JP2012165252A - 送信機、受信機および通信システム - Google Patents

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圭介 尾崎
Akihiro Okazaki
彰浩 岡崎
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裕康 佐野
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Abstract

【課題】所要搬送波数およびPAPRが増大するのを極力を抑えつつ複数レートをサポート可能な送信機を得ること。
【解決手段】本発明は、一次変調でFSK変調を行うスペクトラム拡散変調方式に対応した送信機であって、情報データに対してFSK変調を実施してFSKシンボルを生成するFSK信号生成部11と、複数のFSKシンボルを、各FSKシンボルの位相が連続となるように時間領域で結合して送信ブロックを生成する送信信号結合部12と、位相回転系列を使用して送信ブロックを拡散する拡散部14と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、スペクトラム拡散通信方式に対応した送信機、受信機および通信システムに関する。
通信方式の1つにスペクトラム拡散方式と呼ばれる方法がある。これは、一次変調を行った信号を拡散系列により広い帯域に拡散させたうえで送信し、受信側で同一の拡散系列によって元の変調信号を得る通信方式であり、以下の特長を持つ。
・送信側で用いた拡散系列を知らなければ信号を復調できないため秘匿性が高い。
・拡散により電力密度を小さくできるため、被探知性が低い。
・ユーザ毎に異なる拡散系列を用いることで、同一周波数,同一時間で通信を行う複数ユーザを多重可能。
このようなスペクトラム拡散方式においても、他の通信方式同様に、ピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak-to-Average Power Ratio)を小さくすることが重要な課題となる。ここで、PAPRとは、信号の平均電力とピーク電力の比を意味する。無線通信において送信信号のPAPRが大きい場合、非線形増幅器による歪みの影響が大きくなり、特性が劣化する問題がある。そのため、送信信号のPAPRをできるだけ小さくする必要がある。
スペクトラム拡散方式において、一次変調にはPSKがしばしば用いられる。一方、特許文献1ではPSKのみならずFSKも一次変調に用いることが述べられている。FSK信号は電力が常に一定となる特徴を持っているため、PSKの代わりにFSKを用いることでPAPRを小さくすることが可能と考えられる。しかし、拡散系列としてしばしば用いられるPN系列やGold系列により信号を拡散すると、拡散後の信号のPAPRが大きくなる問題がある。
非特許文献1では、一次変調をFSKとし、拡散系列として位相回転系列を用いる方法が述べられている。ここで、M値FSKでは、複数の搬送波のうちM個がM値FSK作成のために割り当てられ、送信する情報に応じてこのM個のうちの1つを選択する。非特許文献1の方法では、このようにして作成したM値FSK信号を位相回転系列により拡散し、さらに、拡散後の信号に対してCP(Cyclic Prefix)を付加してブロック化し、このブロックを送信する。なお、CPは拡散後の信号の後端部に位置している所定数のシンボルをコピーしたものである。このように、非特許文献1に記載された方式では、1送信ブロック当たり1個のM値FSK信号が送信される。FSK信号は電力が常に一定となる特徴を持つが、本方式は、このFSK信号に位相回転系列を乗じるだけなので、生成される送信信号もまた電力は常に一定である。よって本方式ではPAPRを0dBとすることが可能である。
特開平7−143031号公報
佐野 裕康,福井 範行,久保 博嗣,"周波数軸上で逆拡散・復調が可能な直接スペクトル拡散方式に関する検討",2009年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会,B-5-82.
