JP2012176928A - ピレン誘導体、ピレン誘導体の製造方法、錯体、触媒、電子材料、発光材料および色素 - Google Patents

ピレン誘導体、ピレン誘導体の製造方法、錯体、触媒、電子材料、発光材料および色素 Download PDF

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Tetsuo Iwazawa
哲郎 岩澤
Akihiro Sato
明広 佐藤
Shigenori Mihara
森典 三原
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Abstract

【課題】新規な構造および特性を有するピレン誘導体の提供。
【解決手段】下式で合成した(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
Figure 2012176928

[式中、Arのうち少なくとも一方は、置換または無置換のアリール基等であり、各Arは同一でも異なっていても良く、Rは、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも良く、Rは、水素原子または任意の置換基であり、Rは、任意の置換基である。]
【選択図】なし

Description

本発明は、ピレン誘導体、ピレン誘導体の製造方法、錯体、触媒、電子材料、発光材料および色素に関する。
芳香族化合物は、その特異な化学的性質により、古くから、有機化学におけるきわめて重要な化合物である。芳香環に種々の基を結合させることで、非芳香族化合物では実現できない様々な特性を得ることが可能であり、産業上の多様な分野に広く利用されている。例えば、近年の研究によれば、芳香環を、リンカー(結合鎖)を介さずに直接、または短いリンカーを介して結合させると、π電子が豊富な空間(以下、便宜上、「π電子空間」ということがある)を形成することができる。このようなπ電子空間においては、通常の空間とは異なる現象が起こることがある。例えば、ベンゼン環を短いリンカーで結合させたかご型の分子を用いて、通常では不安定なヘミアミナールまたはヘミアミナールエーテルと呼ばれる化合物を安定に存在させ得ることが知られている(非特許文献1および2)。また、中心となるベンゼン環の各炭素原子にさらに1つずつベンゼン環を共有結合させ、6つのベンゼン環で囲んだ、1,2,3,4,5,6−ヘキサフェニルベンゼン構造がある。この構造を、不斉合成触媒の配位子の一部に用いることで、高い触媒回転数を実現している(非特許文献3)。このように、π電子空間は、通常とは異なる化学的または物理的な現象を起こし得ることにより、様々な産業への利用が期待される。
一方、ピレンは、多数の芳香環が縮合した大環状の芳香族化合物である。このため、ピレンは、芳香族化合物の中でもさらに特異な性質を有し、有機材料化学分野等において注目を集めている。ピレンに種々の置換基を導入することによって、分光特性、光電子工学特性等を調整することができる(非特許文献4〜7等)。例えば、ベンゼン環に代えて、ピレン環と他の芳香環とを直接結合させた化合物もある(特許文献1)。
特開2010−150235号公報
Iwasawa, T.; Mann, E.; Rebek, J., Jr. J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 9308-9309. Iwasawa, T.; Hooley, R. J.; Rebek, J., Jr. Science, 2007, 317, 493. Iwasawa, T.; Kamei, T.; Nishimoto, Y.; Nishiuchi, M.; Kawamura, Y. Tetrahedron Lett. 2008, 49, 7430-7433. Lackowicz, J. R. In Principles of Flurorescenece Spectroscopy, 2nd ed.; Kluwer Academic/Plenum Publishers: New York, 1999; pp 595-614. Birks, J. B. In Photophysics of Aromatic Molecules; Wiley-Interscience: London, 1970. Berlman, I. B. J. Phys. Chem. 1970, 74, 3085. Oyamada, T.; Uchiuzou, H.; Akiyama, S.; Oku, Y.; Shimoji, N.; Matsushige, K.; Sasabe, H.; Adachi, C. J. Appl. Phys. 2005, 98, 074506.
前記のとおり、ピレンは、芳香族化合物の中でもさらに特異な性質を有し、かつ、種々の置換基の導入により多様な特性を発揮できる。このため、ピレン環に、さらに自在に置換基を導入できる技術が求められる。例えば、非特許文献3では、1,2,3,4,5,6−ヘキサフェニルベンゼン構造が形成するπ電子空間がホストとなり、そこに基質がゲストとして取り込まれると推測される。これにより、安定な反応場が形成され、高い触媒回転数が実現されていると考えられる。中心のベンゼン環を、大きい芳香環であるピレンに代えれば、さらに広いπ電子空間を形成可能であり、さらに分子サイズが大きい基質の反応への利用も期待できる。
しかし、大きい芳香環であるピレンにさらに置換基(例えば芳香環等)を結合させた化合物を合成(製造)することは、ピレンの溶解度、反応性等の問題から、困難である。このため、そのような化合物の合成例は少なく、特許文献1および非特許文献4〜7においても、ごく限られた構造の化合物しか合成されていない。
そこで、本発明は、新規な構造および特性を有するピレン誘導体と、そのピレン誘導体を簡便に製造できる製造方法とを提供する。さらに、本発明は、前記ピレン誘導体を用いた錯体、触媒、電子材料、発光材料、および色素をも提供する。
前記目的を達成するために、本発明のピレン誘導体は、下記化学式(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩である。
Figure 2012176928
前記化学式(I)中、
Arは、水素原子または任意の置換基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
Arのうち少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または置換もしくは無置換のモルホリノ基であり、
100は、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良く、
は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各Rは同一でも異なっていても良く、
は、水素原子または任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、
は、任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、aは、0から2までの置換数であり、各aは、同一でも異なっていても良い。
本発明の第1の製造方法は、
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と、下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
Figure 2012176928
前記化学式(II)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換または無置換のアリール基である。
本発明の第2の製造方法は、
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(I’)で表されるピレン誘導体であり、
下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、
下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程、および、
下記化学式(V)で表されるピレン誘導体と下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
Figure 2012176928
前記化学式(I’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
は、アリール基以外の任意の置換基であり、
前記化学式(II)、(IV)および(V)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I’)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、前記化学式(II)中における各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(IV)中、
Mは、金属であり、
前記化学式(V)中、
は、前記化学式(I’)と同じであり、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I’)と同じである。
本発明の第3の製造方法は、
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
前記本発明の第2の製造方法により、前記化学式(I’)中のRが、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程、および、
下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と下記化学式(III’)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させて下記化学式(I)で表されるピレン誘導体を製造する第2クロスカップリング工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
Figure 2012176928
前記化学式(I’)および(III’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
前記化学式(I’)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
は、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(V’’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じである。
本発明の第4の製造方法は、
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体であり、
前記化学式(V)中、Rは、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、および、
前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第5の製造方法は、
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、前記化学式(V’’)で表されるピレン誘導体であり、
前記本発明の第3の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、および、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第6の製造方法は、
前記本発明の第1、第2、第3または第5の製造方法中、
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第7の製造方法は、
前記本発明の第3または第6の製造方法中、
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第8の製造方法は、
前記本発明の第1、第2、第3または第5の製造方法中、
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第9の製造方法は、
前記本発明の第3、第6または第8の製造方法中、
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の錯体は、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を配位子として含む錯体である。
本発明の触媒は、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または前記本発明の錯体を含む触媒である。
本発明の電子材料は、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または前記本発明の錯体を含む電子材料である。
本発明の発光材料は、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または前記本発明の錯体を含む発光材料である。
本発明の色素は、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または前記本発明の錯体を含む色素である。
本発明によれば、新規な構造および特性を有するピレン誘導体と、そのピレン誘導体を簡便に製造できる製造方法とを提供することができる。さらに、本発明によれば、前記ピレン誘導体を用いた錯体、触媒、電子材料、発光材料、および色素をも提供することが可能である。
図1は、参考例において合成した1,6−ジブロモピレンの1H NMRチャートである。 図2は、参考例において合成した1,6−ジブチルピレンの1H NMRチャートである。 図3は、参考例において合成した1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレンの1H NMRチャートである。 図4は、実施例1において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))の1H NMRチャートである。 図5は、実施例1において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))の13C NMRチャートである。 図6は、実施例2において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))の1H NMRチャートである。 図7は、実施例2において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))の13C NMRチャートである。 図8は、実施例3において合成した2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))の1H NMRチャートである。 図9は、実施例3において合成した2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))の13C NMRチャートである。 図10は、実施例4において合成した{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))の1H NMRチャートである。 図11は、実施例4において合成した{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))の13C NMRチャートである。 図12は、実施例5において合成した1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))の1H NMRチャートである。 図13は、実施例5において合成した1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))の13C NMRチャートである。 図14は、実施例6において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))の1H NMRチャートである。 図15は、実施例6において合成した1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))の13C NMRチャートである。 図16は、実施例7において合成したジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))の1H NMRチャートである。 図17は、実施例7において合成したジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))の13C NMRチャートである。 図18は、実施例9において合成した(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))の1H NMRチャートである。 図19は、実施例9において合成した(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))の13C NMRチャートである。 図20は、実施例10において合成したメチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の1H NMRチャートである。 図21は、実施例10において合成したメチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の13C NMRチャートである。 図22は、実施例11において合成した4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の1H NMRチャートである。 図23は、実施例11において合成した4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の13C NMRチャートである。 図24は、実施例12において合成した1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の1H NMRチャートである。 図25は、実施例12において合成した1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の13C NMRチャートである。 図26は、実施例13において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の1H NMRチャートである。 図27は、実施例13において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の13C NMRチャートである。 図28は、実施例14において合成したメチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の1H NMRチャートである。 図29は、実施例14において合成したメチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の13C NMRチャートである。 図30は、実施例15において合成したメチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の1H NMRチャートである。 図31は、実施例15において合成したメチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の13C NMRチャートである。 図32は、実施例16において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の1H NMRチャートである。 図33は、実施例16において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の13C NMRチャートである。 図34は、実施例17において合成した2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))の1H NMRチャートである。 図35は、実施例17において合成した2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))の13C NMRチャートである。 図36は、実施例18において合成した(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の1H NMRチャートである。 図37は、実施例18において合成した(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の13C NMRチャートである。 図38は、実施例19において合成した(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の1H NMRチャートである。 図39は、実施例19において合成した(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の13C NMRチャートである。 図40は、実施例20において合成した(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の1H NMRチャートである。 図41は、実施例20において合成した(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の13C NMRチャートである。 図42は、実施例21において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の1H NMRチャートである。 図43は、実施例21において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の13C NMRチャートである。 図44は、実施例22において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の1H NMRチャートである。 図45は、実施例22において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の13C NMRチャートである。 図46は、実施例23において合成した(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の1H NMRチャートである。 図47は、実施例23において合成した(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の13C NMRチャートである。 図48は、実施例24において合成した1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の1H NMRチャートである。 図49は、実施例24において合成した1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の13C NMRチャートである。 図50は、実施例25において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の1H NMRチャートである。 図51は、実施例25において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の13C NMRチャートである。 図52は、実施例26において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の1H NMRチャートである。 図53は、実施例26において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の13C NMRチャートである。 図54は、実施例27において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の1H NMRチャートである。 図55は、実施例27において合成した4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の13C NMRチャートである。 図56は、実施例28において合成した((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の1H NMRチャートである。 図57は、実施例28において合成した((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の13C NMRチャートである。 図58は、実施例29において合成した1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の1H NMRチャートである。 図59は、実施例29において合成した1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の13C NMRチャートである。 図60は、実施例30において合成したジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の1H NMRチャートである。 図61は、実施例30において合成したジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の13C NMRチャートである。 図62は、実施例31において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の1H NMRチャートである。 図63は、実施例31において合成したメチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の13C NMRチャートである。 図64は、実施例32において合成した2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の1H NMRチャートである。 図65は、実施例32において合成した2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の13C NMRチャートである。 図66は、実施例33において合成した4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の1H NMRチャートである。 図67は、実施例33において合成した4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の13C NMRチャートである。 図68は、実施例34において合成した4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の1H NMRチャートである。 図69は、実施例34において合成した4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の13C NMRチャートである。
