JP2012170913A - 単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体の製造方法 - Google Patents

単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体を製造する方法及び、該超微粒子を高濃度に樹脂等の有機物質中へ分散させてなる高屈折率の樹脂組成物の提供。
【解決手段】
本発明は比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmであるクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体をメディア撹拌型の湿式粉砕機により粉砕する工程と、前記粉砕された粉体に少なくともバインダと分散媒とを混合して所定の濃度のスラリーを調製する工程と、前記スラリーをスプレードライヤに供給して噴霧乾燥することで、単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体を製造する方法により得られた単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体を含有する樹脂組成物に関するものである。
従来、透明なプラスチックやガラス等の基材の表面、透明樹脂フィルムや透明樹脂シート、あるいは透明樹脂成形体を高屈折率化するために、バインダとなる樹脂に高屈折率の無機酸化物微粒子を混合して複合樹脂組成物とすることにより、高屈折率化を図る方法が多く採用されている。ここで用いられる無機酸化物微粒子は、複合樹脂組成物を高屈折率とするために用いられる。無機酸化物微粒子としては、例えば特許文献1では、Ti、Fe、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Sb、Ta、W、Pb、Bi及びSiから成る群から選ばれた1種又は2種以上の金属からなる金属酸化物微粒子が用いられている。中でも酸化チタン微粒子は、屈折率が最も高く、しかも化学的に安定であるために、好ましい高屈折率材料である。
酸化チタンには、代表的な結晶型としてルチル型とアナターゼ型があり、従来の高屈折率体ではアナターゼ型酸化チタン微粒子が主に用いられてきた。しかしながら、このアナターゼ型酸化チタン微粒子は、紫外線吸収による光活性が高く光触媒としての機能を有するために、有機系の樹脂と混合した場合に、紫外線による樹脂の劣化が生じ、その結果、耐久性に劣るという問題点があった。これに対し、アナターゼ型酸化チタン超微粒子を含有する樹脂組成物の耐久性を改善させる目的で、例えば特許文献1記載のようなアナターゼ型酸化チタンと無機酸化物を複合した超微粒子、あるいはアナターゼ型酸化チタンを無機酸化物で被覆した超微粒子及びそのゾル液が適用されている。
このように酸化チタン微粒子を無機酸化物で被覆することにより、耐光性は改善されるものの、周辺有機物劣化による変色や退色、硬度の低下等、長期間にわたる耐光安定性を満足し得るものではない。また、酸化物で被覆した場合には大幅に屈折率が低下してしまい、樹脂組成物の屈折率を向上させる効果は低い。さらには用いる金属によっては着色が見られるといった問題もあった。
また、近年ではこのアナターゼ型酸化チタン微粒子に代わる高屈折率材料としてルチル型酸化チタン微粒子が注目されており、さまざまな提案もなされている。このルチル型酸化チタン微粒子は、着色力、隠蔽力に優れていることから、白色顔料として多くの分野、例えば、化学繊維、インキ、塗料、化粧品、医薬品等の各種分野で古くから使用されている。特許文献2には、ケイ素酸化物からなる被覆層を有する、ルチル型酸化チタン超微粒子が提案されている。しかし、このルチル型酸化チタン微粒子は、酸化チタン以外の金属酸化物成分を含有するため、用いる金属によっては着色が見られるといった問題がある。更に、このルチル型酸化チタン微粒子の概観は、繊維状を呈しているため、樹脂組成物中へ混合した場合には、チキソトロピー流動を発現し、その取り扱いが困難になる。これらに対し屈折率が高く、しかも化学的に安定な超微粒子、ゾル液が無いのが現状である。
特開2001−123115号公報 特開2007−270097号公報
本発明の目的は、高屈折率で分散性、耐光性、耐候性、耐久性等に優れた単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体を分散させてなる高屈折率樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、上記性能を同時に満足させる造粒粉体を見いだし本発明を完成した。
即ち本発明は、
(1)比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmであるクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体を、メディア撹拌型の湿式粉砕機により粉砕する工程と、前記粉砕された粉体に少なくともバインダと分散媒とを混合して所定の濃度のスラリーを調製する工程と、前記スラリーをスプレードライヤに供給して噴霧乾燥することにより造粒粉体を得る工程とを含む単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体の製造方法
(2)造粒粉体の平均粒径が100nm以上である事を特徴とする(1)の製造方法
(3)単結晶ナノダイヤモンド微粒子が酸素欠如状況下における爆轟法により合成された事を特徴とする(1)乃至(2)記載の造粒粉体の製造方法