しかしながら、特許文献1,非特許文献1では複数レートをサポートすることについては述べられていない。これらのFSKを一次変調とするスペクトラム拡散方式において、複数レートをサポートすることを考える。レートを変える1つの方法として、FSKの多値数Mを変える方法が考えられる。この場合、例えばMを2倍にすると使用する搬送波数が2倍となるが、送信ビット数は高々1ビット増加するだけであり、効率的でない。例えばM=32の場合、一度に5(=log232)ビット送信されるが、Mを2倍にしてM=64とすれば、一度に6(=log264)ビット送信されることになる。このように、使用する搬送波数は2倍(=64/32)となるが、送信レートは高々1.2倍(=6/5)となるだけである。
そこでもう1つの方法として、複数のFSKシンボルを同時に送信することで、複数種類のレートを実現する方法を考える。例えば、FSKシンボル2個を同時に送信する場合は、周波数軸上で2個のFSKシンボルを作成する。例えばM=32のFSKシンボル2個を同時に送るようにすると、10ビット(=5×2)送信することができる。このように、使用する搬送波数を2倍の64個にすると、送信レートも2倍とすることができ、上記の方法(多値数Mを増やす方法)と比較して周波数利用効率が高い。しかし、送信信号は2本の搬送波の重ね合わせとなる。一般に、複数の搬送波を重ね合わせた信号のPAPRは大きくなり、0dBとならない。よって、このような方法を用いると、PAPRが大きくなる問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、所要搬送波数およびPAPRが増大するのを極力を抑えつつ複数レートをサポート可能な送信機、受信機および通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、一次変調でFSK変調を行うスペクトラム拡散変調方式に対応した送信機であって、情報データに対してFSK変調を実施してFSKシンボルを生成するFSK信号生成手段と、複数のFSKシンボルを、各FSKシンボルの位相が連続となるように時間領域で結合して送信ブロックを生成する結合手段と、位相回転系列を使用して前記送信ブロックを拡散する拡散手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、効率的な周波数利用と複数送信レートのサポートを両立することができ、なおかつ、PAPRを0dBにできるという効果を奏する。
図1は、通信システムの構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1の送信機の構成例を示す図である。 図3は、実施の形態1の通信システムで送受信される信号の構成例を示す図である。 図4は、FSKシンボルの結合動作を示す図である。 図5は、実施の形態1の受信機の構成例を示す図である。 図6は、FSKシンボルの作成動作を示す図である。 図7は、実施の形態2の送信機の構成例を示す図である。 図8は、実施の形態2の受信機の構成例を示す図である。
以下に、本発明にかかる送信機、受信機および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本発明は無線,有線を含む通信装置に適用が可能である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の通信システム(無線通信システム)の構成例を示す図であり、この通信システムは、1つ以上の送信機1と、受信機2と、から構成される。送信機1は送信側の通信装置を構成しており、受信機2は受信側の通信装置を構成している。また、本実施の形態のシステムを構成している送信機1と受信機2はFSKによる通信を行う。本実施の形態では、1送信ブロック内のFSKシンボル数をS個(≧1)として説明を行う。この値Sは送信機1ごとに異なっていても良い。また、各送信機1は互いに異なる位相回転系列によりFSK信号を拡散してから送信する。即ち各送信機1の信号は符号分割多重方式により多重される。
つづいて、送信機1および受信機2のそれぞれについて、構成および動作を詳細に説明する。
(送信機の説明)