以下、本発明について例を挙げて説明する。ただし、本発明は、以下の説明に限定されない。
<1.ピレン誘導体>
本発明のピレン誘導体は、前述のとおり、下記化学式(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩である。
Figure 2012176928
前記化学式(I)中、
Arは、水素原子または任意の置換基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
Arのうち少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または、置換もしくは無置換のモルホリノ基であり、
100は、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良く、
は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各Rは同一でも異なっていても良く、
は、水素原子または任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、
は、任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、aは、0から2までの置換数であり、各aは、同一でも異なっていても良い。
なお、本発明のピレン誘導体に互変異性体または立体異性体(例:幾何異性体、配座異性体および光学異性体)等の異性体が存在する場合は、いずれの異性体も本発明に用いることができる。光学異性体は、例えば、不斉合成等に用いる場合は、目的に応じてR体またはS体のどちらかを選択的に用いることが好ましい。また、本発明のピレン誘導体の塩も、同様に本発明に用いることができる。前記塩は、酸付加塩でも塩基付加塩でもよい。さらに、前記酸付加塩を形成する酸は無機酸でも有機酸でも良く、前記塩基付加塩を形成する塩基は無機塩基でも有機塩基でもよい。前記無機酸としては、特に限定されないが、例えば、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜フッ素酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、亜フッ素酸、亜塩素酸、亜臭素酸、亜ヨウ素酸、フッ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過フッ素酸、過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸等が挙げられる。前記有機酸も特に限定されないが、例えば、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸、ヒドロキシカルボン酸、プロピオン酸、マロン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。前記無機塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩等があげられ、より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。前記有機塩基も特に限定されないが、例えば、アルコールアミン、トリアルキルアミン、テトラアルキルアンモニウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等が挙げられる。前記アルコールアミンとしては、例えば、エタノールアミン等が挙げられる。前記トリアルキルアミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン等が挙げられる。前記テトラアルキルアンモニウムとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム等が挙げられる。これらの塩の製造方法も特に限定されず、例えば、前記ピレン誘導体に、前記のような酸や塩基を公知の方法により適宜付加させる等の方法で製造することができる。
また、本発明において、鎖状炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基が挙げられる。アルケニル基は、アルキル基の任意の炭素間結合が脱水素により二重結合に変換された構造であってよく、アルキニル基は、アルキル基の任意の炭素間結合が脱水素により三重結合に変換された構造であってよい。前記鎖状炭化水素基の炭素数は、特に限定されないが、例えば、1〜32、1〜24、1〜18、1〜12、1〜6、または1〜2であっても良い。鎖状炭化水素基から誘導される基(例えば、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、アルカノイル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノ基、ペルフルオロアルキル基等)においても同様とする。ただし、前記鎖状炭化水素基が置換基を含む場合、前記炭素数には、前記置換基の炭素数は含まないものとする。本発明において、アルキル基は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等が挙げられる。アルキル基から誘導される基またはアルキル基を構造中に含む基(例えば、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、アルカノイル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ペルフルオロアルキル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、トリアルキルシリル基等)においても同様である。本発明において、アシル基としては、特に限定されないが、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基等が挙げられ、アシル基を構造中に含む基(アシルオキシ基、アルカノイルオキシ基等)においても同様である。また、本発明において、アシル基の炭素数にはカルボニル炭素を含み、例えば、炭素数1のアルカノイル基(アシル基)とはホルミル基を指すものとする。さらに、本発明において、「ハロゲン」とは、任意のハロゲン元素を指すが、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。同様に、ハロゲノ基とは、例えば、フルオロ基、クロル(クロロ)基、ブロモ基およびヨード基が挙げられる。
本発明において、脂環式炭化水素基、アリール基等の環状の基の環員数(環を構成する原子の数)は、特に限定されないが、例えば、5〜32、5〜24、6〜18、6〜12、または6〜10であっても良い。なお、本発明において、脂環式炭化水素基とは、非芳香族性の環式炭化水素基をいう。前記脂環式炭化水素基は、例えば、その環を構成する炭素原子の少なくとも一つが、酸素(O)、硫黄(S)、窒素(N)等のヘテロ原子で置き換わっていても良いし、置き換わっていなくても良い。本発明において、アリール基とは、特に断らない限り、芳香族炭化水素基に限定されず、ヘテロアリール基も含む。本発明において、脂環式炭化水素基は、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロプロピル基等が挙げられる。アリール基は、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、ピリジル基、キノリル基、アクリジル基、フラニル基、チエニル基、カルバゾイル基、フルオレニル基、オルトキシル基、トリル基等が挙げられる。
本発明において、アリール基、ヘテロアリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、非芳香族性ヘテロ環等がさらに置換基を有する場合、その置換基は、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、重水素原子、およびホルミル基等が挙げられる。前記置換基は、特に制限しない限り、1個でも複数でも、または存在しなくても良く、複数の場合は同一でも異なっていても良い。
なお、本発明において、鎖状炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等)、アルコキシ基、アルカノイル基等の鎖状の基は、特に制限しない限り、直鎖状でも分枝状でもよい。また、本発明において、置換基、官能基等に異性体が存在する場合は、特に制限しない限り、どの異性体でもよい。例えば、単に「プロピル基」という場合はn-プロピル基およびイソプロピル基のどちらでもよい。単に「ブチル基」という場合は、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基およびtert-ブチル基のいずれでもよい。単に「ナフチル基」という場合は、1−ナフチル基および2−ナフチル基のいずれでもよい。
前記化学式(I)中、各Arにおいて、前記アリール基は、特に限定されず、例えば、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のフェニル基、または置換もしくは無置換の縮合多環芳香族基のいずれでも良い。各Arにおいて、前記アリール基は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、または、置換もしくは無置換のピレニル基であることが好ましい。また、各Arにおいて、前記ヘテロアリール基は、置換もしくは無置換のピリジル基であることが好ましい。
前記化学式(I)中、各Arにおいて、前記アリール基は、無置換でも良いし、または、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、ハロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つの置換基で置換されていても良い。前記アシル基としては、例えばアルカノイル基が挙げられ、アルカノイル基としては、例えばホルミル基が挙げられる。前記ハロカルボニル基としては、例えばクロロカルボニル基が挙げられる。前記置換基は、より好ましくは、メトキシ基、メチル基、ホルミル基、メチルチオ基、メトキシカルボニル基、またはヒドロキシメチル基である。また、前記置換基は、さらなる置換基で置換されていても良いし、置換されていなくても良い。前記さらなる置換基は、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、ハロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。前記アシル基としては、例えばアルカノイル基が挙げられ、アルカノイル基としては、例えばホルミル基が挙げられる。前記ハロカルボニル基としては、例えばクロロカルボニル基が挙げられる。前記さらなる置換基は、より好ましくは、例えば、フェニル基である。例えば、前記置換基としてのヒドロキシメチル基が、前記さらなる置換基としてのフェニル基で置換されたヒドロキシジフェニルメチル基であっても良い。
前記化学式(1)において、Arは、オルト置換フェニル基がより好ましい。前記オルト置換フェニル基は、オルト位の置換基が、フェニル基と一体となって縮合環を形成したものでも良く、具体的には、例えば、1−ナフチル基等であっても良い。また、オルト位以外にも置換基を有していても良いし、有していなくても良い。前記オルト置換フェニル基は、さらに好ましくは、2−メトキシフェニル基、2−メチルフェニル基、2−ホルミルフェニル基、2−(メチルチオ)フェニル基、メシチル基、1−ナフチル基、2−(メトキシカルボニル)フェニル基、2−(ヒドロキシジフェニルメチル)フェニル基、2−(トリフェニルメチル)フェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、または2−(クロロカルボニル)フェニル基である。
前記化学式(I)中、各Rは、ピレン誘導体の溶解度、合成の簡便性等の観点から、直鎖若しくは分枝アルキル基またはシクロアルキル基であることが好ましい。この場合において、各Rは、置換基を有していても有していなくても良い。同様の観点から、各Rは、直鎖または分枝アルキル基であることがさらに好ましい。各Rが直鎖または分枝アルキル基である場合の炭素数は、特に限定されず、例えば、1〜2、3〜10、11〜12または13〜20などとすることができる。前記炭素数は、ピレン誘導体の溶解度を考慮すると、20以下の範囲で、なるべく大きいことが好ましい。前記炭素数は、ピレン誘導体の溶解度および合成の簡便性の双方の観点からは、3〜10がより好ましい。また、同様の観点から、各Rは、n−ブチル基であることが特に好ましい。
前記化学式(I)中、各Rは、特に限定されないが、例えば、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基または重水素原子であっても良い。前記アシル基としては、例えばアルカノイル基が挙げられ、アルカノイル基としては、例えばホルミル基が挙げられる。各Rも特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基または重水素原子であっても良い。前記アシル基としては、例えばアルカノイル基が挙げられ、アルカノイル基としては、例えばホルミル基が挙げられる。例えば、ピレン誘導体の合成の簡便性等から、前記化学式(I)中、各Rが、水素原子であり、Rの置換数である各aが、0である(すなわち、置換基Rが存在しない)ことが好ましい。
また、前記化学式(I)中、Arのうち少なくとも一方が、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であると、よりπ電子が豊富な空間を形成しやすいため好ましい。また、両方のArが、それぞれ、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であると、さらにπ電子が豊富な空間を形成しやすいため好ましい。Arにおいて、前記置換もしくは無置換のアリール基、および前記置換もしくは無置換のヘテロアリール基としては、特に限定されないが、例えば、前述のとおりである。
また、前記化学式(I)中、各Arは、前述のとおり、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または置換もしくは無置換のモルホリノ基等であっても良い。前記 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基およびビス(トリアルキルシリル)アミノ基中のアルキル基は、特に限定されないが、例えば、前述のとおりである。また、前記アリールアミノ基およびジアリールアミノ基中のアリール基は、特に限定されないが、例えば、前記各アリール基と同様であり、置換アリール基でも無置換アリール基でも良い。 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基において、R100は、前述のとおり、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良い。R100のうち少なくとも一つは炭化水素基であることが好ましく、全てのR100が炭化水素基であることがより好ましい。前記炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基、等が挙げられる。 −Si(R100は、トリアルキルシリル基であることがさらに好ましい。前記トリアルキルシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基等が挙げられる。前記トリアルキルシリルエチニレン基としては、例えば、トリメチルシリルエチニル基、トリエチルシリルエチニル基等が挙げられる。前記アリールアミノ基としては、例えば、フェニルアミノ基等が挙げられる。前記ジアリールアミノ基としては、例えば、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。前記アルキルアミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基等が挙げられる。前記ジアルキルアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等が挙げられる。前記ビス(トリアルキルシリル)アミノ基としては、例えば、ビス(トリメチルシリル)アミノ基等が挙げられる。前記置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、前述のとおりである。前記置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環も、特に限定されないが、例えば、前述のとおりであり、好ましくは、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または、置換もしくは無置換のモルホリノ基である。
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体において、Arの一方のみがアリール基である場合は、例えば、下記化学式(I’)で表されるピレン誘導体であっても良い。
Figure 2012176928
前記化学式(I’)中、Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
は、アリール基を除く任意の置換基であり、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じである。
前記化学式(I’)中、Rは、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、重水素原子、またはホルミル基であっても良い。
前記ピレン誘導体のうち、特に好ましいものは、例えば、下記化学式(101)〜(108)および(1001)〜(1026)のいずれかで表されるピレン誘導体である。
Figure 2012176928
Figure 2012176928

Figure 2012176928

Figure 2012176928
本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩は、前記化学式(I)で表されることにより、例えば、下記(1)〜(4)のような優れた特性を有し得る。ただし、下記(1)〜(4)の特性は例示であって、本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を何ら限定しない。

(1) Arのうち少なくとも一方がアリール基(ヘテロアリール基でも良い)である場合は、そのアリール基がピレン環に直接結合しているため、ピレンを中心とした、π電子が豊富な空間(π電子空間)を形成できる。Arが二つともアリール基であれば、さらにπ電子が豊富な空間を形成できる。また、大きい芳香環であるピレンに直接アリール基を結合させることにより、例えば、ベンゼン環どうしを結合させた場合と比較して、はるかに広いπ電子空間を形成可能である。
(2) Arが、アリール基以外の置換基である場合にも、前記置換基の種類に応じた種々の特性を発揮することができる。例えば、Arが、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基(例えば、トリアルキルシリル基)である場合は、前記 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基を他の置換基(アリール基等)に変換させることで、合成中間体としての利用ができる。また、Arが、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、またはヘテロアリール基である場合等は、ピレン環の吸収帯がさらに長波長側に移動した化合物とすることも可能である。このような化合物は、例えば、色素として利用できる。
(3) 炭化水素基Rが2か所に導入されていることで、有機溶媒への溶解度に優れ、種々の用途に用いやすい。
(4) ピレン環の中で最も活性が高い1位、3位、6位および8位の全てが、ArおよびRで置換されているため、安定で耐久性が高く、毒性が低い。
ピレンを中心とした、π電子が豊富な空間を形成できるという前記効果のためには、前記化学式(I)中のアリール基(Ar)に、直接またはリンカー(結合鎖)等を介してさらにアリール基が結合していることが、いっそう好ましい。例えば、前記ピレン誘導体(108)では、下記化学式(108−3D)のように、底面がピレンにより形成され、側面がベンゼン環により形成されたかご型の分子構造をとることにより、かごの内部に広いπ電子空間を形成し得ると考えられる。なお、下記化学式(108−3D)は、ピレン誘導体(108)がとり得ると考えられる三次元構造の一例を模式的に示した図であり、X線結晶構造解析、分子軌道計算等の結果を反映した図ではない。また、ピレン誘導体(108)および本発明は、下記化学式(108−3D)により何ら限定されない。
Figure 2012176928
さらに、前記化学式(I)で表されるピレン誘導体としては、前記(101)〜(108)および(1001)〜(1026)に限定されず、任意である。具体的には、例えば、前記R、R、R、aおよびArの例示の中から、それぞれ任意の選択肢を選択して自由に組み合わせることができる。具体的には、例えば、下記表1中の番号(109)〜(117)のいずれかで表されるピレン誘導体であっても良い。また、下記表1中のピレン誘導体は、2つのRが同一であり、かつ、2つのArが同一である例を示しているが、2つのRは異なっていても良いし、2つのArは異なっていても良い。なお、IUPAC命名法等によれば、ピレン炭素に付与される番号は、結合している置換基の組み合わせによって変わるが、下記表1では、便宜上、Rが結合している炭素を1位および6位に統一し、Arが結合している炭素を3位および8位に統一している。
Figure 2012176928
<2.ピレン誘導体の製造方法>
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法は、特に限定されないが、前記本発明の製造方法により製造することが、簡便で好ましい。以下、前記本発明の製造方法について説明する。
<2−1.第1の製造方法>
本発明の第1の製造方法は、前述のとおり、前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。この第1の製造方法は、前述のとおり、下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と、下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程(下記スキーム1)を含む。
Figure 2012176928
前記化学式(II)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。
有機ハロゲン化物と有機ボロン酸とのクロスカップリング反応は、鈴木−宮浦クロスカップリング反応または単に鈴木−宮浦反応などと呼ばれることがある。特に、前記カップリング工程(前記スキーム1)のように、ハロゲン化アリールとアリールボロン酸のクロスカップリングでは、ビアリールを簡便に合成することができる。なお、前記カップリング工程(前記スキーム1)では、アリールボロン酸に代えて他のアリールホウ素化合物を用いることもできるが、反応性の高さ、簡便性等の観点から、アリールボロン酸が好ましい。同様に、ハロゲン化ピレン誘導体に代えてピレンのトリフラート(前記化学式(II)中のXが、CF−SO− 基である化合物)を用いることもできるが、簡便性の観点から、ハロゲン化ピレン誘導体が好ましい。
