JP2012162995A - 内燃機関の燃料供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、インペラの稼働数を変更可能な低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、低圧燃料ポンプの消費電力低減に寄与することができる技術の提供を過大とする。
【解決手段】本発明は、電動機の回転軸に連動して回転する第1インペラと、電動機の回転軸に対して相対回転可能な第2インペラと、電動機の回転軸と第2インペラの間に配置された遠心クラッチと、を備える低圧燃料ポンプを用いることにより、インペラの稼働数変更に伴う消費電力の増加を抑制するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、電動機の回転軸に連動して回転する第1インペラと、電動機の回転軸に対して相対回転可能な第2インペラと、電動機の回転軸と第2インペラの間に配置された遠心クラッチと、を備える低圧燃料ポンプを用いることにより、インペラの稼働数変更に伴う消費電力の増加を抑制するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、低圧燃料ポンプ(フィードポンプ)と高圧燃料ポンプ(サプライポンプ)を備えた内燃機関の燃料供給システムに関する。
近年、電動式の燃料ポンプ(たとえば、タービン式の燃料ポンプ)を低圧燃料ポンプとして用いるとともに、内燃機関の動力により駆動される機械式の燃料ポンプ(たとえば、プランジャ式の燃料ポンプ)を高圧燃料ポンプとして用いる内燃機関の燃料供給システムが知られている。
電動式の燃料ポンプとしては、電力を利用して2枚のインペラの結合と非結合を切り替え可能な燃料ポンプが知られている。このような燃料ポンプの利用方法としては、機関負荷が低いときは2枚のインペラを非結合状態とすることにより1枚のインペラのみを可動させ、機関負荷が高いときは2枚のインペラを結合状態とすることにより2枚のインペラを可動させる方法も提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
ところで、低圧燃料ポンプ及び高圧燃料ポンプを備えた内燃機関の燃料供給システムにおいては、ベーパが発生しない範囲で低圧燃料ポンプの吐出圧力を低下させることにより、低圧燃料ポンプの消費電力を可及的に少なくすることが望まれている。
しかしながら、低圧燃料ポンプとして上記した従来の燃料ポンプが使用されると、2枚のインペラの結合と非結合とを切り替えるために電力が消費されるため、低圧燃料ポンプの消費電力の低減効果を得にくくなる可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、インペラの稼働数を変更可能な低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、低圧燃料ポンプの消費電力低減に寄与することができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、低圧燃料ポンプと高圧燃料ポンプを備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、低圧燃料ポンプのインペラの稼働数が機械的に変更されるようにした。
詳細には、本発明は、低圧燃料ポンプと該低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプとを備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、
低圧燃料ポンプは、電動機の回転軸に連動して回転する第1インペラと、電動機の回転
軸と同軸に配置され該回転軸に対して相対回転可能な第2インペラと、前記電動機の回転軸と前記第2インペラの間に介在し前記回転軸の回転速度増加により発生する遠心力を利用して前記回転軸と前記第2インペラを係合させる遠心クラッチと、を備えるようにした。
低圧燃料ポンプは、電動機の回転軸に連動して回転する第1インペラと、電動機の回転
軸と同軸に配置され該回転軸に対して相対回転可能な第2インペラと、前記電動機の回転軸と前記第2インペラの間に介在し前記回転軸の回転速度増加により発生する遠心力を利用して前記回転軸と前記第2インペラを係合させる遠心クラッチと、を備えるようにした。
かかる構成によれば、電動機の回転軸が低速で回転しているときは、遠心クラッチが非係合状態となる。すなわち、電動機の回転軸の回転力は第2インペラに伝達されない状態となる。その結果、電動機の回転軸が低速で回転しているときは、電動機が第1インペラのみを回転駆動することになる。