図2は、本実施の形態の送信機1の構成例を示す図である。図示したように、送信機1は、FSK信号生成部11、送信信号結合部12、位相回転系列生成部13、拡散部14、CP付加部15、周波数変換部16、増幅器17、アンテナ18およびパラメータ記憶部19を備える。
FSK信号生成部11は、入力された情報データに対してFSK変調を行う。送信信号結合部12は、FSK信号生成部11から出力されるFSKシンボルを複数個まとめて結合する。位相回転系列生成部13は、後述する位相回転系列を生成する。拡散部14は、位相回転系列生成部13から出力された位相回転系列を用いて、送信信号結合部12から出力された信号を拡散する。CP付加部15は、拡散部14から出力された信号に対してCPを付加する。周波数変換部16は、CP付加部15から出力された信号の周波数を変換する。増幅器17は、周波数変換部16から出力された信号を増幅する。アンテナ18は、増幅器17から出力された信号を受信機2に向けて送信する。パラメータ記憶部19は、FSK信号生成部11および送信信号結合部12の動作条件を示すパラメータを記憶する。
図3は、本実施の形態の送信機と受信機の間で伝送される信号の構成例を示す図である。送信機と受信機の間では、図示したような、長さNの送信データの先頭に長さNcpのCP(Cyclic Prefix)が付加された信号が伝送される。本実施の形態ではこれをブロックと呼ぶ。CPは長さNの送信データの後端部Ncpシンボルをコピーしたものである。
以下に、図2を用いて送信機1の動作を説明する。ここで、送信機1と受信機2の間では、予め以下のことが決められているとする。
・1ブロック当たりのFSKシンボル数S
・送信データ長NおよびCP長Ncp
・i番目のFSKシンボルの変調多値数MiおよびFSKシンボル長Ni(1≦i≦S)
これらの値は、パラメータ記憶部19で保持され、他ブロックより必要に応じて参照される。なお、後述するように以下の式(1)が成立する必要がある。
Figure 2012165252
送信機1における信号送信動作では、まず、FSK信号生成部11が、送信する情報データに応じたFSKシンボルを生成する。ここで、FSKの変調多値数Mi,FSKシンボル長Niはパラメータ記憶部19より通知される。作成したFSKシンボルは送信信号結合部12に出力される。
送信信号結合部12は、FSK信号生成部11により作成されたFSKシンボルを時間領域で結合する。図4は、FSKシンボルの結合動作を示す図である。図示したように、送信信号結合部12はS個のFSKシンボルを結合し、長さNの送信信号(送信データ)とする。したがって、上記の式(1)が成立する必要がある。なお、FSKシンボル長Niおよび送信データ長Nの値を送信機1と受信機2の間で決定する際に、この式(1)が成立するように決定されているものとする。
また、Mi値FSKシンボルではlog2iビットの情報が送られるため、1送信ブロック(S個のFSKシンボルを結合して得られた長さNの信号にCPを付加したもの)では、次式(2)で示されるビット数の情報が送られることになる。
Figure 2012165252
ここでFSKシンボルを結合する際、PAPRを0dBとするには各FSKシンボル間の位相が連続である必要がある。よって、FSK信号生成部11では、各FSKシンボル間の位相が連続となるようにFSKシンボルを生成する。
送信信号結合部12は長さNの送信信号を生成すると、この信号を拡散部14に出力する。拡散部14では、位相回転系列生成部13にて生成される長さNの位相回転系列c(n)を用いて送信信号を拡散する。位相回転系列としては、例えば、次式(3)で示したようなチャープ系列を使用する。
Figure 2012165252
式(3)において、jは虚数単位であり、aは自然数である。aの値を送信機1毎に異なるようにすれば、送信機1毎に異なる拡散系列を用いることになり、各送信機の信号を符号分割多重することが可能となる。なお、位相回転系列c(n)は、各要素の絶対値がゼロではなく(|c(n)|≠0)なおかつnによらず一定となるものであればどのようなものであってもよい。
送信信号結合部12により生成される長さNの送信信号をs(n),位相回転系列をc(n)とすると、拡散部14から出力される拡散後の信号x(n)は、以下の式(4)で表される。
Figure 2012165252