前記クロスカップリング工程、すなわち前記ハロゲン化ピレン誘導体(II)と前記アリールボロン酸(III)とのカップリング反応において、溶媒、反応温度、反応時間、試薬等の条件は、特に限定されず、例えば、公知の鈴木−宮浦反応を参考にして適宜設定しても良い。例えば、前記パラジウム触媒としては、特に限定されないが、Pd2(dba)3・CHCl3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)のクロロホルム付加体)、PdCl2(塩化パラジウム)、Pd(OAc)2(酢酸パラジウム)等が挙げられる。前記クロスカップリング工程は、例えば、前記ハロゲン化ピレン誘導体(II)、前記アリールボロン酸(III)およびパラジウム触媒に加え、さらに、塩基を共存させて行うことが好ましい。前記塩基は、特に限定されないが、例えば、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム等のアルカリ金属フッ化物、リン酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム等の、鈴木−宮浦反応で一般に用いられる塩基等が挙げられ、単独で用いても複数種類併用しても良い。前記クロスカップリング工程は、例えば、強アルカリ等を用いない温和な条件下で行うことも可能である。また、前記クロスカップリング工程は、無溶媒で行っても良いが、溶媒の存在下で行うことが好ましい。前記溶媒は、特に限定されないが、例えば、THF(テトラヒドロフラン)、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル、トルエン、ベンゼン、N,N-ジメチルホルムアミド、ヘキサン等の、鈴木−宮浦反応で一般に用いられる溶媒等が挙げられ、単独で用いても複数種類併用しても良い。また、前記クロスカップリング工程は、大気中で行っても良いが、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
前記クロスカップリング工程において、反応温度および反応時間は、基質(前記ハロゲン化ピレン誘導体(II)と前記アリールボロン酸(III))の構造等に応じて適宜設定すれば良く、特に限定されない。前記反応温度は、例えば40〜160℃、好ましくは60〜140℃、より好ましくは80〜120℃である。前記反応時間は、例えば3〜24時間(hr)、好ましくは3〜12時間(hr)、より好ましくは3〜6時間(hr)である。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
また、前記クロスカップリング工程は、1回(1段階)で2つのArを一度に導入しても良いし、クロスカップリングを2回(2段階で)行い、各段階で各Arを一つずつ別個に導入しても良い。前記クロスカップリング工程は、各Arが異なる場合は、2段階で行うことが好ましく、各Arが同一である場合は、1段階で行うことが簡便で好ましい。
なお、前記クロスカップリング工程において生成した目的物(ピレン誘導体(I))の精製または単離方法も、特に限定されず、定法にしたがって行うことができる。具体的には、例えば、後述の実施例のような方法でも良いし、それに限定されず、他の任意の方法でも良い。
<2−2.第2および第3の製造方法>
つぎに、本発明の第2の製造方法は、前述のとおり、下記化学式(I’)で表される(3位および8位の一方のみがアリール置換されている)前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。この製造方法は、下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程、および、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体と下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む。
Figure 2012176928
前記化学式(I’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
は、アリール基以外の任意の置換基であり、
前記化学式(II)、(IV)および(V)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I’)と同じであり、
Xは、ハロゲノ基であり、前記化学式(II)中における各Xは、同一でも異なっていても良く、
前記化学式(IV)中、
Mは、金属であり、
前記化学式(V)中、
は、前記化学式(I’)と同じであり、
前記化学式(III)中、
Arは、前記化学式(I’)と同じである。
前記メタル化工程において、金属Mは、例えば、アルカリ金属が好ましく、リチウムがより好ましい。前記メタル化工程は、例えば、有機アルカリ金属を用いたメタル化等でも良い。前記有機アルカリ金属は、特に限定されないが、n−BuLi(ノルマルブチルリチウム)、MeLi(メチルリチウム)、sec−BuLi(セカンダリーブチルリチウム)、t−BuLi(ターシャルブチルリチウム)、PhLi(フェニルリチウム)等が挙げられ、n−BuLiが特に好ましい。前記溶媒は、THF、ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル、または、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素等が好ましい。反応温度および反応時間は特に限定されず、類似する公知の反応等を参考に適宜設定しても良い。例えば、反応が暴走しないようにドライアイス浴または液体窒素浴等で冷却しながら反応を開始させ、徐々に反応温度を室温まで上昇させても良い。なお、本発明において、「室温」は、特に限定されないが、例えば、5〜35℃である。前記反応時間は、例えば1〜12時間(hr)、好ましくは1〜6時間(hr)、より好ましくは1〜2時間(hr)である。また、メタル化は、副反応防止等の観点から、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
前記置換基導入工程において、前記化合物(IV)は、例えば、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、TEA(トリエチルアミン),DME(1,2−ジメトキシエタン)、PMDETA(N,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン)、またはCPME(メトキシシクロペンタン)等により、メタル化部分(M)を安定化させた後に反応させても良い。その他の反応条件も特に限定されず、Rの構造等に応じて、例えば公知の類似反応等を参考に、適宜設定することができる。前記置換基導入工程においては、例えば、前記メタル化工程後、前記化合物(IV)を単離せずにそのまま、Rを導入するための試薬を加え、いわゆるワンポットでの反応を行っても良い。また、前記クロスカップリング工程における反応条件も特に限定されず、例えば、前記第1の製造方法における前記クロスカップリング工程と同様でも良い。
本発明の第2の製造方法において、前記化学式(V)および(I’)中、Rが、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であることが好ましく、トリアルキルシリル基であることがさらに好ましい。Rが、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であれば、例えば、後述するように、前記 −Si(R100をハロゲノ基(例えばブロモ基)の合成等価体として用いることにより、Rを他の置換基に置換しやすい。また、必ずしも明らかではないが、例えば、Rが −Si(R100)(例えばトリアルキルシリル基)であることにより、ピレン誘導体の溶解度がさらに高くなる場合があると考えられる。また、Rが −Si(R100であれば、例えば、前記置換基導入工程において、例えば、前記TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、TEA(トリエチルアミン),DME(1,2−ジメトキシエタン)、PMDETA(N,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン)、またはCPME(メトキシシクロペンタン)等の安定化剤を用いずに簡便に反応を行うことも可能である。前記置換基導入工程においてRが −Si(R100である場合、前記 −Si(R100を導入するための試薬は、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化トリアルキルシラン等が挙げられる。前記試薬の使用量も特に限定されず、例えば、化学量論量でもそれ以外の量でも良く、適宜に設定すれば良い。この場合の反応温度は、特に限定されないが、例えば−78〜50℃、好ましくは−20〜50℃、より好ましくは0〜50℃などとすることができる。反応時間も特に限定されないが、例えば1〜24hr、好ましくは1〜10hr、より好ましくは1〜3hrなどとすることができる。
つぎに、本発明の第3の製造方法は、前述のとおり、
前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
前記本発明の第2の製造方法により、前記化学式(I’)中のRが、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程、および、
下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と下記化学式(III’)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させて下記化学式(I)で表されるピレン誘導体を製造する第2クロスカップリング工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
Figure 2012176928
前記化学式(I’)および(III’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
前記化学式(I’)中、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
は、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(V’’)中、
Arは、前記化学式(I)で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じである。
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程については、前記本発明の第2の製造方法において説明したとおりである。
前記化学式(I’)で表されるピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造する前記ハロゲン化工程は、特に限定されず、公知の類似反応の反応条件等を参考にして適宜行うことができる。具体的には、例えば、前記化学式(I’)で表されるピレン誘導体と前記ハロゲン化剤とをハロゲン化溶媒に溶解または懸濁させて撹拌するのみで、簡便に反応を行うこともできる。前記ハロゲン化剤は、特に限定されないが、例えば、ハロゲンの陽イオン(例えば、Cl、Br、I等)の発生源であっても良い。前記ハロゲン化剤としては、例えば、臭素(Br)、NBS(N−ブロモコハク酸イミド)、NCS(N−クロロコハク酸イミド)、NIS(N−ヨードコハク酸イミド)等が挙げられる。前記ハロゲン化溶媒も特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられる。前記ハロゲン化工程の反応温度は、特に限定されず、前記化学式(I’)で表されるピレン誘導体、前記ハロゲン化剤の種類等により、適宜設定できる。前記反応温度は、例えば−78〜50℃、好ましくは−20〜30℃、より好ましくは−5〜30℃などとすることができる。例えば、反応開始時においては、反応が暴走しないように冷却しながら前記ハロゲン化剤の溶液を滴下し、反応が安定した後に反応温度を上昇させても良い。前記ハロゲン化工程の反応時間も特に限定されないが、例えば1〜24hr、好ましくは1〜12hr、より好ましくは1〜5hrなどとすることができる。反応時間が長いほうが反応は完全に進行しやすいが、例えば、TLC(薄層クロマトグラフィー)等で反応の進行状況を確認しながら、必要な時間だけ反応を行えば良い。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
また、前記第2クロスカップリング工程の反応条件は、特に限定されないが、例えば、本発明の前記第1または第2の製造方法における前記クロスカップリング工程と同様でも良い。
本発明の第2または第3の製造方法は、前記化学式(I)における2つのArを、1段階で1つずつ、2段階に分けて導入するため、前記2つのArが異なる非対称型のピレン誘導体の合成に適する。従来、ピレンの1位および6位(または、3位および8位)に、このように異なる置換基を導入することは、非常に困難であった。これは、ピレンの反応性を適切に制御し、所定の置換基を所定の位置のみに導入することが難しいためである。しかし、本発明の第2または第3の製造方法によれば、ピレンの1位および6位(または、3位および8位)にそれぞれ異なる置換基を導入した非対称型のピレン誘導体を合成することが、きわめてたやすくできるのである。具体的には、例えば、後述の実施例9〜34により説明するとおりである。
なお、このような非対称型のピレン誘導体は、前述のとおり、本発明の第1の製造方法において、クロスカップリングを2回(2段階で)行い、各段階で各Arを一つずつ別個に導入することにより合成することもできる。しかし、本発明の第2または第3の製造方法により合成する方が、反応の制御がはるかに容易で、目的とする非対称型のピレン誘導体を簡便、確実かつ高収率に得ることができるので好ましい。一方、前記化学式(I)における2つのArが同一である対称型のピレン誘導体は、本発明の第2または第3の製造方法により合成することも可能である。しかしながら、このような対称型のピレン誘導体は、本発明の第1の製造方法において、1回(1段階)のクロスカップリングで2つのArを一度に導入する方が、簡便に製造できるため好ましい。
本発明の前記第1、第2および第3の製造方法において、前記スキーム1および2の出発原料であるピレン誘導体(II)は、置換基Rが2つ導入されている。これにより、Rがないピレン誘導体と比較して、有機溶媒への溶解度を、例えば5〜15倍程度にすることもできる。ただし、この数値は単なる例示であり、本発明を何ら限定しない。このように溶解度を高くすることで、各種反応等における使い勝手が格段に向上する。また、ピレン誘導体(II)は、ハロゲノ基Xを2つ有することにより、これを出発原料として、例えば、本発明の前記第1の製造方法のように、アリール基を2つ導入することもできる。
前記ピレン誘導体(II)の製造(合成)方法は特に限定されないが、例えば、下記スキーム3のような方法が、簡便で好ましい。
Figure 2012176928
前記スキーム3は、具体的には、例えば、以下のようにして行うことができる。すなわち、まず、ピレン(VI)に、ハロゲン化剤を反応させ、ハロゲン化ピレン(VII)を合成(製造)する(第1ハロゲン化工程)。前記化学式(VII)中、Halは、ハロゲンであり、前記化学式(II)におけるXとは同一でも異なっていても良い。前記第1ハロゲン化工程における反応条件は特に限定されない。例えば、(Halイオンの発生源である前記ハロゲン化剤は、特に限定されないが、例えば、臭素(Br)、NBS(N−ブロモコハク酸イミド)、NCS(N−クロロコハク酸イミド)等が挙げられる。反応溶媒も特に限定されないが、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化溶媒が挙げられる。反応温度も特に限定されないが、例えば10〜40℃であり、好ましくは、20〜35℃などとすることができる。反応温度が高いほうが速く反応が進行する傾向があるが、反応スケール等に応じて適宜設定すれば良い。反応時間も特に限定されないが、例えば0.5〜8hrであり、好ましくは、0.5〜1hr、1〜4hr、または4〜8hrなどとすることができる。反応時間が長いほうが反応は完全に進行しやすいが、例えば、TLC(薄層クロマトグラフィー)等で反応の進行状況を確認しながら、必要な時間だけ反応を行えば良い。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
次に、前記ハロゲン化ピレン誘導体(VII)のハロゲン(Hal)を、金属M’で置換(メタル化)し、メタル化ピレン誘導体(VIII)とする(メタル化工程)。金属M’は、アルカリ金属が好ましく、リチウムが特に好ましい。金属M’は、前記第2の製造方法における金属Mとは、同一でも異なっていても良い。このメタル化工程における反応条件も特に限定されず、例えば、前記本発明の第2の製造方法において説明したメタル化工程と同様でも良い。
次に、メタル化ピレン誘導体(VIII)のM’をR−Halと反応させ、置換基Rで置換することにより、Rを導入したピレン誘導体(IX)とする(R導入工程)。このRは、前記化学式(II)または(I)中のRと同じである。Halは、ハロゲンであり、化学式(II)中のXおよび化学式(VII)中のHalとは同一でも異なっていても良い。このR導入工程において、前記メタル化ピレン誘導体(VIII)は、例えば、TMEDA(テトラメチルエチレンジアミン)、または、TEA(トリエチルアミン),DME(1,2−ジメトキシエタン)、PMDETA(N,N,N',N'',N''-ペンタメチルジエチレントリアミン),CPME(メトキシシクロペンタン)等により、メタル化部分(M’)を安定化させた後に反応させても良い。前記R導入工程において、反応溶媒も特に限定されないが、例えば、メタル化ピレン誘導体(VIII)を単離せずに、前記メタル化工程の溶媒をそのまま用いて(ワンポットで)反応させても良い。反応温度も特に限定されないが、例えば−78〜40℃、好ましくは、−78〜0℃、0〜20℃、または20〜40℃などとすることができる。反応温度が高いほうが速く反応が進行する傾向があるが、反応スケール等に応じて適宜設定すれば良い。反応時間も特に限定されないが、例えば0.5〜8hrであり、好ましくは、0.5〜1hr、1〜4hr、または4〜8hrなどとすることができる。反応時間が長いほうが反応は完全に進行しやすいが、例えば、TLC(薄層クロマトグラフィー)等で反応の進行状況を確認しながら、必要な時間だけ反応を行えば良い。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
さらに、ピレン誘導体(IX)をハロゲン化し、ピレン誘導体(II’)とする(第2ハロゲン化工程)。前記化学式(II’)中のXは、ハロゲンであり、前記化学式(II)中のXと同じである。この第2ハロゲン化工程の反応条件も特に限定されず、例えば、前記第1ハロゲン化工程と同様でも良い。
さらに、ピレン誘導体に、適宜な方法により、置換基RおよびRを導入して、ピレン誘導体(II)とする。Rが水素原子で、かつ、Rの置換数aが0である(すなわち、置換基Rが存在しない)場合は、ピレン誘導体(II’)とピレン誘導体(II)は同じであるから、この置換基RおよびRの導入工程は省略できる。
前記スキーム3は、より具体的には、例えば、後述の実施例のようにして行うこともできる。ピレン誘導体の製造は、原料の溶解度、反応性等の観点から、困難な場合があるが、前記スキーム1〜3または後述の実施例のような方法によれば、温和な反応条件で、安価かつ簡便にピレン誘導体(II)を合成することもできる。
<2−3.第4〜第9の製造方法>
本発明の第4の製造方法は、前述のとおり、
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体であり、
前記化学式(V)中、Rは、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
前記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、および、
前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
すなわち、本発明の第4の製造方法は、本発明の第2の製造方法における前記メタル化工程および前記置換基導入工程を含み、前記クロスカップリング工程を含まない製造方法である。前記化学式(V)で表されるピレン誘導体は、前述のとおり、本発明の前記第2の製造方法における中間体として用いることができる。ただし、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体の用途は、これに限定されず、どのような用途でも良い。
本発明の第5の製造方法は、前述のとおり、
前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、前記化学式(V’’)で表されるピレン誘導体であり、
前記本発明の第3の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、および、
前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程を含む、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
すなわち、本発明の第5の製造方法は、本発明の第3の製造方法における前記シリルピレン誘導体製造工程および前記ハロゲン化工程を含み、前記第2クロスカップリング工程を含まない製造方法である。前記化学式(V’’)で表されるピレン誘導体は、前述のとおり、本発明の前記第3の製造方法における中間体として用いることができる。ただし、前記化学式(V’’)で表されるピレン誘導体の用途は、これに限定されず、どのような用途でも良い。
つぎに、本発明の第6の製造方法は、
前記本発明の第1、第2、第3または第5の製造方法中、
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第7の製造方法は、
前記本発明の第3または第6の製造方法中、
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第6または第7の製造方法において、前記クロスカップリング工程または前記第2クロスカップリング工程は、特に限定されないが、例えば、パラジウム触媒、リガンド(配位子)、および塩基の共存下で行っても良い。このような反応を、例えば、バックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応ということがある。一般的なバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応は、例えば、下記スキームB1またはB2のように例示することができる。ただし、下記スキームB1およびB2は、単なる例示であり、本発明を何ら限定しない。なお、下記スキームB1およびB2中、Arは、任意のアリール基であり、Xは、ハロゲンである。下記スキームB1またはB2を本発明の第6または第7の製造方法に適用する場合においては、ピレン環が、下記スキームB1およびB2中のArに該当する。また、下記スキームB1中において、Rは、それぞれ水素原子または任意の置換基であり、同一でも異なっていても良く、2つのRが一体となって、それらが結合している窒素原子とともに環を形成しても良い。また、下記スキームB2中のRは、水素原子または任意の置換基である。
Figure 2012176928
本発明の第6または第7の製造方法において、前記バックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応の反応条件は特に限定されない。前記反応条件は、例えば、公知のバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応の反応条件を参考にして適宜設定しても良い。例えば、前記パラジウム触媒としては、特に限定されないが、Pd2(dba)3・CHCl3(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)のクロロホルム錯体)、PdCl2(塩化パラジウム)、Pd(OAc)2(酢酸パラジウム)等が挙げられる。前記リガンドとしては、例えば、BINAP(2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル)、DPPF(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)、X-Phos(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2', 4', 6'-トリイソプロピルビフェニル)等が挙げられる。前記塩基としては、例えば、アルカリ金属のアルコキシド、およびアルカリ金属の塩等が挙げられ、より具体的には、例えば、NaOtBu(ナトリウムターシャリーブトキシド)、K3PO4(リン酸カリウム)、Cs2CO3(炭酸セシウム)等が挙げられる。反応溶媒も特に限定されないが、例えば、トルエン等の炭化水素溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒等が挙げられる。反応温度も特に限定されないが、例えば25〜150℃、好ましくは30〜110℃、より好ましくは40〜80℃などとすることができる。反応時間も特に限定されないが、例えば1〜48hr、好ましくは3〜20hr、より好ましくは8〜15hrなどとすることができる。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
つぎに、本発明の第8の製造方法は、
前記本発明の第1、第2、第3または第5の製造方法中、
前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第9の製造方法は、
前記本発明の第3、第6または第8の製造方法中、
前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である、
前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法である。