また、電動機の回転軸の回転速度が高くなると、遠心クラッチが係合状態となる。すなわち、電動機の回転軸の回転力は第2インペラに伝達される状態となる。その結果、電動機の回転軸が高速で回転しているときは、電動機が第1インペラと第2インペラの双方を回転駆動することになる。
本発明の低圧燃料ポンプによれば、電力を利用することなくインペラの稼働数を変更することができる。その結果、インペラの稼働数変更に伴う消費電力の増加を抑制することが可能となる。
なお、第2インペラは、第1インペラに比べ、単位時間当たりに吐出可能な流量が大きくなるように構成されてもよい。言い換えれば、第1インペラは、第2インペラに比べ、単位時間当たりに吐出可能な流量が小さくなるように構成されてもよい。このような構成によれば、第1インペラのみが稼働するときのポンプ効率を高めることができるとともに、第1インペラ及び第2インペラが稼働するときの吐出圧力及び流量を高めることができる。
本発明に係わる内燃機関の燃料供給システムは、電動機の消費電流の変化量を検出する検出部と、検出部により検出された変化量が閾値を超えるときに遠心クラッチの係合状態と非係合状態が切り替わったと判定する判定部と、を備えるようにしてもよい。
遠心クラッチが非係合状態から係合状態へ移行すると、インペラの稼働数増加により電動機の負荷が増加する。その結果、電動機の消費電流量が一時に増加する。一方、遠心クラッチが係合状態から非係合状態へ移行すると、インペラの稼働数減少により電動機の負荷が減少する。その結果、電動機の消費電流量が一時に減少する。よって、検出部により検出される変化量が予め定められた閾値を超えたときに、遠心クラッチの係合状態と非係合状態とが切り替わったと判定することが可能になる。
ここで、遠心クラッチを非係合状態から係合状態へ移行させる場合は、低圧燃料ポンプの印加電圧を増加させることにより、回転軸の回転速度を増加させることになる。その際、低圧燃料ポンプの消費電流は、インペラの稼働数が一定であれば印加電圧の増加に対してリニアに増加するが、インペラの稼働数が増加すると印加電圧より大きな変化(増加)を示す。一方、遠心クラッチを係合状態から非係合状態へ移行させる場合は、低圧燃料ポンプの印加電圧を減少させることにより、回転軸の回転速度を減少させることになる。その際、低圧燃料ポンプの消費電流は、インペラの稼働数が一定であれば印加電圧の減少に対してリニアに減少するが、インペラの稼働数が減少すると印加電圧より大きな変化(減少)を示す。
したがって、単位時間当たりの印加電圧の変化量に対して単位時間当たりの消費電流の変化量が大きくなるときは、インペラの稼働数が変化した(遠心クラッチの係合状態と非係合状態が切り替わった)と判定されるようにしてもよい。すなわち、単位時間当たりの
印加電圧の変化量を前記した閾値として定めるようにしてもよい。
印加電圧の変化量を前記した閾値として定めるようにしてもよい。
上記した方法により遠心クラッチの係合状態と非係合状態の切り替えが判定されると、インペラの稼働数を正確に変更することが可能になる。たとえば、本発明に係わる内燃機関の燃料供給システムは、遠心クラッチを非係合状態から係合状態へ移行させるときに、先ず電動機の印加電圧を目標値より高くし、次いで判定部により遠心クラッチの切り替えが判定された時点で電動機の印加電圧を目標値まで低下させる制御部を更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、遠心クラッチの係合状態と非係合状態との切り替え(インペラの稼働数変更)を速やか且つ正確に行うことが可能になる。なお、遠心クラッチを係合状態から非係合状態へ移行させるときは、制御部は、先ず電動機の印加電圧を目標値より低くし、次いで判定部により遠心クラッチの切り替えが判定された時点で電動機の印加電圧を目標値まで上昇させるようにすればよい。
本発明によれば、インペラの稼働数を変更可能な低圧燃料ポンプと、低圧燃料ポンプから吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプと、を備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、低圧燃料ポンプの消費電力低減に寄与することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、内燃機関の燃料供給システムの概略構成を示す図である。図1に示す燃料供給システムは、低圧燃料ポンプ1と、高圧燃料ポンプ2と、を備えている。
低圧燃料ポンプ1は、燃料タンク3に貯留されている燃料を汲み上げるためのポンプであり、電力により駆動されるタービン式ポンプ(ウェスコ式ポンプ)である。低圧燃料ポンプ1から吐出された燃料は、低圧燃料通路4によって高圧燃料ポンプ2の吸入口へ導かれるようになっている。