このように、本実施の形態では、1つの拡散系列(位相回転系列c(n))により、複数のFSKシンボルを一括で拡散する。送信信号を拡散する一般的なシステムでは、1シンボル毎に拡散を行うようにしているのに対し、本実施の形態の送信機1では複数シンボルを一括で拡散することが特徴である。なお、本実施の形態の送信機1においても、1シンボル毎に拡散を行う、即ち長さNiのFSKシンボルを長さNiの拡散系列で拡散する方法も考えられるが、その場合、以下のような欠点が生じる。
・送信機1毎にS(結合するFSKシンボル数),Ni(FSKシンボル長)の値は異なるため、送信機1毎に異なる系列長の拡散系列を用いることになる。その結果、送信機1毎の拡散系列の直交性が悪くなり、ユーザ多重時の特性が劣化する。
・拡散することで、送信信号の秘匿性が高く、被探知性が低くなる効果があることを既に説明したが、その効果は拡散系列長が長いほど大きい。そのため、1シンボル毎に拡散する場合は拡散系列長が短くなるので、これらの効果が小さくなってしまう。
以上のことから、本実施の形態では複数シンボルを一括して、系列長Nの拡散系列で拡散するようにしている。
拡散された後の信号(拡散部14からの出力信号)はCP付加部15に出力され、CPが付加される(図3参照)。
CP付加部15でCPを付加された信号は周波数変換部16にて周波数変換され、増幅器17に入力される。増幅器17の出力はアンテナ18に入力され、アンテナ18から信号が送信される。
このように、本実施の形態の送信機1では、複数のFSKシンボルを時間方向に結合することで送信信号を生成する。よって、1送信ブロック当たり複数のFSKシンボルを送信する場合であっても複数の搬送波が重なり合うことはなく、PAPRを0dBとすることが可能である。
(受信機の説明)
図5は、本実施の形態の受信機2の構成例を示す図である。図示したように、受信機2は、アンテナ21、周波数変換部22、CP除去部23、離散フーリエ変換部24、周波数領域等化部25、逆離散フーリエ変換部26、位相回転系列生成部27、逆拡散部28、逆拡散後信号分割部29、FSK復調部30およびパラメータ記憶部31を備える。
アンテナ21は、送信機1から送信された信号を受信する。CP除去部23は、アンテナ21で受信した信号からCPを除去する。離散フーリエ変換部24は、CP除去部23から出力された信号を周波数領域の信号に変換する。周波数領域等化部25は、離散フーリエ変換部24から出力された信号に対して周波数領域等化を行う。逆離散フーリエ変換部26は、周波数領域等化部25から出力された信号を時間領域の信号に変換する。位相回転系列生成部27は、後述する位相回転系列を生成する。逆拡散部28は、位相回転系列生成部27から出力された位相回転系列を用いて、離散フーリエ変換部26から出力された信号を逆拡散する。逆拡散後信号分割部29は、逆拡散部28から出力された信号を分割して複数のFSKシンボルとする(送信機1で結合される前の状態に戻す)。FSK復調部30は、逆拡散後信号分割部29から出力された信号(FSKシンボル)に対してFSK復調を行う。パラメータ記憶部31は、逆拡散後信号分割部29およびFSK復調部30の動作条件を示すパラメータを記憶する。
受信機2における信号受信動作では、周波数変換部22が、アンテナ21で受信した信号をベースバンド信号に変換する。周波数変換部22からの出力信号はCP除去部23に入力され、CP除去部23は、入力された信号からCPを除去する。CP除去後の受信ベースバンド信号は長さNの受信ブロックとして出力する。
本実施の形態の通信システムでは、送信機1にてCPを付加するようにしているため、伝搬路での歪を補償するために、周波数領域等化を実施することが可能となる。よって、受信機2ではCP除去後に周波数領域等化を行う。即ち、CP除去部23より出力される長さNの受信ブロックに対し、離散フーリエ変換部24がNポイントDFT(またはFFT)を実施し、周波数領域の信号に変換する。その後、周波数領域等化部25が周波数領域等化を行い、伝搬路での歪を補償する。そして、周波数領域等化後の信号に対して逆離散フーリエ変換部26がNポイントIDFT(またはIFFT)を実施し、再度、時間領域の信号に変換する。