本発明の第8または第9の製造方法において、前記クロスカップリング工程または前記第2クロスカップリング工程は、特に限定されないが、例えば、パラジウム触媒、銅触媒、およびアミンの共存下で行っても良い。このような反応を、例えば、薗頭クロスカップリング反応ということがある。一般的な薗頭クロスカップリング反応は、例えば、下記スキームSのように例示することができる。ただし、下記スキームSは、単なる例示であり、本発明を何ら限定しない。なお、下記スキームS中、Arは、任意のアリール基であり、Xは、ハロゲンである。下記スキームSを本発明の第8または第9の製造方法に適用する場合においては、ピレン環が、下記スキームS中のArに該当する。また、下記スキームB1中において、Rは、水素原子または任意の置換基である。
Figure 2012176928
本発明の第8または第9の製造方法において、前記薗頭クロスカップリング反応の反応条件は特に限定されない。前記反応条件は、例えば、公知の薗頭クロスカップリング反応の反応条件を参考にして適宜設定しても良い。例えば、前記置換もしくは無置換エチニレン基を導入するための試薬としては、対応する置換もしくは無置換アセチレンを用いることができる。前記置換もしくは無置換アセチレンは、特に限定されないが、例えば、1−(トリメチルシリル)アセチレン、1−(トリエチルシリル)アセチレン等が挙げられる。前記パラジウム触媒としては、特に限定されないが、PdCl2(PPh3)2、Pd2(dba)3・CHCl3等が挙げられる。前記銅触媒も特に限定されないが、例えば、ヨウ化銅(I)、塩化銅(I)等が挙げられる。前記アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、メチルアミン、ジエチルアミン等が挙げられる。反応溶媒も特に限定されないが、例えば、トルエン、ベンゼン等の炭化水素溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒等が挙げられる。反応温度も特に限定されないが、例えば25〜155℃、好ましくは30〜130℃、より好ましくは60〜110℃などとすることができる。反応時間も特に限定されないが、例えば1〜48hr、好ましくは5〜24hr、より好ましくは8〜12hrなどとすることができる。前記各反応物質、溶媒等の使用量比も特に限定されず、例えば、化学量論比でもそれ以外の比でも良く、適宜に設定すれば良い。
本発明の第1〜第9の製造方法は、以上の説明に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、前記各反応物質、触媒等に加え、他の物質を適宜共存させて反応を行っても良い。また、触媒、溶媒等は、単独で用いても複数種類併用しても良い。本発明の第1〜第9の製造方法は、例えば、後述する実施例の反応条件等を参考にして行うこともできる。
<3.ピレン誘導体を含む錯体、および製品>
本発明のピレン誘導体の用途は特に限定されず、任意であるが、例えば、前記本発明の錯体、触媒、電子材料、発光材料、または色素に用いることができる。
前記本発明の錯体は、前述のとおり、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を配位子として含む錯体である。前記本発明の錯体の構造は特に限定されないが、例えば、前記本発明のピレン誘導体が形成するπ電子空間に、ゲストである分子または原子が捕捉された構造でも良い。なお、本発明において、「分子」および「原子」は、電気的に中性である場合に限定されず、イオン状態である場合をも含む。
前記本発明の錯体は、前述のとおり、前記本発明のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩、または前記本発明の錯体を含む触媒である。前記本発明の触媒は、例えば、前記本発明のピレン誘導体が形成するπ電子空間に基質を取り込むことで、従来の触媒とは異なる反応性等の実現も可能である。例えば、前記本発明のピレン誘導体は、前述のように、ピレン環を含むことで、広いπ電子空間を形成可能であるため、分子サイズの大きい基質にも対応できる。ただし、これらは例示であって、本発明の触媒は、これらの説明により限定されない。本発明の触媒の用途は特に限定されず、適宜な反応に用いることができる。例えば、前記本発明のピレン誘導体が光学活性を有していれば、それを配位子とした不斉合成触媒とすることも可能である。
なお、本発明において、前記本発明のピレン誘導体が形成するπ電子空間を、そこで起こる化学反応等の化学現象に着目し、「π化学空間」ということがある。前記π化学空間の利用方法としては、例えば、前記本発明の触媒が挙げられる。前記π電子空間またはπ化学空間の利用方法としては、これ以外に、例えば、分子認識等が挙げられる。前記「分子認識」は、分子のみならず、原子の認識も含む。前記分子認識は、前記π電子空間またはπ化学空間により、例えば、ゲストである分子または原子を、そのサイズ、電荷等の特性により認識しても良い。前記分子認識は、これらの特性のうち一つのみを認識しても良いし、複数を認識しても良い。
さらに、前記本発明のピレン誘導体または錯体は、前述のとおり、前記本発明の電子材料または発光材料に用いることもできる。例えば、ピレン環とアリール基(Ar)のπ電子が同一平面上で共役することにより、もしくは同一平面上に存在せず共役しないことにより、またはこれら双方の切り替えにより、電子材料または発光材料として優れた性質を示し得る。また、本発明のピレン誘導体は、前述のとおり、ピレン環の中で最も活性が高い1位、3位、6位および8位の全てが、ArおよびRで置換されているため、安定で耐久性が高いという特性を有し得る。これにより、例えば、水、酸素、熱等に対する耐久性が高くて安定な電子材料または発光材料を得ることも可能である。ただし、これらの説明も例示であって、本発明の電子材料および発光材料を何ら限定しない。
前記本発明の電子材料は、特に限定されないが、例えば、有機EL材料、半導体等が挙げられる。前記本発明の発光材料も特に限定されないが、例えば、蛍光材料、色素等が挙げられる。前記本発明の発光材料は、例えば、その構造の違いに由来するπ電子の共役長の変化により、異なる発光波長を得ることも可能である。
さらに、前記本発明のピレン誘導体または錯体の用途は、これらに限定されず、例えば、公知のピレンまたはその誘導体と同様の用途に用いても良いし、その他の任意の用途に用いても良い。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
<機器、試薬等>
1H および13C NMRスペクトルは、BRUKER-SPECTROSPIN-400(商品名)および5mm QNPプローブを用い、それぞれ400MHzおよび100MHzで記録した。ケミカルシフト値は、微量のモノプロトン溶媒の共鳴を内部標準とし、外部のテトラメチルシラン(TMS)を直接参照して百万分率(ppm)で記録した。略号sは、一重線(シングレット)を表し、dは、二重線(ダブレット)を表し、tは、三重線(トリプレット)を表し、qは、四重線(カルテット)を表し、mは、多重線(マルチプレット)を表す。元素分析は、Yanaco MT-5 CHN-Corder(商品名)を用いて行った。なお、特に断らない限り、「Anal.」は元素分析値を表し、元素分析値について、「Calcd. For」は計算値を表し、「Found」は実測値を表す。マススペクトルは、FABモードでJEOL GC-mate II(商品名)を用いて測定した。カラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(関東化学株式会社、商品名Silica Gel 60N)を用いて行った。薄層クロマトグラフィー分析は、Merck silica gel 60 F254(商品名)を用いて行った。反応は、特に断らない限り、アルゴン雰囲気下で行った。試薬は、関東化学株式会社、和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社、およびAcros Organicsから購入した。全ての試薬は、さらなる精製をせずに使用した。無水THF溶媒は、関東化学工業株式会社から購入した。
まず、実施例1〜8では、下記スキーム4の化合物番号1で表されるピレン誘導体(1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン)を原料として前記ピレン誘導体(101)〜(108)を合成した。なお、下記スキーム4中のArは、アリール基である。また、1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレンは、下記参考例により合成した。
Figure 2012176928
<参考例: 1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレンの合成>
Figure 2012176928
前記ピレン誘導体(101)〜(108)を前記スキーム4にしたがって合成するに先立ち、まず、スキーム4の出発原料である化合物1(1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン)を合成した。その合成は、上記スキーム5にしたがって行った。なお、上記スキーム5は、大きく3段階に分けることができるため、以下、スキーム5−1〜5−3に分けて具体的に説明する。なお、上記スキーム5中において、数字の直後の「eq」は、原料のピレン誘導体に対する当量を表す。以下においても、特に断らない限り、同様である。
<スキーム5−1: 1,6−ジブロモピレン(化合物2)の合成>
Figure 2012176928
上記スキーム5−1に従い、1,6−ジブロモピレン(化合物2)を合成した。すなわち、まず、1Lの二口フラスコに、ピレン(18.2g, 90mmol)を入れ、さらに四塩化炭素CCl4(405mL)を加えて室温で撹拌した。それにより得られた淡黄色溶液に、臭素Br2(9.6mL, 190mmol)のCCl4(60mL)溶液を、3時間かけて滴下した。さらに室温で2時間撹拌すると、反応混合物は、白色懸濁液となった。それを濾過して得られた濾取物を、メタノール(300mL)およびトルエン(約500mL)で洗浄し、濾過することで、粗生成物を淡褐色固体として得た。その粗生成物を、トルエン(約600-250=350mL)で再結晶し、目的物である1,6−ジブロモピレン(化合物2)を、白色固体として得た(収量10.0g, 収率31%)。なお、副生成物である1,8−ジブロモピレンは、前述した1回の再結晶操作で除去することができた。以下に、1,6−ジブロモピレン(化合物2)の1H NMR分析値を示す。併せて、図1に、1,6−ジブロモピレン(化合物2)の1H NMRチャートを示す。
1,6−ジブロモピレン(化合物2)の1H NMR分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.49(d, 2H, J=9.2Hz), 8.30(d, 2H, J=8.2Hz), 8.15(d, 2H, J=9.2Hz), 8.09(d, 2H, J=8.2Hz).
<スキーム5−2: 1,6−ジブチルピレン(化合物3)の合成>
Figure 2012176928
化合物2すなわち1,6−ジブロモピレン(2.86g, 7.5mmol)の無水THF(36mL)溶液を、−78℃に冷やし、ノルマルブチルリチウムn-BuLi(18mmol, 1.67Mヘキサン溶液)を、7分間かけて滴下した。それにより得られた懸濁液を、さらに40分間撹拌すると、黄色の懸濁液になった。そこに、求電子剤である1−ブロモブタン(1.95mL, 18mmol)を、5分間かけてゆっくりと加えた。その混合物の温度を室温まで上げ、さらに2時間撹拌した。その後、0℃でメタノール(30mL)を加えて反応を停止させ、温度を、再び室温まで上昇させた。これを除媒濃縮後、クロロホルム(250mL)に溶かし、その溶液を、分液漏斗に移した。有機相を、水(250mL)および飽和食塩水(250mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、除媒濃縮して、粗生成物を得た。なお、「除媒濃縮」は、溶液等から溶媒を減圧留去等により除去して濃縮することをいう。この粗生成物をTLC(薄層クロマトグラフィー)で展開したところ、4スポットが確認された。この粗生成物を、クロロホルムを溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより精製し、追って、ヘキサンを溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより、さらに精製した。その生成物を、クロロホルム/メタノール(3.5mL/21mL)で再沈殿させ、目的物である化合物3すなわち1,6−ジブチルピレンを、白色固体として得た(収量1.11g, 収率47%)。以下に、1,6−ジブチルピレン(化合物3)の1H NMR分析値を示す。また、図2に、1,6−ジブチルピレン(化合物3)の1H NMRチャートを示す。
1,6−ジブチルピレン(化合物3)の1H NMR分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.22(d, J=9.2Hz, 2H), 8.08(d, J=7.7Hz, 2H), 8.05(d, J=9.2Hz, 2H), 7.85(d, J=7.7Hz, 2H), 3.34(t, J=7.7Hz, 4H), 1.84(tt, J=7.7Hz, 7.7Hz, 4H), 1.51(tq, J=7.3Hz, 7.7Hz, 4H), 1.00(t, J=7.3Hz, 6H).
<スキーム5−3: 1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)の合成>
Figure 2012176928
1Lの二口フラスコに、化合物3すなわち1,6−ジブチルピレン(17.4g, 55.4mmol)を入れ、さらに、四塩化炭素CCl4(336mL)を加えて室温で撹拌した。それにより得られた淡黄色の懸濁液に、臭素Br2(5.9mL, 116mmol)を、7分間かけて滴下した。それを室温で30分間撹拌した。その後、0℃で、メタノール(290mL)を加えて反応を停止させ、温度を室温まで上昇させた。それにより得られた沈殿物を、濾過し、メタノール(約200mL)で洗浄することで、粗生成物を、淡赤色固体として得た。その粗生成物を、ベンゼン(650-325=325mL)で再結晶し、目的物である1,3−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)を、白色固体として得た(収率72%, 収量18.6g)。以下に、1,3−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)の1H NMR分析値を示す。併せて、図3に、1,3−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)の1H NMRチャートを示す。
1,3−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)の1H NMR分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.41(d, J=9.5Hz, 2H), 8.23(d, J=9.5Hz, 2H), 8.12(s, 2H), 3.28(t, J=7.8Hz, 4H), 1.82(tt, J=7.8Hz, 7.8Hz, 4H), 1.51(tq, J=7.8Hz, 7.3Hz, 4H), 1.00(t, J=7.3Hz, 6H).
<実施例1〜8: アリール化されたピレン誘導体の合成>
前記スキーム4(下記のとおり再掲)にしたがい、1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(化合物1)とボロン酸との鈴木−宮浦クロスカップリング反応を行った。ボロン酸を種々変化させることで、前記ピレン誘導体(101)〜(107)を製造(合成)することができた。下記表2に、反応条件および収率を示す。表2に示す通り、いずれの実施例においても、70%以上の高収率で、目的とするピレン誘導体を得ることができた。なお、前記ピレン誘導体(108)は、後述するように、ピレン誘導体(107)とフェニルリチウムとを反応させて得ることができた。また、下記表2中の「quant.」は、定量的な収率(すなわち、ほぼ100%)であったことを表す。以下においても同じである。
Figure 2012176928
Figure 2012176928
<実施例1: 1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(318mg, 1.5mmol)、2−メトキシフェニルボロン酸(228mg, 1.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(20.7mg, 4mol%)およびPCy3(11.2mg, 8mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、ワインのような暗赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で2時間40分加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。なお、Pd2(dba)3・CHCl3は、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)のクロロホルム付加体を意味し、PCy3は、トリシクロヘキシルホスフィンを意味する(以下同じ)。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、橙色の粘状物として得た。その粗生成物を、ヘキサン/ジクロロメタン=4/1の混合溶媒を溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより、精製した。このようにして、目的生成物である1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))を、黄色の粘状物として得た(収率98%, 収量259mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(7mL)により再結晶し、純粋な1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))を、淡黄色固体として得た(収率81%, 収量214mg)。以下に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))の機器分析値を示す。併せて、図4および5に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
1,6−ジブチル−3,8−ビス(2−メトキシフェニル)ピレン(化合物(101))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.14(d, J=9.5Hz, 2H), 7.84(dd, J=9.5Hz, 6.3Hz, 2H), 7.79(d, J=1.3Hz, 2H), 3.71-3.72(s, 6H), 3.38-3.26(m, 4H), 1.84(tt, J=7.8Hz, 7.8Hz, 4H), 1.49(tq, J=7.8Hz 7.4Hz, 4H), 0.97(d, J=7.4Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 157.8, 136.3, 133.9, 132.7, 130.8, 129.7, 129.2, 128.6, 128.2, 126.1, 125.8, 122.5, 120.9, 55.9, 34.2, 33.8, 23.2, 14.4. Anal. Calcd. For C38H38O2: C, 86.65; H, 7.27. Found: C, 86.70; H, 7.23.
<実施例2: 1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(318mg, 1.5mmol)、o−トリルボロン酸(204mg, 1.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(20.7mg, 4mol%)およびPCy3(11.2mg, 8mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、ワインのような暗赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で4時間加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、橙色の粘状物として得た。その粗生成物を、ヘキサンを溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより、精製した。このようにして、目的生成物である1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))を、白色固体として得た(定量的、収量251mg)。それを、ヘキサン(14-8=6mL)により再結晶し、純粋な1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))を、白色固体として得た(収率55%, 収量137mg)。以下に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))の機器分析値を示す。併せて、図6および7に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
1,6−ジブチル−3,8−ビス(o−トリル)ピレン(化合物(102))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.10(d, J=9.4Hz, 2H), 7.73(d, J=9.4Hz, 2H), 7.73(s, 2H), 7.42-7.34(m, 8H), 3.36-3.27(m, 4H), 2.08-2.10(s, 6H), 1.83(tt, J=7.7Hz, 7.7Hz, 4H), 1.47(tq, J=7.3Hz 7.7Hz, 4H), 0.96(t, J=7.3Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 141.4, 137.4, 137.1, 136.7, 131.1, 131.0, 130.3, 129.1, 128.5, 127.9, 126.2, 125.9, 125.4, 122.9, 34.3, 33.7, 23.2, 20.7, 14.4. Anal. Calcd. For C38H38: C, 92.26; H, 7.74. Found: C, 92.24; H, 7.62.
<実施例3: 2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(425mg, 2mmol)、2−ホルミルフェニルボロン酸(225mg, 1.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(20.7mg, 4mol%)およびPCy3(16.8mg, 12mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、ワインのような暗赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で15時間加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、暗黄色固体として得た。その粗生成物を、ヘキサン/ジクロロメタン=1/1の混合溶媒を溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより、精製した。このようにして、目的生成物である2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))を、橙色固体として得た(収率90%, 収量235mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(8mL)により再結晶し、純粋な2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))を、黄色固体として得た(収率63%, 収量165mg)。以下に、2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))の機器分析値を示す。併せて、図8および9に、2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(103))の機器分析値:
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 9.68-9.67(m, 2H), 8.24-8.21(m, 2H), 8.20-8.18(m, 2H), 7.83(s, 2H), 7.81-7.76(m, 4H), 7.68-7.59(m, 4H), 3.33(t, J=7.8Hz, 4H), 1.83(tt, J=7.8Hz, 7.5Hz, 4H), 1.48(tq, J=7.5Hz 7.4Hz, 4H), 0.97(t, J=7.4Hz, 6H). 13CNMR (100MHz, CDCl3) δ 192.3, 145.2, 137.1, 137.1, 135.3, 133.9, 132.9, 132.5, 130.3, 129.1, 128.9, 128.5, 127.5, 127.5, 125.8, 123.7, 34.3, 33.7, 23.2, 14.3. Anal. Calcd. For C38H34O2: C, 87.32; H, 6.56. Found: C, 87.33; H, 6.56.