高圧燃料ポンプ2は、低圧燃料ポンプ1から吐出された燃料を昇圧するためのポンプであり、内燃機関の動力(たとえば、カムシャフトの回転力)により駆動される往復式のポンプ(プランジャー式ポンプ)である。高圧燃料ポンプ2の吸入口には、該吸入口の導通と閉塞とを切り換える吸入弁2aが設けられている。吸入弁2aは、電磁駆動式の弁機構であり、プランジャの位置に対する開閉タイミングを変更することによって高圧燃料ポン
プ2の吐出量を変更する。また、高圧燃料ポンプ2の吐出口には、高圧燃料通路5の基端が接続されている。高圧燃料通路5の終端は、デリバリパイプ6に接続されている。
プ2の吐出量を変更する。また、高圧燃料ポンプ2の吐出口には、高圧燃料通路5の基端が接続されている。高圧燃料通路5の終端は、デリバリパイプ6に接続されている。
デリバリパイプ6には、複数(図1に示す例では4つ)の燃料噴射弁7が接続されており、高圧燃料ポンプ2からデリバリパイプ6へ圧送された高圧の燃料が各燃料噴射弁7へ分配されるようになっている。燃料噴射弁7は、内燃機関の気筒内へ直接燃料を噴射する弁機構である。
なお、上記した燃料噴射弁7のような筒内噴射用の燃料噴射弁に加え、吸気通路(吸気ポート)内へ燃料を噴射するためのポート噴射用の燃料噴射弁が内燃機関に取り付けられている場合は、低圧燃料通路4の途中から分岐してポート噴射用のデリバリパイプへ低圧の燃料が供給されるように構成されてもよい。
ここで図1に戻り、上記した低圧燃料通路4の途中には、分岐通路8の基端が接続されている。分岐通路8の終端は、燃料タンク3に接続されている。分岐通路8の途中には、プレッシャーレギュレータ9が設けられている。プレッシャーレギュレータ9は、低圧燃料通路4内の圧力(燃料圧力)が所定値を超えたときに開弁することにより、低圧燃料通路4内の余剰の燃料が分岐通路8を介して燃料タンク3へ戻るように構成される。
上記した高圧燃料通路5の途中には、チェック弁10とパルセーションダンパ11が配置されている。チェック弁10は、前記高圧燃料ポンプ2の吐出口から前記デリバリパイプ6へ向かう流れを許容し、前記デリバリパイプ6から前記高圧燃料ポンプ2の吐出口へ向かう流れを規制するワンウェイバルブである。パルセーションダンパ11は、前記高圧燃料ポンプ2の動作(吸引動作と吐出動作)に起因する燃料の脈動を減衰するものである。
上記したデリバリパイプ6には、該デリバリパイプ6内の余剰の燃料を前記燃料タンク3へ戻すためのリターン通路12が接続されている。リターン通路12の途中には、該リターン通路12の導通と遮断とを切り換えるリリーフ弁13弁が配置されている。リリーフ弁13は、電動式または電磁駆動式の弁機構であり、デリバリパイプ6内の燃料圧力が目標値を超えたときに開弁される。
前記リターン通路12の途中には、連通路14の終端が接続されている。前記連通路14の基端は、前記高圧燃料ポンプ2に接続されている。この連通路14は、前記高圧燃料ポンプ2から排出される余剰燃料を前記リターン通路12へ導くための通路である。
ここで、本実施例における燃料供給システムは、上記した各機器を電気的に制御するためのECU15を備えている。ECU15は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどを備えた電子制御ユニットである。ECU15は、燃圧センサ16、吸気温度センサ17、アクセルポジションセンサ18、クランクポジションセンサ19、燃温センサ20、フィード圧センサ21などの各種センサと電気的に接続されている。
燃圧センサ16は、デリバリパイプ6内の燃料圧力(高圧燃料ポンプの吐出圧力)に相関した電気信号を出力するセンサである。吸気温度センサ17は、内燃機関に吸入される空気の温度に相関した電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ18は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力する。クランクポジションセンサ19は、内燃機関の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関した電気信号を出力するセンサである。燃温センサ20は、低圧燃料通路4内を流れる燃料の温度に相関した電気信号を出力するセンサである。フィード圧センサ21は、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力(フィード圧)に相関した電気信号を出力するセンサである。
ECU15は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、低圧燃料ポンプ1や吸入弁2aを制御する。たとえば、ECU15は、燃圧センサ16の出力信号(実燃圧)が目標値に収束するように、吸入弁2aの開閉タイミングを調整する。その際、ECU15は、吸入弁2aの制御量である駆動デューティ(ソレノイドの通電時間と非通電時間との比)に対し、実燃圧と目標値との偏差に基づく比例積分制御(PI制御)を行う。なお、前記した目標値は、燃料噴射弁7の目標燃料噴射量に応じて定められる値である。