逆拡散部28は、送信機1で行われている拡散処理に対応する逆拡散処理を行う。つまり、位相回転系列生成部27にて生成される長さNの位相回転系列c-1(n)を用いて受信信号を逆拡散する。位相回転系列生成部27では、送信機1の拡散処理で使用されている位相回転系列の逆数の系列をc-1(n)として生成する。送信機1が上記の式(3)で示される位相回転系列を用いて拡散処理を行っている場合、位相回転系列生成部27が生成するc-1(n)は次式(5)で表される。
Figure 2012165252
なお、受信機2は複数の送信機1からの信号を受信するが、送信機1毎にc(n)は異なるため、位相回転系列生成部27は、各送信機のc(n)に応じたc-1(n)を生成する。
逆拡散部28に入力される長さNの受信信号をy(n)、位相回転系列をc-1(n)とすると、逆拡散後の信号r(n)は次式(6)で表される。
Figure 2012165252
このようにして得られるr(n)が逆拡散部28より出力され、逆拡散後信号分割部29に入力される。
逆拡散後信号分割部29は、逆拡散後の信号を分割する。逆拡散部28から入力された信号は図4に示すような、S個のFSKシンボルを結合したものとなっている。すなわち、送信機1の送信信号結合部12で生成される信号と同様の信号となっている。逆拡散後信号分割部29は、逆拡散部28から入力された信号を長さN1〜NSのS個のFSKシンボルに分割し、順にFSK復調部30へ出力する。
FSK復調部30は、入力されるS個のFSKシンボルの復調処理を行う。ここで、パラメータ記憶部31は、送信機1のパラメータ記憶部19と同一の情報を記憶している。逆拡散後信号分割部29やFSK復調部30で必要となるN,S,Ni,Mi(1≦i≦S)等の値は、このパラメータ記憶部31より入力される。
ここで、送信機1のFSK信号生成部11および受信機2のFSK復調部30が行う処理について補足する。前述したように、送信機1にてFSKシンボルを時間領域で結合する際、PAPRを0dBとするためには、FSKシンボル間の位相を連続とすることが必要である。これを簡単に実現する方法として、逆離散フーリエ変換を用いる方法がある。この方法によるFSKシンボルの作成動作を図6に示す。図6に示した例は、長さNi,変調多値数MiのFSKシンボルを作成する場合であり、NiポイントのIDFT(またはIFFT)によりFSKシンボルを作成する。図示したように、NiポイントのうちのMi個がFSKシンボル作成用に割り当てられている。送信する情報データに応じて、このMiポイントのうちのいずれか1つを非0とし、他を0とすることで、IDFT(またはIFFT)後の信号は、長さNiのMi値FSKシンボルとなる。NiポイントのうちのどのMiポイントを用いるかは送受信機間で予め決められているとする。送信機1のFSK信号生成部11がこのようにしてFSKシンボルを作成すると、各FSKシンボルの最初の位相と最後と位相は0となるため、各FSKシンボル間の位相が連続になる。
受信機2のFSK復調部30では逆に、長さNiのMi値FSK信号に対し、NiポイントDFT(またはFFT)を行い、復調を行う。
このように、本実施の形態の通信システムにおいて、送信機1(送信側の通信装置が備えている送信機)は、複数個のFSKシンボルを、隣り合ったFSKシンボル同士の位相が連続となるように時間領域で結合し、その結果得られた長さNの送信信号を、長さNの位相回転系列で位相回転させて拡散し、CPを付加して送信することとした。また、受信機2(受信側の通信装置が備えている受信機)は、送信機1から信号を受信すると、受信信号からCPを除去するとともに周波数領域等化を行い、周波数領域等化後の受信信号を時間領域において、送信機1側での拡散処理で使用されている位相回転系列の逆数の系列を用いて逆拡散し、さらに、結合された状態の複数のFSKシンボルを分割して復調することとした。これにより、効率的な周波数利用と複数送信レートのサポートを両立できる。また、以下に示すような効果も得られる。
