン系防腐剤;2−ピリジンチオールナトリウム−1−オキシド、8−オキシキノリン等のピリジン・キノリン系防腐剤;ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム等のジチオカルバメート系防腐剤;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン等の有機臭素系防腐剤;p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、サリチル酸を用いることができる。
湿潤剤としては、多価アルコール類を使用することができる。
後処理剤の調整方法としては、特に制限されず、水に無機粒子、及び必要に応じて任意の成分を混合することで調整することができる。
後処理剤の処理方法としては、特に制限されず、任意の方法によって記録媒体上に処理することができる。例えば、グラビア印刷方法、インクジェット記録方法、スクリーン印刷方法、ロールコート方法、及びバーコート方法等を適宜選択して用いることができる。
後処理剤の塗布量としては、特に制限されず、適宜調整して用いることができる。無機粒子の塗布量が多すぎると、記録媒体上で光を乱反射して画質が低下することがあり、少なすぎると、インク中の溶剤の吸収の作用を十分に得ることができないことがある。また、後処理剤は水を含むため、後処理剤の塗布量が多すぎると、記録媒体のカールが発生してしまうことがある。この観点から、後処理剤の塗布量としては、固形分換算で、0.5〜5g/mであることが好ましい。
本発明の一実施形態によるインクセットは、色材及び非水系溶剤を含む非水系インクと、上記した非水系インク用後処理剤との組み合わせであることを特徴とする。このようなインクセットによれば、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。
本実施形態のインクセットによれば、記録媒体に非水系インクを印刷し、少なくとも印刷面を後処理剤で処理することで、記録媒体の表面やその近傍で、後処理剤の無機粒子が非水系インクの非水系溶剤を吸収するため、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。
記録媒体としては、特に限定されず、普通紙、上質普通紙、インクジェット(IJ)紙、IJマット紙、記録媒体上にインク吸収溶液がコートされたコート紙、コート紙よりもインク吸収層の厚みが薄い微コート紙、光沢紙(フォト光沢用紙)、特殊紙、布等で使用することができる。具体的には、これらの記録媒体では、インクの浸透が問題になりやすいため、本実施形態によれば、裏抜けの低減及び印刷濃度の向上をより期待することができる。
非水系インクは色材を含む。色材としては、顔料、染料、またはこれらの組み合わせであってもよい。染料においても、染料が非水系溶剤とともに記録媒体の内部に入り込むことで、画像濃度の低下及び裏抜けの問題がある。
非水系インクは何色であってもよく、したがって顔料としては、たとえば、アゾ系、フタロシアニン系、染料系、縮合多環系、ニトロ系、ニトロソ系等の有機顔料(ブリリアントカーミン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド、ジスアゾイエロー、ハンザイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アルカリブルー、アニリンブラック等);コバルト、鉄、クロム、銅、亜鉛、鉛、チタン、バナジウム、マンガン、ニッケル等の金属類、金属酸化物および硫化物、ならびに黄土、群青、紺青等の無機顔料、ファーネスカーボンブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類を用いることができる。これらの顔料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わせて使用されてもよい。
顔料の平均粒径は、分散性と保存安定性の観点から300nm以下であることが好ましく、150nm以下であることがより好ましい。ここで、顔料の平均粒径は、(株)堀場製作所製の動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500により測定された値である。
インク中の顔料の含有量は、通常0.01〜20質量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から3〜15質量%であることが好ましい。
非水系インクの染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、シアニン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料などの油溶性染料がより好ましい。これらの染料は、いずれか1種が単独で用いられるほか、2種以上が組み合わせて使用されてもよい。インク中の染料の含有量は、通常0.01〜20質量%である。
非水系インクが顔料を含む場合は、顔料分散剤をさらに含んでもよい。顔料分散剤としては、特に限定されず、顔料を溶剤中に安定して分散させるものであればよい。たとえば、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等が好適に使用され、そのうち、高分子分散剤の使用が好ましい。これらは単独で用いられるほか、複数種を組み合わせて使用してもよい。
市販されている顔料分散剤の具体例としては、
日本ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルアミン系)、17000、18000(脂肪酸アミン系)、11200、22000、24000、28000」(いずれも商品名);