(4)分散スラリー中に平均粒子径が100nm以上である金属酸化物粒子を含む事を特徴とする、(1)乃至(3)のいずれかに記載の造粒粉体の製造方法
(5)(1)乃至(4)のいずれかに記載の方法で得られた造粒粉体
に関する。
本発明の造粒粉体により、高屈折率で耐光性、耐候性、耐久性等に優れた複合樹脂組成物を提供することが出来る。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明は比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmであるクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体を、メディア撹拌型の湿式粉砕機により粉砕する工程と、前記粉砕された粉体に少なくともバインダと分散媒とを混合して所定の濃度のスラリーを調製する工程と、前記スラリーをスプレードライヤに供給して噴霧乾燥することにより製造される単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体である。
本発明に用いる比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmであるクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体の合成法としては、特に制限は無く、従来から公知の高温高圧法、衝撃圧縮法及び爆轟法等、種々の製法が挙げられる。特に、比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmの単結晶ナノダイヤモンド微粒子を、効率良く回収するには爆轟法が好ましい。
爆轟法による単結晶ナノダイヤモンド微粒子の製造方法としては、酸素バランスが負である爆薬の爆発エネルギーを利用することによる爆薬成分を直接炭素源とした方法が挙げられる。
上記記載の爆薬成分は、ニトロ基を3以上含むニトロ化合物、ニトロアミン、硝酸エステル類が好ましく、具体例としては、TNT(トリニトロトルエン)、テトリル(テトラニトロメチルアニリン)、RDX(トリメチレントリニトロアミン)、HMX(テトラメチレンテトラニトロアミン)、PETN(ペンタエリスリトールテトラナイトレート)等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上混合して用いられる。ダイヤモンドの生成に必要な爆発衝撃圧を与え得るものであれば、他の産業用爆薬も勿論使用可能である。 これら爆薬組成物は、水あるいはグリセリン等のオイルを熱媒体として溶融槽内で爆薬成分を溶融し、冷却固化することで製造することができる。
爆轟法による単結晶ナノダイヤモンド微粒子は、前項記載の方法で得られた爆薬組成物を適当な大きさ及び強度を有する爆発チャンバーのような密閉爆発容器中で爆発させることによって、容易に合成することができる。爆発生成物は、一般的に予め密閉爆発容器中に水を張っておく、あるいは爆発後に容器内を水洗する等の処置により、水スラリー状として回収される。回収した水スラリーを静置して爆発生成物を沈殿、分離した後、爆発生成物中に混在する金属類やアモルファスカーボン等を除去するため、通常のダイヤモンド精製法である酸処理を行い、水洗、乾燥する。
爆轟法で得られる単結晶ナノダイヤモンド微粒子は、比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1nm〜30nmであり、好ましくは1〜10nmである。
上記記載の方法で得られた単結晶ナノダイヤモンド微粒子は、通常、数百nm〜数μm程度のクラスター状となって凝集している。これらクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体は、分散媒によりスラリーを調製した後、公知のメディア撹拌型粉砕装置、例えばボールミル、サンドミル、ビーズミル等の使用より、凝集粒子を一次粒子径まで粉砕する事ができる。
本発明の分散媒の種類は特に制限はなく、水溶性溶媒、非水溶性溶媒、極性溶媒、非極性溶媒のいずれも使用可能である。具体的には、水、アルコール、ケトン、エーテル、芳香族性溶媒、DMF、DMSO等の公知の溶媒が含まれる。
本発明におけるスラリーには、前記粉砕された粉体と分散媒のほか、バインダを含む。本発明におけるバインダは、分散媒に溶解する成分であれば、特に制限はなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、超低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー、アイオノマー樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、エチレンアクリル酸エチル共重合体、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリル・塩素化ポリスチレン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・アクリルゴム・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・EPDM・スチレン共重合樹脂、シリコーンゴム・アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、セルロース・アセテート・ブチレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、メタクリル樹脂、エチレン・メチルメタクリレートコポリマー樹脂、エチレン・エチルアクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ4フッ化エチレン樹脂、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂、4フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂、ポリ3フッ化塩化エチレン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ナイロン4,6、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン12、ナイロン6,T、ナイロン9,T、芳香族ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、比明製コポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン樹脂、ポリフロロアルコキシ樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリケトン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、生分解樹脂、バイオマス樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの樹脂2種以上を混合させたものであっても良い。
熱硬化性樹脂としては、熱により硬化可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、エポキシ基、オキセタニル基等の環状エーテルを有する硬化性化合物が挙げられる。また、光硬化性樹脂としては、光照射により硬化可能な官能基を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基、マレイミド基、(メタ)アクリル基等の不飽和二重結合を有する硬化性化合物を有する樹脂が挙げられる。
上記環状エーテルを有する熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物、フラン化合物等が挙げられる。なかでも、反応速度や汎用性の観点からエポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物が好適である。上記エポキシ化合物としては特に限定されず、例えば、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビフェニルノボラック型、トリスフェノールノボラック型、ジシクロペンタジエンノボラック型等のノボラック型エポキシ化合物;ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、2,2’−ジアリルビスフェノールA型、水添ビスフェノール型、ポリオキシプロピレンビスフェノールA型等のビスフェノール型エポキシ化合物等が挙げられる。また、その他にグリシジルアミン等も挙げられる。
上記エポキシ化合物の市販品としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ化合物としては、エピクロンN−740、N−770、N−775(以上、いずれもDIC(株)製)、エピコート152、エピコート154(以上、いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。クレゾールノボラック型としては、例えば、エピクロンN−660、N−665、N−670、N−673、N−680、N−695、N−665−EXP、N−672−EXP(以上、いずれもDIC(株)製);ビフェニルノボラック型としては、例えば、NC−3000P(日本化薬(株)製);トリスフェノールノボラック型としては、例えば、EP1032S50、EP1032H60(以上、いずれもジャパンエポキシレジン(株)製);ジシクロペンタジエンノボラック型としては、例えば、XD−1000−L(日本化薬(株)製)、HP−7200(DIC(株)製);ビスフェノールA型エポキシ化合物としては、例えば、エピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004(以上、いずれもジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロン850、エピクロン860、エピクロン4055(以上、いずれもDIC(株)製);ビスフェノールF型エポキシ化合物の市販品としては、例えば、エピコート807(ジャパンエポキシレジン(株)製)、エピクロン830(DIC(株)製);2,2’−ジアリルビスフェノールA型としては、例えば、RE−810NM(日本化薬(株)製);水添ビスフェノール型としては、例えば、ST−5080(東都化成(株)製);ポリオキシプロピレンビスフェノールA型としては、例えば、EP−4000、EP−4005(以上、いずれも旭電化工業(株)製)等が挙げられる。
上記オキセタン化合物の市販品として、例えば、エタナコールEHO、エタナコールOXBP、エタナコールOXTP、エタナコールOXMA(以上、いずれも宇部興産(株)製)等が挙げられる。また、上記脂環式エポキシ化合物としては特に限定されず、例えば、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000(以上、いずれもダイセル・ユーシービー(株)製)等が挙げられる。これらの環状エーテル基を有する硬化性化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記不飽和二重結合を有する光硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、アリル基、マレイミド基、(メタ)アクリル基等を有する樹脂が挙げられ、なかでも反応性や汎用性の面より(メタ)アクリル基を有する樹脂が好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル基とは、アクリル基又はメタクリル基のことをいう。