まず、1ブロックで送信する複数のFSKシンボルを時間領域で位相が連続となるように結合するため、PAPRを0dBにできる。また、結合後の信号(送信ブロック)と同じ長さの拡散系列により拡散処理を行うため、FSKシンボル1個を送信する場合と同等の秘匿性,被探知性とすることができる。さらに、1ブロックで送信するFSKシンボル数によらず同一の拡散系列(系列長はブロック長に応じて異なる)により拡散処理を行うため、1ブロック当たりのFSKシンボル数やFSKシンボル長が異なる送信機の信号を多重することが可能となる。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1で説明した動作と同じ動作についての詳細説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。本実施の形態の無線通信システムの構成は実施の形態1(図1参照)と同様であるものとする。
(送信機の説明)
図7は、実施の形態2の送信機(送信機1aとする)の構成例を示す図である。図示したように、送信機1aは、実施の形態1で説明した送信機1を変形し、FSK信号生成部11を複数備えるようにしたものである。
実施の形態1の送信機1ではFSKシンボルを1つずつ作成し、必要数(S個)作成した時点で各FSKシンボルを結合して拡散処理およびこれ以降の処理を行うようにしていたが、本実施の形態の送信機1aでは、複数のFSK信号生成部11を用いてS個のFSKシンボルを並列して作成する。こうすることで、送信信号生成に要する処理時間を実施の形態1の場合よりも短くしている。
送信機1aはFSK信号生成部11をSmax個備えており、このSmaxは、通信システムで想定される、1送信ブロック内のFSKシンボル数Sの最大値である。送信機1aは、信号を送信する際、まず、Smax個のFSK信号生成部11のうち、S個のFSK信号生成部11を用いて、S個のFSKシンボルを並列に生成する。Sの値(1≦S≦Smax)およびどのFSK信号生成部11を用いるかは、パラメータ記憶部19から指示される。生成された各FSKシンボルは送信信号結合部12に入力される。送信信号結合部12は、S個のFSK信号生成部11それぞれから入力されたFSKシンボルを結合し、長さNの送信信号を作成する。
本実施の形態においても時間領域で結合する各FSKシンボルの位相は連続である必要がある。よって、各FSK信号生成部11は、送信信号結合部12で結合されたときに隣り合ったFSKシンボルの位相が連続となるようにFSKシンボルを生成する。各FSK信号生成部11は、実施の形態1で述べたような、IDFT(IFFT)によりFSKシンボルを生成する方法を使用すれば、生成される各FSKシンボルの最初と最後の位相が0となり、各FSKシンボル間の位相を連続とすることが可能である。
拡散部14以降の各部の動作は実施の形態1で説明したとおりである。
(受信機の説明)
図8は、実施の形態2の受信機(受信機2aとする)の構成例を示す図である。図示したように、受信機2aは、実施の形態1で説明した受信機2を変形し、FSK復調部30を複数備えるようにしたものである。
実施の形態1の受信機2では、1個のFSK復調部30で1ブロック内のS個のFSKシンボルを1個ずつ復調する構成としていたが、本実施の形態の受信機2aでは、複数のFSK復調部30を用いてS個のFSKシンボルを並列して復調する。こうすることで、復調に要する処理時間を実施の形態1の場合よりも短くしている。
受信機2aはFSK復調部30をSmax個備えている。なお、このSmaxは、既に説明したとおり、通信システムで想定される、1送信ブロック内のFSKシンボル数Sの最大値である。受信機2aにおいては、逆拡散後の信号が逆拡散後信号分割部29に入力されると、逆拡散後信号分割部29は、長さNの受信ブロックをS個の元のFSKシンボルに分割し、各FSKシンボルを各々異なるFSK復調部30へ出力する。そして、各FSK復調部30にてFSKシンボルの復調処理を並列に行う。Sの値(1≦S≦Smax)、およびどのFSKシンボルをどのFSK復調部30にて復調するかは、パラメータ記憶部31から指示される。
このように、本実施の形態の通信システムにおいて、送信機1aは、複数のFSK信号生成部11を備え、一括送信する(1ブロック化して送信する)各FSKシンボルの生成処理を並列に実施することとした。また、受信機2aは、複数のFSK復調部30を備え、一括送信されてきた各FSKシンボルの復調処理を並列に実施することとした。これにより、実施の形態1の通信システムと同様の効果が得られるとともに、以下に示すような効果が得られる。