上記した比例積分制御において、ECU15は、目標燃料噴射量に応じて定まる制御量(フィードフォワード項)と、実燃圧と目標値との差(以下、「燃圧差」と称する)の大きさに応じて定める制御量(比例項)と、実燃圧と目標値との差の一部を積算した制御量(積分項)と、を加算することにより、駆動デューティを算出する。
なお、上記した燃圧の差とフィードフォワード項との関係、および、上記した燃圧の差と比例項との関係は、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。また、上記した燃圧の差のうち、積分項に加算される量の割合についても、予め実験などを利用した適合作業によって定められるものとする。
また、ECU15は、低圧燃料ポンプ1の消費電力を可及的に低減するために、低圧燃料ポンプ1の目標吐出圧力(目標フィード圧)を低下させる処理(低下処理)を実行する。具体的には、ECU15は、先ず内燃機関の運転状態や燃料温度などに基づいて目標フィード圧のデフォルト値を決定する。続いて、ECU15は、目標フィード圧を一定量(以下、「低下係数」と称する)ずつ低下させる。前記した低下係数は、低圧燃料通路4内の燃料圧力が飽和蒸気圧を大幅に下回らない範囲で最大の値に設定されることが望ましく、予め実験などの適合処理により求めておくことが望ましい。なお、内燃機関がポート噴射用の燃料噴射弁を備えている場合は、ポート噴射用の燃料噴射弁から噴射される燃料の量などを考慮して目標フィード圧が決定されてもよい。
ところで、低圧燃料通路4内で燃料のベーパが発生した場合、内燃機関の負荷が高い場合、或いはポート噴射用の燃料噴射弁の要求噴射量が増加した場合などは、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力を速やかに上昇させる必要がある。そのため、低圧燃料ポンプ1の容量は、内燃機関が全負荷運転状態にあるときの目標燃料噴射量を賄える大きさに設定される必要がある。
ここで、低圧燃料ポンプ1として、インペラの稼働数が常時一定となるポンプが用いられると、目標吐出圧力が低いとき(すなわち、目標吐出量が少ないとき)にポンプ効率が低くなる可能性がある。これに対し、低圧燃料ポンプ1として、複数のインペラを備えるとともに、インペラの稼働数を変更可能なポンプを利用する方法が考えられる。このようなポンプとしては、電力を利用してインペラの稼働数を変更するものが知られている。しかしながら、インペラの稼働数を変更するために電力が消費されると、低圧燃料ポンプ1の消費電力を好適に低減させることができなくなる虞がある。
そこで、本実施例の低圧燃料ポンプ1は、インペラの稼働数を機械的に変更することができるように構成した。以下、本実施例における低圧燃料ポンプ1の構成について図2乃至4に基づいて説明する。
図2は、低圧燃料ポンプ1の構成を模式的に示す図である。低圧燃料ポンプ1は、略円柱状のハウジング100を備えている。ハウジング100には、円柱状に形成された3つの空間101,102,103が軸方向へ直列に配置されている。その際、3つの空間101,102,103の軸心が同一直線状に位置するように、空間101,102,10
3が配置されるものとする。
3が配置されるものとする。
ハウジング100の基端側(図2中の上側)に形成された空間101には、モータ200が収容されている(以下、空間101を「モータ室101」と称する)。モータ200は、モータ室101の周方向へ回転自在な状態でハウジング100に取り付けられた回転軸(モータシャフト)201と、該モータシャフト201の外周面に取り付けられたロータ202と、モータ室101の内周面に固定されたステータ203と、を備えており、図示しないバッテリやオルタネータから供給される電力によりロータ202及びモータシャフト201を回転させる。
前記モータ室101に隣接する空間102には、第1インペラ120が収容されている(以下、空間102を「第1収容室102」と称する)。前記第1収容室102よりハウジング100の先端側(図2中の下側)に位置する空間103には、第2インペラ130が収容されている(以下、空間103を「第2収容室103」と称する)。第2インペラ130の外径は、第1インペラ120より大きく形成されている。つまり、単位時間当たりの吐出流量(言い換えれば、1回転当たりの吐出流量)は、第1インペラ120より第2インペラ130の方が大きくなっている。