(メタ)アクリル基を有する樹脂としては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレートと多カルボン酸化合物の酸無水物の反応物であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば日本化薬(株)製、KAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
モノ又はポリグリシジル化合物と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレートに用いられるグリシジル化合物としては、特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、クロル化ビスフェノールA等のポリフェノール類のグリシジルエーテル化物が挙げられる。
これらモノ又はポリグリシジル化合物と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレートは、そのエポキシ基に等当量の(メタ)アクリル酸をエステル化反応させる事によって得ることができる。この合成反応は一般的に知られている方法により行うことが出来る。例えば、レゾルシンジグリシジルエーテルにその等当量の(メタ)アクリル酸を、触媒(例えば、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン等)及び重合防止剤(例えば、メトキノン、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、フェノチアジン、ジブチルヒドロキシトルエン等)と共に添加して、例えば80〜110℃でエステル化反応を行う。こうして得られた(メタ)アクリル化レゾルシンジグリシジルエーテルは、ラジカル重合性の(メタ)アクリロイル基を有する樹脂である。
本発明におけるスラリーには、必要に応じて、光反応開始剤や熱硬化剤を加える事ができる。光反応開始剤としては、光照射により、硬化性樹脂中の不飽和二重結合やエポキシ基等を重合反応させるためのものであれば特に制限は無く、例えば、カチオン重合型光開始剤やラジカル重合型光開始剤が挙げられる。また、熱硬化剤としては、熱により硬化性樹脂中の不飽和二重結合やエポキシ基等を反応させ、架橋させるためのものであれば特に制限は無く、例えば酸無水物、アミン類、フェノール類、イミダゾール類、ジヒドラジン類、ルイス酸、ブレンステッド酸塩類、ポリメルカプトン類、イソシアネート類、ブロックイソシアネート類等が挙げられる。
本発明におけるスラリーには、造粒時の芯材として金属酸化物微粒子を加える事ができる。芯材として用いる金属酸化物微粒子としては、特に制限はないが、スラリー中での分散安定性の面から、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等が好ましい。これら金属酸化物微粒子の平均粒子径は、好ましくは100nm以上である。
本発明におけるスラリーには、必要に応じて、他の添加物を加えることができる。例えば天然ワックス類、合成ワックス類および長鎖脂肪族酸の金属塩類等の可塑剤、酸アミド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、ニトリルゴム、ブタジエンゴム等の応力緩和剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム等の無機難燃剤、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化フェノールノボラック等の臭素系難燃剤、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、窒化ホウ素、フェライト又は希土コバルト、や金、銀、ニッケル、銅、鉛、鉄粉、酸化鉄、砂鉄等の金属粉並びに黒鉛、カーボン、弁柄、黄鉛等の無機質充填剤または導電性粒子、染料や顔料等の着色剤、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機系繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、炭素繊維などの有機系繊維、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性向上剤、チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の各種の樹脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等を配合することができる。
本発明において用いられる上記バインダ成分の量は、特に制限はなく、用途に応じて適宜設定されるが、スラリー中に含まれる単結晶ナノダイヤモンド微粒子含有量は、分散媒をのぞいた全成分中の、好ましくは1〜98重量%であり、より好ましくは、5〜95重量%である。さらに好ましくは10〜90重量%である。単結晶ナノダイヤモンド微粒子含有量が1重量%より小さいと高屈折率化などの特性が付与されない可能性がある。また、98重量%より大きいと微粒子間同士の結合力が脆弱となり、造粒粉体としての可撓性、強靱性等が不足する。