送信機1aでは、1送信ブロックで送信する複数のFSKシンボルを並列に作成するため、一括送信する各FSKシンボルを生成する際の所要時間を実施の形態1の送信機1よりも短くすることができる。また、受信機2aでは、1受信ブロック内の複数のFSKシンボルを並列に復調するため、一括送信されてきた各FSKシンボルを復調する際の所要時間を実施の形態1の受信機2よりも短くすることができる。
なお、本実施の形態では、送信機1aと受信機2aを組み合わせた場合の信号送受信動作について示したが、送受信される信号自体は実施の形態によらず同じものであるから、以下のような組合せとすることも勿論可能である。
(1)送信機1a(図7参照)が送信した信号を受信機2(図5参照)が受信する形態
(2)送信機1(図2参照)が送信した信号を受信機2a(図8参照)が受信する形態
以上のように、本発明にかかる送信機は、スペクトラム拡散方式を適用した通信システムに有用であり、特に、一次変調としてFSKを行う送信機に適している。
1,1a 送信機
2,2a 受信機
11 FSK信号生成部
12 送信信号結合部
13,27 位相回転系列生成部
14 拡散部
15 CP付加部
16,22 周波数変換部
17 増幅器
18,21 アンテナ
19,31 パラメータ記憶部
23 CP除去部
24 離散フーリエ変換部
25 周波数領域等化部
26 逆離散フーリエ変換部
28 逆拡散部
29 逆拡散後信号分割部
30 FSK復調部

Claims (7)

  1. 一次変調でFSK変調を行うスペクトラム拡散変調方式に対応した送信機であって、
    情報データに対してFSK変調を実施してFSKシンボルを生成するFSK信号生成手段と、
    複数のFSKシンボルを、各FSKシンボルの位相が連続となるように時間領域で結合して送信ブロックを生成する結合手段と、
    位相回転系列を使用して前記送信ブロックを拡散する拡散手段と、
    を備えることを特徴とする送信機。
  2. 前記位相回転系列を、前記送信ブロックと同じ長さの位相回転系列とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の送信機。
  3. FSK信号生成手段は、
    FSKシンボルを生成するFSKシンボル生成手段を複数備え、
    前記FSKシンボル生成手段の数は、前記複数のFSKシンボルの数と同じ、またはこれよりも多く、前記複数のFSKシンボルの数と同数のFSKシンボル生成手段を使用して前記複数のFSKシンボルを並列に生成することを特徴とする請求項1または2に記載の送信機。
  4. 一次変調でFSK変調を行うスペクトラム拡散変調方式に対応した受信機であって、
    対向する送信機が複数のFSKシンボルを時間領域で結合し、さらに位相回転系列を用いて拡散した信号である受信信号に対し、前記送信機が実行した拡散処理と逆の処理を実行して逆拡散する逆拡散手段と、
    前記逆拡散手段により逆拡散された後の信号を複数のFSKシンボルに分割する分割手段と、
    前記複数のFSKシンボルを復調する復調手段と、
    を備えることを特徴とする受信機。
  5. 前記復調手段は、
    FSKシンボルに対してFSK復調処理を行うFSK復調手段を複数備え、
    前記FSK復調手段の数は、前記複数のFSKシンボルの数と同じまたはこれよりも多く、前記FSKシンボルの数と同数のFSK復調手段を使用して前記複数のFSKシンボルを並列に復調することを特徴とする請求項4に記載の受信機。
  6. 信号送信側の通信装置が請求項1、2または3に記載の送信機を備え、
    信号受信側の通信装置が請求項4または5に記載の受信機を備えることを特徴とする通信システム。
  7. 信号送信側の通信装置を複数備え、
    前記送信側の通信装置の各々においては、前記送信ブロックを生成する際に結合するFSKシンボルの数、およびFSKシンボルの長さを、信号受信側の通信装置との間で個別に決定した値とする
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
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