前記ハウジング100には、前記第1収容室102及び前記第2収容室103に連通する流入通路107が形成されている。流入通路107は、燃料タンク3に連通されており、燃料タンク3内の燃料を第1収容室102および第2収容室103へ導く通路である。さらに、ハウジング100には、前記した低圧燃料通路4と第1収容室102を連通する第1流出通路108と、前記した低圧燃料通路4と第2収容室103とを連通させる第2流出通路109とが設けられている。これら第1流出通路108及び第2流出通路109は、第1収容室102と第2収容室103から吐出される燃料を低圧燃料通路4に導くための通路である。なお、第2流出通路109には、第2収容室103から低圧燃料通路4へ向かう燃料の流れを許容し、且つ低圧燃料通路4から第1収容室102へ向かう燃料の流れを遮断するチャックバルブ110が配置されており、第1収容室102から低圧燃料通路4へ導かれた燃料が第2流出通路109を介して第2収容室103へ逆流しないようになっている。
また、モータ室101と第1収容室102との間の隔壁の中心部分には、モータ室101と第1収容室102を連通させる第1貫通孔104が設けられている。第1収容室102と第2収容室103との間の隔壁の中心部分には、第1収容室102と第2収容室103を連通させる第2貫通孔105が設けられている。
モータシャフト201の先端部は、前記モータ室101から第1貫通孔104及び第1収容室102を経て第2貫通孔105まで突出し、該第2貫通孔105に収容された遠心クラッチ30に連結されている。その際、モータシャフト201は、第1インペラ120の中心部を貫通するとともに、該第1インペラ120と一体的に回転するようになっている。また、遠心クラッチ30には、第2収容室103に回転自在に配置された可動軸106が連結されている。可動軸106は、第2インペラ130の中心部を貫通するとともに、該第2インペラ130と一定的に回転するようになっている。
前記した遠心クラッチ30は、図3に示すように、円柱状の入力軸31と該入力軸31の外周に同軸に配置された円筒状の出力軸32とを備えている。入力軸31は、モータ200のモータシャフト201に連結され、該モータシャフト201及び第1インペラ120と一体的に回転するようになっている。出力軸32は、可動軸106に連結され、該可動軸106及び第2インペラ130と一体的に回転するようになっている。
入力軸31の外周面における互いに対向する2箇所には、径方向へ突出した2本の突起部31a,31bが設けられている。また、入力軸31と出力軸32との間には、前記突起部31a,31bに嵌合する溝を備えた半円形状の遠心錘33a,33bが互いに対向するように配置されている。なお、遠心錘33a,33bは、突起部31a,31bに嵌合しつつ径方向へ移動可能な状態で出力軸32内に収容されるものとする。また、2つの遠心錘33a,33bは、付勢部材(金属バネ)34によって互いに接近するように付勢されている。さらに、遠心錘33a,33bの外周面には摩擦部材(シュー)が取り付けられている。
以下、低圧燃料ポンプ1の動作について説明する。モータ200によりモータシャフト201が回転させられると、モータシャフト201の回転力が第1インペラ120及び遠心クラッチ30の入力軸31へ伝達される。その際、入力軸31の突起部31a,31bが遠心錘33a,33bに嵌合しているため、2つの遠心錘33a,33bも入力軸31に連動して回転する。このように遠心錘33a,33bが回転すると、該遠心錘33a,33bに遠心力が働く。ただし、モータシャフト201の回転速度が低いときは、前記遠心力の大きさが付勢部材34の付勢力より小さくなるため、遠心錘33a,33bの外周面は図3に示すように出力軸32の内周面から離間した状態(非係合状態)に保たれる。よって、遠心錘33a,33bに作用する遠心力が付勢部材34の付勢力より小さいときは、入力軸31の回転力が出力軸32に伝達されず、第1インペラ120のみが回転することになる。
次に、モータシャフト201の回転速度の上昇により、遠心錘33a,33bに作用する遠心力が付勢部材34の付勢力より大きくなると、遠心錘33a,33bが入力軸31の突起部31a,31bに沿って径方向へ移動する。そして、遠心錘33a,33bに作用する遠心力が付勢部材34の付勢力に比して十分に大きくなると、図4に示すように遠心錘33a,33bの外周面(摩擦部材)が出力軸32の内周面に押し付けられた状態(係合状態)となる。その結果、入力軸31の回転力が出力軸32へ伝達されるようになる。つまり、モータシャフト201の回転力が可動軸106へ伝達されるようになる。よって、遠心錘33a,33bに作用する遠心力が付勢部材34の付勢力より大きいときは、第1インペラ120に加え、第2インペラ130も回転することになる。