<実施例4: {2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(318mg, 1.5mmol)、2−ホルミルフェニルボロン酸(228mg, 1.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(20.7mg, 4mol%)およびPCy3(14.0mg, 10mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、橙色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で13時間20分加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、黄色固体として得た。その粗生成物を、ヘキサン/クロロホルム=1/1の混合溶媒を溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより、精製した。このようにして、目的生成物である{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))を、黄色粘状物として得た(収率76%, 収量213mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(240-180=60mL)により再結晶し、純粋な{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))を、淡黄色固体として得た(収率51%, 収量142mg)。以下に、{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))の機器分析値を示す。併せて、図10および11に、{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(メチルスルファン)(化合物(104))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.18 (d, J=9.5Hz, 2H), 7.77(s, 2H), 7.76(d, J=9.5Hz, 2H), 7.51-7.30(m, 8H), 3.36-3.27(m, 4H), 2.32-2.33(s, 6H), 1.84(tt, J=7.5Hz, 7.4Hz, 4H), 1.48(tq, J=7.4Hz 7.3Hz, 4H), 0.96(t, J=7.3Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 140.0, 139.3, 136.8, 135.3, 131.45, 131.44, 129.3, 129.0, 128.5, 128.0, 126.2, 125.4, 125.0, 124.7, 123.0, 34.2, 33.8, 23.2, 16.0, 14.4. Anal. Calcd. For C38H38O2: C, 81.67; H, 6.85. Found: C, 81.51; H, 6.78.
<実施例5: 1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(425mg, 2mmol)、メシチルボロン酸(328mg, 2mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(41.4mg, 8mol%)およびPCy3(33.7mg, 24mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、赤ワインのような暗赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で18時間加熱撹拌し、暗褐色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、橙色粘状物として得た。その粗生成物を、ヘキサン/ジクロロメタン=1/1の混合溶媒を溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより、精製し、さらに、追って、ヘキサンを溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより精製した。このようにして、目的生成物である1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))を、白色固体として得た(収率74%, 収量203mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(18-7.5=10.5mL)により再結晶し、純粋な1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))を、白色固体として得た(収率62%, 収量171mg)。以下に、1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))の機器分析値を示す。併せて、図12および13に、1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
1,6−ジブチル−3,8−ジメシチルピレン(化合物(105))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.31(d, J=9.4Hz, 2H), 7.64(s, 2H), 7.61(d, J =9.4Hz, 2H), 7.08(s, 2H), 3.31(t, J=7.5Hz, 4H), 2.45(s, 6H), 1.92(s, 12H), 1.82(tt, J=7.5Hz, 7.5Hz, 4H), 1.44(tq, J=7.5Hz 7.4Hz, 4H), 0.95(t, J=7.4Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 137.9, 137.4, 137.2, 137.0, 136.1, 129.1, 128.5, 128.4, 127.9, 126.5, 124.8, 123.0, 34.2, 33.6, 23.0, 21.5, 21.0, 14.4. Anal. Calcd. For C42H46: C, 91.58; H, 8.42. Found: C, 91.58; H, 8.42.
<実施例6: 1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(425mg, 2mmol)、1−ナフチルボロン酸(344mg, 2mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(41.4mg, 8mol%)およびPCy3(33.7mg, 24mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で5時間20分加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、黄色固体として得た。その粗生成物を、ヘキサン/トルエン=1/1の混合溶媒を溶離剤とした濾過カラムクロマトグラフィーにより精製した。このようにして、目的生成物である1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(または1,6−ジブチル−3,8−ビス(ナフタレン−1−イル)ピレン、化合物(106))を、淡黄色固体として得た(定量的、 収量312mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(600-530=70mL)により再結晶し、純粋な1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))を、白色固体として得た(収率79%, 収量224mg)。以下に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))の機器分析値を示す。併せて、図14および15に、1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
1,6−ジブチル−3,8−ビス(1−ナフチル)ピレン(化合物(106))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.12(d, J=9.5Hz, 2H), 8.03-8.00(m, 4H), 7.89(s, 2H), 7.72-7.63(m, 6H), 7.53-7.43(m, 4H), 7.32-7.39(m, 2H), 3.30(t, J=7.7Hz, 4H), 1.82(tt, J=7.7Hz, 7.5Hz, 4H), 1.46(tq, J=7.5Hz 7.4Hz, 4H), 0.93(t, J=7.4Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 139.6, 136.9, 135.7, 134.0, 133.5, 130.2, 128.9, 128.8, 128.7, 128.6, 128.2, 127.2, 126.4, 126.2, 126.1, 125.9, 125.8, 123.0, 34.3, 33.8, 23.2, 14.3. Anal. Calcd. For C44H38: C, 93.24; H, 6.76. Found: C, 93.26; H, 9.81.
<実施例7: ジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))>
Figure 2012176928
化合物1すなわち1,6−ジブチル−3,8−ジブロモピレン(235mg, 0.5mmol)、K3PO4・nH2O(425mg, 2mmol)、o−(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(270mg, 1.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(20.7mg, 4mol%)およびPCy3(16.8mg, 12mol%)を無水トルエン(12mL)中に加えて得られた懸濁液を110℃で加熱し、赤ワインのような暗赤色の懸濁液を得た。その懸濁液を、さらに、前記温度で18.5時間加熱撹拌し、黒色の懸濁液を得た。その後、加熱を終了して反応を停止させ、反応混合物を静置して室温まで冷却した。その反応混合物をセライト(商品名)で濾過して不要な沈殿を除き、水(10mL×2)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、橙色固体として得た。その粗生成物を、ヘキサン/クロロホルム=1/1の混合溶媒を溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより精製した。このようにして、目的生成物であるジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))を、淡黄色固体として得た(収率99%, 収量288mg)。それを、プロピオニトリルEtCN(25-18=7mL)により再結晶し、純粋なジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))を、橙色固体として得た(収率80%, 収量233mg)。以下に、ジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))の機器分析値を示す。併せて、図16および17に、ジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))の1H NMRチャートおよび13C NMRチャートを示す。
ジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(化合物(107))の機器分析値:
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.15-8.07(m, 4H), 8.79-7.48(m, 10H), 3.40(s, 3H), 3.31(s, 3H), 3.29-3.25(m, 4H), 1.81(tt, J=7.2Hz, 4H), 1.46(tq, J=7.2Hz 7.4Hz, 4H), 0.95(t, J=7.4Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 164.60 (19), 164.55 (19), 138.4 (5), 138.3 (5), 132.7 (10), 132.7 (10), 132.4 (13), 132.3 (13), 128.86 (15), 128.75 (15), 128.2 (6), 128.1 (6), 127.7 (17), 127.6 (17), 126.4 (8), 124.53 (18), 124.52 (18), 124.47 (7), 122.1 (12), 122.0 (12), 120.90 (9), 120.87 (9), 119.0 (11), 48.2 (20), 48.1 (20), 30.31 (4), 30.29 (4), 29.7 (3), 19.1 (2), 10.4 (1) .
<実施例8: {2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))>
Figure 2012176928
化合物(107)すなわちジメチル−2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ジベンゾエート(291mg, 0.5mmol)、の無水トルエン(30mL)の溶液を、−20℃に冷やし、フェニルリチウムPhLi(3mmol, 1.9Mジブチルエーテル溶液)を、9分間かけて滴下した。それを−20℃に保ったまま1時間攪拌した。1時間後、1規定(1mol/L)の塩酸(10mL)を加え反応を停止し、その溶液を、分液漏斗に移した。水相を、クロロホルム(30mL×2)で抽出し、合わせた有機相を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥後、濾過し、減圧濃縮して、粗生成物を、淡黄色固体として得た。この粗生成物をTLC(薄層クロマトグラフィー)で展開したところ、2スポットが確認された。この粗生成物を、ヘキサン/クロロホルム=2/1の混合溶媒を溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより単離精製し、追って、ヘキサン/塩化メチレン=2/1の混合溶媒を溶離剤としたカラムクロマトグラフィーにより、さらに精製した。このようにして、目的生成物である{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))を白黄色固体として得た。{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))のトランス体は、収率46%, 収量192mgであり、シス体は、収率36%, 収量150mgであった。トランス体のみ、プロピオニトリルEtCN(90-72=18mL)により再結晶し、純品な{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))を、白黄色固体として得た(収量75mg, 収率18%)。以下に、{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))のトランス体およびシス体の機器分析値を、それぞれ示す。
{2,2’−(3,8−ジブチルピレン−1,6−ジイル)ビス(2,1−フェニレン)}ビス(ジフェニルメタノール)(化合物(108))の機器分析値:
トランス体
Rf値 0.36 (ヘキサン/塩化メチレン=2/1)
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.05(d, J=9.4Hz, 2H), 7.78(d, J=9.4Hz, 2H), 7.42-7.14(m, 26H), 6.95(s, 2H), 6.933-6.931(m, 2H), 2.93-2.64(m, 4H), 2.64(s, 2H), 1.51-1.41(m, 4H), 1.33(tq, J=7.2Hz, 4H), 0.94(t, J=7.2Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 148.4, 147.3, 146.4, 139.6, 136.6, 136.2, 134.0, 131.0, 129.8, 128.8 128.7, 128.4, 128.2, 127.9, 127.5, 127.4, 127.1, 127.0, 126.1, 125.8, 123.1, 84.0, 33.8, 33.5, 23.3, 14.3. FAB-MS m/z :832([M+2H]).
シス体
Rf値 0.17 (ヘキサン/塩化メチレン=2/1)
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.05(d, J=9.4Hz, 2H), 7.78(d, J=9.4Hz, 2H), 7.42-7.14(m, 26H), 6.96-6.94(m, 2H), 6.93(s, 2H), 2.96-2.76(m, 4H), 2.61(s, 2H), 1.52-1.54(m, 4H), 1.34(tq, J=7.2Hz, 4H), 0.94(t, J=7.2Hz, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 148.3, 147.3, 146.6, 139.7, 136.5, 136.2, 133.8, 130.9, 129.8, 128.8 128.7, 128.4, 128.23, 128.20, 127.9, 127.5, 127.4, 127.1, 127.0, 126.1, 125.7, 123.1, 84.0, 33.8, 33.5, 31.9, 23.3 23.0, 14.5, 14.3. FAB-MS m/z :833([M+2H]+).
以上のように、実施例1〜8によれば、ピレン環にベンゼン環二つが直接共有結合したπ電子が豊富なピレン誘導体を、簡便に合成することができた。これらのピレン誘導体は、広いπ電子空間を形成可能であるという特性を利用して、例えば前述のような適宜な用途に用い得る。
<実施例9〜34: 種々の非対称型ピレン誘導体の合成>
実施例9〜34では、それぞれ、前記本発明の第2〜第9のいずれかの製造方法を用いて、種々の非対称型ピレン誘導体を合成した。これらは、全て、前記化学式(I)で表される本発明のピレン誘導体に含まれる。より具体的には、まず、実施例9において、種々の有機溶媒に対して高い溶解性を示す(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)テトラメチルシラン(1001)を合成した。さらに、実施例10〜34において、下記スキームに示す通り、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)テトラメチルシラン(1001)を用いて種々の非対称型ピレン誘導体を合成した。なお、化合物(1001)は、TMS(トリメチルシリル)を導入したことで、有機溶媒に対する溶解性が向上していると推察されるが、必ずしも明らかではない。臭化物(1001)は、鈴木-宮浦クロスカップリング反応、薗頭クロスカップリング反応、およびバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応において有効な基質として働き、各々の反応に対するカップリング体が得られた。続いて、TMS基を臭素に変換した。その反応の基質としては、エステル基を有するピレン誘導体(1002)、ホルミル基を有するピレン誘導体(1005)、そしてメトキシ基を有するピレン誘導体(1007)を用いた。脱シリル化を行い得られた臭化物(1014)、(1015)および(1016)に対し、再び、鈴木-宮浦クロスカップリング反応、園頭クロスカップリング反応、またはバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応を行った。
Figure 2012176928
化合物(1001)の原料となる1,6-ジブロモ-3,8-ジブチルピレンは、前記参考例にしたがって合成した。その後、1,6-ジブロモ-3,8-ジブチルピレンをリチオ化し、そのリチオ化体とクロロトリメチルシランとを反応させた。その結果、約70%の収率で化合物(1001)が得られた。この合成を数回繰り返し、化合物(1001)を全量で約25g調製した。なお、前記リチオ化は、THFを添加物として加えることでなめらかに進行した。また、化合物(1001)は、クロロホルム、塩化メチレン、ベンゼン、トルエン、THF、酢酸エチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、またはヘキサンに対し、いずれも速やかに溶解することを確認した。
<(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)テトラメチルシラン(1001)を用いたクロスカップリング反応>
実施例13〜24では、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)テトラメチルシラン(1001)と、各種反応物質とのクロスカップリング反応により、(3,8-ブチルピレン-6-イル)トリメチルシランの誘導体(1002)〜(1013)を合成した。その結果を、下記表3にまとめて示す。実施例13〜22は、鈴木-宮浦クロスカップリング反応の例であり、反応条件は、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン0.5mmol(233mg)、10mol%のPd(PPh3)4、K2CO3(2eq)、DMF(2mL)中105℃とした。実施例13〜18は、TLCモニタリングにより、反応が制御されていることを確認した。実施例13〜18では、表3に示す通り、いずれも、約80〜90%の高収率で目的物を得た。また、実施例19では、パラジウム触媒としてPd2(dba)3およびPCy3を用いた結果、反応は8時間以内に完結し、93%収率で目的物を得た。また、実施例20〜22においては、化合物(1001)を、臭素原子、窒素原子等を含むアリールボロン酸と反応させた。その結果、ブロマイド(1009)、ベンズアミド誘導体(1010)、およびピロリジン誘導体(1011)を、はそれぞれ90%、95%、および47%の収率で得ることができた。実施例23では、トリメチルシリルアセチレンを用いて薗頭クロスカップリング反応を行い、化合物(1012)を91%収率で得ることができた。実施例24では、ピロリジンを用いてバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応を行い、化合物(1013)を70%収率で得ることができた。
Figure 2012176928
Figure 2012176928
a反応は、(a) Mizushima, T.; Yoshida, A.; Harada, A.; Yoneda, Y.; Minatani, T.; Murata, S. Org. Biomol. Chem., 2006, 4, 4336-4344. または(b) Yoshida, A.; Harada, A.; Mizushima, T.; Murata, S. Chem. Lett. 2003, 32, 68-69.を参考にして、後述の実施例13〜24のいずれかに記載のとおり行った。
bパラジウムブラックの形成が完了し、および/またはTLCによる追跡で原料消失を確認したところで、反応を終了させた。
c反応は、トルエン中、110℃で、5mol% Pd2(dba)3, 15mol% PCy3,およびK3PO4(2eq)の共存下で行った。
d化合物(1001)(0.25mmol)およびTMSアセチレン(0.75mmol)を、Et3N(1.5mL)および(1.5mL)の共存下、70℃で反応させた。触媒系として、PdCl2(PPh3)2(0.0125mmol)およびPPh3(0.025mmol)、ならびにCuI(0.025mmol)を用いた。
e化合物(1001)(0.25mmol), ピロリジン(0.75mmol)およびNaOtBu(0.75mmol)を、トルエン(2mL)中で反応させた。触媒系としては、Pd2(dba)3(0.0125mmol)およびBINAP(0.025mmol)を用いた。
<1−置換(3,8-ジブチルピレン-6-イル)トリメチルシランの脱シリル化反応>
実施例10〜12においては、モノ官能基化された(3,8-ジブチルピレン-6-イル)トリメチルシランの脱シリル化反応を行った。この反応は、臭素を用いることにより、テトラメチルシリル基が脱離し、化合物(1002)、(1005)または(1007)を、それぞれブロマイド(1014)、(1015)または(1016)へと変換する反応である(下記スキーム)。脱シリル化(臭素化)剤としては、臭素の1M四塩化炭素溶液を用いた。その結果、化合物(1002)を、91%収率で(1014)へと変換できた。化合物(1005)または(1007)を用いて同様の反応を行ったところ、それぞれ化合物(1015)(95%収率)または(1016)(93%収率)に変換することができた。
Figure 2012176928
<化合物(1014)、(1015)および(1016)からの、非対称型ピレン化合物の調製>
実施例25〜34では、ブロマイド化合物(1014)、(1015)および(1016)をクロスカップリング反応に用いて、非対称に官能基化されたピレン化合物(1017)〜(1026)を合成することができた。その結果を、下記表4にまとめて示す。ブロマイド(1016)は、アリールボロン酸(メチルエステル基、ホルミル基、またはピリジン基を含む)とのクロスカップリング反応が穏やかに進行した(実施例25〜27)。また、ブロマイド(1016)をトリメチルシリルアセチレンと薗頭クロスカップリング反応させたところ、目的物(1020)を71%収率で得た(実施例28)。さらに、ピロリジンを用いたバックワルド・ハートウィグクロスカップリング反応では、目的物(1021)を80%収率で得た(実施例29)。
実施例30〜34では、ブロマイド(1014)または(1015)を用いて鈴木‐宮浦クロスカップリング反応または薗頭クロスカップリング反応を行った。その結果、表4に示す通り、目的化合物(1022)〜(1026)を、73〜97%の高収率で得ることができた。例えば、実施例30(化合物(1022))では、メチルエステル基がオルト位とパラ位に存在することが、1H NMRおよび13C NMRにより明確に確認できた。実施例32(化合物(1024))も同様に、ホルミル基がオルト位とパラ位に存在する。このように、化合物(1011)を用いたシステマティックな変換により、ピレン構造の核となる部位に対して正確に官能基を導入することができた。
Figure 2012176928
Figure 2012176928
aパラジウムブラックの形成が完了し、および/またはTLCによる追跡で原料消失を確認したところで、反応を終了させた。
bブロマイド(1014)、(1015)または(1016)(0.25mmol)およびTMSアセチレン(0.75mmol)を、Et3N(1.5mL)および(1.5mL)の共存下、70℃で反応させた。触媒系として、PdCl2(PPh3)2(0.0125mmol)およびPPh3(0.025mmol)、ならびにCuI(0.025mmol)を用いた。
cブロマイド(1014)、(1015)または(1016)(0.25mmol),ピロリジン(0.75mmol)およびNaOtBu(0.75mmol)を、トルエン(1.5mL)中で反応させた。触媒系としては、Pd2(dba)3(0.0125mmol)およびBINAP(0.025mmol)を用いた。
<実施例9: (6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))>
Figure 2012176928
1,6-ジブロモ-3,8-ジブチルピレン(7.6g, 16mmol)の無水トルエン(600mL)溶液に、室温で、THF(3.2mL, 38mmol)を加え、続いて、n-BuLi(11mL, 1.63Mヘキサン溶液)を、3分間以上かけて滴下した。その溶液を15分間撹拌し、そして、クロロトリメチルシラン(9.5mL, 48mmol)を、1分間以上かけて加えた。それを室温で2時間撹拌した後、水を加えて反応を停止させた。その後、溶媒を完全に減圧留去し、得られた混合物に、CHCl3を加え、水相を、CHCl3で抽出した。有機相を合わせ、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:ヘキサンのみ)で精製し、目的の(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))を、白色固体として得た(収率70%、収量5.2g)。以下に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))の機器分析値を示す。また、図18に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(1001)の1H NMRチャートを示し、図19に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))の13C NMRチャートを示す。
(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.43(d, J=9.5Hz, 1H), 8.37(d, J=9.4Hz, 1H), 8.30(d, J=9.5Hz, 1H), 8.21(d, J=9.4Hz, 1H), 8.10(s, 1H), 8.04(s, 1H), 3.35-3.27(m, 4 H), 1.85-1.83(m, 4H), 1.56-1.49(m, 4H), 1.0(t, J=7.4, 7.4Hz, 6H), 0.60(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 138.3, 136.6, 136.1, 134.5, 134.3, 131.2, 129.9, 128.33, 128.25, 128.1, 127.4, 126.4, 125.2, 124.5, 34.6, 34.11, 34.05, 33.5, 23.3, 23.2, 14.42, 14.38, 1.05. MS(FAB) m/z: 466(M+). Anal. Calcd for C27H33BrSi: C, 69.66; H, 7.14. Found: C, 69.79; H, 7.10.