エフカケミカルズ(Efka CHEMICALS)社製「エフカ400、401、402、403、450、451、453(変性ポリアクリレート)、46,47,48,49,4010,4055(変性ポリウレタン)」(いずれも商品名);
花王株式会社製「デモールP、EP、ポイズ520、521、530、ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子界面活性剤)」(いずれも商品名);
楠本化成株式会社製「ディスパロンKS−860、KS−873N4(高分子ポリエステルのアミン塩)」(いずれも商品名);
第一工業製薬株式会社製「ディスコール202、206、OA−202、OA−600(多鎖型高分子非イオン系)」(いずれも商品名);
等が挙げられる。
非水系インク中の顔料分散剤の配合量は、適宜設定できるが、顔料分散性の観点から、重量比で、顔料1部に対し0.05〜1.0部程度であることが好ましく、0.1〜1.0部であることがより好ましい。インク総量に対しては、顔料分散剤は、0.5〜10重量%程度含まれていることが好ましく、1〜8重量%であることが一層好ましい。
非水系インクは非水系溶剤を含む。ここで、非水系溶剤とは、非極性有機溶剤および極性有機溶剤であって、50%留出点が150℃以上の溶剤をいう。50%留出点は、JIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定される、重量で50%の溶剤が揮発したときの温度を意味する。
たとえば、非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等を好ましく挙げることができる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、たとえば、日本石油(株)製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、日石ナフテゾールL、日石ナフテゾールM、日石ナフテゾールH、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」、Exxon社製「Isopar(アイソパー)G、Isopar H、Isopar L、Isopar M、Exxsol D40、Exxsol D80、Exxsol D100、Exxsol D130、Exxsol D140」、株式会社ジャパンエナジー製「ノルマルパラフィンH」等を好ましく挙げることができる。芳香族炭化水素溶剤としては、日本石油(株)製「日石クリーンソルG」(アルキルベンゼン)、Exxon社製「ソルベッソ200」等を好ましく挙げることができる。
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。たとえば、炭素数8〜20の高級脂肪酸と炭素数1〜24のアルコールとのエステルであるエステル系溶剤、炭素数8〜24の高級アルコール、および炭素数8〜20の高級脂肪酸からなる群から選ばれた1種以上を好ましく使用できる。
極性有機溶剤としてより具体的には、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールなどのアルコール系溶剤;ノナン酸、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系溶剤、が好ましく挙げられる。
これらの非水系溶剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記した非水系溶剤の中でも、非水系インクに好ましく使用される溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、高級アルコール、脂肪酸エステル等であり、これらに対し、本発明の後処理剤は混合性が良好であるため、インクの流動性をより効率的に低下することができ、記録画像の裏抜けをより低減することができる。
非水系インクには、それぞれ上記の成分に加え、任意に、表面張力調整剤(浸透剤)、消泡剤、酸化防止剤等を適宜含有させることができる。
表面張力調整剤、消泡剤等として、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、または高分子系、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤を使用することができる。具体的には、上記した後処理剤と同様のものを挙げることができる。
酸化防止剤として、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤレチック酸等を使用でき、これらを単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
非水系インクは、ボールミル、ビーズミル等の任意の分散手段を用いて配合成分を混合することによって調製できるが、これに限定されない。
非水系インクは、インクジェット記録装置用として好ましく使用できる。インクジェット用インクとして用いる場合のインクの粘度は、吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、5〜13mPa・sであることがさらに好ましい。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
次に、本発明の一実施形態による印刷方法としては、上記したインクセットを用いる印刷方法であって、記録媒体に非水系インクを印刷し、少なくとも印刷面を後処理剤で処理することを特徴とする。このようなインクジェット記録方法によれば、画像を高濃度化し、裏抜けを低減することができる。
後処理剤は、印刷面の一部分または全面を処理してもよく、印刷面とともに非印刷面を処理してもよい。後処理剤は、上記した処理方法から適宜選択して処理することができる。