以上述べたような低圧燃料ポンプ1によれば、モータ200の回転速度を調整することにより、遠心クラッチ30の係合状態と非係合状態とを切り替えることができる。言い換えれば、モータ200の回転速度を調整することにより、インペラの稼働数を変更することができる。そのため、インペラの稼働数を変更する際に電力などの外力が不要となる。その結果、前述した低下処理による消費電力の低減分がインペラの稼働数変更に伴う消費電力の増加分によって削減される事態を回避することが可能となり、低圧燃料ポンプ1の消費電力を効果的に低減することが可能となる。
ところで、低圧燃料ポンプ1の吐出圧力(吐出量)を精度良く制御するためには、遠心クラッチ30の係合状態と非係合状態との切り替わりを正確に検知することも重要となる。これに対し、専用のセンサを設ける方法も考えられるが、部品点数の増加や遠心クラッチ30の大型化を招く可能性がある。そこで、本実施例においては、低圧燃料ポンプ1の消費電流に基づいて遠心クラッチ30の係合状態と非係合状態との切り替わりを検出するようにした。
図5は、遠心クラッチ30が非係合状態にあるときにモータ200の印加電圧を増加させた場合におけるモータ200の消費電流の変化を示す図である。なお、図5中のt1は、遠心クラッチ30が非係合状態から係合状態へ切り替わったタイミングを示す。図5において、遠心クラッチ30が非係合状態にあるとき(図5中の非係合領域)、言い換えれ
ば第1インペラ120のみが稼働しているときは、モータ200消費電流は、印加電圧の増加に対して略リニアに増加する。これに対し、遠心クラッチ30が非係合状態から係合状態へ切り替わったとき、言い換えれば第1インペラ120のみの稼働状態から第1インペラ120及び第2インペラ130の稼働状態へ切り替わったときは、モータ200の消費電流は、印加電圧の増加量に対して過大な増加を示す。そして、遠心クラッチ30が係合状態で安定すると、モータ200の消費電流は、印加電圧の増加に対して略リニアな増加傾向に戻る。
ば第1インペラ120のみが稼働しているときは、モータ200消費電流は、印加電圧の増加に対して略リニアに増加する。これに対し、遠心クラッチ30が非係合状態から係合状態へ切り替わったとき、言い換えれば第1インペラ120のみの稼働状態から第1インペラ120及び第2インペラ130の稼働状態へ切り替わったときは、モータ200の消費電流は、印加電圧の増加量に対して過大な増加を示す。そして、遠心クラッチ30が係合状態で安定すると、モータ200の消費電流は、印加電圧の増加に対して略リニアな増加傾向に戻る。
図6は、遠心クラッチ30が係合状態にあるときにモータ200の印加電圧を低下させた場合におけるモータ200の消費電流の変化を示す図である。なお、図6中のt2は、遠心クラッチ30が係合状態から比係合状態へ切り替わったタイミングを示す。図6において、遠心クラッチ30が係合状態にあるとき(図6中の係合領域)、言い換えれば第1インペラ120及び第2インペラ130が稼働しているときは、モータ200の消費電流は、印加電圧の減少に対して略リニアに減少する。これに対し、遠心クラッチ30が係合状態から非係合状態へ切り替わったとき、言い換えれば第1インペラ120及び第2インペラ130の稼働状態から第1インペラ120のみの稼働状態へ切り替わったときは、モータ200の消費電流は、印加電圧の減少に対して過大な減少を示す。そして、遠心クラッチ30が非係合状態で安定すると、モータ200の消費電流は、印加電圧の減少に対して略リニアな減少傾向に戻る。
図5,6の説明で述べたように、遠心クラッチ30の係合状態と非係合状態との切り替わりが発生したときは、モータ200の消費電流が印加電圧より大きな変化を示す。よって、ECU15は、消費電流の単位時間当たりにおける変化量が閾値より大きくなったことを条件として、遠心クラッチ30が係合状態から非係合状態若しくは非係合状態から係合状態へ切り替わったと判定することができる。ここでいう「閾値」は、印加電圧の単位時間当たりの変化量にマージンを加算した値である。このような判定処理をECU15が実行することにより、本発明に係わる判定部が実現される。
このような方法により遠心クラッチ30の切り替わりが検出されると、遠心クラッチ30の切り替えを好適に行うことも可能となる。たとえば、遠心クラッチ30を非係合状態から係合状態へ切り替える場合は、ECU15は、図7に示すように、モータ200の印加電圧を目標電圧Vtrgより高め、モータ200の消費電流の単位時間当たりにおける増加量が閾値を超えた時点で印加電圧を目標電圧Vtrgに収束させるようにしてもよい。また、遠心クラッチ30を係合状態から非係合状態へ切り替える場合は、ECU15は、図8に示すように、モータ200の印加電圧を目標電圧Vtrgより低下させ、モータ200の消費電流の単位時間当たりにおける減少量が閾値を超えた時点で印加電圧を目標電圧Vtrgに収束させるようにしてもよい。