<実施例10: メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))>
Figure 2012176928
メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))(1.0g, 2mmol)の無水CCl4(4mL)溶液を、0℃に冷却した。その混合物に、3mLの臭素(1MのCCl4貯蔵液)を、20分間以上かけて滴下し、さらに、15分間撹拌した。さらに、室温にまで温度を上げて反応を続けた。室温でさらに1時間撹拌後、水を加えて反応を停止させた。得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=1/3)で精製し、目的化合物であるメチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))を、黄色固体として得た(収量91%、収率903mg)。以下に、メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の機器分析値を示す。また、図20に、メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の1H NMRチャートを示し、図21に、メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の13C NMRチャートを示す。
メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.43(d, J=9.5 Hz, 1H), 8.30-8.23(m, 3H), 8.11-8.04(3H), 7.83(s, 1H), 7.71(d, J=8.8Hz, 2H), 4.02(s, 1H), 3.22(t. J=7.5, 7.5Hz, 2H), 3.19(t. J=7.5, 7.5Hz, 2H), 1.89-1.74(m, 4H), 1.56-1.43(m, 4H), 1.01-0.89(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 167.3, 146.2, 138.1, 137.5, 136.6, 131.5, 130.9, 129.8, 129.4, 129.2, 128.8, 128.4, 128.3, 127.1, 127.0, 126.2, 125.4, 125.0, 124.2, 122.9, 120.1, 52.5, 34.3, 34.0, 33.7, 33.3, 31.8, 23.2, 23.0, 22.9, 14.4, 14.3, 14.2. MS(FAB) m/z: 526(M+). Anal. Calcd for C32H31BrO2: C, 72.86; H, 5.92. Found: C, 72.86; H, 5.81.
<実施例11: 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))>
Figure 2012176928
4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))(982mg, 2mmol)の無水CCl4(4.5mL)溶液を、0℃に冷却した。その混合物に、3mLの臭素(1MのCCl4貯蔵液)を、20分間以上かけて滴下し、さらに、15分間撹拌した。さらに、室温にまで温度を上げて反応を続けた。室温でさらに1時間撹拌後、水を加えて反応を停止させた。得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=1/3)で精製し、目的物である4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))を、黄色固体として得た(収量93%、収率923mg)。以下に、4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の機器分析値を示す。また、図22に、4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の1H NMRチャートを示し、図23に、4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の13C NMRチャートを示す。
4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.1(s, 1H), 8.41(d, J=9.5Hz, 1H), 8.26(d, J=9.5Hz, 1H), 8.06-8.04(m, 5H), 7.82(s, 1H), 7.78(d, J=8.0Hz, 2H), 3.30(t. J=7.5, 7.5Hz, 2H), 3.16(t. J=7.5, 7.5Hz, 2H), 1.85-1.56(m, 4H), 1.54-1.44(m, 4H), 1.04-0.97(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.1, 147.8, 138.2, 137.5, 136.2, 135.4, 131.48, 131.45, 129.9, 129.2, 128.9, 128.3, 128.2, 127.0, 126.9, 126.3, 125.4, 124.8, 124.1, 123.1, 120.2, 34.2, 33.9, 33.6, 33.2, 23.1, 23.0, 14.25, 14.19. MS(FAB) m/z: 496(M+). Anal. Calcd for C31H29BrO: C, 74.85; H, 5.88. Found: C, 74.81; H, 5.94.
<実施例12: 1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))>
Figure 2012176928
(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))(985mg, 2mmol)の無水CCl4(2mL)溶液を、0℃に冷却した。その混合物に、3mLの臭素(1MのCCl4貯蔵液)を、20分間以上かけて滴下し、さらに、15分間撹拌した。さらに、室温にまで温度を上げて反応を続けた。室温でさらに1時間撹拌後、水を加えて反応を停止させた。得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=1/3)で精製し、目的物である1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))を、黄色固体として得た(収量98%、収率887mg)。以下に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の機器分析値を示す。また、図24に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の1H NMRチャートを示し、図25に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の13C NMRチャートを示す。
1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.43(d, J=9.5Hz, 1H), 8.34(d, J=9.5Hz, 1H), 8.19(d, J=9.5Hz, 1H), 82.1-8.08(m, 2H), 7.85(s, 1H), 7.55(d, J=8.7Hz, 2H), 7.10(d, J=8.7Hz, 2H), 3.94(s, 3H), 3.36(t. J=7.8, 7.8Hz, 2H), 3.26(t. J=7.8, 7.8Hz, 2H), 1.88-1.79(m, 4H), 1.53-1.46(m, 4H), 1.02-0.96(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 159.2, 137.8, 137.7, 137.4, 133.8, 131.9, 131.3, 129.8, 128.6, 128.4, 128.2, 127.30, 127.28, 125.7, 125.6, 124.3, 122.4, 119.7, 114.0, 55.6, 34.3, 34.0, 33.7, 33.3, 23.2, 23.1, 14.3, 14.2. MS(FAB) m/z: 498(M+). Anal. Calcd for C31H31BrO: C, 74.54; H, 6.26. Found: C, 74.58; H, 6.35.
<実施例13: メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および4-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(135mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、23時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物であるメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))を、黄色固体として得た(収率87%、収量227mg)。以下に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の機器分析値を示す。また、図26に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の1H NMRチャートを示し、図27に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の13C NMRチャートを示す。
メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1002))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.39(d, J=9.4Hz, 1H), 8.30(d, J=9.4Hz, 1H), 8.23(d, J=8.4Hz, 2H), 8.16(d, J=9.4Hz, 1H), 8.09(d, J=9.4Hz, 1H), 8.03(s, 1H), 7.81(s, 1H), 7.72(d, J=8.4Hz, 2H), 4.01(s, 3H), 3.37(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 3.30(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 1.92-1.78(m, 4H), 1.59-1.46(m, 4H), 1.03-0.98(m, 6H), 0.61(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 167.3, 146.7, 137.1, 136.0, 135.5, 134.5, 134.1, 131.0, 129.9, 129.8, 129.1, 128.8, 128.6, 128.1, 127.1, 126.5, 126.0, 125.2, 123.4, 122.4, 52.4, 34.4, 34.3, 33.9, 33.8, 23.3, 23.2, 14.34, 14.33, 1.0. MS (FAB) m/z: 520(M+). Anal. Calcd for C35H40O2Si: C, 80.72; H, 7.74. Found: C, 80.76; H, 7.55.
<実施例14: メチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および3-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(135mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、21時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物であるメチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))を、淡黄色固体として得た(収率88%、収量228mg)。以下に、メチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の機器分析値を示す。また、図28に、メチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の1H NMRチャートを示し、図29に、メチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の13C NMRチャートを示す。
メチル 3-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1003))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.39(d, J=9.4Hz, 1H), 8.32-8.29(m, 2H), 8.17-8.15(m, 2H), 8.06(d, J=9.4Hz, 1H), 8.02(s, 1H), 7.83-7.82(m, 2H), 7.63(t, J=7.7Hz, 7.7Hz, 1H), 3.97(s, 3H), 3.37(t, J=7.8Hz, 7.8Hz, 2H), 3.30(t, J=7.8Hz, 7.8Hz, 2H), 1.92-1.78 (m, 4H), 1.59-1.46 (m, 4H), 1.04-0.97 (m, 6H), 0.61 (s, 9H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 167.4, 142.2, 137.1, 136.1, 135.9, 135.5, 135.4, 134.5, 134.1, 131.9, 130.6, 129.9, 129.0, 128.61, 128.57, 128.0, 127.2, 126.5, 126.0, 125.3, 123.4, 122.4, 52.4, 34.5, 34.4, 34.0, 33.8, 23.31, 23.26, 14.4, 1.0. MS (FAB) m/z: 520(M+). Anal. Calcd for C35H40O2Si: C, 80.72; H, 7.74. Found: C, 80.47; H, 7.56.
<実施例15: メチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および2-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(135mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、18時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物であるメチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))を、淡黄色固体として得た(収率78%、収量202mg)。以下に、メチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の機器分析値を示す。また、図30に、メチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の1H NMRチャートを示し、図31に、メチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の13C NMRチャートを示す。
メチル 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1004))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.36(d, J=9.4Hz, 1H), 8.30(d, J=9.4Hz, 1H), 8.10-8.06(m, 1H), 8.00(s, 1H), 7.76(d, J=9.4Hz, 1H), 7.70(s, 1H), 7.65(dt, J=1.4Hz, 7.5Hz, 9.0Hz, 1H), 7.56(dt, J=1.4Hz, 7.5Hz, 9.0 Hz, 1H), 7.50(dd, J=1.1Hz, 7.6Hz, 1H), 3.38-3.26(m, 8H), 1.90-1.75(m, 4H), 1.54-1.44(m, 4H), 1.01-0.97(m, 6H), 0.60(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 168.6, 142.3, 136.7, 136.6, 135.9, 135.1, 134.6, 133.9, 132.7, 132.3, 131.6, 130.4, 129.9, 128.4, 128.2, 127.7, 127.5, 126.1, 126.0, 125.5, 123.0, 122.6, 52.1, 34.5, 34.4, 34.0, 33.7, 23.3, 23.2, 14.5, 14.4, 1.0. MS(FAB) m/z: 520(M+). Anal. Calcd for C35H40O2Si: C, 80.72; H, 7.74. Found: C, 80.74; H, 7.48.
<実施例16: 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および4-ホルミルフェニルボロン酸(113mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、22時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=4/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))を、淡黄色固体として得た(収率93%、収量227mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の機器分析値を示す。また、図32に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の1H NMRチャートを示し、図33に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1005))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.2(s, 1H), 8.40(d, J=9.5Hz, 1H), 8.30(d, J=9.5Hz, 1H), 8.18(d, J=9.5Hz, 1H), 8.10-8.06(m, 3H), 8.03(s, 1H), 7.83-7.81(m, 3H), 3.37(t, J=7.7Hz, 2 H), 3.30(t, J=7.7Hz, 2 H), 1.93-1.78(m, 4H), 1.59-1.46(m, 4H), 1.04-0.98(m, 6H), 0.62(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.1, 148.2, 137.1, 136.1, 135.7, 135.6, 135.3, 134.5, 134.2, 131.5, 129.84, 129.76, 128.8, 128.7, 128.3, 127.0, 126.5, 125.9, 125.0, 123.5, 122.4, 34.5, 34.3, 33.9, 33.8, 23.3, 23.2, 14.34, 14.33, 1.0. MS(FAB) m/z: 490(M+). Anal. Calcd for C34H38OSi: C, 83.21; H, 7.80. Found: C, 83.21; H, 7.76.
<実施例17: 2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および2-ホルミルフェニルボロン酸(113mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、14時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=4/1)で精製し、目的物である2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))を、淡黄色固体として得た(収率89%、収量219mg)。以下に、を示す。また、図34に、2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))の1H NMRチャートを示し、図35に、2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))の13C NMRチャートを示す。
2-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1006))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 9.64(s, 1H), 8.43(d, J=9.4Hz, 1H), 8.32(d, J=9.4Hz, 1H), 8.19-8.13(m, 2H), 8.04(s, 1H), 7.79(s, 1H), 7.78-7.73(m, 2H), 7.65-7.58(m, 2H), 3.37(t, J=7.7, 7.7Hz, 2 H), 3.28(t, J=7.7, 7.7Hz, 2 H), 1.92-1.75(m, 4H), 1.57-1.44(m, 4H), 1.03-0.96(m, 6H), 0.60(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.4, 145.5, 136.8, 136.4, 136.0, 135.4, 134.5, 134.3, 133.7, 132.5, 132.2, 129.7, 129.0, 128.7, 128.4, 128.3, 127.3, 126.2, 125.7, 125.2, 124.0, 122.4, 34.5, 34.3, 34.0, 33.7, 23.22, 14.35, 14.32, 1.0. MS(FAB) m/z: 490(M+). Anal. Calcd for C34H38OSi: C, 83.21; H, 7.80. Found: C, 83.24; H, 7.70.
<実施例18: (3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および4-メトキシフェニルボロン酸(114mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、23時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=9/1)で精製し、目的物である(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))を、淡黄色固体として得た(収率91%、収量223mg)。以下に、(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の機器分析値を示す。また、図36に、(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の1H NMRチャートを示し、図37に、(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の13C NMRチャートを示す。
(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1007))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.35(d, J=9.5Hz, 1H), 8.28(d, J=9.5Hz, 1H), 8.17(d, J=9.5Hz, 1H), 8.13(d, J=9.5Hz, 1H), 8.00(s, 1H), 7.81(s, 1H), 7.56(d, J=8.8Hz, 2H), 7.10(d, J=8.8Hz, 2H), 3.94(s, 3H), 3.36(t, J=7.8, 7.8Hz, 2H), 3.29(t, J=7.8, 7.8Hz, 2 H), 1.91-1.77(m, 4H), 1.58-1.46(m, 4H), 1.03-0.96(m, 6H), 0.60(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 159.2, 137.2, 137.0, 135.7, 135.0, 134.7, 134.2, 134.0, 132.0, 130.0, 129.3, 128.1, 127.7, 127.4, 126.6, 126.2, 126.0, 122.9, 122.5, 114.1, 55.5, 34.5, 34.4, 34.0, 33.8, 23.34, 23.29, 14.42, 14.41, 1.1. MS(FAB) m/z: 492(M+). Anal. Calcd for C34H40OSi: C, 82.87; H, 8.18. Found: C, 80.88; H, 8.20.