本実施形態の印刷方法は、非水系インクをインクジェット記録方法によって印刷することができる。インクジェット記録方法としては、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドからインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにする。インクジェット記録方法としてラインヘッド方式を用いることもでき、ラインヘッド方式のインクジェット記録方法によれば高速の印刷速度による印刷が可能である。
非水系インクによって印刷をしてから、後処理剤によって処理するまでの時間は、短い方が好ましく、通常は5秒以下程度が好ましい。これによって、先に印刷された非水系インク中の非水系溶剤が記録媒体上で液状を保持した状態で、後に処理される後処理剤中の無機粒子が接触し、インク中の非水系溶剤が吸収されるため、インク中の色材が記録媒体に浸透することを効率よく抑制して、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができる。
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<後処理剤>
表1に、後処理剤の処方を示す。表1に示す配合で各成分を混合した。表1に示す無機粒子の特性を表2に示す。表2に示す平均粒子径は、コロイダルシリカ1〜4及びアルミナ水分散液は動的光散乱式粒径分布測定装置「LB500」(株式会社堀場製作所製)を用いて動的光散乱法で測定した。コロイダルシリカ1〜4及びアルミナ水分散液の平均粒子径は、1次粒子の寸法に基づく数値であった。また、合成非晶質シリカはレーザ回折式粒度分布測定装置「SALD−2000A」(株式会社島津製作所製)を用いてレーザー回折法で測定した。合成非晶質シリカでの平均粒子径は、2次粒子の寸法に基づくものであった。表2に示す短軸及び長軸の長さは、電子顕微鏡「JSM−5400LV」(日本電子株式会社製)を用いて求めた。
Figure 2012161981
Figure 2012161981
<インク>
非水系黒インクには、RISOXインクF(インクジェット用非水系インク、ブラック顔料、理想科学工業株式会社製)を使用した。
(実施例)
上記した非水系黒インクを「ORPHIS X9050」(理想科学工業株式会社製、インクジェット記録装置である高速カラープリンター)に装填し、普通紙(理想用紙薄口、理想科学工業株式会社製)に、ベタ画像を印刷した。なお、X9050は、300dpiのライン型インクジェットヘッド(各ノズルが約85μm間隔で並ぶ)を使用し、主走査方向(ノズルが並んでいる方向)に直交する副走査方向に用紙を搬送して印刷を行なうシステムである。
印刷直後(約0.5〜5秒後)に、印刷面上に上記各後処理剤をバーコーターにて塗布量が12g/m(固形分換算で実施例1〜4及び6では2.16g/m、実施例5では1.6g/m)となるように塗工した。
(比較例)
比較例1として、上記した実施例と同様に非水系黒インクで印刷を行ったもので、後処理剤で処理しないものを用意した。
<評価>
各実施例及び比較例の裏抜け及び印刷濃度を評価し、結果を表3に示す。
(裏抜け)
得られた印刷物を3日間放置した後、印刷物の非印刷面(裏面)の印刷濃度(裏面OD値)を、マクベス濃度計(マクベス社製RD920)により測定した。また、裏面OD値を相対的に評価した。評価基準を次に示す。
AA:裏面OD値が0.56未満
A:裏面OD値が0.56以上0.61未満
B:裏面OD値が0.61以上0.66未満
C:裏面OD値が0.66以上
(印刷濃度)
得られた印刷物を3日間放置した後、印刷物の印刷面(表面)の印刷濃度(表面OD値)を、マクベス濃度計(マクベス社製RD920)により測定した。また、表面OD値を相対的に評価した。評価基準を次に示す。
AA:表面OD値が1.18以上
A:表面OD値が1.13以上1.18未満
B:表面OD値が1.08以上1.13未満
C:表面OD値が1.08未満
Figure 2012161981
表3に示す通り、各実施例のインクセットの組み合わせでは、後処理剤で処理しなかった比較例と比べて、裏抜けを低減し、高い印刷濃度を得ることができた。
実施例1及び2では、無機粒子の平均粒子径がより好ましい範囲内にあり、裏抜けをより低減することができた。実施例2では、実施例1に比べ無機粒子の平均粒子径が小さく、また、粒子形状が鎖状であり、裏抜けの低減とともにより高い印刷濃度を得ることができた。また、実施例5では、粒子形状が棒状であり、裏抜けの低減とともにより高い印刷濃度を得ることができた。

Claims (6)

  1. シリカ及び/またはアルミナを含有する無機粒子及び水を含む、非水系インク用後処理剤。
  2. 前記シリカは、平均粒子径が30nm〜150nmである、請求項1に記載の非水系インク用後処理剤。
  3. 前記シリカは、短軸が3nm以上30nm未満であり、長軸が30nm以上500nm以下である、請求項1または2に記載の非水系インク用後処理剤。
  4. 前記アルミナは、短軸が3nm以上50nm未満であり、長軸が50nm以上100nm以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の非水系インク用後処理剤。
  5. 色材及び非水系溶剤を含む非水系インクと、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の非水系インク用後処理剤との組み合わせである、インクセット。
  6. 請求項5に記載のインクセットを用いる印刷方法であって、
    記録媒体に非水系インクを印刷し、少なくとも印刷面を非水系インク用後処理剤で処理する、印刷方法。
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