以上述べた実施例によれば、インペラの稼働数を変更可能な低圧燃料ポンプ1と、低圧燃料ポンプ1から吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプ2と、を備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、低圧燃料ポンプ1の消費電力を効果的に低減することが可能となる。また、第1インペラ120の1回転当たりの吐出量を少なく設定することができるため、低圧燃料ポンプ1の吐出量が少なくなるときのポンプ効率を高めることが可能になる。
なお、本実施例では、低圧燃料ポンプ1が2枚のインペラを備える構成を例に挙げたが、3枚以上のインペラを備えるようにしてもよい。その場合、1枚又は2枚のインペラがモータシャフトに固定され、残りの2枚又は1枚のインペラが可動軸に固定されるようにしてもよい。また、各インペラが遠心クラッチを介して連結され、各遠心クラッチが切り替わるときの回転速度を相互に異ならせるようにしてもよい。たとえば、回転速度が低速
領域にあるときは全ての遠心クラッチが非係合状態(1枚のインペラのみが稼働状態)となり、回転速度が中速領域にあるときは1つの遠心クラッチのみが係合状態(2枚のインペラが稼働状態)となり、回転速度が高速領域にあるときはすべての遠心クラッチが係合状態(3枚のインペラが稼働状態)となるようにしてもよい。
領域にあるときは全ての遠心クラッチが非係合状態(1枚のインペラのみが稼働状態)となり、回転速度が中速領域にあるときは1つの遠心クラッチのみが係合状態(2枚のインペラが稼働状態)となり、回転速度が高速領域にあるときはすべての遠心クラッチが係合状態(3枚のインペラが稼働状態)となるようにしてもよい。
1 低圧燃料ポンプ
2 高圧燃料ポンプ
2a 吸入弁
3 燃料タンク
4 低圧燃料通路
5 高圧燃料通路
6 デリバリパイプ
7 燃料噴射弁
8 分岐通路
9 プレッシャーレギュレータ
10 チェック弁
11 パルセーションダンパ
12 リターン通路
13 リリーフ弁
14 連通路
15 ECU
16 燃圧センサ
17 吸気温度センサ
18 アクセルポジションセンサ
19 クランクポジションセンサ
20 燃温センサ
21 フィード圧センサ
30 遠心クラッチ
31 入力軸
31a 突起部
31b 突起部
32 出力軸
33a 遠心錘
33b 遠心錘
34 付勢部材
100 ハウジング
101 モータ室
102 第1収容室
103 第2収容室
104 第1貫通孔
105 第2貫通孔
106 可動軸
107 流入通路
108 第1流出通路
109 第2流出通路
110 チャックバルブ
120 第1インペラ
130 第2インペラ
200 モータ
201 モータシャフト
202 ロータ
203 ステータ
2 高圧燃料ポンプ
2a 吸入弁
3 燃料タンク
4 低圧燃料通路
5 高圧燃料通路
6 デリバリパイプ
7 燃料噴射弁
8 分岐通路
9 プレッシャーレギュレータ
10 チェック弁
11 パルセーションダンパ
12 リターン通路
13 リリーフ弁
14 連通路
15 ECU
16 燃圧センサ
17 吸気温度センサ
18 アクセルポジションセンサ
19 クランクポジションセンサ
20 燃温センサ
21 フィード圧センサ
30 遠心クラッチ
31 入力軸
31a 突起部
31b 突起部
32 出力軸
33a 遠心錘
33b 遠心錘
34 付勢部材
100 ハウジング
101 モータ室
102 第1収容室
103 第2収容室
104 第1貫通孔
105 第2貫通孔
106 可動軸
107 流入通路
108 第1流出通路
109 第2流出通路
110 チャックバルブ
120 第1インペラ
130 第2インペラ
200 モータ
201 モータシャフト
202 ロータ
203 ステータ
Claims (2)
- 低圧燃料ポンプと該低圧燃料ポンプにより吐出された燃料を昇圧するための高圧燃料ポンプとを備えた内燃機関の燃料供給システムにおいて、
前記低圧燃料ポンプは、
電動機の回転軸に連動して回転する第1インペラと、
電動機の回転軸と同軸に配置され、該回転軸に対して相対回転可能な第2インペラと、
前記回転軸と前記第2インペラの間に介在し、前記回転軸の回転速度増加により発生する遠心力を利用して前記回転軸と前記第2インペラを係合させる遠心クラッチと、
を備える内燃機関の燃料供給システム。 - 請求項1において、前記電動機の消費電流の変化量を検出する検出部と、
前記検出部により検出された変化量が閾値を超えたときに、前記遠心クラッチの係合状態と非係合状態が切り替わったと判定する判定部と、