<実施例19: (3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および2-メトキシフェニルボロン酸(114mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)、Pd2(dba)3・CHCl3(26mg, 0.025mmol)およびPCy3(21mg, 0.075mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、8時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=9/1)で精製し、目的物である(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))を、淡黄色固体として得た(収率97%、収量238mg)。以下に、(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の機器分析値を示す。また、図38に、(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の1H NMRチャートを示し、図39に、(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の13C NMRチャートを示す。
(3,8-ジブチル-6-(2-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1008))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.35(d, J=9.4Hz, 1H), 8.29(d, J=9.4Hz, 1H), 8.09(d, J=9.4Hz, 1H), 7.99(m, 1H), 7.83(d, J=9.4Hz, 1H), 7.80(s, 1H), 7.50-7.39(m, 2H), 7.16-7.10(m, 2H), 3.71(s, 3H), 3.40-3.24(m, 4H), 1.92-1.76(m, 4H), 1.58-1.45(m, 4H), 1.03-0.97(m, 6H), 0.60(m, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 157.7, 136.8, 135.7, 134.9, 134.6, 134.1, 133.9, 132.8, 130.7, 130.1, 129.7, 129.3, 128.4, 128.1, 127.7, 126.5, 126.4, 126.1, 122.6, 120.9, 111.5, 55.8, 34.5, 34.3, 34.1, 33.8, 23.3, 23.30, 14.5, 14.4, 1.1. MS(FAB) m/z: 492(M+). Anal. Calcd for C34H40OSi: C, 82.87; H, 8.18. Found: C, 82.87; H, 8.20.
<実施例20: (6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および2-ブロモフェニルボロン酸(151mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、11時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ)で精製し、目的物である(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))を、黄白色固体として得た(収率90%、収量244mg)。以下に、(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の機器分析値を示す。また、図40に、(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の1H NMRチャートを示し、図41に、(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の13C NMRチャートを示す。
(6-(2-ブロモフェニル)-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1009))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.39(d, J=9.5Hz, 1H), 8.31(d, J=9.5Hz, 1H), 8.14(d, J=9.5Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.80(d, J=8.0Hz, 1H), 7.74(s, 1H), 7.70(d, J=9.5Hz, 1H), 7.48-7.47(m, 2H), 7.37-7.33(m, 1H), 3.41-3.25(m, 4H), 1.92-1.76(m, 4H), 1.57-1.45(m, 4H), 1.02-0.96(m, 6H), 0.61(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 142.5, 136.8, 136.14, 136.13, 136.12, 135.4, 134.5, 134.1, 133.1, 132.7, 129.9, 129.3, 128.9, 128.7, 128.1, 127.6, 127.4, 126.2, 125.9, 125.7, 125.1, 123.2, 122.5, 34.5, 34.3, 34.1, 33.8, 23.3, 23.2, 14.44, 14.39, 1.1. MS(FAB) m/z: 542(M+). Anal. Calcd for C38H37BrSi: C, 73.18; H, 6.89. Found: C, 73.22; H, 6.89.
<実施例21: 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)および4-カルバモイルフェニルボロン酸(124mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、16時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH=99/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))を、淡黄色固体として得た(収率95%、収量239mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の機器分析値を示す。また、図42に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の1H NMRチャートを示し、図43に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ベンズアミド(化合物(1010))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.39(d, J=9.5Hz, 1H), 8.30(d, J=9.5Hz, 1H), 8.16(d, J=9.5Hz, 1H), 8.09(d, J=9.5Hz, 1H), 8.03(s, 1H), 8.01(d, J=8.3Hz, 2H), 7.80(s, 1H), 7.73(d, J=8.3Hz, 2H), 3.37(t, J=7.3Hz, 7.3Hz, 2H), 3.37(t, J=7.8Hz, 7.8Hz, 2H), 3.30(t, J=7.8Hz, 7.8Hz, 2H), 1.92-1.77(m, 4H), 1.60-1.46(m, 4H), 1.03-0.97(m, 6H), 0.61(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 170.2, 145.7, 137.1, 136.0, 135.5, 134.5, 134.1, 132.4, 131.2, 129.79, 129.77, 128.9, 128.8, 128.6, 128.1, 127.8, 127.1, 126.4, 125.9, 125.2, 123.3, 122.4, 34.4, 34.2, 33.9, 33.7, 23.22, 23.19, 14.3, 1.0. MS(FAB) m/z: 505(M+). Anal. Calcd for C34H39NOSi: C, 80.74; H, 7.77. Found: C, 80.71; H, 7.65.
<実施例22: 4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))>
Figure 2012176928
K2CO3(138mg, 1mmol)およびピリジン-4-イルボロン酸(92mg, 0.75mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(233mg, 0.5mmol)およびPd(PPh3)4(58mg, 0.05mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、22時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=1/4)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))を、淡黄色固体として得た(収率47%、収量108mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の機器分析値を示す。また、図44に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の1H NMRチャートを示し、図45に、4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1011))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.79(d, J=4.2Hz, 2H), 8.41(d, J=9.4Hz, 1H), 8.30(d, J=9.4Hz, 1H), 8.20(d, J=9.5Hz, 1H), 8.09(d, J=9.5Hz, 1H), 8.04(s, 1H), 7.79(s, 1H), 7.59-7.58(m, 2H), 3.37(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 3.31(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 1.92-1.78(m, 4H), 1.59-1.47(m, 4H), 1.04-0.98(m, 6H), 0.61(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 149.9, 149.6, 137.1, 136.2, 135.8, 134.4, 134.1, 133.9, 129.6, 128.9, 128.4, 128.2, 126.7, 126.3, 125.8, 124.6, 123.6, 122.2, 34.4, 34.1, 33.8, 33.6, 23.2, 23.1, 14.2, 0.9. MS(FAB) m/z: 463(M+). Anal. Calcd for C32H37NSi: C, 82.88; H, 8.04. Found: C, 82.90; H, 8.00.
<実施例23: (3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))>
Figure 2012176928
(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(116mg, 0.25mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、CuI(4.8mg, 0.025mmol)、PdCl2(PPh3)2(8.8mg, 0.0125mmol)およびPPh3(6.6mg 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、トルエンおよびトリエチルアミン(それぞれ1.5mL)を加えた。その反応混合物を、室温で15分間撹拌し、トリメチルシリルアセチレン(74mg, 0.75mmol)を加えた。その後、前記混合物を、70℃で1時間撹拌した。得られた溶液を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサンのみ)で精製し、目的物である(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))を、黄色固体として得た(収率91%、収量110mg)。以下に、(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の機器分析値を示す。また、図46に、(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の1H NMRチャートを示し、図47に、(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の13C NMRチャートを示す。
(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1012))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.58(d, J=9.4Hz, 1H), 8.37(d, J=9.4Hz, 1H), 8.31(d, J=9.4Hz, 1H), 8.23(d, J=9.4Hz, 1H), 8.02(s, 1H), 8.00(s, 1H), 3.35-3.27(m, 4H), 1.87-1.80(m, 4H), 1.52-1.48(m, 4H), 1.03-0.99(m, 6H), 0.59(s, 9H), 0.39(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 136.8, 136.7, 135.9, 134.21, 134.15, 131.1, 131.0, 129.9, 129.3, 128.6, 126.0, 125.8, 125.3, 123.9, 122.3, 117.1, 104.9, 99.9, 34.6, 34.1, 33.5, 23.3, 23.2, 14.3, 1.0, 0.5. MS(FAB) m/z: 482(M+). Anal. Calcd for C32H42Si2: C, 79.60; H, 8.77. Found: C, 79.66; H, 8.77.
<実施例24: 1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))>
Figure 2012176928
NaOtBu(72mg, 0.75mmol) を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、Pd2(dba)3・CHCl3(13mg, 0.0125mmol)およびBINAP(16mg, 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴン置換した。そのシュレンクフラスコ内に、トルエン(2.0mL)を入れ、15分間撹拌した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)トリメチルシラン(化合物(1001))(116mg, 0.25mmol)を加え、15分間撹拌した。さらに、前記シュレンクフラスコ内に、ピロリジン(0.06mL, 0.75mmol)を加え、密閉した。その混合物を、1.5時間以上かけて、90℃まで加熱した。さらに90℃で15時間撹拌後、得られた混合物を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CH2Cl2=9/1)で精製し、目的物である1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))を、褐色固体として得た(収率70%、収量80mg)。以下に、1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の機器分析値を示す。また、図48に、1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の1H NMRチャートを示し、図49に、1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の13C NMRチャートを示す。
1-(3,8-ジブチル-6-(トリメチルシリル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1013))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.41(d, J=8.4Hz, 1H), 8.13-7.93(m, 3H), 7.49(brs, 1H), 7.26(s, 1H), 3.58(brs, 4H), 3.29(t, J=7.7Hz, 7.7Hz, 4H), 2.11(brs, 4H), 1.88-1.79(m, 4H), 1.56-1.49(m, 4H), 1.03-0.99(m, 6H), 0.57(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 14.2, 137.8, 135.0, 134.4, 133.7, 133.4, 130.3, 127.8, 126.3, 125.1, 124.4, 123.5, 122.4, 121.2, 120.7, 116.1, 53.6, 34.4, 34.2, 34.1, 33.9, 25.4, 23.24, 23.23, 14.3, 0.8. MS(FAB) m/z: 455(M+). Anal. Calcd for C31H41NSi: C, 81.70; H, 9.07; N, 3.07. Found: C, 81.70; H, 9.07; N, 3.22.
<実施例25: メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)および4-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(81mg, 0.45mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))(149mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、21時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物であるメチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))を、淡黄色固体として得た(収率81%、収量134mg)。以下に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の機器分析値を示す。また、図50に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の1H NMRチャートを示し、図51に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の13C NMRチャートを示す。
メチル 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1017))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.24-8.17(m, 5H), 8.10(d, J=9.5Hz, 1H), 7.83(d, J=8.4Hz, 2H), 7.73(d, J=8.4Hz, 2H), 7.58 (d, J=8.7Hz, 2H), 7.11(d, J=8.7Hz, 2H), 4.01(s, 3H), 3.94(s, 3H), 3.33(t, J=7.6, 7.6Hz, 4H), 1.86-1.81(m, 4H), 1.54-1.48(m, 4H), 1.00-0.96(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 167.4, 159.2, 146.7, 137.4, 136.9, 136.6, 135.9, 134.0, 131.9, 131.0, 129.9, 129.5, 129.1, 129.0, 128.2, 127.5, 127.3, 126.42, 126.39, 125.8, 124.6, 123.2, 122.6, 114.1, 55.6, 52.4, 34.3, 34.2, 33.7, 23.2, 14.3. MS(FAB) m/z: 554(M+). Anal. Calcd for C39H38O3: C, 84.44; H, 6.90. Found: C, 84.46; H, 7.01.
<実施例26: 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)および4-ホルミルフェニルボロン酸(68mg, 0.45mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))(149mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、1.2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、21時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))を、淡黄色固体として得た(収率86%、収量136mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の機器分析値を示す。また、図52に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の1H NMRチャートを示し、図53に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1018))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.17(s, 1H), 8.25-8.18(m, 3H), 8.11-8.07(m, 3H), 7.84-7.82(m, 4H), 7.58(d, J=8.7Hz, 2H), 7.12(d, J=8.7Hz, 2H), 3.95(s, 3H), 3.56-3.31(m, 4H), 1.88-1.81(m, 4H), 1.54-1.46(m, 4H), 1.01-0.96(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.2, 159.2, 148.3, 138.0, 137.5, 137.0, 136.6, 135.5, 135.3, 133.9, 131.9, 131.5, 129.9, 129.6, 129.1, 128.9, 128.1, 127.5, 127.2, 126.4, 126.3, 125.9, 124.4, 123.4, 122.6, 114.1, 55.58, 55.57, 55.56, 34.3, 34.2, 33.7, 23.3, 23.2, 14.4, 14.3. MS(FAB) m/z: 524(M+). Anal. Calcd for C38H36O2: C, 86.99; H, 6.92. Found: C, 86.97; H, 6.95.
<実施例27: 4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)およびピリジン-4-イルボロン酸(55 mg, 0.45 mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))(149mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、1.2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、22時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(トルエン/酢酸エチル= 19/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))を、淡黄色固体として得た(収率67%、収量100mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の機器分析値を示す。また、図54に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の1H NMRチャートを示し、図55に、4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピリジン(化合物(1019))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.80(d, J=5.8Hz, 2H), 8.25-8.17(m, 3H), 8.10(d, J=9.5Hz, 1H), 7.85(s, 1H). 7.79(s, 1H), 7.61(d, J=5.8Hz, 2H), 7.57(d, J=8.7Hz, 2H), 7.11(d, J=8.7Hz, 2H), 3.95(s, 3H), 3.34(t, J=7.7, 7.7Hz, 4H), 1.88-1.80(m, 4H), 1.55-1.46(m, 4H), 1.01-0.97(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 159.3, 150.0, 149.8, 137.7, 137.2, 136.7, 134.0, 133.9, 131.9, 129.7, 129.3, 128.6, 128.1, 127.4, 127.1, 126.4, 126.3, 126.1, 125.9, 124.1, 123.6, 122.5, 114.1, 55.7, 34.3, 34.2, 33.71, 33.70, 23.2, 14.33, 14.32. MS(FAB) m/z: 497(M+).
<実施例28: ((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))>
Figure 2012176928
1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))(125mg, 0.25mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、CuI(4.8mg, 0.025mmol)、PdCl2(PPh3)2(8.8mg, 0.0125mmol)およびPPh3(6.6mg 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、トルエンおよびトリエチルアミン(それぞれ1.5mL)を加えた。その反応混合物を、室温で15分間撹拌し、トリメチルシリルアセチレン(74mg, 0.75mmol)を加えた。その後、前記混合物を、70℃で21時間撹拌した。これにより得られた溶液を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去し、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=9/1)で精製し、目的物である((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))を、淡黄色固体として得た(収率71%、収量92mg)。以下に、((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の機器分析値を示す。また、図56に、((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の1H NMRチャートを示し、図57に、((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の13C NMRチャートを示す。
((3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)エチニル)トリメチルシラン(化合物(1020))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.58(d, J=9.3Hz, 1H), 8.35(d, J=9.3Hz, 1H), 8.19(d, J=9.5Hz, 1H), 8.11(d, J=9.5Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.83(s, 1H), 7.56(d, J=6.6Hz, 2H), 7.10(d, J=6.6Hz, 2H), 3.94(s, 3H), 3.36(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 3.25(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 1.90-1.76(m, 4H), 1.52-1.43(m, 4H), 1.02-0.95(m, 6H), 0.40(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 159.3, 137.7, 136.4, 133.9, 132.0, 131.4, 131.3, 129.69, 129.67, 128.4, 127.4, 126.4, 125.87, 125.86, 125.84, 125.4, 123.9, 122.6, 117.1, 114.1, 105.0, 99.9, 55.7, 34.5, 34.1, 33.9, 33.5, 23.3, 23.2, 14.41, 14.38, 0.6. MS(FAB) m/z: 516(M+). Anal. Calcd for C36H40OSi: C, 83.67; H, 7.80; Found: C, 83.65; H, 7.86.
<実施例29: 1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))>
Figure 2012176928
NaOtBu(72mg, 0.75mmol) を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、Pd2(dba)3・CHCl3(13mg, 0.0125mmol)およびBINAP(16mg, 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴン置換した。そのシュレンクフラスコ内に、トルエン(2.0mL)を入れ、15分間撹拌した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、1-ブロモ-3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン(化合物(1016))(125mg, 0.25mmol)を加え、15分間撹拌した。さらに、前記シュレンクフラスコ内に、ピロリジン(0.06mL, 0.75mmol)を加え、密閉した。その混合物を、1.5時間以上かけて、90℃まで加熱した。さらに90℃で25時間撹拌後、得られた混合物を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CH2Cl2=2/1)で精製し、目的物である1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))を、褐色固体として得た(収率80%、収量98mg)。以下に、1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の機器分析値を示す。また、図58に、1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の1H NMRチャートを示し、図59に、1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の13C NMRチャートを示す。
1-(3,8-ジブチル-6-(4-メトキシフェニル)ピレン-1-イル)ピロリジン(化合物(1021))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, C6D6) δ 8.66(d, J=9.6Hz, 1H), 8.29(d, J=9.4Hz, 1H), 8.25(d, J=9.6Hz, 1H), 8.11(d, J=9.4Hz, 1H), 7.88(s, 1H), 7.59(d, J=8.7Hz, 2H), 7.54(s, 1H), 7.00(d, J=8.7Hz, 2H), 3.42-3.19(m, 11H), 1.82-1.72(m, 8H), 1.46-1.39(m, 4H), 0.94-0.90(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 159.0, 144.6, 137.4, 136.0, 135.5, 134.5, 131.9, 129.3, 128.7, 127.9, 127.8, 126.8, 124.2, 124.1, 123.7, 122.8, 121.7, 120.9, 116.5, 114.0, 55.6, 53.9, 34.3, 34.2, 34.1, 25.4, 23.3, 23.2, 14.3. MS(FAB) m/z: 489(M+).