上記のスラリーは、ポンプ等によりスプレードライヤに供給して噴霧乾燥することにより造粒粉体を得る。スラリーの成分濃度は、特に制限は無いが、操作上等の観点から0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.07〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。ここで、前記成分濃度が0.01重量%未満であると、製品収率が低下するので好ましくない。また、該成分濃度が10重量%を超えると、混合水溶液の粘度が高くなり、粒子径の揃った粒子を得ることが難しくなる。
前記スプレードライヤとしては、公知のもの(ディスク回転式やノズル式等)を使用することができる。また、前記の噴霧乾燥は、公知の方法を用いて、前記スラリーを熱風気流中に噴霧することによって行われる。この際、前記熱風の温度は、入り口温度は100〜200℃、好ましくは150〜180℃の範囲にあることが望ましく、出口温度は40〜100℃の範囲にあることが好ましい。ここで、前記入口温度が100℃未満であると、前記固形分の乾燥が不充分となり、また200℃を超えると、経済的でなくなる。また、前記出口温度が40℃未満であると、粉体の乾燥度合いが悪くて装置内に付着するので、好ましくない。
以下、実施例を以て本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
爆轟法で得た以下の元素組成を有する単結晶ナノダイヤモンド微粒子を使用した。
炭素原子:85.53% 水素原子:1.37%
窒素原子:1.83% 酸素原子:10.77%
灰分:0.5%
前述の単結晶ナノダイヤモンド微粒子30gを蒸留水600mlに加えて、循環式ビーズミリング装置(ウルトラアペックスミルUAM−015、寿工業(株)製)を用いて分散試験を行った。解砕ビーズには平均粒径が30μmのジルコニアビーズを用い、粉砕容器体積の70%まで充填した。解砕は流量150ml/min.で周速が8m/s.となるようモーターを設定し、解砕時間は溶液が解砕容器内を20回通過する条件で行った。
得られた分散体を高速冷却遠心機(Himac CR22G、日立工機(株)製)を用いて回転数6000rpmで60分間遠心処理を行った。
前記遠心処理後の分散体を蒸留水で単結晶ナノダイヤモンド微粒子濃度が2.82重量%になるように希釈して、400W出力の超音波ホモジナイザーを用いて10分間超音波照射後、動的光散乱法粒度分布測定装置(ナノトラック粒度分析計UPA−EX、日機装(株)製)を用いて粒度分布を測定した結果、平均粒子径は11.9nmであった。
得られた分散体100gを2流体ノズル式スプレードライヤ(ミニスプレードライヤーB−290,日本ビュッヒ(株)製)を用いて噴霧乾燥を行い、球状の単結晶ダイヤモンド造粒体を得た。スプレードライヤの乾燥条件は、入口温度180℃、出口温度71℃、アスピレーター吸引100%、供給流量10ml/min、窒素ガス流量35ml/minとした。
実施例2
前記分散体100gに芯材である微粉球状シリカ:平均粒子径1μm(クォートロンSP−1B、扶桑化学工業(株)製)を2.82g加えた。このスラリーを超音波洗浄器(W−113MK2,本多電子(株)製)を用いて発振周波数24KHz、出力110Wの条件で芯材の分散処理を行った。前記分散体を実施例1と同条件で噴霧乾燥を行い、微粉球状シリカ上に単結晶ナノダイヤモンド微粒子が担持した球状の造粒体を得た。
実施例3
実施例1の解砕条件で溶媒に1−プロパノールを使用し、単結晶ナノダイヤモンド微粒子濃度が2.44重量%、平均粒子径が3.4nmの分散体を得た。この分散体100gに、バインダとしてポリビニルアセタール樹脂(エスレックK、積水化学工業(株)製)を9.76g添加した。得られた分散体を実施例1と同条件で噴霧乾燥を行い、バインダーを含有した球状の造粒体を得た。
上述の方法により得られた実施例における単結晶ナノダイヤモンド造粒体を電界放出形電子顕微鏡(JEM−2200FS、日本電子(株)製)により観察した。
本発明の造粒粉体により、高屈折率で耐光性、耐候性、耐久性等に優れた高屈折率樹脂組成物を提供することができる。

Claims (5)

  1. 比表面積が300m/g以上及び/又は一次粒子径が1〜10nmであるクラスター状の単結晶ナノダイヤモンド凝集体を、メディア撹拌型の湿式粉砕機により粉砕する工程と、前記粉砕された粉体に少なくともバインダと分散媒とを混合して所定の濃度のスラリーを調製する工程と、前記スラリーをスプレードライヤに供給して噴霧乾燥することにより造粒粉体を得る工程とを含む単結晶ナノダイヤモンド造粒粉体の製造方法。
  2. 造粒粉体の平均粒径が100nm以上である事を特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 単結晶ナノダイヤモンド微粒子が酸素欠如状況下における爆轟法により合成された事を特徴とする請求項1乃至2記載の造粒粉体の製造方法。
  4. 分散スラリー中に平均粒子径が100nm以上である金属酸化物粒子を含む事を特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の造粒粉体の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法で得られた造粒粉体。
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