を更に備える内燃機関の燃料供給システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011021724A JP2012162995A (ja) | 2011-02-03 | 2011-02-03 | 内燃機関の燃料供給システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011021724A JP2012162995A (ja) | 2011-02-03 | 2011-02-03 | 内燃機関の燃料供給システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012162995A true JP2012162995A (ja) | 2012-08-30 |
Family
ID=46842623
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011021724A Withdrawn JP2012162995A (ja) | 2011-02-03 | 2011-02-03 | 内燃機関の燃料供給システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012162995A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20160051402A (ko) * | 2014-11-03 | 2016-05-11 | 주식회사 코아비스 | 다단 연료펌프 |
| WO2021062241A1 (en) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | Baker Hughes Oilfield Operations, Llc | Systems and methods for prevention of rotation in permanent magnet motors |
| US11773857B2 (en) | 2018-10-12 | 2023-10-03 | Baker Hughes Holdings Llc | Dual ESP with selectable pumps |
| US12553320B2 (en) | 2021-09-03 | 2026-02-17 | Baker Hughes Oilfield Operations Llc | Auto-engageable coupling for preventing transmission of reverse rotation to ESP motors |
-
2011
- 2011-02-03 JP JP2011021724A patent/JP2012162995A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20160051402A (ko) * | 2014-11-03 | 2016-05-11 | 주식회사 코아비스 | 다단 연료펌프 |
| KR101888056B1 (ko) * | 2014-11-03 | 2018-08-13 | 주식회사 코아비스 | 다단 연료펌프 |
| US10119509B2 (en) | 2014-11-03 | 2018-11-06 | Coavis | Multiple stage fuel pump |
| US11773857B2 (en) | 2018-10-12 | 2023-10-03 | Baker Hughes Holdings Llc | Dual ESP with selectable pumps |
| WO2021062241A1 (en) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | Baker Hughes Oilfield Operations, Llc | Systems and methods for prevention of rotation in permanent magnet motors |
| US11649827B2 (en) | 2019-09-26 | 2023-05-16 | Baker Hughes Oilfield Operations Llc | Systems and methods for prevention of rotation in permanent magnet motors |
| US12553320B2 (en) | 2021-09-03 | 2026-02-17 | Baker Hughes Oilfield Operations Llc | Auto-engageable coupling for preventing transmission of reverse rotation to ESP motors |
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