<実施例30: ジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の合成>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)および2-(メトキシカルボニル)フェニルボロン酸(81mg, 0.45mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))(158mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、1.2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、22時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=1/4)で精製し、目的物であるジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))を、淡黄色固体として得た(収率73%、収量128mg)。以下に、ジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の機器分析値を示す。また、図60に、ジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の1H NMRチャートを示し、図61に、ジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の13C NMRチャートを示す。
ジメチル 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンゾエート(化合物(1022))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.25-8.20(m, 3H), 8.15-8.08(m, 3H), 7.81-7.79(m, 2H), 7.74-7.72(m, 3H), 7.68-7.65(m, 1H), 7.59-7.51(m, 2H), 4.01(s, 3H), 3.31(s, 7H), 1.87-1.79(m, 4H), 1.53-1.42(m, 4H), 0.99-0.95(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 168.5, 167.4, 146.7, 142.2, 137.1, 136.9, 136.6, 136.1, 132.7, 132.2, 131.7, 131.0, 130.4, 129.9, 129.1, 129.0, 128.9, 128.7, 128.4, 127.8, 127.7, 127.3, 126.4, 126.0, 125.4, 124.7, 123.4, 122.8, 52.5, 52.1, 34.31, 34.30, 33.8, 33.7, 23.2, 23.1, 14.4, 14.3. MS(FAB) m/z: 582(M+). Anal. Calcd for C40H38O4: C, 82.44; H, 6.57. Found: C, 82.45; H, 6.59.
<実施例31: メチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))>
Figure 2012176928
メチル 4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1014))(132mg, 0.25mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、CuI(4.8mg, 0.025mmol)、PdCl2(PPh3)2(8.8mg, 0.0125mmol)およびPPh3(6.6mg 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、トルエンおよびトリエチルアミン(それぞれ1.5mL)を加えた。その反応混合物を、室温で15分間撹拌し、トリメチルシリルアセチレン(74mg, 0.75mmol)を加えた。その後、前記混合物を、さらに、70℃で15時間撹拌した。得られた溶液を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=5/1)で精製し、目的物であるメチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))を、黄色固体として得た(収率74%、収量101mg)。以下に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の機器分析値を示す。また、図62に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の1H NMRチャートを示し、図63に、メチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の13C NMRチャートを示す。
メチル 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンゾエート(化合物(1023))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 8.62(d, J=9.4Hz, 1H), 8.36(d, J=9.4Hz, 1H), 8.23(d, J=8.2Hz, 2H), 8.15-8.09(m, 2H), 8.03(s, 1H), 7.83(s, 1H), 7.71(d, J=8.2Hz, 2H), 4.01(s, 3H), 3.37(t, J=7.7Hz, 7.7Hz, 2H), 3.25(t, J=7.7Hz, 7.7Hz, 2H), 189-1.77(m, 4H), 1.57-1.45(m, 4H), 1.03-0.96(m, 6H), 0.41(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 167.4, 146.4, 137.8, 136.8, 136.6, 131.5, 131.3, 131.0, 129.9, 129.5, 129.3, 129.2, 129.0, 127.1, 125.9, 125.75, 125.74, 123.8, 123.2, 117.5, 104.7, 100.2, 52.5, 34.5, 34.1, 33.9, 33.5, 23.3, 23.2, 14.4, 14.3, 0.5. MS(FAB) m/z: 544(M+).
<実施例32: 2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)および2-ホルミルフェニルボロン酸(68mg, 0.45mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))(149mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、1.2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、17時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物である2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))を、淡黄色固体として得た(収率85%、収量137mg)。以下に、2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の機器分析値を示す。また、図64に、2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の1H NMRチャートを示し、図65に、2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の13C NMRチャートを示す。
2,4'-(3,8-ジブチルピレン-1,6-ジイル)ジベンズアルデヒド(化合物(1024))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.18(s, 1H), 9.66(s, 1H), 8.25(d, J=9.6Hz, 1H), 8.21-8.15(m, 3H), 8.10(d, J=8.2Hz, 2H), 7.86-7.76(m, 6H), 7.67-7.59(m, 2H), 3.37-3.31(m, 4H), 1.89-1.79(m, 4H), 1.52-1.44(m, 4H), 1.0-0.96(m, 6H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.4, 192.2, 148.0, 145.2, 137.5, 136.9, 136.3, 135.4, 135.3, 133.9, 132.7, 132.5, 131.6, 130.1, 130.0, 129.3, 129.1, 128.9, 128.8, 128.5, 127.5, 127.2, 126.1, 125.9, 125.3, 125.2, 123.7, 123.4, 34.3, 34.2, 33.7, 33.6, 23.2, 23.1, 14.29, 14.27. MS(FAB) m/z: 522(M+). Anal. Calcd for C38H34O2: C, 87.32; H, 6.56. Found: C, 87.35; H, 6.68.
<実施例33: 4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))>
Figure 2012176928
K2CO3(83mg, 0.6mmol)およびピレン-1-イルボロン酸(111mg, 0.45mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))(149mg, 0.3mmol)およびPd(PPh3)4(69mg, 0.06mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、1.2mLのDMFを加えた。その反応混合物を、室温で1分間撹拌し、さらに、DMFの還流条件下(オイルバスで105℃に加熱)で、10時間反応させた。反応終了後、得られた混合物を酢酸エチルで希釈し、さらに、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=2/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))を、淡黄色固体として得た(収率97%、収量180mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の機器分析値を示す。また、図66に、4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の1H NMRチャートを示し、図67に、4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-1,11-ビピレン-6-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1025))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.2(s, 1H), 8.37-8.32(m, 2H), 8.27-8.02(m, 11H), 7.91-7.85(m, 4H), 7.70(d, J=9.5, 9.5Hz, 1H), 7.68(d, J=9.5, 9.5Hz, 1H). 3.41(t, J=7.6, 7.9Hz, 2H), 3.28(t, J=7.6, 7.9Hz, 2H), 1.95-1.76(m, 4H), 1.54-1.40(m, 4H), 0.99(t, J=7.4, 7.4Hz, 2H), 0.93(t, J=7.4, 7.4Hz, 2H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.3, 148.3, 137.1, 136.9, 136.7, 136.4, 135.9, 135.4, 131.7, 131.6, 131.2, 131.1, 130.8, 130.3, 130.0, 129.14, 129.11, 129.0, 129.0, 128.7, 127.8, 127.7, 127.3, 126.4, 126.3, 126.2, 126.1, 125.5, 125.3, 125.08, 125.06, 124.83, 124.77, 123.6, 122.9, 34.3, 34.2, 33.7, 33.6, 23.2, 23.1, 14.4, 14.3. MS(FAB) m/z: 618(M+).
<実施例34: 4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))>
Figure 2012176928
4-(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1015))(124mg, 0.25mmol)を、シュレンクフラスコ中、減圧下で加熱して乾燥した。つぎに、そのシュレンクフラスコ内に、CuI(4.8mg, 0.025mmol)、PdCl2(PPh3)2(8.8mg, 0.0125mmol)およびPPh3(6.6mg 0.025mmol)を加えた。さらに、前記シュレンクフラスコ内をアルゴンで3回置換し、トルエンおよびトリエチルアミン(それぞれ1.5mL)を加えた。その反応混合物を、室温で15分間撹拌し、さらに、70℃で15時間撹拌した。得られた溶液を、セライト(商品名)およびフロリジル(商品名)で濾過して不溶物を除去した。これにより得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/CHCl3=9/1)で精製し、目的物である4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))を、黄色固体として得た(収率91%、収量117mg)。以下に、4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の機器分析値を示す。また、図68に、4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の1H NMRチャートを示し、図69に、4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の13C NMRチャートを示す。
4-(3,8-ジブチル-6-((トリメチルシリル)エチニル)ピレン-1-イル)ベンズアルデヒド(化合物(1026))の機器分析値:
1H NMR(400MHz, CDCl3) δ 10.16(s, 1H), 8.63(d, J=9.4Hz, 1H), 8.37(d, J=9.4Hz, 1H), 8.17-8.03(m, 5H), 7.84-7.80(m, 3H), 3.38(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 3.32(t, J=7.7, 7.7Hz, 2H), 1.89-1.78(m, 4H), 1.53-1.45(m, 4H), 1.03-0.97(m, 6H), 0.40(s, 9H). 13C NMR(100MHz, CDCl3) δ 192.3, 148.1, 137.8, 136.9, 136.2, 135.5, 131.6, 131.5, 131.2, 130.0, 129.4, 129.20, 129.17, 127.0, 126.1, 125.74, 125.69, 125.5, 123.7, 123.3, 117.7, 104.7, 100.35, 34.4, 34.1, 33.9, 33.5, 23.3, 23.2, 14.4, 14.3, 0.6. MS(FAB) m/z: 514(M+). Anal. Calcd for C36H38OSi: C, 84.00; H, 7.44. Found: C, 84.02; H, 7.38.
以上、説明したとおり、実施例10〜34によれば、実施例9で合成した(6-ブロモ-3,8-ジブチルピレン-1-イル)テトラメチルシラン(1001)を出発原料とし、1位と6位に多彩な官能基を導入した非対称型のピレン誘導体(1002)〜(1026)を合成することができた。
以上のとおり、本発明によれば、新規な構造および特性を有するピレン誘導体、そのピレン誘導体を簡便に製造できる製造方法、前記ピレン誘導体を用いた錯体、触媒、電子材料、発光材料、および色素を提供することができる。さらに、本発明のピレン誘導体の用途は、これらに限定されず、例えば、公知のピレンまたはその誘導体と同様の用途に用いても良いし、その他の任意の用途に用いても良い。

Claims (20)

  1. 下記化学式(I)で表されるピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
    Figure 2012176928
    前記化学式(I)中、
    Arは、水素原子または任意の置換基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
    Arのうち少なくとも一方は、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基、トリアルキルシリル基、置換もしくは無置換のエチニレン基、トリアルキルシリルエチニレン基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ビス(トリアルキルシリル)アミノ基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のピペリジル基、置換もしくは無置換のピペラジル基、置換もしくは無置換のピロリジル基、または置換もしくは無置換のモルホリノ基であり、
    100は、水素原子または炭化水素基であり、前記炭化水素基は、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各R100は同一でも異なっていても良く、
    は、炭化水素基であり、直鎖状でも分枝状でも環状でも良く、飽和でも不飽和でも良く、置換基を有していても有していなくても良く、各Rは同一でも異なっていても良く、
    は、水素原子または任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、
    は、任意の置換基であり、各Rは、同一でも異なっていても良く、aは、0から2までの置換数であり、各aは、同一でも異なっていても良い。
  2. 前記化学式(I)中、
    Arのうち少なくとも一方が、置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
  3. 前記化学式(I)中、
    各Arにおいて、前記アリール基が、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、または置換もしくは無置換のピレニル基である請求項1または2に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
  4. 前記化学式(I)中、
    各Arにおいて、前記アリール基が、無置換であるか、または、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つの置換基で置換されており、前記置換基は、さらなる置換基で置換されていても良い、請求項1から3のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
  5. 前記さらなる置換基が、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アルカノイル基、ホルミル基、ハロカルボニル基、クロロカルボニル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、メルカプトアルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリール基、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、アルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基、および重水素原子からなる群から選択される少なくとも一つである請求項4に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
  6. 前記化学式(I)中、
    各Rが、炭素数1〜20の直鎖または分枝アルキル基である請求項1から5のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
  7. 前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(101)〜(108)および(1001)〜(1026)のいずれかで表されるピレン誘導体である請求項1に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩。
    Figure 2012176928

    Figure 2012176928

    Figure 2012176928

    Figure 2012176928
  8. 前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
    下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と、下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
    Figure 2012176928
    前記化学式(II)中、
    、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
    Xは、ハロゲノ基であり、各Xは、同一でも異なっていても良く、
    前記化学式(III)中、
    Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基である。
  9. 前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、下記化学式(I’)で表されるピレン誘導体であり、
    下記化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、
    下記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、下記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程、および、
    下記化学式(V)で表されるピレン誘導体と下記化学式(III)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させるクロスカップリング工程を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
    Figure 2012176928
    前記化学式(I’)中、
    Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
    、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
    は、アリール基以外の任意の置換基であり、
    前記化学式(II)、(IV)および(V)中、
    、R、Rおよびaは、前記化学式(I’)と同じであり、
    Xは、ハロゲノ基であり、前記化学式(II)中における各Xは、同一でも異なっていても良く、
    前記化学式(IV)中、
    Mは、金属であり、
    前記化学式(V)中、
    は、前記化学式(I’)と同じであり、
    前記化学式(III)中、
    Arは、前記化学式(I’)と同じである。
  10. 前記化学式(V)および(I’)中、
    が、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基である請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記化学式(V)および(I’)中、
    が、トリアルキルシリル基である請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記化学式(I)中、Arが、いずれも、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
    請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、
    前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程、および、
    下記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体と下記化学式(III’)で表されるアリールボロン酸とを、パラジウム触媒の存在下でクロスカップリング反応させて下記化学式(I)で表されるピレン誘導体を製造する第2クロスカップリング工程を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
    Figure 2012176928
    前記化学式(I’)および(III’)中、
    Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、各Arは同一でも異なっていても良く、
    前記化学式(I’)中、
    、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じであり、
    は、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
    前記化学式(V’’)中、
    Arは、前記化学式(I)および請求項1から5のいずれか一項で定義される置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基であり、
    、R、Rおよびaは、前記化学式(I)と同じである。
  13. 前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項9に記載の化学式(V)で表されるピレン誘導体であり、
    前記化学式(V)中、Rは、 −Si(R100で表される置換もしくは無置換のシリル基であり、
    請求項9に記載の化学式(II)で表されるハロゲン化ピレン誘導体をメタル化して請求項9に記載の化学式(IV)で表されるピレン誘導体を製造するメタル化工程、および、
    前記化学式(IV)で表されるピレン誘導体とRのカチオンとを反応させて置換基Rを導入し、前記化学式(V)で表されるピレン誘導体を製造する置換基導入工程を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
  14. 前記化学式(I)で表されるピレン誘導体が、請求項12に記載の化学式(V’’)で表されるピレン誘導体であり、
    請求項10または11に記載の製造方法により前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体を製造するシリルピレン誘導体製造工程、および、
    前記化学式(I’)で表されるシリルピレン誘導体とハロゲン化剤とを反応させて前記化学式(V’’)で表されるハロゲン化ピレン誘導体を製造するハロゲン化工程を含む、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩の製造方法。
  15. 前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
    前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
  16. 前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環化合物、置換もしくは無置換のアルコール、置換もしくは無置換のフェノール、アリールアミン、ジアリールアミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、またはビス(トリアルキルシリル)アミンを用い、
    前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換の飽和もしくは不飽和非芳香族性ヘテロ環、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、アリールアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、またはビス(トリアルキルシリル)アミノ基である請求項12または15に記載の製造方法。
  17. 前記クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
    前記クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I’)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項8から12および14のいずれか一項に記載の製造方法。
  18. 前記第2クロスカップリング工程において、前記化学式(III)で表されるアリールボロン酸に代えて、置換もしくは無置換のアセチレンを用い、
    前記第2クロスカップリング工程においてピレン誘導体(I)に導入されるArが、置換もしくは無置換のアリール基または置換もしくは無置換のヘテロアリール基に代えて、置換もしくは無置換のエチニレン基である請求項12、15または17に記載の製造方法。
  19. 請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を配位子として含む錯体。
  20. 請求項1から7のいずれか一項に記載のピレン誘導体、その互変異性体、幾何異性体もしくは立体異性体、またはそれらの塩または請求項19に記載の錯体を含み、触媒、電子材料、発光材料、または色素である製品。
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